JPH0545448B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動車の電動窓制御装置に関し、特に
電動窓の動きを自動車の外部から制御することが
できる電動窓制御装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、自動車の電動式ウインド（パワーウイン
ド）や電動サンルーフ等の電動窓は、イグニツシ
ヨンスイツチをオンにし車内に配設されたスイツ
チを操作することによりその開閉を行なうもので
あり、車外からコントロールすることはできなか
つた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従つて、降車後に電動窓の閉じ忘れに気付いた
場合、再度ドアを開けて乗車し、イグニツシヨン
スイツチをオンにして車内のスイツチを操作しな
ければならないという煩わしさがあつた。

また、イグニツシヨンスイツチのオフ後一定時
間内は電動窓の操作ができる自動車も知られてい
るが、この場合も降車後にドアを開いて車内のス
イツチを操作する必要があり、煩わしさは多少軽
減されるがやはり操作性に未だ難点があつた。

本発明はこのような従来の問題点を解決したも
ので、その目的は、車外から電動窓を操作し得る
ようにすることにより、閉じ忘れた電動窓を閉め
る為に再度ドアを開いて車内のスイツチを操作し
なければならないという煩わしさを解消すること
にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は上記目的を達成するために、自動車ド
アのキーシリンダがキーにより操作されたとき働
く第１のスイツチと、前記ドアのドアアウトサイ
ドハンドルが操作されたとき働く第２のスイツチ
と、前記第１のスイツチと前記第２のスイツチが
同時に働いたとき前記電動窓を閉方向へ駆動する
電動窓制御回路とで、自動車の電動窓を制御する
制御装置を構成する。

〔作用〕

降車後に電動窓の閉じ忘れに気付いた場合、ド
アアウトサイドハンドルを手前に引く等の操作を
行ないながら、キーを自動車ドアのキーシリンダ
に差し込んで例えばロツク側に回せば、第１のス
イツチと第２のスイツチが同時に働き、電動窓制
御回路によつて電動窓が閉じられる。

〔実施例〕

第１図は本発明の一実施例のブロツク図、第２
図は自動車のドアキー部分の概略図である。

ドアキー開スイツチ１は、自動車ドアのドアキ
ーシリンダ１０がキー１１によつてアンロツク側
に操作されたときオンするようにドアキーシリン
ダ１０内に取り付けられ、ドアキー閉スイツチ２
は、反対にドアキーシリンダ１０がキー１１によ
つてロツク側に操作されたときオンするようにド
アキーシリンダ１０内に取り付けられている。ま
た、キー穴照明用スイツチ３は、ドアアウトサイ
ドハンドル１３が第２図の矢印で示すように手前
に引かれたときにオンし、キー穴部分を証明する
為のランプを点灯制御する従来からあるスイツチ
である。

ドアキー開スイツチ１の一端は接地され、他端
は抵抗Ｒを介して電源Vccに接続されると共にノ
ア回路４の一方の入力端子に接続される。またド
アキー閉スイツチ２の一端は接地され、他端は抵
抗Ｒを介して電源Vccに接続されると共にノア回
路５の一方の入力端子に接続される。更にキー穴
照明用スイツチ３の一端は接地され、他端は抵抗
Ｒを介して電源Vccに接続されると共にノア回路
４，５の他方の入力端子に接続されている。従つ
て、ノア回路４はドアキー開スイツチ１とキー穴
照明用スイツチ３が共にオンしたときにその出力
が“１”となり、ノア回路５はドアキー閉スイツ
チ２とキー穴照明用スイツチ３が共にオンしたと
きにその出力が“１”となる。

電動窓制御回路６は自動車のパワーウインドの
開閉を制御するものであり、ノア回路４の出力が
“１”の期間はパワーウインドを開方向に制御し、
ノア回路５の出力が“１”の期間はパワーウイン
ドを閉方向に制御する。

第３図は電動窓制御回路６の実施例のブロツク
図であり、２１はメインリレー、２２は補助リレ
ー、２３はオア回路、２４はマスタスイツチ部、
２５〜２８は補助スイツチ部、２９〜３１はスレ
ーブスイツチ部、FRは運転席側窓駆動用のモー
タ、FLは助手席側窓駆動用のモータ、RRは後部
右側窓駆動用のモータ、RLは後部左側窓駆動用
のモータである。マスタスイツチ部２４は運転席
付近に取付けられ、その中には、運転席側窓閉用
スイツチＳ１、運転席側窓開用スイツチＳ２、助
手席側窓閉用スイツチＳ３、助手席側窓開用スイ
ツチＳ４、後部右側窓閉用スイツチＳ５、後部右
側窓開用スイツチＳ６、後部左側窓閉用スイツチ
Ｓ７、後部左側窓開用スイツチＳ８およびロツク
スイツチＳ９が設けられている。また、スレーブ
スイツチ部２９は助手席側に取り付けられ、助手
席側窓閉用スイツチＳ１０と助手席側窓開用スイ
ツチＳ１１とが設けられている。スレーブスイツ
チ部３０は後部右側の位置に設置され、スレーブ
スイツチ部３１は後部左側の位置に設置され、そ
れぞれスレーブスイツチ部２９と同様な構成を有
し、後部右側窓開、閉用スイツチと後部左側窓
開、閉用スイツチとが内蔵されている。

補助スイツチ部２５は、ノア回路４の出力が
“１”になつている期間だけ右側に切換わるスイ
ツチＳ１２と、ノア回路５の出力が“１”になつ
ている期間だけ右側に切換わるスイツチＳ１３と
を有し、モータFRとメインスイツチ部２４との
中間に設けられている。補助スイツチ部２６〜２
８は補助スイツチ部２５と同様の内部構造を有
し、モータFL，RR，RLとスレーブスイツチ部
２９〜３１を介して接続されている。

第３図において、イグニツシヨンスイツチがオ
フのときメインリレー２１はオフであり、またド
アキー開スイツチ１、ドアキー閉スイツチ２、キ
ー穴照明用スイツチ３がオフでノア回路４，５の
出力が共に“０”のときはスイツチＳ１２，Ｓ１
３は共に左側に切換わつている。更に、このとき
オア回路２３の出力も“０”になるので補助リレ
ー２２もオフ状態である。

このような状態でイグニツシヨンスイツチをオ
ンすると、メインリレー２１がオンし、電源＋Ｂ
がメインスイツチ部２４に供給され、メインスイ
ツチ部２４内の各スイツチＳ１〜Ｓ８によるパワ
ーウインドの制御が可能となる。例えば、スイツ
チＳ１を左側に切換えると、電源＋Ｂ→メインリ
レー２１→スイツチＳ１→スイツチＳ１２→モー
タFR→スイツチＳ１３→スイツチＳ２→接地の
ループが形成され、モータFRは運転席側窓を閉
じる方向に駆動される。またスイツチＳ２を右側
に切換えると、電源＋Ｂ→スイツチＳ２→スイツ
チＳ１３→モータFR→スイツチＳ１２→スイツ
チＳ１→接地のループが形成され、モータFRに
反対方向の電流が流れ運転席側窓は開く方向に動
かされる。

また、メインスイツチ部２４内のロツクスイツ
チＳ９がオンされた状態では、スレーブスイツチ
部２９〜３１にも電源＋Ｂが供給されるので、こ
れらのスレーブスイツチ部内のスイツチによつて
助手席側窓、後部右側窓、後部左側窓の開閉を行
なうことができる。

一方、イグニツシヨンスイツチをオフし、ドア
を閉めて降車したとき、メインリレー２１はオフ
されるのでメインスイツチ部２４、スレーブスイ
ツチ部２９〜３１によつて窓の開閉は制御できな
い。しかし、本実施例では自動車の外部からスイ
ツチ１〜３を操作することにより窓の開閉制御が
次のようにして可能である。

第２図のドアアウトサイドハンドル１３を手前
に引くことによりキー穴照明用スイツチ３をオン
状態にしたままキー１１をキーシリンダ１０に差
し込んでロツク側に回しドアキー閉スイツチ２を
オンすると、ノア回路５とオア回路２３の出力が
“１”となり、補助リレー２２がオンして電源＋
Ｂが補助スイツチ部２５〜２８に供給される。ま
た、ノア回路５の出力が“１”になることにより
スイツチＳ１３が右側に切換わる。従つて、電源
＋Ｂ→補助リレー２２→スイツチＳ１３→モータ
FR→スイツチＳ１２→スイツチＳ１→接地のル
ープが形成され、モータFRは運転席側窓を閉じ
る方向に駆動される。同様にして補助スイツチ部
２６〜２８内のスイツチの切り替わりにより、モ
ータFL，RR，RLが対応する窓を閉じる方向に
駆動される。

また、第２図のドアアウトサイドハンドル１３
を手前に引いてキー穴照明用スイツチ３をオン状
態にしたままキー１１をキーシリンダ１０に差し
込んでアンロツク側に回しドアキー開スイツチ１
をオンすると、ノア回路４とオア回路２３の出力
が“１”となり、補助リレー２２がオンして電源
＋Ｂが補助スイツチ部２５〜２８に供給される。
また、ノア回路４の出力が“１”になることによ
りスイツチＳ１２が右側に切換わる。従つて、電
源＋Ｂ→補助リレー２２→スイツチＳ１２→モー
タFR→スイツチＳ１３→スイツチＳ２→接地の
ループが形成され、モータFRは運転席側窓を開
く方向に駆動される。同様にして補助スイツチ部
２６〜２８内のスイツチの切り替わりにより、モ
ータFL，RR，RLが対応する窓を開く方向に駆
動される。

以上の実施例によれば、次のような各種の効果
を得ることができる。

降車後窓が開いていることに気付いた場合、
再度乗車してイグニツシヨンスイツチをオンに
しメインスイツチ部２４やスレーブスイツチ部
２９〜３１を操作する等の煩わしい操作を行な
うことなく、自動車外部からスイツチ２とスイ
ツチ３をオンする操作を行なうだけで窓を閉じ
ることができる。

キーを持つた特定の者のみが外部から窓の開
閉を行なうことができ防犯効果が優れている。

ドアを閉じるだけでなくスイツチ１とスイツ
チ３の操作により自動車外部から窓を開けるこ
ともできるから、真夏に屋外駐車した自動車の
窓を乗車前に開けて車室内を冷却する等が可能
となる。

スイツチ１とスイツチ３の操作およびスイツ
チ２とスイツチ３の操作により全ての窓を一括
して開閉できるので操作性が良い。

キー１１をロツクする側に回せば窓が閉じ、
アンロツク側に回せば開く如く、ドアのロツ
ク／アンロツクの操作と窓の閉／開が対応して
いるので、反対にした場合の如く窓を閉める操
作を行なつたときドアがアンロツクされてしま
うようなことがない。

スイツチ１〜３として、ドアロツクスイツ
チ、ドアアンロツクスイツチ、キー穴照明用ス
イツチ等の既存のスイツチを使用することによ
り低コストで実現できる。

以上本発明の一実施例について説明したが、本
発明は以上の実施例にのみ限定されずその他各種
の付加変更が可能である。例えば、電動窓として
電動式サンルーフを有する自動車ではその制御に
も適用可能である。また、本発明の目的からすれ
ば電動窓を外部から閉じれれば良いので、例えば
第４図に示すように、自動車ドアのキーシリンダ
がキーにより操作されたとき働くスイツチ４０
と、ドアアウトサイドハンドルが操作されたとき
働くスイツチ４１と、スイツチ４０とスイツチ４
１が同時に働いたとき電動窓を閉方向へ駆動する
電動窓制御回路４３とで構成して、簡略化するこ
とも可能である。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、自動車
のドアアウトサイドハンドルを手前に引く等の操
作を行ないながら、自動車ドアのキーシリンダに
差し込んだキーを回す等の操作を行なうことによ
り、閉じ忘れた電動窓を、ドアを開いて車内のス
イツチを押すような煩わしい操作を行なわずに車
外からコントロールすることができる効果があ
る。また、キーを持つている者のみが操作可能で
あり、防犯効果上も優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のブロツク図、第２
図は自動車のドアキー部分の概略図、第３図は電
動窓制御回路６の実施例のブロツク図および、第
４図は本発明の別の実施例のブロツク図である。 図において、１はドアキー開スイツチ、２はド
アキー閉スイツチ、３はキー穴照明用スイツチ、
４，５はノア回路、６は電動窓制御回路、１０は
キーシリンダ、１１はキー、１３はドアアウトサ
イドハンドル、２１はメインリレー、２２は補助
リレー、２３はオア回路、２４はメインスイツチ
部、２５〜２８は補助スイツチ部、２９〜３１は
スレーブスイツチ部、FR，FL，RR，RLはモー
タである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 自動車の電動窓を制御する制御装置におい
   て、 自動車ドアのキーシリンダがキーにより操作さ
   れたとき働く第１のスイツチと、 前記ドアのドアアウトサイドハンドルが操作さ
   れたとき働く第２のスイツチと、 前記第１のスイツチと前記第２のスイツチが同
   時に働いたとき前記電動窓を閉方向へ駆動する電
   動窓制御回路とを具備したことを特徴とする自動
   車の電動窓制御装置。