JPH054394B2 - - Google Patents

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JPH054394B2
JPH054394B2 JP17000784A JP17000784A JPH054394B2 JP H054394 B2 JPH054394 B2 JP H054394B2 JP 17000784 A JP17000784 A JP 17000784A JP 17000784 A JP17000784 A JP 17000784A JP H054394 B2 JPH054394 B2 JP H054394B2
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JP
Japan
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phytic acid
exchange resin
phytin
extract
treated
Prior art date
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JP17000784A
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English (en)
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JPS6150989A (ja
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Takuichi Togo
Shuichi Arimoto
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は穀物、種子、糠、ふすま、胚芽などの
フイチン含有物からフイチン酸を製造するための
改良方法に関する。
〔従来技術〕
従来、フイチン酸は、穀物、種子、糠、ふす
ま、胚芽などのフイチン含有物から稀塩酸、稀硫
酸などによつてフイチンを抽出し、抽出液をアル
カリで中和し、析出したフイチンを瀘別後、フイ
チン酸によつて溶解し、陽イオン交換樹脂および
陰イオン交換樹脂を通過させたのち、得られたフ
イチン酸水溶液を濃縮して製品とすることによつ
て、主として製造される。しかしながら、この方
法においては、フイチンの酸性抽出液の中和、生
成フイチン沈殿の熟成および分離、分離されたフ
イチンの再溶解などの繁雑な工程を含むので、工
程数が多くなる上に抽出液からフイチン沈殿を分
離した廃液は抽出に使用した酸の塩を含むので、
そのまま廃棄できない。従つて、より工程数が少
なく、上記のような廃液が系外に排出されないフ
イチン酸の製造方法の出現が望まれる。
〔発明の開示〕
本発明の目的は工程数が少なく、かつ従来方法
における如き廃液が系外に排出されない、フイチ
ン含有物からのフイチン酸の製造方法の提供にあ
る。
本発明の目的は下記のフイチン酸の製造方法に
より達成される。
フイチン含有物の水懸濁液にフイチン酸を添加
してPH4以下でフイチンを抽出し、得られたフイ
チンおよびフイチン酸を含む抽出液を陽イオン交
換樹脂および陰イオン交換樹脂で順次処理しての
ち、膜分離法により精製することを特徴とするフ
イチン酸の製造方法。
〔発明の実施態様〕
本発明において用いられるフイチン含有物は各
種の穀類、種子、胚芽、糠、ふすまなどである。
これらは、そのまま用いることもできるし、また
脱脂などの工程を経たのちに用いることもでき
る。
フイチン含有物からのフイチンの抽出は、フイ
チン含有物を水に懸濁し、これにフイチン酸を添
加してPH4以下に保持することにより行なわれ
る。用いられるフイチン酸は、後述するイオン交
換樹脂処理からの後の工程液の一部を循環するの
が好ましいが、このようなものにのみ限定されな
い。抽出の際のPHは、好ましくは2.0〜3.5であ
る。
フイチンを含有する抽出液は、好ましくは活性
炭によつて処理して脱色および未溶解懸濁物を除
去してのち、酸型の陽イオン交換樹脂、例えばア
ンバーライトIR−120Bと接触させてフイチンを
フイチン酸とするとともに、フイチンに由来する
以外の陽イオンをも除去する。ついで、弱陰イオ
ン交換樹脂、例えばアンバーライト IRA−45と
接触させて液中に存在するフイチン酸以外の陰イ
オンを除去する。
本発明方法は抽出液からのフイチンの沈殿分離
工程を含まないので、従来の方法ではその大部分
が排出中に含有されて系外に排出されていた、フ
イチンとともに液中に溶出する蛋白質、でんぷ
ん、その他の可溶性不純物が工程液中に残存す
る。これらの不純物は上記の活性炭処理、イオン
交換樹脂処理によつては十分に除去することが困
難である。本発明においては、フイチン酸の分子
量が660であることに着目し、イオン交換樹脂処
理後のフイチン酸溶液を適切な分画分子量の限外
瀘過膜を使用する限外瀘過等の膜分離法で処理
し、高分子量の蛋白質およびでんぷんを除去す
る。
限外瀘過法は、被処理液に凝集剤を加えたり、
熱を加えたりすることなく、特殊な瀘過膜を用い
て、圧力を加えるだけで分子量の異つた物質を篩
い分ける一種の分子篩である。
抽出−脱色−イオン交換の各工程を経た工程液
中には目的物であるフイチン酸のほかに、尚多く
の不純物が含まれているが、とくに可溶性でんぷ
ん(分子量30000以上)蛋白質(分子量10000以
上)が多量に残存している。
このため先づ分画分子量20000限外瀘過膜によ
るプレフイルターを通過させたのち、分画分子量
5000の限外瀘過膜を通することにより高分子量の
不純物を除去する膜を通過して液にはフイチン酸
以外の不純物は殆ど含まれていない。
限外瀘過膜で阻止された高分子量部分は、主と
して可溶性でんぷん、蛋白質等の濃縮液であり、
飼料として利用できるので、糖抽出に由来する高
濃度排水は実質的に発生しない。
このようにして精製されたフイチン酸溶液は、
例えばフイチン酸濃度50%まで濃縮し、活性炭に
よる最終処理を行つて製品とされる。
以下に本発明の一実施態様を図面を参照して説
明する。抽出槽1に脱脂糖、後述する陽イオン交
換樹脂処理よりも後の工程からフイチン酸水溶液
およびフイチン抽出後の粕糖の洗浄水をPH4以
下、好ましくは2.0〜3.5になるようにように混合
し、60〜90分間攪拌してフイチンを抽出する。抽
出槽1からの抽出混合物は分離機4で抽出液と粕
糖とに分離される。粕糖は洗浄槽3内で水を加え
て混合し、付着しているフイチンおおびフイチン
酸を、分離機2により洗浄液として回収して抽出
槽1に返送する。
分離機2からの抽出液は脱色槽5に送られ、抽
出液の1〜3重量%の活性炭と混合されて処理さ
れ、脱色および未溶懸濁物の除去が行われ、分離
器6において活性炭から分離される。
分離器6からの抽出液は貯槽7を経て陽イオン
交換樹脂塔8を通過して、その間にフイチンはフ
イチン酸となり、同時に、存在する陽イオンは除
去される。ついで、陽イオン交換樹脂塔8からの
フイチン酸含有水溶液は貯槽9を経て陰イオン交
換樹脂塔10を通過して液中の陰イオンを除去さ
れて精製される。
陰イオン交換樹脂塔10からのフイチン酸含有
水溶液は貯槽11を経てプレフイルター12およ
び限外瀘過装置13を通つて主として可溶性でん
ぷん、蛋白質、その他の比較的高分子量の不純物
が除去される。
限外瀘過装置13からのフイチン酸水溶液は貯
槽14を経て濃縮器15に送られフイチン酸濃度
50〜52重量%まで濃縮され、貯槽16を経て脱色
槽17に送られ、ここで活性炭処理をされ、最終
的に脱色精製され、分離器18で活性炭から分離
され、製品として貯槽19に送られる。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明す
る。
実施例 フイチン含量12.5重量%の脱脂糠85.2Kg、濃度
50重量%のフイチン酸水溶液16Kgおよび粕糠の洗
浄水(フイチンおよびフイチン酸を、それぞれ
0.093および0.106重量%含有する)を混合してPH
3において室温で攪拌してフイチンを抽出した。
抽出混合を粕糠と、フイチン1.1重量%、フイチ
ン酸1重量%を含む抽出液830.7Kgとに分離した。
抽出液に活性炭16.6Kgを添加して攪拌したの
り、酸型としたアンバーライトIR120Bを充填し
た陽イオン交換樹脂塔を空間速度3.5/・Hr
で通してフイチンをフイチン酸に転化させた。つ
いで、陽イオン交換樹脂塔排出液をアンバーライ
トIRA−45を充填した陰イオン交換樹脂塔を空間
速度3.0/・Hrで通過させて陰イオンを除去
した。陰イオン交換樹脂塔を出たフイチン酸水溶
液を、DUY−M型の〔ダイセル化学工業(株)〕の
限外瀘過膜を用いたプレフイルムーおよびDUY
−HH型の濾過膜を用いた限外瀘過装置を通して
精製した。精製フイチン酸水溶液は可溶性でんぷ
んおよび蛋白質を実質的に含有していなかつた。
上記のようにして精製されたフイチン酸水溶液を
50重量%の濃度まで濃縮し、活性炭19.9Kgを添加
して最終的に脱色、精製した。得られた製品は50
重量%のフイチン酸を含有し、その重量は9Kgで
あつた。
〔発明の効果〕
本発明によれば、フイチン含有物からフイチン
酸を用いてフイチンを抽出するので、従来法が必
要としていた抽出液の中和、フイチン沈殿の熱
成、分離、および分離沈殿の再溶解の諸工程を省
略することが可能となり、従つてフイチン抽出用
の酸および抽出液の中和用のアルカリなどの副資
材が不要となる。また、限外瀘過などの膜分離法
を、イオン交換樹脂処理したフイチン酸水溶液に
適用とすることによつてフイチン酸水溶液中の可
溶性でんぷん、蛋白質などの比較的高分子量の不
純物の低い良質の製品を得ることができる。さら
に、従来法において系外に排出されていた廃液が
生成しないので公害問題は生じない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施態様を示すフローシート
である。 1……抽出槽、2……分離器、3……洗浄槽、
4……分離器、5……脱色槽、6……分離器、7
……貯槽、8……陽イオン交換樹脂塔、9……貯
槽、10……陰イオン交換樹脂塔、11……貯
槽、12……プレフイルター、13……限外瀘過
装置、14……貯槽、15……濃縮器、16……
貯槽、17……脱色槽、18……分離器、19…
…貯槽。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フイチン含有物の水懸濁液にフイチン酸を添
    加してPH4以下でフイチンを抽出し、得られたフ
    イチンおよびフイチン酸を含む抽出液を陽イオン
    交換樹脂および陰イオン交換樹脂で順次処理した
    のち、膜分離法により精製することを特徴とする
    フイチン酸の製造方法。 2 フイチンの抽出がPH2.0〜3.5で行なわれる特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 3 抽出液を、イオン交換樹脂処理するに先立つ
    て活性炭で処理する特許請求の範囲第1項記載の
    方法。 4 膜分離法が限外瀘過により行なわれる特許請
    求の範囲第1項記載の方法。
JP17000784A 1984-08-16 1984-08-16 フイチン酸の製造方法 Granted JPS6150989A (ja)

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JP17000784A JPS6150989A (ja) 1984-08-16 1984-08-16 フイチン酸の製造方法

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JPS6150989A JPS6150989A (ja) 1986-03-13
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