JP3380092B2 - ショ糖型液糖の製造方法 - Google Patents
ショ糖型液糖の製造方法Info
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Description
を含む被処理糖液から、ショ糖型液糖を製造する方法に
関するものである。
で製造されている。
糖(粗糖)を洗糖、溶解した後、炭酸飽充処理(以下、
「炭飽処理」という)による清澄化と、活性炭、骨炭あ
るいはイオン交換樹脂等を用いて脱色処理を行って精製
し、次いで多重効用缶により濃縮する工程を経て結晶化
してまず精製糖(白糖)を調製し、得られた精製糖を再
溶解して濃度を調整した後、イオン交換樹脂で更に脱色
及び脱塩して精製し、ショ糖型液糖を得る方法であり、
第2の方法は、上記精製糖製造過程における結晶化する
前の精製糖液をイオン交換樹脂で更に脱色及び脱塩して
精製し、ショ糖型液糖を得る方法である。
ョ糖液に石灰乳を加えると共に、二酸化炭素を吹き込ん
で炭酸カルシウムを析出させ、非スクロース性の不純物
を当該炭酸カルシウムと共沈させて清澄化を行う。
澄化工程において炭飽処理を行わなかったり、炭飽処理
が不十分であると、糖液中にコロイド状態の微細な不純
物が残留することがある。コロイド状不純物が残留する
と、後のイオン交換処理等の精製工程では取り除くこと
できないため、最終的に得られるショ糖型液糖の品質が
低下してしまう。従来、糖液中に含まれるコロイド状不
純物を除去する方法は炭飽処理以外には知られていなか
ったため、糖液中ににコロイド状不純物が含まれないよ
うに炭飽処理を徹底して行う必要があり、生産効率が低
下してしまう欠点があった。
ド状不純物を含む被処理糖液からコロイド状不純物を取
り除き、精製されたショ糖型液糖を製造する方法を提供
することにある。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、荷電濾過膜を用い
ることにより、上記課題が解決されることを見いだし、
本発明を完成するに至った。
着色性不純物および塩を含む被処理糖液をイオン交換樹
脂と接触させて脱塩処理した後、荷電濾過膜により濾過
することを特徴とするショ糖型液糖の製造方法、前記荷
電濾過膜が(+)荷電を有するものであること、前記荷
電濾過膜が、濾材に(+)のゼータ電位が発生する荷電
改質剤をコーティングしたものであることを特徴とする
ショ糖型液糖の製造方法、および前記イオン交換樹脂と
して、強塩基性アニオン交換樹脂と弱酸性カチオン交換
樹脂とを用いることを特徴とするショ糖型液糖の製造方
法に関するものである。
ド状不純物を含む被処理糖液とは、原糖精製の清澄化工
程で炭飽処理を行わなかったり、あるいは炭飽処理が不
十分なためにコロイド状不純物が残留した糖液のことで
ある。本発明におけるコロイド状不純物とは、10〜1
0,000nm程度の粒径を有する非スクロース系の物
質である。
糖精製工程で充分に脱塩および脱色が行われたものであ
り、主たる不純物がコロイド状不純物である場合は、そ
のまま荷電濾過膜で濾過することにより、コロイド状不
純物を取り除くことができ、ショ糖型液糖を製造するこ
とができる。
糖液が、原糖精製過程で充分な脱色および脱塩処理が行
われず、着色性不純物や各種の塩を含んだものであると
きは、まずコロイド状不純物を含む被処理糖液をイオン
交換塔樹脂と接触させて、脱塩および脱色処理を行う必
要がある。その目的は、被処理糖液中に含まれる各種の
塩や着色成分を取り除き、後の荷電膜処理をスムーズに
行うためである。
ショ糖の脱塩・脱色に用いられるものであれば特に限定
されないが、特に強塩基性アニオン交換樹脂と弱酸性カ
チオン交換樹脂とを組合せて用いるのが好ましく、例え
ば強塩基性アニオン交換樹脂と弱酸性カチオン交換樹脂
とをそれぞれ別の塔に充填して被処理糖液をアニオン交
換樹脂層からカチオン交換樹脂層の順に通液する複床式
や、両樹脂を混合して同一の塔内に充填して一つの塔で
被処理糖液を処理する混床式の装置を用いるとよい。
例えば、アンバーライト(登録商標、以下同じ)IRA
−402BL、IRA−900、IRA−411S、X
T−5007、ダイヤイオン(登録商標、以下同じ)P
A312等を、また弱酸性カチオン交換樹脂としては、
例えばアンバーライトIRC−76、IRC−50、レ
バチット(登録商標、以下同じ)CNP−80、ダイヤ
イオンWK11等を挙げることができる。
液は、荷電濾過膜により濾過する。本発明における荷電
濾過膜とは、表面が(+)または(−)の荷電状態にあ
る濾過膜をいう。本発明における荷電濾過膜は濾過膜表
面が荷電状態にあるものであればいかなるものも使用で
きるが、例えば、濾材に、(+)または(−)のゼータ
電位が発生する荷電改質剤をコーティングしたものや、
濾過膜そのものに(+)または(−)の荷電を有する物
質を挙げることができる。
表面が(+)のゼータ電位で覆われているものが好まし
い。その理由は、被処理糖液に含まれるコロイド状不純
物の表面は、通常(−)の電位に荷電しているため、荷
電濾過膜の(+)のゼータ電位に吸着し、コロイド状不
純物を効率的に取り除くことができるためである。ただ
し、濾過膜表面が(−)のゼータ電位で覆われたもので
あっても、(−)の電位に荷電しているコロイド状不純
物が濾過膜の(−)のゼータ電位と反発し、濾過膜の孔
を通過しないため、コロイド状不純物を取り除くことが
できる。
コーティングしたものとしては、セルロースやナイロン
樹脂等からなる濾材の表面を、無機または有機荷電改質
剤でコーティングし、(+)または(−)のゼータ電位
を濾過膜表面に発生させたものがある。通常、荷電改質
剤のコーティングにより実質的に濾過膜の孔径減少や、
孔閉塞を伴わない。無機荷電改質剤としては、例えばカ
チオン性またはアニオン性のコロイド状シリカを挙げる
ことでき、有機荷電改質剤としては、例えば第三アミン
または第四アンモニウム基を有するポリアミド・ポリア
ミンエピクロルヒドリンを挙げることができる。
改質剤をコーティングした濾過膜は、孔径0.1〜5.
0μmのものを用いることができる。
は、濾過膜自体が荷電しているものも使用することがで
きる。そのような荷電濾過膜としては、荷電状態にある
限外濾過膜、精密濾過膜等を挙げることができる。
やPAN膜等の膜にスルホン基を導入することによりマ
イナス荷電に、クロルメチル化することによりプラス電
荷にしたものを挙げることができる。
電濾過膜としてナイロン66とエポキシ樹脂からなる精
密濾過膜があり、この他にポリスルホン、ポリエステル
等の膜材質のものもある。
り除かれ、ショ糖型液糖を製造することができ、液糖と
してそのまま製品とすることできるが、ショ糖型液糖を
結晶化し、公知の精糖工程を経て、精製ショ糖とするこ
ともできる。
発明はこの実施例によりなんら限定されるものではな
い。
Bx58.0)を、OH型強塩基性アニオン交換樹脂
(アンバーライトIRA−402BL)50mlを充填
したアニオンカラムと、H型弱酸性カチオン交換樹脂
(アンバーライトIRC−76)25mlを充填したカ
チオンカラムとをこの順に連接してなる複床式カラムに
通液した。その後、複床式カラムから流出した糖液を、
濾材に(+)のゼータ電位が発生する荷電改質材をコー
ティングした荷電濾過膜(商品名「ゼータプラス50
S」、キュノ(株)製)で濾過した。
た。その結果を、表1に示す。なお、濁度および色価
は、以下の方法により測定した。
cm cellを用いて測定し、濁度とした。
(OD)を5cm cellを用いて測定し、下記
(1)式により算出した。
チル化したポリスルホンの限外濾過膜を用いた他は、実
施例1に準じて処理した。得られた糖液の濁度および色
価を測定した。その結果を表1に示す。
ー(商品名「ADVANTECプレフィルター」、東洋
濾紙(株)製)を用いた他は、実施例1に準じて、処理
した。得られた糖液の濁度および色価を測定した。その
結果を、表1に示す。
処理糖液中のコロイド状不純物は、比較例1に示した表
面に荷電を有しないガラスフィルターでは取り除くこと
ができないが、実施例1および2の荷電濾過膜で濾過す
ることにより、効率よく取り除くことができ、得られた
糖液はショ糖型液糖として充分な品質を有していた。
含有する被処理糖液であっても、効率的にコロイド状不
純物を取り除くことができ、容易にショ糖型液糖を製造
することができる。
で、炭飽処理を省略することできるか、あるいはそれ程
厳密な炭飽処理を行わなくてもよいため、ショ糖型液糖
の製造工程を簡素化し、原単位を低減することができ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 コロイド状不純物、着色性不純物および
塩を含む被処理糖液をイオン交換樹脂と接触させて脱塩
処理した後、荷電濾過膜により濾過することを特徴とす
るショ糖型液糖の製造方法。 - 【請求項2】 荷電濾過膜が、(+)荷電を有するもの
であることを特徴とする請求項1に記載のショ糖型液糖
の製造方法。 - 【請求項3】 荷電濾過膜が、濾材に(+)のゼータ電
位が発生する荷電改質剤をコーティングしたものである
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のショ
糖型液糖の製造方法。 - 【請求項4】 イオン交換樹脂として、強塩基性アニオ
ン交換樹脂と弱酸性カチオン交換樹脂とを用いることを
特徴とする請求項1記載のショ糖型液糖の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20708095A JP3380092B2 (ja) | 1995-08-14 | 1995-08-14 | ショ糖型液糖の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP20708095A JP3380092B2 (ja) | 1995-08-14 | 1995-08-14 | ショ糖型液糖の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0951800A JPH0951800A (ja) | 1997-02-25 |
JP3380092B2 true JP3380092B2 (ja) | 2003-02-24 |
Family
ID=16533872
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20708095A Expired - Fee Related JP3380092B2 (ja) | 1995-08-14 | 1995-08-14 | ショ糖型液糖の製造方法 |
Country Status (1)
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CN109852735B (zh) * | 2019-03-15 | 2021-04-13 | 中国科学院过程工程研究所 | 一种果葡糖浆的精制工艺方法 |
-
1995
- 1995-08-14 JP JP20708095A patent/JP3380092B2/ja not_active Expired - Fee Related
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