JP3311875B2 - 糖液の脱塩精製装置 - Google Patents

糖液の脱塩精製装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、糖液の脱塩精製装置に
関するものであり、詳しくは、Cl形強塩基性アニオン
交換樹脂とOH形強塩基性アニオン交換樹脂の複層床型
アニオン交換塔を混床塔の前段に設けたことを特徴とす
る糖液の脱塩精製装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、糖液を精製する場合、まず原料糖
液を炭酸飽充、粒状活性炭ろ過、骨炭ろ過等の手段で精
製した後、糖液を脱塩、脱色するためにイオン交換処理
して、糖液を精製している。
【0003】脱色を主目的としたイオン交換処理とし
て、糖液をCl形の強塩基性アニオン交換樹脂の単床に
通液して脱色する方法がある。
【0004】一方、脱塩を主目的としたイオン交換処理
としては、糖液をOH形の強塩基性アニオン交換樹脂を
充填したアニオン交換塔に通液して、色および陰イオン
性の不純物を除去した後、H形の弱酸性カチオン交換樹
脂を充填したカチオン交換塔に通液して、陽イオン性の
不純物を除去するいわゆるリバース式の二床塔型の精製
装置が知られ、工業的に広く使用されている。
【0005】また、脱塩を主目的とした精製装置とし
て、OH形の強塩基性アニオン交換樹脂とH形の弱酸性
カチオン交換樹脂を混合して用いる混床塔に糖液を通液
する混床式の精製装置が知られている。
【0006】さらに、混床式の精製装置の改良型とし
て、OH形の強塩基性アニオン交換樹脂とH形の弱酸性
カチオン交換樹脂を混合して充填した混床塔の前段に、
OH形の強塩基性アニオン交換樹脂を充填したアニオン
交換塔を設置したショ糖脱塩精製装置が知られている
(特開平2−295499号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
リバース式の精製装置は、アニオン性の不純物の除去に
優れ処理量も大きいという利点があるものの、弱酸性カ
チオン交換樹脂の処理液pHは通液開始の低い状態から
処理量の増加と共に高くなっていくため、処理液pHを
一定に調整するのが難しいうえ、処理液の純度が悪いと
いう難点がある。また混床式精製装置は、処理液の純度
は優れているが、処理量が少ないという欠点がある。
【0008】混床式精製装置の改良型である特開平2−
295499号公報に記載された精製装置は、混床式精
製装置単独の場合に比べて脱塩性能の点では優れている
ものの、着色成分含有量の多い減糖液を処理する場合に
は脱色性の点でやや不満があるという欠点がある。
【0009】更に、上記従来の生成装置はもともと塩濃
度や色素成分濃度等の原糖液の品質の変動に対処できる
ように考慮されていないため、著しく品質の異なる原糖
液を処理する場合は、原糖液の品質の変動に対応した処
理が行えないという欠点があった。
【0010】本発明が解決しようとする課題は、従来の
糖液の精製装置の欠点を解消し、純度の高い精製糖液が
効率よく得られ、しかも原糖液の品質の変動にも対処す
ることのできる糖液の精製装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、混床塔の前段にC
l形の強塩基性アニオン交換樹脂とOH形強塩基性アニ
オン交換樹脂の複層床型アニオン交換塔を用いることに
より、糖液を効率的に精製することができることを見い
だし本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は、前段がCl形強塩基
性アニオン交換樹脂層とOH形強塩基性アニオン交換樹
脂層との複層床式アニオン交換塔であり、該複層床式ア
ニオン交換塔において再生剤給排手段をアニオン交換樹
脂層の中間に、少なくとも1以上設け、後段がOH形強
塩基性アニオン交換樹脂とH形弱酸性カチオン交換樹脂
とが混合された混床塔からなる糖液の脱塩精製装置であ
って、原糖液が前段複層床式アニオン交換塔に対してC
l形強塩基性アニオン交換樹脂層からOH形強塩基性ア
ニオン交換樹脂層の順に通液され、次いで後段混床塔に
通液されることを特徴とする糖液の脱塩精製装置に関す
るものである。
【0013】
【0014】図1に本発明の糖液脱塩精製装置の概略図
を示す。本発明の脱塩精製装置は、上部がCl形強塩基
性アニオン交換樹脂層で下部がOH形強塩基性アニオン
交換樹脂層である複層床式アニオン交換塔1を前段に設
け、OH形強塩基性アニオン交換樹脂とH形弱酸性カチ
オン交換樹脂との混床塔2を後段に設けたものである。
本発明の糖液脱塩精製装置を用いて糖液を処理するに
は、あらかじめ前処理の施された原料糖液を、前段の複
層床式アニオン交換塔1にCl形強塩基性アニオン交換
樹脂層からOH形強塩基性アニオン交換樹脂層の順に接
触するように下降流で通液し、その処理液を後段の混床
塔2に通液すればよい。
【0015】原料の糖液は、前段の複層床式アニオン交
換塔1を通液すると、まず上部のCl形アニオン交換樹
脂層で主として着色成分が吸着され、次いで下部のOH
形アニオン交換樹脂層で主としてアニオン性の不純物
(Cl-、SO2- 4等)が吸着され、OH-イオンと交換
されてアルカリ性となって流出する。糖液がアルカリ性
となると、混床塔のH形弱酸性カチオン交換樹脂の交換
反応が起こりやすくなり、混床塔における脱塩処理量が
飛躍的に向上する。
【0016】前段の複層床式アニオン交換樹脂塔におい
て、アニオン交換樹脂をCl形強塩基性アニオン交換樹
脂層とOH形強塩基性アニオン交換樹脂層の複層床とす
るには、再生剤給排手段をアニオン交換樹脂層の中間に
少なくとも1以上設けた交換塔を用いて再生処理するこ
とにより容易に、複層床を形成することができる。
【0017】すなわち、アニオン交換樹脂層の上部に設
けたディストリビュータからNaCl水溶液を供給し、
交換塔の下部から排出させてアニオン交換樹脂層全体を
一旦Cl形強塩基性アニオン交換樹脂層とし、ついでア
ニオン交換樹脂層の中間に設けた再生剤給排手段からN
aOH水溶液を供給し、交換塔の下部から排出すること
により再生剤給排手段より下のアニオン交換樹脂層をO
H形強塩基性アニオン交換樹脂層とすることができる。
【0018】また、アニオン交換樹脂層の上部に設けた
ディストリビュータからNaCl水溶液を供給すると同
時に、交換塔の下部からNaOH水溶液を供給し、アニ
オン交換樹脂層の中間に設けた再生剤給排手段からNa
Cl水溶液とNaOH水溶液を排出させることにより、
再生剤給排手段より上のアニオン交換樹脂層をCl形強
塩基性アニオン交換樹脂層とし、下のアニオン交換樹脂
層をOH形強塩基性アニオン交換樹脂層とすることもで
きる。
【0019】また、再生剤給排手段を2以上設けて、再
生剤の給排位置を変更することにより、Cl形強塩基性
アニオン交換樹脂とOH形アニオン交換樹脂の層高を変
更することができる。
【0020】Cl形強塩基性アニオン交換樹脂とOH形
アニオン交換樹脂の層高を変更することにより、原料糖
液の純度や色価が変動しても、高品質の安定した精製糖
液を得ることができる。すなわち、色素成分濃度に比べ
て原料糖液の塩濃度が高いときは、OH形強塩基性アニ
オン交換樹脂の層高を高くするように再生し、また塩濃
度に比べて色素成分濃度の高い糖液を処理するときは、
Cl形強塩基性アニオン交換樹脂の層高を高くするよう
に再生すればよい。さらに、原料糖液の色素成分濃度が
比較的低く、塩分濃度が高い場合は、複層床式アニオン
交換塔のイオン交換樹脂を全てOH形強塩基性アニオン
交換樹脂に再生し、逆に原料糖液の塩分濃度が低く、色
素成分濃度が高い場合は、アニオン交換樹脂の全てをC
l形強塩基性アニオン交換樹脂に再生して処理すること
もできる。
【0021】複層床式アニオン交換塔に充填されるイオ
ン交換樹脂は、強塩基性アニオン交換樹脂であれば特に
限定されないが、例えば、アンバーライト(登録商標、
以下同様)IRA−402BL。IRA−411S、X
T−5007、ダイヤイオン(登録商標、以下同様)P
A312を例示することができる。
【0022】本発明の、糖液の脱塩精製装置の後段に用
いれられる混床塔は、OH形強塩基性アニオン交換樹脂
とH形弱酸性カチオン交換樹脂を混合して、イオン交換
塔に充填したものであり、H形弱酸性カチオン交換樹脂
としては、例えば、アンバーライトIRC−76、IR
C−50、レバチット(登録商標)CNP−80、ダイ
ヤイオンKW11等を使用することができる。また、O
H形強塩基性アニオン交換樹脂としては、上記複層床式
アニオン交換等に用いるアニオン交換樹脂と同様なもの
を使用することができる。
【0023】本発明の糖液脱塩精製装置において、混床
塔内に充填されるOH形強塩基性アニオン交換樹脂とH
形弱酸性カチオン交換樹脂との混合比率は、容量比で
2:1が好ましいが、イオン交換樹脂に対する付加の割
合により、OH形強塩基性アニオン交換樹脂1に対し
て、0.3〜2の範囲でH形弱酸性カチオン交換樹脂を
充填してもよい。
【0024】
【実施例】
実施例1 図2に本発明の糖液の脱塩精製装置の一実施態様を示
す。
【0025】本発明の糖液の脱塩精製装置は、前段に複
層床式アニオン交換塔1を、後段に混床塔2を配置した
脱塩精製装置である。複層床式アニオン交換塔1には、
下部にOH形の強塩基性アニオン交換樹脂が充填されて
おり、上部にCl形の強塩基性アニオン交換樹脂が充填
されている。Cl形の強塩基性アニオン交換樹脂とOH
形の強塩基性アニオン交換樹脂との境界面には、再生剤
給排手段8が設けられている。塔頂には、原料糖液を供
給するためのディストリビュータ4が設けられ、アニオ
ン交換樹脂層9上部近傍に再生剤供給用のディストリビ
ュータ6が設けられている。後段の混床塔2には、OH
形の強塩基性アニオン交換樹脂およびH形の弱酸性カチ
オン交換樹脂が混合されて充填されている。
【0026】原料の糖液は、原料供給管3を介して、デ
ィストリビュータ4により強塩基性アニオン交換樹脂層
9に通液される。原料の糖液は、まずCl形強塩基性ア
ニオン交換樹脂層を通過して脱色され、次いでOH形の
強塩基性アニオン交換樹脂層を通過し、アニオン性の不
純物が除かれる。処理液は流出管10を通り、混床塔2
の上部のディストリビュータ12により、OH形強塩基
性アニオン交換樹脂とH形弱酸性カチオン交換樹脂が混
合された混床層に通液され、更なる脱色と脱塩が行われ
る。脱塩された精製糖液は、処理液流出管14より排出
される。
【0027】図2の複層床式アニオン交換塔の強塩基性
アニオン交換樹脂を再生するには、以下のような方法を
採用することができる。
【0028】NaCl水溶液をNaCl水溶液供給管5
からディストリビュータ6を介してアニオン交換塔1内
に流入させ、アニオン交換樹脂層9を通過させた後に再
生廃液を再生廃液排出管11から排出させる。この操作
によりアニオン交換塔1内の全ての強塩基性アニオン交
換樹脂がCl形となる。
【0029】次に、NaOH水溶液供給管7からNaO
H水溶液を供給し、再生剤給排手段(ディストリビュー
タ)8より下部のCl形強塩基性アニオン交換樹脂層に
通過させてOH形に再生する。再生廃液は再生廃液排出
管11より排出させる。
【0030】この再生処理により、再生剤給排手段8よ
り上の強塩基性アニオン交換樹脂はCl形となり、給排
手段8より下の強塩基性アニオン交換樹脂はOH形とな
り、複層床のアニオン交換塔とすることができる。
【0031】図3は、他の再生処理方法を説明する図面
であり、再生剤給排手段として再生廃液のコレクター1
6を設けている。NaCl水溶液をディストリビュータ
6を介してNaCl水溶液供給管5から供給すると同時
に、NaOH水溶液をNaOH水溶液供給管15を通じ
てアニオン交換塔1の下部より上昇流で流入させ、再生
廃液をコレクタ16に集めて再生廃液排出管17から排
出させる。この再生処理により、コレクタ16より上の
アニオン交換樹脂をCl形に、下のアニオン交換樹脂を
OH形に再生することができる。
【0032】実施例2 図4は、Cl形強塩基性アニオン交換樹脂とOH形強塩
基性アニオン交換樹脂の層高が変更可能な複層床式アニ
オン交換塔の一実施例を示す図である。
【0033】図4(A)は、アニオン交換樹脂層9の中
間に、再生剤給排手段として、ディストリビュータ8
A,8Bを設けたものであり、図4(B)は再生剤給排
手段として、コレクター16A,16Bを設けたもので
ある。その他は、図2、図3と同一であるので説明を省
略する。
【0034】本例のアニオン交換塔の再生操作は、実施
例1と同様に、まずNaCl水溶液をNaCl水溶液供
給管5からディストリビュータ6を介してアニオン交換
塔1内に流入させ、アニオン交換樹脂層9を通過させた
後に再生廃液を再生廃液排出管11から排出させる。こ
の操作によりアニオン交換塔1内の全ての強塩基性アニ
オン交換樹脂がCl形となる。
【0035】図4(A)の装置を用いてOH形とCl形
の強塩基性アニオン交換樹脂の層高を変更する場合で、
OH形強塩基性アニオン交換樹脂の層高を高くしたいと
きは、上記Cl形に再生する操作の終了後に上段の8A
のディストリビュータからNaOH水溶液を供給し、C
l形強塩基性アニオン交換樹脂の層高を高くしたいとき
は、下段のディストリビュータ8BからNaOH水溶液
を供給すればよい。
【0036】図4(B)の装置を用いてOH形とCl形
の強塩基性アニオン交換樹脂の層高を変更する場合で、
OH形強塩基性アニオン交換樹脂の層高を高くしたいと
きは、NaCl水溶液をディストリビュータ6を介して
NaCl水溶液供給管5から供給すると同時に、NaO
H水溶液をNaOH水溶液供給管15を通じてアニオン
交換塔1の下部より上昇流で流入させ、再生廃液を上部
のコレクタ16Aに集めて再生廃液排出管17から排出
し、Cl形強塩基性アニオン交換樹脂の層高を高くした
いときは、下段のコレクタ16Bから再生廃液を排出さ
せればよい。
【0037】なお、図2〜図4に示した複層床式アニオ
ン交換塔において、色素成分濃度は高いが塩濃度は比較
的低い原料糖液を処理するために塔内の強塩基性アニオ
ン交換樹脂を全てCl形にして通液したい場合は、以下
のようにすればよい。すなわち、図2及び図4(A)の
アニオン交換塔においては、ディストリビュータ6から
NaCl水溶液を塔内に流入させ、アニオン交換樹脂層
9を通過させた後に再生廃液を再生廃液排出管11から
排出させることによって塔内のアニオン交換樹脂を全て
Cl形にした後にそのまま糖液の処理に供するようにす
ればよく、また、図3及び図4(B)のアニオン交換塔
においては、図2及び図4(A)のアニオン交換塔と同
様に塔下部に再生廃液の排出管(不図示)を設けてお
き、ディストリビュータ6を介して流入させたNaCl
水溶液をこの排出管から排出させることによって、塔内
のアニオン交換樹脂を全てCl形にすることができる。
【0038】また、上記とは逆に、塩濃度は高いが色素
成分濃度は比較的低い原料糖液を処理するために塔内の
強塩基性アニオン交換樹脂を全てOH形にして通液した
い場合は、前記ディストリビュータ6からNaCl水溶
液に替えてNaOH水溶液を流入させることによって塔
内のアニオン交換樹脂を全てOH形にすることができ
る。
【0039】実施例3 前段がアニオン交換塔(A)で後段が混床塔(MB塔)
の脱塩精製装置に、表1に示したイオン交換樹脂を充填
し、原料糖液(糖濃度:Bx50.9,塩濃度(電気伝
導率):160μS/cm,色価:CI150)を、4
0℃、300ml/hの条件で通液した。なお、表1に
おける強塩基性アニオン交換樹脂としては、いずれの場
合もアンバーライトIRA−402BLを使用し、また
弱酸性カチオン交換樹脂としてはアンバーライトIRC
−76を使用した。
【0040】
【表1】
【0041】上記条件で糖液を処理したときの、処理液
の色価と塩濃度を下記方法により測定した結果を図5,
図6に示す。
【0042】・塩濃度:電気伝導率を測定し、塩濃度の
指標とした。
【0043】・色価:420nmと720nmの吸光度
(OD)を5cmセルを用いて測定し、下記の計算方法
で算出した。
【0044】
【数1】
【0045】図5および図6に示した結果から明らかな
ように、本発明の糖液脱塩精製装置は、通液量が200
0mlを超えても、色価および塩濃度は低く、満足のゆ
く精製糖液が得られたが、比較例1のCl形強塩基性ア
ニオン交換樹脂の単床塔を前段に設けた装置は、通液量
が1000mlを超えると色価および塩濃度とも上昇
し、満足のゆく精製糖液が得られなくなった。また、O
H形強塩基性アニオン交換樹脂を前段に設けた比較例2
の装置は、脱塩能力は、本発明の精製装置より良好であ
るが、通液初期において、色価が本発明装置に比して約
2倍であり、脱色効果において劣るものであった。
【0046】
【発明の効果】本発明の、糖液の脱塩精製装置は、糖液
の脱色および脱塩に優れた効果を発揮し、また原料糖液
の塩濃度や色価が変動しても、複層床式アニオン交換塔
のOH形強塩基性アニオン交換樹脂とCl形強塩基性ア
ニオン交換樹脂の層高を変更できるため、安定した精製
糖液を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、糖液脱塩精製装置の該略図。
【図2】本発明の、糖液脱塩精製装置の一実施例を示す
説明図。
【図3】本発明の、糖液脱塩精製装置における複層床式
アニオン交換塔の説明図。
【図4】(a),(b)は、複層床式アニオン交換塔の
他の実施例を示す説明図。
【図5】精製糖液の色価と通液量の関係を示すグラフ。
【図6】精製糖液の塩濃度と通液量の関係を示すグラ
フ。
【符号の説明】
1 複層床式アニオン交換塔 2 混床塔 3 原料供給管 4 ディストリビュータ(原料糖液用) 5 NaCl水溶液供給管 6 ディストリビュータ(NaCl水溶液用) 7 NaOH水溶液供給管 8,8A,8B 再生剤給排手段(ディストリビュー
タ)(NaOH水溶液用) 9 アニオン交換樹脂層 10 流出管 11 再生廃液排出管 12 ディストリビュータ 13 混合樹脂 14 処理液流出管 15 NaOH水溶液供給管 16,16A,16B 再生廃液のコレクター 17 再生廃液排出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−295499(JP,A) 特開 平2−80000(JP,A) 特開 平1−256400(JP,A) 特開 昭53−142546(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C13D 3/00 - 3/18 B01J 47/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前段がCl形強塩基性アニオン交換樹
    脂層とOH形強塩基性アニオン交換樹脂層との複層床式
    アニオン交換塔であり、該複層床式アニオン交換塔にお
    いて再生剤給排手段をアニオン交換樹脂層の中間に、少
    なくとも1以上設け、後段がOH形強塩基性アニオン交
    換樹脂とH形弱酸性カチオン交換樹脂とが混合された混
    床塔からなる糖液の脱塩精製装置であって、原糖液が前
    段複層床式アニオン交換塔に対してCl形強塩基性アニ
    オン交換樹脂層からOH形強塩基性アニオン交換樹脂層
    の順に通液され、次いで後段混床塔に通液されることを
    特徴とする糖液の脱塩精製装置。
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