JP4294203B2 - 糖液精製装置の再生法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デンプン糖液等の糖液の脱塩、脱色を行う糖液精製装置の再生法に関し、さらに詳述すると、糖液を強酸性カチオン交換樹脂層に通液した後に塩基性アニオン交換樹脂層に通液する糖液精製装置のイオン交換樹脂の再生法に関する。
【0002】
【従来の技術】
デンプンを酸又は酵素で加水分解すると、その分解条件によって種々のデンプン糖(デンプンを原料として製造された糖類の総称)が得られる。デンプンの加水分解工程は液化と糖化の2工程に分けられ、デンプンの糖化によってデンプン糖液が得られるが、このデンプン糖液中には様々な不純物が含まれている。そのため、これら不純物除去を目的として、デンプンの糖化工程の後にはデンプン糖液の精製が行われる。
【0003】
デンプン糖液を精製する場合、炭酸飽充、粒状活性炭濾過、骨炭濾過等の精製工程の後処理として、イオン交換処理が行われている。イオン交換処理には、脱色を目的としたイオン交換処理と、脱塩を目的としたイオン交換処理がある。
【0004】
脱塩を目的としたイオン交換処理は、一般に、糖液を強酸性カチオン交換樹脂層に通液した後に弱塩基性アニオン交換樹脂層に通液する複床式の前脱塩システムと、強酸性カチオン交換樹脂とII形強塩基性アニオン交換樹脂を用いた混床式の仕上げ脱塩システムとによって構成され、前脱塩システムで原糖液中の塩類、色素、その他の不純物の大部分を除去し、仕上げ脱塩システムで仕上げの脱塩、脱色、pH調整を行っている。この脱塩処理は工業的に広く使用されており、高純度の糖液が得られる点で、糖液の精製処理法として優れた方法である。これは、混床層を用いた仕上げ脱塩がうまく働いているためである。
【0005】
上述した強酸性カチオン交換樹脂層と弱塩基性アニオン交換樹脂層を用いた複床式の前脱塩システムにおけるイオン交換樹脂の再生は、従来、各イオン交換樹脂毎に行われている。すなわち、強酸性カチオン交換樹脂は塩酸水溶液等の酸再生剤を通薬して再生を行う。弱塩基性アニオン交換樹脂は水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ再生剤を通薬して再生を行う。
【0006】
また、強酸性カチオン交換樹脂と塩基性アニオン交換樹脂を用いた混床式糖液精製装置(仕上げ脱塩システム)におけるイオン交換樹脂の再生は、従来、次のように行われている。まず、混床塔で糖液処理を終了した後、混床塔内で強酸性カチオン交換樹脂を下層に、塩基性アニオン交換樹脂を上層に分離する。混合状態の両樹脂の分離は、逆洗によって両樹脂の比重差を利用して行う。そして、下層の強酸性カチオン交換樹脂に塩酸水溶液等の酸再生剤を通薬して強酸性カチオン交換樹脂の再生を行う。同様に、上層の塩基性アニオン交換樹脂に水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ再生剤を通薬して塩基性アニオン交換樹脂の再生を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述の強酸性カチオン交換樹脂層と弱塩基性アニオン交換樹脂層を用いた複床式の前脱塩システムは、従来の再生法、すなわち強酸性カチオン交換樹脂に酸再生剤、塩基性アニオン交換樹脂にアルカリ再生剤をそれぞれ通薬する方法によって再生処理を数サイクル行った後に、前脱塩システムの処理糖液の導電率が悪化する場合があった。そこで、本発明者らは、導電率が悪化した前脱塩システムの処理糖液中に含まれる塩類の分析を行った。その結果、該処理糖液中にはアミノ酸等の両性有機物がリークしていることが判明した。
【0008】
本発明者らの検討によれば、糖液中に含まれるアミノ酸等の両性有機物は、強酸性カチオン交換樹脂に捕捉されるイオンである。したがって、上記両性有機物の前脱塩システムの処理糖液中へのリークは、前脱塩システムの再生処理時に、強酸性カチオン交換樹脂から上記両性有機物がうまく脱着しないことが原因であると考えられた。
【0009】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたもので、糖液を強酸性カチオン交換樹脂層に通液した後に塩基性アニオン交換樹脂層に通液する糖液精製装置の再生法であって、強酸性カチオン交換樹脂に捕捉されたアミノ酸等の両性有機物を該強酸性カチオン交換樹脂から効率的に脱着することができ、したがって上記両性有機物が処理糖液中にリークすることを効果的に防止することが可能な糖液精製装置の再生法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前述したアミノ酸等の両性有機物の処理糖液中へのリークの原因について検討した。その結果、糖液中のアミノ酸等の両性有機物は、前段の強酸性カチオン交換樹脂に捕捉されやすいが、酸再生剤を用いた通常の再生法では、アミノ酸等の両性有機物は強酸性カチオン交換樹脂から脱着されにくいことがわかった。これは推測であるが、アミノ酸等の両性有機物が強酸性カチオン交換樹脂に捕捉される場合は、両性有機物のアミノ基等のカチオン部が強酸性カチオン交換樹脂に捕捉されるため、この状態に塩酸等の酸再生剤を通薬しても両性有機物自体は脱着されず、捕捉されていないカルボン酸基等のアニオン部がイオン交換されるだけであると考えられた。
【0011】
そこで、本発明者らは、強酸性カチオン交換樹脂からアミノ酸等の両性有機物を脱着する手段について種々検討を行った。その結果、水酸化ナトリウム等のアルカリ液を強酸性カチオン交換樹脂に接触させた場合、強酸性カチオン交換樹脂からアミノ酸等の両性有機物が効率的に脱着されることを見出した。これは推測であるが、強酸性カチオン交換樹脂にアルカリ液を接触させると、捕捉されていたアミノ基等のカチオン部が強酸性カチオン交換樹脂から脱離し、その結果両性有機物全体が脱着するのではないかと考えられる。
【0012】
また、本発明者らは、(イ)強酸性カチオン交換樹脂に通薬するアルカリ液は、アルカリ再生剤を塩基性アニオン交換樹脂に接触させた後の再生廃液であればよく、新しい薬液を使う必要はないこと、(ロ)上記アルカリ再生剤の再生廃液としては、前脱塩システムの塩基性アニオン交換樹脂の再生廃液でもよく、仕上げ脱塩システムの塩基性アニオン交換樹脂の再生廃液でもよいが、前脱塩システムの強酸性カチオン交換樹脂層と塩基性アニオン交換樹脂は通常同時に再生するため、前脱塩システムの塩基性アニオン交換樹脂の再生廃液を用いると時間的な効率の点で有利になること、(ハ)前脱塩システムと仕上げ脱塩システムは同時に再生することが少ないため、強酸性カチオン交換樹脂に通薬するアルカリ液として仕上げ脱塩システムの塩基性アニオン交換樹脂の再生廃液を用いるのは時間的な効率の点で好ましくないことに想到した。
【0013】
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、糖液を強酸性カチオン交換樹脂層に通液した後に塩基性アニオン交換樹脂層に通液する糖液精製装置のイオン交換樹脂を再生するに当たり、塩基性アニオン交換樹脂にアルカリ再生剤を接触させ、その再生廃液を強酸性カチオン交換樹脂全体の1/2〜1/4容量に相当する強酸性カチオン交換樹脂層の糖液通液方向下流側部分のみに接触させた後、強酸性カチオン交換樹脂に酸再生剤を接触させることを特徴とする糖液精製装置の再生法を提供する。
【0014】
本発明の再生法は、塩基性アニオン交換樹脂にアルカリ再生剤を通液することで、塩基性アニオン交換樹脂を再生する。また、上記アルカリ再生剤の再生廃液を強酸性カチオン交換樹脂に通液することで、強酸性カチオン交換樹脂に捕捉されているアミノ酸等の両性有機物を脱着する。さらに、強酸性カチオン交換樹脂に酸再生剤を通液することで、強酸性カチオン交換樹脂を再生する。本発明は、以上の操作により、アミノ酸等の両性有機物の処理糖液中へのリークを防止して、処理糖液の品質の安定化を図るものである。
【0015】
以下、本発明につきさらに詳しく説明する。本発明で用いる再生剤の種類に限定はないが、アルカリ再生剤としては水酸化ナトリウム水溶液、酸再生剤としては塩酸水溶液を好適に用いることができる。
【0016】
また、本発明を適用する糖液精製装置の強酸性カチオン交換樹脂及び塩基性アニオン交換樹脂の種類に限定はなく、処理の目的等に応じて適宜選択すればよい。具体的には、アンバーライト(登録商標、以下同じ)200CT、IR120B、IR124、IR118、ダイヤイオン(登録商標、以下同じ)SK1B、SK102、PK208、PK212(以上、強酸性カチオン交換樹脂)、アンバーライトXE583、IRA67、IRA96SB、ダイヤイオンWA10、WA20、WA30(以上、弱塩基性アニオン交換樹脂)、アンバーライトIRA402BL、IRA400、IRA440B、XT5007、IRA400、IRA900、IRA904、ダイヤイオンSA10A、SA11A、PA306、PA308、アンバーライトIRA411S、IRA410、IRA910、ダイヤイオンSA20、PA418(以上、強塩基性アニオン交換樹脂)等を用いることができる。
【0017】
本発明では、強酸性カチオン交換樹脂全体の1/2〜1/4容量に相当する、強酸性カチオン交換樹脂層の糖液通液方向下流側部分のみに、アルカリ再生剤の再生廃液を接触させる。これにより、強酸性カチオン交換樹脂の再生に用いる酸再生剤の量を減らすことができ、再生を経済的に行うことが可能となる。すなわち、強酸性カチオン交換樹脂層に糖液を通液した場合、アミノ酸等の両性有機物は、その殆どが強酸性カチオン交換樹脂層の糖液通液方向下流側部分に存在する強酸性カチオン交換樹脂に捕捉される。したがって、強酸性カチオン交換樹脂層の糖液通液方向下流側部分に存在する強酸性カチオン交換樹脂はR−N化合物、R−Hといった形で存在し、それより上流側の強酸性カチオン交換樹脂はR−Na、R−Mg、R−Hといった形で存在している。したがって、強酸性カチオン交換樹脂層の糖液通液方向下流側部分のみにアルカリ液を接触させることにより、アルカリ液接触後にそれより上流側に存在するR−Hの形の強酸性カチオン交換樹脂をそのまま残すことができるので、強酸性カチオン交換樹脂の再生に用いる酸再生剤の量を減らすことが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1はデンプン糖液を処理する糖液精製システムの一例を示すフロー図である。この糖液精製システムは、強酸性カチオン交換樹脂を用いたカチオン交換装置(K塔)2と、弱塩基性アニオン交換樹脂を用いたアニオン交換装置(A塔)4と、強酸性カチオン交換樹脂及びII形の強塩基性アニオン交換樹脂を用いた混床式イオン交換装置(MB塔)6とをこの順で設置したものである。K塔2及びA塔4によって前脱塩システムが構成され、MB塔6によって仕上げ脱塩システムが構成されている。本例の糖液精製システムは、原糖液をK塔2に下向流で通液し、K塔2の処理糖液をA塔4に下向流で通液し、A塔4の処理糖液をMB塔6に下向流で通液して、最終処理糖液を得るものである。
【0019】
本発明の再生法は、K塔2とA塔4とからなる糖液精製装置(前脱塩システム)のイオン交換樹脂の再生に適用される。K塔2は、塔内下部に酸再生剤やA塔4の再生に使用されたアルカリ再生剤の再生廃液を供給するディストリビュータ8が設置されている。また、強酸性カチオン交換樹脂層10の上部に酸再生剤の再生廃液を排出する上部コレクタ12が設置されている。さらに、強酸性カチオン交換樹脂層10の底部から該樹脂層10の層高の約1/3の箇所に、アルカリ再生剤の再生廃液を排出する中間コレクタ14が設置されている。A塔4は、塔内上部にアルカリ再生剤を供給するディストリビュータ16が設置されている。
【0020】
K塔2とA塔4とからなる糖液精製装置の再生を本発明の再生法によって行う手順は、例えば下記のとおりである。
(1)糖液処理を終了した後、常法によりスイートニングオフを行って塔内に残留する原糖液を水と置換し、その後、A塔4のディストリビュータ16にアルカリ再生剤を供給し、弱塩基性アニオン交換樹脂18にアルカリ再生剤を下向流で接触させる。これにより、弱塩基性アニオン交換樹脂18の再生が行われる。アルカリ再生剤の再生廃液はA塔4の底部から排出される。
(2)A塔4から排出されたアルカリ再生剤の再生廃液をK塔2のディストリビュータ8に供給し、このアルカリ再生剤の再生廃液を強酸性カチオン交換樹脂10に上向流で接触させ、中間コレクタ14から排出する。すなわち、強酸性カチオン交換樹脂全体の約1/3容量に相当する、強酸性カチオン交換樹脂層10の糖液通液方向下流側部分のみに、アルカリ再生剤の再生廃液を接触させる。これにより、強酸性カチオン交換樹脂層10の糖液通液方向下流側部分に存在する強酸性カチオン交換樹脂からアミノ酸等の両性有機物が脱着される。
(3)K塔2のディストリビュータ8に酸再生剤を供給し、この酸再生剤を強酸性カチオン交換樹脂10に上向流で接触させ、上部コレクタ12から排出する。これにより、強酸性カチオン交換樹脂4の再生が行われる。
【0021】
なお、上述の実施形態では、K塔2へのアルカリ再生剤の再生廃液及び酸再生剤の供給を上向流で行う態様について説明したが、これらの再生廃液及び酸再生剤の供給を下向流で行うようにしてもよい。
【0022】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に示すが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例)
図1に示した糖液精製システムの内のK塔2及びA塔4からなる糖液精製装置(前脱塩システム)を構成した。K塔2には強酸性カチオン交換樹脂(アンバーライト120B)1.0L、A塔4には弱塩基性アニオン交換樹脂(アンバーライトXE583)1.5Lを充填した。
【0023】
前記糖液精製装置を用いて、再生処理と再生処理終了後の原糖液の精製処理とからなるサイクルを1サイクルとして、数サイクルの糖液精製処理を行った。各イオン交換装置のイオン交換樹脂の再生は、下記の手順で行った。
▲1▼A塔4に上向流の逆洗水を導入し、弱塩基性アニオン交換樹脂層18を50%展開した。
▲2▼A塔4の弱塩基性アニオン交換樹脂層18に、アルカリ再生剤(1N水酸化ナトリウム水溶液)2.4Lをディストリビュータ16より下向流で通液し、A塔4の底部から排出した。これにより、弱塩基性アニオン交換樹脂が再生された。再生終了後、A塔4内のアルカリ再生剤を水で押し出し、弱塩基性アニオン交換樹脂を水洗した。
▲3▼K塔2の強酸性カチオン交換樹脂層10に、A塔4から排出されたアルカリ再生剤の再生廃液をディストリビュータ8より上向流で通液し、中間コレクタ14から排出した。これにより、強酸性カチオン交換樹脂層10の糖液通液方向下流側部分に存在する強酸性カチオン交換樹脂からアミノ酸等の両性有機物が脱着された。
▲4▼その後、K塔2の強酸性カチオン交換樹脂層10に、酸再生剤(1N塩酸水溶液)1.75Lをディストリビュータ8より上向流で通液し、上部コレクタ12から排出した。これにより、強酸性カチオン交換樹脂10が再生された。再生終了後、K塔2内の酸再生剤を水で押し出し、強酸性カチオン交換樹脂を水洗した。
【0024】
なお、本実施例で用いた原糖液は濁質濃度が低かったので、K塔2の逆洗は行わなかったが、K塔2の逆洗は必要に応じて行うことが好ましい。
【0025】
上述した再生処理が終了した後、K塔2及びA塔4からなる糖液精製装置を用いてデンプン糖液の精製処理を行った。精製処理においては、60Lを1サイクルとして通液を行い、計10サイクルの通液を実施した。原糖液の性状を表1に示す。また、10サイクル目の通液時において30Lの原糖液を処理した時の処理糖液の性状を表1に示す。
【0026】
(比較例)
実施例と同様の糖液精製装置を構成した。また、この糖液精製装置を用いて数サイクルの糖液精製処理を行った。各イオン交換装置のイオン交換樹脂の再生は、下記のように各イオン交換装置毎に行い、アルカリ再生剤の再生廃液を強酸性カチオン交換樹脂に接触させる操作は行わなかった。
【0027】
(a)K塔2の強酸性カチオン交換樹脂層10に、酸再生剤(1N塩酸水溶液)1.75Lをディストリビュータ8より上向流で通液し、上部コレクタ12から排出した。これにより、強酸性カチオン交換樹脂10が再生された。再生終了後、K塔2内の酸再生剤を水で押し出し、強酸性カチオン交換樹脂を水洗した。
【0028】
(b)A塔4の弱塩基性アニオン交換樹脂層18に、アルカリ再生剤(1N水酸化ナトリウム水溶液)2.4Lをディストリビュータ16より下向流で通液し、A塔4の底部から排出した。これにより、弱塩基性アニオン交換樹脂が再生された。再生終了後、A塔4内のアルカリ再生剤を水で押し出し、弱塩基性アニオン交換樹脂を水洗した。
【0029】
上述した再生処理が終了した後、K塔2及びA塔4からなる糖液精製装置を用いてデンプン糖液の精製処理を行った。精製処理は実施例と同じ条件で行った。10サイクル目の通液時において30Lの原糖液を処理した時の処理糖液の性状を表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0004294203
【0031】
表1の結果より、本発明の再生法で再生処理を行った実施例は、従来法で再生処理を行った比較例に較べ、窒素化合物の処理糖液中へのリーク量が少なく、処理糖液の性状が安定していることが認められた。したがって、本発明によれば、アミノ酸等の両性有機物を強酸性カチオン交換樹脂から効率的に脱着できることが確認された。
【0032】
参考例
前記実施例において、K塔2の強酸性カチオン交換樹脂層10に、A塔4から排出されたアルカリ再生剤の再生廃液をディストリビュータ8より上向流で通液し、この再生廃液を上部コレクタ12から排出すること、すなわち、強酸性カチオン交換樹脂全体にアルカリ再生剤の再生廃液を接触させること以外は、実施例と同様にしてイオン交換樹脂の再生処理を行った。
【0033】
その結果、本参考例では、強酸性カチオン交換樹脂からアミノ酸等の両性有機物を効率的に脱着することはできるものの、再生後の強酸性カチオン交換樹脂の性能を実施例における再生後の強酸性カチオン交換樹脂の性能と同等にするためには、強酸性カチオン交換樹脂層に酸再生剤(1N塩酸水溶液)を2.6L通液することが必要であった(実施例は1.75L)。
【0034】
したがって、本参考例により、強酸性カチオン交換樹脂層の糖液通液方向下流側部分のみにアルカリ再生剤の再生廃液を接触させることにより、強酸性カチオン交換樹脂の再生に用いる酸再生剤の量を減らすことができることが確認された。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、強酸性カチオン交換樹脂層と弱塩基性アニオン交換樹脂層を用いた糖液精製装置の強酸性カチオン交換樹脂に捕捉されたアミノ酸等の両性有機物を、該強酸性カチオン交換樹脂から効率的に脱着することができる。これにより、上記両性有機物が処理糖液中にリークすることを防止して、処理糖液の品質の安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はデンプン糖液を処理する糖液精製システムの一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
2 カチオン交換装置(K塔)
4 アニオン交換装置(A塔)
6 混床式イオン交換装置(MB塔)
8 ディストリビュータ
10 強酸性カチオン交換樹脂
12 上部コレクタ
14 中間コレクタ
16 ディストリビュータ
18 弱塩基性アニオン交換樹脂

Claims (1)

  1. 糖液を強酸性カチオン交換樹脂層に通液した後に塩基性アニオン交換樹脂層に通液する糖液精製装置のイオン交換樹脂を再生するに当たり、塩基性アニオン交換樹脂にアルカリ再生剤を接触させ、その再生廃液を強酸性カチオン交換樹脂全体の1/2〜1/4容量に相当する強酸性カチオン交換樹脂層の糖液通液方向下流側部分のみに接触させた後、強酸性カチオン交換樹脂に酸再生剤を接触させることを特徴とする糖液精製装置の再生法。
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