JPH0520075B2 - - Google Patents

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JPH0520075B2
JPH0520075B2 JP17626688A JP17626688A JPH0520075B2 JP H0520075 B2 JPH0520075 B2 JP H0520075B2 JP 17626688 A JP17626688 A JP 17626688A JP 17626688 A JP17626688 A JP 17626688A JP H0520075 B2 JPH0520075 B2 JP H0520075B2
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sugar solution
sugar
anion exchange
resin
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Koji Kawasaki
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ITOCHU SEITO KK
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  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、コロイド物質や懸濁物質、色素物
質、灰分、微生物並びに発臭物質を中心とする不
純物質を含む糖液(糖分含有溶液)の清浄方法に
関するものである。 〔従来の技術〕 原料糖に包含される不純物の大部分は、結晶表
面に付着している蜜膜(molasses film)中に含
まれ、色素、灰分、転化糖、脂肪酸、アミノ酸、
コロイド物質、微生物等が主なものであり、従来
は、洗糖操作によりある程度これら不純物を取り
除き、いわゆる洗糖と洗糖蜜とに分けてその後の
精製工程に移行するのが一般的である。 ところで、前記洗糖蜜中には原糖に対して10%
内外の蔗糖が溶解されており、この洗糖蜜からの
蔗糖回収は非常に困難である。また、洗糖蜜から
結晶化して回収した蔗糖そのものは商品価値はな
く再溶解等に附さねばならないため、精糖歩留を
低下させ、且つその煩雑な工程は工程能量を低下
させる大きな要因となつている。 洗糖工程を経ずして原料糖をそのまま溶解し精
製糖を得ようとする試みは、我が国でも既に見ら
れる(例えば特公昭40−24494号、特公昭43−
19595号)が、いずれも成功していない。 ここで、その不成功の最大の原因は、イオン交
換樹脂工程の負荷を低減させるだけの前処理清浄
方法が開発されていなかつたことにあると考えら
れる。したがつて、イオン交換樹脂の組み合わせ
や通液方法、再生方法等を改良して無洗糖糖液の
精製を実施してみても、サイクル数を重ねるにつ
れてイオン交換樹脂能力が激減し、意図した脱
色・脱塩効果が得られないばかりか経済的効果も
期待できないのが実情である。 糖液、特に無洗糖糖液には、多量の懸濁物質が
含まれており、前処理清浄方法としてはこれら懸
濁物質を効果的に除去する方法が望まれる。懸濁
物質を効果的に除去されれば、イオン交換樹脂工
程の負荷が低減し、効果的な脱色・脱塩が期待で
きる。 しかしながら、高濃度の無洗糖糖液を始めとし
て洗糖蜜や各種糖蜜中に含まれる懸濁物質を、濾
過方式や遠心分離方式で除去することは非常に難
しく、僅かに特殊な濾過操作、例えば超精密濾過
法や自己排除膜法、限外濾過法等での分離除去が
可能であるものの、コスト面等に問題が多い。 〔発明が解決しようとする課題〕 そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑みて提
案されたものであつて、懸濁物質を効果的且つ経
済的に除去することが可能な前処理清浄方法を提
供し、イオン交換樹脂工程における精製能力を大
幅に増大することで、従来技術では精製不可能で
あつた糖液(例えば無洗糖糖液)の精製を経済的
に実施することが可能な糖液の清浄方法を提供す
ることを目的とする。 〔課題を解決するための手段〕 本発明者等は、前述の目的を達成せんものと鋭
意屈究を重ねた結果、クリストバル石による清浄
法という新規な精製技術は採用し、これをイオン
交換樹脂による精製法と組み合わせることで、従
来技術では不可能であつた糖液の精製を経済的に
実施することができ、特に無洗糖糖液の精製技術
として応用できるとの知見を得るに至つた。 すなわち、本発明の糖液の清浄方法は、糖液を
クリストバル石に接触させた後、イオン交換樹脂
に接触させることを特徴とするものである。 本発明は、大別して二つの技術からなつてお
り、先ず第1番目はクリストバル石による清浄法
である。 クリストル石は、石英と同じ組成(SiO2)を
持つ鉱物であるが、結晶中の分子配列によつて石
英とは異なり、1470℃から1700℃まで安定、以下
230℃乃至250℃付近までは準安定である。 天然に産するものは正八面体の結晶をなすが、
これは低温形(正方晶系)で、180℃〜270℃で高
温形(等軸晶系)に変わる。安山岩の隙間に微細
な結晶をなして産するが、岩石の石基中にも見出
される。我が国で天然に酸するクリストバル石と
しては、青森県産(例えば日鉄鉱業社製)のもの
がある。 前述のクリストバル石は、従来の清浄法(例え
ば炭酸飽充、リン酸清澄、粉末活性炭処理、粒状
活性炭処理、骨炭処理等)では除去できないよう
な不純物に対しても優れた吸着性を持ち、後続し
て実施する各清浄工程の各々固有の工程能力が相
乗的に増大される。例えば、炭酸飽充工程での発
泡作用の減少も大きな効果の一つである。すなわ
ち、クリストバル石は糖液中の不純物と特異的に
反応し、特に各種コロイドや色素、重金属等の懸
濁物質と特異的に作用し、これら不純物を表面吸
着させることにより濾過床による濾別効果以上の
吸着効果が認められる。このクリストバル石によ
る吸着作用は、砂濾過等に見られる濾別作用とは
機能的にも操作方法においても内容を異にするも
ので、砂濾過とは比較できないような優れた不純
物濾過効果が発揮される。特に、この効果は0.5
mmから0.05mmの粒径を有するクリストバル石を用
いた場合に著しく発揮される。 クリストバル石が糖液中の不純物を吸着する機
構は、未だ明らかにはなつていないが、クリスト
バル石が孔径15〜200Å、比表面積110〜130m2/g
を有する多孔質物質であつて、上述した通り
SiO2の化学組成を持つケイ酸鉱物であり、Si−
O正4面体が3次元的に無限に連結した網目状構
造をとつており、表面に無数のシラノール基(−
Si−OH)を有していることから、これらシラノ
ール基と吸着物質分子との間の凝集力による化学
吸着並びにクリストバル石の網目組織の表層部や
内部への沈着による物理的吸着によると推測され
る。 なお、クリストバル石と類似構造を有するもの
として、セピオライト、アタパルジジヤイト、パ
リゴルスカイト、セライト、シラス等の天然鉱物
や、エリオナイト、フローライト等の合成鉱物等
があり、これらもクリストバル石と同様ある程度
の吸着性を示すものの、クリストバル石と比べき
るその性能は著しく劣るものである。 上述のクリストバル石によ糖液を清浄する方法
としては、粒状クリストバル石よりなる濾過床や
吸着塔に糖液を通液させる方法や、粉末状クリス
トバル石と糖液とを接触させる方法、あるいはこ
れらを併用する方法等が挙げられる。 この場合、例えば糖液中のオリ状物質を除去す
るための操作方法としては、被処理糖液を90℃以
上に加熱してオリ状物質を生成させた後、クリス
トバル石と接触反応させる方が吸着除去効果が大
きいが、加熱処理しない場合でもオリ成分を相当
量除去できる。ただし、被処理糖液を90℃以上に
加熱することは、殺菌効果もあるので実施した方
が望ましい。 甘しよ糖汁やビート糖汁のような希薄な糖液の
(Bx.20以下)の場合には、粉末状クリストバル
石を糖液中に直接添加反応させるか、石灰清浄法
(デフイケーシヨン)と同時に添加接触反応させ
ても良く、いずれの場合でも濾過阻害成分を効果
的に除去することができる。粉末状クリストバル
石(比重2)は、糖液中のオリ状物質や濾過阻害
物質を吸着して沈降するので、デフイケシヨン操
作と同時に適用させることができるばかりでな
く、寧ろデフイケシヨン操作をより効果的に実施
させることが可能となる。 また、精製糖システムの各工程に使用されてい
る濾過機には、濾過効率を上昇させるためにケイ
藻土等が濾過助剤として使用されているが、この
ケイ藻土と粉末クリストバル石とを代替えさせる
方法は、「濾過阻害前駆物質及び濾過阻害物質」
を除去させる優れた方法である。 クリストバル石による清浄を糖液に適用して最
も効果的な方法は、粒状クリストバル石により濾
過床、あるいは吸着塔を構成し、これに濾過阻害
物質を多量に含んだ無洗糖糖液、裾物糖蜜等を通
流させることである。この方法により、従来の技
術では精製操作の不可能は「オリ状成分」や「濾
過阻害物質」の除去が可能となる。 なお、このように不純物の多い糖液では、あら
かじめ遠沈法等で処理するのも効果的であるが、
より大きな粒径を持つクリストバル石層を通流さ
せることにより、すなわち粗粒・中粒・細粒と順
次処理することにより不純物は効果的に除去され
る。最も効果的な方法は、粗粒、中粒、細粒とク
リストバル石の複床シリーズに被処理糖液を通流
させること、より望ましくは粗粒、中粒、細粒と
配列された吸着層を持つ単一濾過床を構成させ、
そこへ被処理糖液を通流させることである。ここ
で、粗粒とは粒径0.5〜10mm程度、中粒とは粒径
0.1〜1.0mm程度、細粒とは粒径0.01〜0.5mm程度の
ものを言う。 前述の方法によりクリストバル石で糖液を処理
する場合、Ca,Mg,Na,K等のアルカリ剤ま
たはキトサン等の凝集剤を糖液に添加した後加温
させ、コロイド成分をあらかじめ発生させた後で
クリストバル石処理することが非常に効果的であ
る。また、糖液に含まれる不純物は、クリストバ
ル石に一定の線速度以下で通流すると吸着される
が、次第に線速度を上げると吸着されないばかり
か、既に吸着している不純物を脱着させるので注
意を要する。ただし、このことは逆にクリストバ
ル石は水等を用いて逆洗させることにより、比較
的容易に再生・反復利用できることを示唆するも
のである。 クリストバル石は、前述の如く水による逆洗に
よつてもある程度再生できるが、これでは不純物
の脱着が不充分であり、次第に能力が低下して使
用不能となる。 そこで、高分子色素や懸濁物質等の難脱着物質
により吸着活性が低下したクリストバル石につい
て、数多くの再生処理を試み、詳細に検討を加え
た結果、以下のような知見を得るに至つた。 すなわち、先ず本発明者等は、40℃以上に加温
した酸水溶液を用いると、クリストバル石からこ
れまで脱着され難いと言われていた濁質物が容易
に脱着されることを知見した。ここで重要なこと
は、40℃以上の高温下でのみ脱着効果が著しく、
常温では濁質物がほとんど脱着されないことであ
る。 さらに、上記40℃以上の高温下では、酸濃度が
低くても脱着工効果はさほど低下せず、40℃以上
に加温されていればPH2以下、すなわち塩酸水溶
液で0.1%程度の希薄溶液でも濁質物の脱着が可
能である。このように、希薄溶液でも再生可能で
あるということは、再生剤の使用が少なくて済み
経済的メリツトが大きいということを意味する。 上記酸水溶液に使用される酸としては、塩酸、
硫酸、硝酸、リン酸、蟻酸、酢酸等が挙げられる
が、塩酸等の鉱酸を用いた方が効果が高い。な
お、イオン交換樹脂の再生操時に生ずる希薄な酸
排液も利用可能であることは言うまでもない。 水溶液だけでなく、目的に応じて酸含有有機溶
剤等も有効であり、特に塩酸含有アセトン溶液、
塩酸含有メタノール溶液、塩酸含有エタノール溶
液等が効果的である。その他、有機溶剤としてク
ロロホルム、四塩化炭素、ヘキサン等が挙げられ
る。この場合、前述の水溶液と異なり特に加温す
る必要はなく、常温であつても充分に脱着効果を
発揮する。 さらに本発明者等は、アルカリ溶液を用いても
クリストバル石から特に色素物質が効率的に脱着
されることを見出した。しかしながら、クリスト
バル石はアルカリ処理により一部溶解しケイ酸が
溶出されるために、アルカリ処理した後クリスト
バル石の吸着活性がどの程度回復するかが懸念さ
れる。そこで、この問題について検討を重ねた結
果、ケイ酸溶出量がクリストバル石の総重の5%
以内であれば、吸着活性はアルカリ処理前と比べ
てほとんど低下しないとの結論を得るに至つた。 例えば、水酸化ナトリウム水溶液の場合、ケイ
酸溶出量がクリストバル石の5%以内となる条件
を求めると、アルカリ濃度0.5%以下であれば操
作温度の影響をほとんど受けないが、0.5〜1.0%
の間では温度の影響が著しくて温度の管理を厳し
くする必要があり、1.0%以上になると室温以下
で処理しなければならない。特に、0.1〜0.4%程
度の希薄溶液を用いて30〜40℃の温度で処理する
のが最も望ましい。 いずれにしても、穏やかな処理条件で行えば、
反復使用回数は長く継続するが、一方、厳しい処
理条件で行えば、反復使用回数が短くなるのは当
然である。その故、アルカリ処理では被処理糖液
の質やクリストバル石の汚染程度を考慮して処理
条件を決めるのが望ましく、その頻度も毎回処理
するのではなく、二回毎、五回毎等のように間欠
処理するのもよい方法である。 上記アルカリ溶液に使用されるアルカリとして
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモ
ニア水等が挙げられ、さらにこのアルカリ溶液に
は塩化ナトリウム等の塩類を加えてもよい。ま
た、酸水溶液の場合と同様、イオン交換樹脂の再
生操作時に生ずる希薄なアルカリ排水等も利用可
能でる。水溶液ばかりでなく、目的に応じてアル
カリ含有有機溶剤も有効である。 以上のように、濁質物を中心とする不純物の除
去により吸着能力が低下したクリストバル石に対
しては、40℃以上に加温したPH2以下の酸溶液に
よる再生処理が、また色素物質を中心とする不純
物の除去により吸着能力が低下したクリストバル
石に対しては、ケイ酸溶解量がクリストバル石総
重量の5%以下となるような条件下でのアルカリ
溶液による再生処理がそれぞれ有効であるが、例
えば濁質物及び色素物質の両両者の除去により吸
着能力が低下したクリストバル石に対しては、酸
処理とアルカリ処理とを併用するのが効果的であ
る。その場合、酸処理を行つた後にアルカリ処理
を行つてもよいし、アルカリ処理を行つた後に酸
処理を行つてもよい。 一方、本発明において重要な2番目の技術は、
イオン交換樹脂による脱色、脱塩である。 ここで使用されるイオン交換樹脂は、強塩基性
陰イオン交換樹脂、中塩基性陰イオン交換樹脂、
弱塩基性陰イオン交換樹脂、強酸性陽イオン交換
樹脂、中酸性陽イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン
交換樹脂、あるいはこれらの組み合わせ等、従来
より公知のものがいれも使用でき、その形態とし
ても粒状、粉末状等、特に制約されるものではな
い。 例えば糖液を先ず水酸基型強塩基性陰イオン交
換樹脂(A塔)と接触させて脱色脱アニオンし、
次いでH型弱酸性陽イオン交換樹脂(K塔)と接
触させて脱塩する、いわゆるリバース方式や、こ
れら両イオン交換樹脂を混合して用いる混床方
式、さらには前記リバース方式の前段に強酸性陽
イオン交換樹脂と強塩基性陰イオン交換樹脂との
混床(M塔)が設置される、いわゆる改良リバー
ス方式等が好適である。 ところで、イオン交換樹脂により糖液を脱塩精
製する際に、最も重要なことは使用するイオン交
換樹脂の能力の低下とその防止に関する対策技術
である。 したがつて、前述の各方式のなかでは、強塩基
性陰イオン交換樹脂の汚染を防ぐための技術が施
されている改良リバース方式が最も好適である。 この改良リバース方式は、弱酸性陽イオン交換
樹脂を配列するという樹脂組み合わせと、当該弱
酸性陽イオン交換樹脂の再生剤を塩酸含有食塩水
としこの再生排液を強塩基性陰イオン交換樹脂に
通流させて前再生することを効幹とする技術で、
被処理糖液を水酸基型強塩基性陰イオン交換樹脂
に接触させ、次いでH型弱酸性陰イオン交換樹脂
に接触させることにより脱色、脱塩、脱珪酸等を
行い精製する際、アルカリ金属塩型陽イオン交換
樹脂により該陰イオン交換樹脂の汚染源を減少せ
しめ、かつ該陰イオン交換樹脂を再生するにあた
り、該弱酸性陽イオン交換樹脂の再生工程に際し
て出液する再生排液を逐次該陰イオン交換樹脂に
通液する予備再生の後にアルカリ液を通液する本
再生を行うものであつて、強塩基性陰イオン交換
樹脂の汚染が防ぐ上で優れた方法である。 一般に、水酸化ナトリウムによる通常再生方法
では、陰イオン交換樹脂に吸着した色素が完全に
脱着できず、樹脂内に多量に蓄積していく。改良
リバース方式の特色は、K塔の弱酸性陽イオン交
換樹脂の再生排液をM塔に通流し、M塔の陰イオ
ン交換樹脂に蓄積している色素を可及的に脱着す
る(前再生)ことである。これにより、色素脱着
量が著しく多くなり、樹脂中への蓄積が少ないも
のとなる。また、改良リバース方式は、従来法に
比べて糖液の処理量が多く、かつ脱塩性、脱色性
も優れていると言われている。 前述の改良リバース方式は、本来遊離形で使用
しなければならない強塩基性陰イオン交換樹脂
を、塩酸含有食塩水(弱産性陽イオン交換樹脂の
再生排液)で回生(前再生)させているので、負
荷形(Cl形)となる欠点がある。すなわち、本来
の再生操作である水酸化ナトリウムによる再生
(本再生)効率が低下し、脱塩能力が低下すると
いう問題を有している。 そこで、強塩基性陰イオン交換樹脂と弱酸性陽
イオン交換樹脂(必要に応じて弱酸性陽イオン交
換樹脂の前に塩基度の低い陰イオン交換樹脂及
び/又は陽イオン交換樹脂を配列してもよい。)
とを基本単位となる3系列の吸着塔を用意して、
これら3系列の吸着塔をそれぞれ前工程用吸着
塔、後工程用吸着塔、再生工程用吸着塔とし、糖
液を前工程用吸着塔から後工程用吸着塔へ連続し
て通液するとともに、後工程用吸着塔の精製能力
の低下を検出して前工程用吸着塔を再生工程用吸
着塔に移行し、同時に後工程用吸着塔を前工程用
吸着塔に、再生工程用吸着塔を後工程用吸着塔に
それぞれ移行するという、新たなイオン交換樹脂
精製システムを導入してもよい。 ここで使用される強塩基性陰イオン交換樹脂
は、第4級アンモニウム期基を交換基とする1型
強塩基性陰イオン交換樹脂であり、具体的にはダ
イヤイオンPA308、アンバライトIRA900、ダウ
エツクスXUS40240、レバチツトMP−500(いず
れも商品名)等が例示される。 弱酸性陽イオン交換樹脂とは、カルボキシル基
を交換基とする陽イオン交換樹脂であり、ダイヤ
イオンWK11、ダイヤイオンWK12、ダイヤイオ
ンWK20、アンバライトIRC50、レバチツト
CNP80(いずれも商品名)等が挙げられる。 その他、必要に応じて強塩基性陰イオン交換樹
脂の前に塩基度の低い陰イオン交換樹脂(さらに
は陽イオン交換樹脂)が配列されるが、この塩基
度の低い陰イオン交換樹脂とは、第3級アンモニ
ウム基を交換基とするもの(例えばダイヤイオン
PA418、ダイヤイオンPA408、アンバライト
IRA910、ダウエツクスXUS40189、レバチツト
MP600、レバチツトAP49等)、または第2級、
第1級アンモニウム基を交換基とするもの(例え
ばダイヤイオンWA30、ダイヤイオンWA20、ダ
イヤイオンWA10、アンバライトIRA92、レバチ
ツトMP62等)等、いわゆる2型強塩基性イオン
交換樹脂、中塩基性イオン交換樹脂、弱塩基性イ
オン交換樹脂と呼ばれる樹脂のことである。 また、陰イオン交換樹脂と表示した場合は、ス
ルフオニール基等の交換基を持つ強酸性陽イオン
交換樹脂から弱酸性陽イオン交換樹脂まで、全て
の陽イオン交換樹脂を指すものとする。 このイオン交換樹脂精製システムは、最も問題
の多い強塩基性陰イオン交換樹脂の汚染を防ぐた
めに使用する全ての陰イオン交換樹脂に回生操作
(前再生)を実施しても脱塩能力の低下しないと
いう特徴を有し、その結果工程能力を大幅に拡大
させたものである。以下、その具体的構成を説明
する。 本システムは、樹脂塔を適当な隔板によつて分
離した多段システムを採用するこにより、円滑に
樹脂操作が実施できるようにしたものである。 本システムで使用する樹脂塔には、例えば第1
図に示されるように、底部より順に陽イオン交換
樹脂1、2型強塩基性陰イオン交換樹脂2、1型
強塩基性陰イオン交換樹脂3、弱酸性陽イオン交
換樹脂4が充填される。勿論、これに限らず1型
強塩基性陰イオン交換樹脂3及び弱酸性陽イオン
交換樹脂4のみが充填されるものであつてもよい
し、2型強塩基性陰イオン交換樹脂2、1型強塩
基性陰イオン交換樹脂3、弱酸性陽イオン交換樹
脂4が充填されるものであつてもよい。 これら4種類の樹脂が充填された樹脂塔を3塔
構成し、第2図Aに示すようにそれぞれ第1の樹
脂塔11、第2の樹脂塔12、第3の樹脂塔13
とする。 精製工程では、第1の樹脂塔11の下部から被
処理糖液を供給して上向流で通液する。第1の樹
脂塔11〔前工程〕の頂部からの流出液を続けて
第2の樹脂塔12〔後工程〕の下部から供給し、
第1の樹脂塔11と同様にして通液させる。ま
た、第3の樹脂塔13は、再生工程とされる。第
2の樹脂塔12の流出液の灰分含量が0.01%前後
(電気伝導度E.C.10μS/cm)となつた時点で第1
の樹脂塔11を再生工程に移行させる。ここで、
貫流点を想定して樹脂量当たりの処理倍数でもつ
て再生工程に移行させるのも良い方法である。こ
の時、前工程である第1の樹脂塔11中の陰イオ
ン交換樹脂に対する負荷量は甚大あり、遊離形か
ら完全に負荷形へと移行している。 この時点で再生に入る樹脂塔は第1の樹脂塔1
1のみであり、第2の樹脂塔12についてはその
まま塔液の通液が継続させる。この時、第2図B
に示すように、第2の樹脂塔12を前工程とし、
既に再生された第3の樹脂塔13を後工程とし、
同様にしてシリーズ通液(連続通液)による精製
操作を連続化させる。 再生工程に入つた第1の樹脂塔11について
は、先ず樹脂塔頂部より温水を下向流で通液し、
脱糖・洗浄させる。 洗浄終了後の樹脂に、40℃以上に加温した1〜
10%の鉱酸、望ましくは塩酸水溶液Xを弱酸性陽
イオン交換樹脂4→1型強塩基性陰イオン交換樹
脂3→2型強塩基性陰イオン交換樹脂2→陽イオ
ン交換樹脂1の順序で再生させるために、樹脂塔
11の上部注入口11aより下向流で通薬させ、
排液を底部より流出させる。なお、ここでは多段
システムを採用していることから、前記塩酸水溶
液Xを予め40℃以上に加温して1型強塩基性陰イ
オン交換樹脂3と接触する際に40℃以上となるよ
うにしているが、特に弱酸性陽イオン交換樹脂4
と接触する際には加温は必要ないので、例えば多
塔システムとする際等には、弱酸性陽イオン交換
樹脂塔から出液された再生排液を40℃以上に加温
して1型強塩基性陰イオン交換樹脂塔以下に通液
するようにしてもよい。いずれにしても、本操作
により陽イオン交換樹脂はH形に、陰イオン交換
樹脂は負荷形(Cl)に移行するが、第1の樹脂塔
11の樹脂は塔液中の不純物を吸着して殆ど飽和
の状態にまでなつているので、この操作によりCl
形にすることによる負の効果は認められず、この
操作で色素を中心とする不純物はほぼ完全に脱着
される。(本操作を前再生とする。) 塩酸(前再生剤)を温水にて押し出し洗浄後、
引き続いて水酸化アルカリ剤による本再生操作に
入る。すなわち、1〜10%の水酸化ナトリウム水
溶液Yを40℃〜50℃で通流させるが、この際、弱
酸性陽イオン交換樹脂4と1型強塩基性陰イオン
交換樹脂3との隔板の下部にあるデストリビユー
ター11bより下向流で通薬し、1型強塩基性陰
イオン交換樹脂3→2型強塩基性陰イオン交換樹
脂2→陽イオン交換樹脂1の順序で接触させ、弱
酸性陽イオン交換樹脂4については薬品との接触
がないようにする。この操作により陰イオン交換
樹脂2,3はOH形、残基はCl形になる。陽イオ
ン交換樹脂1はNa形となり、本システムにおい
て精製工程時の糖液の軟化作用を、さらに重要な
作用として弱酸性陽イオン交換樹脂4の再生排液
をHCl含有NaCl水とする重要な役割を果たして
い。 以下同様に、第3の樹脂塔13の流出液の灰分
含量が0.01%前後となつた時点で第2の樹脂塔1
2を再生工程に移行させ、第2図Cに示すよう
に、第3の樹脂塔13を前工程とし、既に再生さ
れた第1の樹脂塔11を後工程とする。 陰イオン交換樹脂による脱色機構については未
だ未解明な部分が多いが、これまでの技術では、
水酸基形塩基性陰イオン交換樹脂を利用する場
合、脱塩能力の低下と並行して脱色能力も低下し
たものとして実運転せざるを得なかつた。すなわ
ち、脱塩能力の低下を検出して全ての樹脂を再生
工程に移行させていた。 陰イオン交換樹脂による脱色作用についても、
塩基度が高い樹脂ほど脱色能力は大きく、強塩基
性陰イオン交換樹脂の脱色能力を高める目的で、
弱酸基性樹脂や中塩基性樹脂を前段に設置させる
ことは無意味であると考えられていた。 実際上、精製糖工場で利用されるイオン交換樹
脂工程の被処理糖液は、各種の清浄工程で精製さ
れた低色価(A.I.200以下)糖液が一般的であり、
このような場合には強塩基性陰イオン交換樹脂の
直前にこれら塩基度の低い樹脂を設置することに
よる脱色効果は認められなかつた。しかしなが
ら、強塩基性陰イオン交換樹脂の脱塩能力の負荷
を軽減する目的で、中塩基性陰イオン交換樹脂、
弱塩基性陰イオン交換樹脂を前置することは意味
があり、これら樹脂を強塩基性陰イオン交換樹脂
の再生排液で再生させることはそれなりに意味の
あることであると考えられる。 強塩基性陰イオン交換樹脂の汚染を防ぐために
は、改良リバース法の前再生方法を改善して全て
の強塩基性陰イオン交換樹脂の前再生を実施する
ことであり、そのためには前再生の利点を最大限
生かし、前再生により強塩基性陰イオン交換樹脂
が負荷形となる欠点を覆いトータルシステムとし
て脱塩能力を上昇させる必要がある。本システム
では脱塩能力を向上させる目的で塩基度の低い樹
脂の併用を試みたが、これら樹脂を併用すること
により脱塩能力を上昇させる以上に脱色効率が著
しく向上された。この驚異的とも言える脱色作用
については、全く予想しなかつたのものであり、
この脱色作用を多サイクルにわたつて発揚させた
本システムは、特に前述のクリストバル石清浄法
を前処理とすることとの組み合わせることで、効
果が相乗的に作用し、例えば無洗糖糖液の清浄を
も可能としたのである。 実際、クリストバル石による前処理と本システ
ムによる脱塩精製を施した最終精製糖液(フアイ
ンリカー)は、現状で一般化している洗糖糖液の
精製技術で生産されるフアインリカーよりも色素
や灰分を始めとして遥かに高品質なものであつ
た。 イオン交換樹脂による脱色機構そのものが未解
明である現状で、これらの現象を論理的に解析す
ることは難しいが、無洗糖糖液の中には高分子色
素が比較的多く、これら色素は塩基度の低い陰イ
オン交換樹脂とも反応して効果的に除去されるも
のと推定される。この吸着作用は恐らく物理吸着
が主たる作用であると推定される。洗糖糖液を原
料とする通常の精製糖技術の場合、イオン交換樹
脂工程の供給糖液は種々の清浄工程により脱色さ
れた後の精製液である。このような精製糖液中に
は、当該高分子色素は殆ど存在せず、したがつて
塩基度の低い当該イオン交換樹脂の必要もなく、
その結果この重要なイオン交換樹脂の作用が見落
とされていたものと考えられる。したがつて、こ
のような場合には、本システムにおいても必ずし
も塩基度の低い陰イオン交換樹脂を併用しなくと
もよく、これによつても従来法よりも優れる結果
が得られることもわかつた。このような効果は意
図しなかつたものであるが、前述の如く脱塩能力
の増大は当然の結果として達成されたので、本シ
ステムでは従来技術の欠点を補うべく全ての強塩
基性陰イオン交換樹脂の前再生を実施することと
した。この操作による樹脂汚染防止効果は予想通
り良好な結果が得られた。 また、弱酸性陽イオン交換樹脂の塩酸再生排液
を強塩基性陰イオン交換樹脂に通液させ、その再
生排液を前述の塩基度の低い陰イオン交換樹脂に
再通液させるという新しい再生法を試みたが、こ
の効果は予想以上に大きく、吸着した色素の殆ど
大部分を脱着させることも見出された。この予期
しなかつた効果の現れた理由の一つに、弱酸性陽
イオン交換樹脂の酸塩再生排液の組成変化、すな
わち食塩濃度が上昇したことが考えられる。 以上述べたクリストバル石による前処理とイオ
ン交換樹脂による脱塩精製を組み合わせること
で、従来技術では精製不可能であつた糖液(糖
蜜)の精製が可能となるが、ここで本発明で対象
とする糖液は、甘しよ糖、ビート糖、澱粉糖等を
中心とする植物成分由来の甘味成分を含有する溶
液であり、その特徴として植物または土壌由来の
各種成分不純物として含有されている溶液のこと
である。本発明を適用して最も工業的価値の大き
い分野は、無洗糖糖液の清浄であるが、洗糖溶解
液、各種糖蜜及び各種コロイド成分や懸濁物質を
含んだ溶液についても適用することができる。 また、特に無洗糖糖液を前述の手法により精製
しフアインリカーを得た場合、さらにイオンクロ
マト分離法を組み合わせることで、フアインリカ
ーより結晶糖を回収した後の糖蜜(振蜜)に含ま
れる蔗糖区分を有効に回収することができる。 一般に、被処理糖液中のCaやMgが多いとイオ
ンクロマト分離を行うことが難しいが、前述のク
リストバル石及びイオン交換樹脂に接触させて精
製したフアインリカーから得られる振蜜中に含ま
れるCa,Mgは500ppm以下であることから、何
ら前処理を施すことなくイオンクロマトにより各
成分を分離することができる。したがつて、クリ
ストバル石及びイオン交換樹脂に接触させて精製
したフアインリカーより結晶糖を回収した後、糖
蜜中に存在する蔗糖と転化糖をイオンクロマト分
離法により分別し、蔗糖区分を結晶糖が回収可能
な糖液に戻すことにより、結晶糖の回収率が向上
される。 イオンクロマト分離法は、特にCa形の強酸性
陽イオン交換樹脂を分離法とし、この分離剤に対
するシヨ糖と転化糖の親和性の差を利用するもの
で、単純な固定床による回分分離法が、移動床式
連続分離法、擬似移動床式連続分離法等がある
が、大規模生産には移動床式連続分離法や擬似移
動床式連続分離法が適する。 〔作用〕 本発明は、クリストバル石並びにイオン交換樹
脂による不純物の吸着作用を利用してなるもので
ある。 クリストバル石は、特に各種コロイド懸濁物質
等と特異的に反応し、通常の砂濾過等とは比較で
きないような優れた不純物除去効果を発揮する。 一方、イオン交換樹脂は、糖液に含まれる色素
や塩類に対して優れた脱色、脱塩作用を発揮す
る。 したがつて、これらを組み合わせることで、無
洗糖糖液をも精製することのできる精製糖システ
ムが構築される。 〔実施例〕 以下、本発明を具体的な実施例により説明する
が、本発明がこれら実施例に限定解釈されるもの
でないことは言うまでもない。 先ず、クリストバル石による糖液の清浄作用並
びに再生効果について調べるために、以下の予備
実験を行つた。 予備実験1 先ず、本実験で使用したろ過床の構成を説明す
る。 本実験で使用したろ過床は、第3図に示すよう
に、粒状クリストバル石(粒径2〜5mm)が充填
される第1のろ過床21と、これよりも粒径の小
さな粒状クリストバル石(粒径約0.33mm)が充填
される第2のろ過床22とを基本構成とするもの
である。なお、本実験においては、第1のろ過床
21に充填される粒状クリストバル石として日鉄
鉱業社製、商品名クリスバールG700を、第2の
ろ過床22に充填される粒状クリストバル石とし
て日鉄鉱業社製、商品名クリスバールG300をそ
れぞれ使用した。 上記ろ過床21,22の周囲には、ウオーター
ジヤケツト23,24が設けられ、加温用温水を
通すことにより、これらろ過床21,22内を所
定温度に加温し得るようになつている。 そして、被処理糖液は、ポンプ25を介して第
1のろ過床21に供給され、ある程度処理された
後、さらに第2のろ過床22に通液され、この第
2のろ過床22の底部から処理糖液として取り出
されるように構成されている。 以上の構成のろ過床を使用して、次のような実
験を行つた。 精製糖工場より産出した廃糖蜜をBx.58に調製
し、水酸化ナトトリウムを添加しPH6.4にした後、
90℃まで加熱した。 次いで、60℃迄糖液温度を低下させ、先の第3
図に示すろ過床のクリストバル石層に60℃、S.
V1の条件で下向流にて通液させた。 クリストバル石に対し約30倍量の糖蜜を処理さ
せることにより、ろ過圧(差圧)が2Kg/cm2以上
となつたので、通流を中止し、温水にて脱糖し
た。 クリストバル石処理糖液について、ろ過性能及
びオリ生成量を中心に測定した。分析方法は下記
の通りである。 ろ過性能:被検糖液をBx.50に調製した後、定圧
ろ過試験機(東洋科学社製、ろ ろ過面積10cm2
にろ紙(No.2)を装填し、25℃、1Kg/cm2にて加
圧ろ過をし、200mlをろ過させるのに要する時間
を求めた。 オリ成分量:被検糖液をBx.50に調製し、1分
間煮沸させた後、00mlのメスシリンダに糖液を移
し、38℃の恒温槽に15時間静置した。この時のオ
リ含有糖液の下層部の割合をオリ発生量として百
分率で示した。 また、Bx.PH、見掛純糖率、色価については、
製糖便覧((朝倉書店)法に準じて常法により測
定した。結果を第1表に示す。
【表】 予備実験2 精製糖工場洗糖蜜(Bx.60)をクリストバル石
ろ過床〔底面積(15cm2)×層高(20cm)、充填クリ
ストバル石:日鉄鉱業社製、商品名クリスバール
G300〕に70℃に加温しながら300ml/時間の流速
度で上昇流にて6000mlを通液させた。予備実験1
と同様にして処理糖液の分析を実施した。結果を
第2表に示す。
【表】 予備実験3 ヌツチエ式試験用ろ過器(有効ろ過面積10cm2
に粉末状クリストバル石(粒径10〜100μm)を
1cmの厚さにプレコートさせた。そして、これに
Bx.50に溶解した沖縄産原糖を70℃で500ml通液
させた。予備実験1及び予備実験2と同様にして
処理糖液の性状を測定した。結果を第3表に示
す。
【表】 予備実験4 低品質な甘しよ汁を500mlトールビーカに採取
し、石灰乳を加えてPH7に調整した。 一方、同様にして調製した甘しよ汁に粉末状ク
リストバル石(日鉄鉱業社製、製品名クリスバー
ルPW−300、粒径100μm以下)を1g添加した糖
汁を調製した。 これら2種類の糖汁を電熱器により沸騰寸前ま
で加熱させた後、静置して上層部の清澄液とスラ
ツジの沈降性の差を確認した。 その結果、クリストバル石を添加した糖汁はス
ラツジ部分の沈降速度が速く僅か20分で上澄液と
沈降部分が明確に分離した。一方、通常のデフイ
ケシヨン操作を行つた糖汁は1時間経過後も両者
に分離が不完全であつた。 予備実験5 クリストバル石(日鉄鉱業社製、化学処理済、
商品名WGL−300)300gを外筒付カラム(φ4×
30cm)に入れ、60℃に加温し、精製糖工場廃糖蜜
(Bx50)を300ml/時間の速度で下向流にて6000
ml処理した。その後、水で逆流して、クリストバ
ル石に付着している濁質物を除去した。この一連
の操作を10回繰り返して、吸着能力が低下したク
リストバル石を調製した。 このクリストバル石30ml(乾燥重量20g)を外
筒付カラムに入れ、第4表に示す各種条件で塩酸
水溶液100mlを通した。この塩酸流出液をPH7に
中和し、金属水酸化物等の不溶性のコロイド物質
をガラス繊維濾紙(DP−70、0.6μm)で集め、
105〜110℃で2時間乾燥して乾燥固形物量を秤量
し、濁質物脱着量を求めた。結果を第4表に示
す。 この第4表より、塩酸濃度が0.1%(PH2.0)以
上により、処理温度が40℃以上になると、濁質物
の脱着量が急激に増加していることがわかる。
【表】 予備実験6 先の予備実験5と同様にクリストバル石を調製
して、このクリストバル石30ml(乾燥重量20g)
を用いて、予備実験5と同様に、第5表に示す条
件で水酸化ナトリウム水溶液100mlを通した。こ
の水酸化ナトリウム流出液をPH7に中和して1日
放置すると、ケイ酸ゾルが析出してくる。このケ
イ酸ゾルを遠心分離で集め、予備実験5と同様に
乾燥固形物量をケイ酸溶出量として求めた。一
方、この上澄板は1に稀釈して、1cmのセルを
用いて420nmの吸光度を測定した。第5表に示す
色素物質の脱着量は、水酸化ナトリウム濃度0.20
%で、処理温度30℃での再生条件により脱着され
た色素脱着量を規準にして、相対指数で表示して
ある。又、溶解率は、クリストバル石乾燥重量当
たりのケイ酸溶出量の割合を百分率で求めてあ
る。結果を第5表に示す。 この第5表より、水酸化ナトリウム濃度が高い
程、又、処理温度が高い程、ケイ酸溶出量は激増
する。特に、0.50%以上の濃度になると、処理温
度の影響が顕著になる。一方、色素脱着量は、水
酸化ナトリウム濃度を高くし、且つ、処理温度を
高くしても、ある値に収束し、それ以上の増大は
認められない傾向にある。
【表】 予備実験7 先の予備実験5と同様の装置に、クリストバル
石(商品名WGL−300)200gを充填して、60℃に
加温し、精製糖工場洗糖蜜(Bx50)を300ml/時
間の速度で下向流にて6000ml処理した。続いて、
水で逆洗した後、第6表に示す各種の再生剤1
を用いて60℃で再生した。この再生後のクリスト
バル石を用い、再度洗糖蜜を同様に処理した。各
処理糖液の品質を第6表に示す。分析方法は下記
の通りである。 色価(A.I):製糖便覧(朝倉書店)法に準じて常
法により測定する。 懸濁物質量: 被検糖液を遠心分離し(7000G.10分)、上澄液
を捨て水洗した後、105〜110℃で2時間乾燥し
て乾燥固形物量として求める。 オリ成分量: 被検糖液をBx50に調整し、1分間煮沸させた
後、100mlのメスシリンダに糖液を移し、38℃
の恒温槽に15時間静置する。この時に沈降して
いる沈殿物量をオリ発生量として体積百分率で
示す。 濾過性能: 被検糖液をBx50に調整した後、定圧濾過試験
機(東洋化学社製、濾過面積10cm2に濾紙(東洋
No.2)を装着し、25℃、1Kg/cm2にて加圧濾過
し、200mlを濾過させるのに要する時間を求め
る。ただし、濾過性の悪い糖液については、2
分間における濾過量で示す。 又、第6表に示した2種の再生剤を用いた複合
再生方法は以下の通りである。 複合再生方法(NH) 0.20%水酸化ナトリウム水溶液1を通した
後、水500mlで押し出し、続いて0.50%塩酸水
溶液1を通す。 複合再生方法(HN) 0.50%塩酸水溶液1を通した後、水500mlで
押し出し、続いて0.20%水酸化ナトリウム水溶
液1を通す。
【表】
【表】 以上の予備実験の結果を基に、クリストバル石
とイオン交換樹脂による各種精製プロセスを実施
した。 実施例 1 タイ原料糖を次に示すような精製プロセスに従
つて処理し、精製糖液を得た。 タイ原料糖→クリストバル石処理法〔A〕 →炭酸飽充法〔B〕→活性炭処理法〔C〕 →樹脂処理法〔D〕 各精製工程の処理条件等は以下の通りである。 〔A〕 クリストバル石処理法 Bx60前後に調製した原料糖溶解液に、石灰乳
(Bx20)を加えてPHを9.5〜10.0に調整し、70℃ま
で加熱し60分間反応させた後、外筒付きカラムを
3塔直列に連結し60℃に保温した装置に下向流に
て順次通液した。 第1塔乃至第3塔の各塔には、クリストバル石
(日鉄鉱業社製、CRYSVARL WGL)の各種粒
径のものを充填し、第1塔、第2塔、第3塔の順
に粗粒、中粒、細粒となるように配列されてい
る。 第1塔 0.5〜10.0mm(粗粒) 第2塔 0.1〜1.0mm(中粒) 第3塔 0.01〜0.5mm(細粒) 〔B〕 炭酸飽充法 被処理糖液を60℃に保ちながらPHが9.2になる
まで石灰乳(Bx20)を注入し、直ちに空気で希
釈したCO2を吹き込んだ。以後、PHが9.2前後に
なるように石灰乳添加量とCO2吹き込み量を調整
した。石灰乳を所定量(原糖当たりCaOとして1
%)を加えた後、直ちに昇温を始め70℃まで加熱
し、一方CO2の吹き込みを続けPHを8.0まで下げ
た。この状態で30分間経過させた後、10%リン酸
溶液を添加してPHを7.0にした。その後、ケイソ
ウ土濾過を行い清澄液を得た。 各精製プロセスからの精製糖液の品質を第7表
に示す。なお、樹脂処理法〔D〕では5サイクル
目の前工程並びに後工程からの塔出液を採取し
た。また、表中の色価指数(A.I.)、脱色率、色
素脱着率は、次のようにして求めた。 色価指数(A.I.)=0.D.420×1000/b×c b:セルの長さ(cm) c:被検試料中弐固形物重量(g/ml) 0.D.420:420nmにおける吸光度 脱色率=(1−処理糖液の色価指数/原糖(洗糖)溶解
液の色価指数) ×100(%) 色素脱着率=脱着色素量/吸着色素量×100(%) =再生排液中の色素量/樹脂中に吸着された色素量×10
0 =0.D.w×V1/(0.D.io−0.D.put)×V2 0.D.io:被処理糖液の吸光度 0.D.put:処理糖液の吸光度 0.D.w:再生排液の吸光度 V1:再生排液の量(ml) V2:処理糖液量(ml) 〔C〕 活性炭処理法 被処理糖液に所定量の乾燥カルボラフイン(沖
縄原糖では固形分に対して0.20%、タイ原糖では
0.40%)を添加して、70℃に保ちながら60分間撹
拌を行い接触反応させた。反応後、ケイソウ土濾
過を行い清澄液を得た。 〔D〕 樹脂処理法 被処理液を第2図(A)〜第2図(C)に示されるイオ
ン交換樹脂処理システムに40℃で通液させた。各
樹脂塔に充填されるイオン交換樹脂は次の通りで
ある。 陽イオン交換樹脂:ダイヤイオンWK200 2型強塩基性陰イオン交換樹脂:ダウエツクス XUS−40189 1型強塩基性陰イオン交換樹脂:ダウエツクス XUS−40240 弱酸性陽イオン交換樹脂:ダイヤイオンWK11及
12
【表】 また、樹脂処理法〔D〕において、各樹脂塔か
らの出液の電気伝導並びに色価を調べた。結果を
第4図並びに第5図に示す。 第4図及び第5図中、期間Aは第2図Aに示さ
れる工程に、期間Bは第2図Bに示される工程
に、期間Cは第2図Cに示される工程にそれぞれ
対応している。 期間Aでは、第1の樹脂塔11が前工程として
使用されており、その出液の電気伝導度並びに色
価(図中線で表される。)は急激に上昇してい
る。この間、第2の樹脂塔12は後工程として使
用されており、当該樹脂塔12からの出液の電気
伝導度並びに色価(図中線で表される。)は、
ほとんど変化していない。すなわち、前記第2の
樹脂塔12は、期間A終了後も充分に脱塩、脱色
に使用できるということである。 次に、期間Bでは、第2の樹脂塔12からの出
液の電気伝導度並びに色価の若干の上昇が検出さ
れ、当該樹脂塔12が前工程に、第1の樹脂塔1
1が再生工程に、第3の樹脂塔13が後工程に移
行されるが、このときには前工程である第2の樹
脂塔12の出液の電気伝導度並びに色価が急激に
上昇する。第3の樹脂塔13からの出液の電気伝
導度並びに色価(図中線で表される。)は、や
はりほとんど変化していない。 期間Cでは、第3の樹脂塔13が前工程に、第
1の樹脂塔11が後工程に、第2の樹脂塔12が
再生工程に移行されるが、やはり前工程に移行さ
れた第3の樹脂塔13の出液の電気伝導度並びに
色価が急激に上昇する。このとき、後工程に使用
される第1の樹脂塔11はその再生が済んでいる
ので、出液の電気伝導度並びに色価は初期の低い
値を示す。 比較例 1 先の実施例1と同一のタイ原料糖を用いて以下
に示すような常法の精製プロセスに従つて処理し
た。 タイ原料糖→炭酸飽充法〔B〕→活性炭処理法
〔C〕→脱塩用樹脂処理〔〕 〔〕脱塩用樹脂処理法 被処理糖液をOH形強塩基性陰イオン交簡換樹
脂とNa形強酸性陽イオン交換樹脂との混床に通
した後、さらにOH形強塩基性陰イオン交換樹
脂、次いでH形弱酸性陽イオン交換樹脂に通し、
脱塩脱色を行つた。 比較例 2 先の実施例1と同一のタイ原料糖を用いて以下
に示すような常法の精製プロセスに従つて処理し
た。 タイ原料糖→炭酸飽充法〔B〕→活性炭処理法
〔C〕→脱色用樹脂処理法〔〕 〔〕脱色用樹脂処理法 被処理糖液をCL形強塩基性陰イオン交換樹脂
に通し、脱色を行つた。 これら各比較例の各精製プロセスにおけける精
製糖液の品質を第8表に示す。
【表】 実施例 2 オキサワ原糖を次に示すような精製プロセスに
従つて処理し精製糖液を得た。 オキサワ原料料糖→クリストバル石処理法〔A〕
→活性炭処理法〔C〕→樹脂処理法〔D〕 各精製プロセスからの精製糖液の品質を第9表
に示す。なお、各精製プロセスは実施例1と同様
であるが、本例では炭酸飽充処理工程を省略し
た。
【表】 実施例 3 ナタール原料糖を次に示すような精製プロセス
に従つて処理し精製糖液を得た。 ナタール原料糖→クリストバル石処理法〔A〕→
炭酸飽充法〔B〕→樹脂処理法〔D〕 各精製プロセスからの精製糖液の品質を第10表
に示す。なお、各精製プロセスは実施例1と同様
であるが、本例では活性炭処理工程を省略した。
【表】 実施例 4 精製糖工場の洗糖工程から生ずる洗糖を次に示
すような精製プロセスに従つて処理し、精製糖液
を得た。 洗糖→クリストバル石処理法〔E〕→樹脂処理法
〔D〕 〔E〕 クリストバル石処理法 Bx60前後に調製した洗糖溶解液に粉末状酸化
マグネシウム(北海道曹達社製)を0.1%(固形
分に対して)加え、70℃まで加熱し60分間反応さ
せた後、実施例1のクリストバル石処理法〔A〕
と同様の装置を用いて、第1塔は上向流、第2塔
と第3塔は下向流でシリーズ通液した。 各精製プロセスからの精製糖液の品質を第11表
に示す。なお、樹脂処理法は実施例1と同様であ
り、炭酸飽充処理工程並びに活性炭処理工程は省
略した。
【表】 実施例 5 先の実施例4と同様の洗糖を以下に示す精製プ
ロセスに従つて処理し、精製糖液を得た。 洗糖→クリストバル石処理法〔A〕→樹脂処理法
〔〕 各精製プロセスからの精製糖液の品質を第12表
に示す。なお、クリストバル石処理法は実施例1
と、樹脂処理法は比較例1とそれぞれ同様であ
り、本例でも炭酸飽充処理工程並びに活性炭処理
工程は省略した。
【表】 実施例 6 先の実施例4と同様の洗糖を以下に示す精製プ
ロセスに従つて処理し、精製糖液を得た。 洗糖→クリストバル石処理法〔A〕→粉末樹脂処
理法〔F〕 〔F〕 粉末樹脂処理法 粒状強塩基性陰イオン交換樹脂(ローム・アン
ド・ハース社製、アンバーライトIRA−401)を
気流粉砕法にて粒径50μm以下(平均粒径18.5μ
m)とした粉末状陰イオン交換樹脂を乾燥物とし
て被処理糖液に対し0.5w/v%の割合で加え、70
℃で30分間混合撹拌した。接触反応させた後、メ
ンブレンフイルター(3μm)で濾過し、清澄液
を得た。 各精製プロセスからの精製糖液の品質を第13表
に示す。なお、クリストバル石処理法は実施例1
と同様であり、本例でも炭酸飽充処理工程並びに
活性炭処理工程は省略した。
【表】 実施例 7 実施例2で得られたフアインリカーを、結晶化
工程に移行し、ここで残存した3番糖振蜜
(Bx60)を擬似移動床式クロマト分離装置(三菱
ダイヤイオンUBK530 Ca形)を用いて連続的に
イオンクロマト分離した。なお、溶離液には水を
用いた。 結果を第14表に示す。得られたシヨ糖区分は煎
糖工程で再度用いられる。還元糖区分は液糖製品
にするか、あるいは高付加価値製品の原材料に用
いる。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明はク
リストトバル石による処理とイオン交換樹脂によ
る処理と組み合わせたもので、原料糖の完全脱
塩、脱色、脱コロイド等を経済的に実施すること
ができる等、数々の利点を有する。特に、本発明
により無洗糖糖液の新たな精製糖技術が達成され
た点でその技術的意義は非常に大きい。勿論、洗
糖糖液や各種の糖液等に適用した場合でも本発明
の効果が発揮されることは言うさでもなく、この
場合の効果は、例えば工程の改善、品質の改良、
作業性の改善等である。 また、本発明により被処理糖液の完全脱塩が実
施されるということは、結晶糖の回収率を向上さ
せるだけでなく、結晶糖を回収した残りの糖蜜の
有用性が高められることを意味し、この点でも有
利である。近年、精製糖廃糖蜜の用途が減少し、
これらの処分に困つているのが現状であるだけ
に、廃糖蜜がほとんど皆無となることの効果は大
きく、工業的価値はもとろん、社会的(公害問題
等)にも意義のあることである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で使用されるイオン交換樹脂塔
の構成を模式的に示す概略断面図である。第2図
A乃至第2図Cは本発明に適用されるイオン交換
樹脂処理システムの一例を示す模式図である。第
3図は本発明の実施例で使用されたクリストバル
石ろ過床の構成例を示す模式図である。第4図は
イオン交換樹脂処理システムにおいて各樹脂塔か
らの出液の電気伝導度の変化を示す特性図であ
り、第5図は色価の変化を示す特性図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 糖液をクリストバル石に接触させた後、イオ
    ン交換樹脂に接触させることを特徴とする糖液の
    清浄方法。 2 糖液をクリストバル石に接触させた後、強塩
    基性陰イオン交換樹脂とその後段に配列された弱
    酸性陽イオン交換樹脂に通液させて清浄化を図る
    とともに、 イオン交換樹脂の再生時には弱酸性陽イオン交
    換樹脂の再生排液を強塩基性陰イオン交換樹脂に
    通液させることを特徴とする糖液の清浄方法。 3 請求項2記載の糖液の清浄方法において、強
    塩基性陰イオン交換樹脂と弱酸性陽イオン交換樹
    脂とを基本単位とする3系列の吸着塔を用意し
    て、これら3系列の吸着塔をそれぞれ前工程用吸
    着塔、後工程用吸着塔、再生工程用吸着塔とし、
    糖液を前工程用吸着塔から後工程用吸着塔へ連続
    して通液するとともに、 後工程用吸着塔の精製能力の低下を検出して前
    工程用吸着塔を再生工程用吸着塔に移行し、同時
    に後工程用吸着塔を前工程用吸着塔に、再生工程
    用吸着塔を後工程用吸着塔にそれぞれ移行するこ
    とを特徴とする糖液の清浄方法。 4 強塩基性陰イオン交換樹脂の前に塩基度の低
    い陰イオン交換樹脂及び/又は陽イオン交換樹脂
    を配列することを特徴とする請求項3記載の糖液
    の清浄方法。 5 弱酸性陽イオン交換樹脂を鉱酸で再生すると
    ともに、この弱酸性陰イオン交換樹脂の鉱酸再生
    排液を40℃以上で強塩基性陰イオン交換樹脂並び
    に塩基度の低い陰イオン交換樹脂及び/又は陽イ
    オン交換樹脂に順次通液しこれらイオン交換樹脂
    を前再生し、鉱酸再生排液を押し出し洗浄した
    後、アルカリ剤を強塩基性陰イオン交換樹脂並び
    に塩基度の低い陰イオン交換樹脂及び/又は陽イ
    オン交換樹脂に順次通液することでこれらイオン
    交換樹脂を本再生することを特徴とする請求項4
    記載の糖液の清浄方法。 6 糖液が無洗糖糖液であることを特徴とする請
    求項1乃至5記載の糖液の清浄方法。 7 糖液がアルカリ剤及び/又は凝集剤を添加す
    ることで懸濁物質が生成された糖液であることを
    特徴とする請求項1乃至6記載の糖液の清浄方
    法。 8 クリストバル石を粗粒、中粒、細粒よりなる
    充填層で構成し、糖液を粗粒層、中粒層、細粒層
    へ順次通液することを特徴とする請求項1乃至7
    記載の糖液の清浄方法。 9 無洗糖糖液をクリストバル石及びイオン交換
    樹脂に接触させた後、結晶糖を回収するとともに
    残存する糖蜜をイオン交換クロマト分離法により
    分別し、蔗糖区分を回収することを特徴とする糖
    液の清浄方法。
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