JPH0543322A - 窒化珪素焼結体 - Google Patents

窒化珪素焼結体

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JPH0543322A
JPH0543322A JP4016398A JP1639892A JPH0543322A JP H0543322 A JPH0543322 A JP H0543322A JP 4016398 A JP4016398 A JP 4016398A JP 1639892 A JP1639892 A JP 1639892A JP H0543322 A JPH0543322 A JP H0543322A
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正宏 白井
Tomonori Takahashi
知典 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は上述した不具合を解消して、
高い耐酸化特性および高い高温強度特性を有する窒化珪
素焼結体を提供しようとするものである。 【構成】 Yを必須成分とする焼結助剤を含む窒化珪素
焼結体において、該焼結体中に含まれるSi以外の金属イ
オンMと酸素イオンOとのモル比が、M:O=1:2〜
1:3の範囲内にあり、かつ該焼結体がJCPDSカー
ド31-1462 のX線回折パターンと同一と同定されるYSiO
2N形態の結晶を実質的に含まない結晶からなることを特
徴とする窒化珪素焼結体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化特性を向上した窒
化珪素焼結体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、窒化珪素焼結体の製造方法として
は、市販の窒化珪素原料粉末にY2O3,Al2O3,MgO 等の粒
界に液相を形成する焼結助剤を添加し、成形後不活性ガ
ス雰囲気下で焼成する方法が、例えば特公昭58-49509号
公報において開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、酸化物添加
物や窒化珪素原料に元来含まれ焼結助剤として働くSiO2
は、粒界相にガラスを形成して組織の緻密化や微構造の
形成に有効に作用する。しかしながら原料として使用す
る市販の窒化珪素原料粉末は、酸素含有量が少ないと共
にロット間の酸素含有量の変動が大きいため、全般的に
酸化特性の悪い窒化珪素焼結体が得られることが多く、
最近要望が高まっている酸化特性および高温強度をとも
に満足する窒化珪素焼結体を得ることができなかった。
【0004】本発明の目的は上述した不具合を解消し
て、高い耐酸化特性および高い高温強度特性を有する窒
化珪素焼結体を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の窒化珪素焼結体
は、Yを必須成分とする焼結助剤を含む窒化珪素焼結体
において、該焼結体中に含まれるSi以外の金属イオンM
と酸素イオンOとのモル比が、M:O=1:2〜1:3
の範囲内にあり、かつ該焼結体がJCPDSカード31-1
462 のX線回折パターンと同一と同定されるYSiO2N形態
の結晶を実質的に含まない結晶からなることを特徴とす
るものである。
【0006】
【作用】上述した構成において所定範囲の酸素を含む窒
化珪素調製粉末を使用して得た酸素含有量の多い窒化珪
素焼結体が、酸化による体積膨張が大きな結晶相は生ぜ
ず、高い耐酸化特性および高い高温強度特性を有する。
すなわち、酸素含有量の多い焼結体組成ほど耐酸化特性
が良好になるが、あまり多すぎるとその粒界相が十分に
結晶化せずガラス相が残存するため、高温強度の高くな
い焼結体となる。従ってSiO2に換算して4.5 〜7.5wt %
の酸素を含有する窒化珪素粉末を含んだ窒化珪素調製粉
末を使用し、焼結体中に含まれるSi以外の金属イオンM
と酸素イオンOとのモル比がM:O=1:2〜1:3の
範囲に入る焼結体を得た。なお、本発明において酸素含
有量をSiO2の量に換算して表わしたのは、焼結助剤およ
び不純物の量まで考慮すると酸素含有量だけを実際に規
定することが困難になるためである。粒界結晶にYSiO2N
形態の結晶を含まないようにするのは、これを含むと酸
化により体積膨張の大きな結晶相を生じ、この時クラッ
クを生じ破壊してしまうからである。
【0007】また、原料としてSiO2に換算して4.5 〜7.
5wt %という従来市販の原料より多い酸素含有量を達成
するには、原料を所定の条件で仮焼するか後述するスラ
リー加温法を行って得ると好適である。原料粉末あるい
はスラリー状態にて酸素含有量を増加させるのは、均一
な酸素含有量の分布を持つ焼結体を得るためである。す
なわち、成形体を仮焼して酸素含有量を増加させること
も考えられるがこの場合、酸化される層が表面のみに限
られ、中まで充分に酸化しない。これに対して粉末ある
いはスラリーを酸化させた場合、空気あるいは水の拡
散、分散が充分であるため、均一な酸化反応が進行する
とともに、後工程の混合工程により、さらに均一な成形
体及び焼結体を得ることができるためである。また本発
明において仮焼温度を800 〜1200℃と規定したのは、80
0 ℃以下だと原料が酸化せず所定の酸素含有量を達成で
きないと共に、1200℃以上だと酸化しすぎてしまい同様
に所定の酸素含有量を達成できないためである。また、
スラリー加温時の温度を50〜150 ℃と規定したのは、50
℃以下だと酸化反応が進行せず所定の酸素含有量を達成
できないと共に、150 ℃以上だとスラリーが乾燥してし
まい同様に反応が進行しなくなるためである。
【0008】さらに、所定量のSiO2を含む窒化珪素調製
粉末から作製した窒化珪素焼結体は、焼結体中に含まれ
るSi以外の金属イオンMと酸素イオンOとのモル比が、
M:O=1:2〜1:3の範囲内の従来よりは高い範囲
の酸素量を含み、それを含むと耐酸化特性が著しく悪化
するJCPDSカード31- 1462のX線回折パターンと同
一と同定されるYSiO2N形態の結晶を実質的に含まない耐
酸化特性が良好で高い高温強度を有する窒化珪素焼結体
を得ることができる。
【0009】さらに、焼結助剤中にMg, Ceを加えた場合
は、Mgの添加は焼結しやすくなると共にMg+Ceの添加で
はさらに焼結しやすくなるため好ましい。
【0010】
【実施例】以下、本発明における窒化珪素焼結体の作製
方法について説明する。まず、市販の窒化珪素原料を処
理して、4.5 〜7.5wt %のSiO2を含む窒化珪素原料粉末
とYを必須成分とする焼結助剤とからなる窒化珪素調製
粉末を準備する。この調製法としては、市販の窒化珪素
原料を800 〜1200℃の温度で適当時間仮焼する方法や、
スラリー状態の原料を50〜150 ℃で6時間〜1日スラリ
ー状態のまま加温するスラリー加温法が好適である。上
述した調製時の粉砕法としては、湿式のアトリッション
ミル、ボールミル、振動ミル等が好適である。
【0011】次に、得られた窒化珪素調製粉末をスプレ
ードライヤ等の方法で乾燥した後、ラバープレス、射出
成形等の方法により成形して所望の成形体を得る。さら
に、得られた成形体を好ましくは1650〜1800℃の温度で
焼成して、所定の高い耐酸化特性と高い高温強度を有す
る窒化珪素焼結体を得る。
【0012】以下、実際の例について説明する。実施例1 第1図に示す本実施例のフローチャートにそって説明す
ると、まず市販の窒化珪素原料を第1表に示す条件で仮
焼した後、Yを必須成分としMg、Ceを適当量含む焼結助
剤とともに湿式アトリッションミルにより湿式粉砕し、
第1表に示す種々の組成の窒化珪素調製粉末を得た。次
に、得られた窒化珪素調製粉末をスプレードライヤによ
り乾燥した後、ラバープレスにより60×60×7mmの直方
体形状に成形して成形体を得た。さらに、得られた成形
体をN2雰囲気、1750℃の条件で焼成して、所望の試験片
を得た。
【0013】得られた試験片に対し、X線回折法により
YSiO2N形態の結晶の有無を確認し、さらに結晶体中に含
まれるSi以外の金属イオンと酸素イオンとのモル比、12
00℃におけるJIS R-1601「ファインセラミックスの曲げ
強さ試験法」に準ずる四点曲げ強度および耐酸化特性と
して800 ℃、100 時間保持後の破壊の有無をそれぞれ測
定した。結果を表1に示す。なお表1の耐酸化特性中、
○は800 ℃、100 時間保持後も破壊しなかったものを、
×は800 ℃、100 時間以内で破壊したものを示す。
【0014】
【表1】
【0015】表1の結果から明らかなように、本発明の
範囲内の試料はすべて良好な耐酸化特性と共に高い高温
強度を有しているのに対し、一つでも本発明の条件を満
たしていない試料は所定の耐酸化特性又は高温強度を満
たさなかった。
【0016】実施例2 第2図に示す本実施例のフローチャートにそって説明す
ると、まず市販の窒化珪素原料とYを必須成分としMg,C
e を適当量含む焼結助剤とを湿式アトリッションミルに
より湿式粉砕し、第2表に示す種々の温度に所定時間保
持してスラリー加温処理して第2表に示す種々の組成の
窒化珪素調製粉末を得た。次に、得られた窒化珪素調製
粉末をスプレードライヤにより乾燥した後、ラバープレ
スにより60×60×7mmの直方体形状に成形して成形体を
得た。さらに、得られた成形体をN2雰囲気、1750℃の条
件で焼成して、所望の試験片を得た。
【0017】得られた試験片に対し、X線回折法により
YSiO2N形態の結晶の有無を確認し、さらに結晶体中に含
まれるSi以外の金属イオンと酸素イオンとのモル比、12
00℃におけるJIS R-1601「ファインセラミックスの曲げ
強さ試験法」に準ずる四点曲げ強度および耐酸化特性と
して800 ℃、100 時間保持後の破壊の有無をそれぞれ測
定した。結果を表2に示す。なお表2の耐酸化特性中、
○は800 ℃、100 時間保持後も破壊しなかったものを、
×は800 ℃、100 時間以内で破壊したものを示す。
【0018】
【表2】
【0019】表2の結果から明らかなように、本発明の
範囲内の試料はすべて良好な耐酸化特性と共に高温強度
を有しているのに対し、一つでも本発明の条件を満たし
ていない試料は所定の耐酸化特性又は高温強度を満たさ
なかった。
【0020】
【発明の効果】以上詳細に説明したところから明らかな
ように、本発明の窒化珪素焼結体によれば、従来の含有
量より多い所定量の酸素を含有する窒化珪素調製粉末を
出発原料として窒化珪素焼結体を作製しているため、高
い耐酸化特性および高い高温強度を共に満足する窒化珪
素焼結体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すフローチャートであ
る。
【図2】本発明の他の実施例を示すフローチャートであ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Yを必須成分とする焼結助剤を含む窒化
    珪素焼結体において、該焼結体中に含まれるSi以外の金
    属イオンMと酸素イオンOとのモル比が、M:O=1:
    2〜1:3の範囲内にあり、かつ該焼結体がJCPDS
    カード31-1462 のX線回折パターンと同一と同定される
    YSiO2N形態の結晶を実質的に含まない結晶からなること
    を特徴とする窒化珪素焼結体。
  2. 【請求項2】 前記焼結助剤がMgを含む請求項1項記載
    の窒化珪素焼結体。
  3. 【請求項3】 前記焼結助剤がMgおよびCeを含む請求項
    1項記載の窒化珪素焼結体。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS553398A (en) * 1978-06-15 1980-01-11 Gte Laboratories Inc Method of manufacturing high density silicon nitride having high temperature strength and antiioxidation and containing y203 and al203
JPS566392A (en) * 1979-06-21 1981-01-22 Bosch Gmbh Robert Brush holder for electric machine

Patent Citations (2)

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