JPH0541951U - チヤイルドシート取付け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用シート上に後向きに取り付けられるチ
ャイルドシートの横ずれを防止する。 【構成】 チャイルドシート１２は車両用シート１０の
シートクッション１１上に後向きに配置され、シートベ
ルト１４がチャイルドシート１２の前縁凹所１３に係合
すると共に、チャイルドシート１２背部に上端部が枢支
された係止部材１５の下端屈曲部２０がシートクッショ
ン１１前面に固定された受け具１７の受入れ孔１８には
め込まれている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車両のシートに対するチャイルドシートの取付け装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の車両においては、図２に示されているように、シート１のシートクッシ ョン２上に後向きに取り付けられるチャイルドシート３は、その前縁にシート１ 用のシートベルト４を係合させると共に、チャイルドシート３の背部を挿通して 端部が車体に固定される専用の支持ベルト５によって、車両の衝突等により衝撃 を受けても移動しないようにされていた。 しかしながら、チャイルドシート１はその前後をシートベルト２及び支持ベル ト５のみで取り付けられているため、シート１の前後方向には拘束されていても 、横方向の負荷に対しては安定感が少ないという問題があり、また、支持ベルト ５の設置には車室内空間にそれだけのスペースが必要であるが、車両によっては その余裕がないため支持ベルト５の設置が困難な場合があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、シート上に後向きに取り付けられるチャイルドシートに対し、横方 向の一層の安定性を付与すると共に、チャイルドシートの設置が常に容易となる ようにしようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するため、本考案にかかるチャイルドシートは、車両用シート のシートベルトにより上記シート上に後向きに取り付けられるチャイルドシート 、同チャイルドシートの背部に一端が連結され他端が後向きに折れ曲がった係止 部材及び上記シートのシートクッションに前向きに固定され上記係止部材の他端 が係合する受け具を有している。

【０００５】

【作用】

従って、シート上に取り付けられたチャイルドシートは、シートまたはそれに 近接して装着されたシートベルトによりシート前方への変位が拘束されると共に 、チャイルドシートの背部に一端が連結された係止部材の他端がシートのシート クッションに前向きに固定された受け具に係合することにより、横方向に負荷が かかっても横ずれが確実に防止され、また、チャイルドシートの支持ベルトの設 置に車室内空間が不足するときでも、係止部材と受け具との係合によっていずれ のシート上にもチャイルドシートを常に安定的に取り付けることができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例について具体的に説明する。 図１において、車両用シート１０のシートクッション１１上に後向きに配置さ れたチャイルドシート１２の前縁凹所１３に、従来と同様シート１０用のシート ベルト１４を係合させると共に、チャイルドシート１２背部の両側において、棒 材からなる略Ｌ字状の係止部材１５の上端部が車幅方向のピン１６によりそれぞ れ枢支されている。 一方、シートクッション１１の前面には、ヘッドレストガイドと同等物、ある いはカラー等の受け具１７がその受入れ孔１８を前方に開口させるようにシート クッション１１のフレーム１９に固定されていて、係止部材１５下端の後向きに 折れ曲がった屈曲部２０が受け具１７の受入れ孔１８に差し込まれることにより 、シートクッション１１上にチャイルドシート１２が取り付けられている。

【０００７】 従って、車両の衝突等により衝撃を受けたとき、シート１０上のチャイルドシ ート１２はシートベルト１４の引張り力によってシート１０前方に対して拘束さ れていると同時に、シートクッション１１の受け具１７の受入れ孔１８に下端屈 曲部２０が差し込まれた係止部材１５により、チャイルドシート１２はシート１ ０の横方向及び後方向に対して強く拘束されているので、シート１０上における チャイルドシート１２の取り付けはきわめて強固、かつ、安定的であって、チャ イルドシート１２に座る幼児の万全な保護を容易に図ることができる。

【０００８】 また、係止部材１５の下端屈曲部２０が差し込まれる受け具１７はシート１０ のシートクッション１１前面に固定されていて、特別な空間も全く必要としない ため受け具１７の設置は常に容易であり、いずれの車両及びいずれのシートにも チャイルドシート１２を簡単に取り付けることができる。

【０００９】 なお、係止部材１５の中間部分をテレスコープ状に伸縮自在とし、ねじ止め等 により所望長さに固定できるようにすれば、各種のシートクッションにも共通し てチャイルドシート１２を取り付けることができて、大層便利である。 また、係止部材１５の後向きに折れ曲がった下端屈曲部及びシートクッション １１の前面に固定された受け具１７の受入れ孔を、それぞれ係止部材１５の枢支 ピン１６を中心とする円弧状に形成すれば、受入れ孔への係止部材屈曲部の係合 が一層容易となり、両者のガタを少なくすることができるので、チャイルドシー ト１２の取付けをさらに強固にすることができる。

【００１０】

【考案の効果】

本考案にかかるチャイルドシートは、シートまたはそれに近接して装着された シートベルトによりシート前方への変位が拘束されると共に、チャイルドシート の背部に一端が連結された係止部材の他端がシートのシートクッションに前向き に固定された受け具に係合することにより、横方向に負荷がかかっても横ずれが 確実に防止されるため、シート上においてチャイルドシートを常に安定的に取り 付けることができ、チャイルドシート上に座る幼児を容易、かつ確実に保護する ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例における一部破断側面図。

【図２】従来装置の斜視図。

【符号の説明】

１０ シート １１ シートクッション １２ チャイルドシート １４ シートベルト １５ 係止部材 １６ ピン １７ 受け具 １８ 受入れ孔 ２０ 屈曲部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小山田 雅孝 愛知県岡崎市橋目町字中新切１番地 三菱 自動車エンジニアリング株式会社岡崎事業 所内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両用シートのシートベルトにより上記
   シート上に後向きに取り付けられるチャイルドシート、
   同チャイルドシートの背部に一端が連結され他端が後向
   きに折れ曲がった係止部材及び上記シートのシートクッ
   ションに前向きに固定され上記係止部材の他端が係合す
   る受け具を有するチャイルドシート取付け装置。