JPH0541766U - 帯状材料の貼付け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 成形ドラムに埋設されている磁石の磁力と、
搬送コンべヤーのコンべヤーベルトに埋設されている磁
石の磁力とがバランスが悪い場合であっても、常にスチ
ールコード入りの帯状材料を成形ドラムに精度良く貼付
けることができるスチールコード入り帯状材料の貼付け
装置を提供する。 【構成】 コンべヤーベルト１５と成形ドラム２３との
間で、かつスチールコード入り帯状材料Ｗの搬送側（矢
印方向）の貼付け部Ｑの近傍には、所定の大きさの遮蔽
板２４が略水平に配設され、この遮蔽板２４の両端は、
前記左右一対のコンべヤーフレーム１２に支持部材２５
を介して支持されている。この遮蔽板２４としては、ス
チールコード入り帯状材料Ｗの上面側を吸着し得る磁性
体が好ましいが、普通の金属板等でも良い。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、スチールコード入りの帯状材料の貼付け装置に係わり、更に詳し くは貼付け精度を向上させた帯状材料の貼付け装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、スチールコード入りの帯状材料の貼付け装置としては、定尺切断された スチールコード入り帯状材料を、磁石を備えた搬送コンべヤーのコンべヤーベル トの搬送面に吸着させた状態で回転駆動される成形ドラム側に搬送し、この成形 ドラムの表面に所定の間隔で埋設された磁石を介して前記コンべヤーベルトによ り搬送されて来るスチールコード入り帯状材料を貼付けるように構成していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

然しながら、上記のような従来の成形ドラムに多数埋設される磁石の磁力と、 搬送コンべヤーのコンべヤーベルトに埋設されている磁石との磁力に強弱関係が あると、成形ドラムに吸着されて貼付けられるスチールコード入り帯状材料の先 端部と後端部とを精度良く貼付けることが出来ず、その度に手直し等の作業が必 要となっていた。

【０００４】 即ち、図５及び図６に示すように、成形ドラム１に埋設されている磁石２の磁 力が、搬送コンべヤーのコンべヤーベルト３に埋設されている磁石４よりも強い 場合には、スチールコード入りの帯状材料Ｗの先端部Ｗａは、本来帯状材料Ｗの 先端部Ｗａが貼付けられる位置Ｘより前側（帯状材料Ｗが搬送されて来る側）に おいて図５に示すように成形ドラム１に埋設されている磁石２により吸着されて 巻始まり、また帯状材料Ｗの巻終わりにおいては、図６に示すように帯状材料Ｗ の後端部Ｗｂが先に吸着されて、終端部において空隙部Ｑが生じ、精度の良い貼 付けが出来ないと言う問題があった。

【０００５】 また、逆に図７及び図８に示すように、成形ドラム１に埋設されている磁石２ の磁力が、搬送コンべヤーのコンべヤーベルト３に埋設されている磁石４よりも 弱い場合には、スチールコード入りの帯状材料Ｗの先端部Ｗａは、本来帯状材料 Ｗの先端部Ｗａが貼付けられる位置Ｘより後方（成形ドラム１の巻付け方向）に おいて図７に示すように成形ドラム１に埋設されている磁石２により吸着されて 巻始まると共に、先端部において空隙部Ｑ’が生じ、また帯状材料Ｗの巻終わり においては、図８に示すように帯状材料Ｗの先端部Ｗａが再びコンべヤーベルト ３に埋設されている磁石４に吸着され、帯状材料Ｗの先端Ａと後端Ｂから成る目 かけ上の材料長さ不足分ΔＷが生じるため、精度の良い貼り付けるが出来ないと 言う問題があった。

【０００６】 このように、成形ドラム１に埋設されている磁石２の磁力と、搬送コンべヤー のコンべヤーベルト３に埋設されている磁石４の磁力とのバランスが悪い場合に は、帯状材料Ｗの前後端末部の貼付けが精度良く行われず、従って作業員による 手直し作業が必要となり、作業性及び生産性の向上を図ることが出来ないと言う 問題があった。

【０００７】 この考案は、かかる従来の課題に着目して案出されたもので、成形ドラムに埋 設されている磁石の磁力と、搬送コンべヤーのコンべヤーベルトに埋設されてい る磁石の磁力とがバランスが悪い場合であっても、常にスチールコード入りの帯 状材料を成形ドラムに精度良く貼付けることが出来、手直し作業も省略できて作 業性及び生産性を著しく向上させることが出来るスチールコード入り帯状材料の 貼付け装置を提供することを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この考案は上記目的を達成するため、コンべヤーベルトと成形ドラムとの間で 、かつスチールコード入り帯状材料の貼付け部近傍に、所定の大きさの遮蔽板を 略水平に配設したことを要旨とするものであり、遮蔽板としては、磁性体が好ま しいものである。

【０００９】

【考案の作用】

この考案は上記のように構成され、コンべヤーベルトと成形ドラムとの間に所 定の大きさの遮蔽板を設けることで、成形ドラムに埋設されている磁石の磁力と 、搬送コンべヤーのコンべヤーベルトに埋設されている磁石の磁力とに影響され ずに、帯状材料を貼付ける位置までガイドしながら供給して精度の良い貼付けを 行うことが出来るものである。

【００１０】

【考案の実施例】

以下、添付図面に基づき、この考案の実施例を説明する。 図１は、この考案を実施したスチールコード入り帯状材料の貼付け装置の平面図 、図２は図１の側面図を示し、搬送コンべヤー１１の左右平行に配設されたコン べヤーフレーム１２の前後端部には、ガイドローラ１３と駆動ローラ１４とが配 設され、このガイドローラ１３と駆動ローラ１４とには、エンドレス状のコンべ ヤーベルト１５が巻付けらている。

【００１１】 前記、駆動ローラ１４は駆動モータ１６及びチェーン１７を介して回転駆動さ れるように構成され、またコンべヤーベルト１５の下部には、図１〜図４に示す ように所定の間隔で複数の磁石１８が配設されている。前記搬送コンべヤー１１ は、駆動ローラ１４の軸部２１を支点としてガイドローラ１３を備えた先端側が 揺動可能に支持され、前記コンべヤーフレーム１２の長手方向の中間部には、ガ イドローラ１３を備えた先端側を揺動させる揺動シリンダー２２が設置されてい る。

【００１２】 前記、搬送コンべヤー１１のガイドローラ１３の上方には、外周面に所定の間 隔を隔てて複数の磁石（図示省略）を埋設した拡縮可能な成形ドラム２３が設置 され、前記搬送コンべヤー１１のコンべヤーベルト１５で搬送されて来たスチー ルコード入り帯状材料Ｗを巻付けながら貼付けるものである。 前記、コンべヤーベルト１５と成形ドラム２３との間で、かつスチールコード 入り帯状材料Ｗの搬送側（矢印方向）の貼付け部Ｑの近傍には、所定の大きさの 遮蔽板２４が略水平に配設され、この遮蔽板２４の両端は、前記左右一対のコン べヤーフレーム１２に支持部材２５を介して支持されている。

【００１３】 この遮蔽板２４としては、スチールコード入り帯状材料Ｗの上面側を吸着し得 る磁性体が好ましいが、普通の金属板等でも良く、スチールコード入り帯状材料 Ｗの先端部Ｗａと後端部Ｗｂと成形ドラム２３に巻付けられて貼付け終了するま でガイドし得るものであれば良い。特に、遮蔽板２４の機能としては、成形ドラ ム２３に埋設された磁石の磁力により、スチールコード入り帯状材料Ｗの先端部 Ｗａと後端部Ｗｂとが吸着されて干渉が避けられる機能を有するものであれば良 く、磁力の分解を図り、帯状材料Ｗの剥離を有効にさせるものである。

【００１４】 以上のように、この考案ではコンべヤーベルト１５と成形ドラム２３との間に 所定の大きさの遮蔽板２４を設けることで、成形ドラム２３に埋設されている磁 石の磁力と、搬送コンべヤー１１のコンべヤーベルト１５に埋設されている磁石 の磁力とに影響されずに、帯状材料Ｗの先端部Ｗａと後端部Ｗｂとを貼付ける位 置Ｑまでガイドしながら供給して精度の良い貼付けを行うことが出来るものであ る。

【００１５】

【考案の効果】

この考案は、上記のようにコンべヤーベルトと成形ドラムとの間で、かつスチ ールコード入り帯状材料の貼付け部近傍に、所定の大きさの遮蔽板を略水平に配 設したので、成形ドラムに埋設されている磁石の磁力と、搬送コンべヤーのコン べヤーベルトに埋設されている磁石の磁力とがバランスが悪い場合であっても、 何等磁石の磁力に影響されることなく帯状材料の先端部と後端部とを貼付ける位 置までガイド出来、この結果、常にスチールコード入りの帯状材料を成形ドラム に精度良く貼付けることが出来、手直し作業も省略できて作業性及び生産性を著 しく向上させることが出来る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案を実施したスチールコード入り帯状材
料の貼付け装置の平面図である。

【図２】図１の側面図である。

【図３】搬送コンべヤーの要部拡大平面図である。

【図４】図３の正面図である。

【図５】成形ドラムに埋設された磁石が磁力が強く、搬
送コンべヤーに配設された磁石が弱い場合に、スチール
コード入り帯状材料の成形ドラムに巻付け始め状態を示
す従来の説明図である。

【図６】成形ドラムに埋設された磁石が磁力が強く、搬
送コンべヤーに配設された磁石が弱い場合に、スチール
コード入り帯状材料の成形ドラムに巻き終わり状態を示
す従来の説明図である。

【図７】成形ドラムに埋設された磁石が磁力が弱く、搬
送コンべヤーに配設された磁石が強い場合に、スチール
コード入り帯状材料の成形ドラムに巻付け始め状態を示
す従来の説明図である。

【図８】成形ドラムに埋設された磁石が磁力が弱く、搬
送コンべヤーに配設された磁石が強い場合に、スチール
コード入り帯状材料の成形ドラムに巻き終わり状態を示
す従来の説明図である。

【符号の説明】

１１ 搬送コンべヤー １２ コン
べヤーフレーム １５ コンべヤーベルト １８ 磁石 ２２ 揺動シリンダー ２３ 成形
ドラム ２４ 遮蔽板 Ｗ 帯状
材料 Ｗａ 帯状材料の先端部 Ｗｂ 帯状
材料の後端部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 定尺切断されたスチールコード入り帯状
   材料を、磁石を備えたコンべヤーベルトの搬送面に吸着
   させた状態で成形ドラム側に搬送し、この成形ドラムの
   表面に所定の間隔で埋設された磁石を介して前記コンべ
   ヤーベルトにより搬送されて来るスチールコード入り帯
   状材料を貼付けるようにして成る帯状材料の貼付け装置
   において、前記コンべヤーベルトと成形ドラムとの間
   で、かつスチールコード入り帯状材料の貼付け部近傍
   に、所定の大きさの遮蔽板を略水平に配設したことを特
   徴とする帯状材料の貼付け装置。
2. 【請求項２】 前記遮蔽板が、磁性体である請求項１に
   記載の帯状材料の貼付け装置。