JPH0541247A - 電 池 - Google Patents
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- JPH0541247A JPH0541247A JP3193233A JP19323391A JPH0541247A JP H0541247 A JPH0541247 A JP H0541247A JP 3193233 A JP3193233 A JP 3193233A JP 19323391 A JP19323391 A JP 19323391A JP H0541247 A JPH0541247 A JP H0541247A
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Abstract
逆的に作動するイオン電導性高分子化合物を用いた電池
において、非常に高い作業性を有し、更に外部への液漏
れの心配が全くなく長期信頼性及び安全性の高い電池。 【構成】 負極と、少なくとも1種のイオン性化合物が
溶解している高分子物質により構成されたイオン伝導性
高分子化合物であって、ポリエーテル構造を有し、イオ
ン伝導性を有している高分子化合物と電気化学的活性物
質と任意に電子伝導性物質とで構成される複合正極と、
少なくとも1種のイオン性化合物が溶解している高分子
物質により構成されたイオン伝導性化合物であって、ポ
リエーテル構造を有し、イオン伝導性を有している高分
子化合物からなる電池において、該複合正極及び電解質
を形成する方法として紫外線、電離性放射線などの活性
光線の照射によって電極及び電解質を形成した電池。
Description
作動する電池に係り、電解質および正極の改良に関する
ものである。
各種電子機器のメモリーバックアップ用電源に代表され
るように、電池の電子機器内収納、エレクトロニクス素
子および回路との一体化に伴って、電池の小型化、軽量
化、薄形化とさらに高エネルギー密度を有する電池とが
要望されている。1次電池の分野では、既にリチウム電
池などの小型、軽量の電池が実用化されているが、その
用途分野は限られたものである。
応を利用した電池や電気二重層キャパシタ、エレクトロ
クロミック素子などの電気化学デバイスの電解質として
は、一般的に液体電解質、特に有機電解液にイオン性化
合物を溶解したものが用いられてきたが、液体電解質
は、部品外部への液漏れ、電極物質の溶出、揮発などが
発生しやすいため、長期信頼性などの問題や、封口工程
での電解液の飛散などの問題が挙げられる。
向上させるために、高いイオン伝導性を有するイオン伝
導性高分子化合物が報告され、上記の問題を解決する手
段の1つとして、さらに研究が進められている。
分子化合物は、エチレンオキシドを基本単位とするホモ
ポリマーまたはコポリマーの直鎖状高分子、網状架橋高
分子または櫛型高分子などであるが、低温でのイオン伝
導度を上げることを目的として、網状架橋高分子または
櫛型高分子にして結晶化を防ぐことが提案され、実施さ
れている。特に上記網状架橋高分子を用いたイオン伝導
性高分子化合物は、機械的強度が大でありかつ低温での
イオン伝導度が良好であるため有用である。
子化合物を電気化学デバイスの電解質に応用する際、内
部抵抗を低くするために電解質の薄膜化が必要となって
くる。イオン伝導性高分子化合物の場合、均一な薄膜を
任意の形状に容易に加工することが可能であるが、その
方法が問題となってくる。例えば、イオン伝導性高分子
化合物の溶液をキャストして溶媒を蒸発、除去する方
法、あるいは、重合性モノマーあるいはマクロマーを基
板上に塗布して、加熱重合する方法、あるいは活性光線
の照射により硬化させる方法がある。従来、主に加熱重
合する方法が簡便であり多く用いられてきた。しかしな
がら、加熱重合時間が非常に長くなり製造速度を向上さ
せることが困難なこと、加熱炉中のおいて温度勾配が生
じ易いこと、不活性ガス雰囲気中で加熱するため、加熱
炉および付帯設備が大型になることなどの問題があっ
た。
されたものであり、イオン伝導性高分子化合物を用いた
電池において、非常に高い作業性を有し、さらに外部へ
の液漏れの心配が全くなく長期信頼性および安全性の高
い電池を提供するものである。
くとも1種のイオン性化合物が溶解している高分子物質
により構成されたイオン伝導性高分子化合物であって、
ポリエーテル構造を有し、イオン伝導性を有している高
分子化合物と電気化学的活性物質と任意に電子伝導性物
質とで構成される複合正極と、少なくとも1種のイオン
性化合物が溶解している高分子物質により構成されたイ
オン伝導性高分子化合物であって、ポリエーテル構造を
有し、イオン伝導性を有している高分子物質からなる電
解質からなる電池において、該複合正極および電解質を
形成する方法として紫外線、電離性放射線などの活性光
線の照射によって電極および電解質を形成することを特
徴とする電池であることを第一の発明とする。
少なくとも1種のイオン性化合物が溶解した反応性二重
結合を持つポリエーテルである高分子化合物で、上記活
性光線の照射によって反応させることにより、架橋ネッ
トワーク構造を有する高分子化合物となることを特徴と
することを第二の発明とし、上記活性光線の照射におい
て、特に電子線を使用する場合、該電子線が少なくとも
100KV以上の加速電圧で照射されることを第三の発
明とする。
が、イオン性化合物を溶解することができる物質を含ん
でいることを特徴とするもので、上記電気化学的活性物
質とイオン伝導性高分子化合物とを混合させて電極を提
供することにより、上記の目的を達成したものである。
物に金属塩を溶解したイオン伝導性高分子化合物は、上
記高分子化合物が多官能性水酸基を有するポリエーテル
とジアクリレートによってエーテル結合することによっ
て架橋するものである。
ボニル化合物は、水酸基、アミノ基、メルカプト基など
の活性水素を有する官能基と反応して付加化合物を作る
ことは、Michael付加反応として知られている。
この反応を三官能以上の多官能性水酸基を有するポリオ
ールとジアクリレートの反応に応用するとMichae
l付加反応の結果として、エーテル結合によって架橋し
た三次元ポリマーが得られることになる。
アクリレートとの反応で得られた三次元ポリエーテルと
は、その架橋構造の中にアルカリ金属塩などの金属塩を
溶解させることができる。しかもエーテル結合によって
生成した架橋ポリマーであるため、分子間水素結合のな
い、ガラス転移温度の低い構造となり、溶解した金属塩
イオンの泳動がきわめて容易になる。
ては、例えばグリセリンとエチレンオキシドあるいはプ
ロピレンオキシドとの反応で得られたポリエーテルが例
示されるが、これらに限定されるものではない。
コールジアクリレート、トリエチレングリコールジアク
リレートあるいはハイドロキノンジアクリレートなどの
ようにグリコールあるいは2価フェノールから誘導され
る脂肪族、芳香族ジアクリレートが用いられる。
エステルまたはジアクリル酸エステルとポリエーテルの
モノメタクリル酸エステルまたはモノアクリル酸エステ
ルの混合物を反応させた架橋ネットワーク構造の高分子
を用いてもよい。
性放射線などの活性光線の照射によって反応させ、架橋
ネットワーク構造の高分子化合物を形成する場合、上記
活性光線の照射による方法は低温で短時間で処理するこ
とが可能であるため、従来の熱的方法と比較して作業性
が格段に向上するなどの長所がある。
物に含有するイオン性化合物としては、例えばLiC1
04 、LiSCN、LiBF4、LiAsF6 、LiC
F3SO3 、LiCF3 CO2 、NaI、NaSCN、
NaBr、KSCN、などのLi、Na、またはKの1
種を含む無機イオン塩、(CH3 )4 NBF4 、(CH
3 )4 NBr、(C2 H5 )4 NC104 、(C2 H
5 )4 NI、(C3 H7)4 NBr、(n−C4 H9 )4
NC104 、(n−C4 H9 )4 NI、(C2H5 )4
N−maleate、(C2 H5 )4 N−benzoa
te、(C2 H5 )4 N−phtalate等の四級ア
ンモニウム塩、ステアリルスルホン酸リチウム、 オク
チルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン
酸リチウム等の有機イオン塩が挙げられる。これらのイ
オン性化合物は、2種以上を併用してもよい。
前述の高分子化合物のエーテル結合酸素数に対して、イ
オン性化合物が0.0001〜5.0モルの割合であ
り、中でも0.005〜2.0モルであるのが好まし
い。このイオン性化合物の使用量があまり多すぎると、
過剰のイオン性化合物、例えば無機イオン塩が解離せ
ず、単に混在するのみとなり、イオン伝導度を逆に低下
させる結果となる。
は特に制限はないが、例えば、メチルエチルケトン(M
EK)やテトラハイドロフラン(THF)等の有機溶剤
に溶解して、有機化合物に均一に混合した後、有機溶媒
を真空減圧により除去する方法等が挙げられる。
合物に高分子化合物中に含まれるイオン性化合物を溶解
できる物質を含ませてもよく、この種の物質を含ませる
ことによって、高分子化合物の基本骨格を変えることな
く、伝導度を著しく向上できる。
は、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートな
どの環状炭酸エステル、γ−ブチロラクトンなどの環状
エステル、テトラヒドロフランまたはその誘導体、1,
3−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエー
テル類、アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリ
ル類、ジオキソランはその誘導体、スルホランまたはそ
の誘導体などの単独またはそれら2種以上の混合物など
が挙げられる。しかしこれらに限定されるものではな
い。またその配合割合及び配合方法は任意である。
の塗布方法については、例えばアプリケータロールなど
のローラコーティング、スクリーンコーティング、ドク
ターブレード法、スピンコーティング、バーコーダーな
どの手段を用いて均一な厚みに塗布することが望ましい
が、これらに限定されるものではない。
物質としては、以下の電池電極材料が挙げられる。
CuS、CuSO2 などの1族金属化合物、TiS2 、
SiO2 、SnOなどのIV族金属化合物、V2 O5 、
V6O12、VOx 、Nb2 O5 、Bi2 O3 、Sb2 O3
などのV族金属化合物、CrO3 、Cr2 O3 、M0
O3 、M0 S2 、WO3 、SeO2 などのVI族金属化
合物、MnO2 、Mn2 O3 などのVII族金属化合
物、Fe2 O3 、FeO、Fe3 O4 、Ni2 O3 、N
iO、C0 O3 、C0 OなどのVIII族金属化合物、
または一般式、Lix MXy 、Lix MNy X2 (M,
NはI〜VIII族の金属、Xは酸素、硫黄などのカル
コゲン化合物を示す。)などの金属化合物、ポリピロー
ル、ポリアニリン、ポリパラフェニリン、ポリアセリレ
ン、ポリアセン系材料などの導電性高分子化合物、凝グ
ラファイト構造炭素質材料などであるが、これらに限定
されるものではない。
ては、例えばアプリケータロールなどのローラコーティ
ング、スクリーンコーティング、トクターブレード法、
スピンコーティング、バーコーダーなどの手段を用いて
均一な厚みに塗布することが望ましいが、これらに限定
されるものではない。
は、以下の電池電極材料が挙げられる。
ミニウム、リチウム−鉛、リチウム−スズ、リチウム−
アルミニウム−スズ、リチウム−ガリウム、およびウッ
ド合金などのリチウム合金およびカーボンなどの炭素質
材料などであるが、これらに限定されるものではない。
または上記正極活物質として使用するものを用いること
もできる。
ックなどがカーボンまたは金属粉末などの導電材料を正
極内に混合して、電子伝導の向上を図ることができる。
な混合分散系を得るために、数種の分散剤と分散媒を加
えることができる。
合物を単独でシート状にして複合正極と負極の間に配置
するか、複合正極または負極に上記イオン伝導性高分子
化合物の組成液を塗布して硬化し、複合化することも可
能である。
溶解している高分子物質により構成されたイオン伝導性
高分子化合物であって、ポリエーテル構造を有し、イオ
ン伝導性を有している高分子化合物と電気化学的活性物
質と任意に電子伝導性物質とで構成される複合正極、お
よび少なくとも1種のイオン性化合物が溶解している高
分子物質により構成されたイオン伝導性高分子化合物で
あって、ポリエーテル構造を有し、イオン伝導性を有し
ている高分子物質からなる電解質を、紫外線、電離性放
射線などの活性光線の照射により形成するため、低温で
かつ短時間で処理することが可能となり、そのため、従
来の熱的方法と比較して作業性が格段に向上し、品質の
均一性を図ることが可能である。
線、電離性放射線などの活性光線の照射により形成する
ため、上記イオン伝導性高分子化合物の架橋度を容易に
コントロールすることができるため、種々の複合正極お
よび電解質を形成する際に、照射量を制御することによ
り、電気化学的に最適な電極および電解質を作製するこ
とが可能となる。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
1のシート状電池を作製した。
ンを、導電剤としてアセチレンブラックを用い、そして
エチレンオキシドのジメタクリル酸エステル(分子量:
4000)とメトキシ化ポリエチレングリコールのモノ
メタクリル酸エステル(分子量:400)を7:3に混
合した有機ポリマーとを混合したものを複合正極として
使用した。
る。すなわち二酸化マンガンとアセチレンブラックを8
5:15の重量比率で混合したものに、上記有機ポリマ
ー10重量部に、過塩素酸リチウム1重量部およびプロ
ピレンカーボネート20重量部を混合させたものを、乾
燥不活性ガス雰囲気中、10:3の重量比率で混合し
た。これらの混合物を、ステンレス鋼からなる正極集電
板の表面に導電性カーボン被膜を形成した集電体の上に
キャストした。その後、不活性ガス雰囲気中、加速電圧
250KV、電子線量8Mradの電子線を照射するこ
とにより硬化させた。ステンレス集電体上に形成した複
合正極被膜の厚さは、60μmであった。 b)電池の負極活物質としてリチウム金属を用い、これ
をステンレス鋼からなる負極集電板に圧着した。
伝導性高分子化合物層を形成させるべく、上記有機ポリ
マー30重量部と過塩素酸リチウム6重量部およびプロ
ピレンカーボネート64重量部を混合したものを上記リ
チウム金属上にキャストし、不活性ガス雰囲気中、加速
電圧250KV、電子線量6Mradの電子線を照射し
て硬化させた。これによって得られた電解質層の厚み
は、20μmであった。 c)b)で得られた電解質/リチウム/負極集電体と、
a)で得られた正極集電体/複合正極を接触させること
により、それぞれシート状電池を作製した。
である。図中1は、ステンレス鋼からなる正極集電板
で、2は複合正極であり、正極活物質に二酸化マンガン
を、導電剤としてアセチレンブラックを、結着剤として
エチレンオキシドのジメタクリル酸エステルとメトキシ
化ポリエチレングリコールのモノメタクリル酸エステル
を混合した有機ポリマーを用いた。また、3は、本発明
のイオン伝導性高分子化合物からなる電解質層である。
4は、金属リチウムであり、5は、ステンレス鋼からな
る負極集電板で、外装も兼ねている。6は、変性ポリプ
ロピレンからなる封口材である。
較例1のシート状電池を作製した。
ンを、導電剤としてアセチレンブラックを用い、そして
実施例1と同様の有機ポリマーとを混合したものを複合
正極として使用した。
る。すなわち二酸化マンガンとアセチレンブラックを8
5:15の重量比率で混合したものに、上記有機ポリマ
ー10重量部に、過塩素酸リチウム1重量部、アゾビス
イソブチロニトリル0.05重量部およびプロピレンカ
ーボネート20重量部を混合させたものを、乾燥不活性
ガス雰囲気中、10:3の重量比率で混合した。これら
の混合物を、ステンレス鋼からなる正極集電板の表面に
導電性カーボン被膜を形成した集電体の上にキャストし
た。その後、不活性ガス雰囲気中、100℃で1時間放
置することにより硬化させた。ステンレス集電体上に形
成した複合正極被膜の厚さは、60μmであった。
を用い、これをステンレス鋼からなる負極集電板に圧着
した。
伝導性高分子化合物層を形成させるべく、上記有機ポリ
マー30重量部と過塩素酸リチウム6重量部、アゾビス
イソブチロニトリル0.05重量部およびプロピレンカ
ーボネート64重量部を混合したものを上記リチウム金
属上にキャストし、不活性ガス雰囲気中、100℃で1
時間放置することにより硬化させた。これによって得ら
れた電解質層の厚みは、20μmであった。
極集電体と、a)で得られた正極集電体/複合正極を接
触させることにより、それぞれシート状電池を作製し
た。
面積は、作製工程によって種々変更することが可能であ
るが、本実施例では、その電極面積を100cm2 とし
たものを作製した。
1のシート状電池において、初期の放電特性を調べた。
その結果を第2図に示した。第2図は電池組立後25℃
負荷3kΩで放電したときの初期放電特性である。
例1のシート状電池は比較例1のシート状電池と比較し
て、初期放電特性が優れていることが認められる。
2のシート状電池を作製した。
ウムを、導電剤としてアセチレンブラックを用い、そし
てエチレンオキシドのジメタクリル酸エステル(分子
量:4000)とメトキシ化ポリエチレングリコールの
モノメタクリル酸エステル(分子量:400)を7:3
に混合した有機ポリマーとを混合したものを複合正極と
して使用した。
る。すなわち五酸化バナジウムとアセチレンブラックを
85:15の重量比率で混合したものに、上記有機ポリ
マー10重量部に、六フッ化ヒ素酸リチウム1重量部、
エチレンカーボネート10重量部および2−メチルテト
ラヒドロフラン10重量部を混合させたものを、乾燥不
活性ガス雰囲気中、10:3の重量比率で混合した。こ
れらの混合物を、ステンレス鋼からなる正極集電板の表
面に導電性カーボン被膜を形成した集電体の上にキャス
トした。その後、不活性ガス雰囲気中、加速電圧250
KV、電子線量7.5Mradの電子線を照射すること
により硬化させた。ステンレス集電体上に形成した複合
正極被膜の厚さは、60μmであった。
を用い、これをステンレス鋼からなる負極集電板に圧着
した。
伝導性高分子化合物層を形成させるべく、上記有機ポリ
マー30の重量部と六フッ化ヒ素酸リチウム6重量部、
エチレンカーボネート32重量部および2−メチルテト
ラヒドロフラン32重量部を混合したものを上記リチウ
ム金属上にキャストし、不活性ガス雰囲気中、加速電圧
250KV、電子線量5Mradの電子線を照射して硬
化させた。これによって得られた電解質層の厚みは、2
0μmであった。
極集電体と、a)で得られた正極集電体/複合正極を接
触させることにより、それぞれシート状電池を作製し
た。
五酸化パナジウムを、導電剤としてアセチレンブラック
を用い、そしてエチレンオキシドのジメタクリル酸エス
テル(分子量:4000)とメトキシ化ポリエチレング
リコールのモノメタクリル酸エステル(分子量:40
0)を7:3に混合した有機ポリマーとを混合したもの
を複合正極として使用した。
る。すなわち五酸化バナジウムとアセチレンブラックを
85:15の重量比率で混合したものに、上記有機ポリ
マー10重量部に、六フッ化ヒ素酸リチウム1重量部、
アゾビスイソブチロニトリル0.05重量部、エチレン
カーボネート10重量部および2−メチルテトラヒドロ
フラン10重量部を混合させたものを、乾燥不活性ガス
雰囲気中、10;3の重量比率で混合した。これらの混
合物を、ステンレス鋼からなる正極集電板の表面に導電
性カーボン被膜を形成した集電体の上にキャストした。
その後、不活性ガス雰囲気中、100℃で1時間放置す
ることにより硬化させた。ステンレス集電体上に形成し
た複合正極被膜の厚さは、60μmであった。
を用い、これをステンレス鋼からなる負極集電板に圧着
した。
伝導性高分子化合物層を形成させるべく、上記有機ポリ
マー30重量部と六フッ化ヒ素酸リチウム6重量部、ア
ゾビスイソブチロニトリル0.05重量部、エチレンカ
ーボネート32重量部および2−メチルテトラヒドロフ
ラン32重量部を混合したものを上記リチウム金属上に
キャストし、不活性ガス雰囲気中、100℃で1時間放
置することにより硬化させた。これによって得られた電
解質層の厚みは、20μmであった。
極集電体と、a)で得られた正極集電体/複合正極を接
触させることにより、それぞれシート状電池を作製し
た。
面積は、作製工程によって種々変更することが可能であ
るが、本実施例では、その電極面積を100cm2 とし
たものを作製した。このシート状電池を用いて、25℃
で100μA定電流の充放電サイクル試験を行った。な
お、充電終止電圧3.2V、放電終止電圧2.0Vとし
て充放電サイクル試験を行った。第3図に充放電サイク
ル数と電池容量の関係を示したものである。
固体電解質を用いたシート状電池は、比較例のシート状
電池と比較して、優れた充放電サイクル特性を示すこと
がわかる。
も1種のイオン性化合物が溶解している高分子物質によ
り構成されたイオン伝導性高分子化合物と電気化学的活
性物質と任意に電子伝導性物質とで構成される複合正
極、および少なくとも1種のイオン性化合物が溶解して
いる高分子物質により構成されたイオン伝導性高分子化
合物からなる電解質を、紫外線、電離性放射線などの活
性光線の照射により形成することにより、低温で短時間
で処理することが可能となり、従来の熱的方法と比較し
て作業性が格段に向上し、品質の均一性を図ることが可
能である。
性および電池の性能を向上させることができるという効
果を奏する。
る。
のシート状電池において25℃負荷3KΩで放電したと
きの初期放電特性を示す放電曲線を示すグラフである。
のシート状電池の充放電サイクル数と電池容量の関係を
示したグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 負極と、少なくとも1種のイオン性化合
物が溶解している高分子物質により構成されたイオン伝
導性高分子化合物であって、ポリエーテル構造を有し、
イオン伝導性を有している高分子化合物と電気化学的活
性物質と任意に電子伝導性物質とで構成される複合正極
と、少なくとも1種のイオン性化合物が溶解している高
分子物質により構成されたイオン伝導性高分子化合物で
あって、ポリエーテル構造を有し、イオン伝導性を有し
ている高分子化合物からなる電解質からなる電池におい
て、該複合正極および電解質を形成する方法として紫外
線、電離性放射線などの活性光線の照射によって電極お
よび電解質を形成することを特徴とする電池。 - 【請求項2】 上記イオン伝導性高分子化合物が、少な
くとも1種のイオン性化合物が溶解した反応性二重結合
を持つポリエーテルである高分子化合物で、上記活性光
線の照射によって反応させることにより、架橋ネットワ
ーク構造を有する高分子化合物となることを特徴とする
請求項1記載の電池。 - 【請求項3】 上記活性光線の照射において、特に電子
線を使用する場合、該電子線が少なくとも100KV以
上の加速電圧で照射されることを特徴とする請求項1ま
たは2記載の電池。 - 【請求項4】 上記イオン伝導性高分子化合物が、イオ
ン性化合物を溶解することができる物質を含んでいるこ
とを特徴とする請求項1、2または3の電池。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3193233A JP2696011B2 (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | 電 池 |
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