JPH0539729U - 板材折曲げ加工装置における板材搬入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 板材の折曲げ加工機１における金型５上への
板材Ｗの搬入を簡単な構成でもって迅速かつ正確に行な
うことのできる板材搬入装置の提供を目的とする。 【構成】 板材の折曲げ加工を行なう折曲げ加工機１の
適宜一側から当該折曲げ加工機１の金型５上へ板材Ｗを
搬入する搬入装置にして、当該装置に備えたワーク保持
装置４５を左右方向へ移動するための駆動装置をロッド
レスシリンダ３７より構成してなるものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えばプレスブレーキのごとき折曲げ加工機の金型上へ板材を搬入 する搬入装置に係り、さらに詳細には、金型上への板材の位置決めを高速に行な うことができ、かつ構成が比較的簡単な板材搬入装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば短冊状の板材を、例えばＵ字形状あるいはＵ字形状の端部に外側 へ張出したフランジ部を備えた態様の形状（断面形状が山高帽子状であるのでハ ット曲げと称することがある）などのごとく、断面形状が比較的簡単な製品に折 曲げ加工する場合、上記製品に対応した金型をプレスブレーキに装着して折曲げ 加工を行なう場合が一般的である。

【０００３】 上記とは別に、Ｖ字形状の折曲げ加工を行なう金型をプレスブレーキに装着し 、板材の複数箇所を上記金型により折曲げ加工することにより、例えばＵ字形状 の折曲げ加工が行なわれている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術において、前者の場合には、金型に対する板材の搬入等が手作業に よって行なわれているので、作業能率向上に問題がある。

【０００５】 従来技術における後者の場合には、一般には産業用ロボットを用いて金型に対 する板材の搬入等の自動化が図られているが、この構成においては、ロボット自 体が高価であり、かつ比較的簡単な折曲げ加工であるにも拘らずティーチングに 時間を要するなどの問題がある。

【０００６】 そこで、考案者は、プレスブレーキ等のごとき板材の折曲げ加工機の適宜一側 に板材分離装置を配置し、この板材分離装置によって１枚毎分離された板材を金 型上へ搬入する板材搬入装置を開発した。

【０００７】 上記板材搬入装置において、板材を金型上に搬入するために、板材を把持する ワーククランプを往復動する構成として、サーボモータやタイミングベルト等を 採用した構成においては、制御装置をも考慮した場合、高価な構成になるという 問題がある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

前述のごとき問題に鑑みて、本考案は、板材の折曲げ加工を行なう折曲げ加工 機の適宜一側から当該折曲げ加工機の金型上へ板材を搬入する搬入装置にして、 当該装置に備えたワーク保持装置を左右方向へ移動するための駆動装置をロッド レスシリンダより構成してなるものである。

【０００９】

【作用】

上記構成のごとき本考案によれば、全体的構成がより簡単になると共にユニッ ト化が可能になり、簡単な構成でもって金型上への板材の搬入を容易に行なうこ とができる。

【００１０】

【実施例】

まず本考案の理解を容易にするために、本考案が実施されるシステムの全体的 構成について、図３、図４を用いて概略的に説明する。

【００１１】 さて、図３、図４を参照するに、板材Ｗの折曲げ加工機１として、本実施例に おいてはプレスブレーキが例示してある。このプレスブレーキにおける下部フレ ーム３上には下型５が装着してあり、上下動自在なラム７の下部には、下型５と 協働する上型９が装着してある。

【００１２】 上記プレスブレーキおよび板材Ｗを例えばＵ字形状等に折曲げ加工する上下の 金型９，５の構成は公知であるから、より詳細な説明は省略する。

【００１３】 前記折曲げ加工機１の適宜一側には、積層された短冊状の板材Ｗを１枚毎分離 する板材分離装置１１が配置してあり、前記下型５の前側には、上記板材分離装 置１１によって分離された板材Ｗを前記下型５上へ搬入する板材搬入装置１３が 配置してある。そして上記折曲げ加工機１の他側には、上下の金型９，５によっ て折曲げ加工された製品を収納する箱状の製品ストッカ１５が配置してある。

【００１４】 前記板材分離装置１１は、素材ストッカ１７上に積層された前記板材Ｗを１枚 毎分離して持上げる作用をなすもので、板材Ｗを吸着するバキュームパッド１９ を備えた昇降フレーム２１を上下動自在に備えている。この昇降フレーム２１は 、昇降用シリンダ２３における上下動自在なピストンロッドの下端部に取付けて あり、上記昇降用シリンダ２３は適宜に立設した支持ブラケット２５に支承され ている。

【００１５】 前記素材ストッカ１７の上面には、積層した前記板材５の位置ずれを防止する ための複数のガイドピン２７が立設してあると共に、板材５を１枚毎分離するた めの板材分離器２８が取付けてある。

【００１６】 上記構成により、板材分離装置１１における昇降フレーム２１を下降せしめて バキュームバッド１９により最上部の板材Ｗを吸着することにより、積層された 板材Ｗを１枚毎分離して持上げることができる。

【００１７】 前記板材搬入装置１３は、上述のように板材分離装置１１のバキュームパッド １９によって持上げられた板材Ｗを前記下型５上へ搬入すると共に、折曲げ加工 された製品を下型５上から前記製品ストッカ１５へ搬出する作用をなすものであ って、折曲げ加工機の下部フレーム３へ装着が容易であるようにユニット化して あり、次のごとく構成してある。

【００１８】 すなわち、図１、図２により詳細に示すように、下型５の前側（図１において は右側）には、下型５と平行に左右方向に延伸した支持プレート２９が複数のブ ラケット３１を介して下部フレーム３に取付けてある。この支持プレート２９の 左右両端部には、図２に示すように支持ブラケット３３Ｒ，３３Ｌが立設してあ り、この両支持ブラケット３３Ｒ，３３Ｌには、水平に設けたガイドバー３５お よびロッドレスシリンダ３７の左右両端部が支持されている。

【００１９】 上記ガイドバー３５には、上記ロッドレスシリンダ３７の作動によって左右方 向に移動されるスライダ３９が移動自在に支承されており、このスライダ３９上 には支持ブロック４１が装着してある。この支持ブロック４１には前後動用シリ ンダ４３が装着してあり、この前後動用シリンダ４３のピストンロッド４３Ｐの 先端部には、前記板材Ｗを保持するワーク支持装置としてのワーククランプ４５ が取付けてある。

【００２０】 上記ワーククランプ４５には、板材Ｗの端部付近を下部ジョー４５Ｊへ押圧固 定するクランプシリンダ４７が装着してあると共に、前記下型５上の製品を前記 製品ストッカ１５へ押進する押進パッド４９を先端部に備えたアーム５１が設け てある。

【００２１】 上記構成において、ロッドレスシリンダ３７を作動してスライダ３９を支持ブ ラケット３３Ｌ側へ移動し、かつ上記支持ブラケット３３Ｌに備えたアブソーバ のごときストッパ５３Ｌに支持ブロック４１を当接し位置決めすると、ワークク ランプ４５は、板材分離装置１１におけるバキュームパッド１９によって持上げ られた板材Ｗの右端部に対応する位置となる。

【００２２】 したがって、ストッパ５３Ｌに上記支持ブロック４１が当接した状態にあると きに、前後動用シリンダ４３のピストンロッド４３Ｐを伸長作動すると、前記バ キュームパッド１９によって持上げられている板材Ｗの端部が下部ジョー４５Ｊ に支持されることとなり、クランプシリンダ４７を作動することにより、板材Ｗ をワーククランプ４５に把持できることとなる。

【００２３】 上述のごとくワーククランプ４５によって板材Ｗの端部付近を把持した後に、 バキュームパッド１９による保持を解放し、かつロッドレスシリンダ３７を作動 してスライダ３９を他方の支持ブラケット３３Ｒ側へ移動することにより、板材 Ｗを前記下型５上へ搬入することができる。この際、支持ブロック４１を支持ブ ラケット３３Ｒに備えたストッパ５３Ｒに当接し位置決めすることにより、下型 ５に対する板材Ｗの位置決めを正確に行なうことができる。

【００２４】 前述のごとくワーククランプ４５に板材Ｗを把持して下型５上へ板材Ｗを搬入 するとき、下型５上の製品は、ワーククランプ４５に備えた押進パッド４９によ って押進されて、製品ストッカ１５に落下されるものである。

【００２５】 前述のごとく、下型５上へ板材Ｗを搬入した後、ワーククランプ４５による板 材Ｗの把持を解除し、前後動用シリンダ４３のピストンロッド４３Ｐを引込作動 することにより、板材Ｗからワーククランプ４５が離反され、上下の金型９，５ によって板材Ｗの折曲げ加工が開始される。

【００２６】 上述のごとく上下の金型９，５により板材の折曲げ加工を行なっている最中に 、前記スライダ３９を元の位置へ復帰し、かつワーククランプ４５に次の板材Ｗ を把持しておくことにより、上下の金型９，５による板材Ｗの折曲げ加工終了後 に次の新しい板材Ｗを下型５上へ直ちに搬入可能なものである。

【００２７】

【考案の効果】

以上のごとき実施例の説明より理解されるように、本考案によれば、ワークラ ンプを左右方向へ移動する構成がより簡単になると共に、下型５上への板材Ｗの 搬入が高速であっても下型５に対する板材Ｗの位置決めを正確に行ない得るもの である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る板材搬入装置の側断面説明図であ
る。

【図２】同上の左側面説明図である。

【図３】本考案を実施したシステム構成の概略的な正面
説明図である。

【図４】同上の平面説明図である。

【符号の説明】

１ 折曲げ加工機 ５，９ 金型 １１ 板材分離装置 １３ 板材搬入装置 ３７ ロッドレスシリンダ ４５ ワーククランプ ４９ 押進パッド

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 板材の折曲げ加工を行なう折曲げ加工機
   の適宜一側から当該折曲げ加工機の金型上へ板材を搬入
   する搬入装置にして、当該装置に備えたワーク保持装置
   を左右方向へ移動するための駆動装置をロッドレスシリ
   ンダより構成してなることを特徴とする板材折曲げ加工
   装置における板材搬入装置。