JPH0539483U - ミシンの回転釜 - Google Patents

ミシンの回転釜

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JPH0539483U
JPH0539483U JP8981991U JP8981991U JPH0539483U JP H0539483 U JPH0539483 U JP H0539483U JP 8981991 U JP8981991 U JP 8981991U JP 8981991 U JP8981991 U JP 8981991U JP H0539483 U JPH0539483 U JP H0539483U
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JP
Japan
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sewing needle
hook
sewing
sewing machine
insertion groove
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Pending
Application number
JP8981991U
Other languages
English (en)
Inventor
正樹 松本
政夫 石井
茂次 渡部
Original Assignee
ジユーキ株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、上記問題点に着目してなされた
もので、針折れを発生させることなく、確実にループ倒
れを防止することができ、外釜による上糸捕捉動作の適
正化を図ることができるミシンの回転釜の提供を目的と
する。 【構成】 この考案は、中釜2に形成する縫い針挿通溝
21の上側開口部21aを、中釜に対する縫い針の下降
可能範囲E以上の範囲に亘って形成する一方、その縫い
針挿通溝の内面に、縫い針Nを挿通させ得る最小限の開
口形状をなす縮小部21c1を形成し、かつこの縮小部
から前記上側開口部に亘って傾斜面21c2を形成した
ものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、縫い針の昇降に同期して回転する外釜と、これに収納された中釜 とよりなるミシンの回転釜に関し、さらに詳しくは、外釜による上糸捕捉動作の 適正化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本縫いミシン等に設けられる回転釜としては、現在、図6に示すようなものが 知られている。 この回転釜は、縫い針の昇降動作に同期して回転するミシン下軸Sに固定され た外釜1と、この外釜の内周面に回動可能に嵌合する中釜2とよりなり、外釜1 にはその外周から外方へ突出する先鋭の剣先1aが形成されている。
【0003】 また、中釜2には、係合凹部2cが形成されており、この係合凹部2cには、 ミシンベッド下面に突設された係止部としての中釜止め3が係合し、外釜1との 摺動抵抗等によって中釜2が回転するのを防止するようになっている。また、前 記中釜2の周面には、長円形の針落ち穴2aが形成されている。そして、前記中 釜2の内方には、下糸ボビンを収納したボビンケース(図示せず)が嵌挿される ようになっている。
【0004】 このように構成されたミシンの回転釜では、図7(a)に示すように、縫い針 Nが下死点からの上昇を開始した直後に形成される上糸ループLを、回転する外 釜1の剣先1aにて捕捉させ、剣先1aの回転動作によって上糸ループLを中釜 2の周囲に沿って通過させることにより、上糸と下糸と結節させて縫目を形成さ せるようになっている。
【0005】 ところで、このような回転釜では、剣先1aにより上糸ループLの一方のルー プL1を確実に捕捉させるようにすることが重要であり、そのためには、上糸ル ープLの両ループL1,L2が図7(a)に示すように前後に離反した状態で保 持されることが必要となる。 しかし、上糸ループLには、縫い針Nの糸通し孔Nbを通過する際の抵抗や布 通過時の抵抗によってよじれが発生しやすく、そのよじれによって、図7(b) に示すように捕捉すべきでない一方のループL2が針を中心として他方のループ L1側へ回転する、所謂ループ倒れという現象が発生することがあった。
【0006】 こうした現象が発生した場合、外釜の剣先が両ループL1,L2を共に捕捉し てしまい、糸切れ等の不都合を発生させるため、これを解決すべく、現在では、 中釜2の針落ち穴2aの上方に図8及び図9(a),(b)に示すような縫い針 挿通溝2bを形成したものが提案されている。 この縫い針挿通溝2bは、図9(a)に示すようなU字状の平面形状をなすと 共に、同図(b)に示すようにその内壁面2b1が上面から下面にかけて垂直に 形成されており、この内壁面2b1によって下降した縫い針Nの両側部及び後方 部の三方を囲むようになっている。
【0007】 このため、形成される上糸ループLのうち、後方に形成されるループ、すなわ ち、捕捉すべきでないループL2は、前記縫い針挿通溝2bの内壁面に囲繞され 、前方への回り込みは阻止される。従って、このミシンの回転釜を用いれば、剣 先1aによって確実に上糸ループL1のみを捕捉させることができ、縫製動作の 安定化を図ることができる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の回転釜にあっては、縫製動作時における縫い針の振 動、あるいは、中釜2と中釜止め3との間のがたつき等により縫い針Nと中釜2 の縫い針挿通溝2bとの相対位置がずれ、縫い針の先端部Naが縫い針挿通溝2 bの上側開口部周縁に衝突して針折れを発生させるという問題が頻発した。
【0009】 そこで、前記縫い針挿通溝2bの開口幅を広げ、縫い針と中釜2との衝突を避 けることも試みられたが、この場合には、縫い針Nと縫い針挿通溝2aの内壁面 と2b1との間に大きな隙間が形成されるため、この隙間から捕捉すべきでない ループL2が前方へ回り込んでしまい、本来のループ倒れ防止効果が損なわれる という問題が発生した。
【0010】 この考案は、上記問題点に着目してなされたもので、針折れを発生させること なく、確実にループ倒れを防止することができ外釜による上糸捕捉動作の適正化 を図ることができるミシンの回転釜の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この考案は、外釜内に保持される中釜に、長円形の針落ち穴と縫い針を挿通さ せるための縫い針挿通溝とを形成してなるミシンの回転釜において、前記縫い針 挿通溝の上側開口部を縫い針と中釜との相対的な揺動可能範囲以上に形成すると 共に、前記縫い針挿通溝の内面に、縫い針と干渉しない最小限の開口面積を有す る縮小部を形成し、かつ、前記縮小部から上側開口部にかけて拡大する傾斜面を 形成したものである。
【0012】
【作用】
この考案においては、縫製動作時における振動や中釜のがたつき等によって縫 い針と縫い針挿通溝とが相対的に揺動したとしても、その縫い針挿通溝の上側開 口部は、縫い針の下降可能範囲以上の開口面積をもって形成されているため、開 口部周縁に縫い針が衝突することはなく、縫い針は傾斜面に沿ってスムーズに縮 小部へと導かれる。この縮小部は、縫い針を挿通させ得る最小限の開口面積に形 成されているため、形成される上糸ループのうち、捕捉すべきでない上糸ループ は、前記縮小部によって完全にその回り込みを阻止される。従って、捕捉すべき 一方のループのみが剣先によって捕捉され、常に適正な縫目形成動作が行われる 。
【0013】
【実施例】 以下、この考案の実施例を図1ないし図5に基づき説明する。なお、各図中、 前記従来技術と同一もしくは相当部分には同一符号を付し、その説明の詳細は省 く。 図1ないし図3はこの考案の一実施例を示す図である。
【0014】 この実施例におけるミシンの回転釜は、前記従来技術にて示したものと同様に 、外釜1、中釜2を備えてなるものであるが、中釜2に、上記従来技術にて示し た縫い針挿通溝2aに替えて、次のような形状の縫い針挿通溝21を形成したも のである。
【0015】 すなわち、この実施例における縫い針挿通溝21は、コ字状の横断面形状をな しており、その上側開口部21aは、中釜2に対する縫い針先端部Naの下降可 能範囲E以上に形成されている。 この範囲Eにおいて、中釜2の周方向(Y方向に)における範囲E1は、ミシ ンの振動等によって生じる縫い針Nの揺動と、中釜止め3と中釜2との間のがた つきにより生じる揺動とを勘案して設定され、また、外釜2の回動中心軸線方向 (X方向)における範囲E2は主として縫い針Nの揺動範囲を想定して設定され る。
【0016】 従って、この実施例における上側開口部21aのY方向における開口間隔は、 図9に示す従来の縫い針挿通溝2bの開口間隔より大なる間隔をもって形成され ることとなる。なお、X方向における開口間隔(奥行き)は、前記従来技術にお いてもこの実施例と同様にE2以上に形成されており、この点は同様である。
【0017】 また、前記縫い針挿通溝21の下側開口部21bは、ここに挿通される縫い針 Nが干渉しない最小限の開口形状に形成されている。 さらに、この縫い針挿通溝21の内面21cには、前記下側開口部21bから 上方へ所定の高さ位置に亘って垂直に立ち上がる縮小部21c1が形成されると 共に、この縮小部21c1の上端部から前記上側開口部21aにかけてその横断 面積が拡大する傾斜面21c2が形成されている。なお、この縮小部21c1は 、縫い針Nが制止状態にある時の中心軸線を中心としてY方向において対称とな っている。
【0018】 以上のような縫い針挿通溝21を備えたミシンの回転釜によれば、縫い針N及 び中釜2がそれぞれ揺動した場合にも、縫い針Nをスムーズに下死点(図3の一 点鎖線にて示す位置)まで移動させることができる。 すなわち、下降時に縫い針Naが下降範囲E内で種々移動したとしても、上側 開口部21aは前記下降可能範囲Eよりさらに広範囲に亘って形成されているた め、縫い針先端Naが中釜の外周面に衝突することはなく、常に傾斜面21c2 へ落下することとなる。
【0019】 そして、傾斜面21cに落下した縫い針先端Naはこの傾斜面21cに沿って 縮小部21c1内へと導かれ、その後縮小部から突出して下死点に達する。この ように、縫い針Nがいかなる位置に下降しようとも、縫い針Nはスムーズに下死 点まで下降し、針折れが発生する恐れはない。
【0020】 また、縫い針Nが下死点から図3の実線にて示す付近まで上昇すると、縫い針 Nの前後方向に上糸ループLが形成される。この上糸ループLのうち、縫目側( 上糸の自由端側)に連なるループ、つまり、外釜1の剣先1aにより捕捉すべき ループL1は、前方へと突出し、また、上糸供給源側に連なるループ、つまり剣 先1aによって捕捉すべきでないループL2は、縫い針挿通溝21内に収容され る(図2参照)。
【0021】 このとき、前記ループL2は、縫い針Nの糸通し孔Nbを通過する際の抵抗等 によって生じるよじれにより前方へ回転しようとする力が発生するが、このルー プL2は、狭小に形成された縮小部21c1によって囲繞されているため、前方 への回り込みは完全に阻止される。 従って、外釜1の剣先1aには上糸ループL1のみを捕捉させることができ、 安定した縫目形成動作を実現させることができる。
【0022】 なお、上記実施例では、縫い針挿通溝21の内面における縮小部21c1を下 側開口部21bから傾斜面21aの下端にかけて垂直に形成した場合を例に取り 説明したが、この縮小部の形成位置及び形状等については、特に上記実施例に示 すものに限らず、その他の位置及び形状に形成することも可能である。 例えば、図4に示す縫い針挿通溝22のように、縮小部22c1を縫い針挿通 溝22の内面の中間部分に形成し、ここから上側開口部22aに亘って傾斜面2 2c2を形成しても良く、また、図5に示す縫い針挿通溝23のように下側開口 部23c1自体を突出部とし、ここから上側開口部23aに至る内面全域を傾斜 面23c2とすることも可能であり、それぞれ上記実施例とほぼ同様の効果を期 待できる。なお、いずれの場合も、縮小部22c1、23c1(下側開口部に相 当)の開口形状を縫い針を挿通させ得る最小限に形成する必要があることは勿論 である。
【0023】
【考案の効果】
以上説明したとおり、この考案に係るミシンの回転釜は、中釜に形成する縫い 針挿通溝の上側開口部を、中釜に対する縫い針の下降可能範囲以上の範囲に亘っ て形成する一方、その縫い針挿通溝の内面に、縫い針を挿通させ得る最小限の開 口形状をなす縮小部を形成し、かつこの縮小部から前記上側開口部に亘って傾斜 面を形成したことにより、針折れを発生させることなく上糸ループのループ倒れ を防止することが可能となり、外釜により上糸捕捉動作の適正化を実現すること ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例を示す平面図である。
【図2】図1に示したものの縫い針挿通溝を示す拡大平
面図である。
【図3】図2に示したものの縦断正面図である。
【図4】この考案の他の実施例における縫い針挿通溝を
示す縦断正面図である。
【図5】この考案のさらに他の実施例における縫い針挿
通溝を示す縦断正面図である。
【図6】従来のミシンの回転釜を示す平面図である。
【図7】(a)は上糸ループの正常な形成状態を示す側
面図、(b)は上糸ループにループ倒れ現象の発生した
状態を示す側面図である。
【図8】従来の他のミシン釜を示す平面図である。
【図9】(a)は図8に示したものの縫い針挿通溝を示
す拡大平面図、(b)は(a)に示したものの縦断正面
図である。
【符号の説明】
1 外釜 2 中釜 2a 針落ち穴 21 縫い針挿通溝 21a 上側開口部 21b 下側開口部 21c1 縮小部 21c2 傾斜面 22 縫い針挿通溝 22a 上側開口部 22c1 縮小部 23 縫い針挿通溝 23a 上側開口部 23c1 下側開口部(縮小部) 3 中釜止め N 縫い針 S ミシン下軸

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシン主軸に同期して回転するミシン下
    軸に固定されたミシン外釜と、このミシン外釜内に回動
    可能に保持されると共にミシン機枠と一体の所定の係止
    部によってその回転を係止される中釜とを有し、前記中
    釜の周面には、縫い針を貫通させる長円形の針落ち穴
    と、その上方において縫い針を三方から囲む針挿通孔と
    を形成してなるミシンの回転釜において、 前記縫い針挿通溝の上側開口部を中釜に対する縫い針の
    下降可能範囲以上の範囲に亘って形成すると共に、 前記縫い針挿通溝の内面に、縫い針と干渉しない最小限
    の開口面積を有する縮小部を形成し、 かつ、前記縮小部から上側開口部にかけて拡大する傾斜
    面を形成したことを特徴とするミシンの回転釜。
JP8981991U 1991-10-31 1991-10-31 ミシンの回転釜 Pending JPH0539483U (ja)

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JP (1) JPH0539483U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8590467B2 (en) 2009-12-21 2013-11-26 Tokai Kogyo Mishin Kabushiki Kaisha Construction of vertical full rotary hook for sewing machine

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8590467B2 (en) 2009-12-21 2013-11-26 Tokai Kogyo Mishin Kabushiki Kaisha Construction of vertical full rotary hook for sewing machine

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