JP2010125092A - ミシンの垂直回転釜 - Google Patents

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Abstract

【課題】糸切れを誘発することなく針落ち穴に対する縫い針の進入度合いを増大させる。
【解決手段】ミシンの垂直回転釜に用いられる内釜103は、側壁106をその外周面107から内周面110まで貫通して縫い針の進入を許容する針落ち穴109を有し、この針落ち穴109を形成する辺のうち内釜103の底面115に近接する側には第1の辺116が形成されている。第1の辺116は、針落ち穴109の間口に縫い針を案内する傾斜した案内面117を有し、案内面117に連なり縫い針の軸心方向に延出する平坦面118を有する。そして、内釜103の側壁106の内周面110よりも内釜103の中心部に向けて突出して平坦面118の一部をなす突出部114を設けることで、案内面117に平坦面118が連なる位置を内釜103の中心に近づける。
【選択図】図5

Description

本発明は、縫い針の往復運動方向と直交する水平方向に向けて配置された釜軸に回転駆動される外釜に、ボビンケースを収容する内釜を回動自在に収容したミシンの垂直回転釜に関する。
ミシンの垂直回転釜は、ミシンに取り付けられた場合、外釜が垂直面内を回転するように配置される。外釜は、その回転動作に伴い、垂直方向に往復運動する縫い針の先端にループ状に残される上糸を剣先部によって掬う。剣先部に掬われた糸は、回り止めされて静止状態を保つ内釜に収容されたボビンケース内から引き出された下糸と縫製対象物中で交差し、これによって縫製対象物の縫製が行なわれる。
図10は、内釜11に形成された針落ち穴13に縫い針51が進入している状態を示す側面図である。図2(b)に示す内釜11の斜視図と共に、従来の内釜11の一例について説明する。図10に示すように、垂直方向に往復運動する縫い針51は、内釜11の側壁12(図2(b)も参照のこと)に進入する。このため、内釜11の側壁には縫い針51の進入を許容するための針落ち穴13が形成されている。針落ち穴13は、縫い針51の進入側に傾斜した案内面14を有しており、進行方向に振れを生じた縫い針51を針落ち穴13に円滑に案内する。針落ち穴13の案内面14に連なる領域は平坦面15となっている。平坦面15は、縫い針51の軸心方向に沿う平坦な面であり、上糸の糸切れを防止する。つまり、図10中、符号16は内釜11の内周面であり、案内面14が内周面16の近くまで達していると針落ち穴13を形成する辺が鋭利な形状となり、この部分に上糸が引っ掛かって糸切れが発生し易くなる。そこで、ある程度の長さ、例えば0.2mm以上の長さの平坦面15を設けることで、糸切れを生じにくくしている。
ここで、図10(a)に示すように、針落ち穴13に対する縫い針51の進入度合いは、縫い針51の針穴51aの上部が平坦面15にまで達しない程度であることが望ましい。図10(b)に示すように、縫い針51の針穴51aが平坦面15にまで達すると、針穴51aを通る上糸が針落ち穴13と縫い針51との間に挟まって糸切れが発生し易くなるからである。
特許文献1に記載された垂直回転釜は、そのような問題に対する一つの解決策を提供している。つまり、特許文献1に記載されている垂直回転釜の内釜は、針落ち穴を形成する平坦面を階段形状にしている。つまり、傾斜面に連ねて「第1垂直面」と称している一つ目の平坦面を形成し、この「第1垂直面」の下部を突出させて「第2垂直面」と称している二つ目の平坦面を形成している。これにより、一つ目の平坦面である「第1垂直面」と縫い針との間には空間が生まれ、縫い針の針穴が「第1垂直面」にまで達したとしても針落ち穴と縫い針との間に上糸が挟まり難くなり、上糸が糸切れしにくくなる。
特開平10−118376号公報
垂直方向に往復運動する縫い針の先端に上糸がループ状に残されるのは、上糸が縫製対象物である布地を貫通して布地に保持されているからである。ループの大きさは、上糸を貫通している布地の保持力に依存する。例えば、十分な密度を有する布地の場合、上糸の保持力が大きいために上糸のループ形状も大きく残されることになる。これに対して、密度が少ない布地、例えばレースのような布地の場合、上糸の保持力が小さいために上糸のループ形状も小さくなりがちである。この場合、余りにもループ形状が小さくなると、外釜の剣先によって上糸のループを掬うことができなくなってしまい、縫製に支障を来たす。このため、レースのような布地を縫製する場合には、内釜に形成されている針落ち穴に対する縫い針の進入度合いを増大させる必要が生ずる。
ところが、この場合に問題となるのが糸切れである。つまり、針落ち穴に対する縫い針の進入度合いを単純に増大させると、図10(b)に例示するように、縫い針51の針穴51aが針落ち穴13の平坦面15にまで達してしまい、糸切れが発生し易くなるという問題が生ずる。この問題に対して、特許文献1に記載されている針落ち穴を工夫した発明は、一つの解決策を提供する。しかしながら、特許文献1の図2を参照することで明確なように、縫い針の進入度合いが増大する程度はさほど大きくならない。このため、特許文献1に記載されている技術を採用したとしても、上糸のループ形状を十分に大きくすることができないものと予測される。しかも、第2垂直面を形成するために針落ち穴の内部を階段形状に形成する場合、加工工程が増えて生産性が低下するという問題もある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、糸切れを誘発することなく針落ち穴に対する縫い針の進入度合いを増大させることを目的とする。
本発明は、回転駆動される外釜に内釜を回転自在に収納したミシンの垂直回転釜において、前記内釜の側壁をその外周面から内周面まで貫通して縫い針の進入を許容する針落ち穴と、前記針落ち穴を形成する辺のうち前記内釜の底面に近接する側に位置する第1の辺と、を備え、前記第1の辺は、前記内釜の半径方向外方になるに従い前記縫い針の軸心から離反する方向に傾斜する案内面と、前記案内面の端部に連なり前記縫い針の軸心方向に延出する平坦な平坦面と、前記内釜の前記側壁の内周面よりも前記内釜の中心部に向けて突出して前記平坦面の一部をなす突出部と、を備える。
一例として、前記平坦面のうちの前記突出部以外の領域は、前記縫い針の軸心方向に0.2mm未満の長さで形成されている。
一例として、前記平坦面は、前記縫い針の軸心方向に0.2mm以上の長さで形成されている。
一例として、前記案内面は、前記内釜の前記側壁に対して30度〜60度の範囲で傾斜している。
一例として、前記突出部は、前記内釜に着脱自在に取り付けられるボビンケースの側壁にその軸方向に沿って形成される案内用の溝部に嵌合可能な幅に形成されている。
本発明によれば、内釜の側壁の内周面よりも内釜の中心部に向けて突出して平坦面の一部をなす突出部を設けたので、案内面に平坦面が連なる位置を内釜のより中心に近づけることができ、その分、糸切れを誘発することなく針落ち穴に対する縫い針の進入度合いを増大させることができ、したがって、縫製の確実性を高めることができる。
本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
(基本構造)
図1は、ミシンの垂直回転釜の平面図である。垂直回転釜101は、外釜102と、この外釜102に回転自在に収納された内釜103と、内部にボビン104を収納してこのボビン104と共に内釜103に装着されるボビンケース105(図3参照)とを主体に構成されている。
外釜102は、釜形形状をしており、ミシンの釜軸(図示せず)に固定される連結固定部102aを一方の側部に備え、剣先102bを他方の側部に備えている。釜軸は縫い針51(図9参照)の上下動に同期して回転駆動され、外釜102を回転駆動する。これにより、外釜102は、縫い針51の上下動に伴い縫い針51の先端で生ずる上糸のループに剣先102bを捕捉させることが可能となる。
内釜103は、釜形形状をしており、その側壁106の外周面107には周方向に沿わせて軌条108が突出形成されている。外釜102の内周面には、その軌条108を嵌合させる軌溝(図示せず)が形成されている。そこで、内釜103は、その軌条108を外釜102の軌溝に嵌合させた状態で、外釜102に螺子止めされた内釜押え(図示せず)によって脱落しないように外釜102内に収容されている。これにより、外釜102と内釜103とが回転自在に結合されている。
また、内釜103には、外釜102に形成された剣先102bの移動軌跡上に位置させて、針落ち穴109が形成されている。針落ち穴109は、上下動する縫い針51の先端を進入させるための穴であり、内釜103の側壁106をその外周面107から内周面110(図2参照)まで貫通するように形成されている。
更に、内釜103には、針落ち穴109の近傍に位置させて、その端面に回り止め溝111が形成されている。この回り止め溝111は、ミシンの側に設けられた内釜ストッパ(図示せず)を嵌合させ、内釜103の回転を阻止するためのものである。
このような垂直回転釜101を用いて縫製対象物である布地を縫製するには、ミシンの内釜ストッパを回り止め溝111に嵌合させて内釜103の回転を阻止した状態で、外釜102を回転駆動する。これにより、縫い針51(図9参照)の上下動に伴い生ずる上糸のループが外釜102に設けられた剣先102bで捕捉され、捕捉された上糸と水平回転釜101が収容するボビン104から引き出される下糸104a(図3参照)とが絡み合い、被縫製物である布地が縫製される。
図2(a)は、本実施の形態で用いられている内釜103の斜視図、図2(b)は従来から一般的に用いられている内釜11の斜視図である。図2(a)に示すように、本実施の形態の内釜103は、ブリッジ形状に形成された底部にスタッド112を立設させている。このスタッド112は、ボビン104を収納するボビンケース105を着脱自在に取り付けるためのものである。ボビンケース105を着脱自在にするために、スタッド112はその先端部にスタッド溝112aを有している。また、内釜103の側壁106から端面に連絡する一部分には、回り止め穴113が形成されている。この回り止め穴113は、装着したボビンケース105を回り止めするためのものである。
図3は、内釜に着脱自在に取り付けられるボビンケース105の斜視図である。ボビンケース105は、下糸104aを巻回保持するボビン104の中央部に設けられた装着孔104bに嵌合可能な円筒状の筒体105aを有している。この筒体105aは、内釜103のスタッド112を嵌合させることができる形状に形成されており、内釜103に対するボビンケース105の装着に際しては、内釜103のスタッド112をその筒体105aに嵌合させる。
ボビンケース105には、内釜103に対する固定構造(全体構造を図示せず)が設けられている。この固定構造は、ボビンケース105の天面に操作ノブ105bを起立自在に有しており、この操作ノブ105bを起立させることによって、中央部内部に設けられている固定爪105c及び外周面に突出させて設けられているボビンストッパ105dをスライド自在とする。操作ノブ105bは、コイルバネ(図示せず)に付勢され、通常は非起立状態に維持されている。固定爪105cは、ボビンケース105が内釜103に装着された状態で内釜103のスタッド112に形成されているスタッド溝112aに噛み合い、ボビンケース105を内釜103に固定状態にする。このような固定爪105cは、操作ノブ105bを起立させることでスタッド溝112aに対する噛み合いを解除する方向にスライド移動させられ、内釜103に対するボビンケース105の着脱を可能とする。また、ボビンストッパ105dは、操作ノブ105bを起立させることで引っ込み、操作ノブ105bが非起立状態である通常状態では突出する。このようなボビンストッパ105dは、ボビンケース105が内釜103に装着された状態で内釜103の回り止め穴113に嵌合し、内釜103に対してボビンケース105を回り止めする。
ボビンケース105には、更に、その側壁から天面にかけてその軸方向に沿い案内用の溝部105eが形成されている。この溝部105eは、ボビンケース105を内釜103に装着する際、ボビンケース105の周方向を位置決めするためのものである。
つまり、図2(a)に示すように、内釜103の内周面110には、針落ち穴109に連続させて突出部114が突出形成されている。この突出部114は、ボビンケース105に形成された案内用の溝部105eに嵌合可能な幅に形成されている。そこで、ボビンケース105を内釜103に装着するに際しては、内釜103の突出部114にボビンケース105の溝部105eの位置を合わせ、この状態でボビンケース105を装着する。これにより、内釜103の突出部114にボビンケース105の溝部105eが嵌合し、ボビンケース105がその周方向に位置決めされた状態で案内される。
ここで、図2(b)に示すように、従来の内釜11では、一例として、その内周面16に針落ち穴13の近傍に位置させて一対の突部17を突出形成しておく。一対の突部17の配置間隔は、ボビンケース105の溝部105eに嵌合可能な幅である。これにより、これらの一対の突部17が、ボビンケース105を内釜11に装着するに際してボビンケース105をその周方向に位置決めすることになる。
(特有な構造)
本実施の形態においては、内釜103に形成されている針落ち穴109に特異性がある。この点について、以下、詳細に説明する。
図4は、内釜103の正面図である。内釜103を正面から見ると、針落ち穴109(図2、図5、図6等参照)に連続させて形成されている突出部114が内周面110から突出していることが分かる。このような突出部114が連続して形成されている針落ち穴109の詳細形状を図5及び図6に示す。
図5は、図4のA−A線断面図である。ここで、針落ち穴109を形成する辺のうち内釜103の底面115に近接する側に位置する辺を第1の辺116と呼ぶことにする。図5に示すように、その第1の辺116は、内釜103の半径方向外方になるに従い縫い針51(図9参照)の軸心から離反する方向に傾斜する案内面117を針落ち穴109の入口に有し、その奥には平坦面118を有している。平坦面118は、案内面117の端部に連なり縫い針51の軸心方向に延出する平坦な面である。そして、前述した突出部114は、内釜103の側壁106の内周面110よりも内釜103の中心部に向けて突出しており、平坦面118の一部をなしている。
図6は、内釜103の平面図である。図6に示すように、内釜103を上方から見ると、案内面117が内釜103の側壁106の外周面107に円弧状に連なっていることが分かる。これにより、針落ち穴109の形状がより一層明確になる。
図7(a)は、本実施の形態で用いられている内釜103が有する針落ち穴109を拡大して示す縦断側面図、図7(b)は従来から一般的に用いられている内釜11が有する針落ち穴13を拡大して示す縦断側面図である。本実施の形態の針落ち穴109(図7(a))と従来の針落ち穴13(図7(b))とを比較対照することで、両者の形状が如何に相違するのかかが明確になる。このような両者の相違をより明確に示すのが図8である。
図8は、従来から一般的に用いられている内釜11が有する針落ち穴13(実線)と本実施の形態で用いられている内釜103が有する針落ち穴109(仮想線)とを比較して拡大して示す模式図である。図8中、従来から一般的に用いられている内釜11が有する針落ち穴13については、符号を括弧付きで示している。
本実施の形態の針落ち穴109において特有な点は、案内面117と平坦面118との連絡部分がより下方に位置付けられていることである。平坦面118(平坦面15)は、一般的には0.2mm以上確保することが望ましい。このため、従来の針落ち穴13では、内釜11の側壁12の内周面16から0.2mm以上の長さで上方に案内面14と平坦面15との連絡部分が位置付けられていた。これに対して、本実施の形態の針落ち穴109では、内釜103の側壁106の内周面110よりも内釜103の中心部に向けて突出する突出部114が平坦面118の一部を形成している。これにより、平坦面118の長さを0.2mm以上確保したとしても、案内面117と平坦面118との連絡部分を突出部114の突出分だけ下方に下げることができる。
図8(a)は、案内面117と平坦面118との連絡部分が内釜103の側壁106の内周面110よりも上方に位置付けられている態様を示している。図8(a)に示す一例では、平坦面118のうち、突出部114以外の領域は、縫い針51の軸心方向に0.2mm未満の長さで形成されている。したがって、図8(a)に示す態様の本実施の形態の針落ち穴109では、従来の針落ち穴13と比較して、案内面117と平坦面118との連絡部分が下方に位置付けられている。
図8(b)は、案内面117と平坦面118との連絡部分が内釜103の側壁106の内周面110よりも下方に位置付けられている態様を示している。したがって、図8(b)に示す態様の本実施の形態の針落ち穴109では、従来の針落ち穴13と比較して、案内面117と平坦面118との連絡部分が下方に位置付けられている。
そして、図8(a)に示す態様でも図8(b)に示す態様でも、内釜11の側壁12の内周面16から突出部114が突出する長さは、0.9mm以下に設定されている。0.9mm以上の長さで突出すると、内釜103に装着されたボビンケース105に収納されているボビン104に突出部114が干渉する可能性があるからである。
図9は、本実施の形態で用いられている内釜103が有する針落ち穴109に対する縫い針51の進入度合いを例示する縦断側面図である。前述したように、針落ち穴109に対する縫い針51の進入度合いは、縫い針51の針穴51aの上部が平坦面118にまで達しない程度であることが望ましい。縫い針51の針穴51aが平坦面118にまで達すると、針穴51aを通る上糸が針落ち穴109と縫い針51との間に挟まって糸切れが発生し易くなるからである。このため、案内面117(従来の案内面14)と平坦面118(従来の平坦面15)との連絡部分の位置が針落ち穴109(従来の針落ち穴13)に対する縫い針51の進入度合いに限界を与えることになる。
従来の針落ち穴13(図8、図10参照)の問題は、それらの案内面14と平坦面15との連絡部分の位置が比較的高い位置にあったということである。このため、縫い針51の進入度合いを深めることができず、縫製対象物である布地の種類によっては、上糸のループ形状を十分に確保することが困難であるという問題が生じていた。
これに対して、本実施の形態の針落ち穴109では、案内面117と平坦面118との連絡部分をより下方に下げることができる。このため、その分だけ針落ち穴109に対する縫い針51の進入度合いを深めることができ、縫製対象物である布地の種類を問わず、上糸のループ形状を十分に確保することを可能とする。したがって、縫製の確実性を高めることができる。
再び図8を参照する。従来の針落ち穴13と比較することで明確なように、本実施の形態の針落ち穴109は、案内面117の部分での間口が拡がっている。一般的に、縫製時に垂直方向に対して振れる縫い針51を確実に針落ち穴109(従来の針落ち穴13)に落すためには、内釜103(従来の内釜11)の側壁106(従来の側壁12)に対して案内面117(従来の案内面14)の傾斜角度を30度〜60度の範囲とすることが望ましい。これに対して、本実施の形態の針落ち穴109では、従来との比較において案内面117と平坦面118との連絡部分の位置が下方に下がっているのであるから、案内面117(従来の案内面14)の傾斜角度が同一角度であるとするなら、針落ち穴109(従来の針落ち穴13)の間口が拡がることになる。あるいは、針落ち穴109(従来の針落ち穴13)の間口を従来と同程度とするならば、内釜103の側壁106に対する案内面117の傾斜角度をより大きくすることができる。これにより、縫い針51をより確実に針落ち穴109に導くことができ、この面からも、縫製の確実性を高めることができる。
本発明の実施の一形態を示すミシンの垂直回転釜の平面図である。 (a)は本実施の形態で用いられている内釜の斜視図、(b)は従来から一般的に用いられている内釜の斜視図である。 内釜に着脱自在に取り付けられるボビンケースの斜視図である。 内釜の正面図である。 図4のA−A線断面図である。 内釜の平面図である。 (a)は本実施の形態で用いられている内釜が有する針落ち穴を拡大して示す縦断側面図、(b)は従来から一般的に用いられている内釜が有する針落ち穴を拡大して示す縦断側面図である。 従来から一般的に用いられている内釜が有する針落ち穴(実線)と本実施の形態で用いられている内釜が有する針落ち穴(仮想線)とを比較して拡大して示す模式図であり、(a)は案内面と平坦面との連絡部分が内釜の側壁の内周面よりも上方に位置付けられている態様を、(b)は案内面と平坦面との連絡部分が内釜の側壁の内周面よりも下方に位置付けられている態様をそれぞれ示している。 本実施の形態で用いられている内釜が有する針落ち穴に対する縫い針の進入度合いを例示する縦断側面図である。 従来から一般的に用いられている内釜が有する針落ち穴に対する縫い針の進入度合いを例示し、(a)は許容される進入度合いの一例を、(b)は糸切れが発生し易くなる進入度合いの一例を示す縦断側面図である。
符号の説明
51 縫い針
101 垂直回転釜
102 外釜
103 内釜
105 ボビンケース
105e 溝部
106 側壁
107 外周面
109 針落ち穴
110 内周面
114 突出部
116 第1の辺
117 案内面
118 平坦面

Claims (5)

  1. 回転駆動される外釜に内釜を回転自在に収納したミシンの垂直回転釜において、
    前記内釜の側壁をその外周面から内周面まで貫通して縫い針の進入を許容する針落ち穴と、
    前記針落ち穴を形成する辺のうち前記内釜の底面に近接する側に位置する第1の辺と、
    を備え、
    前記第1の辺は、
    前記内釜の半径方向外方になるに従い前記縫い針の軸心から離反する方向に傾斜する案内面と、
    前記案内面の端部に連なり前記縫い針の軸心方向に延出する平坦な平坦面と、
    前記内釜の前記側壁の内周面よりも前記内釜の中心部に向けて突出して前記平坦面の一部をなす突出部と、
    を備える、ことを特徴とするミシンの垂直回転釜。
  2. 前記平坦面のうちの前記突出部以外の領域は、前記縫い針の軸心方向に0.2mm未満の長さで形成されている、ことを特徴とする請求項1記載のミシンの垂直回転釜。
  3. 前記平坦面は、前記縫い針の軸心方向に0.2mm以上の長さで形成されている、ことを特徴とする請求項1又は2記載のミシンの垂直回転釜。
  4. 前記案内面は、前記内釜の前記側壁に対して30度〜60度の範囲で傾斜している、ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載のミシンの垂直回転釜。
  5. 前記突出部は、前記内釜に着脱自在に取り付けられるボビンケースの側壁にその軸方向に沿って形成される案内用の溝部に嵌合可能な幅に形成されている、ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一記載のミシンの垂直回転釜。
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