JPH0539418A - ポリアリ−レンスルフイド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアリ−レンスルフイド樹脂組成物

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JPH0539418A
JPH0539418A JP21663291A JP21663291A JPH0539418A JP H0539418 A JPH0539418 A JP H0539418A JP 21663291 A JP21663291 A JP 21663291A JP 21663291 A JP21663291 A JP 21663291A JP H0539418 A JPH0539418 A JP H0539418A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低腐蝕性であるポリアリ−レンスルフィド樹
脂を提供する。 【構成】 (A)ポリアリーレンスルフィド樹脂20重
量%〜99.9重量%、(B)特定の金属でイオン交換
したゼオライト0.1重量%〜10重量%、(C)繊維
状充填材及び/又は無機充填材0重量%〜70重量%か
らなる樹脂組成物。(ここで特定の金属とは、Cr,M
n,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ag,Cd,S
n,Mgである。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアリーレンスルフ
ィド樹脂組成物に関する。更に詳しくは、金属腐蝕性が
著しく低減されたポリアリーレンスルフィド樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアリーレンスルフィド樹脂は、卓越
した耐熱性、耐薬品性及び難燃性を有するエンジニアリ
ングプラスチックとして近年注目されており、これらの
各種特性を生かし、自動車部品分野、電気電子部品分野
等で大きな需要の伸びをみせている。しかしながら、ポ
リアリーレンスルフィド樹脂をフィルム、繊維或いは成
形体として電気・電子部品類に用いる場合、ポリアリー
レンスルフィド樹脂本来の成形加工性及び電気絶縁性を
発揮させるには、ポリアリーレンスルフィド樹脂の腐蝕
性を低減させることが必要である。例えば、電子部品の
被覆・封止材料としてポリアリーレンスルフィド樹脂を
用いる場合、部品類の電極・配線・リードフレーム等が
腐蝕し、トラブルの発生原因になることがしばしばあ
る。
【0003】ポリアリーレンスルフィド樹脂の腐蝕性低
減法としては、ポリアリーレンスルフィド樹脂にハイド
ロタルサイト化合物を添加する方法(特開昭60ー18
6561号公報)、炭酸亜鉛,炭酸マンガン,炭酸マグ
ネシウムを添加する方法(特開平2ー191655号公
報)、活性炭を添加する方法(特開平1ー294770
号公報)、微細炭酸カルシウムを添加する方法(例えば
特願平1ー281809号公報)等が知られている。し
かしながら、いずれの方法においても腐蝕性の低減効果
が不十分である。
【0004】また、同様の目的でポリアリーレンスルフ
ィド樹脂にアルカリ金属の炭酸塩,珪酸塩,水酸化物を
添加する方法(米国特許第4,017,450号公報)
が知られている。しかし、これらの効果は十分ではな
く、しかも電気的性質に悪影響を及ぼすという問題を有
している。更に、性能が比較的よい炭酸リチウムは高価
であるという経済的な問題及び添加による機械的強度の
低下という問題を有している。
【0005】本発明同様の目的でポリアリーレンスルフ
ィド樹脂にゼオライトを添加することは知られている
(特開昭62ー167356号公報,特開昭62ー29
5956号公報等)。しかしながら、ゼオライトを添加
することで若干の改良効果はあるものの電子電気部品分
野で用いられる電極,リードフレーム,リード線等の被
覆又は封止用途などに用いられた場合、腐蝕性の低減化
が不十分であり更なる改良が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を改善し、ポリアリーレンスルフィド樹脂の金属腐蝕性
を低減し、従来品より低腐蝕性であるポリアリーレンス
ルフィド樹脂を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
現状に鑑みポリアリーレンスルフィド樹脂の金属腐蝕性
の低減を行う為鋭意研究を進めた。その結果、ゼオライ
ト中のAl上の陽イオンを特定の金属イオンで交
換したゼオライトを添加することでポリアリーレンスル
フィド樹脂の腐蝕性が低減することを見出し本発明を完
成するに至った。 即ち本発明は、(A)ポリアリーレ
ンスルフィド樹脂20重量%〜99.9重量%、(B)
特定の金属でイオン交換したゼオライト0.1重量%〜
10重量%、(C)繊維状充填材及び/又は無機充填材
0重量%〜70重量%からなる樹脂組成物である。(こ
こで特定の金属とは、Cr,Mn,Fe,Co,Ni,
Cu,Zn,Ag,Cd,Sn,Mgである。)以下、
本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明で用いられる成分(A)のポリアリ
ーレンスルフィド樹脂は、繰り返し単位が一般式−Ar
−S−で表される一種或いは二種以上の中から選ばれる
高分子である。ここで、具体的に−Ar−S−は、下記
の構造単位で構成されているものが挙げられる。
【0009】
【化1】 (但し、式中R,Rは各々水素原子、アルキル基、
フェニル基、アルコキシル基、ニトロ基、ハロゲン原
子、アルキレングリコール基、ヒドロキシル基、ニトリ
ル基、カルボキシル基、スルホン基又はアミノ基を示
す。また、式中Xはメチレン,エチレン,イソプロピ
ル,エーテル,ケトン又はスルホン基を示す。) しか
し、特に好ましくはポリフェニレンスルフィド樹脂であ
る。ポリフェニレンスルフィド樹脂は、一般式
【0010】
【化2】 で示される繰返単位を持った構造が70モル%以上、好
ましくは90モル%以上含まれているものであれば他の
成分が共重合されたものであっても良い。
【0011】ポリアリーレンスルフィド樹脂は、一般に
特公昭44ー2761号公報、特公昭45ー3368号
公報、米国特許第3,274,165号公報、特公昭4
6ー27255号公報等で代表される製造法により得ら
れる比較的分子量の小さい重合体と特公昭52ー122
40号公報に代表される本質的に線状で比較的高分子量
の重合体とがあり、前者の重合体は、酸素雰囲気下或い
は過酸化物等の架橋剤の存在下で加熱することにより高
重合度化して用いることも可能である。
【0012】本発明に使用するに適したポリアリーレン
スルフィド樹脂の溶融粘度(高化式フローテスターによ
り(ダイス:直径=0.5mm,長さ=2mm)300
℃,10kg荷重での測定)は、本質的に線状で比較的
高分子量の重合体であれば100〜50000ポイズ、
好ましくは300〜30000ポイズのものが使用でき
る。また、架橋剤などの存在下で加熱することにより高
重合度化した重合体であれば加熱処理前の溶融粘度が1
0〜10000ポイズのものであり、加熱処理後の溶融
粘度が100〜50000ポイズ、好ましくは200〜
30000ポイズのものが使用できる。ここで、溶融粘
度が100ポイズ未満の場合は、機械的強度が低下し好
ましくない。また、50000ポイズを越える場合は、
成形性に難点を生じ好ましくない。
【0013】次に、本発明で用いられる成分(B)の特
定の金属でイオン交換したゼオライトとは、遷移金属等
により粒子表面をイオン交換処理した化合物であり、下
記の一般式で表される化学組成を有する化合物である。
【0014】 (LO,MO)・Al・xSiO・yHO (ここで、Lはアルカリ金属、MはCr,Mn,Fe,
Co,Ni,Cu,Zn,Ag,Cd,Sn,Mgの金
属イオン。xは2以上の数であり、2〜100の範囲の
ものが好適に用いられる。yはゼオライトの種類・状態
によって決まる数である。zはMの価数によって決まる
数であり、2,1,2/3から選ばれる。) 一般に、
本発明に用いられる特定の金属でイオン交換したゼオラ
イトの原料は、天然或いは合成ゼオライトであり、いか
なる構造のゼオライトも使用できる。天然ゼオライトと
しては、クリノプチロライト型,モルデナイト型及びチ
ャバサイト型などが一般的に知られており、また、人工
的に合成した合成ゼオライトとしては、A型,フォージ
ャサイト型(X型,Y型),L型,モルデナイト型,Z
SM−5型等が工業的に製造されており、本発明で用い
られる特定の金属でイオン交換したゼオライトの原料と
して好適に使用される。特定の金属イオンで交換された
ゼオライトは、天然ゼオライト或いは合成ゼオライトを
金属イオンの硫酸塩,硝酸塩,塩化物水溶液と接触さ
せ、洗浄することで容易に得ることができる。ここで、
特定の金属イオンとしてCr,Mn,Fe,Co,N
i,Cu,Zn,Ag,Cd,Sn,Mg等の中から選
ばれた一種或いは二種以上の金属イオンが好適に用いら
れる。更に、好ましくはCo,Ni,Cu,Zn,Ag
の金属イオンである。
【0015】腐蝕性の低減効果は、主に特定の金属での
イオン交換率によって決まる。即ち、特定の金属イオン
の含有量が増加するに従い、金属腐蝕性の低減効果は増
加する傾向にある。しかし、特定の金属イオンによる交
換率が80%以上になると金属腐蝕性の低減効果が頭打
ちになり、好ましくない。よって、ゼオライトの特定の
金属によるイオン交換率は5%以上80%未満が好まし
い。特に10%以上50%未満が好ましい。ここで、特
定の金属によるイオン交換率が5%未満の場合には、金
属腐蝕性の低減効果が低いため好ましくない。
【0016】本発明で使用する特定の金属によるイオン
交換率とは、特定の金属でイオン交換する前のゼオライ
ト中に存在する金属イオンが、本発明で用いる特定の金
属でイオン交換された割合を示すものである。
【0017】本発明で用いられる特定の金属でイオン交
換したゼオライトの添加量は、ポリアリーレンスルフィ
ド樹脂と特定の金属でイオン交換したゼオライトと繊維
状充填材及び/又は無機充填材の総量に対して0.1重
量%〜10重量%の範囲であり、好ましくは0.5重量
%〜8重量%の範囲である。ここで、添加量が0.1重
量%未満の場合は、腐蝕性の低減効果が乏しく、また、
10重量%を越える場合は、成形後の力学強度が低下す
るため好ましくない。
【0018】本発明に用いられる成分(C)の繊維状充
填材は、ガラス繊維,炭素繊維,グラファイト化繊維,
ウィスカー,金属繊維,無機系繊維,有機系繊維,鉱石
系繊維等が使用可能である。
【0019】これらの繊維状充填剤は、以下のものが例
示される。
【0020】ガラス繊維としては、通常のガラス繊維の
他にニッケル,銅等金属コートしたガラスファイバー、
シランファイバー、アルミノケイ酸塩ガラスファイバ
ー、中空ガラスファイバー、ノンホローガラスファイバ
ー等が挙げられる。
【0021】炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル
を原料とするPAN系、ピッチを原料とするピッチ系繊
維が挙げられる。
【0022】無機系繊維としては、ロックウール,ジル
コニア,アルミナシリカ,チタン酸バリウム、炭化ケイ
素,アルミナ,シリカ,高炉スラグ等の各種繊維が挙げ
られる。
【0023】鉱石系繊維としては、アスベスト,ワラス
テナイト,マグネシウムオキシサルフェート等が挙げら
れる。
【0024】有機系繊維としては、全芳香族ポリアミド
繊維,フェノール樹脂繊維,全芳香族ポリエステル繊維
等が挙げられる。
【0025】ウィスカーとしては、窒化ケイ素ウィスカ
ー,塩基性硫酸マグネシウムウィスカー,チタン酸バリ
ウムウィスカー,チタン酸カリウムウィスカー,炭化ケ
イ素ウィスカー,ボロンウィスカー等が挙げられる。
【0026】次に、本発明で用いられる成分(C)の無
機充填材とは、板状,粉粒状の無機物である。例えば、
硫酸カルシウム,硫酸バリウム,炭酸リチウム,炭酸カ
ルシウム,炭酸マグネシウム,炭酸亜鉛,タルク,マイ
カ,クレイ,シリカ,アルミナ,カオリン,ジルコニ
ア,石膏,ケイ酸カルシウム,ケイ酸マグネシウム,ケ
イ酸アルミニウム,リン酸カルシウム,リン酸マグネシ
ウム,リン酸亜鉛,アパタイト,酸化チタン,酸化亜
鉛,酸化銅,酸化鉄,酸化スズ,酸化マグネシウム,カ
ーボンブラック,黒鉛,ガラスパウダー,ガラスバルー
ン,石英,石英ガラス,ハイドロタルサイト等の充填材
を挙げることができる。
【0027】繊維状充填材及び/又は無機充填材の添加
量は、ポリアリーレンスルフィド樹脂と特定の金属でイ
オン交換したゼオライトと繊維状充填材及び/又は無機
充填材の総量に対して0重量%〜70重量%の範囲であ
り、好ましくは20重量%〜50重量%の範囲である。
ここで、繊維状充填材及び/又は無機充填材の配合比
は、特に限定はない。但し、繊維状充填材及び/又は無
機充填材の添加量が70重量%を越える場合は、成形性
に難点を生じるため好ましくない。
【0028】また、本発明に用いられる繊維状充填材及
び/又は無機充填材は、ポリアリーレンスルフィド樹脂
との接着性を高めるため、一般に用いられる公知の表面
処理剤、収束剤を併用することが可能であり、また好ま
しい。例を示せば、エポキシ系化合物、イソシアネート
系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物等の官
能性化合物である。これらの化合物は、充填材に予め表
面処理又は収束処理を施して用いるか、材料調整の際に
同時に添加しても良い。
【0029】更に、本発明の組成物に対して、本発明の
目的を損なわない範囲で酸化防止剤、熱安定剤、紫外線
吸収剤、滑剤、離型剤、染料,顔料などの着色剤、難燃
剤、難燃助剤及び帯電防止剤などの通常の添加剤を一種
又は二種以上添加することもできる。
【0030】また、必要に応じてポリエチレン、ポリブ
タジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、ポリス
チレン、ポリブテン、ポリαーメチルスチレン、ポリ酢
酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸エステル、
ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ナ
イロン6,ナイロン66,ナイロン610,ナイロン1
2,ナイロン11,ナイロン46等のポリアミド、ポリ
エチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレー
ト,ポリアリレート,液晶ポリマー等のポリエステル、
ポリウレタン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポ
リフェニレンオキシド、ポリスルフォン、ポリエーテル
スルフォン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテ
ルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミ
ドイミド、シリコーン樹脂、フェノキシ樹脂及びフッ素
樹脂などの単独重合体、ランダム又はブロック、グラフ
ト共重合体の一種以上を混合して使用することもでき
る。
【0031】本発明の樹脂組成物は、上述した成分を溶
融混練することによって得られる。例えば、上述した成
分を予め混合した後バンバリーミキサー、ロール混練
機、一軸混練機、二軸混練機等を用いて溶融混練し、ペ
レット化することができる。
【0032】溶融混練の温度は、一般に300℃〜42
0℃の温度で行うことができる。得られたペレットは、
通常の押出成形、射出成形、圧縮成形等の手段を用いて
任意の形状に成形できる。
【0033】
【実施例】次に、実施例及び比較例を示して本発明を更
に具体的に説明するが、本発明は、これらに限定される
ものではない。尚、以下の実施例で用いたポリアリーレ
ンスルフィド樹脂組成物の腐蝕性試験は、以下の方法に
より行った。
【0034】○腐蝕性試験 (I)ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物のペレット
10gを図1に示すような秤量瓶に入れ、その中にハン
ダメッキが施されたリ−ドフレ−ムを入れて200℃,
48時間オ−ブン中で加熱した。次に、シャーレを温度
85℃,湿度85%の恒温・恒湿槽に入れ10時間処理
を行った。その後、シャーレを室温に冷却し、ハンダメ
ッキが施されたリ−ドフレ−ムの腐蝕度の判定を目視に
て行った。
【0035】判定 ◎;変色なし ○;わずかに変色 △;灰色に変色 ×;黒色に変色 (II)ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物のペレッ
ト30gを図1に示すような秤量瓶に入れ、その中に金
型材(大同特殊鋼製,PD−613,3.0mm(厚
み)×25mm×25mm)を入れて330℃,4時間
オ−ブン中で加熱した。次に、シャーレを温度85℃,
湿度85%の恒温・恒湿槽に入れ1時間処理を行った。
その後、シャーレを室温に冷却し、金型材の腐蝕度の判
定を目視にて行った。
【0036】判定 ◎;変色なし ○;わずかに変色 △;灰色に変色 ×;黒色に変色 参考例1 本発明に用いたポリアリーレンスルフィド樹脂は、以下
のように合成した。15l容量のオ−トクレ−ブに硫化
ナトリウムNaS・2.9HO 1.8モル、N−
メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略す)4.5k
gを入れ窒素気流下撹拌して200℃まで昇温し、主に
水からなる留出液636gを留去した。系を170℃ま
で冷却した後、p−ジクロルベンゼン1.8モルをNM
P1.5kgとともに添加し、窒素気流下に系を封入、
昇温して250℃にて3時間重合を行った。重合終了
後、系を冷却し、内容物を水中に投入、ポリマ−を沈澱
させた後、沈澱したポリマ−をグラスロ−トで捕集し、
約10lの温水で洗浄、濾過を繰り返し、一晩加熱真空
乾燥し、ポリマ−を単離した。得られたポリマ−は1.
85kg、収率95%であり、溶融粘度(300℃にて
直径=0.5mm,長さ=2mmのダイスを用い、荷重
10kgで高化式フロ−テスタ−で測定した値)は25
0ポイズであった。次に、得られたポリマ−を空気中2
50℃に設定したオ−ブンに入れ、そのまま3時間硬化
させ、溶融粘度1400ポイズのポリフェニレンスルフ
ィド樹脂を得た。以下、PPSと略記する。
【0037】参考例2 本発明に用いたゼオライトは、以下のとおりである。
【0038】Na−Yは、人工的に合成したナトリウム
Y型ゼオライトである。Cu−Y,Zn−Y,Ni−
Y,Co−Yは、Na−Yを硫酸銅,硫酸亜鉛,硫酸ニ
ッケル,硫酸コバルトでイオン交換したものである。
【0039】Na−Z5は、人工的に合成したナトリウ
ムZSM−5型ゼオライトである。Cu−Z5は、Na
−Z5を硫酸銅でイオン交換したものである。
【0040】<ゼオライトの金属イオン交換>Y型,Z
SM−5型のゼオライトは、純水を加え固形分濃度20
%のスラリーとした。このスラリーに硫酸銅,硫酸亜
鉛,硫酸ニッケル,硫酸コバルトを添加し、室温で30
分間混合することによって、ゼオライトの金属イオン交
換を行った。このスラリーを濾過し、硫酸イオンが検出
されなくなるまで水洗した。次に、得られたサンプル
は、100℃で数時間乾燥を行った。
【0041】以下に得られたゼオライトのSiO/A
(モル比),金属含有量(重量%),イオン交
換率(%)を示す。 ──────────────────────────────────── ゼオライト 金属含有量 イオン交換率 種 類 SiO/Al 金属酸化物換算 金属酸化物換算 (モル比) (種類・重量%) (%) ──────────────────────────────────── Na−Y 5.5 NaO・12.5 0 Cu−Y 5.5 CuO・6.01 37.0 Zn−Y 5.5 ZnO・5.78 35.3 Ni−Y 5.5 NiO・5.36 35.4 Co−Y 5.5 CoO・4.94 33.0 Na−Z5 23.0 NaO・14.5 0 Cu−Z5A 23.0 CuO・0.08 4.3 Cu−Z5B 23.0 CuO・3.30 17.8 Cu−Z5C 23.0 CuO・8.84 >99 ──────────────────────────────────── 実施例1〜7 参考例1で得たPPS,ガラス繊維(チョップドストラ
ンド)及び参考例2で調製した金属イオン交換したゼオ
ライトを表1に示す組成で混合し、二軸押出機(池貝鉄
工(株)製,PCM−45)を用い、330℃の温度で
押出し造粒を行い、ペレットを得た。
【0042】次に、ペレットを120℃で2時間除湿乾
燥した後、腐蝕性の試験(I),(II)を行った。結
果を表1に示す。
【0043】比較例1 参考例1で得たPPSとガラス繊維(チョップドストラ
ンド)を表1に示す組成で混合し、二軸押出機(池貝鉄
工(株)製,PCM−45)を用い、330℃の温度で
押出し造粒を行い、ペレットを得た。
【0044】次に、ペレットを120℃で2時間除湿乾
燥した後、腐蝕性の試験(I),(II)を行った。結
果を表1に示す。
【0045】比較例2〜3 参考例1で得たPPS,ガラス繊維(チョップドストラ
ンド)及びナトリウムY型ゼオライト(Na−Y)を表
1に示す組成で混合し、二軸押出機(池貝鉄工(株)
製,PCM−45)を用い、330℃の温度で押出し造
粒を行い、ペレットを得た。
【0046】次に、ペレットを120℃で2時間除湿乾
燥した後、腐蝕性の試験(I),(II)を行った。結
果を表1に示す。
【0047】比較例4 参考例1で得たPPS,ガラス繊維(チョップドストラ
ンド)及びナトリウムZSM−5型ゼオライト(Na−
Z5)を表1に示す組成で混合し、二軸押出機(池貝鉄
工(株)製,PCM−45)を用い、330℃の温度で
押出し造粒を行い、ペレットを得た。
【0048】次に、ペレットを120℃で2時間除湿乾
燥した後、腐蝕性の試験(I),(II)を行った。結
果を表1に示す。
【0049】比較例5 参考例1で得たPPS,ガラス繊維(チョップドストラ
ンド)及び参考例2で調製した銅ZSM−5型ゼオライ
ト(CuーZ5A)を表1に示す組成で混合し、二軸押
出機(池貝鉄工(株)製,PCM−45)を用い、33
0℃の温度で押出し造粒を行い、ペレットを得た。
【0050】次に、ペレットを120℃で2時間除湿乾
燥した後、腐蝕性の試験(I),(II)を行った。結
果を表1に示す。
【0051】比較例6 参考例1で得たPPS,ガラス繊維(チョップドストラ
ンド)及び参考例2で調製した銅ZSM−5型ゼオライ
ト(CuーZ5C)を表1に示す組成で混合し、二軸押
出機(池貝鉄工(株)製,PCM−45)を用い、33
0℃の温度で押出し造粒を行い、ペレットを得た。
【0052】次に、ペレットを120℃で2時間除湿乾
燥した後、腐蝕性の試験(I),(II)を行った。結
果を表1に示す。
【0053】比較例7 参考例1で得たPPS,ガラス繊維(チョップドストラ
ンド)及び炭酸リチウム(和光純薬工業(株)製)を表
1に示す組成で混合し、二軸押出機(池貝鉄工(株)
製,PCM−45)を用い、330℃の温度で押出し造
粒を行い、ペレットを得た。
【0054】次に、ペレットを120℃で2時間除湿乾
燥した後、腐蝕性の試験(I),(II)を行った。結
果を表1に示す。
【0055】
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、ポリアリ−レンスルフ
ィド樹脂に特定の金属でイオン交換したゼオライトを配
合することにより腐蝕性が低減したポリアリ−レンスル
フィド樹脂組成物を得ることができる。これは、電気・
電子部品など金属腐蝕性が問題となる分野で広く利用で
き、工業的価値は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜7,比較例1〜7の樹脂を加熱処理
したことに対する金属の腐蝕性を調べる試験の概略図で
ある。
【符号の説明】
1;オ−ブン 2;秤量瓶 3;シャ−レ 4;ハンダメッキを施したリ−ドフレ−ム又は金型材 5;試料(PPSペレット)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリアリーレンスルフィド樹脂20
    重量%〜99.9重量%、(B)特定の金属でイオン交
    換したゼオライト0.1重量%〜10重量%、(C)繊
    維状充填材及び/又は無機充填材0重量%〜70重量%
    からなる樹脂組成物。(ここで特定の金属とは、Cr,
    Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ag,Cd,S
    n,Mgである。)
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