JPH07107133B2 - ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物

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JPH07107133B2
JPH07107133B2 JP1186630A JP18663089A JPH07107133B2 JP H07107133 B2 JPH07107133 B2 JP H07107133B2 JP 1186630 A JP1186630 A JP 1186630A JP 18663089 A JP18663089 A JP 18663089A JP H07107133 B2 JPH07107133 B2 JP H07107133B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L81/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of polysulfones; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L81/02Polythioethers; Polythioether-ethers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物に関
する。さらに詳しくは、本発明は特に結晶化速度が改良
され、なおかつ耐熱性、成形性に優れ、更に一般物性に
も優れたポリアリーレンサルファイド樹脂組成物に関す
る。
〔従来の技術とその課題〕
近年、電気・電子機器部品材料、自動車機器部品材料、
化学機器部品材料には、高い耐熱性でかつ耐化学薬品性
を有し、なおかつ難燃性の熱可塑性樹脂が要求されてき
ている。ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)に代
表されるポリアリーレンサルファイド樹脂(PAS)もこ
の要求に応える樹脂の一つであり、対コスト物性比が良
いこともあって需要を伸ばしている。
しかしながら、この樹脂は、射出成形等により成形加工
する場合、特殊な結晶化挙動をとるため成形過程で多く
の好ましくない現象がみられる。
すなわち、結晶化速度が遅いため、高い温度の金型を使
用し徐冷して成形しないと高結晶化度の成形品が得られ
ないという点である。
この問題点を解決するため、高速に結晶化させる技術と
して、最近つぎのような方法が提案されている。
(1) オリゴマー状エステルを添加する(特開昭62-4
5654号公報)。
(2) 他のチオエーテルを添加する(特開昭62-23084
9号公報)。
(3) カルボン酸エステルを添加する(特開昭62-230
848号公報)。
(4) ある種のリン酸エステルを添加する(特開昭62
-230850号公報)。
しかしながら発明者等の追試の結果、これらの方法には
問題点があることがわかった。すなわち、いずれの方法
も添加物の耐熱性が乏しく、成形加工時に蒸発ガスある
いは分解ガスが発生し、時には発火の危険性さえあるの
みならず、結晶化促進効果も必ずしも充分でない。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、ポリアリーレンサルファイド樹脂組成
物、特にポリフェニレンサルファイド樹脂組成物の結晶
化速度を速くすることにより、従来射出成形を行う上で
欠点とされていた高い金型温度の必要性をなくし、低い
金型温度で比較的急冷却して成形しても高い結晶化度を
有し、成形サイクルが短縮され、且つ押出し時や成形時
に蒸発ガスまたは分解ガスが発生せず、熱的にも充分安
定で発火の危険性がない組成物を得るべく鋭意検討し
た。
その結果、下記(1)式で表わされるかさ高い置換基を
有し、メルカプト基を有するケイ素化合物を配合した組
成物は熱安定性が良く、ポリフェニレンサルファイド樹
脂の押出し、成形温度では、分解ガスあるいは蒸発ガス
がほとんど発生せず、発火の危険がない上に顕著な結晶
化促進効果を有し、従来よりも低い金型温度で充分に高
い結晶化度を示し、成形サイクルの短縮も可能ならしめ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、 (A) Ar−S(但し、Arはアリーレン基)をを主
たる繰り返し単位とするポリアリーレンサルファイド樹
脂100重量部に (B) 下記(1)式で表わされるメルカプト基を有す
るケイ素化合物0.01〜10重量部 (但し、式中RはC1〜C20の2価の脂肪族基、又、R1,
R2,R3はC3以上のアルキル基、アリール基又は置換アリ
ール基(但し何れもカルボニル基を有しない)で各々同
一でも異なっていてもよいが、少なくともその一つがア
リール基又は置換アリール基である。) (C) 繊維状充填剤、非繊維状無機充填剤または両者
の混合物0〜400重量部 を配合してなるポリアリーレンサルファイド樹脂組成物
である。
さらに本発明者等の検討によれば、前記ケイ素化合物は
結晶化速度促進に効果があるが、更に結晶核を積極的に
発生させる核剤の導入が低い金型温度での結晶化度の増
大に(B)成分と相乗的な効果を示すことを見出した。
すなわち、前記(A),(B),(C)成分に、さらに
(D)結晶核剤0.002〜10重量部を配合してなるポリア
リーレンサルファイド樹脂組成物は、さらに一層の結晶
化促進効果を呈し、成形時の金型温度を著しく低下さ
せ、成形サイクルを短縮することが可能である。
本発明の組成物における(A)成分としての基体樹脂は
ポリアリーレンサルファイド樹脂であり、主たる繰り返
し単位Ar−S(ただし、Arはアリーレン基)で構成
されたものである。
アリーレン基としては、例えば p−フェニレン基 m−フェニレン基 o−フェニレン基 置換フェニレン基 (ただしXはアルキル基、好ましくはC16のアルキル
基、又はフェニル基、nは1〜4の整数。) p,p′−ジフェニレンスルフォン基 p,p′−ビフェニレン基 p,p′−ジフェニレンエーテル基 p,p′−ジフェニレンカルボニル基 ナフタレン基 などが使用できる。
この場合、前記のアリーレン基から構成されるアリーレ
ンサルファイド基の中で、同一な繰り返し単位を用いた
ポリマー、即ちホモポリマーを用いることができるし、
組成物の加工性という点から、異種繰り返し単位を含ん
だコポリマーが好ましい場合もある。
ホモポリマーとしては、アリーレン基としてp−フェニ
レン基を用いた、p−フェニレンサルファイド基を繰り
返し単位とする実質上線状のものが特に好ましく用いら
れる。
コポリマーとしては、前記のアリーレン基からなるアリ
ーレンサルファイド基の中で、相異なる2種以上の組み
合わせが使用できるが、中でもp−フェニレンサルファ
イド基とm−フェニレンサルファイド基を含む組み合わ
せが特に好ましく用いられる。この中でp−フェニレン
サルファイド基を50モル%以上、好ましくは70モル%以
上含むものが耐熱性、成形性、機械的特性等の物性上の
点から適当である。
又、m−フェニレンサルファイド基は5〜50モル%、特
に10〜25モル%含むものが好ましい。
この場合、成分の繰り返し単位がランダム状のものよ
り、ブロック状に含まれているもの(例えば特開昭61-1
4228号公報に記載のもの)が、加工性はほぼ同等である
が、耐熱性、機械的物性が優れており、好ましく使用で
きる。
本発明に使用する(A)成分としてのポリアリーレンサ
ルファイド樹脂は特に限定するものではなく、酸化架橋
又は熱架橋によるポリマーも使用出来るが、好ましいの
は2官能性モノマーから縮重合によって得られる架橋度
の低い実質的には線状の分子構造を有するポリマーであ
る。
中でも温度310℃、剪断速度5/秒の条件下で測定した溶
融粘度が1×10〜5×105ポイズ、好ましくは50〜5×1
04ポイズ、特に好ましくは100〜5×104ポイズの範囲で
ある実質上線状のポリマーが適当である。10ポイズ未満
では、流動性が良過ぎて溶融加工が困難であり、仮に成
形物が得られたとしても、機械的強度などが低くて好ま
しくない。又、5×105ポイズを越えるものは流動性が
悪く溶融加工が困難である。
本発明において(B)成分として添加されるメルカプト
基を有するケイ素化合物は前記(1)式に示される構造
を有していればいずれのものでも有効である。(1)式
中でRはC1〜C20の2価の脂肪族基の何れにてもよい
が、耐熱性の必要性からC3以上の脂肪族基が好ましい。
また原料コスト面からRはC3〜C6の脂肪族基が好まし
く、特にC3のプロピレン基が好ましい。
又、R1,R2,R3はC3以上のアルキル基、アリール基又は置
換アリール基(但し何れもカルボニル基を有しない)で
各々同一でも異なっていてもよいが、少なくともその一
つがアリール基又は置換アリール基である。
R1,R2,R3がすべて低級アルキル基の場合は揮発性、分散
性が高く加工中に発散し、時には発火の危険もあり好ま
しくない。併しあまりに高分子量になると成分中のメル
カプト基量が減少するため、結晶化速度促進効果が少な
くなり好ましくない。R1,R2,R3は何れもカルボニル基が
存在せず、且つその少なくとも一つがアリール基又は置
換アリール基であり、特に好ましいのはR1,R2,R3がすべ
てフェニル基又は置換フェニル基の場合である。
即ち、(B)成分として特に好ましいケイ素化合物とし
ては、結晶化速度促進効果と耐熱性、原料コスト、合成
のしやすさから、(1)式中、Rがプロピレン基、R1,R
2,R3がフェニル基又は低置換フェニル基の場合であり、
具体的には後記実施例の表1(注)に示す構造A,B,C等
が挙げられる。
本発明で用いられる前記(1)式で表わされる(B)成
分の結晶化促進剤の使用量は、ポリアリーレンサルファ
イド樹脂100重量部あたり0.01〜10重量部であり、好ま
しくは0.1〜5重量部である。
過小の場合は本来目的とする効果が得られず、過大の場
合は機械物性の低下が著しく低下するため好ましくな
い。
次に本発明で用いられる(C)成分の充填剤は、必ずし
も必須とされる成分ではないが機械的強度、耐熱性、寸
法安定性(耐変形、そり)、電気的性質等の性能に優れ
た成形品を得るためには配合することが好ましく、これ
には目的に応じて繊維状、非繊維状(粉粒状、板状)の
充填剤が用いられる。
繊維状充填剤としては、ガラス繊維、アスベスト繊維、
カーボン繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジ
ルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維、硼素繊
維、チタン酸カリ繊維、更にステンレス、アルミニウ
ム、チタン、銅、真鍮等の金属の繊維状物などの無機質
繊維状物質が挙げられる。特に代表的な繊維状充填剤は
ガラス繊維又はカーボン繊維である。なお、ポリアミ
ド、フッ素樹脂、アクリル樹脂などの高融点有機質繊維
状物質も使用することができる。
一方、粉粒状充填剤としてはカーボンブラック、シリ
カ、石英粉末、ガラスビーズ、ガラス粉、硅酸カルシウ
ム、硅酸アルミニウム、カオリン、タルク、クレー、硅
藻土、ウォラストナイトの如き硅酸塩、酸化鉄、酸化チ
タン、酸化亜鉛、アルミナの如き金属の酸化物、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウムの如き金属の炭酸塩、硫酸
カルシウム、硫酸バリウムの如き金属の硫酸塩、その他
炭化硅素、窒化硅素、窒化硼素、各種金属粉末等が挙げ
られる。
又、板状充填剤としてはマイ、ガラスフレーク、各種の
金属箔等が挙げられる。
これらの無機充填剤は一種又は二種以上併用することが
できる。繊維状充填剤、特にガラス繊維又はカーボン繊
維と粒状及び/又は板状充填剤の併用は特に機械的強度
と寸法精度、電気的性質等を兼備する上で好ましい組み
合わせである。
特に好ましい組み合わせは、平均繊維長30〜500μmの
ガラス繊維とアスペクト比5以下の無機粉粒状物質の組
み合わせである。
これらの充填剤の使用にあたっては必要ならば収束剤又
は表面処理剤を使用することが望ましい。この例を示せ
ば、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、シラ
ン系化合物、チタネート系化合物等の官能性化合物であ
る。これ等の化合物は予め表面処理又は収束処理を施し
て用いるか、又は材料調製の際同時に添加してもよい。
(C)成分としての無機充填剤の使用量はポリアリーレ
ンサルファイド樹脂(A)の100重量部あたり0〜400重
量部であり、好ましくは10〜250重量部である。過小の
場合は機械的強度が劣り、過大の場合は成形作業が困難
になるほか、成形品の機械的強度にも問題がでる。
(A),(B),(C)成分よりなる本発明の組成物に
更に(D)結晶核剤を添加配合することにより、(B)
成分と相乗効果を発揮し、結晶化速度は更に速くなり、
本発明の効果は一段と増大する。
この目的に使用する結晶核剤としては、有機物、無機物
のいずれも使用することができる。
無機物としては、Zn粉末、Al粉末、グラファイト、カー
ボンブラックなどの単体や、ZnO、MgO、Al2O3、TiO2、M
nO2、SiO2、Fe3O4などの金属酸化物、ボロンナイトライ
ドなどの窒化物、Na2CO3、CaCO3、MgCO3、CaSO4、CaSiO
3、BaSO4、Ca3(PO4)3などの無機塩、タルク、カオリ
ン、クレー、白土などの粘土類を使用することができ
る。
又、有機物としては、シュウ酸カルシウム、シュウ酸ナ
トリウム、安息香酸カルシウム、フタル酸カルシウム、
酒石酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどの有
機塩類、耐熱性の高分子、耐熱性高分子の架橋物などを
使用することができる。
特に好ましいものはボロンナイトライド;或いはタル
ク、カオリン、クレー、白土等の粘土類;架橋又は分岐
構造を有する高分子化合物等である。
ここで架橋又は分岐構造を有する高分子化合物とは、例
えばモノマーの一部に3ケ以上の官能基を有するものの
重縮合によって生じた分岐又は架橋構造を有する高分子
化合物、或いは既成の高分子物質に後で架橋、分岐構造
を付与したものの何れにてもよい。かかる分岐又は架橋
高分子化合物の好ましい例としては、溶融粘度(温度31
0℃、剪断速度5/秒)が5×105〜1×109ポイズの溶融
時ゲル状を呈する架橋ポリアリーレンサルファイドを挙
げることが出来る。かかる架橋ポリアリーレンサルファ
イドの製造法としては、ジハロベンゼンとアルカリ金属
硫化物とを重合させるときに3つ以上の官能基を有する
ポリハロベンゼンの如き架橋剤を用いて架橋構造を形成
させる方法や、ポリアリーレンサルファイド重合体を、
加熱キュアリング処理して架橋度を増加させる方法が好
ましく用いられる。
前者の製造法としては、例えばジハロ芳香族化合物100
モルに対して、3個以上のハロゲン置換基を有するポリ
ハロ芳香族化合物を0.05モルから20モル混合し、適宜、
水及び/又はカルボン酸アルカリ金属塩等を加えて、溶
融粘度が5×105〜1×109ポイズの溶融時ゲル状を呈す
る架橋ポリアリーレンサルファイド樹脂を生じるような
重合条件で反応させる方法が使用できる。又、後者の製
造法としては、例えばポリアリーレンサルファイド樹脂
を酸素存在下又は不存在下で、高温たとえば200℃以上
でポリアリーレンサルファイドの融点より低い温度で、
溶融粘度が5×105〜1×109ポイズの溶融時ゲル状を呈
する重合体を生じるような時間、キュアリング処理して
架橋度を増加させる方法等が用いられる。
特に、前者の方法によって得られる重合架橋型ポリアリ
ーレンサルファイド樹脂は、後者の方法によって得られ
る熱架橋型ポリアリーレンサルファイド樹脂に比較し
て、結晶化促進効果に優れ色調や熱安定性の点でも優れ
ているのでより好ましい。
尚、上記核剤中には(C)成分としての無機充填剤と重
複するものも存在し、これらの物質は両機能を果たすこ
とが出来るが、結晶核剤としての使用量はポリアリーレ
ンサルファイド樹脂100重量部あたり0.002〜10重量部で
あれば充分であり、好ましくは0.02〜5重量部である。
0.002重量部より過小の場合は結晶化速度増大効果が充
分でない。
又、本発明の基体樹脂としては、その目的に支障のない
範囲で他の熱可塑性樹脂を少量併用することも可能であ
る。ここで用いられる他の熱可塑性樹脂としては、高温
において安定な熱可塑性樹脂であればいずれのものでも
よい。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート等の芳香族ジカルボン酸とジオール
あるいはオキシカルボン酸などからなる芳香族ポリエス
テル、ポリアミド、ポリカーボネート、ABS、ポリフェ
ニレンオキサイド、ポリアルキルアクリレート、ポリア
セタール、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリ
エーテルイミド、ポリエーテルケトン、フッ素樹脂など
を挙げることができる。またこれらの熱可塑性樹脂は2
種以上混合して使用することもできる。
更に、本発明の組成物には、一般に熱可塑性樹脂及び熱
硬化性樹脂に添加される公知の物質、すなわち酸化防止
剤や紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防止剤、難燃剤、染
料や顔料等の着色剤、潤滑剤等も要求性能に応じ適宜添
加することができる。
本発明のポリアリーレンサルファイド樹脂組成物は、一
般に合成樹脂組成物の調製に用いられる設備と方法によ
り調製することができる。すなわち必要な成分を混合
し、1軸又は2軸の押出機を使用して混練し、押出して
成形用ペレットとすることができ、必要成分の一部をマ
スターバッチとして混合、成形する方法、また各成分の
分散混合をよくするためポリアリーレンサルファイド樹
脂の一部または全部を粉砕し、混合して溶融押出するこ
と等、いずれも可能である。
〔実施例〕
以下実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜14及び比較例1〜4 ポリフェニレンサルファイド樹脂(呉羽化学工業社製、
商品名「フォートロンKPS」)に対し、表1に示す化合
物を表1に示す量で加え、ヘンシェルミキサーで5分間
予備混合した。
更に市販のガラス繊維(径13μm、長さ3mm)を表1に
示す量で加えて、ブレンダーで2分間混合し、これをシ
リンダー温度310℃の押出機にかけて、ポリフェニレン
サルファイド樹脂組成物のペレットをつくった。
次いで射出成形機でシリンダー温度320℃で、厚さ3mm、
大きさ50mm×70mmの平板試験片を表1に示す金型温度で
成形して、理学電機(株)のrad-rd X線回折装置を用
い、結晶化度を測定した。
また成形片を、室温(23℃)、湿度50%の雰囲気中で24
時間調整し寸法を測定した後、150℃で3時間アニーリ
ング処理し寸法を測定して後収縮率を計算した。
また射出成形時に溶融した樹脂をフリーフローし、溶融
樹脂から発生するガス量を評価した。更に表面光沢を観
察し、離型性も評価した。結果を表1に示す。
又、別に成形した標準試験片について測定した引張強伸
度の値を表2に示す。
表1(注) F:タルク G:ボロンナイトライド H:架橋ポリフェニレンサルファイド樹脂、 溶融粘度1×107ポイズ(310℃,剪断速度5/秒) 〔発明の効果〕 前述の説明及び実施例で明らかな様に、本発明のポリア
リーレンサルファイド樹脂組成物は、従来のポリアリー
レンサルファイド樹脂組成物に比べて成形時の結晶化促
進効果が著しく改善され、次の如き利点が得られる。
即ち (1) 通常より10〜60℃低い金型温度で成形しても高
い結晶性の成形品が得られる。
(2) 成形品は寸法安定性に優れ、表面の光沢が良好
で、なおかつ離型性にも優れる。
(3) 成形サイクルが短くなり、生産性が向上して成
形品のコストが低減できる。
(4) 金型温度が下がるので、操作が行い易く安定性
が高くなる。
(5) 熱安定性に優れ、成形時又はアニール時に添加
剤による蒸発ガスあるいは分解ガスがほとんど発生せ
ず、これらによる障害は殆どない。
(6) 機械的物性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−172925(JP,A) 特開 昭63−245463(JP,A) 特開 昭63−260952(JP,A) 特開 昭61−176659(JP,A) 特開 昭62−86050(JP,A) 特開 昭61−95068(JP,A) 特開 昭59−100139(JP,A) 特開 昭52−52958(JP,A) 特開 昭62−197451(JP,A) 特開 平1−144464(JP,A) 特開 昭59−131653(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) Ar−S(但し、Arはアリーレ
    ン基)を主たる繰り返し単位とするポリアリーレンサル
    ファイド樹脂100重量部に (B) 下記(1)式で表わされるメルカプト基を有す
    るケイ素化合物0.01〜10重量部 (但し、式中、RはC1〜C20の2価の脂肪族基、又、R1,
    R2,R3はC3以上のアルキル基、アリール基又は置換アリ
    ール基(但し何れもカルボニル基を有しない)で各々同
    一でも異なっていてもよいが、少なくともその一つがア
    リール基又は置換アリール基である。) (C) 繊維状充填剤、非繊維状無機充填剤または両者
    の混合物0〜400重量部 を配合してなるポリアリーレンサルファイド樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】(B)成分(1)式化合物のR1,R2,R3がす
    べてアリール基又は置換アリール基である請求項1記載
    のポリアリーレンサルファイド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記(A),(B),(C)成分に加え、
    更に(D)結晶核剤0.002〜10重量部を配合してなる請
    求項1又は2記載のポリアリーレンサルファイド樹脂組
    成物。
  4. 【請求項4】(D)結晶核剤がボロンナイトライド、カ
    オリン、タルク、クレー、白土及び架橋又は分岐構造を
    有する高分子化合物から選ばれる1種又は2種以上であ
    る請求項3記載のポリアリーレンサルファイド樹脂組成
    物。
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