JPH0538368Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は電子写真装置のドラムユニツトに関す
る。

〔従来の技術〕

レーザプリンタや複写機などの電子写真装置
は、感光ドラムの表面を帯電チヤージヤで均一に
帯電させ、帯電したドラム表面に露光ビームを照
射して帯電像を形成し、この帯電像を現像器で現
像（可視化）してその可視化像を転写チヤージヤ
で用紙に転写する構成となつている。このような
電子写真装置の感光ドラムは、従来ドラム本体の
両端にフランジをねじにて取付け、これらフラン
ジの中心部を貫通したドラムシヤフトの両端を現
像器フレームの軸受部にブツシユを介して差し込
み、感光ドラムと現像器フレームとが一体となつ
たドラムユニツトとなつている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが、このようなドラムユニツトはドラム
本体が寿命に達した場合、感光ドラムを現像器フ
レームから取外すことが困難な構造であつたた
め、ドラムユニツトごと交換していた。また、ド
ラム内をドラムシヤフトが貫通しているため重量
が重く、そのために大きな駆動力を必要とし、さ
らに構成部品も多いため高価な構造となつてい
た。

本考案はこのような事情にもとづいてなされた
もので、その目的は、軽量かつ安価で、ドラム本
体のみを容易に交換できる電子写真装置のドラム
ユニツトを提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために本考案は、円筒状の
ドラム本体と、このドラム本体の両端に着脱自在
に嵌合しドラム本体に回転力を伝達する一対の回
転力伝達部材と、これら回転力伝達部材の回転中
心部に突設された回転軸と、この回転軸を支持す
る軸受凹部を有し、ドラム本体を支持する合成樹
脂製の現像器フレームと、この現像器フレームに
一体に設けられ前記回転軸を現像器フレームの軸
受凹部内に回転かつ着脱可能に保持する弾性変形
可能な爪部とを具備したことを特徴としている。

〔作用〕

本考案においては、上記の如き構成とすること
により回転軸を現像器フレームの軸受凹部内に爪
部の弾性変形により着脱でき、装着時には爪部に
より回転軸は軸受凹部内に回転可能に保持され
る。しかして感光ドラムを現像器フレームから簡
単に取外すことが可能となり、寿命に達したドラ
ム本体のみを交換できる。また、ドラム内をドラ
ムシヤフトが貫通していないので部品点数の低減
および軽量化を図ることができる。

〔実施例〕

以下、本考案を図面に示す実施例にもとづいて
説明する。

第１図は本考案の一実施例を示すドラムユニツ
トの側面図で、図中符号１は感光ドラムである。
この感光ドラム１は第２図に示す如く円筒状のド
ラム本体２と、このドラム本体２の両端に着脱自
在に嵌合する一対の回転力伝達部材３，４からな
り、回転力伝達部材３，４の回転中心部には回転
軸５が突設されている。上記ドラム本体２の内周
面両端部にはそれぞれ環状溝６が形成され、これ
らの環状溝６内に回転力伝達部材３，４の外周面
が嵌合するようになつている。また、環状溝６に
は突起部７ａ，７ｂが設けられている。これらの
突起部７ａ，７ｂは回転力伝達部材３，４の外周
面にそれぞれ形成された切欠溝８ａ，８ｂと係合
するようになつており、切欠溝８ａ，８ｂを突起
部７ａ，７ｂに係合させてドラム本体２に回転力
を伝達するようになつている。なお、一方の回転
力伝達部材（図では回転力伝達部材３）には駆動
ギア９がねじにて取付けられるようになつてい
る。

また図中符号１０は、前記ドラム本体２を支持
する合成樹脂製の現像器フレームである。この現
像器フレーム１０には第３図に示す如くＶ字形の
軸受凹部１１が形成されており、これらの軸受凹
部１１内に前記回転力伝達部材３，４の回転中心
部に突設された回転軸５が支持されるようになつ
ている。また、現像器フレーム１０には爪部１２
が一体に設けられ、回転軸５は第４図に示すよう
に上記爪部１２により軸受凹部１１内に回転かつ
着脱可能に保持されている。

以上の構成において、感光ドラム２を交換する
場合は現像器フレーム１０より感光ドラム１を取
外し、ドラム本体２の両端に嵌合した回転力伝達
部材３，４を取外す。ここで、感光ドラム１の回
転軸５は爪部１２により現像器フレーム１０の軸
受凹部１１内に保持されているが、回転軸５を爪
部１２の保持力に抗して引抜くと、爪部１２が弾
性変形して感光ドラム１を現像器フレーム１０か
ら簡単に取外すことができる。従つて、本実施例
では感光ドラム１を現像器フレーム１０から簡単
に取外すことができるので、寿命に達したドラム
本体２のみを交換できる。また、ドラム内をドラ
ムシヤフトが貫通していないので軽量化を図れる
と共に、部品点数の低減を図ることができる。

なお、上記実施例では駆動ギア９を別部品とし
たが、第５図の如く駆動ギア９を回転力伝達部材
３に一体化させてもよい。また、前記突起部７
ａ，７ｂの代りに溝部１３ａ，１３ｂをドラム本
体２に設け、さらに回転力伝達部材３，４の外周
面に上記溝部１３ａ，１３ｂと係合する係合部１
４ａ，１４ｂを設けてドラム本体２に回転力を伝
達するようにしてもよい。

〔考案の効果〕

以上のように本考案によれば、円筒状のドラム
本体と、このドラム本体の両端に着脱自在に嵌合
しドラム本体に回転力を伝達する一対の回転力伝
達部材と、これら回転力伝達部材の回転中心部に
突設された回転軸と、前記ドラム本体を支持する
合成樹脂製の現像器フレームと、この現像器フレ
ームに一体に設けられ前記回転軸を現像器フレー
ムの軸受凹部内に回転かつ着脱可能に保持する爪
部とを具備したので、軽量かつ安価で、ドラム本
体のみを容易に交換できる電子写真装置のドラム
ユニツトを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本考案の一実施例を示し、第
１図はドラムユニツトの側面図、第２図は感光ド
ラムの分解斜視図、第３図は現像器フレームの一
部分を示す斜視図、第４図は第１図の−断面
図、第５図は本考案の他の実施例を示す感光ドラ
ムの分解斜視図である。 １……感光ドラム、２……ドラム本体、３，４
……回転力伝達部材、５……回転軸、１０……現
像器フレーム、１１……軸受凹部、１２……爪
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒状のドラム本体と、このドラム本体の両端
   に着脱自在に嵌合しドラム本体に回転力を伝達す
   る一対の回転力伝達部材と、これら回転力伝達部
   材の回転中心部に突設された回転軸と、この回転
   軸を支持する軸受凹部を有し、前記ドラム本体を
   支持する合成樹脂製の現像器フレームと、この現
   像器フレームに一体に設けられ前記回転軸を現像
   器フレームの軸受凹部内に回転かつ着脱可能に保
   持する弾性変形可能な爪部とを具備したことを特
   徴とする電子写真装置のドラムユニツト。