JPH085491Y2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、クリーニング装置に収集された廃トナーを
回転ドラムの内部空間に回収する形態の画像形成装置に
関する。

〔従来技術及びその欠点〕

静電複写装置、レーザビームプリンタ等の画像形成装
置においては、表面に感光体を有する回転ドラムと、感
光体上に形成された静電潜像をトナー像に現像する現像
装置と、転写後該感光体表面に残留するトナーを除去す
るクリーニング装置と、クリーニング装置に収集された
廃トナーを回転ドラムの内部空間に回収する回収手段と
を具備するものが存在する。（例えば特開昭55-96974号
公報、特開昭56-150782号公報参照）。回収手段は、ク
リーニング装置と回転ドラムを接続する中空筒状部材と
この筒状部材内に配設された移送部材を備えている。移
送部材が回動されると、かかる移送部材の作用によって
クリーニング装置内のトナーが筒状部材内を通って回転
ドラムの内部空間に送給され、かくして従来無駄な空間
であった回転ドラムの内部空間を廃トナー回収空間とし
て有効に利用することができ、装置全体の小型化が達成
される。

しかしながら、従来の画像形成装置には、次の通りの
解決すべき問題が存在する。即ち、移送部材の一端には
歯車が設けられ、かかる歯車が直接又は中間歯車を介し
て回転ドラムの大歯車に駆動連結されている。それ故
に、移送部材を回動させるための駆動機構として歯車を
必要とし、駆動機構が複雑であり、またこのことに関連
して製作コストが高価である。

〔考案の目的〕

本考案は上記事実に鑑みてなされたものであり、その
主目的は、トナーを移送させる移送部材を極めて簡単な
構成でもって所要の通り回動せしめることができる、改
良された画像形成装置を提供することである。

〔考案の概要〕

本考案においては、移送部材の一端は回転ドラムにそ
の回転中心軸線上で直接連結され、その他端部は中空筒
状部材を通って該クリーニング装置に延びている。

かかる画像形成装置においては、回転ドラムが回動す
るとその回動力が直接移送部材に伝達され、この回転ド
ラムと一体に移送部材が回動され、かくして移送部材の
作用によってクリーニング装置にて収集された廃トナー
が筒状部材内を通って回転ドラムの内部空間に回収され
る。

〔考案の具体例〕

以下、添付図面を参照して更に詳述する。

本考案に従う画像形成装置の一具体例の一部を示す第
１図及び第２図を参照して、静電複写装置の如き画像形
成装置の装置本体に着脱自在に装着される図示のプロセ
スユニット２はユニット枠体４を備えている。ユニット
枠体４は所定方向（第２図において紙面に垂直な方向）
に間隔を置いて配設された一対の端壁６及び８を有し、
かかる一対の端壁６及び８間に、回転ドラム10、帯電用
コロナ放電器12、現像装置14及びクリーニング装置16が
配設されている。

具体例では、一対の端壁６及び８の上端間には上壁18
が設けられており、かかる上壁18の下面には下方に垂下
する垂下壁20及び22が設けられ、上壁18の一部並びに垂
下壁20及び22が帯電用コロナ放電器12のハウジングとし
て機能する。このハウジング内にはコロナワイヤ24が張
設され、またハウジングの開口には回転ドラム10に付与
される電荷を制御するための網目状の金属プレート26が
配設されている。

また、現像装置14は、ユニット枠体４の一対の端壁６
及び８間に装着された現像ハウジング28を備えている。
現像ハウジング28の第２図において左面には開口30が形
成されており、この開口部には磁気ブラシ機構32が配設
されている。磁気ブラシ機構32は矢印34で示す方向に回
動されるスリーブ36とスリーブ36内に配設された永久磁
石38から構成されている。現像ハウジング28の開口部に
は、更に、ブレード40が設けられ、このブレード40の自
由端部がスリーブ36の表面に圧接されている。また、現
像ハウジング28内の底部には、例えば磁性トナーのみか
ら成る一成分系現像剤を攪拌しながら磁気ブラシ機構32
に向けて送給する攪拌部材42が配設されている。かかる
現像装置14においては、現像剤は永久磁石38の作用によ
ってスリーブ36表面に磁気的に保持される。そして、か
く保持された現像剤はスリーブ36の回動によって矢印34
で示す方向に搬送され、ブレード40は過剰の現像剤をス
リーブ36表面から除去する。

図示の回転ドラム10は中空円筒状のドラム本体44を備
えている。このドラム本体44は例えばアルミ合金から形
成することができ、その周表面に静電写真感光体が配設
されている。ドラム本体44の両端部には端壁部材46及び
48が固定されている。端壁部材46の一端部はドラム本体
44の一端から外方に突出しており、この突出端部の周表
面には大歯車50が設けられている。この大歯車50は、プ
ロセユムニット２を装置本体（図示せず）に装着した際
に装置本体側に駆動歯車（電動モータの如き駆動源に駆
動連結されている）に駆動連結される。また、端壁部材
46には短軸52が固定されており、かかる短軸52の突出部
が軸受部材54を介してユニット枠体４の端壁８に回転自
在に装着されている。また、他方の端壁部材48の外面に
は環状のフランジ56が設けられており、かかるフランジ
56がユニット枠体４の端壁６に固定された支持スリーブ
58における内側突出部に回転自在に支持されている。従
って、装置本体の駆動源が付勢されると、大歯車50を介
して回転ドラム10は矢印60で示す方向に回動される。

クリーニング装置18は、ハウジング壁62を備えてお
り、このハウジング壁62の両端がユニット枠体４の端壁
６及び８に接続されている。端壁６及び８の内側には内
側支持壁64及び66が配設され、これら内側支持壁64及び
66はハウジング壁62の内面に接続されている。図示の例
では、ハウジング壁62並びに内側支持壁64及び66によっ
てトナー収集室68が規定され、このトナー収集室68の上
方に弾性ブレード70が配設されている。弾性ブレード70
の基部は支持プレート72に固定され、この支持プレート
72とハウジング壁62の間には偏倚コイルばね74が介在さ
れている。かかる偏倚コイルばね74は支持プレート72を
第２図において右方に偏倚せしめ、これによって弾性ブ
レード70は回転ドラム10の表面に圧接される。

かかるプロセスユニット２を備えた画像形成装置にお
いては、回転ドラム10は矢印60で示す方向に回動され、
かかる回動中に、帯電用コロナ放電器12は回転ドラム10
の表面に特定極性の電荷を付与する。次いで、画像情報
を有する光が第２図に一点鎖線の矢印で示す如く回転ド
ラム10の表面に投射され、かくして回転ドラム10の感光
体表面に、画像情報に対応した静電潜像が形成される。
現像装置14は感光体上の静電潜像にトナーを供給し、か
くして上記静電潜像がトナー像に現像される。かかるト
ナー像は、記録紙の如きシート部材に転写される。クリ
ーニング装置16における弾性ブレード70は回転ドラム10
の感光体表面に作用し、転写後感光体上に残留するトナ
ーをその表面から除去し、かく除去されたトナーはトナ
ー収集室68に収集される。

プロセスユニット２には、更に、上述の如くしてトナ
ー収集室68に収集された廃トナーを回転ドラム10の内部
空間80に回収するための回収手段82が設けられている。
図示の回収手段82は中空円筒状部材84とこの中空円筒状
部材84を通してトナーを移送する移送部材86を備えてい
る。具体例では、内側支持壁64及び端壁６を貫通してス
リーブ壁88が設けられており、かかるスリーブ壁88の外
側端に中空円筒状部材84の一端が接続されている。この
中空円筒状部材84は略Ｕ字状であり、その他端部は支持
スリーブ58及び回転ドラム10の端壁48を貫通して内部空
間80内に突出している。また、移送部材86はトナー収集
室68の底部に配設された第１の部材90と中空円筒状部材
84内に配設された第２の部材92から構成されている。第
１の部材90は軸部94と軸部94の周表面に設けられた螺旋
状の突条96を有し、軸部94の両端部が軸受98及び100を
介して回転自在に支持されている。軸部94の一端部は内
側支持壁66を貫通して幾分延びており、この一端部には
係止リング101が係止されている。第２の部材92はコイ
ルばねの如き可撓性の螺旋状部材から構成することがで
き、その一端部は回転ドラム10の内部空間80内に配設さ
れ、その他端部は中空円筒状部材84内に配設されてい
る。この第２の部材92の一端は回転ドラム10にその回転
中心軸線上で直接連結することが重要であり、具体例で
は回転ドラム10の回転軸となる短軸52の内端面に取付ね
じ102によって固定されている。第２の部材92の他端部
は第１の部材90の軸部94に連結されている。

かくの通りの画像形成装置において回転ドラム10が矢
印60で示す方向に回動されると、かかる回転ドラム10の
回動力は直接第２の部材92に伝達され、第２の部材92は
回転ドラム10と一体に回動される。かくすると、第２の
部材92の回動力が更に第１の部材90に伝達され、この第
１の部材90が矢印104で（第２図）で示す方向に回動さ
れる。従って、トナー収集室68の底部に収集された廃ト
ナーは第１の部材90の作用によって第１図において左か
ら右に移送され、更に第２の部材92の作用によって中空
円筒状部材84を通って回転ドラム10の内部空間80に回収
される。なお、具体例では、第２の部材92から第１の部
材90への回動力の伝達を確実にするために、第１の部材
90における軸部94の他端部に軸方向に延びる短突条106
が複数個設けられ、かかる複数の短突条106が第２の部
材92の一端部を幾分拡張するように作用する。

図示の具体例では、移送部材86の一端部を回転ドラム
10の内部空間80を通してその一端部に連結しているが、
回転ドラム10の他端部に連結するようにしてもよい。か
かる場合には、端壁48の内側に連結壁を設け、移送部材
86の一端部をこの連結壁に連結するようにすればよい。

〔考案の効果〕

本考案によれば、移送部材の一端を回転ドラムにその
回転中心軸線上で直接連結するという極めて簡単な構成
でもってこの移送部材が所定方向に回動され、従って駆
動のための歯車を省略し、その構成を著るしく簡単にす
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に従う画像形成装置の一具体例におけ
る回転ドラム及びクリーニング装置並びにそれらに関連
する要素を示す断面図。 第２図は、第１図の画像形成装置のプロセスユニットの
要部を示す断面図。 ２……プロセスユニット 10……回転ドラム 14……現像装置 16……クリーニング装置 68……トナー収集室 80……回転ドラムの内部空間 82……回収手段 84……中空円筒状部材 86……移送部材 90……第１の部材 92……第２の部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】表面に感光体を有し且つ所定方向に回動さ
   れる回転ドラムと、該感光体上に形成された静電潜像を
   トナー像に現像する現像装置と、転写後該感光体表面に
   残留するトナーを除去するクリーニング装置と、該クリ
   ーニング装置に収集された廃トナーを該回転ドラムの内
   部空間に回収する回収手段とを具備し、該回収手段は該
   クリーニング装置と該回転ドラムを接続する中空筒状部
   材と該筒状部材内を通してトナーを移送する移送部材を
   備える像形成装置において、 該移送部材の一端は該回転ドラムにその回転中心軸線上
   で直接連結され、その他端部は該筒状部材を通って該ク
   リーニング装置に延びており、該回転ドラムと一体に該
   移送部材が回動される、ことを特徴とする画像形成装
   置。