JPH0537682Y2 - - Google Patents

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JPH0537682Y2
JPH0537682Y2 JP10563186U JP10563186U JPH0537682Y2 JP H0537682 Y2 JPH0537682 Y2 JP H0537682Y2 JP 10563186 U JP10563186 U JP 10563186U JP 10563186 U JP10563186 U JP 10563186U JP H0537682 Y2 JPH0537682 Y2 JP H0537682Y2
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hydraulic
oil
piston
valve
chamber
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Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この考案は、トラツククレーン等に好適な車両
用油圧サスペンシヨン装置に関する。 (従来の技術及びその問題点) トラツククレーンは、一般に吊下作業時の作業
安定性を確保するためにシヤシフレームから横方
向にアウトリガを張り出し、車体全体を持ち上げ
てタイヤ等を地面から浮かせるようにし、これら
をシヤシフレームに吊り下げてシヤシフレームの
吊下荷重を増やすようにしている。このときタイ
ヤを地面から完全に浮き上がるようにするため
に、従来のトラツククレーンでは車軸(アクス
ル)を、スプリングを介装することなくシヤシフ
レームに直接取りつける固定式のものが多い。 又、トラツククレーンがテトラポツト等の重量
物を吊り下げたまま移動するような場合にも吊下
走行安定性の確保のためにトラツククレーンのア
クスルを固定式のものにしている。 しかしながら、アクスルの取付けをスプリング
を介装しない固定式のものにすると、トラツクク
レーン等の車両の走行移動時の乗心地が極めて悪
いという問題がある。 本考案は斯かる問題点を解決するためになされ
たもので、トラツククレーン等の車両の走行移動
時における路面不整等による衝撃や振動を緩和し
て乗心地の向上を図つた車両用油圧サスペンシヨ
ン装置を提供することを目的とする。 (問題点を解決するための手段) 上述の目的を達成するために本考案の車両用油
圧サスペンシヨン装置は、少なくともフロントア
クスル及びリヤアクスルの各両端部とシヤシフレ
ーム間に夫々介装され、ピストンにより画成させ
るピストン一側室とピストンロツド側のピストン
他側室とを有する油圧シリンダ、これらの各油圧
シリンダの前記ピストン一側室と前記ピストン他
側室とを夫々連通する油路、これらの各油路途中
に配設され、移動可能な隔壁により画成されるガ
ス室と油室を有し、前記ピストンの移動により前
記ピストン一側室から吐出される作動油の一部を
前記油室に蓄えるアキユムレータ、前記各油路途
中に夫々配設され、各油路を少なくとも前記ピス
トン他側室から前記ピストン一側室に向かつて流
れる作動油の流量を規制する絞り手段、及び該絞
り手段と並列に前記各油路途中に夫々配設され、
前記ピストン他側室から前記ピストン一側室に向
かう作動油の油圧が所定値を超えたとき開成して
作動油圧を実質的に一定値に保持するリリーフ弁
を備えて成ることを特徴とする。 (作用) 油圧シリンダの伸縮時にピストン一側室とピス
トン他側室間を流出入する作動油の一部がアキユ
ムレータの油室に蓄えわれ、蓄えられる油量の増
減によりガス室が収縮・膨張してガス室の圧力が
増減する。このガス室の圧力の増減に伴つて作動
油圧も増減し、もつて、ばね機能が実現される。
そして、油路に配設された絞り手段は少なくとも
ピストン他側室からピストン一側室に向かう作動
油の流量を規制しシヨクアブソーバ機能を実現さ
せる。この絞り手段の絞り作用により油圧シリン
ダに発生する減衰力はピストンスピードが増加す
るに伴つて増加し、ピストンスピードが高い領域
では減衰力も極めて高い値になり、車両の振動が
急激に減衰することになり、今度はタイアの振動
が吸収出来ず所期の緩衝効果が得られ無くなる虞
がある。そこで、本考案の油圧サスペンシヨン装
置の、絞り手段と並列に油路に配設したリリーフ
弁はピストン他側室からピストン一側室に向かう
作動油の油圧が所定値を超えたとき開成して作動
油圧を実質的に一定値に保持し、ピストンスピー
ドの高い領域における減衰力を適度な値に規制し
ている。 (実施例) 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。 第1図は本考案に係るトラツククレーンの外観
を示し、トラツククレーン1のシヤシフレーム3
の上面に公知のクレーン2が載置固定され、第1
図はクレーン2のアーム2aがシヤシフレーム3
に取り付けられたアームレスト2bに折り畳まれ
た状態を示す。そして、第1図に示すトラツクク
レーン1は前後輪各一軸のタイプのものを示し、
前輪4,4は図示しないフロントアクスルの両端
に取り付けられ、該フロントアクスルはシヤシフ
レーム3の前部下方に横方向に配設された断面形
状略矩形のフロントアクスルハウジング5に収容
されている(第2図)。フロントアクスルハウジ
ング5の、左右の前軸4,4近傍の上面壁5aに
は夫々ブラケツト5b,5cが突設される一方、
シヤシフレーム3の各両側壁3a,3bの上縁近
傍、且つ、前記ブラケツト5b,5cの上方位置
に各側壁3a,3bに横方向垂直にブラケツト3
c,3dが夫々突設されている。そして、これら
のブラケツト5b,3c間及びブラケツト5c,
3d間に夫々、詳細は後述する左前輪用油圧シリ
ンダ10及び右前輪用油圧シリンダ12が取り付
けられており、これらの油圧シリンダ10,12
により前輪4,4に掛かる荷重を支えており、シ
ヤシフレーム3の前端部からフロントアクスルハ
ウジング5の左右両端部に向かつて延びる上下各
2本のラジアスロツド7a,7bによりシヤシフ
レーム3とフロントアクスルの車両の前後方向の
相対位置関係を規制している。 後輪8,8は、シヤシフレーム3の後部下方に
横方向に配設されたリアアクスルハウジング9に
収容される図示しないリアアクスルの両端に取り
付けられ、フロントアクスルハウジング5の場合
と同様にリアアクスルハウジング9とシヤシフレ
ーム3の側壁3a,3b間に左右の後輪用油圧シ
リンダ16,18が取り付けられ、これらの油圧
シリンダ16,18により後輪8,8に掛かる上
下方向の荷重を支えており、図示しない上下各2
本のラジアスロツドによりシヤシフレーム3とリ
アアクスルの車両の前後方向の相対位置関係を規
制している。 尚、第1図の符号13,14は、車両停止吊下
作業時に車体の左右横方向に張出し、車体を固定
するためのアウトリガである。 本考案の油圧サスペンシヨン装置の油圧シリン
ダ10,12,16,18は、ばね機能、シヨツ
クアブソーバ機能、オンタイア機能、アンチノー
ズダイプ機能、車高調整機能等を有し、これらの
機能の詳細については後述する。 次に、第3図乃至第6図を参照して前記油圧シ
リンダ10,12,16,18の構成及びこれら
の油圧シリンダ10,12,16,18等に油圧
を供給する油圧供給回路を説明する。 前輪用油圧シリンダ10,12及び後輪用油圧
シリンダ16,18はいずれも実質的に同じ構成
をしており、各油圧シリンダ10,12,16,
18はシリンダ本体10a,12a,16a,1
8aと、このシリンダ本体10a,12a,16
a,18aのピストン室を摺動し、ピストン室を
上室10f,12f,16f,18f及び下室1
0g,12g,16g,18gに区画するピスト
ン10b,12b,16b,18bと、油圧回路
部10d,12d,16d,18dと、ストロー
クセンサ10e,12e,16e,18eとから
なり、ピストン室の下室10g,12g,16
g,18g側のピストン面から延び、シリンダ本
体10a,12a,16a,18aより外方に突
出するピストンロツド10c,12c,16c,
18cがピストン10b,12b,16b,18
bと一体に形成されており、このピストンロツド
10c,12c,16c,18cの変位量を前述
のストロークセンサ10e,12e,16e,1
8eが検出している。各油圧シリンダ10,1
2,16,18のストロークセンサ10e,12
e,16e,18eは後述する姿勢制御コントロ
ーラ120に電気的に夫々接続されている。 各油圧シリンダ10,12,16,18の油圧
回路部10d,12d,16d,18dは夫々第
4図に示すように構成され、油圧回路部10d,
12d,16d,18dには4つのポートP1,
P2,PP及びBが設けられており、一端が前記
ポートP1に接続され、他端がピストン下室10
g,12g,16g,18gに連通する油路21
にはリリーフ弁25と、絞り26a及びチエツク
弁26bからなる流量制御弁26とで構成される
並列回路が配設され、この並列回路とポートP1
間の油路21にはパイロツト切換弁27が配設さ
れている。 リリーフ弁25はピストン下室10g,12
g,16g,18g側からポートP1側に向かつ
て流れる作動油の油圧が所定圧以上になつたと
き、即ち、ピストン10b,12b,16b,1
8bのピストンスピードが所定値以上になつたと
き開成し、作動油を流通させる。又、チエツク弁
26bは、第7図に示すように、ポペツト260
の移動量が制限される絞り型のものが使用され
る。より具体的には、チエツク弁26bの入口ポ
ート263と出口ポート264間にこれらのポー
トより大径の弁室261が形成され、この弁室2
61には前記ポペツト260が軸方向に摺動自在
に嵌装されており、更に、弁室261にはポペツ
ト260の大径端面260bと出口ポート264
側段部264a間に縮設されたばね262が収容
されている。ばね262はポペツト260の小径
弁部260aが弁室261の入口弁座263aに
当接する方向にポペツト260を押圧している。
小径弁部260aには半径方向に貫通孔260c
が穿設されており、大径端面260bには中心軸
に沿つて前記貫通孔260cと連通する孔260
dが穿設されている。そして、前記段部264a
には弁室261内にポペツト260に向けて弁室
261と同心的にリング状のスペーサ265が設
けられている。 このポペツト260は入口ポート263側から
出口ポート264側に向かう方向の作動油の流
れ、即ち、切換弁27側からピストン下室10
a,12g,16g,18g側に向かう方向の作
動油の流れのみを許容するものであり、入口ポー
ト263側の油圧が出口ポート側の油圧及びばね
262のばね力に勝るとポペツト260が弁室2
61の出口ポート264側に移動し、作動油は入
口ポート263、弁座263aと小径弁部260
a間の隙間、貫通孔260c、孔260d及び出
口ポート264を経由して流れる。しかしなが
ら、弁室261に設けたスペーサ265によりポ
ペツト260はその移動量が規制され、ポペツト
260の大径端面260bがスペーサ265に当
接する位置に移動すると弁座263aと小径弁部
260a間の隙間は最大となり、チエツク弁26
bを流れる作動油の流量はこの最大隙間により規
制されることになる。 前記切換弁27には前記ポートPPに連通する
パイロツト油路24が接続され、切換弁27はパ
イロツト油圧が作用すると開成して作動油を流通
させる。一端が前記ポートP2に接続され、他端
がピストン下室10g,12g,16g,18g
に連通する油路22にはパイロツトチエツク弁2
8が配設され、このチエツク片28には前記ポー
トPPに連通するパイロツト油路24が接続され
ており、チエツク弁28にパイロツト油圧が作用
しないときには、ポートP2側からピストン下室
10g,12g,16g,18g側に向かう方向
の作動油の流れのみを許容し、パイロツト油圧が
作用するときにはいずれの方向の流れをも許容す
るものである。第8図はこのパイロツトチエツク
弁28の構成をより詳細に示し、チエツク弁28
には長手方向中心軸に沿つて第1の弁室281と
第2の弁室282とが形成されており、第1の弁
室281は小径部281aと大径部281bとか
らなる。第1の弁室281と第2の弁室282と
は中心軸に沿う通路287で連通され、チエツク
弁28の一側端面28aの中心部に第1の弁室2
81に連通する出口ポート285が穿設され、第
2の弁室282にはチエツク片28の他側端面2
8bから穿設されたパイロツト油路284が連通
している。このパイロツト油路284には前記パ
イロツト油路24が接続している。チエツク弁2
8の外周壁略中央位置には前記通路287に連通
する入口ポート286が穿設されており、該入口
ポート286は前記油路22に接続されている。 第1の弁室281にはポペツト280が小径部
281aの内周面を軸方向に摺動自在に嵌装され
ており、更に、弁室281の小径部281aには
ポペツト280の大径端面280bと出口ポート
285側段部285a間に縮設されたばね288
が収容されている。ばね288はポペツト280
の小径弁部280aが、弁室281と前記通路2
87の連通部に形成させた入口弁座287aに当
接する方向にポペツト280を押圧している。ポ
ペツト280の小径弁部280aには半径方向に
貫通孔280cが穿設されており、ポペツト28
0の大径端面280bには中心軸に沿つて前記貫
通孔280cと連通する孔280dが穿設されて
いる。そして、前記出口ポート285側段部28
5aには弁室281内にポペツト280に向けて
弁室281と同心にリング状のスペーサ289が
設けられている。 第2の弁室282にはピストン283が嵌装さ
れ、ピストン283のポペツト280側のピスト
ン面に形成されたピストンロツド283aはその
端面がポペツト280の小径弁部280aの端面
に対向するように弁室282から通路287側に
突出している。 第2の弁室282のピストン283にパイロツ
ト油圧が作用しない場合、入口ポート286に供
給された作動油圧がポペツト280の大径端面2
80bに作用する油圧及びばね288の押圧力に
勝るとポペツト280は開成され、このチエツク
弁28は入口ポート286から出口ポート285
に向かう作動油の流れのみが許容される。一方、
ピストン283にパイロツト油圧が作用する場
合、ピストン283がポペツト280側に移動
し、そのロツド283aがポペツト280をばね
288のばね力及びポペツト280の前後差圧に
抗して出口ポート285側に押圧し、ポペツト2
80が出口ポート285側に移動させられる。こ
の結果、作動油は入口ポート286、弁座287
aと小径弁部280a間の間隙、貫通孔280
c、孔280d及び出口ポート285を経由する
入口ポート286から出口ポート285への流
れ、及びこれと反対方向の流れがいずれも許容さ
れる。しかしながら、弁室281に設けスペーサ
289によりポペツト280はその移動量が規制
され、ポペツト280の大径端面280bがスペ
ーサ289に当接する位置に移動すると弁座28
7aと小径弁部280a間の隙間は最大となり、
チエツク弁28を流れる作動油の流量はこの最大
隙間により規制されることになる。 油圧回路部10d,12d,16d,18dの
前記ポートBには油路23が接続され、この油路
23は前記切換弁27とポートP1間の油路21
に連通している。そして、この油路23途中に
は、前記パイロツトチエツク弁28と同じ機能を
有するパイロツトチエツク弁29とパイロツト操
作切換弁30とからなる直列回路が配設されてお
り、チエツク弁29及び切換弁30には夫々前記
パイロツト油路24が接続され、チエツク弁29
にパイロツト油圧が作用しないときはチエツク弁
29はポートB側からポートP1側に向かう方向
の作動油の流れのみを許容し、パイロツト油圧が
作用するときにはいずれの方向の流れをも許容す
る。切換弁30はパイロツト油圧が作用すると開
成して作動油の流れを許容する。各油圧回路部1
0d,12d,16d,18dのポートP2は
夫々のポートP1に接続され、ポートPP2は後
述するパイロツト油路51に接続されている。 左前輪用油圧シリンダ10の油圧回路部10d
のポートP1は作動油圧路43を介して電磁切換
弁47の出口ポート47bに接続され、電磁切換
弁47の入力ポート47aには後述する作動油圧
路41が接続されている。前記作動油圧路43に
は油路途中で分岐する作動油圧路44が接続さ
れ、この作動油圧路44は右前輪用油圧シリンダ
12の油圧回路部12dのポートP1に接続され
ている。前記作動油圧路43には更に油路途中で
分岐するドレイン油路48が接続され、該ドレイ
ン油路48はリリーフ弁36を介してドレイン側
に接続されている。そして、前記作動油圧路41
は電磁切換弁49及び50の各入力ポート49
a,50aにも接続され、電磁切換弁49,50
の各出力ポート49b,50bは左右の後輪用油
圧シリンダ16,18の油圧回路部16d,18
bの各ポートP1に夫々作動油圧路45,46を
介して接続されている。電磁切換弁47,49,
50はいずれも後述する姿勢制御コントローラ1
20に電気的に接続され、姿勢制御コントローラ
120から付勢信号が供給されるとこれらの電磁
切換弁47,49,50は開成して作動油の流れ
を許容する。 左前輪用油圧シリンダ10のピストン上室10
fに連通するポートP3には油路73を介してア
キユムレータ57が接続され、油路73途中には
ポートP3側から順にパイロツトチエツク弁54
と、パイロツトチエツク弁55a及び絞り55b
からなる流量制御弁55とが配設され、この流量
制御弁55とチエツク弁54間の油路73には前
記油圧回路部10dのポートBに連通する油路7
4が接続されている。アキユムレータ57は、例
えばブラダ形のものが使用され、アキユムレータ
57の内部がゴム袋57a等により油室57bと
ガス室57cとに画成され、油室57bは油路7
3に連通され、ガス室57cには高圧のN2ガス
が充填されている。前記流量制御弁55のパイロ
ツトチエツク弁55aには後述するパイロツト油
路51が接続され、パイロツトチエツク弁54に
は後述するパイロツト油路52が接続されてい
る。そして、これらのチエツク弁54及び55に
パイロツト油圧が作用しないときにはアキユムレ
ータ57側からピストン上室10f側に向かう方
向の作動油の流れのみが許容され、パイロツト油
圧が作用するときにはいずれの方向の流れも許容
される。 右前輪用油圧シリンダ12のピストン上室12
fに連通するポートP3には油路75を介してア
キユムレータ62が接続され、油路75途中には
ポートP3側から順にパイロツトチエツク弁59
と、パイロツトチエツク弁60a及び絞り60b
からなる流量制御弁60とが配設され、この流量
制御弁60とチエツク弁59間の油路75には前
記油圧回路部12dのポートBに連通する油路7
6が接続されている。アキユムレータ62は前記
アキユムレータ57と同様のブラダ形のものであ
り、前記パイロツトチエツク弁60aには後述す
るパイロツト油路51が接続され、パイロツトチ
エツク弁59には後述するパイロツト油路52が
接続されている。そして、これらのチエツク弁5
9及び60にパイロツト油圧が作用しないときに
はアキユムレータ62側からピストン上室12f
側に向かう方向の作動油の流れのみが許容され、
パイロツト油圧が作用するときにはいずれの方向
の流れも許容される。 左右の後輪用油圧シリンダ16,18のピスト
ン上室16f,18fに連通する各ポートP3に
は夫々油路77,79を介して前記アキユムレー
タ57と同様のアキユムレータ65,68が接続
され、油路77,79途中にはパイロツトチエツ
ク弁64,67が配設され、このチエツク弁6
4,67とアキユムレータ65,68間の油路7
7,79には前記油圧回路部16d,18dのポ
ートBに連通する油路78,80が接続されると
共に、リリーフ弁37,38を介してドレイン側
に連通するドレイン油路77a,79aが接続さ
れている。前記パイロツトチエツク弁64,67
には後述するパイロツト油路52が接続されてい
る。そして、このチエツク弁64,67にパイロ
ツト油圧が作用しないときにはアキユムレータ6
5,68側からピストン上室16f,18f側に
向かう方向の作動油の流れのみが許容され、パイ
ロツト油圧が作用するときにはいずれの方向の流
れも許容する。 第5図は油圧供給系を示し、符号102は両端
に夫々ソレノイド102a,102bを備えるス
プリングセンタ電磁操作形の4ポート3位置切換
弁であり、前記作動油圧路41は電磁切換弁10
2のポート102cに接続され、ポート102d
には油圧ポンプ100aに連通する作動油圧路4
1aが接続されている。ポート102e及びポー
ト102fはいずれもドレイン側に接続されてい
る。油圧ポンプ100aの吸込側は油路41bを
介してドレインタンク91内に設置され、作動油
に浸漬されているフイルタ101に接続されてい
る。作動油圧路41途中には絞り103a及びチ
エツク弁103bからなる流量制御弁103が配
設されている。チエツク弁103bは油圧ポンプ
100aから電磁切換弁102を介して吐出され
る作動油の下流側方向の流れのみを許容するもの
である。 電磁切換弁102の前記ソレノイド102a,
102bは後述する姿勢制御コントローラ120
に電気的に接続されており、ソレノイド102a
及び102bのいずれも姿勢状態にあると電磁切
換弁102は中立位置102Bに切り換えられ、
油圧ポンプ100aの吐出側の作動油圧路41a
と作動油圧路41は遮断され、作動油圧路41a
はドレイン側に接続される。ソレノイド102a
が付勢されると電磁切換弁102は開成位置10
2Aに切り換えられ、作動油圧路41aと作動油
圧路41とが接続される。ソレノイド102bが
付勢されると電磁切換弁102はドレイン位置1
02Cに切り換えられ、作動油圧路41がドレイ
ン側に接続される結果、作動油圧路41の作動油
がドレインタンク91に排出される。 油圧ポンプ100aと電磁切換弁102間の作
動油圧路41aにはリリーフ弁107及びフルイ
タ106を介して前記ドレインタンク91内に連
通するドレイン油路111が分岐しており、リリ
ーフ弁107は油圧ポンプ100aから吐出さ
れ、油圧シリンダ10,12,16,18等に供
給される作動油圧を所定値に規制している。 第5図の符号105はソレノイド105aによ
り2位置に切り換えられる4ポート電磁切換弁で
あり、電磁切換弁105のポート105bには前
記パイロツト油路51が、ポート105cには油
圧ポンプ100bを介して油路41bに連通する
パイロツト油路51aが接続され、ポート105
d及び105eはドレイン側に夫々接続されてい
る。ソレノイド105aは姿勢制御コントローラ
120に電気的に接続され、電磁切換弁105は
該姿勢制御コントローラ120から付勢信号が供
給されない場合にはポート105bとポート10
5c、及びポート105dとポート105eを
夫々接続し、油圧ポンプ100bから吐出される
パイロツト圧油が油路51a及び電磁切換弁10
5を介してパイロツト油路51に供給され、姿勢
制御コントローラ120から付勢信号が供給され
た場合にはポート105bとポート105e、及
びポート105cとポート105dが夫々接続さ
れる切換位置に切り換え、パイロツト油路51が
ドレインタンク91に連通してパイロツト油路5
1内のパイロツト圧油がドレインタンク91に戻
される。 尚、前記油圧ポンプ100a及び100bは共
にトラツククレーン1が搭載する内燃エンジン
(E/G)110により駆動される。 第3図に戻り、前記パイロツト油路52はチエ
ツク弁70を介して前記パイロツト油路51に、
及びチエツク弁71を介して前記流量制御弁10
3と電磁切換弁47間の作動油圧路41に夫々接
続され、チエツク弁70はパイロツト油路51か
らパイロツト油路52に向かう方向のパイロツト
圧油の流れのみを、チエツク弁71は作動油圧路
41からパイロツト油路52に向かう方向のパイ
ロツト圧油の流れのみを夫々許容する。 第6図は本考案の油圧サスペンシヨン装置の作
動制御を司る姿勢制御コントローラ120を示
し、姿勢制御コントローラ120の各入力端子1
20a〜120dには前記ストロークセンサ10
e,12e,16e,18eが夫々接続される。
このストロークセンサ10e,12e,16,1
8eは前記ピストンロツド10c,12c,16
c,18cの表面に刻まれた磁気スケールを磁気
センサで読み取り、ピストンロツド10c,12
c,16c,18cの変位量(ストローク量)を
計数する無接点方式のもので、各ストロークセン
サ10e,12e,16e,18eか検出したピ
ストンロツド10c,12c,16c,18cの
ストローク量信号は姿勢制御コントローラ120
に供給される。 入力端子120eには傾斜角センサ122が接
続されている。この傾斜角センサ122はシヤシ
フレーム3の適宜位置に取り付けられ、車体の左
右方向の傾斜角θを検出するもので、検出した傾
斜角信号は姿勢制御コントローラ120に供給さ
れる。 入力端子120fにはブレーキ圧スイツチ12
5が電気的に接続され、ブレーキ圧スイツチ12
5はブレーキチユーブ128途中に配設され、ブ
レーキ作動油圧が所定以上になつたときオン信号
を姿勢制御コントローラ120に供給する。尚、
符号126はブレーキペダル、127はマスタシ
リンダであり、マスタシリンダ127には前記ブ
レーキチユーブ128が接続されている。 入力端子120iには上下加速度Gセンサ12
4が電気的に接続されており、この上下加速度G
センサ124もシヤシフレーム3の適宜位置に取
り付けられ、車体の沈み込み速度ないしは浮き上
がり速度の時間変化を検出してこれらの検出値が
所定値(例えば±0.2G、但し振動周期2Hz以下)
を超えた時、夫々に対応する所定の信号を姿勢制
御コントローラ120に供給する。 入力端子120g〜120iには種々のスイツ
チ130,132,134が夫々接続され、これ
らのスイツチは車体の姿勢制御指令信号を姿勢制
御コントローラ120にマニアルで入力するため
のもので、マニアル切換スイツチ134はマニア
ルモードとオートモードの2位置切換スイツチで
マニアルモード位置(オン位置)に切換えられ、
且つ、トラツククレーン1に搭載される図示しな
い変速装置がニユートラル、超低速段、及び1速
段の切換位置のいずれかに切換えられているとき
(即ち、車両が停止しているか所定速度以下の低
速走行をしているき)、前記姿勢制御指令信号の
入力が可能になる。姿勢コントローラスイツチ1
30は車体を前後、左右に傾斜させる指令信号を
発生させるもので、レバー130aを車体前後方
向に倒すとその倒れ角度に応じて車体を前後方向
に傾斜させる指令信号を発生し、レバー130a
を車体左右横方向に倒すとその倒れ角度に応じて
車体を左右横方向に傾斜させる指令信号を発生し
て該指令信号が姿勢制御コントローラ120に供
給される。又、上下コントロールスイツチ132
は車体を水平状態を保持したまま上下方向に上下
させる指令信号を発生させるもので、レバー13
2aを車体の前後方向に倒すとその倒れ角度に応
じて車体を上下させる指令信号を発生して該指令
信号が指令制御コントローラ120に供給され
る。 姿勢制御コントローラ120の出力端子120
kには前記電磁切換弁105のソレノイド105
kに、出力端子120m〜120pには前記電磁
切換弁47,49,50に、出力端子120r及
び120sには前記電磁切換弁102の各ソレノ
イド102a,102bに夫々接続されており、
姿勢制御コントローラ120はこれらの電磁切換
弁に駆動信号を供給する。 次に、上述のように構成される油圧サスペンシ
ヨン装置の作動制御方法について説明する。 油圧サスペンシヨン装置は、姿勢制御コントロ
ーラ120が後述する所定の制御プログラムを実
行することにより作動制御されるもので、この作
動制御には、トラツククレーン1の走行時には前
記傾斜角センサ122、上下加速度Gセンサ12
4、ブレーキ圧スイツチ125、ストロークセン
サ10e,12e,16e,18eの検出信号に
応じて自動的に実行されるもの(これを「走行時
制御」という)と、車両の停止又は所定速度以下
の低速走行におけるクレーンの吊下作業時に操作
者が前記マニアル切換スイツチ134、姿勢コン
トローラスイツチ130、上下コントローラスイ
ツチ132を操作することにより指令信号を姿勢
制御コントローラ120に供給して作動制御させ
るもの(これを「吊下作業時制御」という)があ
り、前者の走行時制御には走行サスペンシヨンモ
ード制御、制動時アンチノーズダイブ制御、転角
制御、レベル調整制御及びピツチング防止制御が
あり、後者の吊下作業時制御にはオンタイア制
御、姿勢制御、及び車高制御がある。以下、これ
らの各モードの作動制御を第9図乃至第15図に
示す作動制御プログラムを参照して詳細に説明す
る。 先ず、姿勢制御コントローラ120は第9図に
示すステツプ200を実行し、マニアル切換スイツ
チ134がオフか否か、即ちオートモード位置か
否かを判別する。そして、この判別結果が肯定
(YES)の場合、ステツプ201に進んで後述する
サスペンシヨンロツク回路を解除する。即ち、姿
勢制御コントローラ120はいずれの電磁切換弁
47,49,50,102,105にも付勢信号
を出力せず、この場合第3図乃至第5図に示す油
圧回路は走行サスペンシヨンモード制御のための
回路が形成される。尚、姿勢制御コントローラ1
20が第9図乃至第14図に示す各ステツプを順
次実行し、それらの各判別ステツプにおいて、い
ずれもその判別結果が肯定の場合にはこの走行サ
スペンシヨンモード制御のための回路が引き続き
形成、保持される。 走行サスペンシヨンモード制御 この走行サスペンシヨンモード制御は油圧サス
ペンシヨン装置にばね機能とシヨツクアブソーバ
機能を持たせるためのものである。第16図にお
いて、上述したように電磁切換弁102のソレノ
イド102a,102bはいずれも消勢されてい
るので電磁切換弁102は中立位置102Bに切
り換えられており、従つて油圧ポンプ100aか
らの作動油は作動油圧路41に吐出供給されず、
ドレインタンク91に戻される。一方、電磁切換
弁105のソレノイド105aは消勢されている
ので油路51aとパイロツト油路51とが接続さ
れ、油圧ポンプ100bからのパイロツト圧油が
パイロツト油路51及びパイロツト油路52を経
由してパイロツトチエツク弁28,54等に供給
され、これらのパイロツトチエツク弁28,54
等が開成される。このときリリーフ弁108はリ
リーフ状態にあり、これによりパイロツト油圧は
所定の一定値に保持される。 電磁切換弁47,49,50,102,及び1
05が上述のように作動制御されることにより走
行サスペンシヨンモード制御における前輪側及び
後輪側の各油圧回路しとして夫々第17図及び第
18図に示す閉回路が形成される。尚、第17図
及び第18図のパイロツトチエツク弁28,54
等が開成している状態をそれらのポペツトに対応
する記号を破線で示し、切換弁27,30等の作
動状態を図面に切換位置のみを記載することで示
し、更に、作動油及びパイロツト圧油の流れ方向
を矢印で示した(以下同様)。 各油圧シリンダ10,12,16,18のピス
トン10b,12b,16b,18bには、ピス
トンを押し上げる方向に、ピストンロツド10
c,12c,16c,18cを介してシヤシフレ
ーム3に搭載されるクレーン2等の荷重(自重)
やクレーン2が被吊下する被吊下物の荷重の反力
と、ピストン下室10g,12g,16g,18
g側のピストン面に作用する作動油圧力との合力
が作用し、ピストンを押し下げる方向には、ピス
トン上室10f,12f,16f,18f側のピ
ストン面に作用する作動油圧力が作用し、これら
のピストンを押し上げる力と押し下げる力が釣り
合つてピストン10b,12b,16b,18b
はその釣り合い位置で静止している。 今、ピストンロツド10cを介してピストン1
0bを上方に押し上げる力(反力)が増加して上
述した釣り合い状態が崩れ、油圧シリンダ10が
縮む方向にピストン10bが変位したとすると、
ピストン上室10fから作動油が吐出されること
になり、作動油は、第17図の実線の矢印で示す
経路、即ち、油路73の開成されたパイロツトチ
エツク弁54、油路74、開成されたパイロツト
チエツク弁29及び切換弁30からなる並列回
路、油路21の開成されたパイロツト操作切換弁
27、流量制御弁26の絞り26a及びチエツク
弁26b、並びに油路22のパイロツトチエツク
弁28を介してピストン下室10gに流れ込む。
しかしながら、ピストン上室10fから吐出され
る作動油量よりピストン下室10gに流入する作
動油量の方がピストンロツド10cが排除される
体積分だけ少なく、このためピストン上室10f
から吐出される作動油の一部はアキユムレータ5
7に流入してガス室57cを圧縮する。するとア
キユムレータ57の内圧が上昇することになり、
この結果ピストン上室10f及びピストン下室1
0gに作用する作動油圧も上昇してピストン10
bは増加した反力と作動油圧とが釣り合う新たな
平衡位置で静止することになる。 逆に、ピストン10bを上方に押し上げる反力
が減少して釣り合い状態が崩れ、油圧シリンダ1
0が伸びる方向にピストン10bが変位したとす
ると、作動油は、第17図に破線の矢印で示す経
路、即ち、ピストン下室10aから油路21の流
量制御弁26の絞り26a及び切換弁27、流路
22の開成されたパイロツトチエツク28、パイ
ロツトチエツク弁29及びパイロツト操作切換弁
30から成る並列回路、油路74、油路73の開
成されたパイロツトチエツク弁54を介してピス
トン上室10fに流れ込む。この場合、ピストン
上室10fが吸込む作動油量はピストン下室10
gが吐出する作動油量より大きいので不足する作
動油はアキユムレータ57から補充されることに
なり、アキユムレータ57の油室57bの作動油
が減少した分だけガス室の体積が増加し、アキユ
ムレータ57の内圧が低下する。この結果ピスト
ン上室10f及び下室10gに作用する作動油圧
も低下してピストン10bは減少した反力と低下
した作動油圧とが釣り合う新たな平衡位置で停止
することになる。 上述した通り、第17図及び第18図の油圧回
路は閉回路であり、このためピストン上室10f
及びピストン下室10gはドレインタンク91と
遮断され、ドレインタンク91からこれらの油圧
回路にゴミ等を吸込む虞れが少なくなると共に油
圧シリンダ10の伸長時にピストン上室10fへ
の油廻りが早くなる。 尚、油路22に配設された前述の絞り機能の有
するパイロツトチエツク弁28及び油路21に配
設された流量制御弁26の絞り26aは作動油の
流れを制限して減衰作用を有するが、ピストン1
0bが伸び側に変位するとき、流量制御弁26の
チエツク弁26bにより流れが阻止されるので、
ピストン下室10gからピストン上室10fに向
かう作動油は前記パイロツトチエツク弁28及び
絞り26aを介して流れることになり、ピストン
10bか縮み側に変位する場合より作動油がチエ
ツク弁26bを流れない分だけ大きい減衰力が得
られる。 又、第19図に示すように、ピストン下室10
g側からピストン上室10f側に向かう作動油が
パイロツトチエツク弁28及び絞り26aのみを
介して流れる場合にはピストン10bのピストン
スピードの増加に応じて減衰力も略一定の割合で
増加するが、(第19図の領域ZAにおける減衰力
の増加)、ピストンスピードが所定値を越えると
油路21に配設されてあるリリーフ弁25が解放
され、このリリーフ弁25を介しても作動油が流
れるようになるので、ピストンスピードが前記所
定値を超える領域(第19図の領域ZS)において
減衰力を略一定にすることが出来る。これにより
ピストンスピードの大きい領域で過大な減衰力が
発生せず、タイアでの振動の発生の虞が解消され
乗心地が向上することになる。 上述の作用は他の油圧シリンダ12,16,1
8においても同様であり、後輪側の油圧回路につ
いての作用も第17図と類似の第18図に示す回
路図から容易に推考出来るのでこれらの説明を省
略する。尚、不整地走行時等における乗り越しで
上述の閉回路内に高圧が発生した場合には、第1
7図に示す前輪側の油圧回路においてはリリーフ
弁36により、第18図に示す後輪側の油圧回路
においてはリリーフ弁37,38により作動油の
一部をドレイン側に逃がすようになつている。 斯くして油圧サスペンシヨン装置の上述したば
ね機能及びシヨツクアブソーバ機能により各油圧
シリンダ10,12,16,18は、荷重の増減
に応じて各油圧シリンダ10,12,16,18
を伸縮させて前述した平衡位置で荷重を支え、不
整地走行時等における衝撃や振動を緩和すること
が出来る。 又、前後輪用のアキユムレータ57,62及び
65,68のガス室57cの容量、充填するガス
圧等を適宜に設定するとフロントアクスル5及び
リアアクスル9の種々の軸重分布割合のものに対
応が可能である。 尚、油圧シリンダ10,12,16,18の伸
縮量(ストローク量)が規定値範囲を外れると、
油圧シリンダ10,12,16,18のストロー
ク量が前記規定値範囲に保持されるように後述す
るレベル調整制御が実行される。 つぎに、第9図に戻り、姿勢制御コントローラ
120はステツプ202において、ストロークセン
サ10e,12e,16e,18eが検出した各
油圧シリンダ10,12,16,18の伸び量
(ストローク量)LA,LB,LC,LDを読込み、次い
で左右の前輪のストローク量の算術平均値LAB(=
1/2×(LA+LB))を演算し、記憶する。(ステツ
プ203)。この平均値LABはフロントアクスルの中
央位置におけるストローク量を意味し、このスト
ローク量平均値LABは、前輪側の油圧シリンダ1
0,12の油圧制御に対し電磁切換弁47を一個
だけ使用してこれらの制御を同時に行つているこ
とに対応して車両を水平に保持する制御を行い易
くするためのものである。尚、各ストローク量
LA,LB,LC,LDの読込みは検出値が同じ値を所
定時間(例えば、5秒間)に亘つて継続したと
き、この検出値を読込むようにしてもよいし、所
定期間(例えば、1秒間)に検出した所定回数の
検出値の平均値を読込値としてもよい。 姿勢制御コントローラ120は上述のストロー
ク値LAB,LC,LDに基づいて第10図乃至第12
図に示すレベル調整制御を実行する。 レベル調整制御 姿勢制御コントローラ120は先ず、ストロー
ク値LABが所定の規定範囲l±δ内にあるか否か
を判別する(ステツプ210及び215)。ストローク
量lは各油圧シリンダ10及び12の基準のスト
ローク量を示し、δ量は微小量(例えば、4mm)
に設定され、従つて規定範囲l±δは、検出した
ストローク量がこの範囲内にあれば実質的に基準
ストローク量であると見做すことが出来る範囲を
示す。ストローク値LABが所定の規定範囲l±δ
内にあれば(ステツプ210及び215のいずれの判別
結果も肯定(Yes)の場合)、油圧シリンダ10
及び12に対するレベル調整の必要がなく、これ
らに対して何ら作動制御を実行することなく第1
1図に示すステツプ220に進む。 一方、ストローク値LABが前記所定の規定範囲
の下限値(l−δ)より小さいとき(ステツプ
210の判別結果が否定(No)の場合)、姿勢制御
コントローラ120はステツプ211及び212を実行
して電磁切換弁102のソレノイド102a及び
電磁切換弁47のソレノイドに付勢信号を出力し
て電磁切換弁102には開成位置102Aに切換
動作させ、電磁切換弁47にも開成位置に切換動
作させる。そして、ストロークセンサ10e及び
12eの検出値信号を監視し(ステツプ213)、ス
トローク値LABが実質的に前記上限値(l+δ)
に等しくなるまで前記ステツプ211及び212を繰り
返し実行する。ストローク値LABが規定範囲の下
限値(l−δ)以下であることは油圧回路の作動
油がリークしている可能性があることをも意味
し、この可能性を考慮してストローク値ABを上限
値(l+δ)に等しくなるまで油圧シリンダ10
及び12を伸長させるのである。ストローク値
LABが実質的に前記上限値(l+δ)に等しくな
ると再度前記ステツプ210を実行し、ストローク
値LABが前記所定の規定範囲の下限値((l−δ)
以上になつたことを確認して後述のステツプ21
5に進む。 第20図乃至第22図は前記ステツプ211及び
212の実行により形成される油圧回路を示し、先
ず、第20図に示す電磁切換弁105のソレノイ
ドは第16図と同様に消勢されたままで、電磁切
換弁105は開成状態にあり、リリーフ弁108
がリリーフ状態となつてパイロツト油圧は所定の
一定値に保持されている。一方、電磁切換弁10
2は姿勢制御コントローラ120からソレノイド
102aに付勢信号が供給され開成位置102A
に切換動作している。このとき、電磁切換弁10
2のポート102cとポート102dが接続さ
れ、作動油圧路41と油路41aが連通される。
この結果、ポンプ100aから作動油が作動油圧
路41に吐出され、リリーフ状態にあるリリーフ
弁107の作用で作動油圧路41に供給される作
動油圧が所定の一定値に保持されている。 姿勢制御コントローラ120は第21図に示す
作動油圧路41に接続された電磁切換弁の内、前
輪用の電磁切換弁47にのみ付勢信号を供給して
これを開成し、他の電磁切換弁49,50を閉成
したままに保持する。従つて、作動油圧路41に
吐出された作動油は流量制御弁103、電磁切換
弁47を介して油圧シリンダ10,12の油圧回
路部10d,12dの各ポートP1に供給され
る。そして、油圧ポンプ100bからのパイロツ
ト油圧はパイロツト油路51を介して油圧回路部
10d,12d,16d,18dの各ポートPP、
及び流量制御弁55,60のパイロツトチエツク
弁55a及び60aに夫々供給される。又、パイ
ロツト油圧は作動油圧路41から分岐し、チエツ
ク弁71を介してパイロツト油路52にも発生し
(尚、作動油圧路41の作動油圧はパイロツト油
路52のパイロツト油圧より高く設定してある)、
該パイロツト油圧はパイロツト油路52を介して
パイロツトチエツク弁54,59,64,67の
夫々に供給される。 後輪側の油圧シリンダ16及び18には前記第
18図に示す油圧回路が形成されており、前述し
た走行サスペンシヨンモード制御と同じようにし
て作動制御される。一方、前輪側の油圧シリンダ
10及び12は第22図に示す油圧回路が形成さ
れ、該油圧回路にポートP1を介して作動油が充
填補給される。左前輪の油圧シリンダ10の油圧
回路に補給された作動油は第22図の矢印で示す
経路、即ち、パイロツトチエツク弁29及び切換
弁30から成る並列回路、油路74、油路73の
開成されたパイロツトチエツク弁54を介してピ
ストン上室10fに流入すると共にアキユムレー
タ57にも流入して作動油圧を上昇させ、ピスト
ン10bを下方に押し下げる(油圧シリンダ10
を伸長させる)。このとき、ピストン下室10g
の作動油の一部は前述した第17図の破線矢印で
示す経路と同じ経路でピストン上室10f側に吐
き出される。右前輪の油圧シリンダ12の油圧回
路に補給された作動油も上述と同様にピストン上
室12fに流入してピストン12bを下方に押し
下げる。斯くして、前輪側の油圧シリンダ10及
び12はそのストローク量が増加する方向に伸長
し、ストローク量LABが前記上限値(l+δ)と
等しくなるまで各油圧シリンダ10及び12に作
動油が補給されることになる。 第10図のステツプ215に戻り、ストローク値
LABが前記所定の規定範囲の上限値(l+δ)よ
り大きいとき(ステツプ215の判別結果が否定の
場合)、姿勢制御コントローラ120はステツプ
216及び217を実行して電磁切換弁102のソレノ
イド102b及び電磁切換弁47のソレノイドに
付勢信号を夫々出力して電磁切換弁102にはド
レイン位置102Cに切換作動させ、電磁切換弁
47にも開成位置に切換動作させる。そして、ス
トロークセンサ10e及び12eの検出値信号を
監視し(ステツプ218)、ストローク値LABが実質
的に前記上限値(l+δ)に等しくなるまで前記
ステツプ216及び217を繰り返し実行する。ストロ
ーク値LABが実質的に前記上限値(l+δ)に等
しくなると再度前記ステツプ215を実行し、スト
ローク値LABが前記所定の規定範囲の上限値(l
+δ)以下になつたことを確認して後述の第11
図に示すステツプ226に進む。 第23図乃至第25図は前記ステツプ216及び
217の実行により形成される油圧回路を示し、先
ず、第23図に示す電磁切換弁105は第16図
と同様に消勢されたままの開成状態にあり、リリ
ーフ弁108がリリーフ状態となつてパイロツト
油圧の所定の一定値に保持されている。一方、電
磁切換弁102は姿勢制御コントローラ120か
らソレノイド102bに付勢信号が供給されドレ
イン位置102Cに切換動作している。このと
き、電磁切換弁102のポート102cとポート
102fが接続され、ポート102dとポート1
02eが接続され、作動油圧路41及び油路41
aはいずれもドレインタンク91側に連通され
る。この結果、ポンプ100aからの作動油は作
動油圧路41に吐出されなくなり、逆に、油圧シ
リンダ10及び12から作動油がドレインタンク
91に排出される。 姿勢制御コントローラ120は第24図に示
す、作動油圧路41に接続された電磁切換弁の
内、前輪用の電磁切換弁47にのみ付勢信号を供
給してこれを開成し、他の電磁切換弁49,50
を閉成したままに保持する。従つて、後述するよ
うに油圧シリンダ10及び12の油圧回路部10
d,12dの各ポートP1に接続される作動油圧
路43,44に吐出された作動油は電磁切換弁4
7、作動油圧路41、流量制御弁103の絞り1
03a、電磁切換弁102を介してドレインタン
ク91に排出される。そして、油圧ポンプ100
bからのパイロツト油圧はパイロツト油路51を
介して油圧回路部10d,12d,16d,18
dの各ポートPP、及び流量制御弁55,60の
パイロツトチエツク弁55a及び60aに夫々供
給される。又、パイロツト油圧はパイロツト油路
51から分岐し、チエツク弁70を介してパイロ
ツト油路52にも発生しており、パイロツト油路
52を介してパイロツトチエツク弁54,59,
64,67の夫々に供給される。 後輪側の油圧シリンダ16及び18には前記第
18図に示す油圧回路が形成されており、前述し
た走行サスペンシヨンモード制御と同じようにし
て作動制御される。一方、前輪側の油圧シリンダ
10及び12は第25図に示す油圧回路が形成さ
れ、電磁切換弁47が開成されると第25図の油
圧回路の作動油がポートP1を介して作動油圧路
43,44に吐出される。 左前輪の油圧シリンダ10の油圧回路から排出
される作動油は第25図の矢印で示す経路、即
ち、ピストン上室10f、油路73のパイロツト
チエツク弁54,油路74、パイロツトチエツク
弁29及び切換弁30から成る並列回路、及びポ
ートP1を介して作動油圧路43に吐出される。
このとき、アキユムレータ57の作動油の一部も
流出して作動油圧を降下させ、このためピストン
上室10fの作動油圧が低下してピストン10b
が上方に移動する(油圧シリンダ10が収縮す
る)。ピストン10bの移動により第17図の実
線矢印と同じ経路で作動油の一部がピストン下室
10gに補充される。 右前輪の油圧シリンダ12の油圧回路から排出
される作動油も上述と同様にピストン上室12f
から油路44に吐出され、ピストン12bは上方
に移動する(油圧シリンダ12が収縮する)そし
て、油路43及び44に吐出された作動油は、前
述した通り、開成された電磁切換弁47,作動油
圧路41、流量制御弁103の絞り103a、電
磁切換弁102を介してドレインタンク91に排
出される。 このとき、流量制御弁103の絞り103aに
より排出される作動油の流量が規制されるので、
前輪側の油圧シリンダ10,12の作動油は徐々
に排出され、油圧シリンダ10,12はそのスト
ローク量が減少する方向に緩やかに縮み、ストロ
ーク量LABが前記上限値(l+δ)と等しくなる
まで各油圧シリンダ10及び12の作動油が排出
されることになる。 第11図に戻り、姿勢制御コントローラ120
は、今度は左後輪用油圧シリンダ16のストロー
ク検出値LCが所定の規定範囲l±δ内にあるか
否かを判別する(ステツプ220及び225)。ストロ
ーク量lは油圧シリンダ16の基準のストローク
量を示し、規定範囲l±δは、検出したストロー
ク量がこの範囲内にあれば油圧シリンダ16のス
トローク量が実質的に所定の基準ストローク量で
あると見做すことが出来る範囲を示す。ストロー
ク検出値LCが所定の規定範囲l±δ内にあれば
(ステツプ220及び225のいずれの判別結果も肯定
の場合)、油圧シリンダ16に対するレベル調整
の必要がなく、油圧シリンダ16に対して何ら作
動制御を実行することなく第12図に示すステツ
プ230に進む。 一方、ストローク検出値LCが前記所定の規定
範囲の下限値(l−δ)より小さいとき(ステツ
プ220の判別結果が否定の場合)、姿勢制御コント
ローラ120はステツプ221及び222を実行して電
磁切換弁102のソレノイド102a及び電磁切
換弁49のソレノイドに付勢信号を夫々出力して
電磁切換弁102には開成位置102Aに切換動
作させ、電磁切換弁49にも開成位置に切換動作
させる。そして、ストロークセンサ16eに検出
値信号を監視し(ステツプ223)、前述したと同じ
理由でストローク検出値LCが実質的に前記上限
値(l±δ)に等しくなるまで前記ステツプ221
及び222を繰り返し実行する。ストローク検出値
LCが実質的に前記上限値(l±δ)に等しくな
ると再度前記ステツプ220を実行し、ストローク
検出値LCが前記所定の規定範囲の下限値(l−
δ)以上になつたことを確認して後述のステツプ
225に進む。 第20図、第26図、及び第27図は前記ステ
ツプ221及び222の実行により形成される油圧回路
を示し、電磁切換弁105及び電磁切換弁102
は第20図で前述した通りの切換位置に切り換え
られ、パイロツト油圧が所定の一定値に保持され
る一方、所定作動油圧の作動油が作動油圧路41
に供給される。 姿勢制御コントローラ120は第26図に示す
作動油圧路41に接続された電磁切換弁の内、左
後輪用の電磁切換弁49にのみ付勢信号を供給し
てこれを開成し、他の電磁切換弁47,50を閉
成したままに保持する。従つて、作動油圧路41
に吐出された作動油は流量制御弁103、電磁切
換弁49を介して油圧シリンダ16の油圧回路部
16dポートP1に供給される。そして、油圧回
路部10d,12d,16d,18dの各ポート
PP、及び流量制御弁55,60のパイロツトチ
エツク弁55a及び60a、並びにパイロツトチ
エツク弁54,59,64,67の夫々にはパイ
ロツト油圧が供給される。 前輪側の油圧シリンダ10及び12は前記第1
7図に示す油圧回路が形成されており、又、右後
輪用の油圧シリンダ18は前記第18図に示す油
圧回路が形成されており、これらの各油圧シリン
ダは前述した走行サスペンシヨンモード制御と同
じようにして作動制御される。一方、左後輪側の
油圧シリンダ16は第27図に示す油圧回路が形
成され、該油圧回路にポートP1を介して作動油
が充填補給される。そして、補給された作動油は
第27図の矢印で示す経路、即ち、パイロツトチ
エツク弁29及び電磁切換弁30から成る並列回
路、油路78、油路77の開成されたパイロツト
チエツク弁64を介してピストン上室16fに流
入すると共にアキユムレータ65にも流入して作
動油圧を上昇させ、ピストン16bを下方に押し
下げる(油圧シリンダ16を伸長させる)。この
とき、ピストン下室16gの作動油の一部は前述
した第18図の破線矢印で示す経路と同じ経路で
ピストン上室16f側に吐き出される。斯くし
て、左後輪側の油圧シリンダ16はそのストロー
ク量が増加する方向に伸長し、ストローク量LC
が前記上限値(l+δ)と等しくなるまで油圧シ
リンダ16に作動油が補給されることになる。 第11図のステツプ225に戻り、ストローク検
出値LCが前記所定の規定範囲の上限値(l+δ)
より大きいとき(ステツプ225の判別結果が否定
の場合)、姿勢制御コントローラ120はステツ
プ226及び227を実行して電磁切換弁102のソレ
ノイド102b及び電磁切換弁49のソレノイド
に夫々付勢信号を出力して電磁切換弁102には
ドレイン位置102Cに切換動作させ、電磁切換
弁49にも開成位置に切換動作させる。そして、
ストロークセンサ16eの検出値信号を監視し
(ステツプ228)、ストローク検出値LCが実質的に
前記上限値(l+δ)に等しくなるまで前記ステ
ツプ226及び227を繰り返し実行する。ストローク
検出値LCが実質的に前記上限値(l+δ)に等
しくなると再度前記ステツプ225を実行し、スト
ローク検出値LCが前記所定の規定範囲の上限値
(l+δ)以下になつたことを確認して後続の第
12図に示すスフツプ230に進む。 第23図、第28図、及び第29図は前記ステ
ツプ226及び227の実行により形成される油圧回路
を示し、電磁切換弁105及び電磁切換弁102
は第23図で前述した通りの切換位置に切り換え
られ、パイロツト油圧が所定の一定値に保持され
る一方、作動油圧路41がドレインタンク91側
に連通される。この結果、ポンプ100aからの
作動油は作動油圧路41に吐出されなくなり、逆
に、油圧シリンダ16から作動油がドレインタン
ク91に排出される。 姿勢制御コントローラ120は第28図に示
す、作動油圧路41に接続された電磁切換弁の
内、左後輪用の電磁切換弁49にのみ付勢信号を
供給してこれを開成し、他の電磁切換弁47,5
0を開成したままに保持する。従つて、後述する
ように油圧シリンダ16の油圧回路部16dのポ
ートP1に接続される作動油圧路45に吐出され
た作動油は電磁切換弁49、作動油圧路41、流
量制御弁103の絞り103a、電磁切換弁10
2を介してドレインタンク91に排出される。そ
して、油圧回路部10d,12d,16d,18
dの各ポートPP、流量制御弁55,60のパイ
ロツトチエツク弁55a及び60a、パイロツト
チエツク弁54,59,64,67の夫々にはパ
イロツト油圧が供給される。 前輪側の油圧シリンダ10及び12は前記第1
7図に示す油圧回路が形成されており、又、右後
輪側の油圧シリンダ18は前記第18図に示す油
圧回路が形成されており、これらの各油圧シリン
ダは前述した走行サスペンシヨンモード制御と同
じようにして作動制御される。一方、左後輪側の
油圧シリンダ16は第29図に示す油圧回路が形
成され、電磁切換弁49が開成されると第29図
の油圧回路の作動油がポートP1を介して作動油
圧路45に吐出される。 左後輪の油圧シリンダ16の油圧回路から排出
される作動油は第29図は矢印で示す経路、即
ち、ピストン上室16f、油路77のパイロツト
チエツク弁64、油路78、パイロツトチエツク
弁29及び切換弁30から成る並列回路、及びポ
ートP1を介して作動油圧路45に吐出される。
このとき、アキユムレータ65の作動油の一部も
流出して作動油圧を降下させ、このためピストン
上室16fの作動油圧が低下してピストン16b
が上方に移動する(油圧シリンダ16が収縮す
る)。ピストン16bの移動により第18図の実
線矢印と同じ経路で作動油の一部がピストン下室
16gに補充される。そして、油路45に吐出さ
れた作動油は、前述した通り、開成された電磁切
換弁49、作動油圧路41、流量制御弁103の
絞り、103a、電磁切換弁102を介してドレ
インタンク91に排出される。 このとき、排出される作動油の流量は流量制御
弁103の絞り103aにより規制されるので油
圧シリンダ16の作動油は徐々に排出され、左後
輪の油圧シリンダ16はそのストローク量が減少
する方向に緩やかに縮み、ストローク量LCが前
記上限値(l+δ)と等しくなるまで油圧シリン
ダ16の作動油が排出されることになる。 第12図に戻り、姿勢制御コントローラ120
は、第11図の左後輪用の油圧シリンダ16と同
様に今度は右後輪用油圧シリンダ18のストロー
ク検出値LDが所定の規定範囲l±δ内にあるか
否かを判別する(ステツプ230及び235)。ストロ
ーク検出値LDが所定の規定範囲l±δ内にあれ
ば(ステツプ230及び235のいずれの判別結果も肯
定の場合)、油圧シリンダ18に対するレベル調
整の必要がなく、油圧シリンダ18に対して何ら
の作動制御を実行することなく第13図に示すス
テツプ240に進む。 一方、ストローク検出値LDが前記所定の規定
範囲の下限値(l−δ)より小さいとき(ステツ
プ230の判別結果が否定の場合)、姿勢制御コント
ローラ120はステツプ231及び232を実行して電
磁切換弁102のソレノイド102a及び電磁切
換弁50のソレノイドに付勢信号を夫々出力して
電磁切換弁102には開成位置102Aに切換動
作させ、電磁切換弁50にも開成位置に切換動作
させる。そして、ストロークセンサ18eの検出
信号を監視し(ステツプ233)、前述したと同じ理
由で、ストローク検出値LDが実質的に前記上限
値(l+δ)に等しくなるまで前記ステツプ231
及び232を繰り返し実行する。ストローク検出値
LDが実質的に前記上限値(l+δ)に等しくな
ると再度前記ステツプ230を実行し、ストローク
検出値LDが前記所定の規定範囲の下限値(l−
δ)以上になつたことを確認して後続のステツプ
235に進む。 前記ステツプ231及び232の実行により形成され
る油圧回路は、第26図の電磁切換弁49のソレ
ノイドを消勢して閉成し、代わつて電磁切換弁5
0を付勢して開成すればこの第26図、第20
図、及び第27図に示す回路と同じであり、この
回路の作用は前述の説明から容易に推考できるの
で以下この説明を省略することにし、上述のよう
に形成された油圧回路により右後輪側の油圧シリ
ンダ18はそのストローク量が増加する方向に伸
長し、ストローク量LDが前記上限値(l+δ)
と等しくなるまで油圧シリンダ18に作動油が補
給されることになる。 第12図のステツプ235に戻り、ストローク検
出値LDが前記所定の規定範囲の上限値(l+δ)
より大きいとき(ステツプ235の判別結果が否定
の場合)、姿勢制御コントローラ120はステツ
プ236及び237を実行して電磁切換弁102のソレ
ノイド102b及び電磁切換弁50のソレノイド
に夫々付勢信号を出力して電磁切換弁102には
ドレイン位置102Cに切換動作させ、電磁切換
弁50にも開成位置に切換動作させる。そして、
ストロークセンサ18eの検出値信号を監視し
(ステツプ238)、ストローク検出値LDが実質的に
前記上限値(l+δ)に等しくなるまで前記ステ
ツプ236及び237を繰り返し実行する。ストローク
検出値LDが実質的に前記上限値(l+δ)に等
しくなると再度前記ステツプ235を実行し、スト
ローク検出値LDが前記所定の規定範囲の上限値
(l+δ)以下になつたことを確認して後続の第
13図に示すステツプ240に進む。 前記ステツプ236及び237の実行により形成され
る油圧回路は、第28図の電磁切換弁49のソレ
ノイドを消勢し閉成し、代わつて電磁切換弁50
を付勢して開成すればこの第28図、第23図、
及び第29図に示す回路と同じであり、この回路
の作用は前述の説明から容易に推考できるので以
下この説明を省略することにし、上述のように形
成された油圧回路により右後輪側の油圧シリンダ
18はそのストローク量が減少する方向に緩やか
に縮み、ストローク量LDが前記上限値(l+δ)
と等しくなるまで油圧シリンダ18の作動油が排
出されることになる。 斯くして、各油圧シリンダ10,12,16,
18は夫々の基準ストローク量に常に調整され、
走行時の基本姿勢が保持される。 転角制御 レベル調整制御が終了すると、次に姿勢制御コ
ントローラ120は第13図に示すステツプ240
に進み、傾斜角センサ122が検出する傾斜角θ
の検出値を読込み、車体の左右方向の傾斜角θが
所定θN(例えば10°)以下であるか否かを判別す
る。この判別結果が肯定の場合には姿勢制御コン
トローラ120はステツプ242を実行して後述す
るサスペンシヨンロツク回路を解除し(ステツプ
240の判別が後述するステツプ241の実行後に実行
されたものでなければ、油圧サスペンシヨン装置
の作動制御を前述の走行サスペンシヨンモード制
御にしたまま)、ステツプ243に進む。 一方、ステツプ240の判別結果が否定の場合に
はステツプ241に進み、姿勢制御コントローラ1
20は電磁切換弁47,49,50,102のい
ずれのソレノイドにも付勢信号を出力せず、電磁
切換弁105のソレノイドには付勢信号を出力し
てサスペンシヨンロツク回路を形成させる。トラ
ツククレーン1はシヤシフレーム3上にクレーン
2が載置されるために比較的重心が高く、車体が
左右方向に傾斜すると重心が移動して不安定にな
る。そして、車体が傾くと傾き側の車輪に掛かる
荷重割合が大きくなり、車体の傾き側の沈込量が
大きくなる。転角制御は傾斜角θが前記所定値θN
より大きくなると各油圧シリンダ10,12,1
6,18の伸縮を規制(ロツク)して沈込量の増
加を防止し、転角(左右安定性)の向上を図るも
のである。 第30図乃至第32図は前記ステツプ241の実
行により形成される油圧回路を示し、電磁切換弁
102のソレノイド102a,102bはいずれ
も消勢されて電磁切換弁102は中立位置102
Bに切り換えられており、油圧ポンプ100aか
らの作動油は作動油圧路41に吐出供給されず、
ドレインタンク91に戻される。又、電磁切換弁
105のソレノイド105aは付勢されるために
電磁切換弁105のポート105bと105e、
及びポート105cと105dが夫々接続される
切換位置に切り換えられ、油圧ポンプ100bか
ら油路51aに吐出されたパイロツト圧油はドレ
インタンク91に戻される。従つて、パイロツト
チエツク弁28,54,59,64,67等、及
びパイロツト操作切換弁27等はいずれも閉成さ
れている。更に、姿勢制御コントローラ120は
電磁切換弁47,49,50の何れにも付勢信号
を出力せず、これらの電磁切換弁は閉成状態にあ
る。この結果、ピストン上室10f,12f,1
6f,18f及びピストン下室10g,12g,
16g,18g内のいずれの作動油もこれらのピ
ストン上室及びピストン下室に閉じ込められ、ピ
ストン10b,12b,16b,18bは移動出
来なくなつて油圧シリンダ10,12,16,1
8はロツクされることになる。 姿勢制御コントローラ120は油圧シリンダ1
0,12,16,18をロツク状態に保持した
後、傾斜角センサ122からの検出信号を監視
し、傾斜角θが前記所定角θN以下になるまでステ
ツプ240及び241を繰り返し実行し、油圧シリンダ
10,12,16,18をロツク状態に保持す
る。又、傾斜角θが上記所定角θNより大きい所定
角θO(例えば、20°)以上になると姿勢制御コント
ローラ120は図示しない警報ブザを吹鳴させて
危険を知らせるようになつている。又、エンジン
110が停止し、姿勢制御コントローラ120へ
の給電が停止された場合、電磁切換弁105への
付勢信号を供給出来なくなるが、油圧ポンプ10
0a,100bも停止して作動油圧及びパイロツ
ト油圧が吐出されなくなり、この場合にもパイロ
ツトチエツク弁28,54,59,64,67等
及びパイロツト操作切換弁27等はいずれも所定
圧のパイロツト油圧が供給されないために閉成の
状態に保持され、油圧シリンダ10,12,1
6,18のロツク状態が維持される。 傾斜角θが前記所定角θN以下になると、前述し
た通り、サスペンシヨンロツク回路を解除して
(ステツプ242)、後続のステツプ243に進む。 制動時アンタノーズダイブ制御 第13図のステツプ243において姿勢制御コン
トローラ120はブレーキ圧スイツチ125がオ
フか否か、即ち、ブレーキペダル126が踏み込
まれず、ブレーキチユーブ128内のブレーキ作
動油圧が所定圧以下であるか否か判別する。この
判別結果が肯定の場合には後述する第14図のス
テツプ250に進み、否定の場合、即ち、ブレーキ
ペダル126が踏み込まれ、ブレーキチユーブ1
28内のブレーキ作動油圧が所定圧以上の場合、
ステツプ244に進み姿勢制御コントローラ120
は電磁切換弁102及び105の各ソレノイド1
02a,105aに付勢信号を出力し、電磁切換
弁47,49,50の各ソレノイドは消勢してこ
れらの電磁切換弁47,49,50を閉成してア
ンチノーズダイブ回路を形成させる。 車両走行中にブレーキペタル126を踏み込ん
で急制動をかけるとクレーン2を載置し、比較的
高い位置に重心を有する車体は慣性力により車体
前部が沈み込み、逆に車体後部が浮き上がつて前
下がり角が大きくなる傾向を有するが、アンチノ
ーズダイブ制御はこの制動時の前下がり角が大き
くなるのを制御することを目的とするものであ
る。 第33図乃至第35図はステツプ244の実行に
より形成される油圧回路を示し、姿勢制御コント
ローラ120により電磁切換弁102のソレノイ
ド102aが付勢される結果、電磁切換弁102
は開成位置102Aに切り換えられ、一定の油圧
が作動油圧路41に供給される。この作動油は流
量制御弁103、チエツク弁71(第3図参照)
を介してパイロツト油路52に供給されてパイロ
ツト油圧を発生させ、このパイロツト油圧はパイ
ロツトチエツク弁54,59,64,67に供給
されてこれらのパイロツトチエツク弁を開成させ
る。一方、電磁切換弁105のソレノイド105
aが付勢されると電磁切換弁105のポート10
5bと105e、及びポート105cと105d
が夫々接続される切換位置に切り換えられ、油圧
ポンプ100bからの油路51aに吐出されたパ
イロツト圧油はドレインタンク91に戻される。
従つて、パイロツトチエツク弁28,29,55
a,60a、及びパイロツト操作切換弁27,3
0はいずれも閉成されている。更に、姿勢制御コ
ントローラ120は電磁切換弁47,49,50
の何れにも付勢信号を出力せず、これらの電磁切
換弁は閉成状態にある。この結果、第34図及び
35図に示す油圧回路が形成される。 制動時に前輪側の油圧シリンダ10,12が縮
んでピストン10b,12bか上方に変位する
と、第34図の矢印で示すようにピストン上室1
0f,12fから作動油が吐出され、この作動油
の一部は開成状態にあるパイロツトチエツク弁5
4,59、油路74,76、油路23のパイロツ
トチエツク弁29、油路22のパイロツトチエツ
ク弁28を介してピストン下室10g,12gに
流入し、残部は流量制御弁55,60を介してア
キユムレータ57,62に流入する。このとき、
流量制御弁55,60のパイロツトチエツク弁5
5a,60aにはパイロツト油圧が供給されてい
ないのでこのパイロツトチエツク弁55a,60
aを介してアキユムレータ57,62側に向かう
流れは阻止され、絞り55b,60bを介する流
れのみが許容される。又、上述のパイロツトチエ
ツク弁28及び29は前述した通り絞り付のパイ
ロツト操作チエツク弁であるのでこれらのチエツ
ク弁28及び29を流れる作動油の流量が規制さ
れることになる。従つて、急制動時のノーズダイ
ブにより前輪側の油圧シリンダ10及び12に作
用し、これらを収縮させようとする力は、流量制
御弁55,60の絞り55b,60b、及びパイ
ロツトチエツク弁28,29の絞り効果により減
衰させられる。 尚、この制動時のアンチノーズダイブ制御の油
圧回路が形成されたとき油圧シリンダ10,12
が伸長しようとしてもパイロツトチエツク弁28
及びパイロツト操作切換弁27にはパイロツト油
圧が供給されないために閉成の状態にあり、ピス
トン下室10g,12gからピストン上室10
f,12fに向かう作動油の流れが阻止されピス
トン10b,12bは下方に変位することが出来
ず、即ち、油圧シリンダ10,12は伸長するこ
とが出来ない。 一方、急制動時に後輪側の油圧シリンダ16,
18が伸長しようとした場合にも第35図に示す
パイロツトチエツク弁28及びパイロツト操作切
換弁27にはパイロツト油圧が供給されないため
に閉成の状態にあり、これらのチエツク弁28及
び切換弁27によりピストン下室10gから吐出
しようとする作動油の流出が阻止され油圧シリン
ダ16,18は伸長出来ない。しかしながら、後
輪側の油圧シリンダ16,18が縮もうとする場
合にはピストン16b,18bが上方に変位し、
このとき第35図の矢印で示すようにピストン上
室16f,18fから作動油が吐出され、この作
動油の一部は第34図と同様にして開成状態にあ
るパイロツトチエツク弁64,67、油路78,
80、油路23のパイロツトチエツク弁29、油
路22のパイロツトチエツク弁28を介してピス
トン下室16g,18gに流入し、残部はアキユ
ムレータ65,68に流入する。このとき第34
図に示す前輪側の油圧回路と同様にパイロツトチ
エツク弁28及び29の絞り作用によりピストン
上室16f,18fからピストン下室16g,1
8gに向かう作動油が規制され、油圧シリンダ1
6,18に作用し、これらを伸長させようとする
力は減衰させられる。 斯くして、急制動時に前輪側の油圧シリンダ1
0,12は絞り55b,60b及び絞り付チエツ
ク弁28,29により規制された沈込速度で沈み
込み、後輪側の油圧シリンダ16,18も縮み方
向のみが許容される結果、車両前部の前下がり角
が過度になる(ノーズダイブ)現象が回避され
る。 姿勢制御コントローラ120は上述のアンチノ
ーズダイブ制御用の油圧回路を形成した後再度ブ
レーキ圧スイツチ125がオフになつたか否かを
判別し(ステツプ245)、ブレーキ圧スイツチ12
5がオフにならない場合にはステツプ244及び245
を繰り返し実行して前記アンチノーズダイブ制御
用油圧回路を形成したままに保持する。 一方、ブレーキペタル126が解放され、ブレ
ーキ圧スイツチ125がオフとなり、ステツプ
245の判別結果が肯定になると、姿勢制御コント
ローラ120は内蔵するtoタイマ(プログラムタ
イマ等であつてもよい)をセツトし(ステツプ
246)、このタイマにより所定時間to(例えば、3
〜4秒)が経過したか否かを判別する(ステツプ
247)。そして、所定時間toの経過を待ち、所定時
間toが経過すると前記ステツプ244で形成させた
油圧回路を解除して前述した第16図乃至第18
図に示す油圧回路に戻し(ステツプ248)、前記第
14図のステツプ250に進む。この様にブレーキ
圧スイツチ125がオフになつても直にアンチノ
ーズダイブ回路を解除せずに前記所定時間toが経
過して初めて解除することによりノーズダイブを
確実に防止すると共に乗り心地を改善することが
出来る。 ピツチング防止制御 ステツプ250において姿勢制御コントローラ1
20は上下加速度Gセンサ124から車体の上方
向の加速度Gが所定値を超えたことを表す所定の
信号ないしは下方向の加速度Gが所定値を超えた
ことを表わす所定の信号の何れでもない信号(オ
フ信号)が出力されているか否かを判別する。こ
の判別は車両が不整地等の走行によりピツチング
しているか否かを判別するもので、この判別結果
が肯定の場合には姿勢制御コントローラ120は
ピツチング防止制御を実行せずに当該制御プログ
ラムの今回ループの実行を終了する。 一方、ステツプ250の判別結果が否定、即ち、
上下加速度Gセンサ124から車体の上方向の加
速度Gが所定値を超えたことを表す所定の信号な
いしは下方向の加速度Gが所定値を超えたことを
表す所定の信号のいずれかの信号が出力された場
合、ステツプ251に進み姿勢制御コントローラ1
20は上下加速度Gセンサ124からの信号に応
じたピツチング防止のための油圧回路を形成させ
る。 このピツチング防止制御用油圧回路は、例えば
不整地走行により生じた車両のピツチング振動を
抑制排除するためのもので、姿勢制御コントロー
ラ120が上下加速度Gセンサ124からの所定
の信号が車体の上方向(浮き上がる方向)の加速
度が所定値(例えば、0.2G、但し、振動周期2
Hz以下)を超えたことを表す信号を検出した場合
には先に説明した第16図乃至第18図に示す油
圧回路を形成させる。この油圧回路は前述した通
り油圧シリンダ10,12,16,18の伸長時
にはピストン下室10g,12g,16g,18
gからピストン上室10f,12f,16f,1
8fに向かう作動油の流量を絞り付パイロツトチ
エツク弁28及び流量制御弁26の絞り26aの
絞り作用により規制するものであり、この絞り作
用により車体の上方向の衝撃を減衰させることが
出来る。そして、後輪側の油圧シリンダ16,1
8が収縮する場合にはピストン上室16f,18
fからピストン下室16g,18gに向かう作動
油の流量は絞り付パイロツトチエツク弁28、並
びに流量制御弁26の絞り26a及び絞り付チエ
ツク弁26bの絞り作用により規制され、この絞
り作用により油圧シリンダ16,18の収縮動作
が減衰される。 一方、姿勢制御コントローラ120は上下加速
度Gセンサ124からの所定の信号が車体の下方
向(沈み込み方向)の加速度が所定値(例えば、
0.2G、但し、振動周期2Hz以下)を超えたこと
を表す信号を検出した場合には先に説明した第3
3図乃至第35図に示す油圧回路を形成させる。
この油圧回路は前述した通り油圧シリンダ10,
12,16,18の収縮のみを許容し、伸長を規
制するものであり、しかも、油圧シリンダ10,
12,16,18の収縮時にはピストン上室10
f,12f,16f,18fからピストン下室1
0g,12g,16g,18gに向かう作動油の
流量を絞り付パイロツトチエツク弁28,29及
び流量制御弁55,60の各絞り55b,60b
の絞り作用により規制するものであり、この絞り
作用により車体の下方に向かう衝撃を減衰させる
ことが出来る。尚、後輪側の油圧シリンダ16及
び18が伸長しようとすると油圧シリンダ16,
18はロツクになり、これらの油圧シリンダ1
6,18の伸長が規制される。 斯くして、上下加速度Gセンサ124からの信
号に応じて上述の第16図乃至第18図に示す油
圧回路と第33図乃至第35図に示す油圧回路に
交互に切り換えることにより車両のピツチングを
急速に減衰排除することが出来る。 次いで、姿勢制御コントローラ120は次のス
テツプ252において所定時間t1の経過を計時す
るt1タイマをセツトした後、上下加速度Gセン
サ124からの信号が前記オフ信号に反転したか
否かを判別する(ステツプ253)。この判別結果が
肯定の場合にはステツプ255に直に進み、ピツチ
ング防止制御用油圧回路を解除して前述した第1
6図乃至第18図に示す油圧回路に戻し当該制御
プログラムの今回ループの実行を終了する。 前記ステツプ253の判別結果が否定の場合、即
ち、上下加速度Gセンサ124からの信号が前記
オフ信号でない場合にはステツプ254に進み、前
記ステツプ252においてタイマを設定した時点か
ら既に前記所定時間t1が経過したか否かを判別
し、未だ経過していなければステツプ253及び254
を繰り返し実行する。即ち、ピストン防止回路を
引き続き保持してピツチングを減衰させる。そし
て、ステツプ254の判別結果が肯定の場合、前記
ステツプ255に進みピツチング防止回路が解除さ
れる。即ち、この場合上下加速度Gセンサ124
により車体が未だピツチング状態にあることを検
出しているが、このピツチング状態を防止するた
めの油圧回路を長時間に亘つて形成しているので
ピツチング状態から未だ脱出していなくて一旦ピ
ツチング防止回路を解除するものである。これは
ピツチング防止制御より優先順位の高いレベル調
整制御、転角制御等の作動制御を優先させるため
のものであり、一旦ピツチング防止回路を解除す
ることによりこれらの優先順位の高い作動制御を
優先して実行することが出来る。そして、レベル
調整制御、転角制御等の優先順位の高い作動制御
を実行する必要が無い場合には直にステツプ251
に戻り、ピツチング防止回路が再び形成され、こ
の間のプログラムの実行に要する時間は僅かであ
るので実質的に不都合は生じない。 オンタイア制御 前記第9図のステツプ200に戻り、このステツ
プにおいて判別結果が否定の場合、即ち、マニア
ル切換スイツチ134がマニアルモード位置にあ
り、オン信号を出力している場合、第15図のス
テツプ260に進む。前記マニアル切換スイツチ1
34は、前述した通りトラツククレーン1の図示
しない変速装置がニユートラル、超低速段、及び
一速段の何れかの切換位置に切り換えられてお
り、且つ、マニアルモード位置に切り換えた場合
にオン信号を出力するもので、マニアル切換スイ
ツチ134のオン信号によりステツプ260が実行
されると姿勢制御コントローラ120はサスペン
シヨンロツク回路を形成させる。 このサスペンシヨンロツク回路は前記転角制御
で形成させた、第30図乃至第32図に示す回路
と同じであり、車両を停止させて吊下作業する場
合、あるいは車両を所定速度以下で走行させなが
ら吊下作業する場合にこのサスペンシヨンロツク
回路を形成させると各油圧シリンダ10,12,
16,18は伸縮不能となり(ロツク状態とな
り)、油圧サスペンシヨン装置のサスペンシヨン
機能が喪失されて、所謂オンタイア状態でコレー
ン2の吊下作業が行われることになり、これによ
り吊下作業の安定化が図られる。 車高制御 次に、姿勢制御コントローラ120はステツプ
261において上下コントロールスイツチ132が
中立位置にあり指令信号を何も出力していないか
(オフか)否かを判別する。この上下コントロー
ルスイツチ132は、前述した通りそのレバー1
32aを車体の前後方向に倒すとその倒れ角度に
応じて車体を上下させる指令信号を発生させるも
ので、ステツプ261における判別結果が否定の場
合、即ち、前記マニアル切換スイツチ134がオ
ン信号を出力しており、且つ、レバー132aが
前後方向何れか一方に倒されている場合にステツ
プ262に進み、姿勢制御コントローラ120は車
高上下回路を形成させる。 この車高制御は、吊下作業時等にクレーン2に
よる吊下位置を変えずに車高を僅かに調整して吊
下高さを変えたい場合、例えば不整地における走
行吊下作業時に車高を高めて障害物を跨いで通過
したい場合等に有効であり、レバー132aを後
方に倒して車体を上昇させる場合には第20図、
第22図、第27図及び第36図に示す油圧回路
が形成される。 即ち、姿勢制御コントローラ120は電磁切換
弁105には付勢信号を出力せず電磁切換弁10
5を開成状態にして一定圧力のパイロツト油圧を
パイロツト油路51に発生させ、電磁切換弁10
2のソレノイド102aには付勢信号を出力して
開成位置102Aに切換動作させ、所定圧の作動
油を作動油圧路41に発生させる。するとパイロ
ツト油路51に発生したパイロツト油圧はパイロ
ツトチエツク弁28,29,55a,60a及び
パイロツト切換弁27,30に供給されてこれら
のチエツク弁及び切換弁を開成させ、作動油圧路
41からチエツク弁71を介してパイロツト油路
52に発生するパイロツト油圧はパイロツトチエ
ツク弁54,59,64,及び67に供給されて
これらのチエツク弁を開成させる。 又、姿勢制御コントローラ120は電磁切換弁
47,49,50の各ソレノイドを付勢して開成
させており、作動油圧路41の作動油はこれらの
開成された電磁切換弁47,49,50を介して
油圧回路部10d,12d,16d,18dの各
ポートP1に供給される。すると、ポートP1に
供給された作動油は、前述したレベル調整制御の
説明から容易に推考出来るように、第22図及び
第27図に示す油圧回路に充填補給され、各ピス
トン上室10f,12f,16f,及び18fに
流入して各ピストン10b,12b,16b,1
8bを下方に同時に押し下げ油圧シリンダ10,
12,16,18を同じストローク量だけ伸長さ
せる。この結果、車体は水平状態を保つたまま上
方に移動することになる。このとき、姿勢制御コ
ントローラ120は各ストロークセンサ10e,
12e,16e,18eからのストローク検出値
を監視しながらこれらのストローク検出値が上下
コントローラスイツチ132のレバー132aの
倒れ角度に対応する値になるまで第20図、第2
2図、第27図及び第36図に示す油圧回路を保
持し、レバー132aの倒れ角度に応じた所望の
高さまで車体を上昇させる。 レバー132aを前方に倒して車体を降下させ
る場合には第23図、第25図、第29図及び第
37図に示す油圧回路が形成される。 即ち、姿勢制御コントローラ120は電磁切換
弁105には付勢信号を出力せず電磁切換弁10
5を開成状態にして一定圧力のパイロツト油圧を
パイロツト油路51に発生させ、電磁切換弁10
2のソレノイド102bには符号信号を出力して
ドレイン位置102Cに切換動作させ、作動油圧
路41をドレインタンク91側に連通させる。す
るとパイロツト油路51に発生したパイロツト油
圧はパイロツトチエツク弁28,29,55a,
60a及びパイロツト切換弁27,30に供給さ
れてこれらのチエツク弁及び切換弁を開成させ、
パイロツト通路51からチエツク弁70を介して
パイロツト油路52に発生するパイロツト油圧は
パイロツトチエツク弁54,59,64、及び6
7に供給されてこれらのチエツク弁を開成させ
る。 前輪側の油圧シリンダ10,12には第25図
に示す油圧回路が、後輪側の油圧シリンダ16,
18には第29図に示す油圧回路が夫々形成さ
れ、姿勢制御コントローラ120が電磁切換弁4
7,49,50の各ソレノイドを付勢して開成さ
せると、油圧回路部10d,12d,16d,1
8dの各ポートP1に接続される作動油圧路43
〜46の作動油は各電磁切換弁47,49,5
0、作動油圧路41、流量制御弁103の絞り1
03a、電磁切換弁102を介してドレインタン
ク91に排出される。そして、前述したレベル調
整制御の説明から容易に推考出来るように、各油
圧シリンダ10,12,16,18の油圧回路か
ら作動油が第25図及び第29図の矢印で示す経
路を介して各作動油圧路43〜46に排出され、
各油圧回路内の作動油圧が低下して各油圧シリン
ダ10,12,16,18が同時に同じストロー
ク量だけ収縮し、車体が水平状態を保つたまま下
方に移動する。このとき、姿勢制御コントローラ
120は上述の車高を上昇させる場合と同様に各
ストロークセンサ10e,12e,16e,18
eからのストローク検出値を監視しながらこれら
のストローク検出値が上下コントローラスイツチ
132のレバー132aの倒れ角度に対応する値
になるまで第23図、第25図、第29図及び第
37図に示す油圧回路を保持し、レバー132a
の倒れ角度に応じた所望の高さまで車体を下降さ
せる。そして、レバー132aの倒れ角度に応じ
た高さまで車体が下降すると、姿勢制御コントロ
ール120はサスペンシヨンロツク回路を形成し
て油圧シリンダ10,12,16,18をロツク
した後再びステツプ261を実行し、上下コントロ
ールスイツチ132がオフか否かを判別する。 姿勢制御 車体が所望の高さにあり、上下コントロールス
イツチ132のレバー132aが中立位置にあつ
て前記ステツプ261の判別結果が肯定の場合には
ステツプ264に進み、姿勢コントロールスイツチ
130が中立位置にあり指令信号を何も出力して
いないか、(オフか)否かを判別する。この姿勢
コントロールスイツチ130は、前述した通りそ
のレバー130aを前後左右に倒すとその倒れた
方向及び倒れ角度に応じて車体を傾斜させる指令
信号を発生させるもので、ステツプ264における
判別結果が否定の場合、即ち、前記マニアル切換
スイツチ134がオン信号を出力しており、且
つ、レバー130aが前後左右何れか一方の方向
に倒れている場合にはステツプ265に進み、姿勢
制御コントローラ120は姿勢コントロール回路
を形成させる。 この姿勢制御は、傾斜地での吊下作業に車体を
水平姿勢に保ち、吊下作業の安定化を図る場合に
有効であり、レバー130aの倒れ方向、及び倒
れ角度に応じて下表に示される油圧回路が形成さ
れる。尚、レバー130aの倒れ角度を前後方向
に+α〜−α、左右方向に+β〜−βと規定して
ある。
【表】
【表】 上表において、例えば、レバー130aを前方
に所定角度αM以下の角度α(0<α≦αM)に対応
する角度だけ傾斜させると、第23,24,25
図に示す油圧回路が形成されて前輪側の油圧シリ
ンダ10,12が収縮させられ、前方に所定角度
αM以上、且つ、所定角度αN以下の角度α(αM<α
≦αN)に対応する角度だけ傾斜させると、先ず
第23,24,25図に示す油圧回路が形成され
て前輪側の油圧シリンダ10,12が収縮させら
れた後、第20,26,27図と類似の回路を形
成させて後輪側の油圧シリンダ16,18が伸長
させられ、車体前部が所望の角度だけ沈み込むこ
とになる。尚、前記所定角度αN以上車体を傾斜
させることは車体の安全性を崩すので許容されな
いことになつている。 姿勢制御コントローラ120は各ストロークセ
ンサ10e,12e,16e,18eからのスト
ローク検出値を監視しながらこれらのストローク
検出値から演算される傾斜角度が姿勢のコントロ
ールスイツチ130のレバー130aの倒れ角度
に対応する値になるまで上表に示す当該油圧回路
を保持し、レバー130aの倒れ角度に応じた所
望の傾斜角度まで車体を傾斜させる。 上表に従つて前輪側の油圧シリンダ10,12
を同時に収縮させるときには姿勢制御コントロー
ラ120は第23,24,25図に示す油圧回路
を形成させる。この油圧回路は前述の第10図ス
テツプ216及び217で形成させた回路と同じである
のでその詳しい説明は省略する。 前輪側の油圧シリンダ10,12は同時に伸長
させるときには姿勢制御コントローラ120は第
20,21,22図に示す油圧回路を形成させ
る。この油圧回路は前述の第10図ステツプ211
及び212で形成させた回路と同じであるのでその
詳しい説明は省略する。 後輪側の油圧シリンダ16,18を同時に収縮
させるときには姿勢制御コントローラ120は第
23,28,29図に示す回路と類似の回路を形
成させる。即ち、姿勢制御コントローラ120は
第28図に示す電磁切換弁49のソレノイドに付
勢信号を出力すると共に電磁切換弁50のソレノ
イドにも付勢信号を出力してこれらの電磁切換弁
49及び50を開成させ、他は第23,28,2
9図に示す回路と同じ回路を形成させるものであ
る。そして、油圧シリンダ16,18の作動油が
同時にドレインタンク91側に排出され油圧シリ
ンダ16,18が共に収縮して車体後部が沈み込
むことになる。この油圧回路の詳細な作用は第2
3,28,29図に示す回路の説明から容易に推
考されるので以下説明を省略する。 後輪側の油圧シリンダ16,18を同時に伸長
させるときには姿勢制御コントローラ120は第
20,26,27図に示す回路と類似の回路を形
成させる。即ち、この場合にも姿勢制御コントロ
ーラ120は第26図に示す電磁切換弁49のソ
レノイドに符号信号を出力すると共に電磁切換弁
50のソレノイドにも付勢信号を出力してこれら
の電磁切換弁49及び50を開成させ、他は第2
0,26,27図に示す回路と同じ回路を形成さ
せるものである。そして、油圧シリンダ16,1
8に作動油が同時に補充され、油圧シリンダ1
6,18が共に伸縮して車体後部が浮き上がるこ
とになる。この油圧回路の詳細な作用は第20,
26,27図に示す回路の説明から容易に推考さ
れるので以下説明を省略す。 左側の油圧シリンダ10,16を同時に収縮さ
せるときには姿勢制御コントローラ120は第2
3,25,29,38図に示す油圧回路を形成さ
せる。この場合姿勢制御コントローラ120は電
磁切換弁47,49,50の内、電磁切換弁47
及び49を閉成させる。すると、前述の第29図
で説明したと同右にして左後端の油圧シリンダ1
6が作動油がドレインタンク91に排出され、左
後端が沈み込む。又、電磁切換弁47も開成され
ているので前輪側の油圧シリンダ10及び12か
らも作動油が排出されようとするかが、右後側の
油圧回路18が伸縮せず、左後輪の油圧シリンダ
16だけが沈み込むので、シヤシフレーム3は左
輪側が沈む方向に捩じられることになる。そし
て、このときシヤシフレーム3の剛性が高いので
前輪側の左油圧シリンダ10にはこれを収縮させ
ようとする力が加わり、右油圧シリンダ12には
これを伸長させようと力が加わり結局左油圧シリ
ンダ10の作動油のみが第25図に示した経路介
して排出されてこの油圧シリンダ10が沈み込
み、右油圧シリンダ12は伸長も収縮もせずに元
の位置に止まる。斯くして、前後の左車輪4,8
が同時に沈み込み、車体は左側を下にして傾斜す
ることになる。 右側の油圧シリンダ12,18を同時に収縮さ
せるときには姿勢制御コントローラ120は第2
3,25,29,38図に示す油圧回路の内、電
磁切換弁49に代えて電磁切換弁50を付勢し、
電磁切換弁49を閉成に、電磁切換弁50を開成
にすると右後輪側の油圧シリンダ18から作動油
がドレインタンク91に排出され、右後輪が沈み
込むことになる。そして、右縁後の沈み込みに伴
つて今度は右前輪の油圧シリンダ12が収納して
前後の右車輪4,8が同時に沈み込み、車体は右
側を下にして傾斜することになる。 左側の油圧シリンダ10,16を同時に伸長さ
せるときには姿勢制御コントローラ120は第2
0,22,27,39図に示す油圧回路を形成さ
せる。この場合姿勢制御コントローラ120は電
磁切換弁47,49,50の内、電磁切換弁47
及び49を開成させる。すると、油圧シリンダ1
6に作動油が補充され、油圧シリンダ16が伸長
して左後輪が浮き上がる。又、電磁切換弁47も
開成されているので前輪側の油圧シリンダ10及
び12にも作動油が補充されようとするが、右後
輪の油圧回路18が伸縮せず、左後輪の油圧シリ
ンダ16のみが伸長するので、シヤシフレーム3
は左輪側が浮き上がる方向に捩られることにな
る。そして、シヤシフレーム3の剛性が高いので
前輪側の左油圧シリンダ10にはこれを伸長させ
ようとする力が加わり、右油圧シリンダ12には
これを収縮させようと力が加わり、結局左油圧シ
リンダ10にのみ作動油が第22図に示した経路
を介して補充されてこの油圧シリンダ10が伸長
し、右油圧シリンダ12は伸長も収縮もせずに元
の位置に止まる。斯くして、前後の左車輪4,8
が同時に浮き上がり、車体は右側を下にして傾斜
することになる。 右側の油圧シリンダ12,18を同時に伸長さ
せるときには姿勢制御コントローラ120は第2
0,22,27,39図を示す油圧回路の内、電
磁切換弁49に代えて電磁切換弁50を付勢し、
電磁切換弁49を閉成に、電磁切換弁50を開成
にすると右後輪側の油圧シリンダ18に作動油が
補充され、右後輪が浮き上がることになる。そし
て、右後輪の浮き上がりに伴つて今度は右前輪の
油圧シリンダ12が伸長して前後の右車輪4,8
が同時に浮き上がり、車体は左側を下にして傾斜
することになる。 姿勢制御コントローラ120は姿勢コントロー
ルスイツチ130のレバー130aの倒れ角度に
応じた角度まで車体が傾斜すると前記サスペンシ
ヨンロツク回路を形成させて油圧シリンダ10,
12,16,18をロツク状態にした後、再びス
テツプ261に戻り、該判別ステツプを実行する。
そして、ステツプ261及び264の判別結果がいずれ
も肯定の場合には当該姿勢制御プログラムの今回
ループの実行を終了する。 (考案の効果) 以上詳述したように本考案の車両用油圧サスペ
ンシヨン装置に依れば、少なくともフロントアク
スル及びリヤアクスルの各両端部とシヤシフレー
ム間に夫々介装され、ピストンにより画成される
ピストン一側室とピストンロツド側のピストン他
側室とを有する油圧シリンダ、これらの各油圧シ
リンダのピストン一側室とピストン他側室とを
夫々連通する油路、これらの各油路途中に配設さ
れ、移動可能な隔壁により画成されるガス室と油
室を有し、前記ピストンの移動によりピストン一
側室から吐出される作動油の一部を前記油室に蓄
えるアキユムレータ、前記各油路途中に夫々配設
され、各油路を少なくとも前記ピストン他側室か
ら前記ピストン一側室に向かつて流れる作動油の
流量を規制する絞り手段、及びこの絞り手段と並
列に各油路途中に夫々配設され、ピストン他側室
からピストン一側室に向かう作動油の油圧が所定
値を超えたとき開成して作動油圧を実質的に一定
値に保持するリリーフ弁を備えて構成されるの
で、車両走行時におけるばね機能及びシヨツクア
ブソーブ機能が実現され、路面不整地による衝撃
や振動を緩和して乗心地の向上が図られ、しか
も、リリーフ弁により油圧シリンダの減衰力が適
度の値に規制されるのでピストンスピードの高い
領域においても優れた緩衝作用が発揮出来る。ま
た、本願考案装置の油圧シリンダが各軸毎に配設
されているので、各油圧シリンダは、荷重の増減
に応じて伸縮し、平均位置で荷重を支え、各輪の
振動を他に干渉させることなく、不整地走行時に
おける衝撃や振動を緩和さることができ、コイル
ばねやリリーフスプリングなどが不要であり、部
品点数を減少させることが出来る。更に、アキユ
ムレータのガス室の容量、充填するガス圧等を、
各輪毎に適宜に設定することによりフロントアク
スル及びリアアクスルの種々の荷重分布割合のも
のに適合させることが出来るという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示し、第1図は本考
案に係る油圧サスペンシヨン装置が搭載されるト
ラツククレーンの側面図、第2図は第1図に示す
トラツククレーンの部分横断面図、第3図は本考
案に係る油圧サスペンシヨン装置の油圧回路図、
第4図は第3図の油圧シリンダの油圧回路部10
d,12d,16d,18dの詳細回路図、第5
図は作動油及びパイロツト油圧の供給系統の油圧
回路図、第6図は本考案に係る油圧サスペンシヨ
ン装置の作動制御を司る姿勢制御コントローラの
入出力結線図、第7図は第4図の流量制御弁26
を構成するチエツク弁26bの詳細を示す断面構
成図、第8図は第4図のパイロツトチエツク弁2
8の詳細を示す断面構成図、第9図乃至第15図
は第6図の姿勢制御コントローラ120により実
行される油圧シリンダの作動制御手順を示すブロ
グラムフロートチヤート、第16図乃至第18図
は各々本考案に係る油圧サスペンシヨン装置の作
動を説明するための油圧回路状態図、第19図は
本考案に係る油圧サスペンシヨン装置のシヨツク
アブソーバ機能を説明するためのピストンスピー
ドと減衰力との関係を示すグラフ、第20図乃至
第39図は各々本考案に係る油圧サスペンシヨン
装置の作動を説明するための油圧回路状態図であ
る。 1……トラツククレーン、3……シヤシフレー
ム、4……前輪、5……フロントアクスル、8…
…後輪、9……リアアクスル、10,12,1
6,18……油圧シリンダ、10b,12b,1
6b,18b……ピストン、10e,12e,1
6e,18e……ストロークセンサ、10f,1
2f,16f,18f……ピストン上室、10
g,12g,16g,18g……ピストン下室、
21,22,23……油路、25……リリーフ
弁、26……流量制御弁、26a……絞り、26
b……絞り付チエツク弁、260……ポペツト、
265……スペーサ、27……パイロツト切換
弁、28,29……パイロツトチエツク弁、28
0……ポペツト、283……ピストン、283a
……ピストンロツド、289……スペーサ、30
……パイロツト切換弁、41……作動油圧路、4
7,49,50……電磁切換弁、51,52……
パイロツト油路、54,59,64,67……パ
イロツトチエツク弁、55,60……流量制御
弁、55a,60a……パイロツトチエツク弁、
55b,60b……絞り、57,62,65,6
8……アキユムレータ、70,71……チエツク
弁、73〜80……油路、91……ドレイン、1
00a,100b……油圧ポンプ、102……電
磁切換弁、103……流量制御弁、105……電
磁切換弁、120……姿勢制御コントローラ、1
22……傾斜角センサ、124……上下加速度G
センサ、125……ブレーキ圧スイツチ、130
……姿勢コントローラスイツチ、132……上下
コントロールスイツチ、134……マニアル切換
スイツチ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 少なくともフロントアクスル及びリヤアクスル
    の各両端部とシヤシフレーム間に夫々介装され、
    ピストンにより画成させるピストン一側室とピス
    トンロツド側のピストン他側室とを有する油圧シ
    リンダ、これらの各油圧シリンダの前記ピストン
    一側室と前記ピストン他側室とを夫々連通する油
    路、これらの各油路途中に配設され、移動可能な
    隔壁により画成されるガス室と油室を有し、前記
    ピストンの移動により前記ピストン一側室から吐
    出される作動油の一部を前記油室に蓄えるアキユ
    ムレータ、前記各油路途中に夫々配設され、各油
    路を少なくとも前記ピストン他側室から前記ピス
    トン一側室に向かつて流れる作動油の流量を規制
    する絞り手段、及び該絞り手段と並列に前記各油
    路途中に夫々配設され、前記ピストン他側室から
    前記ピストン一側室に向かう作動油の圧油が所定
    値を超えたとき開成して作動油圧を実質的に一定
    値に保持するリリーフ弁を備えて成ることを特徴
    とする車両用油圧サスペンシヨン装置。
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