JPH0536475A - 有機el素子の封止方法 - Google Patents

有機el素子の封止方法

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JPH0536475A
JPH0536475A JP3187906A JP18790691A JPH0536475A JP H0536475 A JPH0536475 A JP H0536475A JP 3187906 A JP3187906 A JP 3187906A JP 18790691 A JP18790691 A JP 18790691A JP H0536475 A JPH0536475 A JP H0536475A
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浩昭 中村
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正 楠本
Masahide Matsuura
正英 松浦
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Abstract

(57)【要約】 【目的】長寿命の有機ELデバイスを製造することが可
能な、有機EL素子の封止方法を提供する 【構成】互いに対向する2つの電極間に蛍光性の有機固
体からなる発光層が少なくとも介在してなる積層構造体
を有する有機EL素子の前記積層構造体の外表面に、電
気絶縁性高分子化合物からなる保護層を設けた後、この
保護層の外側に、電気絶縁性ガラス、電気絶縁性高分子
化合物および電気絶縁性気密流体からなる群より選択さ
れる1つからなるシールド層を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレクトロルミネッセ
ンス素子(EL素子)の封止方法に係り、特に有機EL
素子の封止方法に関する。
【0002】
【背景技術】EL素子には無機EL素子と有機EL素子
とがあり、いずれのEL素子も自己発光性であるために
視認性が高く、また完全固体素子であるために耐衝撃性
に優れるとともに取扱が容易である。このため、グラフ
ィックディスプレイの画素やテレビ画像表示装置の画
素、あるいは面光源等としての研究開発および実用化が
進められている。有機EL素子は、アントラセン等の蛍
光性の有機固体からなる発光層とトリフェニルアミン誘
導体等からなる正孔注入層、または発光層とペリレン誘
導体等からなる電子注入層、あるいは正孔注入層と発光
層と電子注入層とを、2つの電極(発光面側の電極は透
明電極)間に介在させた積層構造体を、一般に基板上に
形成してなる。
【0003】このような有機EL素子は、発光層に注入
された電子と正孔とが再結合するときに生じる発光を利
用するものである。このため有機EL素子は、発光層の
厚さを薄くすることにより例えば4.5Vという低電圧
での駆動が可能で応答も速いといった利点や、輝度が注
入電流に比例するために高輝度のEL素子を得ることが
できるといった利点等を有している。また、発光層とす
る蛍光性の有機固体の種類を変えることにより、青、
緑、黄、赤の可視域すべての色で発光が得られている。
有機EL素子は、このような利点、特に低電圧での駆動
が可能であるという利点を有していることから、現在、
実用化のための研究が進められている。
【0004】ところで、有機EL素子の発光層の材料で
ある蛍光性の有機固体は、水分、酸素等に弱い。また、
発光層上に直接あるいは正孔注入層または電子注入層を
介して設けられる電極(以下、対向電極ということがあ
る)は、酸化により特性が劣化し易い。このため、従来
の有機EL素子を大気中で駆動させると発光特性が急激
に劣化する。したがって、実用的な有機EL素子や有機
ELデバイスを得るためには、発光層に水分や酸素等が
侵入しないように、また対向電極が酸化されないよう
に、素子を封止して長寿命化を図る必要がある。
【0005】しかしながら、有機EL素子については、
有効な封止方法が未だ開発されていない。例えば、無機
EL素子を封止する方法、すなわち、背面電極(対向電
極)の外側に背面ガラス板を設け、背面電極と背面ガラ
ス板との間にシリコーンオイルを封入する方法を有機E
L素子に適用した場合には、対向電極を介して、あるい
は対向電極と正孔注入層または電子注入層とを介してシ
リコーオイルが発光層に侵入し、このシリコーンオイル
により発光層が変性してしまうために、有機EL素子の
発光特性が大幅に劣化するかもしくは全く発光しなくな
る。また、機械的保護等のために設けられている樹脂コ
ーティング層を有機EL素子の封止に応用した場合に
も、樹脂コーティング液(一般に、溶媒はテトラヒドロ
フラン、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン系
溶媒か、ベンゼン、キシレン、トルエン等の芳香族炭化
水素系溶媒)が上記のようにして発光層を溶かしてしま
うために、有機EL素子の発光特性が大幅に劣化するか
もしくは全く発光しない。
【0006】有機EL素子開発のこのような動向の中に
あって、本発明者らは、前述の積層構造体を特定のフッ
素系高分子薄膜で被覆することにより長寿命の有機EL
デバイスを得ることに成功し、この有機ELデバイスに
ついては既に特許出願を行った(特願平2−33645
0号、特願平2−409017号、特願平3−1298
52号。以下、これらを先願の有機ELデバイスと総称
することがある。)。
【0007】
【発明の目的】本発明の目的は、先願の有機ELデバイ
スよりも長寿命の有機ELデバイスを製造することが可
能な、有機EL素子の封止方法を提供することにある。
【0008】
【目的を達成するための手段】上記目的を達成する本発
明の方法は、互いに対向する2つの電極間に蛍光性の有
機固体からなる発光層が少なくとも介在してなる積層構
造体を有する有機EL素子の前記積層構造体の外表面
に、電気絶縁性高分子化合物からなる保護層を設けた
後、この保護層の外側に、電気絶縁性ガラス、電気絶縁
性高分子化合物および電気絶縁性気密流体からなる群よ
り選択される1つからなるシールド層を設けることを特
徴とするものである。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
方法は、上述のように、互いに対向する2つの電極間に
蛍光性の有機固体からなる発光層が少なくとも介在して
なる積層構造体の外表面に保護層を設け、この保護層の
外側にシールド層を設けることにより、有機EL素子を
封止するものである。ここで、上記積層構造体の構成と
しては下記〜 電極(陰極)/発光層/正孔注入層/電極(陽極) 電極(陽極)/発光層/電子注入層/電極(陰極) 電極(陽極)/正孔注入層/発光層/電子注入層/電
極(陰極) 電極(陽極または陰極)/発光層/電極(陰極または
陽極) があるが、本発明の方法はいずれの構成の積層構造体を
有する有機EL素子に対しても適用することができる。
また、これらの積層構造体の形状、大きさ、材質、製造
方法等は有機EL素子の用途等に応じて適宜選択される
ものであるが、本発明の方法では積層構造体の形状、大
きさ、材質、製造方法等は問わない。ただし、長寿命の
有機EL素子を得るうえからは、積層構造体の形成過程
での発光層の特性劣化をできるだけ抑止することが望ま
しく、そのためには、発光層の形成から対向電極の形成
までを一連の真空環境下で行うことが特に好ましい。
【0010】本発明の方法では、まず、上述した積層構
造体の外表面に電気絶縁性高分子化合物膜からなる保護
層を設ける。保護層は、少なくとも対向電極の主表面上
に設けられていればよいが、積層構造体の外表面全面に
設けられていることが特に好ましい。また、構造上、対
向電極が発光層、正孔注入層または電子注入層のいずれ
かの層の主表面の一部に設けられている有機EL素子で
は、少なくとも、対向電極の下地となった層の主表面の
うちで対向電極が設けられていない部分上と、対向電極
の主表面上とに保護層を設けることが好ましい。
【0011】保護層の材料である電気絶縁性高分子化合
物は、物理蒸着法(以下、PVD法ということがある)
により成膜可能なもの、化学気相蒸着法(以下、CVD
法ということがある)により成膜可能なもの、またはパ
ーフルオロアルコール、パーフルオロエーテル、パーフ
ルオロアミン等のフッ素系溶媒に可溶のものであればよ
いが、透湿度の小さなものが特に好ましい。各電気絶縁
性高分子化合物の具体例としては、それぞれ以下のもの
が挙げられる。
【0012】PVD法により成膜可能な電気絶縁性高
分子化合物 ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメ
チルメタクリレート、ポリイミド(2種類のモノマーを
基板上に堆積させて重合させたもの。テクニカルジャー
ナル,1988,30,22参照。)、ポリユリア(2種類のモノ
マーを基板上に堆積させて重合させたもの。テクニカル
ジャーナル,1988,30,22参照。)、特開昭63−189
64号公報に開示されているフッ素系高分子化合物、特
開昭63−22206号公報に開示されているフッ素系
高分子化合物、特開昭63−238115号公報に開示
されているフッ素系高分子化合物、ポリテトラフルオロ
エチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジク
ロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン
とジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、環状構造
を有する含フッ素共重合体(特願平3−129852号
公報参照)等。
【0013】CVD法[プラズマ重合法(プラズマC
VD)]により成膜可能な電気絶縁性高分子化合物 ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニ
ルトリメチルシラン、ポリメチルトリメトキシシラン、
ポリシロキサン等。
【0014】パーフルオロアルコール、パーフルオロ
エーテル、パーフルオロアミン等のフッ素系溶媒に可溶
の電気絶縁性高分子化合物 特開昭63−18964号公報に開示されているフッ素
系高分子化合物、特開昭63−22206号公報に開示
されているフッ素系高分子化合物、特開昭63−238
115号公報に開示されているフッ素系高分子化合物、
ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフル
オロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロ
ジフルオロエチレンとの共重合体、環状構造を有する含
フッ素共重合体(特願平3−129852号公報参照)
等のフッ素系高分子化合物。
【0015】保護層は、用いる高分子化合物に応じて、
それぞれPVD法(上記の高分子化合物)、CVD法
(上記の高分子化合物)、キャスト法またはスピンコ
ート法(上記の高分子化合物)により設けることがで
きる。保護層の厚さは、用いる材料や形成方法にもよる
が、10nm〜100μmであることが好ましい。ま
た、保護層を設けた側を発光面とする場合には、有機E
L素子からのEL光に対する透光性に優れた保護層が得
られるように材料および形成方法を選択する。各方法に
よる保護層の形成は、例えば以下のようにして行うこと
ができる。
【0016】・PVD法 PVD法としては、真空蒸着法(蒸着重合法を含む)、
スパッタ法等を適用することができるが、特に、真空蒸
着法またはスパッタ法を適用することが好ましい。なお
真空蒸着法およびスパッタ法は、例えば以下のように細
分することができるが、いずれの手法であっても適用す
ることができる。 a.真空蒸着法 抵抗加熱法、電子ビーム加熱法、高周波誘導加熱法、反
応性蒸着法、分子線エピタキシー法、ホットウォール蒸
着法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビー
ム法、蒸着重合法等 b.スパッタ法 2極スパッタ法、2極マグネトロンスパッタ法、3極お
よび4極プラズマスパッタ法、反応性スパッタ法、イオ
ンビームスパッタ法等 成膜条件は原料および適用するPVD法の種類により異
なるが、例えば真空蒸着法(抵抗加熱法、電子ビーム加
熱法、高周波誘導加熱法)の場合は、蒸着前真空度は概
ね1×10-2Pa以下好ましくは6×10-3Pa以下、
蒸着源の加熱温度は概ね700℃以下好ましくは600
℃以下、基板温度は概ね200℃以下好ましくは100
℃以下であり、蒸着速度を50nm/秒以下好ましくは
3nm/秒以下として成膜することが望ましい。
【0017】・CVD法 エチレン、プロピレン等の気体のモノマーをプラズマに
より重合するプラズマ重合が好ましい。一般の熱分解C
VDは基板温度が高温になるため不適である。
【0018】・キャスト法 原料を、パーフルオロアルコール、パーフルオロエーテ
ルまたはパーフルオロアミン等のフッ素系溶媒に溶解さ
せ、この溶液を積層構造体上に展開した後、8〜16時
間風乾させることにより保護層を得る。乾燥時間は8時
間以上であれば何時間でもよいが、16時間を超えて乾
燥させても乾燥の程度に大きな差はでないので不適であ
る。乾燥時間は通常、12時間程度が適当である。溶液
中の原料の濃度は目的とする保護層の厚さに応じて適宜
選択される。
【0019】・スピンコート法 上記キャスト法の場合と同様にして得た溶液を、100
〜20000rpm好ましくは200〜8000rpm
で回転させている積層構造体上に適当量滴下し、この積
層構造体をそのままさらに5〜60秒好ましくは10〜
30秒回転させた後、キャスト法の場合と同様にして乾
燥させることにより保護層を得る。このときの溶液の滴
下量は、積層構造体あるいは封止しようとする有機EL
素子の大きさにより異なるが、通常のスライドガラスの
大きさ(25×75×1.1mm)の積層構造体または
有機EL素子で0.6〜6ml好ましくは0.5〜3m
lである。溶液中の原料の濃度はキャスト法の場合と同
様に、目的とする保護層の厚さに応じて適宜選択される
が、その範囲はキャスト法の場合より狭く、膜厚の制御
や膜の均一性等の点から、1〜40g/100ml好ま
しくは4〜20g/100mlである。
【0020】なお、キャスト法およびスピンコート法の
いずれの方法においても、風乾後に真空乾燥機等を用い
て、30〜100℃好ましくは50〜80℃で、1〜2
4時間好ましくは8〜16時間、さらに乾燥することが
望ましい。
【0021】長寿命の有機EL素子を得るうえからは、
保護層の形成過程での発光層や対向電極の特性劣化をで
きるだけ抑止することが望ましく、そのためにはPVD
法やCVD法により真空環境下で保護層を設けることが
特に好ましい。そして、同様の理由から、積層構造体を
構成する発光層の形成から保護層の形成までを一連の真
空環境下で行うことが特に好ましい。
【0022】本発明の方法では、このようにして設けた
保護層の外側に、電気絶縁性ガラス、電気絶縁性高分子
化合物および電気絶縁性気密流体からなる群より選択さ
れる1つからなるシールド層を設ける。このとき、積層
構造体は保護層により守られたかたちになっているの
で、シールド層の形成には種々の方法を適用することが
できる。以下、材料毎にシールド層の形成方法を説明す
る。
【0023】a.電気絶縁性ガラス ガラス基板等の基板上に設けられた積層構造体の外表面
に保護層を設けた後、保護層の上からこの電気絶縁性ガ
ラスを被せ、基板の縁部と電気絶縁性ガラスの縁部とを
接着剤等を用いて貼り合わせることによりシールド層を
設ける。この電気絶縁性ガラスにおける保護層側の表面
は、フォトマスクグレードの研磨面であることが好まし
い。また、このガラスはアルカリ含有量の少ない高体積
抵抗(350℃において107 Ωm以上)のものが好ま
しく、具体例としてはコーニング社製#7059が挙げ
られる。この電気絶縁性ガラスは、保護層に直接接触さ
せて設けてもよいし、ポリビニルアルコールやナイロン
66等からなる吸湿層を介して保護層の外側に設けても
よい。吸湿層を介在させる場合、吸湿層は予め電気絶縁
性ガラスの表面に設けておくことが好ましい。また、こ
の場合のガラス面は、フォトマスクグレードより粗い面
でもよい。
【0024】b.電気絶縁性高分子化合物 電気絶縁性の液状樹脂または固形樹脂を用いて、例えば
以下の方法によりシールド層を形成する。なお、以下に
例示する方法のうち、浸漬法およびトランスファー成形
法では素子全体(積層構造体が基板上に設けられている
場合はこの基板も含める)がシールド層により覆われる
ため、封止しようとする有機EL素子からのEL光に対
して実用上十分な透光性が得られるようにシールド層の
材料を選択する。また、他の方法では、積層構造体が基
板上に設けられている場合には保護層側の面だけにシー
ルド層を形成することが可能であるため、保護層側の面
を発光面としない限りは、シールド層の透光性について
は勘案しなくてもよい。
【0025】1.液状樹脂を用いる場合 ・注型法:この方法では、保護層を設けた有機EL素子
(以下、保護層付素子ということがある)を型容器内に
置き、この型容器内へ、触媒や硬化剤を添加しておいた
液状樹脂を注入して保護層付素子の保護層側の面をこの
液状樹脂により覆い、硬化・離型した後にオーブン中で
完全に硬化させることによりシールド層を設ける。より
好ましくは、硬化・離型の後に、温度制御したオーブン
中で硬化させる。この場合の液状樹脂は、電気絶縁性
(以下、条件(i) ということがある)であれば熱硬化型
でも光硬化型でもよいが、保護層側の面を発光層とする
場合には、封止しようとする有機EL素子からのEL光
に対して実用上十分な透光性を有する(以下、条件(ii)
ということがある)樹脂層が得られるものを選択する。
また熱硬化型の樹脂については、保護層を形成している
電気絶縁性高分子化合物の軟化点よりも硬化温度が低い
(以下、条件(iii) ということがある)ものを用いるこ
とが好ましい。
【0026】条件(i) および(ii)を満たす熱硬化型の液
状樹脂の中で特に好ましいものとしては、エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂、エポキシシリコーン樹脂、フェノ
ール樹脂、ジアクリルフタレート樹脂、アルキッド樹脂
等が挙げられ、実用に際しては、条件(iii) を満たすか
否かにより適宜選択される。また条件(i) および(ii)を
満たす光硬化型の液状樹脂としては、BY−300B
(エン・チオール系の光硬化型液状樹脂の商品名、旭電
化社製)、BU−230U(アクリル系の光硬化型液状
樹脂の商品名、東亜合成化学社製)、UV1001(ポ
リエステル系の光硬化型液状樹脂の商品名、ソニーケミ
カル社製)等の紫外線硬化型のものや、LCR000
(商品名、アイ・シー・ジャパン社製)等の可視光硬化
型のものが挙げられる。これらの液状樹脂の硬化温度お
よび硬化時間は樹脂によって異なるが、例えば熱硬化型
のエポキシ樹脂を用いた場合は160〜180℃で1〜
2分である。また、熱硬化型および光硬化型のいづれの
液状樹脂についても、触媒や硬化剤を樹脂に添加した後
に真空中での脱気工程を加えることがより好ましい。
【0027】・真空ポッティング法:この方法では、上
述した注型法の全工程を真空中で行うことによりシール
ド層を設ける。注型法よりもさらに好ましい方法であ
る。
【0028】・浸漬法:この方法では、前述した液状樹
脂中に保護層付素子を浸漬した後に引上げ、この後、保
護層付素子に付着した液状樹脂液を加熱処理または風乾
により硬化させることによりシールド層を設ける。樹脂
は、条件(i)および(ii)を満たすものであれば種々の熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂を用いる
ことができる。
【0029】・その他:液状樹脂をヘラ等により保護層
付素子の保護層側の面に塗布した後に硬化させるとによ
り、シールド層を設けてもよい。液状樹脂としては上述
した液状樹脂をそのまま用いることができるが、保護層
側の面を発光面としない場合には、条件(ii)を満たさな
い液状樹脂であっても用いることができる。
【0030】2.固形樹脂を液状にして用いる場合 ・ホットメルト法:この方法では、加熱溶融した樹脂を
注型あるいは真空ポッティングすることによりシールド
層を設ける。この方法で用いる樹脂としては、条件(i)
を満たし、かつ保護層を形成している電気絶縁性高分子
化合物の軟化点よりも融点の低い(以下、条件(iv)とい
うことがある)熱可塑性樹脂が好ましい。
【0031】条件(i) を満たす熱可塑性樹脂の具体例と
してはポリ塩化ビニル、ポリ臭化ビニル、ポリフッ化ビ
ニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−
エチレン共重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、
塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−ブ
タジエン共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共
重合体、塩化ビニル−アクリルニトリル共重合体、塩化
ビニル−スチレン−アクリルニトリル三元共重合体、塩
化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル共重合体、ポリ
塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン、特
開昭63−18964号公報に開示されているフッ素系
高分子化合物、特開昭63−22206号公報に開示さ
れているフッ素系高分子化合物、特開昭63−2381
15号公報に開示されているフッ素系高分子化合物等
の、ハロゲン化ビニル重合体またはハロゲン化ビニル共
重合体;
【0032】ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコ
ール、ポリビニルエーテル、ポリアリルエーテル等の、
不飽和アルコールもしくは不飽和エーテルの重合体また
は不飽和アルコールと不飽和エーテルとの共重合体;ア
クリル酸やメタアクリル酸等の不飽和カルボン酸の重合
体または共重合体;ポリ酢酸ビニル等のポリビニルエス
テルやポリフタル酸等のポリアクリルエステル等、アル
コール残基中に不飽和結合を持つものの重合体または共
重合体;ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エ
ステル、マレイン酸エステル重合体、フマル酸エステル
重合体等の、酸残基中または酸残基中とアルコール残基
中とに不飽和結合を持つものの重合体または共重合体;
アクリルニトリル重合体、メタアクリルニトリル重合
体、アクリルニトリルとメタアクリルニトリルとの共重
合体、ポリシアン化ビニリデン、マロノニトリル重合
体、フマロノニトリル重合体、マロノニトリルとフマロ
ノニトリルとの共重合体;
【0033】ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、
ポリp−メチルスチレン、スチレン−p−メチルスチレ
ン共重合体、ポリビニルベンゼン、ポリハロゲン化スチ
レン等、芳香族ビニル化合物の重合体また共重合体;ポ
リビニルピリジン、ポリ−N−ビニルピロリジン、ポリ
−N−ビニルピロリドン等、複素環式化合物の重合体ま
たは共重合体;ポリカーボネート等のポリエステル縮合
物や、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド縮合
物;無水マレイン酸、無水フマール酸、無水マレイン酸
のイミド化合物および無水フマール酸のイミド化合物か
らなる群より選択される1種の物質の重合体、または前
記群より選択される少なくも2種の物質の共重合体;ポ
リアミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリフェ
ニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
スルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート等の
耐熱性高分子化合物;ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレー
ト、特開平2−253952号公報に開示されているサ
ーモトロピック液晶ポリマー;等が挙げられ、実用に際
しては、条件(iv)を満たすか否かにより適宜選択され
る。
【0034】・流動浸漬法:微細孔底板と、多孔質底板
と、この多孔質底板の下方に空気(圧搾空気)溜りとを
備えた容器を用い、この容器の微細孔底板上に200〜
300メッシュの大きさに粉砕した固形樹脂(粉体樹
脂)を置いて、下方から多孔質底板を介して圧搾空気を
流すと、粉体樹脂は流体のように扱うことができる。し
たがって、この方法では、粉体樹脂に圧搾空気を流した
状態の容器を傾けて、粉体樹脂の軟化点以上の温度に加
熱した保護層付素子をこの容器内に入れ、加熱された保
護層付素子に粉体樹脂を溶融付着させることによりシー
ルド層を設ける。この方法で使用する樹脂としては、ホ
ットメルト法の説明の中で例示した熱可塑性樹脂が好ま
しい。
【0035】・トランスファー成形法:この方法では、
保護層付素子を金型(小穴を有するもの)内に置き、ポ
ット内で溶融させた樹脂を、小穴を通じて金型のキャビ
ティ内に送り込んで硬化させることによりシールド層を
設ける。この方法で使用する樹脂としては、ホットメル
ト法の説明の中で例示した熱可塑性樹脂の中で前述の条
件(ii)を満たすものが好ましい。
【0036】・その他:樹脂溶液を保護層付素子の保護
層側の面に塗布した後、樹脂溶液中の溶媒を加熱処理ま
たは風乾により揮散させることによりシールド層を設け
てもよい。この場合の樹脂は、保護相側の面を発光面と
しない場合には少なくとも条件(i) を満たし、かつハロ
ゲン系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、フッ素系溶媒等の
溶媒のいずれかに可溶であればよい。好ましい樹脂とし
ては、アクリル樹脂、ポリスチレン等が挙げられる。ま
た、有機溶媒揮散型接着剤も好ましい例の1つであり、
具体的には1001B(エラストマー系の有機溶媒揮散
型接着剤の商品名、日本ゼオン社製)やSG4693
(有機溶媒揮散型接着剤の商品名、3M社製)等があ
る。
【0037】3.フィルム封止 この方法では、高分子フィルムで保護層付素子を覆うこ
とによりシールド層を設ける。この場合、保護層付素子
の全体(積層構造体が基板上に設けられている保護層付
素子ではこの基板も含める)を高分子フィルムで覆って
もよし、積層構造体が基板上に設けられている保護層付
素子では、保護層付素子の保護層側の面のみを高分子フ
ィルムで覆ってもよい。保護層付素子の全体を高分子フ
ィルムで覆う場合は、高分子フィルを上下から保護層付
素子に被せ、上下の高分子フィルム同士を保護層付素子
の縁部にそって互いに熱融着させる。また、保護層側の
面のみを高分子フィルムで覆う場合は、高分子フィルム
の縁部と基板とを接着剤等により接着させるか、積層構
造体が高分子基板上に設けられている場合には高分子フ
ィルムの縁部と基板とを熱融着させる。
【0038】高分子フィルムの材質は条件(i) および(i
i)を満たす高分子化合物が好ましい。具体例としては、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポ
リエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリカーボネー
ト、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリアクリルニトリ
ル、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ポリイミド、
ジアクリルフタレート樹脂、セルロース系プラスチッ
ク、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン等や、これらの2つまたは3つ以上の共重合体が挙
げられる。特に好ましい高分子フィルムとしては、ポリ
ビニルフロライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、
ポリテトラフルオロエチレン、特開昭63−18964
号公報に開示されているフッ素系高分子化合物、特開昭
63−22206号公報に開示されているフッ素系高分
子化合物、特開昭63−238115号公報に開示され
ているフッ素系高分子化合物等のような透湿度の小さい
高分子化合物を延伸等の方法でフィルムにしたものが挙
げられる。なお、保護層付素子における発光面以外の面
を覆う高分子フィルムは、条件(ii)を満たさなくてもよ
い。
【0039】このとき用いる高分子フィルムは単層でも
よいが、ナイロン66やポリビニルアルコール等からな
る吸湿層が設けられた複層構造の高分子フィルムを用い
ることがより好ましい。吸湿層が設けられた複層構造の
高分子フィルムは、吸湿層が少なくとも保護層と接する
ようにして使用する。
【0040】c.電気絶縁性気密流体 前述した条件(i) を満たすガラス製容器、セラミクス製
容器、プラスチック製容器等の容器内に、条件(i) を満
たす気体または液体と共に保護層を設けた有機EL素子
(保護層付素子)を封入することによりシールド層を設
ける。保護層付素子の発光面の外側にも容器壁および気
密流体を位置させる場合には、これらは前述した条件(i
i)をも満たす必要がある。積層構造体が基板上に設けら
れている保護層付素子では、この基板を上記容器の一部
として利用してもよい。容器の形成は、必要部材同士を
低融点ガラス、ハンダ、気密封止用エポキシ樹脂等で接
着することにより行われる。容器内に封入する気体とし
ては、Heガス、Arガス、Neガス等の不活性ガスが
好ましい。また液体としては、シリコーンオイル等が好
ましい。基板を容器の一部として利用してこの容器内に
液体を封入する場合には、保護層付素子の保護層側を発
光面としないことを前提として、シリカゲル、活性炭等
の吸湿材を混入させてもよい。
【0041】以上説明したようにして保護層とシールド
層とを設けることにより、これらの層により水分や酸素
の発光層への侵入が抑制され、これにより有機EL素子
が長寿命化される。
【0042】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。 実施例1 25×75×1.1mmのサイズのガラス板[HOYA
(株)製の白板ガラス]を基板として用い、この基板上
にITO膜を100nmの厚さで成膜して透明電極とし
た(以下、ITO膜が成膜された基板を透明支持基板と
いう)。この透明支持基板をイソプロピルアルコールで
30分間超音波洗浄した後、純水で5分間洗浄し、その
後イソプロピルアルコールでリンスした後に乾燥N2
スを吹き付けて乾燥させた。そして最後に、UVオゾン
洗浄装置[(株)サムコインターナショナル製]で10
分間洗浄した。洗浄後の透明支持基板を市販の真空蒸着
装置[日本真空技術(株)製]の基板ホルダーに固定
し、モリブデン製抵抗加熱ボートにN,N′−ジフェニ
ル−N,N′−ビス−(3−メチルフェニル)−[1,
1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミン(以下、TP
DAという)を200mg入れ、他のモリブデン製抵抗
加熱ボートに昇華精製されたトリス(8−キノリノー
ル)アルミニウム(以下、Alq.という)を200m
g入れて、真空チャンバー内を1×10-4Paまで減圧
した。
【0043】次に、TPDAを入れた前記抵抗加熱ボー
トを215〜220℃まで加熱して、TPDAを蒸着速
度0.1〜0.3nm/sでITO膜上に堆積させて、
膜厚60nmの正孔注入層を成膜した。このときの基板
温度は室温であった。次いで、正孔注入層が成膜された
透明支持基板を基板ホルダーに固定したまま、Alq.
を入れたモリブデン製抵抗加熱ボートを275℃まで加
熱して、Alq.を蒸着速度0.1〜0.2nm/sで
正孔注入層上に堆積させて、膜厚60nmの発光層を成
膜した。このときの基板温度も室温であった。次に、マ
グネシウム1gを予め入れておいたモリブデン製抵抗加
熱ボートと銀500mgを予め入れておいたモリブデン
製抵抗加熱ボートとをそれぞれ加熱し、マグネシウムを
約1.5nm/sの蒸着速度で蒸着させ、同時に銀を約
0.1nm/sの蒸着速度で蒸着させて、マグネシウム
と銀との混合金属からなる膜厚150nmの電極(対向
電極)を発光層上に設けた。ガラス基板上にITO膜
(電極)、正孔注入層、発光層、および対向電極を設け
たことで有機EL素子が得られた。
【0044】この後、ガラス基板上に設けられたITO
膜、正孔注入層、発光層、および対向電極からなる積層
構造体の外表面に、積層構造体の形成に用いた真空蒸着
装置と同じ装置を用いて、正孔注入層および発光層の形
成からの一連の真空環境下で、以下の要領で保護層を設
けた。まず、蒸着源としてテトラフルオロエチレンとパ
ーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール
との無定形共重合体粉末(商品名テフロンAF、デュポ
ン社製)1.5gを収容したアルミナ製坩堝を予め入れ
ておいたタングステン製バスケットの上方(アルミナ製
坩堝の上)に12μmφのステンレス製メッシュをかぶ
せた。次いで、真空チャンバー内を1×10-4Paまで
減圧した後、タングステン製バスケットに通電加熱して
蒸着源を455℃に加熱して、積層構造体の外表面に蒸
着速度0.5nm/sで膜厚0.8μm(800nm)
のテフロンAF薄膜(保護層)を設けた。なお、ITO
電極を除く各層の膜厚および蒸着速度は、真空チャンバ
ー内に配置されている水晶振動式膜厚計[日本真空技術
(株)製]により蒸着膜の膜厚をモニターしながら制御
した。また、得られた各層の膜厚は触針式膜厚計で測定
し、水晶振動式膜厚計の読みと一致することを確認し
た。
【0045】次に、保護層を設けた有機EL素子(以
下、保護層付素子ということがある)を真空チャンバー
から取り出して、保護層の外側に以下の要領でシールド
層を設けた。まず、一主表面に吸湿層として膜厚350
nmのポリビニルアルコール(以下、PVAという)層
が設けられた電気絶縁性ガラス基板(ガラス板のサイズ
は25×75×1.1mm)を用意した。このガラス基
板は、PVA粉末3重量%、塩酸0.5重量%、水9
6.5重量%を混ぜ合わせた液体1mlをスライドガラ
スに滴下し、スピンコート装置[ミカサ(株)製]で5
00rpm 、30秒の条件でスピンコートした後に8時間
風乾し、さらに真空乾燥器[ヤマト化学(株)製]の中
に入れ60℃で10時間乾燥させて得た。次いで、上記
ガラス基板のPVA層側の面の縁部にエポキシ系接着剤
(商品名セメダインスパー5、セメダイン社製)を幅約
0.5mmで塗布した後、このガラス基板と保護層付素
子とを重ね合わせた。このときの重ね合わせは、PVA
層と保護層とが接するようにして行った。またエポキシ
系接着剤は、主剤と硬化剤とをヘラで20回かき混ぜて
から用いた。この後、エポキシ系接着剤を10時間大気
中で硬化さて、電気絶縁性ガラス板からなるシールド層
を設けた。
【0046】実施例2 実施例1と全く同様にして有機EL素子を作製した後、
積層構造体の形成に用いた真空蒸着装置の真空環境を一
旦破ってから、積層構造体の形成に用いた真空蒸着装置
と同じ装置を用いて、有機EL素子の積層構造体の外表
面に以下の要領で保護層を設けた。まず、タングステン
製のバスケットに、蒸着源として高密度ポリエチレン
[商品名440M、出光石油化学(株)製]1gを収容
したアルミナ製坩堝を入れ、このアルミナ製坩堝の上に
12μmφのステンレス製メッシュをかぶせた。次いで
サンプルホルダーに上で得られた有機EL素子をセット
し、真空チャンバー内を1×10-4Paまで減圧した
後、タングステン製バスケットに通電加熱して蒸着源を
400℃に加熱して、積層構造体の外表面に0.5nm
/sの蒸着速度で膜厚0.3μm(300nm)の高密
度ポリエチレン薄膜(保護層)を設けた。この後、保護
層を設けた有機EL素子を真空チャンバーから取り出し
て、以下の要領でシールド層を設けた。まず、エポキシ
系接着剤(商品名セメダインスパー5、セメダイン社
製)の主剤と硬化剤とをヘラで20回かき混ぜた。次い
で、この混合物をヘラに乗せ、保護層の上に2mmの厚
みで塗布した。この後、大気中に5時間放置してエポキ
シ系接着剤を硬化させることにより、シールド層を設け
た。
【0047】実施例3 図1に示すように、25×75×1.1mmのサイズの
ガラス板1[HOYA(株)製の白板ガラス]上に、1
0mm×75mm×100nmのITO膜2aおよび2
bが成膜されたものを透明支持基板3として用いて、以
下の要領で保護層付素子を得た。まず、ITO膜2aに
マスクをかけた後に実施例1と全く同様にして、正孔注
入層と発光層とを成膜した。次いで、蒸着装置に付いて
いるマスク自動交換機構を用いて、ITO膜2aにかけ
たマスクを外した。次に、上記機構でもってITO膜2
aの長手方向の外側縁部に幅5mmに亘ってマスクをか
けた後、実施例1と全く同様にして対向電極と保護層と
を設けて保護層付素子を得た。図2に示すように、この
ようにして得られた保護層付素子4では、2つのITO
膜2aおよび2bの間のガラス板1表面上からITO膜
2bの主表面上にかけて正孔注入層5が設けられてお
り、この正孔注入層5上に発光層6が設けられている。
そして、この発光層6上とITO膜2aの内側半分の主
表面上とには対向電極7が設けられており、対向電極7
の主表面上には保護層8が設けられている。この保護層
付素子4では、ITO電極2b、正孔注入層5、発光層
6、および対向電極7により積層構造体9が形成されて
いる。これで、正孔注入層から保護層までが全て、一連
の真空環境下で作製された。
【0048】この後、保護層付素子4を真空チャンバー
から取り出して、以下の要領でシールド層を設けて、封
止まで施した有機EL素子を得た。まず、ITO膜2b
の長手方向の外側縁部から幅5mmに亘って、ITO膜
2b上に設けられている正孔注入層5、発光層6、対向
電極7および保護層8を切除した。またガラス板1の短
手方向の縁部についても、その厚さが実質的にガラス板
1の厚さとITO膜の厚さとの和になるように、幅5m
mに亘って正孔注入層5、発光層6、対向電極7および
保護層8を切除した。
【0049】次いで、18×73×2mmの凹部と、こ
の凹部の底に設けられた直径2mmの貫通孔(以下、注
入口という)とを有するガラス板(外寸:20×75×
3mm、以下シールドガラスという)を用意し、このシ
ールドガラスと保護層付素子4とをエポキシ系接着剤
(商品名:セメダインスーパー5、セメダイン社製)に
より貼り合わせた。エポキシ系接着剤は、主剤と硬化剤
とを混ぜ合わせてヘラで20回かき混ぜてから、上記保
護層付素子4の縁部に幅1mmでほぼ20×75mmの
長方形に塗布した。またシールドガラスと保護層付素子
4とは、対向電極7および保護層8がシールドガラスの
凹部内に収まるようにして貼り合わせた。貼り合わせ
後、大気中に10時間放置して、エポキシ系接着剤を硬
化させた。
【0050】次いで、シールドガラスに設けられている
注入口から、吸湿用のシリカゲル(粒径50μm)を8
体積%分散させたシリコーンオイル[商品名:TSK4
51、東芝(株)製。以下絶縁油という]を注入して、
シールドガラスの凹部と保護層付素子とにより形成され
た空間内を絶縁油で満たした。この後、注入口をガラス
製の蓋で封鎖して、シールド層まで設けた有機EL素子
を得た。なお、ガラス製の蓋は、上述したエポキシ系接
着剤によりシールドガラスに接着させた。
【0051】最終的に得られた有機EL素子の端面を模
式的に図3に示す。図3に示すように、封止まで施した
有機EL素子10は、ガラス板1の表面に設けられたI
TO膜2b、正孔注入層5、発光層6および対向電極7
からなる積層構造体9を備え、この積層構造体9の外表
面にはテフロンAF薄膜からなる保護層8が設けられて
いる。そして、保護層8の外側には絶縁油からなるシー
ルド層11が設けられており、シールド層11の外側に
は、このシールド層11を設けるためにエポキシ系接着
剤12により貼り合わされたシールドガラス13が位置
している。また、シールドガラス13に設けられている
注入口14は、エポキシ系接着剤15により接着された
ガラス製の蓋16により封鎖されている。なお対向電極
7は、ガラス板1の表面に設けられたITO膜2aとも
接している。
【0052】比較例1 実施例1と全く同様にして有機EL素子を得、この有機
EL素子には保護層およびシールド層を設けなかった。
【0053】比較例2 実施例1と全く同様にして有機EL素子を得、この有機
EL素子には実施例1と全く同様にして保護層のみを設
けた。
【0054】比較例3 実施例1と全く同様にして有機EL素子を得、この有機
EL素子の対向電極上に直接、実施例2と同様にしてエ
ポキシ系接着剤の硬化層を設けた。
【0055】寿命測定 実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例3で得られ
た各有機EL素子を大気中に7日間放置した後、各試料
に初期輝度が100cd/m2 になるように直流電流を
流し、この後、定電流(初期輝度が100cd/m2
なった直流電流値)で一定時間ごとに輝度を大気中で測
定して、輝度が初期輝度の1/2になるのに要する時間
を試料毎に測定した。また、輝度が初期輝度の1/2に
なった後も電流を流し続けて、輝度が0cd/m2 にな
るまでの時間を測定し、この時間を素子の破壊時間とし
た。なお輝度の測定は、その上に電子注入層が設けられ
たITO膜を陽極とし、このITO膜上に正孔注入層お
よび発光層を介して設けられた対向電極を陰極としてこ
の有機EL素子に直流電源から電流を流し続け、有機E
L素子からのEL光をフォトダイオードで光電変換して
得られた出力電圧の値から輝度を算出することで行っ
た。測定結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】表1から明らかなように、本発明の方法に
より封止した実施例1〜実施例3の有機EL素子は、比
較例1〜比較例3のいずれの有機EL素子よりも遥かに
長寿命である。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明を実施する
ことにより、素子としての寿命の長い有機EL素子を提
供することが可能になり、これに伴って長寿命の有機E
Lデバイスを提供することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は実施例3で用いた透明支持基板を模式的に示
す斜視図である。
【図2】は実施例3で得られた保護層付素子の断面を模
式的に示す図である。
【図3】は実施例3で最終的に得られた、封止まで施し
た有機EL素子を模式的に示す端面図である。
【符号の説明】
1…ガラス板、 2a,2b…ITO膜、 3…透明支
持基板、 4…保護層付素子、 5…正孔注入層、 6
…発光層、 7…対向電極、 8…保護層、9…積層構
造体、10…封止まで施した有機EL素子、 11…シ
ールド層、12,15…エポキシ系接着剤、 13…シ
ールドガラス、 14…注入口、16…ガラス製の蓋。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに対向する2つの電極間に蛍光性の有
    機固体からなる発光層が少なくとも介在してなる積層構
    造体を有する有機EL素子の前記積層構造体の外表面
    に、電気絶縁性高分子化合物からなる保護層を設けた
    後、この保護層の外側に、電気絶縁性ガラス、電気絶縁
    性高分子化合物および電気絶縁性気密流体からなる群よ
    り選択される1つからなるシールド層を設けることを特
    徴とする、有機EL素子の封止方法。
  2. 【請求項2】保護層を真空蒸着法により設ける、請求項
    1に記載の有機EL素子の封止方法。
  3. 【請求項3】発光層の形成から保護層の形成までを一連
    の真空環境下で行う、請求項1または請求項2に記載の
    有機EL素子の封止方法。
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