JP2001057287A - 有機el素子 - Google Patents

有機el素子

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JP2001057287A
JP2001057287A JP11233653A JP23365399A JP2001057287A JP 2001057287 A JP2001057287 A JP 2001057287A JP 11233653 A JP11233653 A JP 11233653A JP 23365399 A JP23365399 A JP 23365399A JP 2001057287 A JP2001057287 A JP 2001057287A
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JP
Japan
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organic
layer
aluminum
quinolinolato
desiccant
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Pending
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JP11233653A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Endo
広行 遠藤
Osamu Onizuka
理 鬼塚
Masayuki Kawashima
真祐紀 川島
Toshio Hayakawa
敏雄 早川
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/02Details
    • H05B33/04Sealing arrangements, e.g. against humidity
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/87Passivation; Containers; Encapsulations
    • H10K59/874Passivation; Containers; Encapsulations including getter material or desiccant

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダークスポットの発生、拡大といった素子の
経時劣化を有効に抑制し、さらには長寿命、高輝度、高
効率、高表示品質の有機EL素子を実現する。 【解決手段】 基板と、この基板上に形成された有機E
L構造体と、この有機EL構造体を封止する封止板とを
有し、前記封止板の内面には、乾燥剤と、樹脂化合物と
の混合物が配置されており、前記樹脂化合物は、有機E
L構造体のドーパントを除く有機物構成材料のなかで最
も低いガラス転移温度Tg±20℃で硬化可能な有機E
L素子とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機化合物を用い
た有機EL素子に関し、さらに詳細には、基板上に積層
された有機EL構造体を保護するための封止構造と、発
光層等を構成する有機材料の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、有機EL素子が盛んに研究されて
いる。これは、ホール注入電極上にトリフェニルジアミ
ン(TPD)などのホール輸送材料を蒸着により薄膜と
し、その上にアルミキノリノール錯体(Alq3 )など
の蛍光物質を発光層として積層し、さらにMgなどの仕
事関数の小さな金属電極(電子注入電極)を形成した基
本構成を有する素子で、10V 前後の電圧で数100か
ら数10000cd/m2ときわめて高い輝度が得られるこ
とで注目されている。
【0003】ところで、有機EL素子は水分により劣化
することが知られている。水分の影響により、例えば、
発光層と電極層との間で剥離が生じたり、構成材料が変
質してしまったりして、ダークスポットと称する非発光
領域が生じたり、発光面積が縮小したりして所定の品位
の発光が維持できなくなってしまう。
【0004】この問題を解決するための方法として、例
えば、特開平5−36475号公報、同5−89959
号公報、同7−169567号公報等に記載されている
ように、有機EL積層構造体部分を被う気密ケース、封
止層等を基板上に密着固定して外部と遮断する技術が知
られている。
【0005】しかし、このような封止層等を設けたとし
ても、やはり、駆動時間の経過に伴い外部から侵入する
水分の影響によって、発光輝度が減少したり、ダークス
ポットが生じたり、これが拡大したりして発光面積が縮
小し、素子が劣化し、ひいては、発光不良が悪化して使
用不能になってしまう。
【0006】また、有機EL構造体を気密ケース内に収
納し、このケース内に乾燥剤を配置することが提案され
ている。例えば、特開平3−261091号公報には、
乾燥剤として五酸化二リン(P25)が開示されてい
る。しかし、P25は水分を吸収してその水に溶解(潮
解)し、リン酸となり、有機EL構造体に悪影響を及ぼ
してしまう。また、P25の封入方法が著しく限られる
ため実用的ではない。
【0007】特開平6−176867号公報には、微粉
末固体脱水剤を外部の保護ケース内に充填する有機EL
素子が開示されている。微粉末固体脱水剤としては、ゼ
オライト、活性アルミナ、シリカゲル、酸化カルシウム
が挙げられている。しかし、外部ケース内に微粉末固体
脱水剤を充填する工程や、この微粉末固体脱水剤が充填
された外部ケースを取り付ける工程を必要とし、製造工
程が煩雑となる。さらに、ゼオライトのような水分を物
理吸着する乾燥剤を直接素子と接するような状態でケー
ス内に配置することとすると、有機EL素子が発光する
際の熱で吸着した水分を放出してしまうので、十分な寿
命が得られない。
【0008】これに対し、特開平9−148066号公
報には、乾燥剤として化学的に水分を吸着するとともに
吸湿しても固体状態を維持する化合物、具体的には、ア
ルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、硫酸塩、
金属ハロゲン化物が挙げられている。これらの化合物は
水分を化学吸着するので、水分の再放出が起こらず、素
子の寿命は長くなる。しかし、固体乾燥剤を気密ケース
内に保持することは容易でなく、しかも新たな工程を必
要とし、素子の寿命としてもまだ不十分である。
【0009】特開平5−114486号公報、特開平5
−41281号公報には、素子を脱水剤を含有するフッ
素化炭化水素からなる不活性液状化合物中に保存する方
法が開示されている。この方法は、有機EL素子を水分
から保護する上である程度の効果はあるものの、前記脱
水剤を含有する不活性液状化合物を注入する工程を必要
とし、封止工程が煩雑となる。
【0010】以上のように、従来の封止技術は、駆動時
間の経過に伴う輝度の低下、ダークスポットの発生、拡
大といった素子の劣化現象を抑制する効果が不十分であ
ったり、ある程度の封止効果はあるとしても、封止工程
が複雑になったり、コストがかかるといった問題を有し
ていた。
【0011】また、有機EL素子は初期特性として優れ
た発光特性を発揮しても、時間の経過と共に素子が劣化
し、優れた発光特性を長期間に渡り維持することが困難
であった。このため、素子の劣化をいかに防止するかが
重要な課題であり、従来より種々の方向からの検討がな
されている。
【0012】素子を劣化させる要因としては、反応性の
高い電子注入電極と大気や水分との反応による劣化や、
この電子注入電極と有機層との膜界面での劣化、あるい
はホール注入電極と有機層界面での劣化や有機層自体の
劣化等種々の原因が挙げられ、これらの総合的な物性の
改善が素子寿命や発光特性を改善する上で重要である。
【0013】因みに特開平5−182764号公報に
は、真空蒸着により有機化合物層を形成し、これを50
℃以上、その有機化合物の融点以下の温度で加熱処理し
て発光層を形成し、この発光層が加熱処理により生じた
微結晶構造を有している旨記載されている。しかしなが
ら、同公報の実施例で検討されている加熱処理温度は、
180〜200℃およぴ120℃のみであり、これらの
温度以外での加熱処理に対する検討はなされていない。
また、50℃以上で有機化合物の融点以下の温度で加熱
処理した場合の作用効果が不明瞭であり、この温度帯域
の全域で目的とする効果を奏するかは疑問である。さら
に、微結晶構造に関する記述が曖昧であるため、いかな
る条件で生じ、いかなるものか特定することは困難であ
るが・本発明者等の検討では有機物層が結晶化しないア
モルフアス状態の方が良好な結果が得られている。特
に、融点近くまで加熱した場合、有機層のアモルフアス
状態が崩れ・結晶化してしまうため必要な機能を発揮す
ることができなくなってしまう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ダー
クスポットの発生、拡大といった素子の経時劣化を有効
に抑制し、さらには長寿命、高輝度、高効率、高表示品
質の有機EL素子を実現することである。
【0015】また、簡単な封止工程で製造でき、しかも
低コストの有機EL素子を実現することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の構成に
より達成される。 (1) 基板と、この基板上に形成された有機EL構造
体と、この有機EL構造体を封止する封止板とを有し、
前記封止板の内面には、乾燥剤と、樹脂化合物との混合
物が配置されており、前記樹脂化合物は、有機EL構造
体のドーパントを除く有機物構成材料のなか で最も低いガラス転移温度Tg±20℃で硬化可能な有
機EL素子。(2) 前記樹脂化合物は、シリコーンゴ
ムである上記(1)の有機EL素子。 (3) 前記乾燥剤は、水素化カルシウム(Ca
2)、水素化ストロンチウム(SrH2)、水素化バリ
ウム(BaH2)および水素化アルミニウムリチウム
(AlLiH4)のいずれか1種または2種以上である
上記(1)または(2)の有機EL素子。 (4) 乾燥剤と、有機EL構造体のドーパントを除く
有機物構成材料のなかで最も低いガラス転移温度Tg±
20℃で硬化可能な樹脂化合物とを混合した後、この混
合物を封止板内面に塗布・配置し、さらに有機EL構造
体が形成された基板と貼り合わせ、その後前記樹脂化合
物を有機EL構造体のドーパントを除く有機物構成材料
のなかで最も低いガラス転移温度Tgからこれより20
℃高い温度までの範囲で硬化させる有機EL素子の製造
方法。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の有機EL素子は、基板
と、この基板上に形成された有機EL構造体と、この有
機EL構造体を封止する封止板とを有し、前記封止板の
内面には、乾燥剤と、樹脂化合物との混合物が配置され
ており、前記樹脂化合物は、有機EL構造体のドーパン
トを除く有機物構成材料のなかで最も低いガラス転移温
度Tg±20℃で硬化可能なものである。
【0018】有機EL構造体を封止する封止板の内面
に、乾燥剤と、樹脂化合物との混合物を配置することに
より、きわめて簡単な構造で有機EL構造体を強力に封
止することができ、製造工程も簡単になり、しかも水分
を効果的に除去し、素子の経時劣現象を防止することが
できる。
【0019】樹脂化合物としては、前記有機EL構造体
を構成する有機材料中、ドーパント以外のもののなかで
最も低いガラス転移温度Tgに対し、±20℃で硬化可
能であることが必要である。上記条件を満たすことによ
り容易に封止板内面に乾燥剤を固定させることができ
る。すなわち、前記樹脂化合物の未硬化物と、前記乾燥
剤との混合物を、前記封止板の内面側に塗布・配置した
後、有機EL構造体が形成されている基板と貼り合わ
せ、その後熱処理し、硬化させればよい。
【0020】このときの硬化温度は、前記有機EL構造
体を構成する有機材料中でドーパントを除いたもののう
ち、最も低いガラス転移温度Tgに対して好ましくは+
20℃より低い温度、より好ましくは±20℃範囲の温
度で処理する。上記温度範囲で処理することにより、加
熱硬化と有機材料の温度処理とを同時に行うことがで
き、有機層界面の物性が改善され、素子寿命が飛躍的に
延び、発光特性も改善される。処理温度がガラス転移温
度Tg−20℃より低いと、加熱処理の効果が得られな
くなってくる。また、Tg+20℃より高いと有機層が
軟化し、膜界面の物性が変化して設計通りの性能が得ら
れなくなる。
【0021】樹脂化合物としては、前記硬化条件を満た
し、封止板内面に固定可能な接着性を有し、アウトガス
等により有機EL構造体に悪影響を与えることのないも
のであれば特に限定されるものではない。また、混合す
る乾燥剤と反応性を有したり、乾燥剤の添加により硬化
性が大幅に低下するものも好ましくはない。また、吸湿
性の大きい樹脂についても乾燥剤の劣化を促すために使
用には注意が必要である。
【0022】このような樹脂化合物として、硬化型の液
状シリコーンゴムが挙げられる。少なくとも塗布する状
態では液状あるいはペースト状である必要がある。具体
的には、いわゆるRTV液状シリコーンゴム等が使用可
能である。これらRTV液状シリコーンゴムの中で特に
縮合型液状シリコーンゴムについては水分の存在下に硬
化が進むようなタイプであり、乾燥剤の存在による硬化
性の低下等の問題があるため使用には注意が必要であ
る。
【0023】また、硬化に水分を必要としない、さらに
は原理的に副生物の発生しないいわゆる付加型液状シリ
コーンゴムが好適である。
【0024】また上記のシリコーンゴムについては、含
有している水分あるいは化学反応等によって乾燥剤の特
性を劣化させることが無いよう選択には注意を要する。
また、封止板の材質にもよるが、封止板との密着性が良
好なものが好ましい。シリコーンゴムについては比較的
透湿性が大きいため、樹脂表面に露出した乾燥剤だけで
なく樹脂内部に分散されている乾燥剤についても効率よ
く水分を捕獲することが出来る。
【0025】乾燥剤としては、上記樹脂中において吸湿
効果を発揮しうるものであれば特に限定されるものでは
ないが、例えば、酸化ナトリウム(Na2O)、酸化カ
リウム(K2O)、酸化カルシウム(CaO)、酸化バ
リウム(BaO)、酸化マグネシウム(MgO)等を挙
げることができる。
【0026】また、水素化カルシウム(CaH2)、水
素化ストロンチウム(SrH2)、水素化バリウム(B
aH2)および水素化アルミニウムリチウム(AlLi
4)等も好ましい。
【0027】上記乾燥剤のなかでも特に、水素化カルシ
ウム(CaH2)、水素化ストロンチウム(SrH2)、
水素化バリウム(BaH2)および水素化アルミニウム
リチウム(AlLiH4)等が好ましい。
【0028】乾燥剤の含有量としては、上記樹脂化合物
を含めた全成分に対して、好ましくは5〜70重量%、
特に10〜60重量%である。乾燥剤の含有量が5重量
%に満たないと乾燥剤による吸水効果が十分でなくな
り、70重量%を超えると乾燥剤を樹脂化合物により固
定・保持することが困難となり、乾燥剤が脱落し、ひい
ては素子に悪影響を及ぼすおそれがある。乾燥剤は、通
常、上記樹脂中に分散された状態で用いられる。乾燥剤
の平均粒径としては、特に限定されるものではないが、
通常、0.1〜10μm 程度である。
【0029】上記樹脂化合物と乾燥剤との混合物の塗布
量としては、使用する材料の比重にもよるが、0.00
1〜0.5g/cm2 、特に0.01〜0.1g/cm2 程度
が好ましい。塗布方法としては、ブレードコート、ロー
ルコート、刷毛塗り、印刷等の他、ディスペンサー等を
用いてもよい。
【0030】有機材料を含有する有機層は、ホール注入
層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、
あるいはこれらの混合層等から構成され、これらは必要
に応じて種々の態様をとることができる。すなわち、電
子輸送層を省略したり、ホール注入層とホール輸送層
を、ホール注入・輸送層とする等してもよい。そして、
これら有機層を構成する各有機材料のガラス転移温度T
gに対する加熱処理温度は、各構成材料それぞれのガラ
ス転移温度Tgの内最も低いガラス転移温度Tgに、2
0℃を加えた温度を超えない温度であって、かつこの最
も低いガラス転移温度Tgから、20℃を減じた温度よ
り低くない温度である。また、好ましくは前記最も低い
ガラス転移温度からこれより20℃高い温度までの範囲
の温度である。
【0031】また、輝度の半減時間等、有機EL素子の
長寿命化を図る上で、ホール輸送性材料、ホール注入材
料、あるいはこれらの材料を用いた有機層間や有機層と
ホール注入電極間の界面等の影響が大きく、有機EL素
子の構成や使用する有機材料によってはこれらの材料の
ガラス転移温度を基準としてもよい。
【0032】加熱処理の時間としては、有機層の構成処
理する温度にもよるが、好ましくは10分〜24時間、
より好ましくは20分〜20時間、特に30分〜12時
間の範囲が好ましい。
【0033】次に、前記有機層についてさらに詳細に説
明する。発光層は、ホール(正孔)および電子の注入機
能、それらの輸送機能、ホールと電子の再結合により励
起子を生成させる機能を有する。発光層には比較的電子
的にニュートラルな化合物を用いることが好ましい。
【0034】ホール注入輸送層は、陽電極からのホール
の注入を容易にする機能、ホールを安定に輸送する機能
および電子を妨げる機能を有し、電子注入輸送層は、陰
電極からの電子の注入を容易にする機能、電子を安定に
輸送する機能およびホールを妨げる機能を有するもので
あり、これらの層は、発光層に注入されるホールや電子
を増大・閉じこめさせ、再結合領域を最適化させ、発光
効率を改善する。
【0035】発光層の厚さ、ホール注入輸送層の厚さお
よび電子注入輸送層の厚さは特に限定されず、形成方法
によっても異なるが、通常、5〜500nm程度、特に1
0〜300nmとすることが好ましい。
【0036】ホール注入輸送層の厚さおよび電子注入輸
送層の厚さは、再結合・発光領域の設計によるが、発光
層の厚さと同程度もしくは1/10〜10倍程度とすれ
ばよい。ホールもしくは電子の、各々の注入層と輸送層
を分ける場合は、注入層は1nm以上、輸送層は1nm以上
とするのが好ましい。このときの注入層、輸送層の厚さ
の上限は、通常、注入層で500nm程度、輸送層で50
0nm程度である。このような膜厚については注入輸送層
を2層設けるときも同じである。
【0037】本発明の有機EL素子の発光層には発光機
能を有する化合物である蛍光性物質を含有させる。この
ような蛍光性物質としては、例えば、特開昭63−26
4692号公報に開示されているような化合物、例えば
キナクリドン、ルブレン、スチリル系色素等の化合物か
ら選択される少なくとも1種が挙げられる。また、トリ
ス(8−キノリノラト)アルミニウム等の8−キノリノ
ールないしその誘導体を配位子とする金属錯体色素など
のキノリン誘導体、テトラフェニルブタジエン、アント
ラセン、ペリレン、コロネン、12−フタロペリノン誘
導体等が挙げられる。さらには、特開平8−12600
号公報(特願平6−110569号)に記載のフェニル
アントラセン誘導体、特開平8−12969号公報(特
願平6−114456号)に記載のテトラアリールエテ
ン誘導体等を用いることができる。
【0038】また、それ自体で発光が可能なホスト物質
と組み合わせて使用することが好ましく、ドーパントと
しての使用が好ましい。このような場合の発光層におけ
る化合物の含有量は0.01〜10体積% 、さらには
0.1〜5体積% であることが好ましい。ホスト物質と
組み合わせて使用することによって、ホスト物質の発光
波長特性を変化させることができ、長波長に移行した発
光が可能になるとともに、素子の発光効率や安定性が向
上する。これらの蛍光性物質がドーパントとして使用さ
れ、含有量が5体積%以下である場合には、熱処理の際
におけるこの蛍光性物質に関するガラス転移温度Tgは
考慮しなくてもよい。
【0039】ホスト物質としては、キノリノラト錯体が
好ましく、さらには8−キノリノールないしその誘導体
を配位子とするアルミニウム錯体が好ましい。このよう
なアルミニウム錯体としては、特開昭63−26469
2号、特開平3−255190号、特開平5−7073
3号、特開平5−258859号、特開平6−2158
74号等に開示されているものを挙げることができる。
【0040】具体的には、まず、トリス(8−キノリノ
ラト)アルミニウム、ビス(8−キノリノラト)マグネ
シウム、ビス(ベンゾ{f}−8−キノリノラト)亜
鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ムオキシド、トリス(8−キノリノラト)インジウム、
トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ム、8−キノリノラトリチウム、トリス(5−クロロ−
8−キノリノラト)ガリウム、ビス(5−クロロ−8−
キノリノラト)カルシウム、5,7−ジクロル−8−キ
ノリノラトアルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−
8−ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム、ポリ[亜
鉛(II)−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリニル)メ
タン]、等がある。
【0041】また、8−キノリノールないしその誘導体
のほかに他の配位子を有するアルミニウム錯体であって
もよく、このようなものとしては、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)(フェノラト)アルミニウム(III)
、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(オルト−
クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)(メタークレゾラト)アルミニウム
(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ
−クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル
−8−キノリノラト)(オルト−フェニルフェノラト)
アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノ
ラト)(メタ−フェニルフェノラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ−
フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−
メチル−8−キノリノラト)(2,3−ジメチルフェノ
ラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キ
ノリノラト)(2,6−ジメチルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
(3,4−ジメチルフェノラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(3,5−ジメ
チルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチ
ル−8−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフ
ェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8
−キノリノラト)(2,6−ジフェニルフェノラト)ア
ルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラ
ト)(2,4,6−トリフェニルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
(2,3,6−トリメチルフェノラト)アルミニウム(I
II) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2,
3,5,6−テトラメチルフェノラト)アルミニウム(I
II) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(1−ナ
フトラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8
−キノリノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)
(オルト−フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)(パラ−
フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2,
4−ジメチル−8−キノリノラト)(メタ−フェニルフ
ェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2,4−ジメチ
ル−8−キノリノラト)(3,5−ジメチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2,4−ジメチル−8
−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−4−エチ
ル−8−キノリノラト)(パラ−クレゾラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−4−メトキシ−8−キ
ノリノラト)(パラ−フェニルフェノラト)アルミニウ
ム(III) 、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリ
ノラト)(オルト−クレゾラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2−メチル−6−トリフルオロメチル−8−キノ
リノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム(III) 等が
ある。
【0042】このほか、ビス(2−メチル−8−キノリ
ノラト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−ビス(2−
メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) 、ビス
(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)アルミニウム
(III) −μ−オキソ−ビス(2,4−ジメチル−8−キ
ノリノラト)アルミニウム(III) 、ビス(4−エチル−
2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) −
μ−オキソ−ビス(4−エチル−2−メチル−8−キノ
リノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−4
−メトキシキノリノラト)アルミニウム(III) −μ−オ
キソ−ビス(2−メチル−4−メトキシキノリノラト)
アルミニウム(III) 、ビス(5−シアノ−2−メチル−
8−キノリノラト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−
ビス(5−シアノ−2−メチル−8−キノリノラト)ア
ルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−5−トリフルオ
ロメチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) −μ
−オキソ−ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル
−8−キノリノラト)アルミニウム(III) 等であっても
よい。これらの物質のガラス転移温度Tgは、具体的に
特定することが困難である場合が多いが、好ましくは9
0〜130℃程度のものが好ましい。
【0043】このほかのホスト物質としては、特開平8
−12600号公報(特願平6−110569号)に記
載のフェニルアントラセン誘導体、特開平8−1296
9号公報(特願平6−114456号)に記載のテトラ
アリールエテン誘導体なども好ましい。これらの物質の
ガラス転移温度Tgは60〜150℃程度であり、好ま
しくは90〜130℃程度のものが好ましい。
【0044】発光層は電子注入輸送層を兼ねたものであ
ってもよく、このような場合はトリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム等を使用することが好ましい。これら
の蛍光性物質を蒸着すればよい。これらの物質のガラス
転移温度Tgは60〜150℃程度であり、好ましくは
90〜130℃程度のものが好ましい。但し、トリス
(8−キノリノラト)アルミニウムは、ガラス転移温度
Tgが不明であるが、100℃程度までは安定である
(以下、トリス(8−キノリノラト)アルミニウムに関
しては同じである)。
【0045】また、必要に応じて発光層は、少なくとも
一種以上のホール注入輸送性化合物と少なくとも1種以
上の電子注入輸送性化合物との混合層とすることも好ま
しく、この混合層中にドーパントを含有させることが好
ましい。このような混合層における化合物の含有量は、
0.01〜20体積% 、さらには0.1〜15体積%と
することが好ましい。
【0046】混合層では、キャリアのホッピング伝導パ
スができるため、各キャリアは極性的に優勢な物質中を
移動し、逆の極性のキャリア注入は起こり難くなり、有
機化合物がダメージを受け難くなり、素子寿命がのびる
という利点があるが、前述のドーパントをこのような混
合層に含有させることにより、混合層自体のもつ発光波
長特性を変化させることができ、発光波長を長波長に移
行させることができるとともに、発光強度を高め、かつ
素子の安定性を向上させることができる。
【0047】混合層に用いられるホール注入輸送性化合
物および電子注入輸送性化合物は、各々、後述のホール
注入輸送層用の化合物および電子注入輸送層用の化合物
の中から選択すればよい。なかでも、ホール注入輸送層
用の化合物としては、強い蛍光を持ったアミン誘導体、
例えばホール輸送材料であるトリフェニルジアミン誘導
体、さらにはスチリルアミン誘導体、芳香族縮合環を持
つアミン誘導体を用いるのが好ましい。これらの物質の
ガラス転移温度Tgは60〜150℃程度であり、好ま
しくは90〜130℃程度のものが好ましい。
【0048】電子注入輸送性の化合物としては、キノリ
ン誘導体、さらには8−キノリノールないしその誘導体
を配位子とする金属錯体、特にトリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム(Alq3)を用いることが好まし
い。また、上記のフェニルアントラセン誘導体、テトラ
アリールエテン誘導体を用いるのも好ましい。これらの
物質のガラス転移温度Tgは60〜150℃程度であ
り、好ましくは90〜130℃程度のものが好ましい。
【0049】ホール注入輸送層用の化合物としては、強
い蛍光を持ったアミン誘導体、例えば上記のホール輸送
材料であるトリフェニルジアミン誘導体、さらにはスチ
リルアミン誘導体、芳香族縮合環を持つアミン誘導体を
用いるのが好ましい。これらの物質のガラス転移温度T
gは60〜150℃程度であり、好ましくは90〜13
0℃程度のものが好ましい。
【0050】この場合の混合比は、それぞれのキャリア
移動度とキャリア濃度を考慮する事で決定するが、一般
的には、ホール注入輸送性化合物の化合物/電子注入輸
送機能を有する化合物の重量比が、1/99〜99/
1、さらには10/90〜90/10、特には20/8
0〜80/20程度となるようにすることが好ましい。
【0051】また、混合層の厚さは、分子層一層に相当
する厚みから、有機化合物層の膜厚未満とすることが好
ましく、具体的には1〜85nmとすることが好ましく、
さらには5〜60nm、特には5〜50nmとすることが好
ましい。
【0052】また、混合層の形成方法としては、異なる
蒸着源より蒸発させる共蒸着が好ましいが、蒸気圧(蒸
発温度)が同程度あるいは非常に近い場合には、予め同
じ蒸着ボード内で混合させておき、蒸着することもでき
る。混合層は化合物同士が均一に混合している方が好ま
しいが、場合によっては、化合物が島状に存在するもの
であってもよい。発光層は、一般的には、有機蛍光物質
を蒸着するか、あるいは樹脂バインダー中に分散させて
コーティングすることにより、発光層を所定の厚さに形
成する。
【0053】また、ホール注入輸送層には、例えば、特
開昭63−295695号公報、特開平2−19169
4号公報、特開平3−792号公報、特開平5−234
681号公報、特開平5−239455号公報、特開平
5−299174号公報、特開平7−126225号公
報、特開平7−126226号公報、特開平8−100
172号公報、EP0650955A1等に記載されて
いる各種有機化合物を用いることができる。例えば、テ
トラアリールベンジシン化合物(トリアリールジアミン
ないしトリフェニルジアミン:TPD)、芳香族三級ア
ミン、ヒドラゾン誘導体、カルバゾール誘導体、トリア
ゾール誘導体、イミダゾール誘導体、アミノ基を有する
オキサジアゾール誘導体、ポリチオフェン等である。こ
れらの化合物は2種以上を併用してもよく、併用すると
きは別層にして積層したり、混合したりすればよい。こ
れらの物質のガラス転移温度Tgは60〜150℃程度
であり、好ましくは90〜130℃程度のものが好まし
い。
【0054】ホール注入輸送層をホール注入層とホール
輸送層とに分けて設層する場合は、ホール注入輸送層用
の化合物のなかから好ましい組合せを選択して用いるこ
とができる。このとき、陽電極(ITO等)側からイオ
ン化ポテンシャルの小さい化合物の層の順に積層するこ
とが好ましい。また陽電極表面には薄膜性の良好な化合
物を用いることが好ましい。このような積層順について
は、ホール注入輸送層を2層以上設けるときも同様であ
る。このような積層順とすることによって、駆動電圧が
低下し、電流リークの発生やダークスポットの発生・成
長を防ぐことができる。また、素子化する場合、蒸着を
用いているので1〜10nm程度の薄い膜も、均一かつピ
ンホールフリーとすることができるため、ホール注入層
にイオン化ポテンシャルが小さく、可視部に吸収をもつ
ような化合物を用いても、発光色の色調変化や再吸収に
よる効率の低下を防ぐことができる。ホール注入輸送層
は、発光層等と同様に上記の化合物を蒸着することによ
り形成することができる。
【0055】また、必要に応じて設けられる電子注入輸
送層には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム
(Alq3)等の8−キノリノールなしいその誘導体を
配位子とする有機金属錯体などのキノリン誘導体、オキ
サジアゾール誘導体、ペリレン誘導体、ピリジン誘導
体、ピリミジン誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニ
ルキノン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体等を用い
ることができる。電子注入輸送層は発光層を兼ねたもの
であってもよく、このような場合はトリス(8−キノリ
ノラト)アルミニウム等を使用することが好ましい。電
子注入輸送層の形成は発光層と同様に蒸着等によればよ
い。これらの物質のガラス転移温度Tgは60〜150
℃程度であり、好ましくは90〜130℃程度のものが
好ましい。
【0056】電子注入輸送層を電子注入層と電子輸送相
とに分けて積層する場合には、電子注入輸送層用の化合
物の中から好ましい組み合わせを選択して用いることが
できる。このとき、電子注入電極側から電子親和力の値
の大きい化合物の順に積層することが好ましい。このよ
うな積層順については電子注入輸送層を2層以上設ける
ときも同様である。
【0057】ホール注入輸送層、発光層および電子注入
輸送層等の有機層の形成には、均質な薄膜が形成できる
ことから真空蒸着法を用いることが好ましい。真空蒸着
法を用いた場合、アモルファス状態または結晶粒径が
0.1μm 以下の均質な薄膜が得られる。結晶粒径が
0.1μm を超えていると、不均一な発光となり、素子
の駆動電圧を高くしなければならなくなり、電荷の注入
効率も著しく低下する。
【0058】真空蒸着の条件は特に限定されないが、1
-4Pa以下の真空度とし、蒸着速度は0.01〜1nm/
sec 程度とすることが好ましい。また、真空中で連続し
て各層を形成することが好ましい。真空中で連続して形
成すれば、各層の界面に不純物が吸着することを防げる
ため、高特性が得られる。また、素子の駆動電圧を低く
したり、ダークスポットの成長・発生を抑えたりするこ
とができる。
【0059】これら各層の形成に真空蒸着法を用いる場
合において、1層に複数の化合物を含有させる場合、化
合物を入れた各ボートを個別に温度制御して共蒸着する
ことが好ましい。
【0060】次に、図を参照しつつ本発明の有機EL素
子についてより具体的に説明する。図1は、本発明の有
機EL素子の一構成例を示す概略断面図である。図1に
おいて、基板1上に形成されている有機EL構造体2
と、この有機EL構造体2を覆うように所定間隔をおい
て配置されている封止板3とを有する。また、封止板3
は接着剤4により接着・固定され、封止される。そし
て、接着剤4にて固定されている封止板の内面側には、
シリコーン樹脂と乾燥剤との混合物5が配置されてい
る。
【0061】封止板の材料としては、好ましくは平板状
であって、ガラスや石英、樹脂等の透明ないし半透明材
料が挙げられるが、特にガラスが好ましい。ガラス平板
を用いることで、安価でしかも薄型の有機EL表示装置
とすることができる。このようなガラス材として、コス
トの面からアルカリガラスが好ましいが、この他、ソー
ダ石灰ガラス、鉛アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、
アルミノケイ酸ガラス、シリカガラス等のガラス組成の
ものも好ましい。特に、ソーダガラスで、表面処理の無
いガラス材が安価に使用でき、好ましい。封止板として
は、ガラス板以外にも、金属板、プラスチック板等を用
いることもできる。
【0062】封止板の大きさとしては、特に限定される
ものではなく、表示部位のデザイン、および回路設計等
により、適宜好適な大きさに調整される。その厚さは、
平板で通常、0.1〜5mm程度である。なお、封止板に
凹部を形成し、この部分に有機EL構造体、またはその
一部を収納するようにすることも可能である。
【0063】封止板は、スペーサーを用いて高さを調整
し、所望の高さに保持してもよい。スペーサーの材料と
しては、樹脂ビーズ、シリカビーズ、ガラスビーズ、ガ
ラスファイバー等が挙げられ、特にガラスビーズ等が好
ましい。スペーサーは、通常、粒径の揃った粒状物であ
るが、その形状は特に限定されるものではなく、スペー
サーとしての機能に支障のないものであれば種々の形状
であってもよい。その大きさとしては、円換算の直径が
1〜20μm 、より好ましくは1〜10μm 、特に2〜
8μm が好ましい。このような直径のものは、粒長10
0μm 以下程度であることが好ましく、その下限は特に
規制されるものではないが、通常直径と同程度以上であ
る。
【0064】なお、封止板に凹部を形成した場合には、
スペーサーは使用しても、使用しなくてもよい。使用す
る場合の好ましい大きさとしては、前記範囲でよいが、
特に2〜8μm の範囲が好ましい。
【0065】スペーサーは、予め封止用接着剤中に混入
されていても、接着時に混入してもよい。封止用接着剤
中におけるスペーサーの含有量は、好ましくは0.01
〜30wt%、より好ましくは0.1〜5wt%である。
【0066】本発明に使用される封止用接着剤として
は、熱硬化型の接着剤も使用することができるが、有機
EL構造体への影響を考慮すると光硬化型の接着剤が好
ましい。例えば、エステルアクリレート,ウレタンアク
リレート,エポキシアクリレート,メラミンアクリレー
ト,アクリル樹脂アクリレート等の各種アクリレート、
ウレタンポリエステル等の樹脂を用いたラジカル系接着
剤や、エポキシ、ビニルエーテル等の樹脂を用いたカチ
オン系接着剤、チオール・エン付加型樹脂系接着剤等が
挙げられ、中でも酸素による阻害が無く、光照射後も重
合反応が進行するカチオン系接着剤が好ましい。
【0067】カチオン系接着剤としては、カチオン硬化
タイプの紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤が好ましい。
有機EL構造体部分の各層構成材料のガラス転移温度が
140℃以下、特に80〜100℃程度である。従っ
て、通常の熱硬化型の接着剤を用いると、その硬化温度
が140〜180℃程度であるため、その硬化の際に有
機EL構造体が軟化してしまい、特性の劣化が生じてし
まうという問題がある。一方、紫外線硬化型接着剤の場
合は、このような有機EL構造体の軟化というような問
題は生じないが、現在一般に用いられている紫外線硬化
型接着剤はアクリル系であり、その硬化の際にその成分
中のアクリルモノマーが揮発し、それが上記有機EL構
造体の各構成材料に悪影響を及ぼし、その特性を劣化さ
せるという問題がある。そこで、本発明においては、以
上のような問題のない、あるいは極めて少ない接着剤で
ある、上記のカチオン硬化タイプの紫外線硬化型エポキ
シ樹脂接着剤を用いることが好ましい。
【0068】なお、紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤と
して市販されているものの中には、紫外線加熱硬化併用
型のエポキシ樹脂接着剤が含まれる場合があるが、この
場合には、ラジカル硬化タイプのアクリル系樹脂と加熱
硬化タイプのエポキシ樹脂が混合あるいは変性してある
場合が多く、前記のアクリル系樹脂のアクリルモノマー
の揮発の問題や熱硬化型エポキシ樹脂の硬化温度の問題
が解決しておらず、本発明の有機ELディスプレイに用
いる接着剤としては好ましくない。
【0069】カチオン硬化タイプの紫外線硬化型エポキ
シ樹脂接着剤とは、主たる硬化剤として紫外線等の光照
射による光分解でルイス酸触媒を放出するルイス酸塩型
硬化剤を含み、光照射により発生されたルイス酸が触媒
となって主成分であるエポキシ樹脂がカチオン重合型の
反応機構により重合し、硬化するタイプの接着剤であ
る。
【0070】上記接着剤の主成分たるエポキシ樹脂とし
ては、エポキシ化オレフィン樹脂、脂環式エポキシ樹
脂、ノボラックエポキシ樹脂等が挙げられる。また、上
記硬化剤としては、芳香族ジアゾニウムのルイス酸塩、
ジアリルヨードニウムのルイス酸塩、トリアリルスルホ
ニウムのルイス酸塩、トリアリルセレニウムのルイス酸
塩等が挙げられる。これらのうちでは、ジアリルヨード
ニウムのルイス酸塩が好ましい。
【0071】接着剤の塗布量としては、積層されている
有機EL構造体の大きさや有機EL素子で構成されるデ
ィスプレイの種類や構造等にもよるが、好ましくは6×
10 -2〜2×10-4g/cm2 、特に8×10-3〜2×1
-4g/cm2 程度が好ましい。また、接着剤層の厚みと
しては、通常封止板の配置位置の高さ、すなわち積層さ
れている有機EL構造体の厚みに、所定の空隙を確保で
きる厚みとなり、特に規制されるものではないが、通常
5×105 〜1×103 nm、好ましくは5×10 4〜5
×103nm、特に2×104 〜2×103 nm程度であ
る。
【0072】接着剤を用いて、封止板を接着し密封す
る。封止ガスは、Ar、He、N2 等の不活性ガス等が
好ましい。また、この封止ガスの水分含有量は、100
ppm以下、より好ましくは10 ppm以下、特には1 ppm
以下であることが好ましい。この水分含有量に下限値は
特にないが、通常0.1 ppm程度である。
【0073】基板材料としては、基板側から発光した光
を取り出す構成の場合、ガラスや石英、樹脂等の透明な
いし半透明材料を用いる。また、逆積層の場合には、基
板は透明でも不透明であってもよく、不透明である場合
にはセラミックス等を使用してもよい。
【0074】また、基板に色フィルター膜や蛍光性物質
を含む色変換膜、あるいは誘電体反射膜を用いて発光色
をコントロールしてもよい。
【0075】色フィルター膜には、液晶ディスプレイ等
で用いられているカラーフィルターを用いれば良いが、
有機EL素子の発光する光に合わせてカラーフィルター
の特性を調整し、取り出し効率・色純度を最適化すれば
よい。
【0076】また、EL素子材料や蛍光変換層が光吸収
するような短波長の外光をカットできるカラーフィルタ
ーを用いれば、素子の耐光性・表示のコントラストも向
上する。
【0077】また、誘電体多層膜のような光学薄膜を用
いてカラーフィルターの代わりにしても良い。
【0078】蛍光変換フィルター膜は、EL発光の光を
吸収し、蛍光変換膜中の蛍光体から光を放出させること
で、発光色の色変換を行うものであるが、組成として
は、バインダー、蛍光材料、光吸収材料の三つから形成
される。
【0079】蛍光材料は、基本的には蛍光量子収率が高
いものを用いれば良く、EL発光波長域に吸収が強いこ
とが望ましい。実際には、レーザー色素などが適してお
り、ローダミン系化合物・ペリレン系化合物・シアニン
系化合物・フタロシアニン系化合物(サブフタロシアニ
ン等も含む)、ナフタロイミド系化合物・縮合環炭化水
素系化合物・縮合複素環系化合物・スチリル系化合物・
クマリン系化合物等を用いればよい。
【0080】バインダーは、基本的に蛍光を消光しない
ような材料を選べば良く、フォトリソグラフィー・印刷
等で微細なパターニングが出来るようなものが好まし
い。また、ITO、IZOの成膜時にダメージを受けな
いような材料が好ましい。
【0081】光吸収材料は、蛍光材料の光吸収が足りな
い場合に用いるが、必要のない場合は用いなくても良
い。また、光吸収材料は、蛍光性材料の蛍光を消光しな
いような材料を選べば良い。
【0082】ホール注入電極は、通常基板側の電極とし
て形成され、発光した光を取り出す構成であるため、透
明ないし半透明な電極が好ましい。透明電極としては、
ITO(錫ドープ酸化インジウム)、IZO(亜鉛ドー
プ酸化インジウム)、ZnO、SnO2 、In2 3
が挙げられるが、好ましくはITO(錫ドープ酸化イン
ジウム)、IZO(亜鉛ドープ酸化インジウム)が好ま
しい。ITOは、通常In2 3 とSnOとを化学量論
組成で含有するが、O量は多少これから偏倚していても
よい。
【0083】ホール注入電極の厚さは、ホール注入を十
分行える一定以上の厚さを有すればよく、好ましくは1
0〜500nm、さらには30〜300nmの範囲が好まし
い。また、その上限は特に制限はないが、あまり厚いと
剥離、加工性の悪化、応力による障害、光透過性の低下
や、表面の粗さによるリーク等の問題が生じてくる。逆
に厚さが薄すぎると、製造時の膜強度やホール輸送能
力、抵抗値の点で問題がある。
【0084】このホール注入電極層は蒸着法等によって
も形成できるが、好ましくはスパッタ法により形成する
ことが好ましい。
【0085】光を取り出す側の電極は、発光波長帯域、
通常400〜700nm、特に各発光光に対する光透過率
が50%以上、より好ましくは60%以上、特に80%
以上、さらには90%以上であることが好ましい。透過
率が低くなると、発光層からの発光自体が減衰され、発
光素子として必要な輝度を得難くなってくる。なお、コ
ントラスト比を向上させたりして視認性を向上させる目
的等のため、比較的低い透過率とする場合もある。
【0086】電子注入電極としては、低仕事関数の物質
が好ましく、例えば、K、Li、Na、Mg、La、C
e、Ca、Sr、Ba、Al、Ag、In、Sn、Z
n、Zr等の金属元素単体、または安定性を向上させる
ためにそれらを含む2成分、3成分の合金系を用いるこ
とが好ましい。合金系としては、例えばAg・Mg(A
g:1〜20at%)、Al・Li(Li:0.3〜14
at%)、In・Mg(Mg:50〜80at%)、Al・
Ca(Ca:5〜20at%)等が好ましい。また、これ
らの酸化物を、補助電極と組み合わせて形成してもよ
い。なお、電子注入電極は蒸着法やスパッタ法で形成す
ることが可能である。
【0087】電子注入電極薄膜の厚さは、電子注入を十
分行える一定以上の厚さとすればよく、0.1nm以上、
好ましくは1nm以上とすればよい。また、その上限値に
は特に制限はないが、通常膜厚は1〜500nm程度とす
ればよい。電子注入電極の上には、さらに保護電極を設
けてもよい。
【0088】保護電極の厚さは、電子注入効率を確保
し、水分や酸素あるいは有機溶媒の進入を防止するた
め、一定以上の厚さとすればよく、好ましくは50nm以
上、さらには100nm以上、特に100〜1000nmの
範囲が好ましい。保護電極層が薄すぎると、その効果が
得られず、また、保護電極層の段差被覆性が低くなって
しまい、端子電極との接続が十分ではなくなる。一方、
保護電極層が厚すぎると、保護電極層の応力が大きくな
るため、ダークスポットの成長速度が速くなってしま
う。
【0089】電子注入電極と保護電極とを併せた全体の
厚さとしては、特に制限はないが、通常100〜100
0nm程度とすればよい。
【0090】電極成膜後に、前記保護電極に加えて、S
iOX 等の無機材料、テフロン、塩素を含むフッ化炭素
重合体等の有機材料等を用いた保護膜を形成してもよ
い。保護膜は透明でも不透明であってもよく、保護膜の
厚さは50〜1200nm程度とする。保護膜は、前記の
反応性スパッタ法の他に、一般的なスパッタ法、蒸着
法、PECVD法等により形成すればよい。
【0091】有機EL素子は、直流駆動やパルス駆動さ
れ、また交流駆動も可能である。印加電圧は、通常、2
〜30V 程度である。
【0092】
【実施例】<乾燥剤・樹脂混合物の調整:サンプル1>
樹脂化合物として:液状シリコーンゴム(信越化学社
製、商品名:KE109)を用い、これに乾燥剤CaH
2 を用いた。水分含有量を100ppm 以下のN2雰囲気
下で前記液状シリコーンゴムの主剤:100重量部に対
して乾燥剤を100重量部添加し、混合・撹拌した。さ
らに、液状シリコーンゴムの主剤:100重量部に対し
て液状シリコーンゴムの硬化剤:80重量部を添加し、
混合・撹拌して液状シリコーンゴムと乾燥剤の混合物を
得た。得られた乾燥剤・シリコーンゴム混合物を、ガラ
ス封止板の内面側(有機EL構造体と対向する側)とな
る部位上に塗布した。このときの塗布量は、約0.05
g/cm2 とした。
【0093】<乾燥剤・樹脂混合物の調整:サンプル2
>樹脂化合物として:液状シリコーンゴム(信越化学社
製、商品名:KE103)を用い、これに乾燥剤CaH
2 を用いた。水分含有量を100ppm 以下のN2雰囲気
下で前記液状シリコーンゴム主剤:100重量部に対し
て乾燥剤を80重量部添加して混合・撹拌した。さら
に、液状シリコーンゴムの主剤:100重量部に対して
液状シリコーンゴムの硬化剤:80重量部を添加し、混
合・撹拌して液状シリコーンゴムと乾燥剤の混合物を得
た。得られた乾燥剤・シリコーンゴム混合物を、ガラス
封止板の内面側(有機EL構造体と対向する側)となる
部位上に塗布した。このときの塗布量は、約0.05g
/cm2 とした。
【0094】<有機EL素子の作製>ガラス基板として
コーニング社製商品名7059基板を中性洗剤を用いて
スクラブ洗浄した。
【0095】この基板上にITO酸化物ターゲットを用
い、RFマグネトロンスパッタリング法により、基板温
度250℃で、膜厚200nmのITOホール注入電極層
を形成した。
【0096】ITO電極層等が形成された基板の表面を
UV/O3 洗浄した後、真空蒸着装置の基板ホルダーに
固定して、槽内を1×10-4Pa以下まで減圧した。
【0097】次いで、蒸着法により、4,4’,4”−
トリス(−N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル
アミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA:Tg
=76℃)を蒸着速度0.1nm/secで55nmの厚さに
蒸着してホール注入層を形成し、N,N’−ジフェニル
−N,N’−m−トリル−4,4’−ジアミノ−1,
1’−ビフェニル(TPD:Tg=95℃)を蒸着速度
0.1nm/secで20nmの厚さに蒸着してホール輸送層
を形成した。
【0098】さらに、減圧を保ったまま、N,N,
N’,N’−テトラキス(m−ビフェニル)−1,1’
−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD)と、トリ
ス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3 :Tg
=〜100℃)と、ルブレンとを、全体の蒸着速度0.
2nm/secとして100nmの厚さに蒸着し、発光層とし
た。TPD:Alq3 =1:1(重量比)、この混合物
に対してルブレンを10体積%ドープした。
【0099】次いで、減圧を保ったまま、AlLi(L
i:7at%)を1nmの厚さに蒸着し、続けてAlを20
0nmの厚さに蒸着し、電子注入電極および補助電極とし
た。
【0100】最後に前記乾燥剤・樹脂混合物が配置され
ているサンプル1,2のガラス封止板を貼り合わせ、有
機EL素子を得た。このときの接着剤は、エポキシ系光
硬化型接着剤を用いた。また、比較サンプルとして、前
記乾燥剤・樹脂混合物を塗布しない封止板を貼り合わせ
た比較サンプル1を用意した。
【0101】最後に、封止工程まで完了し、封止面内に
乾燥剤・樹脂化合物混合物を塗布したパネルについて、
大気中85℃雰囲気で2時間処理し、前記液状シリコー
ンゴムの硬化を行うとともに、有機層の加熱処理を行い
有機EL素子を得た。また、このとき、100℃雰囲気
(比較サンプル2)、50℃雰囲気(比較サンプル3)
で加熱処理を行ったサンプルも併せて用意した。
【0102】85℃(サンプル1,2)および100℃
(比較サンプル2)で加熱処理を行ったサンプルについ
ては、液状シリコーンゴムが十分に硬化し、乾燥剤を保
持していることを確認した。しかし、50℃で加熱処理
を行ったサンプル(比較サンプル3)については硬化が
不十分であった。
【0103】得られた各サンプル1,2、および比較サ
ンプル1〜3の有機EL素子各10サンプルを、10mA
/cm2の電流密度で駆動させたところ、前記乾燥剤・樹脂
化合物混合物を塗布しない比較サンプル1に対して、本
発明サンプル1,2は駆動電圧が1〜1.5V 程度低下
していた。また、比較サンプル2については発光ムラが
発生し、正確な測定が困難であった。
【0104】引き続き、各有機EL素子10サンプル
を、60℃−RH95%の条件下で10mA/cm2の電流密
度で連続駆動させ、500時間駆動した後に発光面を観
察して各画素のダークスポットを観察した。その結果、
本発明サンプル1,2は直径50μm 以下のダークスポ
ットが3個程度発見されたにとどまったが、比較サンプ
ル1では、いずれのものも直径50μm 以上のダークス
ポットが20個以上確認された。
【0105】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ダークス
ポットの発生、拡大といった素子の経時劣化を有効に抑
制し、さらには長寿命、高輝度、高効率、高表示品質の
有機EL素子を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機EL素子の基本構成を示す概略断
面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 有機EL構造体 3 封止板 4 接着剤 5 封止樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川島 真祐紀 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 早川 敏雄 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB00 AB02 AB03 AB18 BB01 BB05 BB06 CA01 CA02 CA05 CB01 DA00 DB03 EB00 FA01 FA02 FA03 4D052 AA00 CE00 FA01 GA04 GB02 GB11 GB12 GB13 HA00 HA05 HA06 HA39 HB05 4G066 AA13B AA16B AA17B AA20B AA80B AC28C AE06B BA03 CA43 DA20 FA03 FA21

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、この基板上に形成された有機E
    L構造体と、この有機EL構造体を封止する封止板とを
    有し、 前記封止板の内面には、乾燥剤と、樹脂化合物との混合
    物が配置されており、 前記樹脂化合物は、有機EL構造体のドーパントを除く
    有機物構成材料のなかで最も低いガラス転移温度Tg±
    20℃で硬化可能な有機EL素子。
  2. 【請求項2】 前記樹脂化合物は、シリコーンゴムであ
    る請求項1の有機EL素子。
  3. 【請求項3】 前記乾燥剤は、水素化カルシウム(Ca
    2)、水素化ストロンチウム(SrH2)、水素化バリ
    ウム(BaH2)および水素化アルミニウムリチウム
    (AlLiH4)のいずれか1種または2種以上である
    請求項1または2の有機EL素子。
  4. 【請求項4】 乾燥剤と、有機EL構造体のドーパント
    を除く有機物構成材料のなかで最も低いガラス転移温度
    Tg±20℃で硬化可能な樹脂化合物とを混合した後、 この混合物を封止板内面に塗布・配置し、 さらに有機EL構造体が形成された基板と貼り合わせ、 その後前記樹脂化合物を有機EL構造体のドーパントを
    除く有機物構成材料のなかで最も低いガラス転移温度T
    gからこれより20℃高い温度までの範囲で硬化させる
    有機EL素子の製造方法。
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