JPH02197071A - 薄膜ｅｌパネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はパーソナルコンピュータやワードプロセッサな
とのデイスプレィ装置に使用される薄膜ＥＬ（エレン）
・ロルミネセンス）パネルに関するものである。

〈従来の技術〉 従来の薄膜ＥＬパネルは、第２図に示すように、ガラス
基板２上に下部透明電極３．下部絶縁層４発光層５．上
部絶縁層６および上部電極７を順次形成して、ＥＬ素子
１を作成し、このＥＬ素子１への湿気の侵入を防止する
ため、裏ばりガラス８をガラス基板２にエボキン樹脂の
接着剤９を用いて張り合わせていた。そして、さらに湿
気に対処して高信頼性を確保するため、上記塵ばりガラ
ス８の穴ｌＯを通して、シリカゲル粉末と黒色絶縁物粉
末とを分散したシリコンオイルをＥＬ素素子色裏ばりガ
ラス８との間の空間１１に封入して、吸湿性能を持たせ
、その穴１０をトールシール１２で密封していた。

また、特開昭６１−２９０６９３号公報に見られるよう
な、ラミネートフィルムを用いてＥＬ素子への湿気の侵
入を防止する構成のものも知られている。

〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、前者では裏ばりガラス８と、シリカゲル
粉末および黒色絶縁物粉末を分散させたシリコンオイル
との価格が高く、またシリコンオイルを封入する工程で
はＥＬ素素子色裏ばりガラス８との間の空間１１を真空
にする必要があるなど、多くの工程と時間を要するため
、薄膜ＥＬパネルの低コスト化に対して大きな障害とな
っていた。加えて、裏ばりガラス８自体の厚み、重さの
ために、このタイプの薄膜ＥＬパネルの薄型、軽量化に
は限界があった。

一方、後者のタイプでは、耐湿に対する高信頼性確保の
ための吸湿機能に対して、同等具体的検討がなされてお
らず、また、高コントラスト化に対する配慮もなされて
いなかった。

この発明は、このような事情を考慮してなされたもので
、防湿シートの内側に、シリカゲル粉末を分散したシリ
コンオイルを用いないで、吸湿機能を付与し、薄膜ＥＬ
パネルの信頼性を欠くことなく、材料価格の低減化、工
程の簡略化、パネルの薄型、軽量化を図り、さらに高コ
ントラスト化を実現しようとするものである。

〈課題を解決するための手段〉 この発明の構成は、透光性基板上に形成された薄膜ＥＬ
素子を防湿シートで被覆してなる薄膜ＥＬパネルにおい
て、有機ポリマーシートにシリカ（Ｓｉｎｓ）粉末、モ
レキュラーシーブ粉末等の吸湿剤粉末を分散させてなる
吸湿シートを上記薄膜ＥＬ素子と上記防湿シートとの間
に配置し、かつ、上記吸湿シートとＥＬ素子とを面接着
したことを特徴としている。

また、上記吸湿シートと薄膜ＥＬ素子との面接着をヒー
トシール性、防湿性およびガスバリア性を有するポリエ
チレン、ポリプロピレン、セロ／’％ンポリエステル、
ポリ塩化ビニール、ポリ塩化ビニリデン等のプラスチッ
クフィルムを用いて行なうのが望ましい。

また、上記吸湿ソートと薄膜ＥＬ素子との面接着ヲシリ
コーン樹脂またはシリコーンコンパウンドまたはシリコ
ーングリスを用いて行なうのが望ましい。

また、上記吸湿シートのみ、あるいは上記吸湿シートと
防湿シートとの両方のシートのＥＬＬ子側の面を黒色ま
たは略黒色に着色するのが望ましい。

なお、この発明におけるＥＬ素子とは、ガラス基板など
の透光性基板上に透明導電膜、下部絶縁膜、ＥＬＬ光層
、上部絶縁膜、背面電極膜を順次積層して構成する。上
記絶縁膜の一方がない構成であってもよい。

く作用〉 この発明の薄膜ＥＬパネルは、防湿シートの内側に、吸
湿剤粉末が分散された吸湿シートを設け、この吸湿シー
トと薄膜ＥＬ素子とを面接着しているから、万一、防湿
シート内に湿気が侵入しても、それを吸湿シートで吸着
でき、湿気に対する信頼性が高い。

さらに、上記吸湿シートと薄膜ＥＬ素子とをヒートシー
ル性、防湿性およびガスバリア性を有するポリエチレン
、ポリプロピレン、セロハン、ポリ塩化ビニール、ポリ
塩化ビニリデン等のプラスチックフィルムまたはシリコ
ーン樹脂またはシリコーンコンパウンドまたはシリコー
ングリスを用いて行った場合、防湿シート内に侵入して
きた水分は、吸湿ソートに吸着されて薄膜ＥＬ素子に到
達しにくくなる上に、吸湿シート中の吸湿剤に吸着され
た水分も、面接着に用いられたプラスチックフィルム　
シリコーン樹脂またはシリコーンコンパウンドまたはシ
リコーングリス等によって薄膜ＥＬ素子への到達が妨げ
られるため、湿気に対する信頼性は極めて高くなる。

コントラストの面からは、上記吸湿シートのみ、あるい
は上記吸湿シートと防湿シートとの両方のソートのＥＬ
素子側の面を黒色または略黒色に着色した場合、透光性
基板側から見て、表示面の背景か黒色または略黒色に見
え、コントラストが良くなり、表示品質が上がる。さら
に、黒色または略黒色の吸湿シートが薄膜ＥＬ素子と面
接着により密着しているため、パネル表示面の見映えも
格段に良くなる。

このように、この発明の薄膜ＥＬパネルは、湿気に対す
る信頼性は十分保った上に、高コントラスト化が図れ、
材料価格は安価となり、真空、すなわち空気抜きを必要
としていたシリコンオイル封入の工程が不要となる等の
工程の簡略化が実現できる。

さらに、裏ばりガラスを用いなくなるため、薄膜ＥＬパ
ネルの薄型、軽量化も実現できる。

〈実施例〉 以下、この発明を図示の実施例により詳細に説明する。

第１図（ａ）、（ｂ）はこの発明の実施例を示し、第２
図に示した従来例と同一の構成要素については、同一の
符号を付している。

第１図（ａ）において、１はＥＬ素子で、このＥＬ素子
ｊは例えばガラス基板にて構成される透光性基板２の上
面に、互いに一定間隔で平行配列された帯状の下部透明
電極３と、下部絶縁層４と、ＥＬ発光層５と、上部絶縁
層６と、下部透明電極３に直交する方向に互いに一定間
隔で平行配列された帯状の上部電極７とを順次積層して
構成している。

１３はヒートシール性を有するプラスチックフィルム、
１４は吸湿シートであり、これらはＥＬ素子ｌ上にこの
順序に配置される。上記プラスチックフィルム１３と吸
湿シート１４はＥＬ素子１と略同じ面積をもっており、
防湿シート１８はその周辺部を透光性基板２に接着する
ため、これらより僅かに広くなっている。上記防湿シー
）１８はＥＬ素子１との間に空間１９を形成するように
してＥＬ素子１を被覆したのち、その周辺部を透光性基
板２（透光性基板２上には下部透明電極３、あるいは上
部電極７が形成されている箇所もある）にエボキン系樹
脂９て接着して完全に密封している。

上記防湿シート１８としては、第１図に示すように、厚
さ５〜５０μｍのＡｆ２等の金属箔１５の上下を厚さ５
〜５０μｍのポリエステル等の有機樹脂フィルム１６，
１．７でザンドイソチした構造の積層シートが好ましい
。有機樹脂フィルム１６と１７は同一材料でし異なるも
のでもかまわない。

この際、防湿効果は主としてへσ等の金属箔１５が不透
湿であることによって達成され、この箔１５の一ヒ下に
形成されるポリエステル等の有機樹脂フィルム１６．＋
７は金属箔１５の表面保護およびＥ　１．、素子１との
電気的絶縁がその主な役目であるが、透湿性の低い４１
　Ｆ＋か好ましいことは言うまでもない、特に内側の打
殴樹脂フィルム１６を透湿性が低くなるようにするのが
好ましい。

上記防湿シート１８と透光性基板２を張り合せる際には
、真空中で２００℃以上に昇温して、ＥＬ素子ｌのガス
出しを行ない、残留水分を可能な限り除去したのち、乾
燥Ｎ、ガスまたは乾燥空気中で、素早く張り合せ作業を
行う。しかし、どうしても僅かではあるが残留水分が存
在する。また、長時間の動作中には接合部等から湿気が
しみ込む場合もあり得る。このような水分を吸着させる
目的で吸湿シート１４を設置している。

上記吸湿シー！−１４はシリカ微粉末、モレキュラーノ
ーブ粉末等の吸湿剤粉末を有機ポリマーシートに分散し
て構成されている。シートの形態はフィルム、紙、不織
布、織布など、いずれでもよい。

なお、上記吸湿シート１４は、Ｅ　Ｌ素子１と防湿シー
ト１８の間に挿入するか、または防湿シート＋８に張り
合せて用いる。

さらに、本発明の大きな特徴は、上記吸湿シー）・１４
とＥＬ素子１とが面接着されていることである。この構
造は薄膜ＥＬパネルの表示コントラストおよび表示面の
見栄えを良くすべく考えられた。

表示のコントラストの面からは表示部の背景は黒または
略黒色であることが好ましく、この点から、吸湿シート
１４のみ、あるいは吸湿シート１４と防湿シート１８の
両方のシートのＥＬＬ子ｌ側の面が黒色または略黒色に
着色しである。

さらに、ＥＬＬ子１と吸湿シートＩ４との間に部分的に
空間が存在すれば、そこが斑に見えるため、パネル表示
面の見栄えの点から、ＥＬＬ子１と吸湿シート１４とは
密着されている必要がある。

本実施例では、両者の面接着を、ヒートシール性を有し
、防湿性、ガスバリア性にも優れるポリエチレン、ポリ
プロピレン、セロハン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル
、ポリ塩化ビニリデン等のプラスチックフィルムを用い
て行っている。このプラスチックフィルム１３は第１図
（ａ）に示すように、吸湿シート１４とＥＬ素素子色の
間に挿入するか、または吸湿シート１４に張り合わせて
用いる。上記ＥＬ素子ｌと吸湿シートＩ４との面接着は
、上述のように配置した後、１００〜２００°Ｃに昇温
することにより、ヒートシール性プラスチックフィルム
１３を軟化、溶解させることによって行う。したがって
、第１図（ａ）の空間１９のうち、ＥＬ素素子色吸湿シ
ート１４との間の空間は、最終的にはヒートシール性プ
ラスチックフィルム１３によって充たされ、両者は密着
される。

なお、本実施例に用いたヒートシール性プラスチックフ
ィルム１３は防湿性、ガスバリア性にも優れることから
、吸湿シート１４の中の吸湿剤に吸着された水分がＥＬ
素子に到達することを妨げるため、湿気に対する信頼性
が増すという利点もある。

第３図は、薄膜ＥＬパネルを加温加湿雰囲気中で加速試
験した場合の劣化の状況を示す特性図である。

第３図中、ａは防湿シートとＥＬ素子との間に５０ｇ／
１１”の面密度でシリカ粉末を分散させた吸湿シートを
挿入した場合、ｂは防湿シートとＥＬ素子との間に上記
ａと同様の吸湿シートを挿入し、さらに、１６０℃でヒ
ートシール性を発揮するポリプロピレンシートにより吸
湿シートとＥＬ素子を密着させた場合の劣化曲線である
。また第３図中［は吸湿により表示品質が低下し始める
限界を示している。

この第３図より、ヒートシール性プラスチックフィルム
を挿入したことより、湿気に対する信頼性が増加してい
ることがわかる。

第１図（ｂ）の薄膜ＥＬパネルは第１図（ａ）の薄膜Ｅ
Ｌパネルとは、第１図（ａ）のヒートシール性プラスチ
ックフィルム１３をシリコーン樹脂またはソリコーンコ
ンパウンドまたはシリコーングリス２０に代えた点のみ
が異なるものである。シリコーン樹脂またはソリコーン
コンパウンドまたはシリコーングリス２０は粘性が高い
ため、吸湿シー１−１４に塗布するか、またはＥＬＬ子
ｌ上に塗布して用いる。こうすることによって、第１図
（ｂ）に示すように、ＥＬＬ子１と吸湿シート１４との
間は容易に密着できる。

このシリコーン樹脂またはソリコーンコンパウンドまた
はシリコーングリス２０を用いた場合のコントラスト、
見栄え、そして湿気に対する信頼性向上の効果は、ヒー
トシール性プラスチックフィルム１３を用いた場合とほ
ぼ同じである。

上記実施例においては、ＥＬ素子がドツトマトリックス
型の素子の場合について説明したが、セグメント型のＥ
Ｌ素子であってもよい。

〈発明の効果〉 以上より明らかなように、この発明によれば、透光性基
板上に形成された薄膜ＥＬ素子を防湿シートで被覆して
なる薄膜ＥＬパネルにおいて、上記薄膜ＥＬ素子と防湿
シートとの間に、有機ポリマーソートに吸湿剤粉末を分
散させてなる吸湿ソートを配置し、かつ、上記吸湿シー
トと薄膜ＥＬ素子とを面接着したので、湿気に対する信
頼性が向上し、長寿命化を達成でき、まだらがなくなり
、表示品質が向上し、従来の裏ばりガラス、ソリコンオ
イルを用いたシーリング方法と比較して、材料費が安価
となり、また薄膜ＥＬパネルの薄型、軽量化が実現でき
る。

また、この発明によれば、真空空間を造るために空気抜
きを必要とするソリコンオイルの封入工程が不要となり
、薄膜ＥＬパネルの作製工程が簡略化でき、低コスト化
に大きく寄与できる。

上記吸湿シートと薄膜ＥＬ索子との面接着をヒトシール
性、防湿性およびガスバリア性を有するプラスチックフ
ィルムを用いて行った場合またはシリコーン樹脂または
シリコーンコンパウンドまたはシリコーングリスを用い
て行った場合には、吸湿シート中の吸湿剤に吸着された
水分は面接着に用いられたプラスチックフィルムやシリ
コーン樹脂またはシリコーンコンパウンドまたはシリコ
ーングリスによって薄膜ＥＬ素子への到達が妨げられる
ため、−層湿気に対する信頼性が向上する。

また、上記吸湿ソートのみ、あるいは上記吸湿シートと
防湿シートとの両方のシートのＥＬ素子側の面が黒色ま
たは略黒色に着色されている場合は、コントラストが良
くなり、表示品質が上がると同時に、パネル表示面の見
栄えもよくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）　、　（ｂ）は本発明の各実施例の要部拡
大縦断面図、第２図は従来例の要部拡大縦断面図である
。第３図はヒートノール性プラスチックフィルム（密着
層）の防湿効果を示すための薄膜ＥＬパネルの劣化状況
の特性図である。 １・・・ＥＬ素子、　　　２・・透光性基板、１３　・
プラスチックフィルム Ｉ４・・・吸湿シート、　　１８・・・防湿シート２０
・シリコーン樹脂またはシリコーンコンパウンドまたは
ソリコーングリス。 特許出願人　　シャープ株式会社

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）　透光性基板上に形成された薄膜ＥＬ素子を防湿
   シートで被覆してなる薄膜ＥＬパネルにおいて、 　上記薄膜ＥＬ素子と防湿シートとの間に、有機ポリマ
   ーシートに吸湿剤粉末を分散させてなる吸湿シートを配
   置し、かつ、上記吸湿シートと薄膜ＥＬ素子とを面接着
   したことを特徴とする薄膜ＥＬパネル。
2. （２）　請求項１に記載の薄膜ＥＬパネルにおいて、上
   記吸湿シートと薄膜ＥＬ素子との面接着をヒートシール
   性、防湿性およびガスバリア性を有するプラスチックフ
   ィルムを用いて行った薄膜ＥＬパネル。
3. （３）　請求項１に記載の薄膜ＥＬパネルにおいて、上
   記吸湿シートと薄膜ＥＬ素子との面接着をシリコーン樹
   脂またはシリコーンコンパウンドまたはシリコーングリ
   スを用いて行った薄膜ＥＬパネル。
4. （４）　請求項１、２、３のいずれかに記載の薄膜ＥＬ
   パネルにおいて、 　上記吸湿シートのみ、あるいは上記吸湿シートと防湿
   シートとの両方のシートのＥＬ素子側の面が黒色または
   略黒色に着色されている薄膜ＥＬパネル。