JPH0536134U - 湿式クラツチ用ドライブピニオン - Google Patents
湿式クラツチ用ドライブピニオンInfo
- Publication number
- JPH0536134U JPH0536134U JP8513491U JP8513491U JPH0536134U JP H0536134 U JPH0536134 U JP H0536134U JP 8513491 U JP8513491 U JP 8513491U JP 8513491 U JP8513491 U JP 8513491U JP H0536134 U JPH0536134 U JP H0536134U
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- drive pinion
- clutch
- wet clutch
- bearing retainer
- Prior art date
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- Granted
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- Mechanical Operated Clutches (AREA)
- Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 湿式クラッチのフェージング面へのオイルの
供給量を確保する。 【構成】 湿式クラッチのドライブピニオン1とベアリ
ングリテーナ2との間に形成した油室3に供給されたオ
イルをドライブピニオンの軸心に設けた油路1cを経て
先端の油路1e、1fに導きクラッチのフェージング面
に噴射供給する湿式クラッチの、ドライブピニオン1と
ベアリングリテーナ2との間のシール構造を、ドライブ
ピニオンに設けたラビリンス構造7とし、且つドライブ
ピニオンの油路1dの油室3に臨むオイル吸込口1d’
付近を垂直壁1i’に形成すると共に、オイル吸込口1
d’をテーパ状に拡径させた構造としたものである。
供給量を確保する。 【構成】 湿式クラッチのドライブピニオン1とベアリ
ングリテーナ2との間に形成した油室3に供給されたオ
イルをドライブピニオンの軸心に設けた油路1cを経て
先端の油路1e、1fに導きクラッチのフェージング面
に噴射供給する湿式クラッチの、ドライブピニオン1と
ベアリングリテーナ2との間のシール構造を、ドライブ
ピニオンに設けたラビリンス構造7とし、且つドライブ
ピニオンの油路1dの油室3に臨むオイル吸込口1d’
付近を垂直壁1i’に形成すると共に、オイル吸込口1
d’をテーパ状に拡径させた構造としたものである。
Description
【0001】
本考案は、湿式クラッチ用ドライブピニオンに関する。
【0002】
クラッチは、エンジンの動力の伝達を一時的に断続するもので、エンジンとト ランスミッションとの間に設けられ、クラッチディスクをフライホイールとクラ ッチカバーに取付られたクラッチプレートで挟む構造とされている。クラッチに は、乾式と湿式とがあり、乾式クラッチは構造が簡単で、調整や修理が容易であ り断続も滑らかに行われるために最も多く使用され、湿式クラッチは、大きなト ルクを伝達する必要のあるトラック等の大型車両に採用されている。
【0003】 図4は湿式クラッチのシステムの一例を示し、湿式クラッチ10のフライホイ ール11に固定されてたクラッチカバー12に設けられたオイルポンプ駆動歯車 14により歯車15を介してオイルポンプ16を駆動し、当該オイルポンプ16 は、オイルパン17のオイルを油路18に吐出し、オイルフィルタ19、オイル クーラ20を経てドライブピニオン21と、当該ドライブピニオン21を軸支す るベアリングリテーナ22との間に形成された環状の油室23に供給する。油室 23に供給されたオイルは、ドライブピニオン21に設けられた油路21a、2 1bを経て油路21c、21dからクラッチ10内のクラッチディスク13のフ ェージング面に吹き付けられ、当該クラッチディスク12の摩耗を防止する。
【0004】
ところで、ドライブピニオン21は、図5に拡大して示すようにベアリングリ テーナ22に回転可能に軸支され、且つ芯ずれ、ベアリングバランス、軸撓み等 による荷重がベアリングリテーナ22に伝わらないようにするために当該ベアリ ングリテーナ22と非接触で支持されたシール構造とされており、ベアリングリ テーナ22の内面とドライブピニオン21の外周面との間には、僅かな(0.6 mm 程度)クリアランスδが設けられている。
【0005】 このためベアリングリテーナ22とドライブピニオン21との間に形成された 油室23内のオイルが、ベアリングリテーナ22とドライブピニオン21との間 のクリアランスδから漏出し、更に、ドライブピニオン21の油室23の前端面 を形成する面21eが傾斜面とされているために油室23内のオイルが前記傾斜 面21eに沿ってクリアランスδに向かって流れ、油路21aの開口端近傍の油 圧が低くなる。この結果、油室23内のオイルが油路21aに流れ込み難くなり 、当該油路21aを通して軸芯の油路21bに流れ込むオイルが減少し、クラッ チディスク13の各フェーシング面に供給されオイル量が減少して湿式クラッチ 10の性能が確保し難くなるという問題がある。
【0006】 本考案は上述の点に鑑みてなされたもので、ドライブピニオンとベアリングリ テーナとの間のシール性を向上させてオイルの漏出を防止し、クラッチディスク のフェーシング面に十分な量のオイルを供給してクラッチ性能を確保するように した湿式クラッチ用ドライブピニオンを提供することを目的とする。
【0007】
上記目的を達成するために本考案によれば、湿式クラッチのドライブピニオン とベアリングリテーナとの間に形成した油室に供給されたオイルを、前記ドライ ブピニオンの軸心に設けた油路を経て先端に導きクラッチのフェージング面に噴 射供給する湿式クラッチ用ドライブピニオンにおいて、前記ドライブピニオンと ベアリングリテーナとの間のシール構造を、前記ドライブピニオンに設けたラビ リンス構造とし、且つ前記ドライブピニオンの油路の前記油室に臨むオイル吸込 口付近を垂直壁に形成すると共に当該オイル吸込口をテーパ状に拡径させた構造 としたものである。
【0008】
オイルポンプによりドライブピニオンとベアリングリテーナとの間に形成され た油室に供給されたオイルは、ドランブピニオンの軸心に設けられた油路を経て 先端に導かれ、クラッチディスクのフェージング面に噴射供給される。ドライブ ピニオンにラビリンス構造を設けてベアリングリテーナとの間をシールすること により前記油室のオイルの漏出が少なくなり、且つ前記ラビリンス構造の垂直壁 によりドライブピニオンの油路の油室に開口する吸込口付近に正圧が発生し、テ ーパ状の吸込口と相俟ってドライブピニオンの油路へのオイルの吸込量が増加し 、前記フェージング面に供給するオイル量が確保される。
【0009】
以下本考案の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。 図1及び図2において、ドライブピニオン1は、ベアリングリテーナ2の内径 よりも僅かに小径とされ、当該ベアリングリテーナ2に僅かなクリアランスδを 存して非接触で回転可能に軸支されており、先端にクラッチディスクと嵌合する スプライン1aが形成され、基端近傍には所定の幅に亘り環状溝1bが形成され てベアリングリテーナ2の内面との間に環状の油室3が形成されている。ベアリ ングリテーナ2の基端側に穿設された小孔2aにはコネクタ4を介して油路5の 一端が液密に嵌合され、油室3の基端側に連通されている。この油路5の他端は 、前述したようにオイルポンプ(図示せず)の吐出口に接続されている。
【0010】 ドライブピニオン1の軸心には端面から穴1cが穿設されており、底端部近傍 には孔1dが、スプライン1aの両端近傍には孔1e、1fが夫々半径方向に穿 設されており、これらの各孔1d〜1fの各一端は、穴1cに連通し、孔1dの 他端は油室3の前端近傍の外周面に、孔1e、1fの各他端は、スプライン1a の前端及び後端近傍の外周面に開口されている。そして、孔1dの油室3に臨む 開口端1d’はテーパ状に拡開されており、孔1e、1fは、ドライブピニオン 1のスプライン1aに嵌合されるクラッチディスク(図示せず)の各フェーシン グ面に臨んで開口されている。また、孔1cの開口端にはプラグ6が液密に嵌合 されている。尚、以後穴1c及び孔1d〜1fを油路1c〜1fと称する。
【0011】 ドライブピニオン1のスプライン1aと環状溝1bとの間にはシール7が形成 されている。このシール7は、ラビリンス構造とされており、ドライブピニオン 1の外周面に形成された複数例えば、環状溝1g、1hとランド1i〜1kとに より構成されている。そして、環状溝1g、1h、ランド1i〜1kは、夫々所 定の幅d1 、d2 (d1 >d2 )とされ、溝1g、1hの深さは、d3 (2〜3 mm)とされている。因みに、d1 =6〜12mm、d2 =2〜4mm、d3 =2〜3 mmとされている。そして、ランド1iの端面1i’は、環状溝1bの一側の壁面 即ち、油室3の前端面を形成し、当該溝1bの底面に対して垂直をなして形成さ れている。
【0012】 以下に作用を説明する。 前記オイルポンプから吐出されたオイルは、油路5を通して油室3の基端側に 供給され、当該油室3内を前端に向かって流れる。油室3を前端に向かって流れ るオイルは、ランド1iの垂直な端面1i’に当たって図3に示すように下方に 巻き込まれる。この結果、油室3の前端の油路1dの開口端1d’近傍に正圧が 発生し、しかも、当該開口端1d’は、拡開されて大きくなっているために、油 室3内のオイルが当該油路1dに流入し易くなる。
【0013】 油室3からドライブピニオン1の油路1dを通して軸心の油路1cに流入した オイルは、先端の各油路1e、1fから前記クラッチディスクのフェージング面 に向けて吹き出される。ドライブピニオン1とベアリングリテーナ2との間はラ ビリンス構造のシール7により良好にシールされ、従って、油室3内のオイル漏 れが防止される。この結果、前記クラッチディスクのフェージング面に十分な量 のオイルが供給され、クラッチの性能が確保される。
【0014】
以上説明したように本考案によれば、簡単な構造でありながら湿式クラッチの ドライブピニオンとベアリングリテーナとの間のシール性が向上し、オイルの漏 出を少なくすることができると共にドライブピニオンの軸心のオイル通路へのオ イルの吸込性の向上を図ることができ、この結果、クラッチディスクのフェージ ング面に十分な量のオイルを供給することが可能となり、湿式クラッチの性能を 確保することができるという効果がある。
【図1】本考案に係る湿式クラッチ用ドライブピニオン
の一実施例を示す要部断面図である。
の一実施例を示す要部断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】図2のオイルの流れを示す図である。
【図4】従来のシール構造を適用した湿式クラッチのシ
ステム図である。
ステム図である。
【図5】図4の一部拡大図である。
1 ドライブピニオン 1a スプライン 1b、1g、1h 溝 1c〜1f 油路 1i〜1k ランド 2 ベアリングリテーナ 3 油室 4 コネクタ 5 油路 7 シール(ラビリンス構造)
Claims (1)
- 【請求項1】 湿式クラッチのドライブピニオンとベア
リングリテーナとの間に形成した油室に供給されたオイ
ルを、前記ドライブピニオンの軸心に設けた油路を経て
先端に導きクラッチのフェージング面に噴射供給する湿
式クラッチ用ドライブピニオンにおいて、前記ドライブ
ピニオンとベアリングリテーナとの間のシール構造を、
前記ドライブピニオンに設けたラビリンス構造とし、且
つ前記ドライブピニオンの油路の前記油室に臨むオイル
吸込口付近を垂直壁に形成すると共に当該オイル吸込口
をテーパ状に拡径させたことを特徴とする湿式クラッチ
用ドライブピニオン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8513491U JP2566156Y2 (ja) | 1991-10-18 | 1991-10-18 | 湿式クラッチ用ドライブピニオン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8513491U JP2566156Y2 (ja) | 1991-10-18 | 1991-10-18 | 湿式クラッチ用ドライブピニオン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0536134U true JPH0536134U (ja) | 1993-05-18 |
JP2566156Y2 JP2566156Y2 (ja) | 1998-03-25 |
Family
ID=13850184
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8513491U Expired - Lifetime JP2566156Y2 (ja) | 1991-10-18 | 1991-10-18 | 湿式クラッチ用ドライブピニオン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2566156Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104100655A (zh) * | 2013-04-11 | 2014-10-15 | 铃木株式会社 | 用于摩托车的离合器装置的润滑结构 |
-
1991
- 1991-10-18 JP JP8513491U patent/JP2566156Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104100655A (zh) * | 2013-04-11 | 2014-10-15 | 铃木株式会社 | 用于摩托车的离合器装置的润滑结构 |
CN104100655B (zh) * | 2013-04-11 | 2017-01-11 | 铃木株式会社 | 用于摩托车的离合器装置的润滑结构 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2566156Y2 (ja) | 1998-03-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19971111 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |