JP2566156Y2 - 湿式クラッチ用ドライブピニオン - Google Patents

湿式クラッチ用ドライブピニオン

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JP2566156Y2
JP2566156Y2 JP8513491U JP8513491U JP2566156Y2 JP 2566156 Y2 JP2566156 Y2 JP 2566156Y2 JP 8513491 U JP8513491 U JP 8513491U JP 8513491 U JP8513491 U JP 8513491U JP 2566156 Y2 JP2566156 Y2 JP 2566156Y2
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JP
Japan
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oil
drive pinion
clutch
oil chamber
wet
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JP8513491U
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Inventor
裕昭 野口
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、湿式クラッチ用ドライ
ブピニオンに関する。
【0002】
【従来の技術】クラッチは、エンジンの動力の伝達を一
時的に断続するもので、エンジンとトランスミッション
との間に設けられ、クラッチディスクをフライホイール
とクラッチカバーに取付られたクラッチプレートで挟む
構造とされている。クラッチには、乾式と湿式とがあ
り、乾式クラッチは構造が簡単で、クラッチの大きさを
小さく出来るために最も多く使用され、湿式クラッチ
は、クラッチにとって過酷な使用条件となる機械や車両
に採用されている。
【0003】図4は湿式クラッチのシステムの一例を示
し、ハウジング10内のフライホイール11に固定さ
クラッチカバー12に設けられたオイルポンプ駆動歯
車14により歯車15を介してオイルポンプ16を駆動
し、当該オイルポンプ16は、オイルパン17のオイル
を油路18に吐出し、オイルフィルタ19、オイルクー
ラ20を経てドライブピニオン21と、当該ドライブピ
ニオン21を軸支するベアリングリテーナ22との間に
形成された環状の油室23に供給する。油室23に供給
されたオイルは、ドライブピニオン21に設けられた油
路21a、21bを経て油路21c、21dからハウジ
ング10内のクラッチディスク13のフェージング面に
吹き付けられ、当該クラッチディスク13の摩耗を防止
する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、ドライブピ
ニオン21は、図5に拡大して示すようにベアリングリ
テーナ22に回転可能に軸支され、且つ芯ずれ、ベアリ
ングクリアランス、軸撓み等による荷重がベアリングリ
テーナ22に伝わらないようにするために当該ベアリン
グリテーナ22と非接触で支持されたシール構造とされ
ており、ベアリングリテーナ22の内面とドライブピニ
オン21の外周面との間には、僅かな(0.6mm程度)ク
リアランスδが設けられている。
【0005】このためベアリングリテーナ22とドライ
ブピニオン21との間に形成された油室23内のオイル
が、ベアリングリテーナ22とドライブピニオン21と
の間のクリアランスδから漏出し、更に、ドライブピニ
オン21の油室23の前端面を形成する面21eが傾斜
面とされているために油室23内のオイルが前記傾斜面
21eに沿ってクリアランスδに向かって流れ、油路2
1aの開口端近傍の油圧が低くなる。この結果、油室2
3内のオイルが油路21aに流れ込み難くなり、当該油
路21aを通して軸芯の油路21bに流れ込むオイルが
減少し、クラッチディスク13の各フェーング面に供
給されオイル量が減少して湿式クラッチの性能が確保
し難くなるという問題がある。
【0006】本考案は上述の点に鑑みてなされたもの
で、ドライブピニオンとベアリングリテーナとの間のシ
ール性を向上させてオイルの漏出を防止し、クラッチデ
ィスクのフェーシング面に十分な量のオイルを供給して
クラッチ性能を確保するようにした湿式クラッチ用ドラ
イブピニオンを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案によれば、湿式クラッチのドライブピニオンと
ベアリングリテーナとの間に軸方向に沿って形成した油
と、前記ドライブピニオンの軸心に設けられ一端が前
記油室の先端側の端面近傍に開口し、他端が前記湿式ク
ラッチのクラッチディスクのフェーシング面に臨んで開
口する油路とを備え、前記油室の基端側から先端側に供
給されたオイルを前記油路を通して前記フェーング面
に噴射供給する湿式クラッチ用ドライブピニオンにおい
て、前記ドライブピニオンとベアリングリテーナとの間
前記油室の先端側のシール構造を、前記ドライブピニ
オンに設けたラビリンス構造とし、且つ前記油室の先端
側の端面を前記オイルの流れに対して直角をなす垂直壁
に形成すると共に、前記油路の前記油室に開口する開口
をテーパ状に拡径させた構造としたものである。
【0008】
【作用】オイルポンプによりドライブピニオンとベアリ
ングリテーナとの間に形成された油室に供給されたオイ
ルは、ドラブピニオンの軸心に設けられた油路を経て
先端に導かれ、クラッチディスクのフェージング面に噴
射供給される。ドライブピニオンにラビリンス構造を設
けてベアリングリテーナとの間をシールすることにより
前記油室のオイルの漏出が少なくなり、且つ前記ラビリ
ンス構造の垂直壁によりドライブピニオンの油路の油室
に開口する吸込口付近に正圧が発生し、テーパ状の吸込
口と相俟ってドライブピニオンの油路へのオイルの吸込
量が増加し、前記フェージング面に供給するオイル量が
確保される。
【0009】
【実施例】以下本考案の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。図1及び図2において、ドライブピニオン1
は、ベアリングリテーナ2の内径よりも僅かに小径とさ
れ、当該ベアリングリテーナ2に僅かなクリアランスδ
を存して非接触で回転可能に軸支されており、先端にク
ラッチディスクと嵌合するスプライン1aが形成され、
基端近傍には所定の幅に亘り環状溝1bが形成されてベ
アリングリテーナ2の内面との間に環状の油室3が形成
されている。ベアリングリテーナ2の基端側に穿設され
た小孔2aにはコネクタ4を介して油路5の一端が液密
に嵌合され、油室3の基端側に連通されている。この油
路5の他端は、前述したようにオイルポンプ(図示せ
ず)の吐出口に接続されている。
【0010】ドライブピニオン1の軸心には端面から穴
1cが穿設されており、底端部近傍には孔1dが、スプ
ライン1aの両端近傍には孔1e、1fが夫々半径方向
に穿設されており、これらの各孔1d〜1fの各一端
は、穴1cに連通し、孔1dの他端は油室3の前端近傍
の外周面に、孔1e、1fの各他端は、スプライン1a
の前端及び後端近傍の外周面に開口されている。そし
て、孔1dの油室3に臨む開口端1d’はテーパ状に拡
開されており、孔1e、1fは、ドライブピニオン1の
スプライン1aに嵌合されるクラッチディスク(図示せ
ず)の各フェーシング面に臨んで開口されている。ま
た、孔1cの開口端にはプラグ6が液密に嵌合されてい
る。尚、以後穴1c及び孔1d〜1fを油路1c〜1f
と称する。
【0011】ドライブピニオン1のスプライン1aと環
状溝1bとの間にはシール7が形成されている。このシ
ール7は、ラビリンス構造とされており、ドライブピニ
オン1の外周面に形成された複数例えば、環状溝1g、
1hとランド1i〜1kとにより構成されている。そし
て、環状溝1g、1h、ランド1i〜1kは、夫々所定
の幅d1 、d2 (d1 >d2 )とされ、溝1g、1hの
深さは、d3 (2〜3mm)とされている。因みに、d1
=6〜12mm、d2 =2〜4mm、d3 =2〜3mmとされ
ている。そして、ランド1iの端面1i’は、環状溝1
bの一側の壁面即ち、油室3の前端面を形成し、当該溝
1bの底面に対して垂直をなして形成されている。
【0012】以下に作用を説明する。前記オイルポンプ
から吐出されたオイルは、油路5を通して油室3の基端
側に供給され、当該油室3内を前端に向かって流れる。
油室3を前端に向かって流れるオイルは、ランド1iの
垂直な端面1i’に当たって図3に示すように下方に巻
き込まれる。この結果、油室3の前端の油路1dの開口
端1d’近傍に正圧が発生し、しかも、当該開口端1
d’は、拡開されて大きくなっているために、油室3内
のオイルが当該油路1dに流入し易くなる。
【0013】油室3からドライブピニオン1の油路1d
を通して軸心の油路1cに流入したオイルは、先端の各
油路1e、1fから前記クラッチディスクのフェージン
グ面に向けて吹き出される。ドライブピニオン1とベア
リングリテーナ2との間はラビリンス構造のシール7に
より良好にシールされ、従って、油室3内のオイル漏れ
が防止される。この結果、前記クラッチディスクのフェ
ージング面に十分な量のオイルが供給され、クラッチの
性能が確保される。
【0014】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、簡
単な構造でありながら湿式クラッチのドライブピニオン
とベアリングリテーナとの間のシール性が向上し、オイ
ルの漏出を少なくすることができると共にドライブピニ
オンの軸心のオイル通路へのオイルの吸込性の向上を図
ることができ、この結果、クラッチディスクのフェージ
ング面に十分な量のオイルを供給することが可能とな
り、湿式クラッチの性能を確保することができるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る湿式クラッチ用ドライブピニオン
の一実施例を示す要部断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】図2のオイルの流れを示す図である。
【図4】従来のシール構造を適用した湿式クラッチのシ
ステム図である。
【図5】図4の一部拡大図である。
【符号の説明】
1 ドライブピニオン 1a スプライン 1b、1g、1h 溝 1c〜1f 油路 1i〜1k ランド 2 ベアリングリテーナ 3 油室 4 コネクタ 5 油路 7 シール(ラビリンス構造)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿式クラッチのドライブピニオンとベア
    リングリテーナとの間に軸方向に沿って形成した油室
    と、前記ドライブピニオンの軸心に設けられ一端が前記
    油室の先端側の端面近傍に開口し、他端が前記湿式クラ
    ッチのクラッチディスクのフェーシング面に臨んで開口
    する油路とを備え、前記油室の基端側から先端側に供給
    されたオイルを前記油路を通して前記フェーング面に
    噴射供給する湿式クラッチ用ドライブピニオンにおい
    て、前記ドライブピニオンとベアリングリテーナとの間
    前記油室の先端側のシール構造を、前記ドライブピニ
    オンに設けたラビリンス構造とし、且つ前記油室の先端
    側の端面を前記オイルの流れに対して直角をなす垂直壁
    に形成すると共に、前記油路の前記油室に開口する開口
    をテーパ状に拡径させたことを特徴とする湿式クラッ
    チ用ドライブピニオン。
JP8513491U 1991-10-18 1991-10-18 湿式クラッチ用ドライブピニオン Expired - Lifetime JP2566156Y2 (ja)

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JPH0536134U JPH0536134U (ja) 1993-05-18
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