JP3968792B2 - 液体ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する分野】本発明は、ウオータポンプのような液体ポンプに関し、水冷エンジンの冷却水をエンジン等の動力源により駆動されることによって循環させるウォータポンプ等に利用される。
【0002】
【従来の技術】
従来、水冷エンジンの冷却システムに利用されるウオーターポンプは、軸方向の一端側にエンジン等の動力源が連結され、他端側にインペラが固設されたシャフトを軸受を介してハウジングに回転自在に支承し、インペラと軸受の間にシール機構として周知のメカニカルシールを介装してインペラ側にポンプ室を形成している。インペラは、シャフトが動力源により回転駆動されることにより、ポンプ室内で回転してポンプ作用を行い、冷却水等を循環させる。ポンプ室内の冷却水はメカニカルシールによりシールされ、これにより、同冷却水が軸受に侵入して、軸受の劣化を招くことが防止される。
【0003】
ところが、メカニカルシールにはいわゆる『鳴き』と呼ばれる異音が発生したりする問題があり、この問題を解消すべく新規なシール手段の開発が進められている。メカニカルシールに置き換わる、この新規なシール機構として、例えば、実開平1ー99997号公報、実公平6ー29517号公報や特公平4ー72110号公報等に、リップシールや磁性流体を用いたシール機構が開示されている。
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した新規なシール機構を有する従来のウオーターポンプにおいては、シール機構に常に水が作用することから、シール機構が水環境下での耐久性について満足できなかったり、ウオーターポンプ作動時の高い水圧に弱かったりするため、信頼性に欠けるという問題があった。
【0004】
そこで、本発明では、ポンプ作動時にシール機構から液体を隔離し、シール機構の信頼性を向上させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために講じた第1の手段は、第1の内孔を有するハウジングと、該ハウジングの第1の内孔に軸受を介して回転自在に支承され、軸方向の一端側に動力源が連結されると共に他端側にインペラが固設されたシャフトと、前記ハウジングの第1の内孔内に配設され、前記インペラ側に形成されるポンプ室から前記第1の内孔を介した前記シャフトの一端側への液体の漏れを防止するシール機構とを備えてなる液体ポンプにおいて、前記ハウジングの第1の内孔内に前記ポンプ室と連通可能な液層と空気層を有する中間室を形成し、前記シャフトに固定されて、前記中間室を前記シャフトの一端側の第2室と、前記インペラ側の第1室に軸方向に区画すると共に、前記シャフトとの一体回転により前記第2室内の液層の液を前記第1室へ移動させる区画部材を前記中間室内に設けると共に、前記シール機構を前記第2室内に配設し、さらにポンプの停止時に、前記中間室には所定量の前記液層の液が存在し、この所定量の前記液層の液の液位は、前記ポンプ室と前記中間室との間の隔壁部材に形成され前記ポンプ室と前記中間室との間の通路である第1の孔の上縁部よりも上方に設定したことである。
【0006】
上記した第1の手段によれば、シャフトが回転すると、ポンプ室内ではインペラが回転し、液を吸入及び吐出する。内部室内では、区画部材が回転されて、第2室内の液は区画部材の遠心力及び液の表面張力により、径方向外方に移動し、第1室側へ移動する。これにより、液が第2室内に配設されるシール機構の周辺から除去され、シール機構は良好なシール性能を維持する。
【0007】
また、本発明の別の手段は、当該液体ポンプを、ポンプ室と、第2の小径部及び該第2の小径部との間に径方向の壁面を有する第2の大径部を含む段付状の第2の内孔とを有し、前記第2の大径部が前記ポンプ室と隣接すると共に前記ポンプ室に第2の孔を介して連通する中間室を区画しているハウジングと、前記第2の内孔の第2の小径部に配設される少なくとも1つの軸受によって前記ハウジングに回転可能に支承されると共に、前記第2の内孔の第2の小径部及び中間室を介して前記ポンプ室内へ延在するシャフトと、該シャフトと一体回転するように設けられ、前記ポンプ室内に位置されるインペラと、前記第2の内孔と前記シャフト間をシールするために前記第2の内孔の第2の小径部に設けられたシール機構と、ポンプ非作動時にその上部に導かれる空気と共に所定量の流体が充填される前記中間室内に配設され、前記中間室を前記ポンプ室に隣接する第1室と該第1室と少なくとも前記中間室の上部を介して連通される第2室とに分割する隔離手段と、前記第2室に設けられ、少なくとも前記第2室内の液体の部分が前記第1室へ追い出されて、前記第1室内の空気が前記第2室へ追い出され、前記シール機構のまわりの領域の液体が前記シール機構を液体から実質的に隔離させるために追い出されるように、ポンプ作動時に前記第2室内の液体を付勢する液体付勢手段とを備えており、さらにポンプの停止時に、前記中間室には所定量の前記液層の液が存在し、この所定量の前記液層の液の液位を、前記ポンプ室と前記中間室との間の隔壁部材に形成され前記ポンプ室と前記中間室との間の通路である前記第2の孔の上縁部よりも上方に設定したことである。
【0008】
また、本発明のもう一つの別の手段は、当該液体ポンプを、ポンプ室と、第4の小径部及び該第4の小径部との間に径方向の壁面を有する第4の大径部を含む段付状の第4の内孔とを有し、前記第4の大径部が前記ポンプ室と隣接する中間室を区画しているハウジングと、前記ポンプ室と前記中間室の間に設けられる軸受支持隔壁と、該軸受支持隔壁内に配設される少なくとも1つの軸受によって前記ハウジングに回転可能に支承されると共に、前記第4の内孔の前記第4の小径部及び中間室を介して前記ポンプ室内へ延在するシャフトと、該シャフトと一体回転するように設けられ、前記ポンプ室内に位置されるインペラと、前記第4の内孔と前記シャフト間をシールするために前記第4の内孔の第4の小径部に設けられたシール機構と、ポンプ非作動時にその上部に導かれる空気と共に所定量の流体が充填される前記中間室内に配設され、前記中間室を前記ポンプ室に隣接する第1室と該第1室と少なくとも前記中間室の上部を介して連通される第2室とに分割する隔離手段と、前記第2室に設けられ、少なくとも前記第2室内の液体の部分が前記第1室へ追い出されて、前記第1室内の空気が前記第2室へ追い出され、前記シール機構のまわりの領域の液体が前記シール機構を液体から実質的に隔離させるために追い出されるように、ポンプ作動時に前記第2室内の液体を付勢する液体付勢手段とを備えており、さらにポンプの停止時に、前記中間室には所定量の前記液層の液が存在し、この所定量の前記液層の液の液位を、前記シャフトよりも上方に設定したことである。
【0009】
また、本発明の更にもう一つの別の手段は、ポンプ室と、第5の小径部及び該第5の小径部との間に径方向の壁面を有する第5の大径部を含む段付状の第5の内孔とを有し、前記第5の大径部が前記ポンプ室と隣接すると共に前記ポンプ室に連通する中間室を区画しているハウジングと、前記第5の内孔の第5の小径部に配設される少なくとも1つの軸受によって前記ハウジングに回転可能に支承されると共に、前記第5の内孔の第5の小径部及び中間室を介して前記ポンプ室内へ延在するシャフトと、該シャフトと一体回転するように設けられ、前記ポンプ室内に位置されるインペラと、前記ハウジングの前記第5の内孔の前記第5の小径部の端部から前記第5の大径部へ前記中間室に環状空間を形成するように延在する円筒延在部と、ポンプ非作動時にその上部に導かれる空気と共に所定量の流体が充填される前記中間室内に配設され、前記中間室を前記ポンプ室に隣接する第1室と該第1室と少なくとも前記中間室の上部を介して連通される第2室とに分割すると共に、前記環状空間内へ軸方向に延びる円周部を有する隔離手段と、前記円筒延在部と前記隔離手段の円周部との間に設けられたシール機構と、前記第2室に設けられ、少なくとも前記第2室内の液体の部分が前記第1室へ追い出されて、前記第1室内の空気が前記第2室へ追い出され、前記シール機構のまわりの領域の液体が前記シール機構を液体から実質的に隔離させるために追い出されるように、ポンプ作動時に前記第2室内の液体を付勢する液体付勢手段とを備えており、さらにポンプの停止時に、前記中間室には所定量の前記液層の液が存在し、この所定量の前記液層の液の液位を、前記シャフトよりも上方に設定したことである。
【0010】
これら別の手段によれば、ポンプ作動時に液体付勢手段により、シール機構から液体を隔離し、シール機構の信頼性を向上させることができる。
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1において、エンジンの冷却システムに冷却水を循環させるウオータポンプに適用した本発明による液体ポンプの第1実施形態を示している。この第1実施形態において、液体ポンプ10は、第1ハウジング11a及び第2ハウジング11bとを有し、両ハウジング11a、11bは互いに液密的に固定される。尚、第2ハウジング11bは、図示しないエンジンのシリンダブロックにより形成されてもよい。
【0011】
第1ハウジング11aは、第1の段付の内孔を有し、該第1の内孔内にはころがり軸受14を介してシャフト15が回転自在に支承されている。ころがり軸受14が圧入固定される第1ハウジング11の第1の内孔の第1の小径部122から外方へ突出するシャフト15の一端側には、図示しない動力源、例えば自動車エンジンのプーリとベルト等を介して連結するためのプーリシート17が固定されている。一方、第1の内孔の第1の大径部123から外方に突出するシャフト15の他端側には、インペラ16が固設されている。第1の内孔の第1の大径部123の開口には、シャフト15が遊嵌される孔18aをその軸心に有する円盤状の隔壁部材18がその外周筒部にて圧入固定されている。これにより、第1ハウジング11の第1の内孔内に隔壁部材18と後述するリップシール24とにより軸方向範囲が画定される中間室13が形成される。尚、隔壁部材18の開口側には、第2ハウジング11bとの間で所定の容積をもつように画定されるポンプ室12が形成され、該ポンプ室12内にはインペラ16が位置されると共に、ポンプ室12は常時液体によって満たされている。また、ポンプ室12には、第2ハウジング11bに形成されるインレットポートP1及びアウトレットポートP2が開口している。
【0012】
中間室13は、第1の内孔の第1の大径部123と該第1の大径部123と径方向に延びる垂直壁面21を介して接続される第1の小径部122とから構成されている。第1の小径部122内には、ゴム等の弾性部材から成るリップシール24が配設されており、該リップシール24はその外周筒部24aを第1の小径部122に圧入固定され、その内周リップ部24bをリング24cによってシャフト15の外周に液密的に当接されている。シャフト15と摺接するリップ部24b内周面には液体ポンプ10の組立時にグリースが塗布される。中間室13内には、同中間室13が隔壁部材18の第1の118aを介してポンプ室12と連通しているため、ウオーターポンプの停止時において液体が液位L1まであるが、この液体のころがり軸受14への侵入がリップシール24により防止される。又、万一、リップシール24から液体が漏れた場合には、液体がころがり軸受14に侵入しないよう、ころがり軸受14とリップシール24との間の空間へ漏れた液体を外部へ排出する液抜き穴25が設けられている。尚、中間室13内には、上記したように液体が所定量存在していると共に所定量の空気が存在している。つまり、中間室13内の空間は、空気層50と液層51に分かれている。
【0013】
中間室13の第1の内孔の第1の大径部123内には、区画部材30が配設され、これにより中間室13内に第1室37と第2室36とが区画形成されている。区画部材30は、シャフト15の外周に圧入固定される内周筒部39と、該内周筒部39の一端から径方向外方へ延びる第1側面部31と、該第1側面部の外周縁部から第1の大径部123の内周面に沿って段付部21へ向けて延びる外周筒部33と、該外周筒部33の端部から垂直壁面21に沿って径方向内方へ第1の小径部122まで延びる第2側面部32とを有する。外周筒部33と第1の大径部123の内周面との間及び第2側面部32と垂直壁面21との間には、所定量の小さな隙間(L字状を呈する)が形成され、また第1側面部31の外周縁部には図2に示すように等間隔に複数個の排水孔35が形成されている。尚、排水孔35は、少なくとも1つ形成されていれば良い。また、第1の大径部123内には、隔壁部材18と所定量の隙間をもって対向する側面を有するスリンガー38がその内周筒部をシャフト15の外周に圧入固定され、区画部材30と隔壁部材18との間に配置されており、これにより、スリンガー38と隔壁部材18との間でラビリンス通路が形成される。尚、スリンガー38の直径は、その上部がポンプ非作動時の液位L1より上に位置されるようにその直径が大きく設定されている。
【0014】
ポンプ非作動時の液位L1は、次のように設定される。上記した液体ポンプを例えば、エンジン冷却システム内に介装した後、液体ポンプにより循環させられる冷却水のような液体がシステム内に注入されると、液体はインレットポートP1からポンプ室12内に入る。ポンプ室12と中間室13とは上記したラビリンス通路を介して連通しているため、ポンプ室12内の液位があがるにつれ、中間室13の液位もあがる(ラビリンス通路を介して液体及び空気が入れ代わる)。図3に示すように、ポンプ室12の液位が、隔壁部材18の第1の内孔118aの上縁部の液位L3になると、上記した中間室13からポンプ室12への空気の流動が阻止されるが、第1ハウジング11aには隔壁部材18の第1の内孔118aの上縁部よりも上方にレベル調整孔11cが形成されており、注入時は開口されているため、ポンプ室12の液位上昇に伴い、中間室13の液位もL3より上昇する。このまま、注水すると、レベル調整孔11cより液体が流れ出し、この時点でレベル調整孔11cをプラグPで塞ぐ。これにより、隔壁部材18の第1の内孔118aの上縁部の液位L3よりも上方にポンプ非作動時の液位L1が設定され、上記したラビリンス通路とで、中間室13内の空気が液体注入後のポンプ作動時にポンプ室12側の液体に混入し、キャビテーションを発生したり、ウオータジャケットに溜まってヒートスポットを生成したりするのを防止している。
【0015】
以上の構成からなる第1実施形態において、液体ポンプ10の停止時には、中間室13内の液体の液位はL1まであり、リップシール24のリップ部24bは液体に浸かっている。この状態において、リップシール24は、ころがり軸受14への液体の漏れを防止する。液体ポンプ10の作動時には、図示しない動力源によるシャフト15の回転によって、インペラ16が回転し、外部(例えば、ラジエタ)からインレットポートP1を介して冷却水がポンプ室12内に吸い込まれ、外部(例えば、エンジン内冷却水通路)へとアウトレットポートP2を介して吐出される。
【0016】
一方、中間室13内においては、シャフト15の回転により区画部材30が回転され、第2室36内の液体がその表面張力及び区画部材30の遠心力によって、第1及び第2側面部31、32及び外周筒部33により包囲される環状の保液部34に集められ、遠心力により順次排水孔35から第1室37へと排出されていく。尚、第2室36内の液体の一部は、遠心力及び表面張力により区画部材30の第1及び第2側面部30、31及び外周筒部33と内孔の大径部23及び段付部21の内面との間の隙間(下方部)からも第1室37へ排出される。同時に第1室37内の空気(空気層部分)が区画部材30の第1及び第2側面部30、31及び外周筒部33と内孔の大径部23及び段付部21の内面との間の隙間(上方部)から第2室36へと流れ込む。即ち、区画部材30によりポンプ作用(液体付勢作用)が生じる。これにより、液体ポンプ10が作動してから所定時間経過後には、第1室37の液体の液位はL 1よりも上昇し、第2室36内の液体の液面は図1にL2で示すようになり、リップシール24は完全に冷却水から隔離され、空気層の中でシャフト15と摺接する。この状態が釣り合い、区画部材30内の環状空間に空気層と液層の境界(L2)が生じ、また、外周筒部33と第2側面部32と第1ハウジング11aの内壁の間或は、第1室37にてもう一つの境界(L2)が生じる。よって、リップシール24の円滑な摺接が妨げられることなく、シャフト15との間の潤滑が維持され、シャフト15やリップ部24bの摩耗の発生が防止される。尚、第2室36の液体の液面レベルL2は、中間室13の空気層(空気量)に依存する。
【0017】
図4乃至図6は、本発明による液体ポンプの第2実施形態を示す。本実施形態において、中間室13を第2室36と第1室37に区画する区画部材130がシャフト15と一体回転するようにシャフト15に固設されている。また、第2実施形態においては、リップシール124が区画部材130に固定されており、そのリップ部124bはハウジング11に設けられた円筒状の突出部142に液密的に摺接している。尚、区画部材130及びリップシール124以外の構成は、上記第1実施形態の構成と同じであるため、同一構成に同一符号を付してその説明は省略する。
【0018】
区画部材130は、シャフト15の外周に圧入固定される内周筒部139と、該内周筒部139の一端から径方向外方に延びる第1側面部131と、該第1側面部131の外周縁部131から第2の内孔の第2の大径部223の内周面に沿って垂直壁面21に向けて延びる外周筒部133と、外周筒部133の端部から径方向内方に垂直壁面21の内面に沿って延びる第2側面部132と、外周筒部133の内面に一体に環状に形成され、第1側面部131から第2側面部132に延び、第2側面部132との間にすき間を有する支持部140とを有する。この支持部140と外周筒部133の間の部位には同心円上に複数の孔141が形成され、該孔141は、第2室37と第1室36を連通する。尚、外周筒部133と第2の大径部223の間及び、第2側面部132と段付部21の間には、所定量の小さな隙間が形成されている。
【0019】
第1ハウジング11aには、第2の小径部222の内周面に連続して形成され、垂直壁面21から第2の大径部223側に突出する円筒の突出部142が設けられている。これにより、この突出部142と支持部140の間に環状の空間が形成される。この環状の空間には、リップシール124が配設されている。リップシール124は、図5及び図6に示すようにその外周筒部124aを支持部140の内周に圧入固定され、その内周リップ部124bをリング124cによって突出部142の外周に液密的に当接されている。突出部142と摺接するリップ部124b内周面にはウオーターポンプ110の組立時にグリースが塗布される。中間室13内には、同中間室13が隔壁部材18の第2の218aを介してポンプ室12と連通しているため、液体ポンプの停止時において冷却水が図5に示す位置L1まであるが、この冷却水のころがり軸受14への侵入がリップシール124により防止される。尚、本実施形態においては、リップシール124は液体ポンプ110の停止時においてシャフト15に対して所定の圧接力を有する。
【0020】
以上の構成からなる第2実施形態において、液体ポンプ110の停止時には、図5に示す位置(L1)に液体はあり、第2室36と第1室37の上部には空気層が存在する。この状態において、リップシール124は、ころがり軸受14への液体の漏れを防止する。液体ポンプ110の作動時には、図示しない動力源によるシャフト15の回転によって、インペラ16が回転し、外部(例えば、ラジエタ)からインレットポートを介して液体がポンプ室12内に吸い込まれ、外部(例えば、エンジン内冷却水通路)へとアウトレットポートを介して吐出される。
【0021】
一方、中間室13内においては、シャフト15の回転により区画部材130が回転され、第1室36内の液体、即ち、リップシール124と第2側面部132の間及び第2側面部132と垂直壁面21の間に存在する液体がその表面張力及び区画部材130の遠心力によって、図6に示されるように外周部に移動し、孔141及び外周筒部133と大径部23の内面との間の隙間から第1室37へ排水される。これによりリップシール124周辺は、空気層となる。また、リップシール124は、ウオーターポンプ110の停止時においてのみ突出部142に対して所定の圧接力を有するので、ポンプの作動時には、遠心力がリップ部124bの弾性力に打ち勝ち、リップ部124bが半径方向外方に弾性変形し、シャフト15から離間する。これにより、リップシール124は、液体に浸かっているポンプ停止時においてのみ、シール作用を行い、液体がリップシール124から除去されるポンプ作動時にはシール作用を行わないので、その耐久性を向上される。
【0022】
図7は、本発明による液体ポンプの第3実施形態を示していて、この第3実施形態ではシャフト15を第1ハウジング11aに回転可能に支承する軸受にフェノール系の樹脂や焼結金属等から成る水中すべり軸受114を用いている。尚、水中すべり軸受114以外の構成は、上記第1実施形態の構成と同じであるため、同一構成に同一符号を付してその説明は省略する。
【0023】
において、第1ハウジング11aは第1ハウジングシェル111aと第2ハウジングシェル111bからなり、両ハウジングシェルはOリング62を介して液密的に結合されている。第1ハウジングシェル111a及び第2ハウジングシェル111bは夫々段付の第3の内孔を有し、同径の両第3の大径部323を対向させられている。第2ハウジングシェル111bの小径部122bには、フェノール系の樹脂や焼結金属からなるスリーブ状の周知の水中すべり軸受114が圧入固定されており、該すべり軸受114の内孔内にシャフト15が嵌挿入され、回転自在に支承される。シャフト15には、第2ハウジング11Bの段部63に当接すると共に、すべり軸受114の軸方向一端面に当接するフランジ部15aが形成されている。また、すべり軸受114の軸方向他端面に当接するワッシャ60がシャフト15上に嵌挿され、該ワッシャ60の軸方向移動はシャフト15上に形成された環状溝にスナップリング61を嵌着することにより規制されている。これにより、シャフト15の軸方向の移動が規制されている。この第3実施形態においても、上記第1実施形態と同様にポンプ210の作動時には、第2室36内の液体が第2室37へ排水されて、リップシール24周辺は空気層となり、これによりリップシール24の円滑な潤滑及び摺動が維持され、良好なシール性が保たれる。また、ころがり軸受が不要となることから、液体ポンプを安価にできると共に中間室13内の空気層をポンプ室12側へ逃げることを防止できる。
【0024】
図8及び9は、本発明による液体ポンプの第4実施形態を示していて、この第4実施形態では区画部材230は、中間室13内においてシャフト15に圧入固定される円板部材231と、該円板部材231の外径よりもわずかに大きな内径を有し、その内周面が円板部材231の外周面と対向するように軸方向において同位置に第4の内孔の第4の大径部423に圧入固定される環状部材232とから構成されている。円板部材231の外周面には、図9に示されるように斜溝231aが形成されている。この区画部材230により区画形成される第2室36には液体の有無を検出する液体センサー234が配設されている。また、環状部材232の上部の外周面に空気溝233が形成されている。また、円板部材231の外径は、ハウジング11の第4の小径部422の内径と同じかもしくは、大きくされており、ハウジング11の第4の小径部422の下方部は、円板部材231及び環状部材232の第1室36側の側面まで延びている。すなわち、第2室36の底部は、円板部材231と環状部材232の間隙の最下部よりも下にはない。これら区画部材230及び水センサー234以外の構成は、上記第1実施形態の構成と同じであるため、同一構成に同一符号を付して説明は省略する。
【0025】
以上の構成からなる第4実施形態において、液体ポンプ310の停止時には、図8に示されるL1の位置に液体はあり、第2室36と第1室37の上部には空気層が存在する。この状態において、リップシール24は、液体に浸かっているが、ころがり軸受14への液体の漏れを防止する。液体ポンプ310の作動時には、図示しない動力源によるシャフト15の回転によって、インペラ16が回転し、外部(例えば、ラジエタ)から図示しないインレットポートを介して液体がポンプ室12内に吸い込まれ、外部(例えば、エンジン内冷却水通路)へと図示しないアウトレットポートを介して吐出される。
【0026】
一方、中間室13内においては、回転する円板部材231の外周面に形成された斜溝231aと環状部材232の内周面とが軸流ポンプを構成するため、円板部材231の回転に伴い、第2室36内の冷却水が順次第1室37へ排出されていく。このとき、空気溝233を介して第1室37から第2室36へ空気が供給されるので、第2室36から第1室37への液体の排出が容易となる。こうして、液体ポンプ310の運転開始から所定時間経過後には、第2室36内の液体はほぼなくなり、リップシール24は、完全に液体から隔離される。この第4実施形態においても、上記した実施形態と同様に液体ポンプ310の作動時には、第2室36内の液体が第1室37へ排水されて、リップシール24周辺は空気層となり、これによりリップシール24の円滑な潤滑及び摺動が維持され、良好なシール性が保たれる。また、この第4実施形態においては、液体センサー234により第2室36内の液体の有無を検出して、外部装置に検出信号を出力し、例えば、異常発生により第2室36内に液体が残留するようなときには、警報などを行うことが可能である。
【0027】
図10乃至12は、本発明による液体ポンプ410の第5実施形態を示していて、この第5実施形態では、段付内孔を有するハウジング11は、第5の内孔の第5の小径部522を有する第1ハウジングシェル111aと第5の大径部523を有する第2ハウジングシェル111bとからなり、両ハウジングシェルはOリングを介して液密に結合されている。第1ハウジングシェルの一端側側面である段付部21には、径方向内方に突出するフランジ部412が形成されており、該フランジ部412には第2室36内に、ゴム等の弾性部材からなり、その内周筒部411aを弾性力により液密的にシャフト15の外周面に嵌着された副リップシール411が配設されている。副リップシール411は肉厚の外周筒部411cを有し、該外周筒部411cと内周筒部411a間には通常時、図11に示すように弾性力により液密的にフランジ部412に当接するリップ部411bが設けられている。尚、リップ部411bの環状のシール面の最下部は、区画部材230の円板部材231の最下部よりも上方にある。その他の構成は、上記第4実施形態の構成と同じであるため、同一構成に同一符号を付して説明は省略する。
【0028】
以上の構成からなる第5実施形態において、液体ポンプ410の停止時には、図10に示されるL1の位置に液体はあり、第2室36と第1室37の上部には空気層が存在する。この状態において、副リップシール411は、液体に浸かっているが、リップシール24及びころがり軸受14への液体の侵入を防止している。液体ポンプ410の作動時には、上記した第4実施形態と同様に、インペラ16によりポンプ作用がなされる。また、中間室13内においては、斜溝231aの作用により、円板部材231の回転に伴い、第2室36内の液体が順次第1室37へ排出されていくと同時に、空気溝233を介して第1室37から第2室36へ空気が供給される。こうして、液体ポンプ410の運転開始から所定時間経過後には、第2室36内の冷却水の液面は、区画部材230の円板部材231の最下部付近となる。また、シャフト15の回転に伴い、副リップシール411が、外周筒部411cが肉厚となっていることから遠心力により図12に示すように弾性変形し、リップ部411bがフランジ部412から離間する。これにより、第2室36とリップシール24の周囲とは連通するが、穴25を介した大気の第2室36への流入は、リップシール24により防止される。このように、リップシール24は、常に完全に液体から隔離され、円滑な潤滑及び摺動が維持され、良好なシール性が保たれる。また、副リップシール411は、第1室36の液体のシールを必要としないウオーターポンプ410の作動時には、フランジ部412から離間されるので、耐久性が向上される。
【0029】
図13は、本発明による液体ポンプ510の第6実施形態を示していて、この第6実施形態では、ハウジング11は、第6の内孔の第6の大径部123aとリップシール24が圧入固定される第6の小径部122aとを有する段付内孔を備える第1ハウジングシェル111aと、第6の大径部123bとすべり軸受114が圧入固定される第6の小径部122bを有する段付の第6の内孔を備える第2ハウジングシェル111bから構成されていて、同径の第6の大径部123a、123bを合わせてOリングを介して液密的に互いに結合されている。両第6の大径部123a、123bにより、内部室13が形成され、該内部室13内には区画部材64及び隔壁部材65が配設されている。区画部材64は、環状の円板状を呈し、その内周筒部をシャフト15の外周に圧入固定され、その一側側面をわずかなすき間を介して第1ハウジングシェルの段部21と対向している。このすき間によってラビリンスが形成される。隔壁部材65は、環状の円板状を呈し、その外周部を第2ハウジングシェルの第6の大径部123bに圧入固定され、区画部材64側側面が第2ハウジングシェルの大径部側開口側面と面一になるように位置されている。この隔壁部材65の最上部(取付状態での最上部)には、軸方向に延びる溝或いは孔65aが形成されている。また、第1ハウジングシェルの最上部には、一端を小径部122aの内面に開口し、他端が大径部側開口側面に開口する空気通路66が形成されており、また、第2ハウジングシェルの最上部には、一端が大径部123bの内面に開口し、他端が大径部側開口側面に開口して、空気通路66に連通される空気通路67が形成されている。その他の構成は、上記第3実施形態の構成と同じであるため、同一構成に同一符号を付して説明は省略する。
【0030】
以上の構成からなる第6実施形態において、液体ポンプ510の停止時には、図13に示されるように液体が中間室13内にあり、第2室36と第1室37の上部には空気層が存在する。この状態において、リップシール24は、液体に浸かっているが、外部へのへの液体の漏れを防止している。液体ポンプ510の作動時には、インペラ16によりポンプ作用がなされると共に、また、中間室13内においては、区画部材64がシャフト15と一体回転することにより、区画部材の遠心力及び冷却水の表面張力によってリップシール24の周辺の冷却水が図13に矢印で示すように移動し、隔壁部材65の内周部を介して第2室37へ流れ込む。この液体の移動と同時に、空気通路66、67を介して第1室37から第2室36へ空気が供給される。こうして、液体ポンプ510の運転開始から所定時間経過後には、リップシール24の周辺は空気層となり、リップシール24は液体から隔離され、円滑な潤滑及び摺動が維持され、良好なシール性を保つ。また、隔壁部材65により、第2室37内の液体の液面が安定される。
【0031】
図14及び15は、本発明による液体ポンプ610の第7実施形態を示していて、この第7実施形態では、ハウジング11は、第7の内孔の第7の大径部623aとリップシール24が圧入固定される第7の小径部622aとを有する段付内孔を備える第1ハウジングシェル611aと、すべり軸受114が圧入固定される第7の小径内孔622bを有する第2ハウジングシェル611bと、第7の大径部623aと同径の大径内孔623cを有する第3ハウジングシェル611cとから構成されていて、各ハウジングはOリングを介して液密的に互いに結合されている。これにより、すべり軸受114とリップシール24との間に中間室13が形成され、該中間室13内には区画部材630及び隔壁部材665が配設されている。尚、第7実施形態において、ハウジングを3分割としたことにより、上記第6実施形態では別体であった隔壁部材665が、第3ハウジングシェル611cの第1ハウジングシェル611a側側面と面一に径方向内方に延びるように一体形成されている。尚、隔壁部材665の内周面とシャフト15の外周面との間にはわずかな隙間が形成されている。区画部材630は、シャフト15の外周に圧入固定される内周筒部639と、該内周筒部639の一端から隔壁部材665とわずかなすき間を保ちながら、該隔壁部材665に沿って径方向外方に延びる第1側面部631と、該第1側面部631の外周端部から第7の大径部623aの内周面とわずかなすき間を保ちながら、該大径部の内周面に沿ってリップシール24側に延びる外周筒部633と、該外周筒部633の端部から第1ハウジング611Aの段部621とわずかなすき間を保ちながら、該段部621に沿ってほぼ小径部622aまで径方向内方に延びる第2側面部632を一体的に有する。その他の構成は、上記第6実施形態の構成と同じであるため、同一構成に同一符号を付して説明は省略する。
【0032】
以上の構成からなる第7実施形態において、液体ポンプ610の停止時には、図14に示されるように液体が中間室13内にあり、第2室36と第1室37の上部には空気層が存在する。この状態において、リップシール24は、液体に浸かっているが、外部へのへの液体の漏れを防止している。液体ポンプ610の作動時には、インペラ16によりポンプ作用がなされると共に、また、中間室13内においては、区画部材630がシャフト15と一体回転することにより、区画部材630の遠心力及び冷却水の表面張力によってリップシール24の周辺の液体が、図15に示すように区画部材630内へ移動すると共に区画部材630と段部621、第7の大径部623a及び隔壁部材との間の各隙間及び隔壁部材665とシャフト15の間の隙間を介して第1室側37へ移動する。この液体の移動と同時に、空気通路66、67を介して第1室37から第2室36へ空気が供給される。こうして、液体ポンプ610の運転開始から所定時間経過後には、リップシール24の周辺は空気層となり、リップシール24は液体から隔離され、円滑な潤滑及び摺動が維持され、良好なシール性を保つ。また、隔壁部材65により、第1室37内の液体の液面が安定され、第1室37内の液体の液面はシャフト15よりも上に保たれ、ポンプ室12へ空気が混入しない。
【0033】
図16及び17は、本発明による液体ポンプ710の第8実施形態を示していて、この第8実施形態では、上記した第7実施形態における第1室37内に第1室37内の冷却水の液面をより安定させるために液面安定部材70が配設されている。液面安定部材70は、シャフト15が遊嵌される内孔を有する円板部71と、該円板部71の第1室36側側面に放射状且つ軸方向に延びるリブ72a〜72hが等間隔に複数個(本実施形態では8個)一体に植設されている。液面安定部材70は、これらリブの外周部及び円板部71の外周部を第3ハウジングシェル611cの孔623cに圧入されている。液面安定部材70以外の構成は、上記した第7実施形態と同じであるため、同一構成に同一符号を付して説明は省略する。
【0034】
この第8実施形態においては、液面安定部材70により、第1室37内の液体の液面が渦をまいたり、波立ちするのが防止され、ポンプ室12への空気の混入が的確に防止される。
【0035】
図18及び19は、本発明による液体ポンプ810の第9実施形態を示していて、この第9実施形態では、上記した第7実施形態において、図19に示すようにリップシール824のリップ部824bにスパイラル溝824dを設け、シャフト15の回転により外部から第2室36へ大気が供給されるようにされている。尚、図19中、824aは、第1ハウジングシェル611aに圧入固定される外周筒部、824cはシャフト15にリップ部824bを所定の圧接力で当接させるためのリングである.また、第1ハウジングシェル611aには、第2室36と大気とを連通する空気抜き孔825が形成されており、該空気抜き孔825の大気側開口部には空気抜き弁826が配設されている。この空気抜き弁826は、ラジエタキャップ等に利用されている周知なもので、空気は通すが、液体は通さないものである。
【0036】
この構成によれば、第2室36内の液体が上記した第7実施形態と同様にリップシール824周辺から移動する際、リップ部のスパイラル溝824dの作用により、大気が第1室36内に供給されるので、第2室36から外部への液体漏れに対するリップシール824のシール性能を向上させることができる。スパイラル溝824dの作用により第2室36へ供給された大気の過剰分は、空気抜き弁826を介して大気へ解放される。
【0037】
以上、説明した第1乃至第9実施形態では、シール部材としてリップシールを用いたが、この他にも例えば、磁性流体を使った磁気シールを用いることも可能である。
【発明の効果】
上記したように、本発明によれば、シャフトが回転し、液体ポンプが作動すると、中間室内において、区画部材が回転し、第2室内の液は区画部材の遠心力及び液の表面張力により、径方向外方に移動し、第1室側へ移動する。これにより、液体が第2室内に配設されるシール機構の周辺から除去され、シール機構は良好なシール性能を維持する。
【0038】
また、更に、本発明によれば、シャフトが回転により区画部材が回転すると、第2室内の液は、その表面張力及び区画部材の遠心力により屈曲した区画部材の環状の空間内に集められ、遠心力により排水孔を介して第1室内へ排出されると共に、第1室内の空気が空気通路を介して第2室内へ流入する。これにより、液が第2室内に配設されるシール機構の周辺から的確に除去され、シール機構は良好なシール性能を維持する。
【0039】
また、更に本発明によれば、シャフトが回転し、区画部材の円板部材が回転すると、第2室内の液は、円板部材の外周面に形成された斜溝の軸流ポンプ作用により第1室へ移動されると同時に空気通路を介して第1室から第2室へ空気が移動する。これにより、液が第2室内に配設されるシール機構の周辺から的確に除去され、シール機構は良好なシール性能を維持する。
【0040】
このように、本発明によれば、ポンプ作動時にシール機構から液体を隔離し、シール機構には液体の圧力が作用せず、シール機構の信頼性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明による第1実施形態の液体ポンプの縦断面図。
【図2】図1の区画部材の側面図。
【図3】図1の第1実施形態の横断面図。
【図4】本発明の第2実施形態の液体ポンプの断面図。
【図5】液体ポンプ停止時における図4のシール部材を示す部分拡大図。
【図6】液体ポンプ作動時における図4のシール部材を示す部分拡大図。
【図7】本発明の第3実施形態の液体ポンプの断面図。
【図8】本発明の第4実施形態の液体ポンプの断面図。
【図9】図8の区画部材の上面図。
【図10】本発明の第5実施形態の液体ポンプの断面図。
【図11】液体ポンプ停止時における図10のシール部材を示す部分拡大図。
【図12】液体ポンプ作動時における図10のシール部材を示す部分拡大図。
【図13】本発明の第6実施形態の液体ポンプの断面図。
【図14】本発明の第7実施形態の液体ポンプの断面図。
【図15】液体ポンプ作動時における第7実施形態の液体ポンプの断面図。
【図16】本発明の第8実施形態の液体ポンプの断面図。
【図17】図15のAーA断面図。
【図18】本発明の第9実施形態の液体ポンプの断面図。
【図19】図18のシール部材を示す部分拡大図。
【符号の説明】
【0042】
10,110,210,310,410,510,610,710,810 液体ポンプ
11,611 ハウジング
12 ポンプ室
13 中間室
14,114 軸受
15 シャフト
16 インペラ
24,124,824 リップシール(シール機構)
30,64,130,230,630 区画部材
36 第2室
37 第1室

Claims (5)

  1. 第1の内孔を有するハウジングと、該ハウジングの第1の内孔に軸受を介して回転自在に支承され、軸方向の一端側に動力源が連結されると共に他端側にインペラが固設されたシャフトと、前記ハウジングの第1の内孔内に配設され、前記インペラ側に形成されるポンプ室から前記第1の内孔を介した前記シャフトの一端側への液体の漏れを防止するシール機構とを備えてなる液体ポンプにおいて、前記ハウジングの第1の内孔内に前記ポンプ室と連通可能な液層と空気層を有する中間室を形成し、前記シャフトに固定されて、前記中間室を前記シャフトの一端側の第2室と、前記インペラ側の第1室に軸方向に区画すると共に、前記シャフトとの一体回転により前記第2室内の液層の液を前記第1室へ移動させる区画部材を前記中間室内に設けると共に、前記シール機構を前記第2室内に配設し、さらにポンプの停止時に、前記中間室には所定量の前記液層の液が存在し、この所定量の前記液層の液の液位は、前記ポンプ室と前記中間室との間の隔壁部材に形成され前記ポンプ室と前記中間室との間の通路である第1の孔の上縁部よりも上方に設定されることを特徴とする液体ポンプ。
  2. ポンプ室と、第の小径部及び該第の小径部との間に径方向の壁面を有する第の小径部を含む段付状の第の内孔とを有し、前記第の小径部が前記ポンプ室と隣接すると共に前記ポンプ室に第の孔を介して連通する中間室を区画しているハウジングと、前記第の内孔の第の小径部に配設される少なくとも1つの軸受によって前記ハウジングに回転可能に支承されると共に、前記第の内孔の第の小径部及び中間室を介して前記ポンプ室内へ延在するシャフトと、該シャフトと一体回転するように設けられ、前記ポンプ室内に位置されるインペラと、前記第の内孔と前記シャフト間をシールするために前記第の内孔の第の小径部に設けられたシール機構と、ポンプ非作動時にその上部に導かれる空気と共に所定量の流体が充填される前記中間室内に配設され、前記中間室を前記ポンプ室に隣接する第1室と該第1室と少なくとも前記中間室の上部を介して連通される第2室とに分割する隔離手段と、前記第2室に設けられ、少なくとも前記第2室内の液体の部分が前記第1室へ追い出されて、前記第1室内の空気が前記第2室へ追い出され、前記シール機構のまわりの領域の液体が前記シール機構を液体から実質的に隔離させるために追い出されるように、ポンプ作動時に前記第2室内の液体を付勢する液体付勢手段とを備えており、さらにポンプの停止時に、前記中間室には所定量の前記液層の液が存在し、この所定量の前記液層の液の液位は、前記ポンプ室と前記中間室との間の隔壁部材に形成され前記ポンプ室と前記中間室との間の通路である前記第の孔の上縁部よりも上方に設定されることを特徴とする液体ポンプ。
  3. ポンプ室と、第の小径部及び該第の小径部との間に径方向の壁面を有する第の大径部を含む段付状の第の内孔とを有し、前記第の大径部が前記ポンプ室と隣接する中間室を区画しているハウジングと、前記ポンプ室と前記中間室の間に設けられる軸受支持隔壁と、該軸受支持隔壁内に配設される少なくとも1つの軸受によって前記ハウジングに回転可能に支承されると共に、前記第の内孔の第の小径部及び中間室を介して前記ポンプ室内へ延在するシャフトと、該シャフトと一体回転するように設けられ、前記ポンプ室内に位置されるインペラと、前記第の内孔と前記シャフト間をシールするために前記第の内孔の第の小径部に設けられたシール機構と、ポンプ非作動時にその上部に導かれる空気と共に所定量の流体が充填される前記中間室内に配設され、前記中間室を前記ポンプ室に隣接する第1室と該第1室と少なくとも前記中間室の上部を介して連通される第2室とに分割する隔離手段と、前記第2室に設けられ、少なくとも前記第2室内の液体の部分が前記第1室へ追い出されて、前記第1室内の空気が前記第2室へ追い出され、前記シール機構のまわりの領域の液体が前記シール機構を液体から実質的に隔離させるために追い出されるように、ポンプ作動時に前記第2室内の液体を付勢する液体付勢手段とを備えており、さらにポンプの停止時に、前記中間室には所定量の前記液層の液が存在し、この所定量の前記液層の液の液位は、前記シャフトよりも上方に設定されることを特徴とする液体ポンプ。
  4. ポンプ室と、第の小径部及び該第の小径部との間に径方向の壁面を有する第の大径部を含む段付状の第の内孔とを有し、前記第の大径部が前記ポンプ室と隣接すると共に前記ポンプ室に連通する中間室を区画しているハウジングと、前記第の内孔の第の小径部に配設される少なくとも1つの軸受によって前記ハウジングに回転可能に支承されると共に、前記第の内孔の第の小径部及び中間室を介して前記ポンプ室内へ延在するシャフトと、該シャフトと一体回転するように設けられ、前記ポンプ室内に位置されるインペラと、前記ハウジングの前記第の内孔の前記第の小径部の端部から第の大径部へ前記中間室に環状空間を形成するように延在する円筒延在部と、ポンプ非作動時にその上部に導かれる空気と共に所定量の流体が充填される前記中間室内に配設され、前記中間室を前記ポンプ室に隣接する第1室と該第1室と少なくとも前記中間室の上部を介して連通される第2室とに分割すると共に、前記環状空間内へ軸方向に延びる円周部を有する隔離手段と、前記円筒延在部と前記隔離手段の円周部との間に設けられたシール機構と、前記第2室に設けられ、少なくとも前記第2室内の液体の部分が前記第1室へ追い出されて、前記第1室内の空気が前記第2室へ追い出され、前記シール機構のまわりの領域の液体が前記シール機構を液体から実質的に隔離させるために追い出されるように、ポンプ作動時に前記第2室内の液体を付勢する液体付勢手段とを備えており、さらにポンプの停止時に、前記中間室には所定量の前記液層の液が存在し、この所定量の前記液層の液の液位は、前記シャフトよりも上方に設定されることを特徴とする液体ポンプ。
  5. ポンプ室と、第6の小径部及び該第6の小径部との間に径方向の壁面を有する第6の大径部を含む段付状の第6の内孔とを有し、前記第6の大径部が前記ポンプ室と隣接する中間室を区画しているハウジングと、前記ポンプ室と前記中間室の間に設けられる軸受支持隔壁と、該軸受支持隔壁内に配設される少なくとも1つの軸受によって前記ハウジングに回転可能に支承されると共に、前記第6の内孔の前記第6の小径部及び中間室を介して前記ポンプ室内へ延在するシャフトと、該シャフトと一体回転するように設けられ、前記ポンプ室内に位置されるインペラと、前記第6の内孔と前記シャフト間をシールするために前記第6の内孔の前記第6の小径部に設けられたシール機構と、ポンプ非作動時にその上部に導かれる空気と共に所定量の流体が充填される前記中間室内に配設され、前記中間室を前記ポンプ室に隣接する第1室と、前記第2室に環状空間を規定するように形成されるバイパス通路によって前記ハウジングの上部にて第1室と連通される前記第2室とに分割する隔壁部材と、前記第2室に設けられ、ポンプ作動時に前記第2室内の液体を前記第2室の前記環状空間内に集中させるように付勢する液体付勢手段とを備えており、さらにポンプの停止時に、前記中間室には所定量の前記液層の液が存在し、この所定量の前記液層の液の液位は、前記シャフトよりも上方に設定されることを特徴とする液体ポンプ。
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