JPH05343787A - 光発振周波数安定化方法及びその装置 - Google Patents

光発振周波数安定化方法及びその装置

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JPH05343787A
JPH05343787A JP4144165A JP14416592A JPH05343787A JP H05343787 A JPH05343787 A JP H05343787A JP 4144165 A JP4144165 A JP 4144165A JP 14416592 A JP14416592 A JP 14416592A JP H05343787 A JPH05343787 A JP H05343787A
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optical
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体レーザにおいて、環境温度の変化によ
る光発振周波数のドリフトを低減する光発振周波数安定
化方法及びその装置を提供して信頼性の高い光波通信装
置を得る。 【構成】 半導体レーザの光発振周波数安定化方法及び
装置において、半導体レーザ11の付近の温度を測定す
る第1の測温手段12と、半導体レーザの付近の温度を
制御する温度制御手段2と、半導体レーザモジュールの
環境温度を測定する第2の測温手段4と、前記第2の測
温手段の信号に基づいて温度補償信号を形成する温度補
償手段3とからなり、環境温度の変化による光発振周波
数のドリフト分に相当する半導体レーザの温度変化分を
温度制御する前記温度制御手段の設定温度を前記温度補
償信号によって変更することによって半導体レーザの光
発振周波数を安定化させるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光波通信装置における
半導体レーザの光発振周波数安定化方法及びその装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザの光発振周波数は環境温度
と駆動電流値に大きく依存する。例えば、波長1.5μ
m帯DFB型半導体レーザの場合は、13GHz /°C
の温度依存性を持ち、また500MHz/mAの駆動電
流依存性を持つ。図4は波長1.5μm帯DFB型半導
体レーザの光発振周波数の温度依存性図であり、図5は
波長1.5μm帯DFB型半導体レーザの光発振周波数
の駆動電流依存性図である。したがって、高い発振周波
数の安定性が要求される光波(コヒーレント)通信で
は、半導体レーザを一定電流で駆動し半導体レーザ付近
の温度制御を行って半導体レーザの温度を安定化させる
必要がある。例えば、0.01°Cの安定度で温度制御
を行うと、計算上130MHz 以内の発振周波数の安定
化が見込まれる。
【0003】図6は従来の光発振周波数安定化装置の構
成図である。図によって従来の光発振周波数安定化方法
及びその装置について説明する。図において、1は半導
体レーザモジュールであり、該半導体レーザモジュール
1で発生したレーザ光は第1のレンズ14、第2のレン
ズ16及び光アイソレータ15を介して光ファイバ17
に導出される。半導体レーザモジュール1は、半導体レ
ーザ11と該半導体レーザ11の温度を安定化するため
の手段とを有している。前記半導体レーザ11は電流供
給回路6からの一定電流によって駆動される。該駆動電
流iの電流値は入力電圧Eiによって設定される。一
方、前記半導体レーザ11の温度を安定化するための手
段は、例えば、サーミスタなどからなる第1の測温体1
2とペルチエ素子からなる電子冷却素子13と、温度制
御回路2とから構成される。半導体レーザ11と第1の
測温体12とは電子冷却素子13上に設けられた同一金
属上に2〜3mmの間隔で配置されており、第1の測温
体12の測定する温度はほぼ半導体レーザ1付近の温度
といえる。電子冷却素子13のペルチエ素子に正電流が
流れると半導体レーザ1と第1の測温体12の温度は降
下し、負電流が流れると半導体レーザ1と第1の測温体
2の温度は上昇する。前記電子冷却素子13は0.01
°Cの安定度で温度制御を可能にする温度制御回路2に
接続され、入力電圧Etによって第1の測温体12の制
御温度の設定が行われる。
【0004】半導体レーザ1から出力される光は発振周
波数νを持ち、第1のレンズ14、光アイソレータ1
5、及び第2のレンズ16を通過し、光ファイバ17へ
集光され入力される。すなわち、第1の測温体12によ
り温度を検知し、該測定温度に基づいて温度制御回路2
では半導体レーザ1の温度を制御する制御電流を形成す
る。この制御電流を電子冷却素子12に帰還することに
より、半導体レーザ11付近の温度の安定化を行って半
導体レーザ11の発振周波数νを安定化させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記構
成の装置では、以下の問題点を有している。半導体レー
ザモジュール1内の第1の測温体12は、半導体レーザ
11そのものの温度を検出していない。したがって、半
導体レーザ11の温度を常に0.01°Cの安定度で制
御することは不可能である。特に、半導体レーザモジュ
ール1が置かれている環境温度が変化した場合は、第1
の測温体12の検出する温度を0.01°Cの安定度で
制御していても、半導体レーザチップの温度が微妙に変
化し、光発振周波数にドリフトが生じる。
【0006】図7は0.01°Cの安定度を持つ温度制
御回路によって温度制御動作状態にある半導体レーザモ
ジュールの環境温度に対する光発振周波数の変化図であ
る。図において、半導体レーザモジュール1の半導体レ
ーザの光発振周波数は、環境温度に対して例えば、10
°Cから40°Cの環境温度範囲において1.2GH z
の光発振周波数のドリフトが生じる。
【0007】したがって、このような構成の半導体レー
ザモジュール1を光源部とする光波通信装置の場合は、
例えば、1時間程度の短期間では130MHz 程度の光
発振周波数の安定度が得られるが、長期的には実際に装
置が置かれている環境温度が変化するため、前述した光
発振周波数のドリフトが生じるという問題点がある。本
発明は、前記従来の光発振周波数安定化方法の問題点を
解決して、環境温度の変化による光発振周波数のドリフ
トを低減する光発振周波数安定化方法及びその装置を提
供して信頼性の高い光波通信装置を得ることを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに本発明の光発振周波数安定化方法及びその装置にお
いては、半導体レーザの光発振周波数を安定化させる方
法において、半導体レーザモジュールの環境温度を測定
し、該環境温度の変化による光発振周波数のドリフト分
に相当する半導体レーザの温度変化分を温度制御するも
のであり、また半導体レーザの光発振周波数安定化装置
において、半導体レーザの付近の温度を測定する第1の
測温手段と、第1の測温手段の信号に基づいて半導体レ
ーザの付近の温度を制御する温度制御手段と、半導体レ
ーザモジュールの環境温度を測定する第2の測温手段
と、前記第2の測温手段の信号に基づいて温度補償信号
を形成する温度補償手段とからなり、前記温度制御手段
の設定温度を前記温度補償信号によって変更することに
よって半導体レーザの光発振周波数を安定化させるもの
である。
【0009】さらに、半導体レーザの光発振周波数を安
定化させる方法において、半導体レーザモジュールの環
境温度を測定し、該環境温度の変化による光発振周波数
のドリフト分に相当する半導体レーザの駆動電流変化分
の駆動電流を制御するものであり、また半導体レーザの
光発振周波数安定化装置において、半導体レーザの付近
の温度を測定する第1の測温手段と、第1の測温手段の
信号に基づいて半導体レーザの付近の温度を制御する温
度制御手段と、半導体レーザモジュールの環境温度を測
定する第2の測温手段と、前記第2の測温手段の信号に
基づいて温度補償信号を形成する温度補償手段と、半導
体レーザに駆動電流を供給する電流供給回路とからな
り、前記電流供給回路の供給電流を前記温度補償信号に
よって変更することによって半導体レーザの光発振周波
数を安定化させるものである。
【0010】
【作用】そのために、本発明の光発振周波数安定化方法
において、半導体レーザモジュールの環境温度に基づく
温度補償を半導体レーザの温度制御手段、又は駆動電流
の電流供給回路を介して行うことによって、温度変化に
よる半導体レーザの発振周波数の影響を減少させること
ができる。これによって、温度ドリフトの小さな光源を
提供でき、信頼性の高い光波通信装置を得ることができ
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施例の
光発振周波数安定化装置のブロック図である。図におい
て、光発振周波数安定化装置を半導体レーザモジュール
1と該半導体レーザモジュール1の半導体レーザ11の
温度を安定化するための手段とから構成する点、及び該
半導体レーザモジュールで発生したレーザ光を第1のレ
ンズ14、第2のレンズ16及び光アイソレータ15を
介して光ファイバ17に導出する点は従来の光発振周波
数安定化装置と同様である。
【0012】本発明の光発振周波数安定化装置は、該半
導体レーザモジュール1の半導体レーザ11の温度を安
定化するための手段の点で従来の光発振周波数安定化の
ものと異なっている。本発明の半導体レーザ11の温度
を安定化するための手段は、従来の半導体レーザ11の
温度を測定する第1の測温体12の他に、半導体レーザ
モジュール1の環境温度を測定する第2の測温体4と環
境温度補償回路3とから構成され、該環境温度補償回路
3の温度補償信号を半導体レーザ11の温度制御回路に
帰還させている。
【0013】図において、第2の測温体4の測定温度は
環境温度補償回路3に入力され半導体レーザ11の温度
補償を行う温度補償信号を形成する。温度補償信号は、
加算器5によって前記の温度制御回路2に加えられる。
次に、前記の構成による半導体レーザ11の発振周波数
の安定化を説明する。半導体レーザ11の第1の測温体
12は半導体レーザ1付近の温度tを検知し該測定温度
を温度制御回路2に入力する。温度制御回路2は、測温
体12の温度tが0.01°Cの安定度で一定に保たれ
るようにペルチェ素子などの電子冷却素子13に与える
電流の量と方向を制御する。温度tは温度制御回路の入
力電圧Eで設定でき、例えば、 t=A・E …(1) の関係がある。ここで、Aは定数である。
【0014】また、半導体レーザ11の光発振周波数を
νとすると光発振周波数νと温度tの関係は、 ν=a1 t+b1 …(2) で表される。初期温度設定値をt0 とすると、初期光発
振周波数ν0 は ν0 =a1 0 +b1 …(3) となる。
【0015】一方、半導体レーザモジュール1の置かれ
ている環境温度Tによるドリフトを考慮すると光発振周
波数は、 ν′=a1 0 +b1 +a2 (T−t0 ) …(4) に変化する。ここで、光発振周波数が初期光発振周波数
と同じになるような新たな設定温度t1 を考え、ν′が
常にν0 となる条件を式(3)と式(4)から求める
と、 a1 0 +b1 =a1 1 +b1 +a2 (T−t1 ) …(5) となり、さらに上式(5)は変形して t1 −t0 =−a2 /(a1 −a2 )・(T−t0 ) …(6) となる。ここで、a1 はa2 に比べて100倍以上の大
きい値をもつことから式(6)は t1 −t0 =−a2 /a1 (T−t0 ) …(7) と近似することができる。
【0016】すなわち、環境温度Tが変化しても半導体
レーザ1付近の制御温度t1 を常に式(7)を満足する
よに制御することによって、半導体レーザ1の光発振周
波数は常にν0 であり、周波数安定化が可能となる。制
御温度t0 からt1 への変換は、第2の測温体4によっ
て環境温度Tを測定し、該測定環境温度を環境温度補償
回路6により温度補償信号電圧ΔE(ΔE=(t1 −t
0 )/A)に変換し、この温度補償信号電圧ΔEを温度
制御電圧E0と加算して得られる新たな温度制御電圧E
(E=t1 /A)を温度制御回路5に入力することによ
って可能となる。
【0017】以下に、温度制御電圧Eを得るための回路
の一実施例を説明する。図2は温度制御電圧Eを得るた
めの回路の実施例である。図において、第2の測温体4
に設ける電源電圧をE1 とし温度制御電圧をE0とす
る。R4 は図1の測温体4である。R4 は例えば白金に
よって100Ωの抵抗とすることができる。測温体4の
温度特性は、 R4 =R0 (1+αT) …(8) と表すことができる。ここで、例えばR0 は100Ω、
αは温度係数で0.004(°C-1) 、Tは温度( °
C) である。
【0018】図の回路において、R1 =R2 , R3 =R
0 とすると E=E1 ・αT/(R2 +R0 )・R6 /R5 −E0 (R8 /R7 ・R6 /R5 −1) …(9) となる。式(9)においてE1 ・αT/(R2 +R0
・R6 /R5 −E0 (R8 /R 7 ・R6 /R5 の項は環
境温度Tにおける第2の測温体4から得られる温度補償
信号電圧に対応するものである。
【0019】式(7)の左辺は式(1)より t1 −t0 =A(E−E0 ) …(10) と表され、この式(10)に式(9)を代入して t1 −t0 =AE1 α/(R2 +R0 )・R6 /R5 ・T −R8 /R7 ・R6 /R5 ・t0 …(11) を得る。式(11)が式(7)の右辺を満足するために
は、 −a2 /a1 =AE1 α/(R2 +R0 )・R6 /R5 =R8 /R7 ・R6 /R5 …(12) が成り立てばよい。
【0020】通常a2 はa1 より100倍程度に大き
く、−a2 /a1 は例えば3×10-3である。A=10
0(°C/v),E1 =10v,R2 =2.4kΩとす
ると、式(12)より例えば、R5 =16kΩ,R6
30kΩ,R7 =1kΩ,R8 =1.6kΩと設定する
ことによって−a2 /a1 を3×10-3とすることがで
きる。
【0021】図3は、半導体レーザの発振周波数の温度
特性図であり、図によって本発明の光発振周波数安定化
方法を説明する。図の縦軸に半導体レーザの発振周波数
νと温度制御電圧Eをとり、横軸に温度tをとってい
る。環境温度を考慮しない場合の半導体レーザの発振周
波数の温度特性は、式(3)のν=a1 t+b1 で表さ
れる。一方、環境温度を考慮した場合の半導体レーザの
発振周波数の温度特性は、式(4)のν′=a1 t+b
1 +a2 (T−t)で表される。また、温度tと温度制
御電圧Eの関係は、式(1)のt=A・Eで表される。
【0022】ここで、初期状態の温度がt01の場合につ
いて説明する。温度がt01のとき半導体レーザの発振周
波数は、式(3)からν1 =a1 01+b1 である。こ
のとき環境温度がTとなると、半導体レーザ11の発振
周波数は式(3)で表されるν=a1 t+b1 の特性直
線から式(4)で表されるν′=a1 t+b1 +a
2(T−t)の特性直線に移り、発振周波数が上昇す
る。図において、点P1 から点Q1 に移動する。この移
動によって半導体レーザ11の発振周波数はν1 =a 1
01+b1 からν1 ′=a1 01+b1 +a2 (T−t
01)に変化する。このとき、半導体レーザ11の温度を
01とするために、温度制御回路はE01=t01/Aの温
度制御電圧が供給されている。ν1 ′に変化した半導体
レーザ11の発振周波数を変化前の発振周波数ν1 に戻
すためには、温度制御回路2から供給される温度制御電
圧をE1 =t1 /Aとして半導体レーザ11の発振周波
数をν′=a1 t+b1 +a2 (T−t)の特性直線に
沿って変化させる。
【0023】この温度制御回路2からの温度制御電圧の
供給によって、ν′=a1 t+b1+a2 (T−t)上
において、点Q1 からS1 に移動し、半導体レーザ11
の発振周波数はν1 となる。次に、初期状態の温度がt
02の場合について説明する。温度がt02のとき半導体レ
ーザの発振周波数は、式(3)からν2 =a1 01+b
1 である。このとき環境温度がTとなると、半導体レー
ザ11の発振周波数は式(3)で表されるν=a1 t+
1 の特性直線から式(4)で表されるν′=a1 t+
1 +a2 (T−t)の特性直線に移り、発振周波数が
減少する。図において、点P2 から点Q2 に移動する。
この移動によって半導体レーザ11の発振周波数はν2
=a1 02+b1 からν1 ′=a1 2 +b1 +a
2 (T−t 2 )に変化する。このとき、半導体レーザ1
1の温度をt02とするために、温度制御回路はE02=t
02/Aの温度制御電圧を供給している。ν2 ′に変化し
た半導体レーザ11の発振周波数を変化前の発振周波数
ν2 に戻すためには、温度制御回路2から供給される温
度制御電圧をE2 =t2 /Aとして半導体レーザ11の
発振周波数をν′=a1 t+b1 +a2 (T−t)の特
性直線に沿って変化させる。
【0024】この温度制御回路2からの温度制御電圧の
供給によって、ν′=a1 t+b1+a2 (T−t)上
において、点Q2 からS2 に移動し、半導体レーザ11
の発振周波数はν2 となる。図8は本発明の光発振周波
数安定化装置の第2の実施例を示すブロック図である。
【0025】図において、光発振周波数安定化装置を半
導体レーザモジュール1と該半導体レーザモジュール1
の半導体レーザ11の温度を安定化するための手段とか
ら構成する点、及び該半導体レーザモジュールで発生し
たレーザ光を第1のレンズ14、第2のレンズ16及び
光アイソレータ15を介して光ファイバ17に導出する
点は従来の光発振周波数安定化装置と同様である。
【0026】本発明の光発振周波数安定化装置の半導体
レーザ11の温度を安定化するための手段は、従来の半
導体レーザ11の温度を測定する第1の測温体12の他
に、半導体レーザモジュール1の環境温度を測定する第
2の測温体4と環境温度補償回路3とから構成され、該
環境温度補償回路3の温度補償信号を半導体レーザ11
の電流供給回路6に帰還させている。
【0027】図において、第2の測温体4の測定温度は
環境温度補償回路3に入力され半導体レーザ11の温度
補償を行う温度補償信号ΔEを形成する。温度補償信号
ΔEは、駆動電圧Eiと加算して電流供給回路6に供給
され半導体レーザ11を駆動する。次に、前記の構成に
よる半導体レーザ11の発振周波数の安定化を説明す
る。
【0028】半導体レーザ11の第1の測温体12は半
導体レーザ1付近の温度tを検知し該測定温度を温度制
御回路2に入力する。温度制御回路2は、測温体12の
温度tが0.01°Cの安定度で一定に保たれるように
ペルチェ素子などの電子冷却素子13に与える電流の量
と方向を制御する。温度tは温度制御回路の入力電圧E
tで設定でき、例えば、 t=A・Et …(13) の関係がある。ここで、Aは定数である。
【0029】電流供給回路6は電流i0 を供給して半導
体レーザー11を発光させる。該供給電流i0 は電流供
給回路6の入力電圧Eiによって設定される。また、電
流i 0 で動作している半導体レーザ11の光発振周波数
をνとすると光発振周波数νと温度tの関係は、 ν=a1 t+b1 …(14) で表される。初期温度設定値をt0 とすると、初期光発
振周波数ν0 は ν0 =a1 0 +b1 …(15) となる。
【0030】一方、半導体レーザモジュール1の置かれ
ている環境温度Tによるドリフトを考慮すると光発振周
波数は、 ν′=a1 0 +b1 +a2 (T−t0 ) …(16) に変化する。ここで電流供給回路6の電流i0 を第2の
電流i1 とすると前記光発振周波数は、 ν′=a1 0 +b1 +a2 (T−t0 )+a3 (i1 −i0 )…(17) となる。
【0031】上式(17)において、 a2 (T−t0 )=−a3 (i1 −i0 ) …(18) が成り立つとすると上式(17)は、 ν′=a1 0 +b1 =ν0 …(19) となって環境温度Tに依存せず、環境温度Tの変化にか
かわらず光発振周波数の安定化を図ることができる。
【0032】前記電流i0 は式(18)から i0 −i1 =a2 (T−t0 )/ a3 …(20) で表される。電流供給回路6の電流の電流i0 から電流
1 への変換は、第2の測温体4によって環境温度Tを
測定し、環境温度補償回路3によって前記環境温度Tを
対応する電圧ΔEを変換し、さらに該電圧ΔEを電圧E
iと加算して電流供給回路6に入力することによって行
われる。
【0033】以下に、本発明の第2の実施例の回路を説
明する。図9は本発明の第2の実施例の回路図である。
図において、R4 は図8の測温体4である。R4 は例え
ば白金によって100Ωの抵抗とすることができる。測
温体4の温度特性は、 R4 =R0 (1+αT) …(21) と表すことができる。ここで、例えばR0 は100Ω、
αは温度係数で0.004(°C-1) 、Tは温度( °
C) である。
【0034】半導体レーザーの駆動電流i1 は i1 =(ΔE+Ei−E2)/R9 …(22) となる。図の回路において、R1 =R2 , R3 =R0
すると ΔE=〔E1 ・αT/(R2 +R0 )−Et・R8 /R7 〕・R6 /R5 …(23) となる。
【0035】上式(23)に式(14)を代入すると ΔE=〔E1 ・αT/(R2 +R0 )−t・R8 /A・R7 〕・R6 /R5 …(24) となる。 ここで、E1 ・α/(R2 +R0 )=R8 /A・R7 …(25) とするとT=tのとき上式(25)はΔE=0となり、
電流値i0 は i0 =Ei−E2 …(26) と表される。
【0036】上式(22),(24)及び(25)より
次式が得られる。 i0 −i1 =−〔E1 ・αT/(R2 +R0 )−t・R8 /A・R7 〕 ・R6 /R5 ・R9 …(27) したがって、式(20)を満足するためには、 E1 ・α・R6 /(R2 +R0 )・R5 ・R9 =−R6 ・R8 /R5 ・R9 ・A・R7 =a2 / a3 …(28) が成立すればよい。
【0037】A=100(°C/v),E1 =10v,
2 =2.4kΩ,R9 =10Ωとすると、式(28)
より例えば、R5 =800,R6 =30kΩ,R7 =1
MΩ,R8 =1.6kΩと設定することによって−a2
/a1 を−6×10-5(A/℃)とすることができる。
図10,11は、半導体レーザの発振周波数の温度特性
図であり、図によって本発明の第2の実施例の光発振周
波数安定化方法を説明する。
【0038】図において、縦軸は半導体レーザの発振周
波数νであり、横軸は温度tである。環境温度を考慮し
ない場合の半導体レーザの発振周波数の温度特性は、式
(14)のν=a1 t+b1 で表される。一方、環境温
度を考慮した場合の半導体レーザの発振周波数の温度特
性は、式(16)のν′=a1 t+b1 +a2 (T−
t)で表される。
【0039】ここで、初期状態の温度がt01の場合につ
いて図10によって説明する。温度がt01のとき半導体
レーザの発振周波数は、式(14)からν1 =a1 01
+b 1 である。このとき環境温度がTとなると、半導体
レーザ11の発振周波数は式(14)で表されるν=a
1 t+b1 の特性直線から式(16)で表されるν′=
1 t+b1 +a2 (T−t)の特性直線に移り、発振
周波数が上昇する。図において、点P3 から点Q3 に移
動する。この移動によって半導体レーザ11の発振周波
数はν3 =a1 01+b1 からν3 ′=a1 01+b1
+a2 (T−t 01)に変化する。このとき、半導体レー
ザ11の温度をt01とするために、温度制御回路はE01
=t01/Aの温度制御電圧が供給されている。ν3 ′に
変化した半導体レーザ11の発振周波数を変化前の発振
周波数ν3 に戻すためには、電流供給回路6供給される
電流値をi1 として半導体レーザ11の発振周波数を
ν′=a1 t+b1 +a2 (T−t)+a3 (i1 −i
0 )の特性直線に沿って変化させる。
【0040】この電流供給回路6供給される電流値をi
1 の供給によって、点Q3 からS3に移動し、半導体レ
ーザ11の発振周波数はν3 となる。次に、初期状態の
温度がt02の場合について図10によって説明する。温
度がt02のとき半導体レーザの発振周波数は、式(1
4)からν3 =a1 01+b1である。このとき環境温
度がTとなると、半導体レーザ11の発振周波数は式
(14)で表されるν=a1 t+b1 の特性直線から式
(16)で表されるν′=a1 t+b1 +a2 (T−
t)の特性直線に移り、発振周波数が減少する。図にお
いて、点P3 から点Q3 に移動する。この移動によって
半導体レーザ11の発振周波数はν3 =a1 02+b1
からν3 ′=a1 2 +b1 +a2 (T−t2)に変化
する。このとき、半導体レーザ11の温度をt02とする
ために、温度制御回路はE02=t02/Aの温度制御電圧
を供給している。ν3 ′に変化した半導体レーザ11の
発振周波数を変化前の発振周波数ν3 に戻すためには、
電流供給回路6供給される電流値をi1 として半導体レ
ーザ11の発振周波数をν′=a 1 t+b1 +a2 (T
−t)+a3 (i1 −i0 )の特性直線に沿って変化さ
せる。
【0041】この電流供給回路6供給される電流値をi
1 の供給によって、点Q3 からS3に移動し、半導体レ
ーザ11の発振周波数はν3 となる。なお、本発明は前
記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基
づき種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲か
ら排除するものではない。
【0042】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、従来の温度制御回路に加えて環境温度補償回路
を付加したので、環境温度による光発振周波数のドリフ
トを低減することが期待できる。例えば、10°Cから
40°Cの環境温度による光発振周波数のドリフト量が
1.2GHz であったのが、本発明の実施により約1/
10に低減できる。したがって、信頼性の高い光通信装
置の光源部を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光発振周波数安定化装置の実施例のブ
ロック図である。
【図2】本発明の温度制御電圧Eを得るための回路図で
ある。
【図3】半導体レーザの発振周波数の温度特性図であ
る。
【図4】波長1.5μm帯DFB型半導体レーザの光発
振周波数の温度依存性図である。
【図5】波長1.5μm帯DFB型半導体レーザの光発
振周波数の駆動電流依存性図である。
【図6】従来の光発振周波数安定化装置の構成図であ
る。
【図7】0.01°Cの安定度を持つ温度制御回路によ
って温度制御動作状態にある半導体レーザモジュールの
環境温度に対する光発振周波数の変化図である。
【図8】本発明の光発振周波数安定化装置の第2の実施
例を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施例の回路図である。
【図10】半導体レーザの発振周波数の温度特性図であ
る。
【図11】半導体レーザの発振周波数の温度特性図であ
る。
【符号の説明】
1 半導体レーザモジュール 2 測温制御回路 3 環境温度補償回路 4 第2の測温体 5 加算器 6 電流供給回路 11 半導体レーザ 12 第1の測温体 13 電子冷却装置 14 第1のレンズ 15 光アイソレータ 16 第2のレンズ 17 光ファイバ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザの光発振周波数を安定化さ
    せる方法において、 (a)半導体レーザモジュールの環境温度を測定し、 (b)該環境温度の変化による光発振周波数のドリフト
    分に相当する半導体レーザの温度変化分を求め、 (c)前記温度変化分を補償するよう前記半導体レーザ
    の温度制御を行うことを特徴とする光発振周波数安定化
    方法。
  2. 【請求項2】 半導体レーザの光発振周波数安定化装置
    において、 (a)半導体レーザの付近の温度を測定する第1の測温
    手段と、 (b)前記第1の測温手段の信号に基づいて半導体レー
    ザの付近の温度を制御する温度制御手段と、 (c)半導体レーザモジュールの環境温度を測定する第
    2の測温手段と、 (d)前記第2の測温手段の信号に基づいて温度補償信
    号を形成する温度補償手段と、 (e)前記温度制御手段の設定温度を前記温度補償信号
    を用いて変更することによって半導体レーザの光発振周
    波数を安定化させることを特徴とする光発振周波数安定
    化装置。
  3. 【請求項3】 前記設定温度は、環境温度の変化による
    光発振周波数のドリフト分に相当する半導体レーザの温
    度変化分だけ変更される請求項1記載の光発振周波数安
    定化装置。
  4. 【請求項4】 半導体レーザの光発振周波数を安定化さ
    せる方法において、 (a)半導体レーザモジュールの環境温度を測定し、 (b)該環境温度の変化による光発振周波数のドリフト
    分に相当する半導体レーザの駆動電流分を求め、 (c)前記駆動電流分に基づいて前記半導体レーザの駆
    動電流を変化させて前記半導体レーザの発振周波数の制
    御を行うことを特徴とする光発振周波数安定化方法。
  5. 【請求項5】 半導体レーザの光発振周波数安定化装置
    において、 (a)半導体レーザの付近の温度を測定する第1の測温
    手段と、 (b)前記第1の測温手段の信号に基づいて半導体レー
    ザの付近の温度を制御する温度制御手段と、 (c)半導体レーザモジュールの環境温度を測定する第
    2の測温手段と、 (d)前記第2の測温手段の信号に基づいて温度補償信
    号を形成する温度補償手段と、 (e)前記半導体レーザに駆動電流を供給する電流供給
    回路とからなり、 (f)前記電流供給回路の供給電流を前記温度補償信号
    によって変更することによって半導体レーザの光発振周
    波数を安定化させることを特徴とする光発振周波数安定
    化装置。
  6. 【請求項6】 前記供給電流は、環境温度の変化による
    光発振周波数のドリフト分に相当する半導体レーザの駆
    動電流分だけ変更される請求項5記載の光発振周波数安
    定化装置。
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