JPH05339524A - 含フッ素艶消し電着塗料組成物及び塗装物品 - Google Patents

含フッ素艶消し電着塗料組成物及び塗装物品

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JPH05339524A
JPH05339524A JP17932792A JP17932792A JPH05339524A JP H05339524 A JPH05339524 A JP H05339524A JP 17932792 A JP17932792 A JP 17932792A JP 17932792 A JP17932792 A JP 17932792A JP H05339524 A JPH05339524 A JP H05339524A
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JP
Japan
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fluorine
electrodeposition coating
ccl
fluoropolymer
water
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JP17932792A
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Hiroshi Washida
弘 鷲田
Nobuyuki Miyazaki
信幸 宮崎
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】内部架橋した含フッ素重合体及びフッ素系水性
塗料とを必須成分とする。 【効果】貯蔵安定性に優れ、耐候性、耐酸性、耐アルカ
リ性、さらに、艶消し効果の均一性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、含フッ素艶消し電着塗
料組成物及びその塗装物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、艶消し電着塗料としては、有機ま
たは無機の微粉末を電着塗料に混合分散してなるものが
知られている。
【0003】例えば艶消剤としてシリカ微粉末を分散さ
せた電着塗料を使用した場合、シリカ微粉末は塗料中で
沈降する傾向を示し、このため被塗物の上面と下面の艶
消し程度が大幅に異なり、また塗料自体も経時により分
離し不安定であるという問題があった。
【0004】一方、艶消剤として溶剤不溶性の粒子状重
合反応生成物を塗料に添加すれば、従来の艶消剤を粉砕
または分散等の機械的微細化工程が不要になるという利
点があるが、前記の艶消剤添加の場合と同様に塗料中に
おいては粒子状重合反応生成物が沈降する傾向は避けら
れず、このため均一な艶消塗膜が得られないという問題
が依然として残されている。前記問題を解決するものと
して、特公昭60−19942号公報により樹脂組成物
が、(a)α、β−エチレン性不飽和ポリカルボン酸樹
脂及び(b)アルコキシル化メチロールメラミンを塗膜
形成成分とし、この(a)成分及び(b)成分を含有す
る水系エマルジョンを加熱して得られる生成物を含有す
る組成物を艶消電着塗料とすることが公知である。
【0005】また、特公昭62−24519号公報によ
りアルコキシシラン基を含有するアクリル共重合体とア
ミノ樹脂からなるアニオン性電着塗料も知られている。
【0006】これらの電着塗料は、塗膜形成主成分がア
クリル系共重合体であるため、艶消電着塗膜の耐候性や
耐薬品性といった物理的性質、化学的性質において充分
満足な結果が得られておらず、さらにその改良が望まれ
ていた。
【0007】この欠点を改良するものとして、特開平2
−218769号公報によりアルコキシシラン基を含有
する含フッ素共重合体とアミノ樹脂からなるアニオン性
電着塗料の提案もなされている。しかし、この電着塗料
においてはアルコキシシラン基が安定ではないため、製
造及び貯蔵において問題を引き起こしやすかった。また
光沢の変動が大きく一定の光沢を安定して達成すること
が難しかった。更には耐候性も充分ではなかった。
【0008】さらに、特開昭62−179575号公報
により含フッ素重合体とアルコキシルメチロールメラミ
ンを含有するエマルジョンを加熱して得られる生成物を
含有するフッ素系艶消し電着塗料組成物が知られてい
る。しかし、この組成物は、安定性、艶消し効果の均一
性の面で必ずしも充分なものでなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は前記従
来の艶消し電着塗料では得られない、優れた耐候性、耐
アルカリ性、耐酸性、耐沸騰水性等の塗膜の物理的性質
を有する艶消し電着塗膜を形成し、且つ、安定性にも優
れた含フッ素重合体を有する艶消し電着塗料組成物及び
塗装物品を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、(イ)多官能性エチレ
ン性不飽和化合物1〜60モル%及びこれと共重合可能
なフルオロオレフィン99〜40モル%からなる内部架
橋した含フッ素重合体の水性分散体と(ロ)フッ素系水
性塗料とを必須成分とし、該含フッ素重合体の水性分散
体(イ)が固形分比で全固形分中1〜60重量%の割合
を有することを特徴とする含フッ素艶消し電着塗料組成
物及びこれによって作られた物品を提供するものであ
る。
【0011】本発明における内部架橋された含フッ素重
合体とは、含フッ素重合体の重合時にジビニル化合物等
を存在せしめて重合させたものであり、3次元の結合を
有する重合体である。3次元の結合を有する重合体とし
て、硬化部位を有する含フッ素線状重合体と硬化剤を反
応せしめて合成し得るものもあるが、これらは内部架橋
した含フッ素重合体に含まれない。
【0012】内部架橋した含フッ素重合体は、硬化され
た重合体と異なり分散安定性に優れるため、貯蔵安定
性、艶消し効果の均一性に優れる等の利点を有する。
【0013】(イ)多官能性エチレン性不飽和化合物1
〜60モル%及びこれと共重合可能なフルオロオレフィ
ン99〜40モル%からなる内部架橋した含フッ素重合
体の水性分散体は乳化重合、懸濁重合等によって製造す
ることができる。
【0014】ここでフルオロオレフィンとしては、CC
lF=CF2 、CHCl=CF2 、CCl2 =CF2
CClF=CClF、CHF=CCl2 、CH2 =CC
lF、CCl2 =CClF、等のフルオロエチレン、C
2 ClCF=CF2 、CF3 CCl=CF2 、CF3
CF=CFCl、CF2 ClCCl=CF2 、CF2
lCF=CFCl、CFCl2 CF=CF2 、CF3
Cl=CClF、CF3 CCl=CCl2 、CClF2
CF=CCl2 、CCl3 CF=CF2 、CF2 ClC
Cl=CCl2 、CFCl2 CCl=CCl2 、CF3
CF=CHCl、CClF2 CF=CHCl、CH3
Cl=CHCl、CHF2 CCl=CCl2 、CF2
lCH=CCl2 、CF2 ClCCl=CHCl、CC
3 CF=CHCl、CCl3 CF=CHCl、CHB
rCF=CCl2 等のフルオロプロヘン類、CF3 CC
l=CFCF3 、CF2 =CFCF2 CClF2 、CF
3CF2 CF=CCl2 等の炭素数4以上のフルオロオ
レフィン系を挙げることができる。
【0015】多官能性エチレン性不飽和化合物としては
次式で表されるジビニルエーテル類 CH2 =CHOO−R−OCH=CH2 (Rは炭素数1〜20の直鎖、分岐あるいは環状のアル
キレン基、以下同じ)次式で表されるビニルエーテルア
リルエーテル類 CH2 =CHO−R−OCH2 CH=CH2 次式で表されるアリルビニルエーテル類 CH2 =CHO−R−CH2 CH=CH2 また CH2 =CHO−CH=CH2 CH2 =CHCOO−R−OCH=CH2 CH2 =C(CH3 )COO−R−OCH=CH2 CH2 =CHCOO−R−OCOCH=CH2 CH2 =C(CH3 )COO−R−OCOC(CH3
=CH2 CH2 =C(CH3 )COO−R−OCOCH=CH2 CH2 =CH−R−CH=CH2 CH3 CH2 C−(CH2 OCOCH=CH23 CH3 CH2 C−[CH2 OCOC(CH3 )=CH
23 等が例示される。
【0016】また上記単位の他に、これらと共重合可能
な単量体に基づく単位が含まれていてもよい。
【0017】かかる単量体としてはオレフィン類、ビニ
ルエーテル類、ビニルエステル類、芳香族ビニル化合
物、アリル化合物、アクリロイル化合物、メタアクリロ
イル化合物などが例示される。
【0018】フッ素系水性塗料としては含フッ重合体を
水中に溶解もしくは分散させたものが挙げられる。例え
ば特開昭58−136605号に記載された方法、すな
わち、水酸基を有する含フッ素重合体に二塩基性酸無水
物を作用せしめて、カルボキシル基を導入する方法によ
り得られたカルボキシル基を有する含フッ素重合体や、
重合体中のエステル結合を加水分解せしめてカルボキシ
ル基を生成させた含フッ素重合体を水中に溶解もしくは
分散させたものなどが採用される。
【0019】このような含フッ素重合体は、具体的に
は、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシア
ルキルアクリレート、ヒドロキシアルキルメタクリレー
ト、アリルアルコール、メタアリルアルコールのごとき
水酸基含有単量体に基づく単位を付加共重合もしくはグ
ラフト等により含有せしめた含フッ素重合体、カルボン
酸ビニル、カルボン酸アリルのごとき加水分解、加アル
コール分解などにより水酸基に転換可能な基を有する単
量体に基づく単位を同様に含有せしめた含フッ素重合体
の該部位を水酸基に転換せしめたもの、さらに含フッ素
ポリオール類とエピクロルヒドリン類との反応などによ
って得られる縮重体型のもの等の水酸基を有する含フッ
素重合体に、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水イタ
コン酸、無水アジピン酸、無水1,2シクロヘキサンジ
カルボン酸、無水cis−4−シクロヘキサン1,2ジ
カルボン酸、無水フタル酸、無水1,8ナフタル酸、無
水マレイン酸等の二塩基性酸無水物を反応せしめて水酸
基部位の少なくとも一部を一般式−O−CO−RCOO
Hで表わされるエステル基に変換させ、カルボキシル基
を導入することによりカルボキシル基を有する含フッ素
重合体を得ることができる。
【0020】また、ビニルエステル化合物、アリルエス
テル化合物などの加水分解によりカルボキシル基を生成
する単量体を共重合せしめた含フッ素重合体を、加水分
解することによりカルボキシル基を有する含フッ素重合
体を得ることができる。
【0021】また、カルボキシル基を有する含フッ素重
合体は、フルオロオレフィンに基づく重合した単位を2
0〜80モル%含有するものが好ましく採用される。ア
クリル酸またはメタアクリル酸のフルオロアルキルエス
テルの共重合体は、撥油性などに優れた効果は発生する
が、耐候性の点においてフルオロオレフィンを共重合し
た含フッ素重合体、すなわち主鎖の炭素原子に直接結合
したフッ素原子を有する重合体に比べ、若干悪くなるた
め、好ましくない。また、フルオロオレフィンに基づく
重合した単位が上記割合よりも少ない場合には、耐候性
塗料として充分耐候性が発揮されず好ましくない。ま
た、上記割合よりも多い場合には、水溶性化あるいは水
分散性化が難しくなるため、電着塗料用として適さなく
なることがあり、好ましくない。特にフルオロオレフィ
ンに基づく重合した単位が30〜70モル%である含フ
ッ素重合体が好ましく採用される。
【0022】ここでフルオロオレフィンとしては、CC
lF=CF2 、CHCl=CF2 、CCl2 =CF2
CClF=CClF、CHF=CCl2 、CH2 =CC
lF、CCl2 =CClF等のフルオロエチレン、CF
2 ClCF=CF2 、CF3CCl=CF2 、CF3
F=CFCl、CF2 ClCCl=CF2 、CF2 Cl
CF=CFCl、CFCl2 CF=CF2 、CF3 CC
l=CClF、CF3CCl=CCl2 、CClF2
F=CCl2 、CCl3 CF=CF2 、CF2ClCC
l=CCl2 、CFCl2 CCl=CCl2 、CF3
F=CHCl、CClF2 CF=CHCl、CH3 CC
l=CHCl、CHF2 CCl=CCl2 、CF2 Cl
CH=CCl2 、CF2 ClCCl=CHCl、CCl
3 CF=CHCl、CCl3 CF=CHCl、CHBr
CF=CCl2 等のフルオロプロヘン類、CF3 CCl
=CFCF3 、CF2 =CFCF2 CClF2 、CF3
CF2 CF=CCl2 等の炭素原子数4以上のフルオロ
オレフィン系を挙げることができる。
【0023】また、カルボキシル基を導入すべき単量体
としては、上述の如き、二塩基性酸無水物を作用させ
て、カルボキシル基を導入し得る水酸基含有単量体、す
なわち、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキ
シアルキルアリルエーテル、ヒドロキシアルキルビニル
エステル、ヒドロキシアルキルアリルエステル、ビニル
アルコール、アリルアルコール、ヒドロキシアルキルア
クリレート、ヒドロキシアルキルメタアクリレートなど
が挙げられる。中でも、上記フルオロオレフィンとの共
重合性の面から、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、
ヒドロキシアルキルアリルエーテルが好ましく採用され
る。また、二塩基性酸無水物との反応性の面から、水酸
基を1級もしくは2級の形態で含有するものが好ましく
採用される。特にCH2 =CH(CH2m O(CH
2n OH(mは0または1、nは2〜6の整数)で表
されるヒドロキシアルキルビニルエーテルまたはヒドロ
キシアルキルアリルエーテルが好ましく採用される。
【0024】また、含フッ素重合体の水酸基をカルボキ
シル基に変換させる反応は、水酸基の一部を行ってもよ
いし、また全部を行ってもよい。ただし、カルボキシル
基を有する含フッ素重合体の酸価が少なくとも5mgK
OH/gとなるようにすることが好ましい。カルボキシ
ル基の量が少なすぎる、すなわち、酸価が5mgKOH
/gより少ないものは、水性化が難しく、電着塗料用と
して適さなくなることがあり、好ましくない。また、酸
価のあまりに大きなものは塗膜の耐アルカリ性、耐沸騰
水性などが低下することがあり、好ましくない。好まし
くは酸価が5〜150mgKOH/g程度であり、特に
5〜100mgKOH/g程度の含フッ素重合体が好ま
しく採用される。
【0025】また前述の水酸基は、少なくとも一部が残
っていることが、硬化剤と反応して、耐溶剤性などに優
れた塗膜を得ることができるため好ましい。特に水酸基
を、水酸基価10〜150mgKOH/g程度の割合で
含有するものが好ましく採用される。
【0026】また、カルボキシル基を有する含フッ素重
合体は、上記の如きフルオロオレフィンに基づく重合し
た単位、カルボキシル基を有する重合した単位及び水酸
基を有する重合した単位のみから構成されていてもよい
し、また他の共重合可能な単量体が共重合されていても
よい。所望の塗膜物性(硬度、光沢、顔料分散性など)
に応じ、適宜アルキルビニルエーテル、アルキルアリル
エーテル、アルキルビニルエステル、アルキルアリルエ
ステル、フルオロアルキルビニルエーテルなどを共重合
させてもよい。これら単量体が共重合されている場合に
おいても、フルオロオレフィンに基づく重合した単位の
含有割合、酸価、水酸基価は前述の範囲内とすることが
好ましい。
【0027】本発明では、上記カルボキシル基を有する
含フッ素重合体のカルボキシル基の少なくとも一部が塩
基性化合物により中和されている。かかる塩基性化合物
としては、例えばアンモニア、あるいはモノメチルアミ
ン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルア
ミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプ
ロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピ
ルアミン、モノブチルアミン類、ジブチルアミン類、及
びトリブチルアミン類等のような1級ないし3級のアル
キルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミ
ン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノール
アミン、ジメチルアミノエタノール及びジエチルアミノ
エタノール等のようなアルカノールアミン、エチレンジ
アミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン及
びトリエチレンテトラミン等のようなアルキレンポリア
ミン、エチレンイミン、及びプロピレンイミン等のよう
なアルキレンイミン、ピペラジン、モルホリン、ピラジ
ン及びピリジン等がある。
【0028】本発明において、硬化剤として、アミノプ
ラスト、ブロックイソシアネート化合物などを使用する
ことが可能である。
【0029】アミノプラストとしては、メラミン樹脂、
グアナミン樹脂、尿素樹脂等が使用できるが、本発明で
は、特にメラミン樹脂のうちでも、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコールの
一種もしくは二種以上により少なくとも部分的にエーテ
ル化されたメチロールメラミンの使用が好ましい。
【0030】また、硬化剤は、含フッ素重合体100重
量部当り5〜100重量部程度の割合で使用することが
好ましい。
【0031】本発明の電着塗料組成物は、通常樹脂固形
分濃度を3〜50重量%程度の範囲に調製して使用す
る。この際、常用の着色剤、塗料添加剤等を混合して使
用することができる。
【0032】このようにして調製した電着塗料組成物中
で金属物品を陽極とし、対極との間に直流電圧を印加し
た後、該金属物品を引上げ洗浄の後または洗浄せずに加
熱焼付すると、金属物品表面上に均一かつ艶消し外観に
優れる含フッ素重合体電着塗膜が形成される。
【0033】本発明の電着塗料組成物は、塗膜の加熱焼
付が130〜250℃、好ましくは140〜230℃で
15〜60分間という条件で達成されるという利点を有
する。
【0034】
【実施例】以下、本発明をより具体的に説明するため実
施例を示す。なお、実施例中の部数は、特にことわりの
ない限り重量部を示すものである。
【0035】合成例a (内部架橋含フッ素重合体水性分散液の合成)ステンレ
ス製攪拌機付オートクレーブ(耐圧50kg/cm2
中にシクロヘキシルビニルエーテル10.5部、エチル
ビニルエーテル6.6部、ヒドロキシブチルビニルエー
テルのエチレンオキシド10モル付加物2.9部、1、
4−ブチレングリコールジビニルエーテル13.8部、
イオン交換水373.9部、ノニオン性乳化剤(new
col 714)3.3部、炭酸カリウム0.20
部、過硫酸アンモニウム0.15部を仕込み、氷冷で冷
却して、窒素ガスを3.5kg/cm2 になるように加
圧して脱気、これを2回繰り返した後10mmHgまで
脱気し、溶存空気を除去した後クロロトリフルオロエチ
レンを32.3部仕込んだ後に50℃で4時間反応を行
なった。その結果、固形分濃度14.5%,粒径100
nmを有する内部架橋を有するフッ素重合体水性性分散
液を得た。
【0036】合成例b (フッ素系水性塗料用の原料含フッ素重合体の合成)ス
テンレス製攪拌機付オートクレーブ(耐圧50kg/c
2 )にクロロトリフルオロエチレン35部、シクロヘ
キシレルビニルエーテル11部、エチルビニルエーテル
4.3部、ω−ヒドロキシブチルビニルエーテル15
部、キシレン98部、エタノール28部、アゾビスイソ
ブチロニトリル0.5部、無水炭酸カリウム1.5部を
仕込み、液体窒素にて冷却して固化脱気により溶存空気
を除去した後に、65℃で16時間反応を行い、水酸基
含有含フッ素重合体を得た。得られた水酸基含有含フッ
素重合体(水酸基価は約120mgKOH/g−res
in)の約60%キシレン溶液を90℃に加熱し、重合
体100部に対して3.6部の無水コハク酸を加え、さ
らに0.2部のトリエチルアミンを添加して、2時間反
応させた。このフッ素重合体の酸価は20mgKOH/
g−resin、水酸基価は100mgKOH/g−r
esinであった。なお、得られた含フッ素重合体は、
一たん溶剤を蒸発させ、重合体固形分を単離した後、新
たにイソプロピルアルコールで溶解し、約60%のイソ
プロピルアルコール溶液とした。
【0037】(艶消し電着塗料液の調製)合成例bで調
製した含フッ素重合体溶液200部、メチルエチル混合
エーテル化メチロールメラミン(商品名、サイメル11
16、三井東圧社製)21部を仕込み、撹拌を続けなが
らトリエチルアミン3.3部を添加した後、ブチルセロ
ソルブ19部を加え、更に脱イオン水214部を加えて
電着塗料原液を調製した。この電着塗料原液に合成例a
の内部架橋含フッ素重合体水性分散液524部を加えた
後、更に脱イオン水を加えて樹脂固形分濃度10重量%
に調製し電着用塗料とした。
【0038】[電着塗装]上記で調製した電着用塗料を
用いて、次に示す方法で陽極酸化処理を施したアルミニ
ウム板に電着塗装を行った。厚さ9μmの陽極酸化皮膜
を形成したアルミニウム板を電着用塗料中に浸漬しこれ
を陽極に結線し、対極にステンレス板を設け、極間距離
10cm、極比+/−=2/1、液温20℃、電圧16
0ボルトで3分間直流通電を行った後、アルミニウム板
を取り出し充分に水洗を行い、ついで180℃で30分
間加熱焼付を行い電着塗装を終了した。塗膜性能を表1
に示す。
【0039】
【表1】
【0040】(*)比較例 合成例aの内部架橋含フッ素重合体水性分散液を用い
ず、合成例bのフッ素系水性塗料用の原料含フッ素重合
体だけで調製した電着塗料で塗装したもの。
【0041】
【発明の効果】本発明の組成物により耐候性、耐酸性、
耐アルカリ性に優れるフッ素艶消し電着塗膜が提供され
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)多官能性エチレン性不飽和化合物1
    〜60モル%及びこれと共重合可能なフルオロオレフィ
    ン99〜40モル%からなる内部架橋した含フッ素重合
    体の水性分散液と(ロ)フッ素系水性塗料とを必須成分
    とし、該含フッ素重合体の水性分散体(イ)が固形分比
    で全固形分中1〜60重量%の割合を有することを特徴
    とする含フッ素艶消し電着塗料組成物。
  2. 【請求項2】(イ)多官能性エチレン性不飽和化合物1
    〜60モル%及びこれと共重合可能なフルオロオレフィ
    ン99〜40モル%からなる内部架橋した含フッ素重合
    体の水性分散液と(ロ)フッ素系水性塗料とを必須成分
    とし、該含フッ素重合体の水性分散体(イ)が固形分比
    で全固形分中1〜60重量%の割合を有することを特徴
    とする含フッ素艶消し電着塗料組成物により塗装された
    物品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09328606A (ja) * 1996-06-07 1997-12-22 Nippon Paint Co Ltd 常温硬化性樹脂組成物およびシリコーン含有重合性界面活性剤
WO2006013894A1 (ja) * 2004-08-04 2006-02-09 Asahi Glass Company, Limited 含フッ素弾性共重合体、その組成物および架橋ゴム

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