JPH04239072A - 水性塗料組成物 - Google Patents

水性塗料組成物

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JPH04239072A
JPH04239072A JP1385791A JP1385791A JPH04239072A JP H04239072 A JPH04239072 A JP H04239072A JP 1385791 A JP1385791 A JP 1385791A JP 1385791 A JP1385791 A JP 1385791A JP H04239072 A JPH04239072 A JP H04239072A
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JP
Japan
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water
fluoropolymer
coating composition
parts
carboxyl groups
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JP1385791A
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Motoi Kanba
基 神庭
Hiroshi Washida
鷲田 弘
Takao Hirono
高生 廣野
Yasuyuki Sasao
康行 笹尾
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性塗料組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】水性塗料組成物として従来一般に使用さ
れているものには、ポリカルボン酸樹脂のカルボキシル
基の少なくとも一部分を塩基性化合物で中和し、水性媒
体に分散または溶解せしめてなる電着塗料組成物等があ
る。
【0003】また、最近耐候性の優れた電着塗料組成物
として、含フッ素重合体を水性媒体に分散または溶解せ
しめてなるものが特開昭62−59676号、特開昭6
2−127362 号などに提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開昭62−5967
6号、特開昭62−127362 号などに記載されて
いる電着塗料組成物は、アクリル系などの電着塗料に比
べ極めて優れた耐候性、耐アルカリ性、耐水性等を有す
る塗膜を得ることができる。しかしながら、これらの塗
料は陽極に樹脂と硬化剤を析出させたのち水洗浄を行っ
たのち焼き付け硬化させるため、塗膜中に塗料の安定化
のために配合した塩基性化合物や水溶性有機溶剤を取り
除けるが、これらの塗料をスプレー塗装等によりそのま
ま基材に塗装して焼付け硬化した場合には、塩基性化合
物や水溶性有機溶剤がその種類により塗膜の中に残存し
塗膜を着色したり硬化不良を生じるという問題点があっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、カルボキシル基を有す
る含フッ素重合体のカルボキシル基の少なくとも一部が
塩基性化合物で中和されてなる含フッ素重合体、硬化剤
、水溶性有機溶剤、および水を含有するスプレー塗装性
に優れた水性塗料組成物を提供するものである。
【0006】本発明におけるカルボキシル基を有する含
フッ素重合体は、特開昭58−136605 号に記載
された方法、すなわち、水酸基を有する含フッ素重合体
に二塩基性酸無水物を作用せしめて、カルボキシル基を
導入する方法により得られたカルボキシル基を有する含
フッ素重合体や、重合体中のエステル結合を加水分解せ
しめてカルボキシル基を生成させた含フッ素重合体、カ
ルボキシル基を有する単量体と含フッ素単量体を共重合
せしめた重合体などが採用される。
【0007】具体的には、ヒドロキシアルキルビニルエ
ーテル、ヒドロキシアルキルアクリレート、ヒドロキシ
アルキルメタクリレート、アリルアルコール、メタアリ
ルアルコールのごとき水酸基含有単量体に基づく単位を
付加共重合もしくはグラフト等により含有せしめた含フ
ッ素重合体、カルボン酸ビニル、カルボン酸アリルのご
とき加水分解、加アルコール分解などにより水酸基に転
換可能な基を有する単量体に基づく単位を同様に含有せ
しめた含フッ素重合体の該部位を水酸基に転換したもの
、さらに含フッ素ポリオール類とエピクロルヒドリン類
との反応などによって得られる縮重合体型のもの等の水
酸基を有する含フッ素重合体に、無水コハク酸、無水グ
ルタル酸、無水イタコン酸、無水アジピン酸、無水1,
2−シクロヘキサンジカルボン酸、無水cis −4−
シクロヘキセン1,2−ジカルボン酸、無水フタル酸、
無水1,8−ナフタル酸、無水マレイン酸等の二塩基性
酸無水物を反応せしめて水酸基部位の少なくとも一部を
一般式 −O−CORCOOH で表わされるエステル
基に変換させ、カルボキシル基を導入することによりカ
ルボキシル基を有する含フッ素重合体を得ることができ
る。
【0008】また、ビニルエステル化合物、アリルエス
テル化合物などの加水分解によりカルボキシル基を生成
する単量体を共重合せしめた含フッ素重合体を、加水分
解することによりカルボキシル基を有する含フッ素重合
体を得ることができる。
【0009】また、カルボキシル基を有する含フッ素重
合体は、フルオロオレフィンに基づく重合した単位を2
0〜80モル%含有するものが好ましく採用される。ア
クリル酸またはメタアクリル酸のフルオロアルキルエス
テルの共重合体は、撥油性などに優れた効果は発生する
が、耐候性の点においてフルオロオレフィンを共重合し
た含フッ素重合体、すなわち主鎖の炭素原子に直接結合
したフッ素原子を有する重合体に比べ、若干悪くなるた
め、好ましくない。フルオロオレフィンに基づく重合し
た単位が上記割合よりも少ない場合には、耐候性塗料と
して充分耐候性が発揮されず好ましくない。また、上記
割合よりも多い場合には、水溶性化あるいは水分散性化
が難しくなるため、水性塗料用として適さなくなること
があり、好ましくない。特にフルオロオレフィンに基づ
く重合した単位が30〜70モル%である含フッ素重合
体が好ましく採用される。
【0010】ここでフルオロオレフィンとは、不飽和結
合を形成する炭素に結合した基の少なくとも一つがフッ
素基である化合物である。具体的には、CClF=CF
2, CHCl=CF2, CCl2=CF2, CC
lF=CClF, CHF=CCl2, CH2=CC
lF, CCl2=CClF等のフルオロエチレン、C
F2ClCF=CF2, CF3CCl=CF2, C
F3CF=CFCl, CF2ClCCl=CF2, 
CF2ClCF=CFCl, CFCl2CF=CF2
, CF3CCl=CClF, CF3CCl=CCl
2, CClF2CF=CCl2, CCl3CF=C
F2, CF2ClCCl=CCl2, CFCl2C
Cl=CCl2, CF3CF=CHCl, CClF
2CF=CHCl, CH3CCl=CHCl, CH
F2CCl=CCl2, CF2ClCH=CCl2,
 CF2ClCCl=CHCl, CCl3CF=CH
Cl, CCl3CF=CHCl, CH2BrCF=
CCl2等のフルオロプロペン類、CF3CCl=CF
CF3, CF2=CFCF2CClF2, CF3C
F2CF=CCl2 等の炭素数4以上のフルオロオレ
フィン系化合物を挙げることができる。
【0011】また、カルボキシル基を導入すべき単量体
としては、上述の如き、二塩基性酸無水物を作用させて
、カルボキシル基を導入し得る水酸基含有単量体、すな
わち、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシ
アルキルアリルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエ
ステル、ヒドロキシアルキルアリルエステル、ビニルア
ルコール、アリルアルコール、ヒドロキシアルキルアク
リレート、ヒドロキシアルキルメタアクリレートなどが
挙げられる。中でも、上記フルオロオレフィンとの共重
合性の面から、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒ
ドロキシアルキルアリルエーテルが好ましく採用される
。また、二塩基性酸無水物との反応性の面から、水酸基
を1級もしくは2級の形態で含有するものが好ましく採
用される。特にCH2=CH(CH2)mO(CH2)
nOH (mは0または1、nは2〜6の整数)で表わ
されるヒドロキシアルキルビニルエーテルまたはヒドロ
キシアルキルアリルエーテルが好ましく採用される。
【0012】また、含フッ素重合体の水酸基をカルボキ
シル基に変換させる反応は、水酸基の一部を行なっても
よいし、また全部を行なってもよい。
【0013】また、カルボキシル基を有する単量体とし
ては、特にCH2=CH(CH2)kO(CH2)mO
CO(CH2)nCOOH(kは0または1、mは2〜
6の整数、nは2〜10の整数)で表される化合物が好
ましく採用される。
【0014】カルボキシル基を有する含フッ素重合体の
酸価が少なくとも5mgKOH/g となるようにする
ことが好ましい。カルボキシル基の量が少なすぎる、す
なわち、酸価が5mgKOH/g よりも少ないものは
、水性化が難しく、水性塗料用として適さなくなること
があり、好ましくない。また、酸価のあまりに大きなも
のは塗膜の耐アルカリ性、耐沸水性などが低下すること
があり、好ましくない。好ましくは酸価が5〜150m
gKOH/g程度、特に5〜100mgKOH/g程度
の含フッ素重合体が好ましく採用される。また前述の水
酸基は、少なくとも一部が残っていることが、硬化剤と
反応して、耐溶剤性などに優れた塗膜を得ることができ
るため好ましい。特に水酸基を、水酸基価10〜150
mgKOH/g程度の割合で含有するものが好ましく採
用される。
【0015】また、カルボキシル基を有する含フッ素重
合体は、上記の如きフルオロオレフィンに基づく重合し
た単位、カルボキシル基を有する重合した単位および水
酸基を有する重合した単位のみから構成されていてもよ
いし、また他の共重合可能な単量体が共重合されていて
もよい。所望の塗膜物性(硬度、光沢、顔料分散性など
)に応じ、適宜アルキルビニルエーテル、アルキルアリ
ルエーテル、アルキルビニルエステル、アルキルアリル
エステル、フルオロアルキルビニルエーテルなどを共重
合させてもよい。これら単量体が共重合されている場合
においても、フルオロオレフィンに基づく重合した単位
の含有割合、酸価、水酸基価は前述の範囲内とすること
が好ましい。
【0016】本発明では、上記カルボキシル基を有する
含フッ素重合体のカルボキシル基の少なくとも一部が沸
点200℃以下の塩基性化合物により中和されている。 かかる塩基性化合物としては、例えばアンモニア、ある
いはモノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルア
ミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチル
アミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、トリイソプロピルアミン、モノブチルアミン、ジブ
チルアミン、のような1級、2級ないし3級のアルキル
アミン類、モノエタノールアミン、モノイソプロパノー
ルアミン、ジメチルアミノエタノール及びジエチルアミ
ノエタノール等のようなアルカノールアミン類、エチレ
ンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、のようなジアミン類、
エチレンイミン及びプロピレンイミン等のようなアルキ
レンイミン類、ピペラジン、モルホリン、ピラジン及び
ピリジン等がある。
【0017】本発明において、硬化剤としては、アミノ
プラスト、ブロックイソシアネート化合物などが使用で
きる。
【0018】アミノプラストとしては、メラミン樹脂、
グアナミン樹脂、尿素樹脂等が使用できるが、本発明で
は、特にメラミン樹脂のうちでも、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコールの
一種もしくは二種以上により少なくとも部分的にエーテ
ル化されたメチロールメラミンの使用が好ましい。
【0019】また、硬化剤は、含フッ素重合体100 
重量部当り5〜100 重量部程度の割合で使用するこ
とが好ましい。
【0020】本発明の水性塗料組成物は、上記含フッ素
重合体、硬化剤が水性媒体に溶解もしくは分散されてい
る。ここで、水性媒体としては水の単独使用でもよいが
、組成物の安定性を高める上で水溶性の有機溶剤を含ん
でいることが好ましい。
【0021】かかる有機溶剤としては、水性塗料組成物
を安定化するために水溶性かつ樹脂と親和性があり、か
つ硬化塗膜中への残存による硬化障害を低減すべく、そ
の沸点が200℃以下の物を主たる成分として塗料中に
配合する。
【0022】具体的には、メタノール、エタノール、n
−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、
イソブタノール、第2級ブタノール、第3級ブタノール
、ペンタノール等のようなアルコール類、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ブ
チルセロソルブ、第2級ブチルセロソルブ等のようなセ
ロソルブ類、プロピレングリコールメチルエーテル、ジ
プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリ
コールメチルエーテルアセテート等のプロピレングリコ
ール誘導体、エチレングリコールエチルエーテルアセテ
ートを使用する。
【0023】水性塗料組成物の有機溶剤の量は、塗膜形
成成分に対し、2.5〜150 重量%の範囲で使用さ
れる。
【0024】本発明の水性塗料組成物は、通常樹脂固形
分濃度を3〜50重量%程度の範囲に調製して使用する
。 この際、常用の着色剤、顔料、紫外線吸収剤、塗料添加
剤等を混合して使用することができる。
【0025】特に透明塗料として上塗り塗装で用いる場
合、本発明で使用する紫外線吸収剤には例えばサリチル
酸メチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸クレジル、
サリチル酸ベンジル等のサリチル酸エステル類;2−ヒ
ドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジ
ロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾ
フェノン、2−アミノベンゾフェノンの他、アデカ・ア
ーガス社よりT−57として販売されるような高分子量
変性品等のベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ
−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−
5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−5’−メトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−ネオペンチル
フェニル)ベンゾトリアゾールの他、チバ・ガイギー社
よりチヌビン 900, 1130として販売されるよ
うな高分子量変性品等のベンゾトリアゾール類、2−シ
アノ−3,3−ジフェニルアクリル酸エチル、2−シア
ノ−3,3−ジフェニルアクリル酸2−エチルヘキシル
、α−シアノ−β−メチル−4−メトキシ桂皮酸メチル
等の置換アクリロニトリル類;2,2’−チオビス(4
−オクチルフェノレート)ニッケル錯塩、{2,2’−
チオビス(4−t−オクチルフェノラート)}−n−ブ
チルアミン・ニッケル錯塩等のニッケル錯塩;p−メト
キシベンジリデンマロン酸ジメチル、レゾルシノールモ
ノ安息香酸エステル、ヘキサメチルリン酸トリアミド、
2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン等の紫外線吸収
剤基及びビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジン)セバケート、コハク酸ジメチル−1−(2−
ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン重縮合物、2−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブ
チルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)等があり、これらは1種または2種
以上の混合物として組み合わせて用いることもできる。
【0026】また、紫外線吸収剤は、前記含フッ素重合
体 100重量部当り0.1 〜15重量部程度の範囲
で使用することが好ましい。紫外線吸収剤の量が少なす
ぎる場合においては、耐光性の改良効果が充分に得られ
ず、また、多すぎる場合には、その効果が飽和してしま
い、適当とはいえない。
【0027】さらに光安定剤としてはアデカアーガス社
のMARK LA 57,62,63,67,68、チ
バ・ガイギー社のTINUVIN 622LD のよう
なヒンダードアミン系が挙げられる。これらは、1種ま
たは2種以上の混合物として紫外線吸収剤と組み合わせ
て用いることもできる。
【0028】本発明の水性塗料組成物は、塗膜の加熱焼
付が100 〜250 ℃、好ましくは120 〜23
0 ℃で60〜1分間という条件で達成されるという利
点を有する。
【0029】なお、塗膜の光沢を調整する必要がある場
合は、常用の無機又は有機のツヤ消剤を添加すればよい
。また、着色が必要な場合には、市販の有機顔料、無機
顔料、有機染料、及びこれらを複合化した顔料もしくは
染料等の着色材を分散もしくは混合添加すればよい。
【0030】
【実施例】以下、本発明をより具体的に説明するため実
施例を示す。なお、実施例中の部は、特にことわりのな
い限り重量部を示すものである。
【0031】実施例1[原料含フッ素重合体の合成]内
容積 200 ml のステンレス製撹拌機付オートク
レーブ(耐圧50kg/cm2) にクロロトリフルオ
ロエチレン35部、シクロヘキシルビニルエーテル11
部、エチルビニルエーテル4.3 部、ω−ヒドロキシ
ブチルビニルエーテル15部、キシレン98部、エタノ
ール28部、アゾビスイソブチロニトリル0.5 部、
無水炭酸カリウム1.5 部を仕込み、液体窒素にて冷
却して固化脱気により溶存空気を除去した後に、65℃
で16時間反応を行ない、水酸基含有含フッ素重合体を
得た。得られた重合体は、テトラヒドロフラン中30℃
で測定される固有粘度が、0.11dl/gであった。
【0032】得られた水酸基含有含フッ素重合体(水酸
基価は約120mgKOH/g) の約60%キシレン
溶液を90℃に加熱し、重合体100 部に対して3.
6 部の無水コハク酸を加え、さらに0.2部のトリエ
チルアミンを添加して、2時間反応させた。
【0033】反応液の赤外スペクトルを測定すると、反
応前に観測された無水酸の特性吸収(1850cm−1
,1780cm−1) が、反応後では消失しており、
カルボン酸(1710cm−1)およびエステル(17
35cm−1)の吸収が観測された。
【0034】かくしてカルボキシル基を導入された含フ
ッ素重合体の酸価は20mgKOH/g 、水酸基価は
100mgKOH/gであった。
【0035】[溶媒置換]得られた含フッ素重合体の溶
剤を蒸発させ、重合体固形分を単離した後、新たにイソ
プロピルアルコールで溶解し、約60%のイソプロピル
アルコール溶液とした。
【0036】[塗料の調製]撹拌装置、温度計及び還流
冷却器を備えた反応容器に、合成例で調製した含フッ素
重合体のイソプロピルアルコール溶液135 部、メチ
ルエチル混合エーテル化メチロールメラミン(商品名、
サイメル1116、三井東圧社製)20部、紫外線吸収
剤TINUVIN1130(チバガイギー社製)を5部
仕込み、撹拌を続けながらトリエチルアミン2部を添加
した後、ブチルセロソルブ26部を加え、更に脱イオン
水を50部加えて水性塗料原液を調製した。
【0037】[塗装]自動車用の電着・中塗り塗装板(
関西ペイント製)に、合成例で酸価を付与した含フッ素
重合体のキシレン溶液(不揮発分60%)100部に酸
化チタンCR90(石原産業製)25部メラミン樹脂ユ
ーバン20SE60(三井東圧社製)30部と希釈溶剤
からなる白色の顔料分散塗料をスプレー塗装し、140
℃で30分焼付け硬化し、水溶性塗料塗装用の基材とし
た。調製した水性用塗料原液を用いて、次に示す方法で
上記基材の上に塗装を行った。
【0038】フォードカップNo.4を用いて20℃の
流出時間を15〜25秒となるように水性用塗料原液に
脱イオン水を加えて粘度調整し、岩田塗装機製のエアー
スプレーガン・ワイダー71を用い、140℃で30分
焼付け硬化後の膜厚が30〜40ミクロンとなるように
しスプレー塗装した。
【0039】この塗装板のキシレンラビング200回に
よる塗膜の耐溶剤性と黄着色程度との評価を行った結果
を表1に示す。
【0040】実施例2 実施例1において塩基性化合物としてトリエチルアミン
(沸点89.7℃)2部のかわりにテトラメチルエチレ
ンジアミン(沸点120℃)2部を用いた他はすべて実
施例1と同様に行った。
【0041】比較例1 実施例1において塩基性化合物としてトリエチルアミン
2部のかわりにトリエタノールアミン2部を用いた他は
すべて実施例1と同様に行った。
【0042】比較例2 実施例1において塗料の調整に用いたブチルセロソルブ
(沸点171.1℃)26部のかわりにジエチレングリ
コールブチルエーテル(沸点230℃)26部を用いた
他はすべて実施例1と同様に行った。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の水性塗料組成物は液安定性に優れ、得られる塗膜は優
れた外観を示すため、低溶剤量化と高外観の求められる
自動車塗料、プラスチック部品塗料等の分野での展開が
期待できる。また、耐候性、耐アルカリ性、耐酸性、密
着性等の諸性能は従来の溶剤可溶型のフッ素樹脂同等の
特徴を有するものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボキシル基を有する含フッ素重合体の
    カルボキシル基の少なくとも一部が塩基性化合物で中和
    されてなる含フッ素重合体、水溶性有機溶剤、硬化剤、
    および水を含有する水性塗料組成物。
  2. 【請求項2】含フッ素重合体がフルオロオレフィンおよ
    びエチレン性不飽和化合物の共重合体であり、フルオロ
    オレフィンに基づく重合した単位を20〜80モル%含
    有するものである請求項1の水性塗料組成物。
  3. 【請求項3】含フッ素重合体の酸価が5〜150mgK
    OH/gである請求項1の水性塗料組成物。
  4. 【請求項4】塩基性化合物の沸点が200℃以下である
    請求項1の水性塗料組成物。
  5. 【請求項5】水溶性有機溶剤の沸点が200℃以下であ
    る請求項1の水性塗料組成物。
JP1385791A 1991-01-11 1991-01-11 水性塗料組成物 Withdrawn JPH04239072A (ja)

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