JPH05339140A - 皮膚化粧料 - Google Patents

皮膚化粧料

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JPH05339140A
JPH05339140A JP6750192A JP6750192A JPH05339140A JP H05339140 A JPH05339140 A JP H05339140A JP 6750192 A JP6750192 A JP 6750192A JP 6750192 A JP6750192 A JP 6750192A JP H05339140 A JPH05339140 A JP H05339140A
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JP
Japan
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mucin
skin
amino acid
skin cosmetic
present
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JP6750192A
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English (en)
Inventor
Michiyasu Shimura
理保 志村
Tokio Yamashita
登喜雄 山下
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Pola Chemical Industries Inc
Original Assignee
Pola Chemical Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 保湿性に優れ、角質水分量の増加、肌の潤い
の向上を図ることが可能な皮膚化粧料を提供する。 【構成】 皮膚化粧料に、ムチンを好ましくは0.03
〜1.5重量%、セリン、グリシン、アラニン、スレオ
ニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラ
ニン、プロリン、ハイドロオキシプロリン等のアミノ酸
を好ましくは0.05〜5.0重量%配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は皮膚化粧料に関し、詳し
くは皮膚の保湿性に優れた皮膚化粧料を提供するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、皮膚の状態を良くするためにグリ
セリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ピロリドンカルボン酸塩等の保湿剤を配合した化粧
料が知られている。また同様の目的として、流動パラフ
ィン、ワセリン、オリーブ油、スクワラン、ラノリン、
合成エステル油等の皮膚柔軟剤を含む化粧料も知られて
いる。
【0003】しかし、前記の保湿剤では必ずしも十分な
保湿効果を得ることができなかった。さらに、保湿効果
を高めようとして保湿剤を多量に配合すると、皮膚の最
外層である角質層の水分を吸水し、かえって皮膚の水分
を損失する原因となったり、肌にべたつくことがあると
いう問題があった。
【0004】また、皮膚柔軟剤も、表皮からの水分蒸散
を充分に防ぐ程度に皮膚化粧料に配合すると、皮膚の正
常な新陳代謝を阻害する原因となるなどの欠点を有して
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の保湿
剤等に代わるものとしてムチンを配合した化粧料が知ら
れている。例えば、特開昭63−68512号は哺乳動
物の胃粘膜ムチンを含有する皮膚化粧料を開示してい
る。
【0006】しかし、ムチンを単独で配合しても充分な
効果が得られるものではなく、肌の保湿性に優れるとと
もに、使用感のよい化粧料が望まれている。本発明はか
かる観点からなされたものであり、肌の保湿性に優れ、
角質水分量の増加、肌の潤いの向上を図ることができ、
さらに使用感のよい皮膚化粧料を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究を行った結果、アミノ酸をムチ
ンとともに組み合わせて使用すると保湿効果を飛躍的に
向上させることができることを見い出し、本発明を完成
させた。
【0008】すなわち、本発明はムチンとアミノ酸とを
含む化粧料である。以下本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明に用いるムチンは、動物の上皮性細
胞や粘膜、唾液腺などで生産される粘着性物質である。
本発明においては、ムチンの種類は限定されないが、工
業的に安定に入手できる哺乳動物(特に、牛、豚)の胃
または唾液から得られるムチンを用いるのが好ましい。
【0010】本発明においては、ムチンの種類は限定さ
れないが、工業的に安定に入手できる哺乳動物(特に、
牛、豚)の胃または顎下腺等から得られるムチンを用い
ることが好ましい。
【0011】ムチンの製造方法は特に限定されず、生化
学実験講座4巻糖質の化学(上)(東京化学同人)、あ
るいは米国特許第2305714号等の記載によればよ
い。例えば、ムチンを含む分泌液、分泌腺、嚢胞貯溜液
などから水あるいは塩類溶液で抽出し、この抽出液から
有機溶媒で沈澱、分画させる方法、あるいは塩析により
分画する方法が挙げられる。以下に、ムチンの製造例を
説明する。
【0012】初めに、顎下腺からのムチンの分離方法を
説明する。ウシ等の顎下腺2kgを小片にし、結合組織
や脂肪組織を除いた後、10倍容の水で2〜3分洗浄し
た後、氷冷した7倍容の0.01M塩化ナトリウム溶液
中に入れ、ホモジナイズする。これを12000×Gで
20分遠心し、沈澱を前記の半容の0.01M塩化ナト
リウムに懸濁し、再びホモジナイズする。この操作を3
回繰り返した後、遠心上清に2M酢酸を撹拌しながら滴
下してpH4.7に調整し、再び12000×Gで20
分遠心する。この遠心上清に10%(W/V)セチルトリメ
チルアンモニウムブロミド等の四級アンモニウム塩を撹
拌しながら滴下し、生じた沈澱が増加しなくなるまで加
える。
【0013】1時間静置した後に、上清をデカントして
沈澱を回収する。この沈澱を3lの50%塩化カルシウ
ム水溶液に溶解し、遠心後、上清に冷エタノールを60
〜75(W/V)%になるように滴下する。1時間静置後、
沈澱を回収し、冷水に溶解し、さらに水に対して透析す
る。これを乾燥させると粉末のムチンが得られる。
【0014】次に、胃ムチンの製造法を説明する。牛又
は豚から摘出した胃から胃基底内膜を分離し、更に非胃
底部を取り除いて胃粘膜を得る。この粘膜を10倍量の
0.5%塩酸溶液とともに室温下で短時間撹拌、粉砕す
る。この粉砕液を濾過して沈澱物を除去して透明な濾液
を得る。この濾液に炭酸ナトリウムを加え、pHを4.
5に調整した後、この水溶液と同量のエタノールを添加
し、4℃で一夜放置する。得られた沈澱物を数回水洗
し、酸性炭酸ナトリウム水を加え、pH7.0に調整し
た後、スプレードライで乾燥させると粉末のムチンが得
られる。
【0015】本発明に用いるアミノ酸としては、皮膚角
質中に存在し、水溶解性のよい中性又は酸性アミノ酸が
好ましく、このようなアミノ酸として、セリン、グリシ
ン、アラニン、スレオニン、バリン、ロイシン、イソロ
イシン、フェニルアラニン、プロリン、ハイドロオキシ
プロリン等が挙げられる。これらは単独であるいは任意
の組合せで用いることができる。
【0016】本発明においては、化粧料全量に対してム
チンが0.03〜1.5重量%、アミノ酸が0.05〜
5.0重量%程度含まれていることが好ましい。ムチン
及びアミノ酸の配合量がこの範囲より少ないと保湿効果
が十分に達成されず、この範囲を越えても増加分に見合
った効果の向上は望めない。また、ムチンとアミノ酸の
配合比は2:1〜1:6程度であることが好ましい。
【0017】本発明の皮膚化粧料は、ムチン及びアミノ
酸を配合する以外は、公知の方法により製造することが
でき、ローション等の可溶化系、クリーム、乳液等の分
散系等剤型を問わず適用することができる。
【0018】また、本発明の皮膚化粧料においては、グ
リセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、1,3−ブチレングリコール、ピロリドンカルボ
ン酸塩等の他の保湿剤、流動パラフィン、ワセリン、オ
リーブ油、スクワラン、ラノリン、合成エステル油等の
皮膚柔軟剤、ビタミンE等のビタミン類、ミツロウ、プ
ロピレングリコールモノステアレート、ステアリン酸等
の界面活性剤、ステアリルアルコール等の乳化安定助
剤、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油等の可溶化剤、メチルパラベン等の
防腐剤、顔料、抗酸化剤、色素、香料等通常の化粧料に
使用される成分を適宜加えてもよい。
【0019】
【作用】ムチンとアミノ酸とを含む単純系で、吸湿性向
上作用を調べた。尚、ムチンは前記の方法と同様にした
得られた顎下腺ムチンの3%水溶液を、アミノ酸はセリ
ン、グリシン、ハイドロオキシプロリンを各々10%含
む水溶液を、エラスチン加水分解液は10%水溶液を、
キチンはヘキソサミンとして0.2〜0.5%のものを
使用した。
【0020】表1に示す各成分を混合した試料を、直径
2.5cmの円形に切断したメタスキン(大鵬薬品工業
(株)製:アロアスクD)とともに秤量瓶に入れ、これ
を五酸化リンの入ったデシケーターに入れて、減圧し、
試料を完全に乾燥させた後、秤量した。
【0021】
【表1】
【0022】この乾燥させた試料を飽和硫酸アンモニウ
ムの入ったデシケーター(湿度81%)に入れ、室温2
0℃、湿度50%の恒温室に165時間放置した後再び
秤量し、試料が吸収した水分による質量の増加を求め
た。表2に、それぞれメタスキンの重量を引いた乾燥後
の重量、吸湿後の重量、これらから求めた増加率((増
加量/乾燥重量)×100)を示す。
【0023】
【表2】
【0024】この結果から明らかなように、ムチンとア
ミノ酸を組み合わせて用いると、吸湿性が相乗的に高ま
ることがわかる。これに対し、他の保湿成分では、ムチ
ンとの組合せによる相乗効果はみられない。
【0025】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
尚、ムチンは前記の方法と同様にした得られた顎下腺ム
チンの3%水溶液を使用した。ただし、以下の表にはム
チンの量に換算して記載してある。
【0026】
【実施例1〜4】本発明の化粧料として、ローションに
おける実施例を説明する。表3Bの成分を50℃に加温
して溶解し、これをAの成分を混合した液に加えてロー
ションを得た。同様にして比較例1〜3のローションを
得た。
【0027】
【表3】
【0028】
【実施例5〜8】次に本発明の化粧料として、クリーム
における実施例を説明する。表4A、Bの成分をそれぞ
れ80℃に加熱溶解した後、これらを混合撹拌し、乳化
後、30℃まで冷却してクリームを得た。同様にして比
較例5〜8のクリームを得た。
【0029】
【表4】
【0030】<評価>上記で得られたローション及びク
リームの保湿効果を評価した。被検者として成人女性2
0人を対象とし、ローションは朝晩の1日2回、クリー
ムは1日1回、頬への塗布を1カ月行い、以下の項目を
評価した。 (1)皮膚の角質層の水分量の測定 ローションあるいはクリーム使用前と使用後における皮
膚の角質層の水分量を測定するため、インピーダンスメ
ーター(IBS社製、SKICON−100型)を用
い、室温20℃、湿度50%の条件下で洗顔20分後の
頬の皮膚コンダクタンス値を測定した。
【0031】そして、1カ月間の使用により、角質層の
水分量が増えた被検者数を算出した。 (2)皮膚のしっとり感、かさつき感の評価 また、温度20℃、湿度50%の条件下で洗顔20分後
の頬のしっとり感、かさつき感を熟練者が使用前後で評
価した。
【0032】1カ月間の使用により、それぞれ、しっと
り感の向上した被検者数、かさつき感の減少した被検者
数を算出し、結果を表5、表6に示した。
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】この結果から明かなように、ムチンとアミ
ノ酸を組み合わせて使用した実施例1〜4のローション
及び実施例5〜8のクリームは、ムチンとアミノ酸を組
み合わせることなく使用した比較例1〜6のローション
又はクリームに比べ、皮膚の角質層の水分量の増加、し
っとり感の向上、かさつきの減少の全ての項目におい
て、著しい効果を奏することが明らかになった。
【0036】以上の結果から、本発明の皮膚化粧料は優
れた保湿作用を有し、その結果皮膚に潤いを与え皮膚の
状態を良好に保つことができることがわかった。さら
に、この効果は異なる剤型においても発揮できることが
わかった。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、肌の保湿性に優れ、角
質水分量の増加、肌の潤いの向上を図ることが可能な皮
膚化粧料を提供することが可能になる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ムチンとアミノ酸とを含む皮膚化粧料。
  2. 【請求項2】 前記アミノ酸は、セリン、グリシン、ア
    ラニン、スレオニン、バリン、ロイシン、イソロイシ
    ン、フェニルアラニン、プロリン、ハイドロオキシプロ
    リンのいずれか1つ又は任意の組合せであることを特徴
    とする請求項1記載の皮膚化粧料。
  3. 【請求項3】 前記ムチンの量は全量に対して0.03
    〜1.5重量%、前記アミノ酸の量は全量に対して0.
    05〜5.0重量%であることを特徴とする請求項1又
    は2記載の皮膚化粧料。
JP6750192A 1992-03-25 1992-03-25 皮膚化粧料 Pending JPH05339140A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997009958A1 (fr) * 1995-09-14 1997-03-20 Kabushiki Kaisya Advance Produit cosmetique
JP2002080321A (ja) * 2000-06-20 2002-03-19 Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd 化粧料
US6497889B2 (en) 2000-06-20 2002-12-24 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Cosmetics
US6692754B1 (en) 1999-03-02 2004-02-17 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Cosmetic composition

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