JPH06279227A - 皮膚外用製剤及び化粧料 - Google Patents

皮膚外用製剤及び化粧料

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JPH06279227A
JPH06279227A JP4996493A JP4996493A JPH06279227A JP H06279227 A JPH06279227 A JP H06279227A JP 4996493 A JP4996493 A JP 4996493A JP 4996493 A JP4996493 A JP 4996493A JP H06279227 A JPH06279227 A JP H06279227A
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JP
Japan
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trehalose
skin
amino acid
acid mixture
cosmetic
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Application number
JP4996493A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Chikamatsu
義博 近松
Masaru Otani
勝 大谷
Masaki Inagaki
真貴 稲垣
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Ajinomoto Co Inc
Ichimaru Pharcos Co Ltd
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Ichimaru Pharcos Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】アミノ酸又はこれらの塩類からなるアミノ酸の
一種又は二種以上とトレハロースを含有する皮膚外用製
剤及び化粧料を提供する。 【構成】アミノ酸又はこれらの塩類からなるアミノ酸の
一種又は二種以上とトレハロースを含有する皮膚外用製
剤及び化粧料は、褐色・変色が起きず、品質の安定化に
非常に優れたものであり、又、保湿作用や創傷を治癒す
る効果を有し、更に、使用に当っては、皮膚老化防止や
肌荒れを改善する優れた効果を有するものである。従っ
て、利用分野としては、医薬品、医薬部外品、化粧品等
の外用剤に適用することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品、医薬部外品、
化粧品類(人及びその他の動物用に使用する製剤)等の
各種皮膚外用製剤及び化粧料へ適用することが出来る。
【0002】
【従来の技術】人の皮膚は、薄い生物学的防御膜である
角質層によって覆われており、水分を失うことなく、乾
燥した大気中でも生活が出来るのは、外界と接する皮膚
表皮の角質層が存在しているからである。角質層は、薄
くてしなやかで、且つ、体内からの水分を失ないように
保ち、正常な状態の皮膚の調節を行っている。
【0003】しかしながら、皮膚への外傷(火傷、炎
症、その他様々な要因)、いわゆる、表皮状になんらか
の傷害を受けた皮膚は、機能的に不完全な角層が生じた
状態であることは理解出来る。このような皮膚は硬く、
弾力性のない角層に覆われており、角層には亀裂、所々
で大きな塊のまま剥落し、臨床的な鱗屑を形成し、正常
な状態の皮膚に比較して、大量の水分の蒸発が起きてし
まう。
【0004】すなわち、角層に必要な柔軟性・伸展性・
強さを失わせる原因の一つに皮膚水分量の低下が起因・
関与しているのである。機能的に欠陥のある角層は、角
質層自身を柔軟に保ちうるだけの水分結合(保持)力が
なく、その結果として、逆に大量の水分の皮膚の通過と
喪失を許すこととなる。一般的には、角層はその乾燥重
量の10%以下に水分含有量が減少すると、それまで保
っていた皮膚のしなやかさ、柔らかさを失い、硬くもろ
くなり、いわゆる、カサカサした、しっとり感のない乾
燥肌(皮膚)となってしまうため、非常に皮膚角質層の
水分量が重要なことが言える。
【0005】そこで、従来より、化粧料としては、この
点を補うために、皮膚表面の成分とほぼ同様な物質を、
皮膚上に再現することが理想とされ、皮膚の代表的成分
である水分と油分を主体とするものが多く用いられては
いるが、しかし、近年では、第3の美容成分として、N
MF(Natural Moisturizing Factar)と言われる角質
層成分、アミノ酸類が注目を浴び、アミノ酸類の皮膚へ
の及ぼす影響、又、アミノ酸類の物理化学的性質、更
に、それらの誘導体の研究開発が盛んに行われ、化粧品
類(保湿・洗浄・紫外線吸収・抗菌作用等)に利用され
て来ている。
【0006】一方、食物(食品)にあっても、当然、食
品を正常な状態に保ち、長期的に保存することは重要な
ことであるが、しかし、食品を長期保存することは非常
に難しく、通常(室温)の保存状態では、食品自体の品
質の劣化・変色・腐敗を生じ、それを防止する為に、食
品の保存・維持を目的とする物質、いわゆる、保存剤が
市販され、様々な分野に利用されている。
【0007】すなわち、食品の保存・維持を目的とする
物質(保存剤)は、食品の変質・変色を防止する為に用
いられるものであるが、例えば、グルコースやショ糖、
ソルビトール、マルトース等の糖類もその一つに上げら
れ、化粧品分野にも利用されている。
【0008】しかしながら、アミノ化合物(アミノ酸・
ペプチド・たんぱく質・アミン類など)とアルドース・
ケトース等の還元糖、還元性末端を有する少糖や多糖又
は容易にカルボニル化合物に変化する物質は、常温又は
加熱混合すると下記に示す化1の反応を起こし、最終的
にはメラノイジンと呼ばれる着色重合物を生成してしま
う。これは一般的にメイラード反応と呼ばれており、食
品や化粧品の製造時には必然的にメイラード反応が起
き、褐色・変色を生ずる欠点は、未だ、未解決の部分で
あった。
【0009】
【化1】
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記した如く、アミノ
酸類は、化粧料分野における各種の作用が知られてはい
るが、糖類(還元糖)等と併用する場合においては褐色
・変色する反応は避けられない事であり、又、褐色・変
色することによって、アミノ酸自体が持ちうる作用・性
質の変化をきたす可能性が大きい。従って、アミノ酸類
を含有する医薬品・医薬部外品・化粧品類に有用で、且
つ、褐色・変色が起きない安定な添加物質を鋭意研究し
た。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アミノ酸
又はこれらの塩類からなるアミノ酸の一種又は二種以上
にトレハロースを併用添加することによって、上記の課
題を満足しうることを見出し、又、更に、皮膚外用製剤
及び化粧料に応用するに当り、有効的な作用を知見し、
本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明は、バリン、ロイシン、
イソロイシン、トレオニン、メチオニン、フェニルアラ
ニン、トリプトファン、リジン、グリシン、アラニン、
アスパラギン、グルタミン、セリン、システイン、シス
チン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アス
パラギン酸、グルタミン酸、ヒドロキシリジン、アルギ
ニン、オルチニン、ヒスチジンのアミノ酸又はこれらの
塩類からなるアミノ酸の一種又は二種以上とトレハロー
スを含有する皮膚外用製剤及び化粧料に関する。
【0013】本発明で用いるトレハロース(Trehalos
e)は、2分子のD−グルコースが還元性基同士で結合
した二糖の一種で、非還元糖であり、次のような構造を
示す。
【0014】
【化2】
【0015】本発明のアミノ酸又はこれらの塩類からな
るアミノ酸とトレハロースの含有物はエマルジョン、ワ
ックス状、固形状、溶液、粉末、ゲル状等様々な形態
で、皮膚に塗布、塗擦して使用出来る。又、公知の皮膚
外用剤又は化粧料用の基剤等に常法により配合して、ロ
ーション、スキンクリーム、乳液、洗顔料、パック、エ
モリエントクリーム、ヘアークリーム、シャンプー、リ
ンス、浴用剤、その他の医薬品、医薬部外品、化粧品
(人及びその他の動・植物用に用いられる各種製剤も含
む)の薬液、軟膏等の皮膚外用剤として用いることもで
き、更に、ビタミン類、動植物エキス、皮膚機能亢進
剤、各種界面活性剤、溶剤、香料、着色料、殺菌剤、防
腐剤、抗酸化剤、保湿剤、その他の各種添加剤・医薬品
・化粧品基剤に対しても安全なものであり、これらと共
に配合し、併用して用いることも出来る。又、更に食品
分野における利用も可能である。
【0016】又、本発明のアミノ酸又はこれらの塩類か
らなるアミノ酸及びトレハロースは、市販品を用いれば
良く、動植物からの抽出品、微生物培養品、又、合成法
により得られたものでも良い。更に、その配合量として
は、各々0.1重量%以上(以下、断わりのない限り、
重量%で表わす)、好ましくは、アミノ酸又はこれらの
塩類からなるアミノ酸の場合、5.0%濃度以上、トレ
ハロースの場合、3.0%濃度以上が良い。
【0017】本発明の皮膚外用製剤及び化粧料につい
て、特徴的な性質を以下に述べる。
【0018】本発明の皮膚外用製剤及び化粧料の色調安
定性は、実施例1に例示される様に10週間を経過して
も着色を示さなく良い。
【0019】更に、保湿性についても、実施例2ー3に
例示される様に、トレハロース以外の糖類を用いた場合
と比較し、非常に長く保湿性効果が維持出来る。
【0020】更に、感触官能性については、実施例4に
例示した如く、しっとり感、のびの良さ、つやの程度等
において優れた効果を有している。
【0021】創傷治癒効果については、兎の耳介を使用
した実施例5に例示される如く、比較例に比べ、創傷治
癒面積が少なく成ることは明らかである。
【0022】又、皮膚老化防止や肌荒れ改善に関する効
果においても、実施例6に例示した如く、良好な結果が
得られる。
【0023】以下に、実施例に基づき、本発明を詳細に
述べるが、本発明がこれらに限定されるものではないこ
とは言うまでもない。
【0024】
【実施例】
実施例1(色調安定性試験) 試験方法及び評価方法 各検体及び比較品を作成し、50℃恒温槽中に保存した
ものの経時安定性を肉眼にて調べた。評価方法は、次の
3段階にて行った。 −:着色が見られない。 ±:微着色。 +:着色。 尚、検体:アミノ酸混合物20%溶液+トレハロース5
%溶液、対照:アミノ酸混合物20%溶液、比較品:ア
ミノ酸混合物20%溶液+乳糖5%溶液、アミノ酸混合
物20%溶液+ブドウ糖5%溶液を用い、結果を表1に
示した。
【0025】又、アミノ酸混合物における組成比(重量
%)としては、アルギニン塩酸塩、ヒスチジン塩酸塩、
アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン、トレオ
ニン、バリン、アラニン=15、15、15、15、1
0、10、10、10を用い、以下の実施例2ー17の
アミノ酸混合物の組成も同様とした。
【0026】
【表1】
【0027】試験結果 結果は表1の如く、本発明のアミノ酸混合物にトレハロ
ース溶液を添加したものは、全く長期においても着色を
示さないことが確認された。これは、トレハロースが非
還元糖であるため、メイラード反応を起こさず、安定な
ものであることが確認した。一方、比較品(アミノ酸混
合物+ブドウ類又は乳糖:還元糖)は着色を有すること
を確認した。
【0028】実施例2(保湿性試験) 試験方法及び評価方法 表皮角層水分量測定装置(高周波 IMPERDANCE METER mo
del IB 335, アイ・ビイ・エス株式会社製)を使用し、
外周直径6mm,中心直径1mmの電極で皮膚の電気伝導度
を測定した。測定部位は前腕屈側内側とし、測定部位の
電気伝導度をあらかじめ測定する。次に測定部位に試料
を含ませた直径2cmの円形ろ紙を貼付し、1分後にろ紙
をはがし、余分な試料をふき取った直後より10分間毎
との電気伝導度を測定し、保湿性試験を行なった。尚、
保湿性試験をするにあたり、以下に示す処方例:エモリ
エントクリームにて比較をした。試験条件は、温度:2
2〜24℃、相対湿度:50〜54%において、被験
者:健常人10名、塗布量:10mgにて行い、図1に
結果を示した。尚、図1の電気伝導度は健常人10名の
平均値により求めたものである。
【0029】 処方例;エモリエントクリーム 配合量(%) 「処方A」「処方B」「処方C」「処方D」「処方E」 (1)ミツロウ 3.0 3.0 3.0 3.0 3.0 (2)セタノール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 (3)還元ラノリン 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 (4)スクワラン 31.5 31.5 31.5 37.5 34.5 (5)自己乳化型モノステアリン酸 ク゛リセリン 4.0 4.0 4.0 4.0 4.0 (6)親油型モノステアリン酸ク゛リセリン 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 (7)P.O.Eソルヒ゛タンモノラノリン酸 エステル(20EO) 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 (8)防腐剤 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 (9)アミノ酸混合物 6.0 6.0 6.0 6.0 6.0 (10)トレハロース 6.0 − − − − (11)フ゛ト゛ウ糖 − 6.0 − − − (12)ショ糖 − − 6.0 − − (13)乳糖 − − − 6.0 − (14)フ゜ロヒ゜レンク゛リコール 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 (15)精製水 30.3 30.3 30.3 30.3 33.3 「製法」油層部(1)から(7)を70℃で加温溶解
し、別に(8)から(15)も同様に70℃で加温溶解
する。次に、油層部を攪拌しながら水層部に徐々に添加
し、30℃まで攪拌した後、自然冷却する。よって「処
方AーE」の5タイプのエモリエントクリームを処方し
た。
【0030】試験結果 結果は図1の如く、本発明のアミノ酸混合物にトレハロ
ースを添加した「処方A」は、アミノ酸混合物だけを添
加した「処方E」と比較すれば、特に高い保湿性効果が
確認され、更に、アミノ酸混合物に糖類(還元糖:ショ
糖・ブドウ糖・乳糖)を添加した「処方B〜D」と比較
しても、高い保湿性効果を維持出来ることが確認され
た。
【0031】実施例3(保湿性試験) 上記と同様の試験方法及び評価方法を用いて保湿性試験
を行い、上記に示した処方例;エモリエントクリーム
「処方E」(アミノ酸混合物だけの添加品)及び、上記
に示した処方例;エモリエントクリーム「処方A〜D」
からアミノ酸混合物だけを削除した「処方AーD」の5
タイプのエモリエントクリームを用いて比較を行い、図
2に結果を示した。
【0032】試験結果 結果は図2の如く、本発明に用いられるアミノ酸混合物
及びトレハロースの単独での保湿性効果を示したもので
あるが、トレハロース(非還元糖)添加の「処方A」
は、その他の糖類(還元糖:ショ糖・ブドウ糖・乳糖)
を添加した「処方B〜D」及びアミノ酸混合物だけを添
加した「処方E」と比較すると、トレハロース(非還元
糖)を添加した「処方A」が非常に長く保湿性効果を維
持出来ることが確認された。
【0033】実施例4(感触官能試験) 試験方法及び評価方法 上記、実施例2で用いた処方例;エモリエントクリーム
の「処方A、処方C、処方E」を用い、20ー50才の
成人男女15名をパネラーとし、洗浄後の手に少量(約
2g)渡し、温度:約25℃の条件化で、塗布後の官能
評価試験を実施した。尚、評価方法は次のA−Eの5段
階評価にて行った。 評価A:かなり優れている。 評価B:優れている。 評価C:普通。 評価D:劣っている。 評価E:かなり劣っている。 表2中の数値は人数を表し、結果を表2に示した。
【0034】
【表2】
【0035】試験結果 結果は表2の如く、感触官能評価は、本発明のアミノ酸
混合物にトレハロースを添加したエモリエントクリーム
「処方A」は、アミノ酸混合物に糖類(還元糖:ショ
糖)を添加した「処方C」と比較すると、しっとり感や
のびについて、非常に良い評価が得られ、総合的にも良
い評価が得られた。又、アミノ酸混合物だけを添加した
「処方E」との比較は、のびが良いとの評価が得られ、
総合的にも良好な評価が得られた。
【0036】実施例5(創傷治癒効果試験) 試験方法 兎(雌性白色日本家兎)の耳介内側を脱毛クリームにて
脱毛処理を行う。1日放置後麻酔をかけて、兎に直径5
mmのトレパン、ピンセット、メスなどを用いて、深さ約
0.2mmの耳介軟骨直上に達する人工円形潰瘍を2ケ所づ
つ約1cmの間隔で縦に並べ作成した。創傷部からの止血
を確認した後、左耳介に試料の軟膏を右の耳介に対照の
軟膏を塗布した。翌日(試験第1日目)より定時に潰瘍
部の直径をノギスで0.1mm まで正確に測定し、経過を追
跡した。軟膏については、以下に示す処方例にて比較を
行った。
【0037】 処方例;軟膏 「処方A」 「処方B」 「処方C」 (1)白色ワセリン 25.0 g 25.0 g 25.0 g (2)ステアリルアルコール 22.0 22.0 22.0 (3)プロピレングリコール 12.0 12.0 12.0 (4)ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 1.5 1.5 (5)パラオキシ安息香酸メチル 0.025 0.025 0.025 (6)パラオキシ安息香酸プロピル 0.015 0.015 0.015 (7)精製水 29.1 29.1 29.1 (8)アミノ酸混合物 20.0 20.0 − (9)トレハロース 5.0 − − 「製法」油層部(1)から(4)を70℃で加温溶解
し、別に(5)から(9)も同様に70℃で加温溶解す
る。次に、油層部を攪拌しながら水層部を徐々に添加し
て、30℃まで攪拌した後、自然冷却する。よって「処
方A〜C」の3タイプの軟膏を処方した。
【0038】試験結果 結果は図3の如く、本発明のアミノ酸混合物にトレハロ
ースを添加した軟膏「処方A」は、通常の軟膏「処方
C」と比較すると、非常に創傷を受けた面積が少なく成
っており、創傷治癒を促進する効果が確認された。
【0039】実施例6(使用効果試験) 試験方法及び評価方法 上記、実施例2で用いた処方例;エモリエントクリーム
の「処方A−C」を用い、20ー50才の成人男女20
名をパネラーとして、毎日、朝と夜の2回、洗浄後の手
に適量を1ケ月間に渡って塗布することにより使用効果
試験を実施した。尚、評価方法は次の基準にて行った。 「皮膚老化防止効果」 有 効:肌のはり、つやが改善された。 やや有効:肌のはり、つやがやや改善された。 無 効:使用前と変化なし。 「肌荒れ改善効果」 有 効:肌のかさつきや肌荒れが改善された。 やや有効:肌のかさつきや肌荒れがやや改善された。 無 効:使用前と変化なし。 表3中の数値は人数を表し、結果を表3に示した。
【0040】
【表3】
【0041】試験結果 結果は表3の如く、本発明のアミノ酸混合物にトレハロ
ースを添加したエモリエントクリーム「処方A」は、そ
の他のエモリエントクリーム「処方B」「処方C」と比
較すると、皮膚老化防止及び肌荒れ効果が非常に高く、
有効であることが確認された。
【0042】次に、本発明の利用例を検討した実施例7
ー17を記載するが、以下に記載した実施例7ー17も
上記実施例1ー6と同様な安定性、保湿性、感触官能、
創傷治癒、使用(皮膚老化防止・肌荒れ改善)効果を示
した。尚、以下に記載した実施例7ー17は各製品の製
造における常法により製造したものである。
【0043】実施例7:化粧用オイル 流動パラフィン 29.5% スクワラン 20.0 パルミチン酸イソプロピル 30.0 ブチルヒドロキシアニソール 0.2 アミノ酸混合物 10.0 トレハロース 10.0 香料 0.3 上記の配合の化粧用オイルを製造した。
【0044】 実施例8:二層タイプ化粧水 イソオクタン酸セチル 3.0% テトラオレイン酸ポリオキシ エチレンソルビット 0.2 アミノ酸混合物 5.0 トレハロース 10.0 dl−α−トコフェロール 0.1 香料 0.2 精製水 60.5 グリセリン 6.0 エタノール 10.0 dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム液 5.0 色素 適 量 上記の配合の二層タイプ化粧水を製造した。
【0045】実施例9:コールドクリーム 流動パラフィン 22.0% ラノリン 10.0 アーモンド油 15.0 ホウ砂 0.5 アミノ酸混合物 10.0 トレハロース 8.0 精製水 34.1 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 香料 0.3 上記の配合でコールドクリームを製造した。
【0046】実施例10:乳液 流動パラフィン 10.0% ステアリン酸 5.0 セタノール 1.0 パラオキシ安息香酸プロピル 0.1 プロピレングリコール 10.0 カルボキシビニルポリマー 0.3 アミノ酸混合物 10.0 トレハロース 8.0 水酸化ナトリウム 0.5 精製水 55.1 香料 適 量 上記の配合で乳液を製造した。
【0047】実施例11:バニシングクリーム ステアリン酸 15.0% セタノール 2.0 水酸化カリウム 1.0 グリセリン 5.0 アミノ酸混合物 5.0 トレハロース 5.0 プロピレングリコール 5.0 精製水 61.8 香料 0.2 上記の配合のバニシングクリームを製造した。
【0048】実施例12:洗顔クリーム ステアリン酸 15.0% パルミチン酸 15.0 ラウリン酸ジエタノールアミド 1.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.0 セタノール 2.0 グリセリン 15.0 アミノ酸混合物 5.0 トレハロース 5.0 水酸化カリウム 5.0 香料 0.2 精製水 35.8 上記の配合の洗顔クリームを製造した。
【0049】実施例13:O/W型クリームファンデー
ション ステアリン酸 4.0% モノステアリン酸グリセリン 3.0 セタノール 1.5 ミリスチン酸イソプロピル 7.0 流動パラフィン 10.0 アミノ酸混合物 3.0 トレハロース 3.0 精製水 48.0 トリエタノールアミン 1.5 グリセリン 3.0 ベントナイト 1.0 酸化チタン 8.0 カオリン 3.0 タルク 3.0 着色顔料 1.0 香料 適 量 防腐剤 適 量 上記の配合のO/W型クリームファンデーションを製造
した。
【0050】 実施例14:ピールオフパック エタノール 7.0% ポリオキシエチレン オレイルエーテル(20E.O.) 1.0 香料 0.2 アミノ酸混合物 3.0 トレハロース 5.0 精製水 58.8 グリセリン 5.0 プロピレングリコール 5.0 ポリビニルアルコール 15.0 上記の配合のピールオフパックを製造した。
【0051】実施例15:口紅 ヒマシ油 20.0% セチルアルコール 20.0 ミツロウ 5.0 キャンデリラロウ 30.0 スクワラン 8.0 カルナバロウ 5.0 アミノ酸混合物 3.0 トレハロース 4.0 着色顔料 5.0 コレカルシフェロール 0.1 香料 適 量 上記の配合の口紅を製造した。
【0052】 実施例16:ヘアクリーム 自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 3.0% モノステアリンポリオキシ エチレンソルビタン(20E.O.) 3.0 還元ラノリン 3.0 酸化防止剤 適 量 ホウ砂 0.5 グリセリン 3.0 アミノ酸混合物 10.0 トレハロース 10.0 精製水 67.1 カルボキシビニルポリマー 0.2 香料 0.2 上記の配合でヘアクリームを製造した。
【0053】 実施例17:シャンプー ラウリル硫酸トリエタノールアミン 5.0% ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 12.0 1,3−ブチレンエタノール 4.0 ラウリン酸ジエタノールアミド 2.0 エデト酸二ナトリウム 0.1 アミノ酸混合物 3.0 トレハロース 3.0 精製水 70.4 パラオキシ安息香酸メチル 0.2 香料 0.3 上記の配合でシャンプーを製造した。
【0054】
【発明の効果】本発明のアミノ酸又はこれらの塩類から
なるアミノ酸の一種又は二種以上とトレハロースを含有
する皮膚外用製剤及び化粧料は、褐色・変色が起きず、
品質の安定化に非常に優れたものであり、又、保湿作用
や創傷を治癒する効果を有し、更に、使用に当っては、
皮膚老化防止や肌荒れを改善する優れた効果を有するも
のである。従って、利用分野としては、医薬品、医薬部
外品、化粧品等の外用剤に適用することが出来る。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアミノ酸混合物にトレハロースが添加
されたエモリエントクリームによる保湿性試験を行った
結果を示すグラフである。
【図2】本発明に用いられるアミノ酸混合物及びトレハ
ロースの単独添加したエモリエントクリームによる保湿
性試験を行った結果を示すグラフである。
【図3】本発明のアミノ酸混合物又は/及びトレハロー
スを添加した軟膏剤の創傷治癒効果試験を行った結果を
示すグラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バリン、ロイシン、イソロイシン、トレ
    オニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファ
    ン、リジン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グル
    タミン、セリン、システイン、シスチン、チロシン、プ
    ロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタ
    ミン酸、ヒドロキシリジン、アルギニン、オルチニン、
    ヒスチジンのアミノ酸又はこれらの塩類からなるアミノ
    酸の一種又は二種以上とトレハロースを含有することを
    特徴とする皮膚外用製剤及び化粧料。
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