JP2620770B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JP2620770B2 JP2079654A JP7965490A JP2620770B2 JP 2620770 B2 JP2620770 B2 JP 2620770B2 JP 2079654 A JP2079654 A JP 2079654A JP 7965490 A JP7965490 A JP 7965490A JP 2620770 B2 JP2620770 B2 JP 2620770B2
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謙始 北村
中 岩本
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な皮膚外用剤に関し、さらに詳しく
は、皮膚の新陳代謝を活発にし、皮膚の弾力性を増し、
皮膚の保護と水分の保持性に優れた効果を有する皮膚外
用剤に関する。
〔従来の技術〕
皮膚を組織学的に解析すると、真皮にはコラーゲン繊
維と弾力繊維が網状を形成しており、それが皮膚の弾力
性と引っ張り強度をもたらしているとされている。近
年、動物より得られたこれら繊維から可溶性繊維分子を
抽出する等により得られたコラーゲンやエラスチンが皮
膚の保護並びに保湿剤として皮膚外用剤に配合されてき
た。また同様の観点からゼラチン、カゼイン、大豆蛋白
等の配合も提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の技術 しかしながら、これら蛋白の皮膚外用剤への単独の配
合では、その期待される作用効果がいまだ充分ではな
く、またそのため配合量を増加すれば皮膚外用剤の安定
性に悪影響をおよぼすこと、ベタツキが生ずること等の
欠点を有していた。
発明の目的 本発明者等は上記の事情に鑑み、鋭意研究した結果、
蛋白及び蛋白分解物よりなる群から選ばれる一種または
二種以上と、とりわけカゼイン、コラーゲン、ゼラチン
及びエラスチンの中から選ばれる一種又は二種以上と、
トラネキサム酸、もしくはその塩類、もしくはその誘導
体とを配合した皮膚外用剤は、水分の保持性が相乗的に
増大し、皮膚を滑らかとなし、適度の「潤い」と「は
り」を与えることを見出し、この知見にもとずいて本発
明を完成するに至った。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち本発明は蛋白及び蛋白分解物よりなる群から
選ばれる一種または二種以上と、とりわけカゼイン、コ
ラーゲン、ゼラチン及びエラスチンの中から選ばれる一
種又は二種以上と、トラネキサム酸、もしくはその塩
類、もしくはその誘導体、またはこれらの混合物とを配
合することを特徴とする皮膚外用剤である。
以下、本発明の構成について詳述する。
蛋白及び蛋白分解物としては、大豆蛋白、小麦蛋白、
グルテリン、グルカゴン、コラーゲン、ゼラチン、エラ
スチン、卵白リゾチーム、アミラーゼ、フィブリノーゲ
ン、ミオシン、エノラーゼ、キモトリプシノーゲン、ヒ
ストン、魚肉蛋白、アビジン、ペプシン、グロブリン、
カゼイン、サクシニル化カゼイン及びそれらの塩類を挙
げることができる。本発明では、これらの中でも動物由
来の蛋白及び蛋白分解物が好適である。ここで動物と
は、例えばほ乳類、魚類等が好適な例として挙げられ
る。本発明では、これらの中でも特にカゼイン、コラー
ゲン、ゼラチン及びエラスチンの中から選ばれる一種ま
たは二種以上がとりわけ好ましい。
本発明の皮膚外用剤には上記の蛋白及び蛋白分解物の
中から一種または二種以上が適宜選択され配合される。
蛋白及び蛋白分解物の配合量は、本発明の皮膚外用剤
中、0.01〜20重量%、好ましくは、0.01〜10重量%であ
る。
配合量が、0.01重量%未満では皮膚に対する保湿効果
があらわれにくく、逆に20重量%以上加えても効果の増
加は実質上望めず、さらにベタツキ等の点で問題が生ず
る場合もあり好ましくない。
本発明に用いられるトラネキサム酸、もしくはその塩
類もしくはその誘導体は抗プラスミン剤として一般に用
いられており、化粧品用途では、安全性が高いことを特
徴とする成分として知られている。(特願昭42−3698
0)またその製造法は特許第240611号、特許第242664
号、特許第480411号、特許第488168号によって知られて
いる。
トラネキサム酸は融点262〜267℃、白色の結晶または
粉末で臭いはなく、味は苦い。トラネキサム酸の塩は通
常使用される塩として、Mg,Ca,K等の金属塩類、硫酸塩
等があり、誘導体としてはビタミンA酸エステル、ビタ
ミンAエステル、ビタミンEエステル、ビタミンCエス
テル、ビタミンDエステル等のビタミンエステル類、フ
ェニルエステル類、N,N−マレオイルミノトラネキサム
酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
本発明においては上記トラネキサム酸、もしくはその
塩類、もしくはその誘導体の中から一種または二種以上
が任意に選ばれて用いられ、その配合量は、皮膚外用剤
全量中の0.1〜30重量%であり、好ましくは6〜20重量
%である。
本発明の皮膚外用剤には上記の必須構成成分に加え
て、必要に応じて、通常医薬品、化粧品分野で用いられ
るその他の成分、例えばエデト酸、二、三または四ナト
リウム、クエン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム酸
の金属イオン封鎖剤、ブチルヒドロキシトルエン(BH
T)、没食子酸プロピル、dl−α−トコフェロール等の
酸か防止剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、香料、水、エ
タノール、イソプロパノール等のアルコール類、増粘
剤、色剤、粉末、薬剤、クエン酸、リンゴ酸等の有機
酸、リン酸等の無機酸等を本発明の効果を損なわない範
囲内で用いることができる。
本発明の皮膚外用剤の剤型は任意であり、溶液系、可
溶化系、乳化系、粉末分散系、水−油二層系、水−油−
粉末三層系等、どのような剤型でもかまわない。
また、本発明の皮膚外用剤の用途も任意であり、化粧
水、乳液、クリーム、パック等のフェーシャル用または
ボディー用皮膚外用剤やヘアトニック、ヘアクリーム、
シャンプー、ヘアリンス等の頭髪用皮膚外用剤に用いる
ことができる。
〔発明の効果〕
本発明の皮膚外用剤は、皮膚の新陳代謝を活発にし、
皮膚の粘弾力を増し、皮膚の保護と水分の保持性に優
れ、適度のうるおい、肌のハリを与えさらに、美白効果
にも優れた皮膚外用剤である。
〔実施例〕
次に実施例をあげて、本発明を具体的に説明する。本
発明はこれにより限定されるものではない。配合量は重
量%である。
実使用試験 30名の女性を各3群に分けパネルとした。サンプルと
して下記の実施例1〜3及び比較例1〜3を用いた。
第1群には実施例1及び比較例1の化粧水を、第2群
には実施例2及び比較例2のクリームを、第3群には実
施例3及び比較例3の化粧水を使用テストさせた。
毎日朝と夜の2回、洗顔後実施例の化粧料を適量顔面
左側に、比較例の化粧料を顔面右側に、2週間にわたっ
て、塗布することにより行った。評価は、下記の3項目
につきその有効性を判定した。結果を表1〜表6に示
す。
実施例1 化粧水 重量% エタノール 8.0 2−ピロリドン−5−カルボン酸ナトリウム 2.0 ポリオキシエチレン(20モル)オレイルアルコ ールエーテル 1.8 トラネキサム酸 0.1 コラーゲン 0.5 プルラン 0.05 ホホバ油 0.5 苛性カリ 0.015 EDTA−3Na 0.01 香料 0.1 イオン交換水 残量 <製法> 常法により化粧水を製造した。
比較例1 化粧水 重量% エタノール 8.0 2−ピロリドン−5−カルボン酸ナトリウム 2.0 ポリオキシエチレン(20モル)オレイルアルコ ールエーテル 1.8 コラーゲン 0.5 プルラン 0.05 ホホバ油 0.5 苛性カリ 0.015 EDTA−3Na 0.01 香料 0.1 イオン交換水 残量 <製法> 常法により化粧水を製造した。
実施例2 クリーム 重量% 1、3−ブチレングリコール 5.0 ポリエチレングリコール4000 1.0 グリセリン 2.0 スクワラン 20.0 ワセリン 5.0 セトステアリルアルコール 3.0 ポリオキシエチレン(20モル)オレイルアルコ ールエーテル 1.5 グリセリールモノステアレート 1.5 トラネキサム酸のNa塩 20.0 エラスチン 10.0 乳酸ソーダ 2.0 キサンタンガム(ケルトロール商品名) 0.05 メチルパラベン 0.1 エチルパラベン 0.2 EDTA−3Na 0.01 香料 0.2 イオン交換水 残量 <常法> 常法によりクリームを製造した。
比較例2 クリーム 重量% 1、3−ブチレングリコール 5.0 ポリエチレングリコール4000 1.0 グリセリン 2.0 スクワラン 20.0 ワセリン 5.0 セトステアリルアルコール 3.0 ポリオキシエチレン(20モル)オレイルアルコ ールエーテル 1.5 グリセリールモノステアレート 1.5 エラスチン 10.0 乳酸ソーダ 2.0 キサンタンガム(ケルトロール商品名) 0.05 メチルパラベン 0.1 エチルパラベン 0.2 EDTA−3Na 0.01 香料 0.2 イオン交換水 残量 <常法> 常法によりクリームを製造した。
実施例3 乳液 重量% グリセリン 2.0 スクワラン 5.0 ワセリン 1.0 セトステアリルアルコール 0.3 ポリオキシエチレン(20モル)オレイルアルコー ルエーテル 1.5 グリセリールモノオレート 1.5 トラネキサム酸 10.0 ポリアクリル酸ナトリウム 0.03 エチルパラベン 0.2 ゼラチン 7.0 苛性カリ 0.1 EDTA−3Na 0.03 香料 0.2 イオン交換水 残量 <製法> 常法により乳液を得た。
比較例3 乳液 重量% グリセリン 2.0 スクワラン 5.0 ワセリン 1.0 セトステアリルアルコール 0.3 ポリオキシエチレン(20モル)オレイルアルコー ルエーテル 1.5 グリセリールモノオレート 1.5 ポリアクリル酸ナトリウム 0.03 エチルパラベン 0.2 ゼラチン 7.0 苛性カリ 0.1 EDTA−3Na 0.03 香料 0.2 イオン交換水 残量 <製法> 常法により乳液を得た。
表1〜6の結果から明らかなように、本発明の化粧料
は、肌のうるおい、肌のハリ、翌朝のうるおいが従来品
に比べ極めて優れていた。さらに、美白効果にも優れて
いた。
実施例4 パック 重量% プロピレングリコール 2.0 ポリエチレングリコール4000 3.0 グリセリン 15.0 エタノール 10.0 トラネキサム酸 15.0 ポリビニルアルコール 10.0 オリーブ油 3.0 乳酸 1.0 カゼイン 10.0 カルボキシメチルセルロース 0.07 メチルパラヘン 0.1 エチルパラベン 0.1 苛性カリ 0.02 EDTA−3Na 0.01 香料 0.1 イオン交換水 残量 <製法> 常法によりパックを得た。
実施例5 ヘアクリーム 重量% ミツロウ 3.0 ワセリン 15.0 流動パラフィン 42.0 ポリオキシエチレン(5モル)ステアリン酸エス テル 3.0 ポリオキシエチレン(6モル)オレイルアルコー ルエーテル 2.0 ポリオキシエチレン(6モル)セチルアルコール エーテル 1.0 トラネキサム酸 7.0 エラスチン 5.0 精製水 残余 香料 適量 防腐剤 適量 <製法> 常法によりヘアクリームを得た。
実施例4〜5はいずれも皮膚の新陳代謝を活発にし、
皮膚の粘弾力を増し、皮膚の保護と水分の保持性に優
れ、過度なうるおい、肌のハリを与えさらに、美白効果
にも優れていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−185100(JP,A) 特開 昭60−92205(JP,A) 特開 昭54−163828(JP,A) 特公 昭47−1479(JP,B1) フレグランスジャーナル臨時増刊N o.4(昭和58年)P.76−97

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カゼイン、コラーゲン、ゼラチン及びエラ
    スチンの中から選ばれる一種または二種以上の蛋白並び
    に蛋白分解物と、トラネキサム酸若しくはその塩類、若
    しくはその誘導体、またはこれらの混合物とを配合する
    ことを特徴とする皮膚外用剤。
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