JPH05337424A - 輪郭線を有する模様が形成された成形品の製造方法とその製造装置 - Google Patents

輪郭線を有する模様が形成された成形品の製造方法とその製造装置

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JPH05337424A
JPH05337424A JP15204992A JP15204992A JPH05337424A JP H05337424 A JPH05337424 A JP H05337424A JP 15204992 A JP15204992 A JP 15204992A JP 15204992 A JP15204992 A JP 15204992A JP H05337424 A JPH05337424 A JP H05337424A
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Japan
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magnet
magnetic field
magnetic
coating film
contour line
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JP15204992A
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Takeshi Kashiwagi
剛 柏木
Mitsuaki Narita
光昭 成田
Tatsuya Tamura
達也 田村
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Hashimoto Forming Industry Co Ltd
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Hashimoto Forming Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 輪郭線の幅を変化させて設定することが可能
な輪郭線を有する模様が形成された成形品の製造方法及
びその製造装置の提供。 【構成】 所定の強さの磁場を形成する第1の磁石13
と、この形成された磁場を変化させる第2の磁石15と
を、第2の磁石15の極の方向が第1の磁石13の極の
方向と略反対方向となるように配置すると共に、輪郭線
28の略中央部にて変化された磁場による磁力線33b
の方向が塗膜面と略平行となるように両磁石13,15
を配置した後、成形品本体3の表面へ塗料を塗布して、
変化された磁場の磁力線の方向に沿って磁性体の塗膜面
に対する角度及び/又は位置を移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定形状の輪郭線を有
する模様が形成された成形品の製造方法とその製造装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の成形品に模様を付与する方法と
してマスク塗装が広く用いられている。このマスク塗装
は、成形品を所定の形状に成形した後に、所定の形状の
模様部分あるいは、模様以外の部分をマスクで覆い、模
様部分あるいは模様以外の部分を吹き付け塗装等により
塗膜を形成している。
【0003】ところが、このマスク塗装で形成した模様
は立体感に乏しく、また立体模様として優れたものを作
成することは困難である。
【0004】また、立体感のある模様を与えるために成
形品本体に凹凸形状を形成することが通常行われている
が、成形品を例えば合成樹脂等の射出成形により成形す
る場合、凹凸部分に対応する射出成形型の部分を合成樹
脂が通過することにより成形品本体の表面にフローマー
クやウエルドラインが発生し易く、このウェルドライン
が発生した部分で機械的強度が低下し、フローマーク部
分では外観を損なうという欠点がある。
【0005】そこで、特開昭63−175670号公報
に、磁場を利用して模様を形成するいわゆる磁気塗装方
法が提案されている。これは、微細粉末状の磁性体を含
有した液状の塗料を、プラスチック等の非磁性体からな
る被塗物(成形品)の表面に塗布して塗膜を形成し、塗
膜が未だ液状で含有している磁性体が塗膜中で移動でき
る状態で磁場を作用させることにより、模様を形成す
る。
【0006】この磁気塗装方法では、磁場を作用させて
微細粉末状の磁性体の配向を変化させると共に、該磁性
体を磁力線に従って移動又は集中させることによって、
模様をすべて塗膜の内部で現出させている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の公報
に記載された磁気塗装方法では、磁性体の配向、移動、
又は集中を部分的に正確に規則性を保つことが困難であ
るため、おおよその形状の模様を塗膜に形成する場合に
は問題ないが、所定の模様(この場合、所定の大きさの
図柄を有する模様、模様を形成する輪郭線の幅や輪郭線
と他の部分とのコントラスト等)を形成したい場合、模
様に対応した磁石を形成するのが困難であり、特に、模
様を形成する輪郭線の幅を異ならせて設定したり、変化
させたりすることは非常に難しかった。このため、所定
の模様に対応した磁石については試行錯誤によって形成
し、その輪郭線の幅については設定が困難であった。
【0008】そこで、本発明は、磁石によって形成され
る磁場と模様の輪郭線の幅との関係に着目し、所定の幅
の輪郭線を有する模様を得るためには磁石の組み合わせ
及び配置をどのように設定すれば良いのかという点を明
らかにして、輪郭線の幅を変化させて設定することが可
能な輪郭線を有する模様が形成された成形品の製造方法
及びその製造装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1に記載の発明は、所定の強さの磁場を形成する
磁場形成手段とこの形成された磁場を変化させる磁場変
化手段とを、前記塗料の前記成形品本体の表面への塗布
前に、又は前記塗料の塗布後でかつ前記塗膜中に混在し
た前記磁性体が移動可能な状態にあるときに、前記輪郭
線の略中央部にて前記変化された磁場による磁力線の方
向が前記塗膜面と略平行となるように形成すると共に、
前記変化された磁場の磁力線の方向に沿って前記磁性体
の塗膜面に対する角度及び/又は位置を移動させること
を特徴とするものである。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
製造方法であって、前記磁場形成手段を第1の磁石と
し、前記磁場変化手段を第2の磁石としたことを特徴と
するものである。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項2記載の
製造方法であって、前記第2の磁石の極の方向を、前記
第1の磁石の極の方向と略反対方向に配置したことを特
徴とするものである。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項2記載の
製造方法であって、前記第2の磁石の極の方向を、前記
第1の磁石の極の方向と略同一方向に配置したことを特
徴とするものである。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項2記載の
製造方法であって、前記第2の磁石の極の方向を、前記
第1の磁石の極の方向と交叉する方向に配置したことを
特徴とするものである。
【0014】請求項6に記載の発明は、請求項1記載の
製造方法であって、前記磁場形成手段を第1の磁石と
し、前記磁場変化手段を磁性材料からなる部材としたこ
とを特徴とするものである。
【0015】請求項7に記載の発明は、所定の形状に成
形された成形品本体を支持する支持手段と、前記成形品
本体の表面に多数の微細なフレーク状の磁性体が混在し
た透明又は半透明な液状の塗料を塗布して塗膜を形成す
る塗膜形成手段と、前記塗膜中の磁性体に作用してこれ
を移動させるのに充分な強さの磁場を形成する磁場形成
手段と、この形成された磁場を変化させる磁場変化手段
とを含む輪郭線を有する模様が形成された成形品の製造
装置である。
【0016】
【作用】請求項1の発明の製造方法により、成形品に輪
郭線を有する模様を形成するには、まず所定の形状に成
形された成形品本体の表面に、多数の微細なフレーク状
の磁性体が混在した透明又は半透明な液状の塗料を塗布
して塗膜を形成する。
【0017】この場合、成形品本体の表面への塗料の塗
布前に、又は塗料を塗布した後でかつ塗料中に混在した
磁性体が移動可能な状態にあるときに、所定の強さの磁
場を形成する磁場形成手段を前記輪郭線の略中央部にて
磁力線の方向が前記塗膜面と略平行となるように配設す
ると共に、前記形成された磁場を変化させる磁場変化手
段を前記塗膜面と非接触に配設する。このため、塗膜中
において、磁場形成手段によって形成された磁場が磁場
変化手段によって変化され、元の磁力線の方向が変わ
り、この変化した磁力線に沿って磁性体の塗膜面に対す
る角度及び/又は位置が移動する。すなわち、変化させ
られた磁場に応じて輪郭線の形状が変化する。
【0018】そして、磁性体が移動した状態を保持して
塗膜を固化させる。
【0019】請求項2の発明では、請求項1の製造方法
において、第1の磁石により磁場を形成し、第2の磁石
により第1の磁石の磁場と第2の磁石の磁場を影響させ
て、磁場を元の磁石が本来形成している磁場から変化さ
せる。
【0020】請求項3の発明では、請求項2の製造方法
において、第1の磁石により磁場を形成し、第2の磁石
により磁場を変化させるが、両磁石の極が反対側を向く
ように配置するので、輪郭線に対応する部分の塗膜中で
磁力線の方向が互いに引き合うように変化する。
【0021】請求項4の発明では、請求項2の製造方法
において、第1の磁石により磁場を形成し、第2の磁石
により磁場を変化させるが、両磁石の極が同方向を向く
ように配置するので、輪郭線に対応する部分の塗膜中で
磁力線の方向が互いに反発し合うように変化する。
【0022】請求項5の発明では、請求項2の製造方法
において、第1の磁石により磁場を形成し、第2の磁石
により磁場を変化させるが、両磁石の極が交叉する方向
に配置するので、輪郭線に対応する部分の磁力線の方向
が引き合ったり反発し合ったりして複雑に変化する。
【0023】請求項6の発明では、請求項1の製造方法
において、第1の磁石により磁場を形成し、磁性材料か
らなる部材により第1の磁石の磁場を影響させて、塗膜
中の磁場を第1の磁石が本来形成している磁場から変化
させる。
【0024】請求項7の発明の製造装置によれば、支持
手段は、所定の形状に成形された成形品本体を支持し、
塗膜形成手段は、成形品本体の表面に多数の微細なフレ
ーク状の磁性体が混在した透明又は半透明な液状の塗料
を塗布して塗膜を形成する。成形品本体の表面への塗料
の塗布前に、又は塗料を塗布した後でかつ塗料中に混在
した磁性体が移動可能な状態にあるときに、磁場形成手
段は所定の強さの磁場を形成し、磁場変化手段は前記形
成された磁場を変化させる。このとき、輪郭線の略中央
部にて前記変化された磁力線の方向が前記塗膜面と略平
行となり、塗膜中において、この変化された磁力線に沿
って磁性体の塗膜面に対する角度及び/又は位置が移動
する。すなわち、変化された磁場に応じて輪郭線の形状
が変化する。
【0025】そして、磁性体が移動した状態を保持して
塗膜を固化させる。
【0026】なお、本明細書中、「透明又は半透明な」
塗料とあるのは、これは「光を透過し得る色の塗膜を形
成する」液状塗料のことであり、例えば白色、黄色等の
淡い色で光線を幾分でも透過させるものであればよく、
これらは「透明又は半透明」の中に含まれる。
【0027】
【実施例】以下、本発明に係る輪郭線を有する模様が形
成された成形品の製造方法及びその製造装置の第1実施
例について説明する。
【0028】図1は、本発明の第1実施例による輪郭線
を有する模様が形成された成形品の製造装置の全体図で
あり、図2(a)は、本発明の第1実施例により製造し
た成形品本体の視覚上の凹凸感分布を示す図、図2
(b)は、図2(a)の成形品本体の塗膜面の平面図、
図2(c)は、図2(b)のA−A断面図である。ま
た、図3(a)は、図2(a)の要部拡大図、図3
(b)は、図3(a)に対応した位置での図2(c)の
要部拡大図である。
【0029】図1に示すように、成形品1は、成形品本
体3と、この成形品本体3の表面に形成された模様が形
成された塗膜5とからなる。成形品本体3は、例えば非
磁性材料であるプラスチック材料から形成され、外表面
は実質上平坦な面となっている。なお、実質上平坦な面
とは、平面及び半径が無限大の球体の外表面に限らず、
実際には半径100mm程度以上の曲面が連続していれば
良い。
【0030】次に、成形品本体3の表面に模様を現出す
る塗膜を形成するための製造装置7について説明する。
【0031】机状の脚部9を有する支持手段としての基
台11の上面11aには、成形品本体が固定支持され
る。この上面11aの成形品本体3の裏面と対向する所
定の位置には、基台11の一部に磁場形成手段としての
第1の磁石13と、磁場変化手段としての第2の磁石1
5とを装着するための凹部状の磁石装着部17,17…
が設けられている。磁石装着部17は、第1,第2の磁
石13,15の上面から、成形品本体3の表面までの距
離がそれぞれ同一の距離を保って形成されている。
【0032】容器19内には、溶剤中に多数の微細なフ
レーク状の磁性体21(この実施例の場合には、表面が
銀白色を呈するNiの微粉末)がほぼ均一に混在する透明
な液状塗料23が入っていて、この液状塗料23は、塗
膜形成手段としてのスプレーガン25により成形品本体
3の表面に略均一の厚さになるように塗布される。
【0033】図2に示すように、第1の磁石13は、1
面がN極で他面がS極となっている略矩形のシート状の
永久ゴム磁石であり、中央部に直径R1 の円形の孔が形
成され、第2の磁石15は、上記と同様のN,S極をも
つ直径R2 (R2 <R1 )の円形のシート状の永久ゴム
磁石である。第1の磁石13と第2の磁石15とは、第
1の磁石13の孔の中心と第2の磁石15の円の中心と
が一致するように配置され、第1の磁石13について
は、成形品本体3と対向する面がN極となるように、ま
た、第2の磁石15については、成形品本体3と対向す
る面がS極となるように磁石装着部17に設けられてい
る。
【0034】次に、輪郭線を有する模様が形成された塗
膜5が成形品本体3の表面側に形成された成形品の製造
方法について説明する。
【0035】先ず、成形品本体3を射出成形によって所
定の形状に成形する。このとき成形品本体3の表面は黄
色みがかった象牙色を呈している。次に、第1の磁石1
3と第2の磁石15が上面に埋設された非磁性材料、例
えば木材、石膏、プラスチック等からなる基台11上に
所定の形状の成形品本体3を載置し固定する。
【0036】この状態で、成形品本体3の表面部分に
は、第1の磁石13と第2の磁石15による磁場が形成
される。この磁場は、図2(c)に示すように、第1の
磁石13の外周縁13aでは、主に第1の磁石13のN
極からS極への磁場(磁力線33a)が形成され、第1
の磁石13の内周縁13bと第2の磁石15の外周縁1
5aとの間の塗膜5側では、主に第1の磁石13のN極
から第2の磁石15のS極への磁場(磁力線33b)が
形成されている。ここで、第1の磁石13及び第2の磁
石15の周縁形状は、成形品本体3の表面部分で、形成
された磁場による磁力線の方向が成形品本体3の表面近
傍すなわち、非接触の距離を保って、かつ磁場が磁性体
の塗膜面に対する角度及び/又は位置を移動さすのに充
分な磁力が及ぶ位置で成形品本体3の表面に形成される
塗膜5の表面とほぼ平行になる位置が、模様の輪郭線2
7,28のほぼ中央部と略一致するように形成されてい
る。
【0037】そして、多数の微細なフレーク状の磁性体
21がほぼ均一に混在する透明な液状塗料23を、スプ
レーガン25により霧化して成形品本体3の表面に略均
一の厚さになるように塗布する。成形品本体3の表面に
到達した液状塗料23中の磁性体21は、磁場の影響を
受けて、磁力線の方向に沿って姿勢が変化(すなわち塗
膜面を基準にした角度が変化)するとともに幾分かは磁
石の方向に移動する。
【0038】この状態を維持すると塗膜中の溶剤が気化
してゆき、溶剤の気化が進んで磁性体21が移動できな
くなった後に、成形品本体3を基台11より取り外し、
図示しない乾燥設備に移す。乾燥設備では塗膜面を本格
的に硬化させ、その後乾燥設備より成形品本体3を取り
出し、更にその塗膜5の表面に磁性体21を含まない透
明な塗膜5aを上記と同様にスプレー塗装で形成する。
なお、この透明な塗膜5aは、以下の実施例においても
すべて同様に形成される。
【0039】これを図2(a)〜図2(c)及び図3に
もとずいて説明する。
【0040】図2(b)に示すように、成形品本体3の
表面に現出する模様I の輪郭線は内外に2つ現出してお
り、外周縁側の輪郭線27と内周縁側の輪郭線28は、
それぞれ所定の幅W1 ,W2 を有している。模様I は、
輪郭線27,28の部分が相対的に他の部分より白く見
え、外周側の輪郭線27から離れた外側部分29は相対
的にグレー色に、輪郭線28の内側部分31は相対的に
黒色にそれぞれ見える。以下、白、黒、グレーとは、す
べて相対的な尺度で表したものである。
【0041】図2(a)はグレー色に見える部分を仮想
の基準線とし、基準線より上の部分は他の部分より白く
見え、他の部分より浮き上って見える部分と、基準線よ
り下の部分は黒く見え、他の部分よりも後退して見える
部分の分布度合い、すなわち視覚上の凹凸感分布を図2
(b)のA−A線に対応させて示した図である。この図
が示すように、最も白くなる部分Whmax は各輪郭線2
7,28の略中央部分に現れ、最も黒くなる部分Brma
x は両輪郭線27,28の間の部分27a、及び輪郭線
28の内側部分31に現れる。これにより、輪郭線2
7,28が浮き上がり、両輪郭線27,28の間の部分
27aと輪郭線28の内側部分31が後退したように見
えて、全体的に立体感のある模様I が得られる。
【0042】ここで、第1の磁石13と第2の磁石15
との間に形成される輪郭線28についてさらに詳しく説
明する。
【0043】図3(a),図3(b)は、図2(a),
図2(c)の要部拡大図で両図の上下位置はそれぞれ対
応しており、成形品本体3と塗膜5及び第1,第2の磁
石13,15と磁力線33b、磁性体21の関係を表し
ている。なお、図3(b)では、理解を容易にするため
に、塗膜5の厚さ及び塗膜5中の磁性体21の大きさを
数百倍に拡大して示している。図3(b)において、第
1の磁石13と第2の磁石15との間に形成される磁場
中の磁力線33bは塗膜中の各部分において特定の方向
を向いており、その方向に沿って磁性体21が塗膜面3
5に対して特定の方向を向いている。このうち輪郭線2
8に対応する部分では、輪郭線28のほぼ中央部にて磁
力線33bが塗膜面35と略平行で、塗膜5中の磁性体
21が塗膜面35に対して立角0°すなわち、塗膜面3
5に略平行となっている数の割合が他の部分よりも多
く、実質的に平行となり、正面から入射した光の反射量
が他の部分よりも多くなっているため、他の部分よりも
白く見える。これとは反対に、輪郭線28の内側部分3
1では、塗膜5中の磁性体21が塗膜面35に対して立
角90°すなわち、塗膜面35に略垂直となっている数
の割合が他の部分よりも多く、実質的に垂直となり、正
面から入射した光が吸収される割合が多く、従って反射
量が他の部分よりも少ないので、他の部分よりも黒く見
える。また、第1の磁石13から離れた部分29では、
磁性体21を移動さすだけの磁力が及ばないので、立角
は実質的にランダムである。
【0044】次に、2つの磁石13,15を使用した場
合の輪郭線28が、1つの磁石を使用して形成した輪郭
線と比べてどのように相違しているかを図2及び図4に
もとずいて説明する。図4は、第2の磁石15を使用せ
ずに第1の磁石13のみによって模様IIを形成した場合
の状態を表した図であり、図4(a),図4(b),図
4(c)は、それぞれ図2(a),図2(b),図2
(c)に対応している。
【0045】図4(b)に示すように、成形品本体3の
表面に現出する模様IIの輪郭線は前記図2(b)と同様
に内外に2つ現出しており、外周縁側の輪郭線37と内
周縁側の輪郭線38はそれぞれ、所定の幅W3 ,W4 を
有し、輪郭線37,38の部分が他の部分より白く見
え、外周側の輪郭線から離れた外側部分29はグレー色
に、輪郭線28の内側部分31は黒色にそれぞれ見え
る。
【0046】2つの模様I とIIとを比較すると、外周側
では、両輪郭線27,37における視覚上の凹凸感分布
がほぼ等しく、その幅W1 ,W3 は略同一に形成されて
いる。これは、第1の磁石13の外周側に形成された磁
場が、第2の磁石15の磁場による影響をほとんど受け
ず、第1の磁石13と第2の磁石15とを組み合わせて
配置した場合の磁力線33aが、第1の磁石13のみを
配置した場合の磁力線39aと比較してほとんど変化が
ないことに起因すると推定する。
【0047】これに対して、内周側では、両輪郭線2
8,38における視覚上の凹凸感分布及びその幅W2 ,
W4 が異なっている。視覚上の凹凸感分布については、
図2の輪郭線28の外周側の境界部28a及び内周側境
界部28bが、図4の輪郭線38の外周側の境界部38
a及び内周側の境界部38bよりもやや明確に表されて
いる。
【0048】また、両輪郭線28,38の幅W2 ,W4
については、W2 >W4 となっている。これは、第1の
磁石13の内周側に形成された磁場が、第2の磁石15
による影響を受け、第1の磁石13のみを配置した場合
の磁力線39bの方向が変化したことに起因すると推定
する。すなわち、第1の磁石13に加えて第2の磁石1
5を配置すると、第1の磁石13のN極から出る磁力線
が第2の磁石15のS極側に引き寄せられて、塗膜5中
を通過する磁力線33bの方向が図面上で横に置いた略
矩形の卵形状に変形させられ、より広い範囲で磁性体2
1が塗膜面35に実質的に平行となるため、輪郭線28
の幅W2 がW4 よりも広くなると思われる。この輪郭線
28の幅W2 は、第1の磁石13の内周径R1 と第2の
磁石15の外周径R2 とによって決まり、第2の磁石1
5の外周径R2 を小さくすると輪郭線28の幅が広くな
り、R2 を大きくすると輪郭線28の幅が狭くなる。
【0049】このように、本実施例によれば、輪郭線2
8を有する模様I を形成する場合、第1の磁石13に加
えて第2の磁石15を両磁極が反対側を向く位置に配置
することにより、輪郭線28の幅を1つの磁石の場合の
輪郭線の幅とは異ならせて設定できると共に、輪郭線2
8の境界部28a,28bをやや明確に表すことができ
る。
【0050】次に、本発明に係る輪郭線を有する模様が
形成された成形品の製造方法及びその製造装置の第2実
施例について説明する。
【0051】図5(a)は、本発明の第2実施例により
製造した成形品本体の視覚上の凹凸感分布を示す図、図
5(b)は、図5(a)の成形品本体の塗膜面の平面
図、図5(c)は、図5(b)のC−C断面図で、それ
ぞれ図2及び図4の(a)〜(c)に対応している。
【0052】第2実施例は、第1実施例とほぼ同一の構
成において、第1の磁石13と第2の磁石15の磁極の
位置が同一方向となるように配置したものであり、図5
(c)に示すように、第1の磁石13及び第2の磁石1
5が、共に成形品本体3側にN極が位置するように配置
されている。このため、第1の磁石13の外周縁13a
では、主に第1の磁石13のN極からS極への磁場(磁
力線41a)が形成され、第1の磁石13の内周縁13
bと第2の磁石15の外周縁15aとの間の塗膜5側で
は、主に第1の磁石13のN極から第1の磁石13のS
極への磁場(磁力線41b)と第2の磁石15のN極か
ら第2の磁石15のS極への磁場(磁力線41c)が互
いに影響し合って形成されている。
【0053】このように第1の磁石13、第2の磁石1
5及び成形品本体3を配置した後、第1実施例と同様
に、磁性体が混在する透明な液状塗料をスプレーガンに
より成形品本体3の表面に略均一の厚さになるようにに
塗布すると、液状塗料中の磁性体は磁場の影響を受け
て、磁力線の方向に沿って姿勢が変化するとともに幾分
かは磁石の方向に移動して、図5(b)に示すように、
成形品本体3の表面に第1実施例とは異なる模様III が
現出する。この模様III の外周縁側には輪郭線43が、
また内周縁側には2重の輪郭線45,47がそれぞれ形
成されている。
【0054】ここで、第1の磁石13と第2の磁石15
との間に形成される輪郭線45,47についてさらに詳
しく説明する。第1の磁石13と第2の磁石15との間
には、第1の磁石13によって形成される磁場(磁力線
41b)と、第2の磁石15によって形成される磁場
(磁力線41c)とが互いに影響し合って存在し、磁場
中の磁力線41b,41cはそれぞれ塗膜中の各部分に
おいて特定の方向を向いており、その方向に沿って磁性
体が塗膜面に対して特定の方向を向いている。このうち
輪郭線45,47に対応する部分では、輪郭線45,4
7のほぼ中央部にてそれぞれの磁力線41b,41cが
塗膜面と略平行で、塗膜5中の磁性体が塗膜面に実質的
に平行となり、他の部分よりも白く見える。これとは反
対に、輪郭線47の内側部分51及び輪郭線45と47
との間の部分49では、塗膜5中の磁性体が塗膜面と実
質的に垂直となり、他の部分よりも黒く見える。また、
輪郭線45,47に対応する部分では、両磁力線41
b,41cの向きは略反対方向となっている。
【0055】次に、第2実施例により形成した輪郭線
が、1つの磁石しか使用せずに形成した輪郭線と比べて
どのように相違しているかを図4及び図5にもとずいて
説明する。
【0056】2つの模様III とIIとを比較すると、外周
側では、両輪郭線43,37における視覚上の凹凸感分
布がほぼ等しく、その幅W5 ,W3 は略同一に形成され
ている。これは、第1実施例と同様に、第1の磁石13
の外周側に形成された磁場が、第2の磁石15の磁場に
よる影響をほとんど受けず、第1の磁石13と第2の磁
石15とを組み合わせて配置した場合の磁力線41a
が、第1の磁石13のみを配置した場合の磁力線39a
と比較してほとんど変化がないことに起因すると推定す
る。
【0057】これに対して、内周側では、図5の輪郭線
45,47と図4の輪郭線38とではその数が異なり、
両輪郭線45,47と38における視覚上の凹凸感分
布、及びその幅W6 ,W7 とW4 が相違している。視覚
上の凹凸感分布については、図5の輪郭線45,47の
境界部が図4の輪郭線38の境界部よりもやや明確に表
されている。
【0058】また、輪郭線の幅W6 ,W7 とW4 につい
ては、W6 <W4 ,W7 <W4 となっている。これは、
第1の磁石13の内周側に形成された磁場が、第2の磁
石15による影響を受け、第1の磁石13のみを配置し
た場合の磁力線39bが、第2の磁石15を配置するこ
とにより変化したことに起因すると推定する。すなわ
ち、第1の磁石13に加えて第2の磁石15を配置する
と、塗膜5中を通過する磁力線33bの方向が図面上で
縦方向に置いた略卵形状に変形させられ、2つの異なる
場所にて、しかもより狭い範囲で磁性体が塗膜面に実質
的に平行となるため、輪郭線45,47が2か所に形成
され、しかも輪郭線の幅W6 ,W7 がW4よりも狭くな
ると思われる。この輪郭線45,47の幅W6 ,W7
は、第1の磁石13の内周径R1 と第2の磁石15の外
周径R2 とによって決まり、第2の磁石15の外周径R
2 を小さくすると幅が広くなり、R2 を大きくすると幅
が狭くなる。
【0059】このように、本実施例によれば、第1の磁
石13に加えて第2の磁石15を両磁極が同一方向を向
く位置に配置することにより、輪郭線を二重に形成する
と共に、その幅を1つの磁石の場合の輪郭線とは異なら
せて設定することができる。
【0060】次に、本発明に係る輪郭線を有する模様が
形成された成形品の製造方法及びその製造装置の第3実
施例について説明する。
【0061】図6(a)は、本発明の第3実施例により
製造した成形品本体の視覚上の凹凸感分布を示す図、図
6(b)は、図6(a)の成形品本体の塗膜面の平面
図、図6(c)は、図6(b)のD−D断面図で、それ
ぞれ図2(a)〜図2(c)に対応している。
【0062】第3実施例は、図6(c)に示すように、
磁場形成手段としての外径R3 の円形シート状の第1の
磁石53と、磁場変化手段としての磁性材料である鉄板
部材55とを用い、第1の磁石53の外側に、外周円形
で蓋状に形成された鉄板部材55(外径R4 >R3 )を
それぞれの中心を一致させて設け、第1の磁石53の成
形品本体3側にN極を配置したもので、他の構成は第1
実施例と略同一である。このような配置によれば、第1
の磁石53の外周縁53aでは、主に第1の磁石53の
N極から鉄板部材55の外周端縁55aへ向けて磁場
(磁力線59)が形成される。
【0063】このように第1の磁石53、鉄板部材55
及び成形品本体3を配置した後、第1実施例と同様に、
磁性体が混在する透明な液状塗料をスプレーガンにより
成形品本体3の表面に略均一の厚さになるように塗布す
ると、液状塗料中の磁性体は磁場の影響を受けて、磁力
線の方向に沿って塗膜面に対する角度及び/又は位置が
変化するとともに幾分かは磁石の方向に移動して、図6
(b)に示すように、成形品本体3の表面に模様IVが現
出する。この模様IVの外周縁側には所定幅W8の輪郭線
61が形成されている。
【0064】ここで、第1の磁石53と鉄板部材55と
の間に形成される輪郭線61についてさらに詳しく説明
する。第1の磁石53と鉄板部材55との間には、第1
の磁石53のN極から鉄板部材55へ磁場(磁力線5
9)が形成され、磁場中の磁力線59はそれぞれ塗膜5
中の各部分において特定の方向を向いており、その方向
に沿って磁性体が塗膜面に対して特定の方向を向いてい
る。このうち輪郭線61に対応する部分では、輪郭線6
1のほぼ中央部にて磁力線59が塗膜面と略平行で、塗
膜5中の磁性体が塗膜面に実質的に平行となり、他の部
分よりも白く見える。これとは反対に、輪郭線61の内
側部分63では、塗膜5中の磁性体が塗膜面と実質的に
垂直となり、他の部分よりも黒く見える。また、輪郭線
61から離れた部分69では、塗膜中の磁性体が塗膜面
に対して実質的にランダムな方向となり、グレー色に見
える。
【0065】次に、第3実施例により形成した輪郭線6
1が、磁性材料である鉄板部材55を使用せずに形成し
た輪郭線と比べてどのように相違しているかを図6及び
図7にもとずいて説明する。図7は、鉄板部材55を使
用せずに第1の磁石53のみによって模様V を形成した
場合の状態を表した図であり、図7(a),図7
(b),図7(c)は、それぞれ図6(a),図6
(b),図6(c)に対応している。
【0066】図7(b)に示すように、成形品本体3の
表面に現出する模様V の輪郭線65は前記図6(b)と
同様に模様IVの外周縁側に現出して所定の幅W9 を有
し、輪郭線65の部分が他の部分より白く見え、輪郭線
65の内側部分63が黒色に見える。
【0067】2つの模様IVとV とを比較すると、両輪郭
線61,65における視覚上の凹凸感分布及びその幅W
8 ,W9 が異なっている。視覚上の凹凸感分布について
は、図6の輪郭線61の外側の黒色の度合いが、図7の
輪郭線65の外側の黒色の度合いよりも強く表され、境
界がやや明確となっている。
【0068】また、両輪郭線61,65の幅W8 ,W9
については、W8 <W9 となっている。これは、第1の
磁石53の外周側に形成された磁場が、鉄板部材55に
よる影響を受け、第1の磁石53のみを配置した場合の
磁力線67の方向が変化したことに起因すると推定す
る。すなわち、第1の磁石53に加えて鉄板部材55を
組み合わせて配置すると、その外周端縁55aに見かけ
のS極が移動することにより、塗膜5中を通過する磁力
線67の方向が変化し、より狭い範囲で磁性体が塗膜面
に実質的に平行となるため、輪郭線61の幅W8 がW9
よりも狭くなる。この輪郭線61の幅W8 は、第1の磁
石53の外径R3 と鉄板部材55の外周端縁55aの外
径R4 とによって決まり、鉄板部材55の外周端縁55
aの外径R4 を小さくすると輪郭線61の幅が狭くな
り、R4 を大きくすると逆に輪郭線61の幅が広くな
る。
【0069】このように、本実施例によれば、第1の磁
石53に加えて鉄板部材55を所定の位置に配置するこ
とにより、輪郭線61の幅を1つの磁石の場合の輪郭線
の幅とは異ならせて設定できると共に、輪郭線61の境
界を明確に表すことができる。
【0070】次に、本発明に係る輪郭線を有する模様が
形成された成形品の製造方法及びその製造装置の第4実
施例について説明する。
【0071】図8(a)は、本発明の第4実施例により
製造した成形品本体の視覚上の凹凸感分布を示す図、図
8(b)は、図8(a)の成形品本体の塗膜面の平面
図、図8(c)は、図8(b)のF−F断面図で、それ
ぞれ図2(a)〜図2(c)に対応している。
【0072】第4実施例は、図8(b),図8(c)に
示すように、成形品本体3の方向にN極とS極とを結ぶ
線が向いた磁場形成手段としての棒状の第1の磁石69
を、N極が成形品本体3側に位置するように配置し、成
形品本体3に略平行な方向にN極とS極とを結ぶ線が向
いた磁場変化手段としての棒状の第2の磁石71を、第
1の磁石69と略平行で所定の間隔を有し、かつ第1の
磁石69の両磁極を結ぶ線と第2の磁石71の両磁極を
結ぶ線が直交して交叉するように配置したもので、他の
構成は第1実施例と略同一である。このような配置によ
れば、第1の磁石69と第2の磁石71との間では、主
に第1の磁石のN極からS極へ磁場(磁力線73a)
と、第2の磁石のN極からS極へ磁場(磁力線73b)
とが互いに干渉して形成される。
【0073】このように第1の磁石69、第2の磁石7
1及び成形品本体3を配置した後、第1実施例と同様
に、磁性体が混在する透明な液状塗料をスプレーガンに
より成形品本体3の表面に略均一の厚さとなるように塗
布すると、液状塗料中の磁性体は磁場の影響を受けて、
磁力線の方向に沿って塗膜面に対する角度及び/又は位
置が変化するとともに幾分かは磁石の方向に移動して、
図8(b)に示すように、成形品本体3の表面に模様VI
が現出する。この模様VIの外周縁側には輪郭線75が形
成され、さらに第2の磁石71の設けられた側には、別
の輪郭線77が形成されている。
【0074】ここで、第1の磁石69と第2の磁石71
との間に形成される輪郭線75,77についてさらに詳
しく説明する。第1の磁石69と第2の磁石71との間
には、第1の磁石のN極からS極へ磁場(磁力線73
a)と、第2の磁石のN極からS極へ磁場(磁力線73
b)とが互いに影響しあって存在し、磁場中の磁力線7
3a,73bはそれぞれ塗膜5中の各部分において特定
の方向を向いており、その方向に沿って磁性体が塗膜面
に対して特定の方向を向いている。このうち輪郭線7
5,77に対応する部分では、輪郭線75,77のほぼ
中央部にてそれぞれの磁力線73a,73b,73cが
塗膜面と略平行で、塗膜5中の磁性体が塗膜面に実質的
に平行となり、他の部分よりも白く見える。これとは反
対に、輪郭線75,77に挟まれた部分79,81で
は、塗膜5中の磁性体が塗膜面と実質的に垂直となり、
他の部分よりも黒く見える。また、輪郭線75,77に
対応する部分では、両磁力線73a,73bの方向は、
所定の角度で交叉している。
【0075】次に、第4実施例により形成した輪郭線7
5が、第2の磁石71を使用せずに形成した輪郭線と比
べてどのように相違しているかを図8及び図9にもとず
いて説明する。図9は、第2の磁石71を使用せずに第
1の磁石69のみによって模様VII を形成した場合の状
態を表した図であり、図9(a),図9(b),図9
(c)は、それぞれ図8(a),図8(b),図8
(c)に対応している。
【0076】図9(b)に示すように、成形品本体3の
表面に現出する模様VII の輪郭線83は模様VII の外周
縁側に所定の幅W14を有し、輪郭線83の部分が他の部
分より白く見え、輪郭線83の内側部分85は黒色に見
える。
【0077】2つの模様VIとVII とを比較すると、図8
の輪郭線75,77と第9図の輪郭線83とではその数
が異なり、両輪郭線75,77における視覚上の凹凸感
分布及びその幅が異なっている。視覚上の凹凸感分布に
ついては、図8の輪郭線75,77の境界部が図9の輪
郭線83の境界部よりもやや明確に表されている。
【0078】また、輪郭線の幅については、図9の輪郭
線83の幅が両側とも略同一(W14)であるのに対し、
図8では、輪郭線75の第2の磁石71の反対側の幅W
10と、輪郭線75の第2の磁石71と対向する側の幅W
11と、輪郭線77の幅W12とが異なって形成される。こ
れは、第1の磁石69に形成された磁場が、第2の磁石
71による影響を受け、第1の磁石69のみを配置した
場合の磁力線87が、第2の磁石71を配置することに
より第2の磁石71の磁場73bと影響しあって変化し
たことに起因すると推定する。すなわち、第1の磁石6
9に加えて第2の磁石71を配置すると、塗膜5中を通
過する磁力線73a,73bの方向が共に変化し、2つ
の異なる場所にて磁性体が塗膜面に実質的に平行となる
ため、輪郭線75,77が2か所に形成され、輪郭線の
幅が変化する。この輪郭線の幅のうち、輪郭線75の幅
W10,W11は、第1の磁石69と第2の磁石71との間
隔によって変化し、両磁石69,71を近付けると幅W
10,W11は狭くなり、遠ざけると幅W10,W11は広くな
る。
【0079】また、この実施例では、輪郭線75,77
の間の部分81に所定の幅W13の黒色の強い部分を形成
することができ、輪郭線の外周がより明確となる。
【0080】このように、本実施例によれば、第1の磁
石69と第2の磁石71とを、それぞれの磁力線が交叉
するように配置したので、輪郭線75の幅を1つの磁石
の場合の輪郭線の幅とは異ならせて設定できると共に、
輪郭線75の外周をより明確とすることができる。
【0081】なお、上記いずれの実施例も、成形品本体
の裏面側に磁石を配置して、磁場を成形品本体に形成し
た例を示したが、成形品本体の裏面側の形状が複雑な形
状で磁石を最適状態で配置することが出来ない場合に
は、成形品本体の表面側(塗膜面側)に磁石を配置して
も良い。この場合には、磁石と成形品本体の表面との距
離が成形品の厚みと仮定して、この厚みを考慮して、所
定の模様の輪郭線を形成する位置に磁力線の向きが塗膜
面と略平行になる部分を位置させるように隙間距離を設
定すれば良く、塗膜と磁石の間の寸法は被塗装品の厚さ
による制限をうけず自由に選択できる。
【0082】また、上記実施例では、磁場が予め形成さ
れている状態で、多数の微細なフレーク状の磁性体を混
在させた塗料を塗布したが、この工程は逆にしてもよ
い。即ち、塗料を塗布した後、未だ塗料が流動性を維持
し、塗膜中の磁性体が移動、向きを変換できる間に、成
形品本体1の表側又は裏側に磁石を配置して磁場を形成
し、模様を現出させることも出来る。
【0083】本発明に使用する微細なフレーク状磁性体
は、薄板状であることが好ましく、その平面形状には制
限されない。また材質は、鉄、ニッケル、コバルト又は
それらの合金等の強磁性体であって、外からの磁化作用
によって、その方向に強く磁化される物質であることが
好ましい。また、磁性体は前記した強磁性体等に金色物
質やアルミニウム色物質に被覆したもの、又は非磁性体
の塗料で着色したものであってもよい。その大きさは、
長手方向が10〜100μ、好ましくは15〜25μが
好ましい。薄さは0.1〜1.0μが好ましい。
【0084】本発明に使用する塗料は常温で乾燥もしく
は反応硬化する樹脂が好ましいが、加熱硬化形、UV照
射硬化形であっても差しつかえない。例えばアルキド樹
脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、
ビニル樹脂等であってもよい。溶剤は有機溶剤又は水を
用いる。揮発性溶剤としては希釈性と揮発性とを備えた
もの、例えばシンナー等が好ましい。特に、メチルエチ
ルケトン等の低沸点の溶剤割合を大きくしてやれば速乾
性が向上する。
【0085】磁性体粉末とビヒクルの混合割合は、ビヒ
クル100重量部当たり1〜60重量部(好ましくは3
0〜40重量部)が好ましい。
【0086】噴霧塗装する塗装機は通常の噴霧塗装に用
いられるものでよく、特に制限されない。
【0087】又、塗料が熱硬化型のときは、塗膜中の磁
性体が移動しなくなった後に、温風や赤外線等により、
適宜加熱する必要がある。塗料がUV硬化型のときは、
同様に水銀ランプ等による紫外線照射が必要である。
【0088】なお、上記いずれの実施例においても、磁
性体を含む塗膜面の上にトップコートとして更に磁性体
を含まない透明又は半透明の塗膜を形成するのが好まし
い。
【0089】また、前記トップコートに使用する塗料
は、淡く着色したものでもよい。
【0090】更に、磁石は、永久磁石に限らず、電磁石
を使用するのも好ましい態様の一つである。
【0091】また、塗布は、スプレーに限らず、デッピ
ング、フローコーティング等を含む。
【0092】なお、本実施例で使用した成形品本体は、
板厚2.0mmのABS樹脂製の平板で、表面色は黄色み
がかった象牙色である。
【0093】本実施例で使用した塗料は、アクリルウレ
タン系樹脂塗料(関西ペイント(株)製の商品名「ソフ
レックス5300N」)を主剤とし、これに硬化剤(関
西ペイント(株)製の商品名「ソフレックス5300N
硬化剤」)を、主剤:硬化剤=100:15の比で混合
したもので、塗料の色は無色透明に近い色である。
【0094】本実施例で使用した磁性体は、フレーク状
のNi微粉末(カナダのインコ社で販売している商品名
「Novamet Fine Water Grade, 又はNovamet Leafing Gr
ade」)で、長辺の長さが3〜30μ(平均17μ)で
ある。この磁性体の表面の色は銀白色で、金属光沢を有
している。
【0095】前記成形品本体への塗装時には、前記塗料
のビヒクル100重量部当り前記磁性体を35重量部と
なるように、前記塗料に前記磁性体を混合し、塗料の粘
度をフォードカップ#4で12.0〜12.5秒となる
ようにキシレン系シンナー(関西ペイント(株)製の商
品名「レタンPGシンナー」)で希釈し、塗膜の厚さは
模様を現出させかつ成形品の生地色が表面からみえない
ようにするには30〜40μ、生地色がみえてもよく模
様を現出させるだけの場合は20〜30μとなるように
スプレー塗装を行い、乾燥後更にその上から磁性体を混
入していない塗料(アクリルウレタン系樹脂塗料−関西
ペイント(株)製の商品名「ソフレックス5000トッ
プクリアー」(主剤)と「ソフレックス120硬化剤」
(硬化剤)を重量比10:1の割合で混合)をトップコ
ートとして膜厚20〜40μになるようにスプレー塗装
した。
【0096】本実施例で使用したシート状の永久ゴム磁
石は、1面がN極で他面がS極のもの(例えばニチレイ
マグネット(株)製の商品名「マグラバー14VS」)
を所定の形状に打ち抜き成形したもので、磁石の厚さは
2.0mm、残留磁束密度は2.342KG、保磁力は
2.2KOe、固有保磁力は2.7KOe,最大エネル
ギ積は1.39MGOeである。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る輪郭線
を有する模様が形成された成形品の製造方法及びその製
造装置によれば、輪郭線の幅を変化させて設定すること
が出来ると共に、所定の模様をより明確に形成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による輪郭線を有する模様
が形成された成形品の製造装置の全体図である。
【図2】(a)は、本発明の第1実施例により製造した
成形品本体の視覚上の凹凸感分布(塗膜面のグレーに見
える部分を仮想の基準線とした場合の白色側部分と黒色
側部分とを示す分布度合い)を示す図、(b)は、
(a)の成形品本体の塗膜面の平面図、(c)は、
(b)のA−A断面図である。
【図3】(a)は、図2(a)の要部拡大図、(b)
は、(a)に対応した位置での図2(c)の要部拡大図
である。
【図4】第1の磁石のみによって模様を形成した場合の
状態を表した図であり、(a)は、成形品本体の視覚上
の凹凸感分布を示す図、(b)は、(a)の成形品本体
の塗膜面の平面図、(c)は、(b)のB−B断面図で
ある。
【図5】(a)は、本発明の第2実施例により製造した
成形品本体の視覚上の凹凸感分布を示す図、(b)は、
(a)の成形品本体の塗膜面の平面図、(c)は、
(b)のC−C断面図である。
【図6】(a)は、本発明の第3実施例により製造した
成形品本体の視覚上の凹凸感分布を示す図、(b)は、
(a)の成形品本体の塗膜面の平面図、(c)は、
(b)のD−D断面図である。
【図7】磁石のみによって模様を形成した場合の状態を
表した図であり、(a)は、成形品本体の視覚上の凹凸
感分布を示す図、(b)は、(a)の成形品本体の塗膜
面の平面図、(c)は、(b)のE−E断面図である。
【図8】(a)は、本発明の第4実施例により製造した
成形品本体の視覚上の凹凸感分布を示す図、(b)は、
(a)の成形品本体の塗膜面の平面図、(c)は、
(b)のF−F断面図である。
【図9】第1の磁石のみによって模様を形成した場合の
状態を表した図であり、(a)は、成形品本体の視覚上
の凹凸感分布を示す図、(b)は、(a)の成形品本体
の塗膜面の平面図、(c)は、(b)のG−G断面図で
ある。
【符号の説明】
1 成形品 3 成形品本体 5 塗膜 7 製造装置 11 基台(支持手段) 13 第1の磁石(磁場形成手段) 15 第2の磁石(磁場変化手段) 25 スプレーガン(塗膜形成手段) 27 輪郭線 28 輪郭線 33a 磁力線 33b 磁力線 35 塗膜面 41a 磁力線 41b 磁力線 41c 磁力線 43 輪郭線 45 輪郭線 47 輪郭線 53 第1の磁石(磁場形成手段) 55 鉄板部材(磁性材料からなる部材、磁場変化手
段) 59 磁力線 67 磁力線 69 第1の磁石(磁場形成手段) 71 第2の磁石(磁場変化手段) 73a 磁力線 73b 磁力線 73c 磁力線 75 輪郭線 77 輪郭線
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】容器19内には、多数の微細なフレーク状
の磁性体21(この実施例の場合には、表面が銀白色を
呈するNiの微粉末)がほぼ均一に混在する透明な液状
塗料23が入っていて、この液状塗料23は、塗膜形成
手段としてのスプレーガン25により成形品本体3の表
面に略均一の厚さになるように塗布される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】図3(a),図3(b)は、図2(a),
図2(c)の要部拡大図で両図の上下位置はそれぞれ対
応しており、成形品本体3と塗膜5及び第1,第2の磁
石13,15と磁力線33b、磁性体21の関係を表し
ている。なお、図3(b)では、理解を容易にするため
に、塗膜5の厚さ及び塗膜5中の磁性体21の大きさを
数百倍に拡大して示している。図3(b)において、第
1の磁石13と第2の磁石15との間に形成される磁場
中の磁力線33bは塗膜中の各部分において特定の方向
を向いており、その方向に沿って磁性体21が塗膜面3
5に対して特定の方向を向いている。このうち輪郭線2
8に対応する部分では、輪郭線28のほぼ中央部にて磁
力線33bが塗膜面35と略平行で、塗膜5中の磁性体
21が塗膜面35に対して立角0°すなわち、塗膜面3
5に略平行となっている数の割合が他の部分よりも多
く、実質的に平行となり、正面から入射した光の反射量
が他の部分よりも多くなっているため、他の部分よりも
白く見える。これとは反対に、輪郭線28の内側部分3
1では、塗膜5中の磁性体21が塗膜面35に対して立
角90°すなわち、塗膜面35に略垂直となっている数
の割合が他の部分よりも多く、実質的に垂直となり、正
面から入射した光が吸収される割合が多く、従って反射
量が他の部分よりも少ないので、他の部分よりも黒く見
える。また、第1の磁石13から離れた部分では、磁性
体21を移動さすだけの磁力が及ばないので、立角は実
質的にランダムである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】図4(b)に示すように、成形品本体3の
表面に現出する模様IIの輪郭線は前記図2(b)と同
様に内外に2つ現出しており、外周縁側の輪郭線37と
内周縁側の輪郭線38はそれぞれ、所定の幅W3,W4
を有し、輪郭線37,38の部分が他の部分より白く見
え、外周側の輪郭線から離れた外側部分29はグレー色
に、輪郭線38の内側部分32は黒色にそれぞれ見え
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正内容】
【0072】第4実施例は、図8(b),図8(c)に
示すように、成形品本体3の方向にN極とS極とを結ぶ
線が向いた磁場形成手段としての棒状の第1の磁石69
を、N極が成形品本体3側に位置するように配置し、成
形品本体3に略平行な方向にN極とS極とを結ぶ線が向
いた磁場形成手段としての棒状の第2の磁石71を、第
1の磁石69と略平行で所定の間隔を有し、かつ第1の
磁石69の両磁極を結ぶ線と第2の磁石71の両磁極を
結ぶ線が直交して交叉するように配置したもので、他の
構成は第1実施例と略同一である。このような配置によ
れば、第1の磁石69と第2の磁石71との間では、主
に第1の磁石69のN極からS極へ磁場(磁力線73
a)と、第2の磁石71のN極からS極へ磁場(磁力
線73b)とが互いに干渉して形成される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正内容】
【0074】ここで、第1の磁石69と第2の磁石71
との間に形成される輪郭線75、77についてさらに詳
しく説明する。第1の磁石69と第2の磁石71との間
には、第1の磁石69のN極からS極へ磁場(磁力線
73a)と、第2の磁石71のN極からS極へ磁場
(磁力線73b)とが互いに影響しあって存在し、磁場
中の磁力線73a,73bはそれぞれ塗膜5中の各部分
において特定の方向を向いており、その方向に沿って磁
性体が塗膜面に対して特定の方向を向いている。このう
ち輪郭線75,77に対応する部分では、輪郭線75,
77のほぼ中央部にてそれぞれの磁力線73a,73
b,73cが塗膜面と略平行で、塗膜5中の磁性体が塗
膜面に実質的に平行となり、他の部分よりも白く見え
る。これとは反対に、輪郭線75,77に挟まれた部分
79、81では、塗膜5中の磁性体が塗膜面と実質的に
垂直となり、他の部分よりも黒く見える。また、輪郭線
75,77に対応する部分では、両磁力線73a,73
bの方向は、所定の角度で交叉している。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正内容】
【0085】磁性体粉末とビヒクルの混合割合は、ビヒ
クル100重量部当たり1〜60重量部(最も好ましく
は30〜40重量部)が好ましい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0093
【補正方法】変更
【補正内容】
【0093】本実施例で使用した塗料は、アクリルウレ
タン系樹脂塗料(関西ペイント(株)製の商品名「ソフ
レックス5300N」)を主剤とし、これに硬化剤(関
西ペイント(株)製の商品名「ソフレックス5300N
硬化剤」)を、主剤:硬化剤=100:15の重量比で
混合したもので、塗料の色は無色透明に近い色である。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0096
【補正方法】変更
【補正内容】
【0096】本実施例で使用したシート状の永久ゴム磁
石は、1面がN極で他面がS極のもの(例えばニチレイ
マグネット(株)製の商品名「マグラバー14VS」)
を所定の形状に打ち抜き成形したもので、磁石の厚さは
2.0mm、残留磁束密度は2.342KG、保持力は
2.2KOe、固有保持力は2.7KOe,最大エネル
ギ積は1.39MGOeである。以下、下記の条件、方
法により磁気塗装を行った塗膜断面の観察結果を図10
乃至図23に示す写真及び図面により説明する。 I.条件 (i) 被塗装材 ABS樹脂製平板(100×
150×2.0mm)やや黄味がかったアイボリー色 (ii) 調整塗料 (1)ベースコート用 (a)主剤「ソフレックス5300N」及び「ソフレッ
クス5000N」の2種類をそれぞれ使用した。 ・・・関西ペイント(株)製、アクリルウレタン系樹脂
塗料 硬化剤「ソフレックス5300 硬化剤」(主剤「ソフ
レックス5000N」使用の場合は「ソフレックス12
0硬化剤」) ・・・関西ペイント(株)製、アクリルウレタン系樹脂
塗料 混合比(重量) 「ソフレックス5300N」:「ソフレックス5300
硬化剤」=100:15 「ソフレックス5000N」:「ソフレックス120硬
化剤」=100:10 溶剤「レタンPGシン
ナー」・・・関西ペイント(株)製、キシレン系シンナ
ーで主剤、硬化剤混合液を薄めて粘度をフォードカップ
で12.0〜12.5秒とした。 (b)磁性体「NOVAMET FINE WATER
GRADE」・・・インコ社(カナダ)販売のフレー
ク状Ni微粉末粒度94%マイナス325メッシュのも
のを分級し平均粒径約20μ分級品、表面は銀白色の金
属光沢を呈する。 混合比(重量) ビヒクル:磁性体=100:35 (2)トップコート用 (a)主剤「ソフレックス5000トップクリアー」透
明色 ・・・関西ペイント(株)製、アクリルウレタン系樹脂
塗料 硬化剤「ソフレックス120硬化剤」 ・・・関西ペイント(株)製、アクリルウレタン系樹脂
塗料 混合比(重量) 主剤:硬化剤=100:10 (iii)磁石 「マグラバー14VS」 ・・・ニチレイマグネット(株)製、シート状ゴム磁石 (厚さ2.0mm、一面がN極、他面がS極)のものを
所定形状に打抜き使用。残留磁束密度 2342 G、
最大エネルギー積1.39MGOe II・模様サンプル作製方法 上記シート状ゴム磁石を図10に示すような寸法のドー
ナツ状に押し抜き、そのN極面を被塗装材の裏面に向く
ようにして接着テープにて貼り付けた。次に被塗装材の
表面側より上記調整ベースコート用塗料(主剤は「ソフ
レックス5300N」を使用)をスプレーガンにて固化
後の塗膜厚が20〜30μになるように塗布した。その
後、2〜3分間自然放置して、磁性体が塗膜中で移動し
ない状態にした後に、更に約30分間自然放置して溶剤
を揮発させた後、前記磁石を被塗装材より取り外してか
ら、乾燥装置にかけ、形成された塗膜を固化させた。そ
の後、更にトップコート用塗料を固化後の塗膜厚約40
μになるように塗布し、乾燥装置にかけて固化させサン
プルとした。尚、模様は、ベースコート用塗料の塗布時
より現出し形成されるのが被塗装材表面側より視認でき
た。次に主剤として「ソフレックス5000N」を使用
して上記と同様な塗装を行った場合も、ほぼ同様な結果
が得られた。なお、図10において、模様部分のa〜e
部の凹凸感と視認色の関係は である。 III.検鏡用サンプルの作製方法 検鏡用サンプルとしては、「ソフレックス5300N」
を主剤としたものを使用した。図10のV−V線、V′
−V′線で切断して得られる長方体状のサンプルSを図
17のようにV−V断面を上方に向けてシャーレにセッ
トした後、V−V断面が埋まる程度まで溶融樹脂をシャ
ーレ内に注入して固化させた。サンプルSが固まった樹
脂に埋まっている状態でシャーレより脱型した後、V−
V断面部を顕微鏡観察をするためにサンドペーパーにて
磨き平滑な面を出した。 IV.顕微鏡撮影 顕微鏡 倍率約100倍、写真機付 ベースコート塗膜面のV−V断面をa、b、c、d、e
部に分けて観察及び写真撮影 V顕微鏡観察結果 図12〜図22、および図23参照
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による輪郭線を有する模様
が形成された成形品の製造装置の全体図である。
【図2】(a)は、本発明の第1実施例により製造した
成形品本体の視覚上の凹凸感分布(塗膜面のグレーに見
える部分を仮想の基準線とした場合の白色側部分と黒色
側部分とを示す分布度合い)を示す図、(b)は、
(a)の成形品本体の塗膜面の平面図、(c)は、
(b)のA−A断面図である。
【図3】(a)は、図2(a)の要部拡大図、(b)
は、(a)に対応した位置での図2(c)の要部拡大図
である。
【図4】第1の磁石のみによって模様を形成した場合の
状態を表した図であり、(a)は、成形品本体の視覚上
の凹凸感分布を示す図、(b)は、(a)の成形品本体
の塗膜面の平面図、(c)は、(b)のB−B断面図で
ある。
【図5】(a)は、本発明の第2実施例により製造した
成形品本体の視覚上の凹凸感分布を示す図、(b)は、
(a)の成形品本体の塗膜面の平面図、(c)は、
(b)のC−C断面図である。
【図6】(a)は、本発明の第3実施例により製造した
成形品本体の視覚上の凹凸感分布を示す図、(b)は、
(a)の成形品本体の塗膜面の平面図、(c)は、
(b)のD−D断面図である。
【図7】磁石のみによって模様を形成した場合の状態を
表した図であり、(a)は、成形品本体の視覚上の凹凸
感分布を示す図、(b)は、(a)の成形品本体の塗膜
面の平面図、(c)は、(b)のE−E断面図である。
【図8】(a)は、本発明の第4実施例により製造した
成形品本体の視覚上の凹凸感分布を示す図、(b)は、
(a)の成形品本体の塗膜面の平面図、(c)は、
(b)のF−F断面図である。
【図9】第1の磁石のみによって模様を形成した場合の
状態を表した図であり、(a)は、成形品本体の視覚上
の凹凸感分布を示す図、(b)は、(a)の成形品本体
の塗膜面の平面図、(c)は、(b)のG−G断面図で
ある。
【図10】被塗装品の表面に磁気塗装によって形成され
た塗膜に現出した模様と磁石の位置関係を示し、(a)
は正面図であり、(b)は(a)のW−W線に沿って切
断した断面図である。
【図11】顕微鏡により観察するためのサンプルSを示
し、(a)はサンプルをシャーレ内に収容した状態を示
す斜視図であり、(b)は顕微鏡で観察する位置を示し
た斜視図である。
【図12】磁気塗装による塗膜中のフレークが塗膜面に
対しランダムな立角を示し、(a)は顕微鏡写真であ
り、(b)は顕微鏡写真を模写にした説明図である。
【図13】磁気塗装による塗膜中のフレークが塗膜面に
対しやや左上りの立角を示し、(a)は顕微鏡写真であ
り、(b)は顕微鏡写真を模写にした説明図である。
【図14】磁気塗装による塗膜中のフレークが塗膜面に
対し左上りの立角が大きくなる状態を示し、(a)は顕
微鏡写真であり、(b)は顕微鏡写真を模写した説明図
である。
【図15】磁気塗装により塗膜中のフレークがほぼ塗膜
面に平行な状態を示し、(a)は顕微鏡写真であり、
(b)は顕微鏡写真を模写した説明図である。
【図16】磁気塗装による塗膜中のフレークが塗膜面に
平行な状態を示し、(a)は顕微鏡写真であり、(b)
は顕微鏡写真を模写した説明図である。
【図17】磁気塗装による塗膜中のフレークが塗膜面に
対し右端から左端につれて次第に右上りに立角しだして
いる状態を示し、(a)は顕微鏡写真であり、(b)は
顕微鏡写真を模写した説明図である。
【図18】磁気塗装による塗膜中のフレークが塗膜面に
対し大きい立角で右上りになっている状態を示し(a)
は顕微鏡写真であり、(b)は顕微鏡写真を模写した説
明図である。
【図19】磁気塗装による塗膜中のフレークが塗膜面に
対し右端から左端につれて右上り→左上り立角への状態
を示し、(a)は顕微鏡写真であり、(b)は顕微鏡写
真を模写した説明図である。
【図20】磁気塗装により塗膜中のフレークが塗膜面に
対し右端から左端につれて左上り立角が次第に小さくな
り、次第に塗膜面に平行になっていく状態を示し、
(a)は顕微鏡写真であり、(b)は顕微鏡写真を模写
した説明図である。
【図21】磁気塗装による塗膜中のフレークが塗膜面に
ほぼ平行になっている状態を示し、(a)は顕微鏡写真
であり、(b)は顕微鏡写真を模写した説明図である。
【図22】磁気塗装による塗膜中のフレークが塗膜面に
対し右上り立角になっている状態を示し、(a)は顕微
鏡写真を示し、(b)は顕微鏡写真を模写した説明図で
ある。
【図23】各観察部位別の顕微鏡観察結果を示す表図で
ある。
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】追加
【補正内容】
【図10】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】追加
【補正内容】
【図11】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】追加
【補正内容】
【図12】
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】追加
【補正内容】
【図13】
【手続補正16】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】追加
【補正内容】
【図14】
【手続補正17】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】追加
【補正内容】
【図15】
【手続補正18】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】追加
【補正内容】
【図16】
【手続補正19】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】追加
【補正内容】
【図17】
【手続補正20】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】追加
【補正内容】
【図18】
【手続補正21】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図19
【補正方法】追加
【補正内容】
【19】
【手続補正22】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】追加
【補正内容】
【20】
【手続補正23】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2I
【補正方法】追加
【補正内容】
【21】
【手続補正24】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】追加
【補正内容】
【22】
【手続補正25】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図23
【補正方法】追加
【補正内容】
【23】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の形状に成形された成形品本体の表
    面に、多数の微細なフレーク状の磁性体が混在した透明
    又は半透明な液状の塗料を塗布して塗膜を形成し、この
    塗膜に磁場を形成して前記磁性体を移動させた後に、前
    記磁性体が移動した状態を保持し前記塗膜を固化する輪
    郭線を有する模様が形成された成形品の製造方法であっ
    て、所定の強さの磁場を形成する磁場形成手段とこの形
    成された磁場を変化させる磁場変化手段とを、前記塗料
    の前記成形品本体の表面への塗布前に、又は前記塗料の
    塗布後でかつ前記塗膜中に混在した前記磁性体が移動可
    能な状態にあるときに、前記輪郭線の略中央部にて前記
    変化された磁場による磁力線の方向が前記塗膜面と略平
    行となるように形成すると共に、前記変化された磁場の
    磁力線の方向に沿って前記磁性体の塗膜面に対する角度
    及び/又は位置を移動させることを特徴とする輪郭線を
    有する模様が形成された成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の製造方法であって、前記
    磁場形成手段を第1の磁石とし、前記磁場変化手段を第
    2の磁石としたことを特徴とする輪郭線を有する模様が
    形成された成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の製造方法であって、前記
    第2の磁石の極の方向を、前記第1の磁石の極の方向と
    略反対方向に配置したことを特徴とする輪郭線を有する
    模様が形成された成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の製造方法であって、前記
    第2の磁石の極の方向を、前記第1の磁石の極の方向と
    略同一方向に配置したことを特徴とする輪郭線を有する
    模様が形成された成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の製造方法であって、前記
    第2の磁石の極の方向を、前記第1の磁石の極の方向と
    交叉する方向に配置したことを特徴とする輪郭線を有す
    る模様が形成された成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の製造方法であって、前記
    磁場形成手段を第1の磁石とし、前記磁場変化手段を磁
    性材料からなる部材としたことを特徴とする輪郭線を有
    する模様が形成された成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】 所定の形状に成形された成形品本体を支
    持する支持手段と、前記成形品本体の表面に多数の微細
    なフレーク状の磁性体が混在した透明又は半透明な液状
    の塗料を塗布して塗膜を形成する塗膜形成手段と、前記
    塗膜中の磁性体に作用してこれを移動させるのに充分な
    強さの磁場を形成する磁場形成手段と、この形成された
    磁場を変化させる磁場変化手段とを含む輪郭線を有する
    模様が形成された成形品の製造装置。
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