JPH05336915A - 油含有おからの製造方法 - Google Patents

油含有おからの製造方法

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JPH05336915A
JPH05336915A JP4060096A JP6009692A JPH05336915A JP H05336915 A JPH05336915 A JP H05336915A JP 4060096 A JP4060096 A JP 4060096A JP 6009692 A JP6009692 A JP 6009692A JP H05336915 A JPH05336915 A JP H05336915A
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oil
okara
bean curd
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solvent
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JP4060096A
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Toshio Sato
利夫 佐藤
Hitoshi Matsumoto
仁 松本
Tokutaro Miki
徳太郎 三木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 おからの再利用の方法を提供する。 【構成】 おからと油とを、最終的に得られる油含有お
から(脱水状態)中の粗脂肪が20〜85wt%となるよ
うな割合で水性溶媒中に分散した後、溶媒を除去して食
品加工用、健康食品用、医薬品用として好適な油含有お
からを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油含有おからの製造方
法に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】おからは、豆腐の製造にお
いて副生され、通常、調味し煎るなどして食する。しか
し、その再利用率は低く、残りは、そのまま家畜等の餌
として一部利用される他は、産業廃棄物として処理され
る。この場合、おから自体が、腐敗しやすく、含水率が
高く、廃棄処理も困難であった。従っておからの産業上
有用な再利用の方法が、望まれていた。
【0003】
【問題点を解決するための手段】本発明者は、上記問題
点を解決するために鋭意研究の結果、おからが吸油能に
優れていることを見い出し、この知見に基づき、おから
と油とを、最終的に得られる油含有おから(脱水状態)
中の粗脂肪が20〜85wt%となるような割合で水性溶
媒中に分散した後、溶媒を除去することにより、油含有
おからを得た。そしてこのようにして得られた油含有お
からを、製麺、製パン、製菓、及びソーセージ、蒲鉾な
ど練り製品の製造に応用した場合、製品の食味を改善
し、栄養強化にも有用であることから食品加工用の組成
物として優れることを見い出した。また酸化分解されや
すい生理活性を有する油にもこの技術は応用でき、配合
された油の安定性が、油単体に比べ向上することから健
康食品及び医薬品用の組成物としても有用であることを
見い出した。
【0004】以下、本発明を詳説する。本発明の油含有
おからの製造方法において用いられるおからは、豆腐や
豆乳の製造過程で生じる絞りかすを集めた水分を含むお
からでも、これを乾燥させたおからでも良い。またおか
らとともに用いられる油は、通常、人および動物が食す
る若しくは医薬として治療に用いられる油であり、形態
及び成分に特に限定されるものではないが、好ましく
は、炭素数4〜24の飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸及び
それらのエステル類、またこれら脂肪酸を含むりん脂
質、さらに、これらを含む動植物油ならびに合成油、及
びこれらの混合物であっても良い。さらに具体的に説明
すれば、飽和脂肪酸としては、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、ラウリン酸、及びミリスチン酸等が挙げられる。
不飽和脂肪酸としては、パルミトオレイン酸、オレイン
酸、リノール酸、リノレン酸、エイコサペンタン酸、ド
コサヘキサエン酸、及びアラキドン酸等が挙げられる。
動物油としては、イワシ油、ニシン油、タラ油、サメ
油、イカ油、鯨油、イルカ油、フナ油、コイ油、ウナギ
油、ヤツメウナギ油、オキアミ油、サナギ油及びラード
等が挙げられる。また植物油としては、ゴマ油、オリー
ブ油、ナタネ油、大豆油、綿実油、米油、トウモロコシ
油、月見草油、紅花油、パーム油及びヒマシ油などが挙
げられる。
【0005】前記のおからと油は水性溶媒すなわち水単
独または水可溶性アルコールを含有する水から選ばれる
溶媒に分散(「分散」とは「乳化」を含む意味である)
される。ここに水可溶性アルコールとしては、低級脂肪
族アルコールが挙げられるが、エタノールを用いるのが
特に好ましい。おからと油の配合比率は、最終的に得ら
れる油含有おから(脱水状態)中の粗脂肪(おから中に
内在する脂肪を含む)が20〜85wt%となるようにす
る必要がある。その理由は、20wt%未満であると、食
品加工用の組成物としては、風味、口当りのソフト感等
の効果がうすれ、医薬品用の組成物としては、有効成分
の配合量が少なく望むべき効果を得るのに不利であり、
一方85wt%を超えると油分の配合において、均一性を
欠き、乾燥したとき通常の自由流動性に富む粉末を得る
のに、別の添加剤の配合を必要とするからである。
【0006】おからと油とは、上記配合比率において、
界面活性剤を用いることなく、上記水性溶媒中に分散可
能であるが、必要に応じて界面活性剤を加えると、分散
性が更に向上する。界面活性剤としては、高級脂肪酸塩
類、高級アルコール硫酸エステル塩類、アルキルアリル
スルホン酸塩類、脂肪アミン塩類、第四アンモニウム塩
類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキ
シエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエ
ステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエス
テル類、レシチン類が挙げられ、安全性、価格の点か
ら、モノステアリン酸グリセリン、モノパルミチン酸ソ
ルビタン、大豆製レシチン、乳製レシチン及びポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート
80)等が特に好ましい。その配合量は、0.1〜20
w/w %である。
【0007】本発明の方法において、おからと油を水性
溶媒中に分散後の溶媒の除去は、凍結乾燥、噴霧乾燥、
減圧乾燥、遠心分離等により行なわれる。
【0008】以下、おから(固形分)20重量部に対
し、油を50重量部含有させて油含有おからを製造する
場合を例に挙げて、本発明の好ましい態様を説明する。
【0009】おからを固形物重量で0.1〜99.9w/
v %になるように水に加え、粉砕懸濁し、油を加え撹拌
し乳化均一系とする。ここで示した水の量は、特に限定
されないが、好ましくはおから固形物重量に対し300
0%以下が乾燥効率の点で好ましく、100%以上が撹
拌効率の面で好都合である。また、乳化に際して、界面
活性剤(乳化剤)を用いても良いが、ホモジナイザー型
撹拌器を使用すると、おからの粉砕を同時に行ないまた
乳化剤の使用を特に必要としない点で有利である。また
この撹拌速度は、特に限定されないが、撹拌時間を短縮
する点で、1分間500回転以上が好ましい。この時の
乳化状態は、少なくとも10分間以上保てる程度に乳化
安定性を確保することが、油の配合均一性の点で有利で
ある。次に、この様にして得られた乳化液を、凍結乾
燥、噴霧乾燥または減圧濃縮または遠心分離して残渣を
濃縮または乾燥することにより、目的の油含有おからを
得る。この油含有おからは、粉末の性状を示し、粉体中
に液状油分を完全に吸油している。水分含量を50%以
下に除去した油分含有おからは、鮮度が保持し易くなる
が、水分含有率を10%以下に乾燥した油分含有おから
は、さらに安定性に富み自由流動性粉末の性状を示す。
このようにして得られた粉末は、粗脂肪を70wt%以上
含む。また、油の配合量を変えることで、粗脂肪量とし
て20〜85wt%含有するおから粉末を製造することが
出来る。
【0010】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。
【0011】製造例1 水分含有率80%のおから100g(固形分重量20
g)とパーム油45gを水200mlに加え、ホモジナイ
ザー型撹拌器(日本精機製BM−2型)を用い、10,
000rpm で撹拌した。その後、得られた乳化液を凍結
乾燥し本発明の70%パーム油含有おから64.3gを
得た。この粉末は、日本薬学会編衛生試験法・注解(金
原出版・東京)の食品成分試験法(粗脂肪)の項目に記
載される粗脂肪の定量法により、73wt%の粗脂肪を含
むことが確認された。
【0012】製造例2 水分含有率80%のおから100g(固形分重量20
g)と大豆油45gをレシチン6.5gとともに水20
0mlに加え、ホモジナイザー型撹拌器(日本精機製BM
−2型)を用い、10,000rpm で撹拌した。その
後、得られた乳化液を噴霧乾燥し本発明の70%大豆油
含有おから70.55gを得た。この粉末は、日本薬学
会編衛生試験法・注解(金原出版・東京)の食品成分試
験法(粗脂肪)の項目に記載される粗脂肪の定量法によ
り、74wt%の粗脂肪を含むことが確認された。
【0013】製造例3 水分含有率80%のおから100g(固形分重量20
g)とラード45gを水200mlに加え、ホモジナイザ
ー型撹拌器(日本精機製BM−2型)を用い、10,0
00rpm で撹拌した。その後、凍結乾燥し本発明の70
%ラード含有おから60.5gを得た。この粉末中は、
日本薬学会編衛生試験法・注解(金原出版・東京)の食
品成分試験法(粗脂肪)の項目に記載される粗脂肪の定
量法により、72%の粗脂肪を含むことが確認された。
【0014】製造例4〜18 おからに配合される油とその重量を表1に示したように
変化させた以外は製造例1と同様にして、表1に示すよ
うな粗脂肪(wt%)を含む、製造例4〜18の油含有お
からを得た。
【0015】 表1 製造例 配合油 重 量 おから乾燥重量 収 量 粗脂肪 NO. (g) (g) (g) (wt%) 4 イワシ油 45 20 63 73 5 ニシン油 20 20 38 52 6 タラ油 20 20 39 52 7 ヤツメウナギ油 20 20 38 53 8 オキアミ油 20 20 39 52 9 パーム油 80 20 98 82 10 オリーブ油 45 20 64 72 11 ナタネ油 45 20 64 73 12 綿実油 45 20 64 73 13 米 油 45 20 63 72 14 トウモロコシ油 45 20 64 73 15 紅花油 45 20 63 72 16 硬化イワシ油 45 20 64 72 17 硬化ニシン油 45 20 63 72 18 硬化大豆油 45 20 64 71 用途例1 製造例1で得たパーム油含有おからを食パンの製造時に
10w/w %添加し製造したパンと無添加のパンとについ
て、それらの味覚を試験した。食後の感想を聞いたとこ
ろ、油含有おからを添加したパンは「風味が良くなっ
た、口当たりがソフトで、そのソフト感が日持ちす
る。」と試験者全員が回答した。この結果から本発明の
油含有おからが食品加工用組成物として優れていること
がわかる。
【0016】用途例2 製造例7で得たヤツメウナギ油含有おからの30日間の
保存安定性を試験した。その結果を表2に示す。なお、
ここで示す過酸化物価は、日本薬学会編衛生試験法・注
解(金原出版・東京)の食品成分試験法(油脂試験)に
記載されるチオバルビツール酸法で、その過酸化物量を
測定したものである。この結果から、本発明の油含有お
からにおいては、配合された油の安定性が改善され、健
康食品用及び医薬用組成物として優れることが明らかと
なった。
【0017】 表2 チオバルビツール酸価 試験開始直後 30日後 コントロール 0.7 350 製造例 7 0.6 35 用途例3 すけそうだらのすり身100gに食塩1.0gを加え、
製造例3で得たラード配合おから2gを加え、練合し調
味料を加え通常のかまぼこの製法に従い蒲鉾を製造し
た。本発明のラード配合おからを配合すると、蒲鉾の照
り及び舌ざわりが優れ、本発明が蒲鉾製造用組成物とし
て優れることが明かとなった。
【0018】用途例4 脂肪を除いた豚肉100gをミンチし、製造例3で得た
ラード配合おからを5w/v %添加し、さらに乳化安定剤
及び食塩等を含む水を加え、通常の製法でハムを製造し
た。本発明のラード配合おからを配合すると、肉質の弾
性及び風味があり、本発明がハム製造用の組成物として
優れることが明かとなった。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、食品加工用、健康食品
用、医薬品用に用いるに好適な油含有おからの製造方法
が提供された。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 おからと油とを、最終的に得られる油含
    有おから(脱水状態)中の粗脂肪が20〜85wt%とな
    るような割合で水性溶媒中に分散した後、溶媒を除去す
    ることを特徴とする油含有おからの製造方法。
  2. 【請求項2】 おからと油とを溶媒に分散する前にこれ
    らに界面活性剤を加える、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の方法により得
    られた油含有おから。
JP4060096A 1992-03-17 1992-03-17 油含有おからの製造方法 Withdrawn JPH05336915A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006050910A (ja) * 2004-08-10 2006-02-23 Mukogawa Gakuin 脂質代謝改善用の食品組成物およびこれを含有する食品
JP2009201419A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 Beruricchi:Kk 高機能性を有する食品素材の製造方法

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Effective date: 19990518