JPH07133491A - 油溶性物質含有固状物 - Google Patents

油溶性物質含有固状物

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JPH07133491A
JPH07133491A JP5304637A JP30463793A JPH07133491A JP H07133491 A JPH07133491 A JP H07133491A JP 5304637 A JP5304637 A JP 5304637A JP 30463793 A JP30463793 A JP 30463793A JP H07133491 A JPH07133491 A JP H07133491A
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JP
Japan
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oil
soluble substance
silica gel
solid material
soluble
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JP5304637A
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Kenji Yoneda
憲司 米田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非常に安価に提供でき、且つ、魚臭の問題も
ほとんど解消した油溶性物質含有固状物を提供する。 【構成】 液状油溶性物質をシリカゲルに含有せしめ固
状化させてなることをその要旨とする。 【効果】 本発明により得られた固状物は、例えば、魚
油特有の魚臭は若干感じられるが、吸湿してもべとつか
ずさらさらとしており、化学的にも安定し、取扱いが容
易であり、粉末、顆粒、錠剤など各種形態で、飼料,医
薬品,化粧品,食品,着香料,着色料,家庭用品、固形
燃料、これらの原材料、又は加工中間物などとして有効
に利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液状油溶性物質をシリ
カゲルに含有せしめ固状化させてなる油溶性物質含有固
状物に関する。
【0002】
【従来の技術】魚油又は海産動物油脂(以下両者を総称
して単に「魚油」という)中には、多価不飽和脂肪酸、
特にエイコサペンタエン酸(以下「EPA」という)及
びドコサヘキサエン酸(以下「DHA」という)などの
比較的分子量が大きく不飽和度の高い脂肪酸を含有して
いる。
【0003】このような多価不飽和脂肪酸、特にEPA
及びDHAは血清脂質改善作用や血液凝固抑制作用等が
あり、心筋梗塞、脳血栓の予防上有効な物質として知ら
れている。このことから、最近では食品、化粧品、医薬
品工業への使用が増えている。このような多価不飽和脂
肪酸は、カツオ、イカ、イワシ,サバ,マグロ,ハタハ
タ,タラ,シシャモ,サケ,カペリン,アンチョビなど
の魚類、アシカ,アザラシ,トド,オットセイ,セイウ
チ,ミンククジラなどの海産動物、オキアミなどの動物
性プランクトン類の脂や肉から得られる油脂中に数十%
程度含まれている。
【0004】また、これらの多価不飽和脂肪酸のグリセ
リドを含む油脂は、不安定であるため、常法の水蒸気蒸
留,分子蒸留,活性炭処理,活性白土処理などによる精
製も行なわれている。しかし、このような油脂を有効成
分として含有する医薬品,食餌などを得るためには、液
状油であっては利用しにくく、粉状,顆粒状等の使用形
態にすることが望ましい。
【0005】そこで、例えば、液状油溶性物質を糖類に
含有せしめてなる油溶性物質含有固状物は種々知られて
いる。特開昭56−104998号公報では、グルコー
ス、ラクトースなどの糖類に水を加えて、100乃至1
40℃に加熱処理し、多孔質不定粒にした後、これにサ
ラダ油などの液状油溶性物質を添加混合して粉末油脂を
製造している(以下「従来例1」とする)。
【0006】また、特開昭60−214845号公報で
は、澱粉及びレシチンの混合物を大量の水の共存下で1
10乃至140℃に加熱した後、これを噴霧乾燥して粉
末レシチンを製造している(以下「従来例2」とす
る)。
【0007】さらに、特開昭63−22899号公報で
は、液状油溶性物質にマルトース水溶液およびマルトー
スの種晶を含有せしめ、β−マルトース含水結晶を晶出
させるとともに固化せしめることが開示されている(以
下「従来例3」とする)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
1では、糖類を高温加熱するため、得られる粉末油脂が
高い着色度を有していること、及び、高い吸湿性を示す
ことが欠点であった。
【0009】また従来例2では、液状油溶性物質を加水
加圧条件下で高温加熱するため、油溶性物質の劣化が避
けられないだけでなく、その製造に多大のエネルギーを
消費することが欠点であった。
【0010】さらに、従来例3では、特に飼料配合用に
提供するにはコスト高であり、魚臭の問題も依然として
解決されていなかった。
【0011】本発明は、かかる実情に鑑みなされたもの
で、非常に安価に提供でき、且つ、魚臭の問題もほとん
ど解消した油溶性物質含有固状物を提供することを目的
としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、液状油溶性物質をシリカゲルに含有せしめ
固状化させてなることをその要旨とする。
【0013】本発明でいう液状油溶性物質とは、油脂溶
剤に可溶な液状物質であって、例えば、大豆油、ナタネ
油、芥子油、ゴマ油、サンフラワー油、綿実油、パーム
油、カカオバター、牛脂、豚脂、鶏脂、魚油、骨油、硬
化油などの油脂、柑橘類精油、花精油、スパイス油、ペ
パーミント油、スペアミント油、コーラナッツエクスト
ラクト、コーヒーエクストラクトなどの油溶性香辛料、
β−カロチン、パブリカ色素、アナトー色素、クロロフ
ィルなどの油溶性着香料、肝油、ビタミンA、ビタミン
2酪酸エステル、ビタミンE、ビタミンK、ビタミン
Dなどの油溶性ビタミン、エストロゲン、プロゲストロ
ン、アンドロゲン、プロスタグランジンなどの油溶性ホ
ルモン、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイ
コサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸などの多価不飽
和脂肪酸、高級アルコール、ステリン、スクワレンなど
の不ケン化物、レシチン、ケファリンなどの複合脂質な
どがある。
【0014】また、本発明においては、比較的高融点の
油溶性物質、例えば、硬化油、精油、ステリン、高級ア
ルコール、ワックスなどであっても、加熱溶融するか、
又は、アルコール、クロロホルム、エーテルなどの溶剤
に溶解し、液状化して使用することができる。
【0015】本発明で使用するシリカゲルの粒子の形状
は、単粒子が20〜30mm程度の球形微粒子であり、
これが二次,三次にブドウ状に凝集して1つの粒子を形
成しているものが好ましい。市販のものとしては、カー
プレックス(シオノギ製薬)などのシリカゲルが挙げら
れる。
【0016】液状油溶性物質とシリカゲルとの重量比
は、液状油溶性物質1.0に対して、シリカゲルを0.
25〜2.0望ましくは0.5〜0.7の範囲が好適で
ある。
【0017】なお、本発明でいうシリカゲルに液状油溶
性物質を含有せしめる方法としては、目的の油溶性物質
含有固状物が完成されるまでの間に、例えば、混和、混
捏、溶解、浸透、散布、塗布、噴霧、注入などの公知の
方法が適宜選択できる。
【0018】また、液状油溶性物質をシリカゲルに含有
せしめるに際して、適宜な界面活性剤を適宜共存させる
ことも好都合である。また、必要ならば、着香料、着色
料、呈味料、酸化防止剤、安定剤、増量剤などを併用す
ることも有利に実施できる。
【0019】安定剤、増量剤などとしては、例えば、可
溶性澱粉、デキストリン、シクロデキストリン、ブルラ
ン、エルシナン、デキストラン、ザンタンガム、アラビ
アガム、ローカストビーンガム、グアガム、トラガカン
トガム、タマリンドガム、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ペクチン、寒天、ゼ
ラチン、アルブミン、カゼインなどの水溶性高分子など
が有利に利用できる。
【0020】このようにして得られた油溶性物質含有粉
末は、そのままで、又は、必要に応じて、他の有効成
分、増量剤、賦形剤、結合剤、安定剤などを併用して、
更には、顆粒、錠剤、カプセル剤、棒、板、立方体な
ど、適宜な形状に成形して利用することも自由である。
【0021】
【作 用】本発明の油溶性物質含有固状物は、苛酷な加
熱工程もなく、褐変、着色を起こさず、また、香気の揮
散、有効成分の変質、劣化の懸念もなく、更に、実質的
に吸湿性を示さない高品質で安定な固状物である。
【0022】本発明固状物の用途は、それに含有される
油溶性物質の性質によって、例えば、飼料、健康食品、
食品添加物、医薬品、着香料、着色料、化粧品、家庭用
品、固形燃料、これらの原材料又は中間物などとして多
方面に有効に利用できる。
【0023】
【実施例】シオノギ製薬(株)製シリカゲル:商品名カ
ープレックス1重量部に対して、イカオイル2重量部を
直接噴霧すると共に、両者をよく混合し、安定なイカオ
イル含有粉末を得た。
【0024】本実施例品は、このまゝで、又は顆粒,錠
剤などに成形して、健康増進剤、精力剤などとして、ま
た、食品添加物,化粧品配合材料、飼料配合材料などと
しても有効利用できる。
【0025】本発明者らは、この実施例品を使用して、
鶏卵及び卵黄へのEPA及びDHAの移行量をテストし
た。 実験方法:所定鶏舎の254日生育鶏について、供試油
脂無添加区(比較区)、供試油3%添加区、供試油5%
添加区をそれぞれ設け、供試飼料を100g/日・羽
給与し、約30日間飼育した。そして、供試飼料給与開
始(平成5年8月9日)後、満3週間目(平成5年8月
31日)の鶏卵について、次の様なテスト結果を得た。
なお、残飼はほとんどなかった。また、4週間の産卵成
績は、個数的には差がなかった。
【0026】表1は、卵黄重量とEPA及びDHAの分
析値を示した表である。表2は、鶏卵1個当りのEPA
及びDHAの含有量を示した表である。表3は、添加油
脂中のEPA及びDHAの移行率を示した表である。
【表1】
【表2】
【表3】
【0027】
【発明の効果】本発明により得られた固状物は、例えば
魚油特有の魚臭は若干感じられるが、吸湿してもべとつ
かずさらさらとしており、化学的にも安定し、取扱いが
容易であり、粉末、顆粒、錠剤など各種形態で、飼料,
医薬品,化粧品,食品,着香料,着色料,家庭用品、こ
れらの原材料、又は加工中間物などとして有効に利用で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A61K 7/00 7/46 441

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状油溶性物質をシリカゲルに含有せし
    め固状化させてなる油溶性物質含有固状物。
  2. 【請求項2】 固状物の形状が、粉末,顆粒,錠剤,カ
    プセル剤,棒又は板から選ばれる形状をしていることを
    特徴とする請求項1記載の油溶性物質含有固状物。
  3. 【請求項3】 固状物が、配合飼料,医薬品,食品,化
    粧品,家庭用品,着香料,着色料,これらの原材料又は
    加工中間物であることを特徴とする請求項1又は2記載
    の油溶性物質含有固状物。
JP5304637A 1993-11-10 1993-11-10 油溶性物質含有固状物 Pending JPH07133491A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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EP2060189A1 (de) 2003-03-14 2009-05-20 Basf Se Wirkstoffhaltige Adsorbate

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