JPH0987656A - 粉末油脂 - Google Patents
粉末油脂Info
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- JPH0987656A JPH0987656A JP23944195A JP23944195A JPH0987656A JP H0987656 A JPH0987656 A JP H0987656A JP 23944195 A JP23944195 A JP 23944195A JP 23944195 A JP23944195 A JP 23944195A JP H0987656 A JPH0987656 A JP H0987656A
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- Japan
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- acid
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 保存安定性が改良され、風味、品質の劣化が
防止され、種々の食品に容易に利用可能な高度不飽和脂
肪酸含有粉末油脂の提供。 【解決手段】 粉末の油脂を0.5〜30重量%のプル
ランで被覆した粉末油脂。
防止され、種々の食品に容易に利用可能な高度不飽和脂
肪酸含有粉末油脂の提供。 【解決手段】 粉末の油脂を0.5〜30重量%のプル
ランで被覆した粉末油脂。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油脂、特に高度不
飽和脂肪酸を含有した粉末の油脂に高い酸化安定性を付
与し、広く食品等に応用可能な粉末油脂に関するもので
ある。
飽和脂肪酸を含有した粉末の油脂に高い酸化安定性を付
与し、広く食品等に応用可能な粉末油脂に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、わが国においては、人口構造の急
激な老齢化に伴い、成人病、とくに高血圧症、心筋梗塞
症、動脈硬化症、血栓症などが急激に増加しており、大
きな問題となっている。1970年代に、グリーンラン
ドのエスキモー人についての疫学調査によって、魚の摂
取量の多い地域では動脈硬化性疾患による成人病が少な
いという報告[「ザ・ランセット、ジュライ」(The
Lancet、July)第15巻、第117〜11
9ページ(1987年)]がなされて以来、前記疾患に
対する予防作用を有するものとして、エイコサペンタエ
ン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)のよう
な高度不飽和脂肪酸の重要性が注目されてきた。しかし
ながら、高度不飽和脂肪酸、特にエイコサペンタエン酸
やドコサヘキサエン酸は熱や酸素による劣化を受けやす
く、異臭や着色が生じやすいなど、保存安定性が著しく
悪いという欠点を有している。また、これらの脂肪酸の
酸化によって生じる過酸化物は人体に対して有毒である
ことが知られている。エイコサペンタエン酸やドコサヘ
キサエン酸など高度不飽和脂肪酸は酸化されやすく、か
つ不快臭が強くそのままでは多くの量を摂取できないな
どの問題があるため、これらを含む油脂は、たとえば、
ゼラチン軟カプセルでコーティングすることによって、
食品として市販されている。
激な老齢化に伴い、成人病、とくに高血圧症、心筋梗塞
症、動脈硬化症、血栓症などが急激に増加しており、大
きな問題となっている。1970年代に、グリーンラン
ドのエスキモー人についての疫学調査によって、魚の摂
取量の多い地域では動脈硬化性疾患による成人病が少な
いという報告[「ザ・ランセット、ジュライ」(The
Lancet、July)第15巻、第117〜11
9ページ(1987年)]がなされて以来、前記疾患に
対する予防作用を有するものとして、エイコサペンタエ
ン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)のよう
な高度不飽和脂肪酸の重要性が注目されてきた。しかし
ながら、高度不飽和脂肪酸、特にエイコサペンタエン酸
やドコサヘキサエン酸は熱や酸素による劣化を受けやす
く、異臭や着色が生じやすいなど、保存安定性が著しく
悪いという欠点を有している。また、これらの脂肪酸の
酸化によって生じる過酸化物は人体に対して有毒である
ことが知られている。エイコサペンタエン酸やドコサヘ
キサエン酸など高度不飽和脂肪酸は酸化されやすく、か
つ不快臭が強くそのままでは多くの量を摂取できないな
どの問題があるため、これらを含む油脂は、たとえば、
ゼラチン軟カプセルでコーティングすることによって、
食品として市販されている。
【0003】他方、最近簡便に水に溶解して使用する形
態のものとして噴霧乾燥して得られる粉末油脂製品(特
開昭62−126933号公報)が種々検討されてお
り、また、精製魚油などと水和性タンパク質の水溶液と
の水中油型乳化物(特開昭60−102168号公報)
も検討されている。一方、抗血栓性及び抗動脈硬化高活
性を有する組成物として、レシチンを含み、かつエイコ
サペンタエン酸やドコサヘキサエン酸を含有する油脂
(特開昭61−112020号公報)が検討されてい
る。また、高度不飽和脂肪酸を含有する油脂をカゼイン
等の可食性物質により被覆し、その直径が2mm以下の
粒子状である高度不飽和脂肪酸含有製品(特公平2−5
1589)が検討されている。
態のものとして噴霧乾燥して得られる粉末油脂製品(特
開昭62−126933号公報)が種々検討されてお
り、また、精製魚油などと水和性タンパク質の水溶液と
の水中油型乳化物(特開昭60−102168号公報)
も検討されている。一方、抗血栓性及び抗動脈硬化高活
性を有する組成物として、レシチンを含み、かつエイコ
サペンタエン酸やドコサヘキサエン酸を含有する油脂
(特開昭61−112020号公報)が検討されてい
る。また、高度不飽和脂肪酸を含有する油脂をカゼイン
等の可食性物質により被覆し、その直径が2mm以下の
粒子状である高度不飽和脂肪酸含有製品(特公平2−5
1589)が検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】魚油及びエイコサペン
タエン酸、ドコサヘキサエン酸濃縮物のカプセルは手軽
に水に溶かして使用することが困難である上、飲んだ後
のおくびも問題になっている。また、噴霧乾燥により得
られる粉末製品も、水に溶かして飲んだ場合、不快臭が
強く、後味が悪く、そのまま継続的に飲むことが困難で
あり、食品素材として各種食品に配合使用した場合に
も、魚油特有の生臭さが口中に広がり、食事をしようと
する気持ちが失われる。特に、エイコサペンタエン酸や
ドコサヘキサエン酸などの高度不飽和脂肪酸を含む油脂
の粉末製品は、製造後2カ月以上経過した場合に、魚油
臭を強く感じ、飲食しにくくなるという問題が生じる。
本発明の目的は、これらの風味や油脂の劣化に対し、高
い安定性を有する粉末油脂を提供することである。
タエン酸、ドコサヘキサエン酸濃縮物のカプセルは手軽
に水に溶かして使用することが困難である上、飲んだ後
のおくびも問題になっている。また、噴霧乾燥により得
られる粉末製品も、水に溶かして飲んだ場合、不快臭が
強く、後味が悪く、そのまま継続的に飲むことが困難で
あり、食品素材として各種食品に配合使用した場合に
も、魚油特有の生臭さが口中に広がり、食事をしようと
する気持ちが失われる。特に、エイコサペンタエン酸や
ドコサヘキサエン酸などの高度不飽和脂肪酸を含む油脂
の粉末製品は、製造後2カ月以上経過した場合に、魚油
臭を強く感じ、飲食しにくくなるという問題が生じる。
本発明の目的は、これらの風味や油脂の劣化に対し、高
い安定性を有する粉末油脂を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の好ま
しい性質を有する粉末油脂を開発すべく、鋭意研究を重
ねた結果、高度不飽和脂肪酸含有粉末の油脂に特定の割
合で特定の物質を被覆することにより、その目的を達成
しうることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完
成するに至った。すなわち、本発明は、油脂がプルラン
で被覆されてなる粉末油脂であって、プルランの割合が
0.5〜30重量%である粉末油脂である。以下、本発
明を詳細に説明する。
しい性質を有する粉末油脂を開発すべく、鋭意研究を重
ねた結果、高度不飽和脂肪酸含有粉末の油脂に特定の割
合で特定の物質を被覆することにより、その目的を達成
しうることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完
成するに至った。すなわち、本発明は、油脂がプルラン
で被覆されてなる粉末油脂であって、プルランの割合が
0.5〜30重量%である粉末油脂である。以下、本発
明を詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の態様】本発明に芯物質として用いられる
粉末油脂は、粒状粉体であればよく、カゼインなどと油
脂を噴霧あるいは真空乾燥などにより粒状粉体にしたも
のであり、特に、高度不飽和脂肪酸含有油脂が使用され
る。
粉末油脂は、粒状粉体であればよく、カゼインなどと油
脂を噴霧あるいは真空乾燥などにより粒状粉体にしたも
のであり、特に、高度不飽和脂肪酸含有油脂が使用され
る。
【0007】本発明に用いられるプルランは、澱粉を原
料とし、黒酵母の一種であるアウレオバシヂウム プル
ランズ(Aureobasidium Pulluans)を培養して得られ
る水溶性の天然多糖類である。 プルランは酸やアルカ
リまたは熱などに対し安定であり、水溶性、接着性、フ
イルム加工性などを利用して、食品の分野で使用され、
市販されている。本発明の粉末油脂において、プルラン
の割合は0.5〜30重量%、好ましくは1〜25重量
%とすることが必要である。プルランの量が0.5重量
%より少ないと、上記のような油脂中の高度不飽和脂肪
酸の酸化や風味の劣化を防ぐことができず、30重量%
より多いと、プルラン自体の粘度の高さにより作業性が
低下し、相対的に油脂含量が低下するため、結果的に粉
末の油脂の添加量が増えるなどの問題がある。
料とし、黒酵母の一種であるアウレオバシヂウム プル
ランズ(Aureobasidium Pulluans)を培養して得られ
る水溶性の天然多糖類である。 プルランは酸やアルカ
リまたは熱などに対し安定であり、水溶性、接着性、フ
イルム加工性などを利用して、食品の分野で使用され、
市販されている。本発明の粉末油脂において、プルラン
の割合は0.5〜30重量%、好ましくは1〜25重量
%とすることが必要である。プルランの量が0.5重量
%より少ないと、上記のような油脂中の高度不飽和脂肪
酸の酸化や風味の劣化を防ぐことができず、30重量%
より多いと、プルラン自体の粘度の高さにより作業性が
低下し、相対的に油脂含量が低下するため、結果的に粉
末の油脂の添加量が増えるなどの問題がある。
【0008】本発明において、高度不飽和脂肪酸含有油
脂とは高度不飽和脂肪酸を含む油脂を5〜85重量%含
むものであればよい。本発明における高度不飽和脂肪酸
とは炭素数が18以上でかつ不飽和結合3以上の脂肪酸
であって、このようなものとしては、例えばエイコサペ
ンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、α−リノレン酸、ア
ラキドン酸などが挙げられる。本発明では、特に酸化安
定性が極めて悪く、臭いや味の劣化が著しいエイコサペ
ンタエン酸やドコサヘキサエン酸などを含有する油脂に
好適である。本発明におけるエイコサペンタエン酸、ド
コサヘキサエン酸やアラキドン酸を含む油脂としては食
用魚油、すなわちイワシ油、サバ油、ニシン油、マグロ
油、カツオ油、タラ肝油などの魚油を精製したものや濃
縮したものや、バクテリア、クロレラ等から抽出したも
のがある。また、α−リノレン酸を含有する油脂として
は、例えばシソ科植物の実から得られる油脂であるシソ
実油やエゴマ油などがある。また、本発明は、これら高
度不飽和脂肪酸含有油脂と、大豆油、菜種油、パーム
油、オリーブ油、ヤシ油や、これらの油脂あるいは魚油
などを水素添加し、安定化した比較的安定性の高い油脂
と混合したものを粉末化した油脂についても用いること
が可能である。
脂とは高度不飽和脂肪酸を含む油脂を5〜85重量%含
むものであればよい。本発明における高度不飽和脂肪酸
とは炭素数が18以上でかつ不飽和結合3以上の脂肪酸
であって、このようなものとしては、例えばエイコサペ
ンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、α−リノレン酸、ア
ラキドン酸などが挙げられる。本発明では、特に酸化安
定性が極めて悪く、臭いや味の劣化が著しいエイコサペ
ンタエン酸やドコサヘキサエン酸などを含有する油脂に
好適である。本発明におけるエイコサペンタエン酸、ド
コサヘキサエン酸やアラキドン酸を含む油脂としては食
用魚油、すなわちイワシ油、サバ油、ニシン油、マグロ
油、カツオ油、タラ肝油などの魚油を精製したものや濃
縮したものや、バクテリア、クロレラ等から抽出したも
のがある。また、α−リノレン酸を含有する油脂として
は、例えばシソ科植物の実から得られる油脂であるシソ
実油やエゴマ油などがある。また、本発明は、これら高
度不飽和脂肪酸含有油脂と、大豆油、菜種油、パーム
油、オリーブ油、ヤシ油や、これらの油脂あるいは魚油
などを水素添加し、安定化した比較的安定性の高い油脂
と混合したものを粉末化した油脂についても用いること
が可能である。
【0009】プルランを粉末の油脂に被覆する方法とし
ては、造粒時に粉末の油脂とプルラン粉末を混合し、少
量の水などの溶剤を噴霧しながら乾燥する方法や、造粒
時の固結剤として、プルラン溶液を噴霧しながら乾燥す
る方法、プルランと粉末の油脂を水などの溶剤で溶解
し、これを再び乾燥する方法などいずれも用いることが
できる。このようにして得られたプルランで被覆された
粉末油脂は長期間保存しても風味の劣化が非常に少な
く、長期間安心して飲食でき、他の食品と混合されても
その風味や品質を損なうことがない、水や牛乳などに完
全に溶解するなどの特徴を有している。本発明によって
得られた粉末油脂は、例えば、水やお湯、牛乳などに溶
解して飲用することも可能であるし、さらに他の成分と
混合、加工して食品素材とすることも可能である。
ては、造粒時に粉末の油脂とプルラン粉末を混合し、少
量の水などの溶剤を噴霧しながら乾燥する方法や、造粒
時の固結剤として、プルラン溶液を噴霧しながら乾燥す
る方法、プルランと粉末の油脂を水などの溶剤で溶解
し、これを再び乾燥する方法などいずれも用いることが
できる。このようにして得られたプルランで被覆された
粉末油脂は長期間保存しても風味の劣化が非常に少な
く、長期間安心して飲食でき、他の食品と混合されても
その風味や品質を損なうことがない、水や牛乳などに完
全に溶解するなどの特徴を有している。本発明によって
得られた粉末油脂は、例えば、水やお湯、牛乳などに溶
解して飲用することも可能であるし、さらに他の成分と
混合、加工して食品素材とすることも可能である。
【0010】
【実施例】次に実施例、比較例により本発明をさらに詳
細に説明する。 実施例1 縦型ミキサーに高度不飽和脂肪酸含有粉末の油脂(商品
名:NネオパウダーDHA20:20%DHA含有油:
日本油脂株式会社製)400gを入れ、中速で攪拌混合
した。これに対し水25gで溶解したプルラン(商品
名:プルランPF−20:林原商事株式会社製)21g
を攪拌を続けながら滴下、さらにこのミキサーボウル部
を加熱するとともに、乾燥空気を送風し、プルランを溶
解した水を乾燥除去して、5重量%のプルラン被覆粉末
油脂376gを得た。
細に説明する。 実施例1 縦型ミキサーに高度不飽和脂肪酸含有粉末の油脂(商品
名:NネオパウダーDHA20:20%DHA含有油:
日本油脂株式会社製)400gを入れ、中速で攪拌混合
した。これに対し水25gで溶解したプルラン(商品
名:プルランPF−20:林原商事株式会社製)21g
を攪拌を続けながら滴下、さらにこのミキサーボウル部
を加熱するとともに、乾燥空気を送風し、プルランを溶
解した水を乾燥除去して、5重量%のプルラン被覆粉末
油脂376gを得た。
【0011】比較例1 実施例1で使用した高度不飽和脂肪酸含有粉末の油脂で
あるNネオパウダーDHA20をプルランで被覆しない
粉末の油脂としてそのまま比較例1とした。
あるNネオパウダーDHA20をプルランで被覆しない
粉末の油脂としてそのまま比較例1とした。
【0012】実施例1で得られたプルランを被覆した粉
末油脂と、比較例1のプルランを被覆しない粉末の油脂
を、それぞれアルミパウチに50gづついれて含気包装
し、37℃で6ヶ月間保存した。その風味を下記の評価
基準で測定し、過酸化物価(POV)を基準油脂分析試
験法(日本油化学協会)によって測定し、保存安定性の
評価をした。その結果を表1に示した。 [風味の評価] ◎:無味無臭で極めて良好である。 ○:多少油脂臭はあるが良好である。 △:やや不良で魚臭が感じられる。 ×:不良で酸敗臭が強く、食べるとおくびがでた。
末油脂と、比較例1のプルランを被覆しない粉末の油脂
を、それぞれアルミパウチに50gづついれて含気包装
し、37℃で6ヶ月間保存した。その風味を下記の評価
基準で測定し、過酸化物価(POV)を基準油脂分析試
験法(日本油化学協会)によって測定し、保存安定性の
評価をした。その結果を表1に示した。 [風味の評価] ◎:無味無臭で極めて良好である。 ○:多少油脂臭はあるが良好である。 △:やや不良で魚臭が感じられる。 ×:不良で酸敗臭が強く、食べるとおくびがでた。
【0013】
【表1】
【0014】実施例2 流動層造粒機(フロイント産業株式会社製 SFC−M
INI)に高度不飽和脂肪酸含有粉末の油脂であるNネ
オパウダーDHA20を1000gを入れ、空気温度9
0℃で乾燥空気を送風しながら、水100gで溶解した
実施例1で使用したプルラン21gを噴霧、造粒して2
重量%のプルラン被覆粉末油脂926gを得た。得られ
た粉末油脂を実施例1と同様にアルミパウチに50gづ
ついれて含気包装し、37℃で6ヶ月間保存してその保
存安定性の評価し、その結果を表1に示した。
INI)に高度不飽和脂肪酸含有粉末の油脂であるNネ
オパウダーDHA20を1000gを入れ、空気温度9
0℃で乾燥空気を送風しながら、水100gで溶解した
実施例1で使用したプルラン21gを噴霧、造粒して2
重量%のプルラン被覆粉末油脂926gを得た。得られ
た粉末油脂を実施例1と同様にアルミパウチに50gづ
ついれて含気包装し、37℃で6ヶ月間保存してその保
存安定性の評価し、その結果を表1に示した。
【0015】実施例3 縦型ミキサーに高度不飽和脂肪酸含有粉末の油脂である
NネオパウダーDHA20を200gとプルラン50g
を入れ、水200gを添加して低速で攪拌混合した。こ
れを棚温度50℃で真空乾燥し、得られた乾燥物を粉
砕、20メッシュのフルイ掛けをして20重量%のプル
ランを含有する粉末油脂220gを得た。得られた粉末
油脂を実施例1と同様にアルミパウチに50gづつ入れ
て含気包装し、37℃で6ヶ月間保存してその保存安定
性の評価し、その結果を表1に示した。
NネオパウダーDHA20を200gとプルラン50g
を入れ、水200gを添加して低速で攪拌混合した。こ
れを棚温度50℃で真空乾燥し、得られた乾燥物を粉
砕、20メッシュのフルイ掛けをして20重量%のプル
ランを含有する粉末油脂220gを得た。得られた粉末
油脂を実施例1と同様にアルミパウチに50gづつ入れ
て含気包装し、37℃で6ヶ月間保存してその保存安定
性の評価し、その結果を表1に示した。
【0016】実施例4〜6、比較例2〜3 実施例2に準じて、表2に示す配合割合でNネオパウダ
ーDHA20と水100gで溶解したプルランを噴霧し
て流動層造粒した。保存安定性の評価の結果を表2に示
した。
ーDHA20と水100gで溶解したプルランを噴霧し
て流動層造粒した。保存安定性の評価の結果を表2に示
した。
【0017】
【表2】
【0018】表1から、実施例1〜3は12ヶ月後の過
酸化物価(POV)も1以下で風味も良好であるのに対
し、プルランを被覆しない比較例1は12ヶ月後の過酸
化物価(POV)も4.50で高く、風味も悪く酸敗臭
が強くて、食べるとおくびがでた。表2から、実施例4
〜6は6ヶ月後の過酸化物価(POV)も1以下で風味
も良好であるのに対し、プルランが少なくて被覆が不完
全な比較例2は6ヶ月後の過酸化物価(POV)が4.
32で高く風味も悪く酸敗臭が強くて、食べるとおくび
がでた。また、プルランの多すぎる比較例3は粘度が上
昇して被覆ができなかった。以上の結果より、本発明の
範囲内であれば安定な高度不飽和脂肪酸含有粉末油脂を
容易に得ることができる。
酸化物価(POV)も1以下で風味も良好であるのに対
し、プルランを被覆しない比較例1は12ヶ月後の過酸
化物価(POV)も4.50で高く、風味も悪く酸敗臭
が強くて、食べるとおくびがでた。表2から、実施例4
〜6は6ヶ月後の過酸化物価(POV)も1以下で風味
も良好であるのに対し、プルランが少なくて被覆が不完
全な比較例2は6ヶ月後の過酸化物価(POV)が4.
32で高く風味も悪く酸敗臭が強くて、食べるとおくび
がでた。また、プルランの多すぎる比較例3は粘度が上
昇して被覆ができなかった。以上の結果より、本発明の
範囲内であれば安定な高度不飽和脂肪酸含有粉末油脂を
容易に得ることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明によって、従来、酸化安定性が悪
く、品質や風味の劣化などが著しい高度不飽和脂肪酸を
含んだ粉末の油脂を、特定量のプルランで被覆すること
により、作業性も良く、長期間保存しても劣化がなく保
存安定に優れた粉末油脂にすることができ、この粉末油
脂を多くの食品に利用できる。
く、品質や風味の劣化などが著しい高度不飽和脂肪酸を
含んだ粉末の油脂を、特定量のプルランで被覆すること
により、作業性も良く、長期間保存しても劣化がなく保
存安定に優れた粉末油脂にすることができ、この粉末油
脂を多くの食品に利用できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 油脂がプルランで被覆されてなる粉末油
脂であって、プルランの割合が0.5〜30重量%であ
る粉末油脂。 - 【請求項2】 油脂が高度不飽和脂肪酸を含有してなる
請求項1記載の粉末油脂。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23944195A JPH0987656A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | 粉末油脂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23944195A JPH0987656A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | 粉末油脂 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0987656A true JPH0987656A (ja) | 1997-03-31 |
Family
ID=17044825
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23944195A Pending JPH0987656A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | 粉末油脂 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0987656A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001081516A1 (fr) * | 2000-04-25 | 2001-11-01 | Fuji Oil Company, Limited | Composition granulaire contenant de l'huile et procede de production |
JP2002294275A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-09 | Taiyo Kagaku Co Ltd | 粉末油脂 |
WO2015072406A1 (ja) | 2013-11-13 | 2015-05-21 | 不二製油株式会社 | 多価不飽和脂肪酸含有油脂 |
-
1995
- 1995-09-19 JP JP23944195A patent/JPH0987656A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001081516A1 (fr) * | 2000-04-25 | 2001-11-01 | Fuji Oil Company, Limited | Composition granulaire contenant de l'huile et procede de production |
JP2002294275A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-09 | Taiyo Kagaku Co Ltd | 粉末油脂 |
WO2015072406A1 (ja) | 2013-11-13 | 2015-05-21 | 不二製油株式会社 | 多価不飽和脂肪酸含有油脂 |
KR20160085745A (ko) | 2013-11-13 | 2016-07-18 | 후지세유 그룹 혼샤 가부시키가이샤 | 다가 불포화 지방산 함유 유지 |
EP3378323A1 (en) | 2013-11-13 | 2018-09-26 | Fuji Oil Holdings Inc. | Fat containing polyunsaturated fatty acid |
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