JPH0533169B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はフユーエルフイラーリツドの構造に係
り、特に、フユーエルフイラーリツド裏面に設け
たフユーエルフイラーキヤツプの保持構造に関す
る。

〔従来の技術〕 一般に、自動車に燃料を給油する場合には、フ
ユーエルフイラーリツドを開き、フユーエルフイ
ラーキヤツプを外して燃料をフユーエルフイラー
チユーブ内に注入するものである。

この場合、フユーエルフイラーチユーブから外
したフイラーキヤツプの置き場所に困ると共に、
フユーエルフイラーキヤツプを締め忘れ、フユー
エルフイラーリツドを閉じた場合には、車両走行
中にフユーエルフイラーチユーブから燃料が漏
れ、車体のフエンダパネル上を流下しフエンダパ
ネルを汚してしまう場合もある。このような不具
合に対処するため、従来、第７図に示すように、
上記フユーエルフイラーリツド１の裏面にフユー
エルフイラーキヤツプ３を着脱自在に保持できる
係止部４を設け、給油時にフユーエルフイラーキ
ヤツプ３を外した場合には、フユーエルフイラー
リツド１の係止部４にフユーエルフイラーキヤツ
プ３を係止させておき、もしフユーエルフイラー
キヤツプ３を締めずにフユーエルフイラーリツド
１を閉じようとした場合には、フユーエルフイラ
ーキヤツプ３がフエンダパネル５に衝合し、フユ
ーエルフイラーリツド１を閉じることができない
ように構成し、フユーエルフイラーチユーブから
外したキヤツプ３を手軽に保持させることができ
ると共に、フユーエルフイラーキヤツプ３の締め
忘れを防止するようにしたものも提案されていた
（実公昭51−25208号参照）。尚、図中符号６はフ
ユーエルフイラーチユーブである。

〔従来技術の問題点〕

しかしながら、このような従来のフユーエルフ
イラーキヤツプの保持及び締め忘れ防止構造にあ
つては、フユーエルフイラーリツド１のフランジ
部１ａから外方へ更に突出させた形でフユーエル
フイラーキヤツプ３を保持させ、フユーエルフイ
ラーリツド１の裏面２に係止されたフユーエルフ
イラーキヤツプ３をフエンダパネル５に衝合さ
せ、フユーエルフイラーリツド１を閉じることが
できないように構成されていたため、実際にフユ
ーエルフイラーキヤツプ３を締め忘れた場合に
は、フユーエルフイラーキヤツプ３とフエンダパ
ネル５との衝合によりフエンダパネル５の塗膜が
傷付いてしまい発錆の原因ともなつてしまう場合
があつた。そこで本発明の技術的課題は、フユー
エルフイラーリツドにフユーエルフイラーキヤツ
プを手軽に保持させることができ、仮にフユーエ
ルフイラーキヤツプをフユーエルフイラーリツド
に保持させたままフユーエルフイラーリツドを締
めた場合であつても、車体パネルを傷付けること
がないフユーエルフイラーキヤツプの保持構造を
提供することにある。

〔目的達成のための技術的手段〕

上記目的達成のため本発明にあつては、車体パ
ネルに形成した凹部内にフユエルフイラーチユー
ブを配置して該フイラーチユーブの先端部をフユ
エルフイラーキヤツプによつて塞ぐと共に、前記
凹部を開閉自在なフユエルフイラーリツドによつ
て覆う構造において、前記フイラリツドの裏側に
裏板を設けて、この裏板の略中央部に、上方側が
開いた開口部を有して略Ｕ字状に形成され、前記
リツドの開いた状態の時に前記開口部に前記フイ
ラーキヤツプを上方からスライド挿入可能とし前
記フイラーリツド裏側の略中央部に係止して、こ
の状態でのリツドの閉時に、前記フイラーキヤツ
プの少なくとも一部が前記フイラーチユーブの先
端と当接するように形成された、フイラーキヤツ
プの装着部を設けたものである。

〔作用〕

従つて、本発明にあつては、フユエルフイラー
キヤツプをフユエルフイラーリツドの裏側の略中
央部に係止することができ、またフイラーキヤツ
プをフイラーリツドに係止したまゝでは、リツド
の閉時に、前記フイラーキヤツプの少なくとも一
部の前記フイラーチユーブの先端とが当接して、
リツドが閉まらなくなる。

〔実施例〕

以下、添付図面に示す実施例に基づき本発明を
詳細に説明する。

第１図に示すように、本実施例に係るフユーエ
ルフイラーキヤツプの保持構造にあつては、フユ
ーエルフイラーリツド７の裏面８にはフユーエル
フイラーリツド裏板９が設けられており、このフ
ユーエルフイラーリツド裏板９にはＵ字状に形成
されたポケツト部材装着部９ａが設けられてい
る。このポケツト部材装着部９ａにより開口部１
０が形成されていると共に、該開口部１０の下方
には孔部１１が開設されており、さらに、該孔部
１１の上端部には突起部２２が設けられている。
そして、この開口部１０には全体Ｕ字状に形成さ
れたポケツト部材１２が装着されている。このポ
ケツト部材１２は合成樹脂製であつて、上端部に
はそれぞれ外方へ向つてフランジ部１３，１４が
形成されており、該フランジ部１３，１４には係
合溝１５が設けられている。また、下端部には、
第１図及び第４図に示すように、側面略Ｊ字状に
形成されたフツク部材１６が設けられていると共
に、キヤツプ収納開口部１７には周縁フランジ部
１８が形成されており、上記キヤツプ収納開口部
１７の幅ｌはフユーエルフイラーキヤツプ１９の
直径と略同一の長さに形成されている。そして第
２図に示すように、上記フユーエルフイラーリツ
ド裏板９の開口部１０の上端部両側２０，２１に
ポケツト部材１２のフランジ部１３，１４の係合
溝１５を係止させると共にフユーエルフイラーリ
ツド裏板９に形成された開口部１０に上記フツク
部材１６を挿入係止させることにより上記ポケツ
ト部材１２はフユーエルフイラーリツド裏板９の
開口部１０に装着されている。

また、本実施例に係るフユーエルフイラーキヤ
ツプの保持構造においては、第１図に示すよう
に、フユーエルフイラーリツド裏板９に形成され
たポケツト部材装着部９ａとフユーエルフイラー
リツド裏面８との間の間隔ｌ１は、フユーエルフ
イラーキヤツプ１９の厚さｌ２と略同一に形成さ
れている。さらに、ポケツト部材１２のキヤツプ
保持部１２ａの幅ｌ３は、フユーエルフイラーキ
ヤツプ１９の厚さｌ２よりも小さく形成されてい
る。従つて、第３図に示すように、キヤツプ１９
がポケツト部材１２内に収納された場合には、フ
ユーエルフイラーリツド裏面８との間に若干の余
裕をもつて保持されることとなる。また、本実施
例において、キヤツプ把持部１９ａの高さｌ４
は、第３図に示すように、ポケツト部材１２内に
キヤツプ１９が収納された場合には、キヤツプ把
持部１９ａはフユーエルフイラーリツド７の周縁
部７ａよりも外方へ大きく突出するように形成さ
れている。

従つて本実施例に係るフユーエルフイラーキヤ
ツプの保持構造にあつては、給油時にフユーエル
フイラーチユーブ先端部２３からフユーエルフイ
ラーキヤツプ１９を取り外した場合には、第２図
に示すように、該フユーエルフイラーキヤツプ１
９を、フユーエルフイラーリツド７の略中央部に
設けられたポケツト部材１２のキヤツプ収納開口
部１７内へ格納保持することができる。この場
合、本実施例にあつては、ポケツト部材１２には
フランジ部１３，１４及びフツク部材１６が設け
られ、フユーエルフイラーリツド裏板９に確実に
固定されているため、ポケツト部材１２自体のガ
タつきは防止されると共に、フユーエルフイラー
キヤツプ１９を確実に格納保持することができ
る。また、ポケツト部材１２は上端部に至るに従
つて拡開して形成されているため、フユーエルフ
イラーリツド裏板９の開口部１０に装着した場合
には開口部１０に若干の製作誤差があつた時でも
容易に該誤差を吸収することができる。

なおポケツト部材１２を省略し、フユエルフイ
ラーキヤツプ１９を直接フイラーリツド裏板９に
入れてもよい。

さらに、上記の如く、収納されたフユーエルフ
イラーキヤツプ１９の把持部１９ａはフユーエル
フイラーチユーブ側へ大きく突出しているもので
あるため、第３図に示すように、フユーエルフイ
ラーキヤツプ１９がフユーエルフイラーリツド７
に保持されたままの状態でフユーエルフイラーリ
ツド７を閉じた場合には、該把持部１９ａはフユ
ーエルフイラーチユーブ先端部２３に当接する。
従つて、フユーエルフイラーキヤツプ１９がフユ
ーエルフイラーリツド裏板９の開口部１０に装着
されていた場合には、フユーエルフイラーリツド
７を閉めることができず、結果的に、フユーエル
フイラーキヤツプ１９の締め忘れを防止すること
が可能となる。尚、フユーエルフイラーキヤツプ
１９をフユーエルフイラーチユーブ先端部２３に
装着した場合には、該フユーエルフイラーキヤツ
プ１９の把持部１９ａは上記開口部１０内に位置
することとなるため、何ら障害となることもなく
フユーエルフイラーリツド７を閉じることができ
る。

尚、本実施例にあつては、第５図に示すよう
に、ポケツト部材１２の上端部に形成されたフラ
ンジ部１３，１４が断面コ字状に形成された場合
を例に採り説明したが、本実施例に限定されず、
第６図に示すように、フユーエルフイラーリツド
裏板９の上端部２４に掛止されるＬ字状の係止部
２５とフユーエルフイラーリツド裏板９の裏面２
６に当接する支持部２７とにより形成することも
できる。この場合には、上記係止部２５と支持部
２７とをそれぞれ左右２つの型（表型、裏型）に
より作成することができるため、製造型の構造を
より簡略化することが可能であり、製造コストを
低減できる。また、実開昭53−13725号に示され
るように、ねじ込み式のフユーエルフイラーキヤ
ツプを用いる場合には、ねじ部をポケツト部材に
係止するようにし、閉状態のリツドとフユーエル
フイラーチユーブとの間隔によりフユーエルフイ
ラーリツドの全長を大きくすることにより締め忘
れを防止するようにしてもよい。

〔発明の効果〕

本発明は以上のように、フユーエルフイラーリ
ツド裏面の略中央部位にフユーエルフイラーキヤ
ツプを格納保持できるように構成されているた
め、給油時にフユーエルフイラーキヤツプの置き
場所に困ることがなく、またフユーエルフイラー
キヤツプを締め忘れ、フユーエルフイラーリツド
にフユーエルフイラーキヤツプを係止させた状態
のままフユーエルフイラーリツドを閉じた場合で
あつてもフユーエルフイラーキヤツプはフエンダ
パネルに衝合することはない。更に、閉状態のフ
ユーエルフイラーリツドとフユーエルフイラーチ
ユーブ先端との間隔よりもフユーエルフイラーキ
ヤツプの全長を大きくした場合には、該フユーエ
ルフイラーキヤツプをフユーエルフイラーリツド
に取付けた状態のままでフユーエルフイラーリツ
ドを閉じようとした場合であつても、該フユーエ
ルフイラーキヤツプがフユーエルフイラーチユー
ブに当接してリツドを閉じることができないた
め、フユーエルフイラーキヤツプの締め忘れを防
止することができる、という効果をも奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るフユーエルフイラーキヤ
ツプ締め忘れ防止構造の一実施例を示す分解斜視
図、第２図は同様に本発明に係るフユーエルフイ
ラーキヤツプ締め忘れ防止構造の一実施例を示す
斜視図、第３図は第２図に示すフユーエルフイラ
ーリツドを閉じた状態における第２図の−線
断面図、第４図は第１図の−線断面図、第５
図は第２図の−線断面図、第６図はポケツト
部材の他の実施例を示す断面図、第７図は従来の
フユーエルフイラーキヤツプ締め忘れ防止構造を
示す斜視図である。 ７……フユエルフイラーリツド、９……フユー
エルフイラーリツド裏板、１０……開口部、１９
……フユエルフイラーキヤツプ、２３……フユエ
ルフイラーチユーブ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 車体パネルに形成した凹部内にフユエルフイ
   ラーチユーブを配置して該フイラーチユーブの先
   端部をフユエルフイラーキヤツプによつて塞ぐと
   共に、前記凹部を開閉自在なフユエルフイラーリ
   ツドによつて覆う構造において、 前記フイラーリツドの裏側に裏板を設けて、こ
   の裏板の略中央部に、上方側が開いた開口部を有
   して略Ｕ字状に形成され、前記リツドの開いた状
   態の時に前記開口部に前記フイラーキヤツプを上
   方からスライド挿入可能とし前記フイラーリツド
   裏側の略中央部に係止して、この状態でのリツド
   の閉時に、前記フイラーキヤツプの少なくとも一
   部が前記フイラーチユーブの先端と当接するよう
   に形成された、フイラーキヤツプの装着部を設け
   たことを特徴とするフユーエルフイラーキヤツプ
   の保持構造。