JPH0532992A - 潤滑油 - Google Patents

潤滑油

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JPH0532992A
JPH0532992A JP3036349A JP3634991A JPH0532992A JP H0532992 A JPH0532992 A JP H0532992A JP 3036349 A JP3036349 A JP 3036349A JP 3634991 A JP3634991 A JP 3634991A JP H0532992 A JPH0532992 A JP H0532992A
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Kimiya Mizui
井 公 也 水
Kazuyuki Watanabe
邊 和 幸 渡
Hidenori Kashiwa
英 則 栢
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明の潤滑油は、下記式[I]または[II]
で表わされる少なくとも1種類のポリアルキレングリコ
ールポリカーボネートからなる潤滑油基油と、亜燐酸ト
リエステル化合物と、燐酸トリエステル化合物とを含有
している。 R1-OCOO-{[(R3)l-o] m -coo}n-R2 …[I] R6(-O
-CO-O-R7)j …[II] 上記式中、R1、R2、R7は、特定の脂肪族、脂環
族、芳香族、芳香脂肪族の炭化水素基およびグリコール
エーテル基であり、3は特定のアルキレン基であり、
6は特定の炭化水素基である。 【効果】 本発明の潤滑油は、工業用ギヤ油、自動車用エ
ンジン油、自動車用ギヤ油、冷凍機用潤滑油、繊維用潤
滑油、圧延用潤滑油などとして用いることができ、特に
オゾン層非破壊性フロンを用いた冷凍機の潤滑油として
有用性が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、潤滑油に関し、さらに詳
しくは、従来より潤滑性と清浄性の要求が厳しくなった
工業用ギヤ油、自動車用エンジン油、自動車用ギヤ油、
冷凍機用潤滑油、圧延用潤滑油、繊維用潤滑油に使用可
能な、潤滑性、清浄性および電気絶縁性に優れた潤滑
油、特にフロンR−134a、R−152aなどのオゾ
ン層非破壊性のフルオロカーボン水素添加物(HFC 、Hy
drogenated Fluoro Carbon)、フロンR−22、R−1
23、R−124などのオゾン破壊力(Ozone Depletio
n Potential)が小さいクロロフルオロカーボン水素添
加物(HCFC 、Hydrogenated Chlorofluoro Carbon)、
さらにはこれらの混合物を冷媒として使用する冷凍機用
潤滑油として最適な潤滑油に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】潤滑油の種類としては、工業用ギ
ヤ油、エンジン油、冷凍機用潤滑油、繊維用潤滑油、圧
延用潤滑油などが挙げられる。
【0003】工業用ギヤ油は近年、各種産業機械の使用
環境が一段とシビアになるに従って、潤滑性と清浄性の
より高温域までの維持が要求されてきた。特に、焼付け
塗装工程、食品のベーキング工程では潤滑性と清浄性に
より高い性能が要求されてきた。このような用途には、
従来より合成炭化水素系、カルボン酸エステル系もしく
はグリコール系の潤滑油が使用されてきた。
【0004】しかしながら、合成炭化水素系油およびカ
ルボン酸エステル系油は、潤滑性がまだ不十分なうえ、
長時間の加熱で炭化物が生成し、潤滑油としての役割を
高温下では果すことができないという問題点がある。一
方、グリコール系の潤滑油は、長時間の加熱による炭化
物の生成が少ないという長所はあるものの、潤滑性が不
十分なうえ、吸湿性が強いため、潤滑性および耐吸湿性
の改良が望まれていた。
【0005】エンジン油では、自動車エンジンの高性能
化に伴い、より高温、より長時間の潤滑性と清浄分散性
が要求されてきた。このような要求に対して、添加剤の
選択で対応しようとすると添加剤の使用量が多くなるた
め、たとえばマヨネーズスラッジの沈澱析出が生じると
いうような弊害がある。またベース油として、鉱物油と
合成炭化水素系油やカルボン酸エステル系油とを併用す
る試みが従来よりなされている。しかしながら、高温、
長時間の潤滑性と清浄分散性はともに充分でなかった。
一方、上記の自動車エンジン、すなわち4サイクルエン
ジン用潤滑油と異なり、2サイクルエンジン用潤滑油
は、機構上、ガソリンに添加されて燃焼するため、特に
清浄性が重要である。従来、2サイクルエンジン用潤滑
油として、ひまし油やポリブテンなどが使用されている
が、潤滑性と清浄性がともに充分でない。
【0006】自動車用ギヤ油、特にATF用のギヤ油な
どでは摩擦係数を低くし、かつその経時変化を少なくす
る必要がある。そこで、従来は摩擦低減剤や摩擦調整剤
を使用している。しかしながら、これらの添加剤を含む
自動車用ギヤ油は、摩擦係数の経時変化が大きくなると
いう問題点がある。
【0007】冷凍機用潤滑油では、冷媒ガスがオゾン層
非破壊性フロン(HFC)であるR−134a(CH2 F-
CF3 )に変更されるに伴い、従来、冷凍機用潤滑油とし
て使用されてきた鉱物油やアルキルベンゼン類化合物
は、冷媒ガスとの相溶性がないため使用できなくなっ
た。現在、上記冷媒ガス冷凍機用潤滑油としてグリコー
ルエーテル系潤滑油が開発されている。
【0008】たとえば、米国特許第4,755,316 号明細書
には、テトラフルオロエタンと、分子量が300〜2,
000であり、37℃動粘度が約25〜150 cStであ
るポリオキシアルキレングリコールとからなる圧縮冷凍
機用組成物が開示されている。
【0009】しかしながら、このようなグリコールエー
テル系潤滑油は、一般に熱安定性が不充分で、吸湿性が
強く、さらにNBRなどのゴムシール材を収縮させ硬度
を高めてしまうという欠点が指摘されている。
【0010】また、電気冷蔵庫用潤滑油は、電気冷蔵庫
のモーター巻線部が潤滑油と冷媒ガスに曝されるハーメ
ティック構造になっているため、高い電気絶縁性が要求
される。しかしながら、従来のグリコールエーテル系潤
滑油は、電気絶縁性(体積抵抗率)が低いため、電気冷
蔵庫用潤滑油としては使用することができない。
【0011】ところで、最近ポリオールエステルおよび
ヒンダードエステルと称せられるカルボン酸エステル系
潤滑油が、オゾン層非破壊性のフロン(flon=fluoroca
rbon)を冷媒として使用する冷凍機の潤滑油として開発
されている。しかしながら、これらの潤滑油は、加水分
解もしくは熱分解によりカルボン酸を発生させるため、
冷凍機において、カルボン酸による金属の腐食摩耗ある
いは銅メッキ現象が起こる。したがって、これらの潤滑
油においては、冷凍機の耐久性が問題点として挙げられ
ている。また、加水分解もしくは熱分解により発生した
カルボン酸の一部は、過酷な使用条件下で、さらに分解
して炭酸ガスを発生させる。炭酸ガスは、フロン冷媒を
使用する通常の冷凍機システムでは非凝縮性となるた
め、冷凍効率の低下および圧縮過程での温度上昇を招く
結果となり好ましくないとされている。
【0012】繊維用潤滑油では、従来、カルボン酸エス
テル系やグリコール系の潤滑油が使用されているが、潤
滑性と清浄性をともに満足することができない。圧延用
潤滑油では、従来、牛脂を主成分とする潤滑油が使用さ
れている。このような潤滑油は、潤滑性がよく、圧延効
率に優れるものの、清浄性が極端に悪いため残存する牛
脂の洗浄工程が不可欠である。また圧延用潤滑油とし
て、カルボン酸エステル系潤滑油が使用されているが、
この潤滑油は、清浄性が極めて良好であるものの、潤滑
性が悪く実用性が低い。
【0013】米国特許第3,627,810 号明細書では、高級
アルコールの炭酸エステルの製造方法が開示されてお
り、この炭酸エステルは作動油、潤滑油、可塑剤として
有用であるとされている。
【0014】米国特許第3,657,310 号明細書では、式R
OCOO(AO)n R’で表わされる炭酸エステルの製
造方法が開示されている。この炭酸エステルは、分子末
端がアルキル基であり、分子鎖内にポリオキシアルキレ
ン基を有するモノカーボネートであって、潤滑油、作動
油、可塑剤として有用であるとされている。ただし、上
記式において、RおよびR’は一価の脂肪族基であり、
Aは炭素原子数2〜4のアルキレン基であり、nは1以
上の整数である。
【0015】欧州特許第089,709 号明細書では、分子量
100〜270の高級アルコールと、低沸点のアルコー
ル炭酸エステルとのエステル交換によって高級アルコー
ルの炭酸エステルを製造する方法、およびこのような高
級アルコールの炭酸エステルを含有する潤滑油組成物が
開示されている。
【0016】特開昭48-37,568 号公報では、下記の一般
式 R1 O−(X−O−CO−O)n −X−OR2 (式中、R1 およびR2 は同種もしくは異種のものであ
り、そして各々水素原子、脂肪族基、芳香脂肪族基、も
しくは芳香族基、またはアシル基、アルコキシカルボニ
ル基もしくはアリーロキシ基を表わし、nは1から10
までの数を表わし、そしてXは主炭素鎖中に少なくとも
2個の炭素原子を有するアルキレン基を表わし、該分子
鎖は場合によりシクロアルキレン基、アルアルキレン基
もしくはアリーレン基または少なくとも1個のヘテロ原
子を含む)で表わされる炭酸エステルの一つもしくはそ
れ以上を含む動力伝達液が開示されている。
【0017】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、潤滑性、清浄
性、電気絶縁性、およびオゾン層非破壊性フロン(HF
C)、オゾン破壊力が小さいフロン(HCFC)、さら
にはこれらの混合物との相溶性に優れるとともに、カル
ボン酸および炭酸ガスの発生を防止できるような潤滑油
を提供することを目的としている。
【0018】さらに詳しくは、本発明は、特にオゾン層
非破壊性フロンを冷媒として使用する電気冷蔵庫などの
冷凍機用潤滑油として、特に好適に使用することができ
る潤滑油を提供することを目的としている。
【0019】
【発明の概要】本発明に係る潤滑油は、(A)下記の一
般式[I]または[II]で表わされる少なくとも1種類
のポリアルキレングリコールポリカーボネートからなる
潤滑油基油 100重量部と、(B)亜燐酸トリエステ
ル化合物 0.0002〜5重量部と、(C)燐酸トリ
エステル化合物 0〜5重量部とを含有してなることを
特徴としている。
【0020】 R1−OCOO−{[(R3l−O]m−COO}n−R2 …[I] 式[I]において、R1 およびR2 は、それぞれ独立
に、炭素原子数がそれぞれ20以下である脂肪族炭化水
素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基、芳香脂肪
族炭化水素基、および一般式 −[(R4p−O]q−R5 (式中、R4 は炭素原子数2〜20のアルキレン基であ
り、R5 は炭素原子数がそれぞれ20以下である脂肪族
炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基であ
り、pは1〜100の整数であり、qは1〜10の整数
である)で表わされるグリコールエーテル基よりなる群
から選択される基であり、R3 は、炭素原子数2〜20
のアルキレン基であり、lは1〜100の整数であり、
mは1〜10の整数あり、nは1〜100の整数であ
る。
【0021】 R6(−O−CO−OR7j …[II] 式[II]において、R6 は、分子量42〜10,000
の炭化水素基または分子量44〜10,000の酸素原
子を含む炭化水素基であり、jは2〜10の整数であ
り、それぞれのR7 は、独立に、炭素原子数がそれぞれ
20以下である脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、
芳香族炭化水素基、芳香脂肪族炭化水素基、および一般
式 −(R8−O)k−R9 (式中、R8 は炭素原子数2〜20のアルキレン基であ
り、R9 は炭素原子数がそれぞれ20以下である脂肪族
炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基であ
り、kは1〜10の整数である)で表わされるグリコー
ルエーテル基よりなる群から選択される基である。
【0022】本発明に係る潤滑油は、潤滑性、清浄性お
よび電気絶縁性に優れ、また鉱油、エステル系の潤滑油
と比較して、低温での粘度を引き下げることが容易であ
るため、工業用ギヤ油、自動車用エンジン油、自動車用
ギヤ油、カークーラー、電気冷蔵庫などの冷凍機用潤滑
油、繊維用潤滑油、圧延用潤滑油などの用途に広く用い
ることができる。
【0023】また、本発明に係る潤滑油は、上記のよう
な特性に優れるだけでなく、フロンR−134a、R−
152aなどのオゾン層非破壊性フロン、フロンR−2
2、R−123、R−124などのオゾン破壊力が小さ
いクロロフルオロカーボン水素添加物、さらにはこれら
の混合物との相溶性に優れているため、フロンR−13
4a、R−152aなどのオゾン層非破壊性フロン、フ
ロンR−22、R−123、R−124などのオゾン破
壊力が小さいクロロフルオロカーボン水素添加物、さら
にはこれらの混合物を冷媒として使用する冷凍機用潤滑
油として用いることができる。
【0024】また、本発明に係る潤滑油のうち、上記潤
滑油基油(A)、亜燐酸トリエステル化合物(B)およ
び燐酸トリエステル化合物(C)のほかに、上記のよう
なオゾン層非破壊性フロン、オゾン破壊力が小さいクロ
ロフルオロカーボン水素添加物、さらにはこれらの混合
物を含有してなる潤滑油も電気冷蔵庫などの冷凍機用潤
滑油として用いることができる。
【0025】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る潤滑油につい
て具体的に説明する。本発明に係る潤滑油は、特定の潤
滑油基油(A)と、亜燐酸トリエステル化合物(B)
と、燐酸トリエステル化合物(C)とから構成されてい
る。
【0026】まず本発明で用いられる潤滑油基油(A)
の1種である、下記の一般式[I]で表わされるポリア
ルキレングリコールポリカーボネート(オリゴカーボネ
ート)について説明する。
【0027】 R1−OCOO−{[(R3l−O]m−COO}n−R2 …[I] ただし、上記一般式[I]において、R1 およびR
2は、それぞれ独立に、炭素原子数がそれぞれ20以下
である脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭
化水素基、芳香脂肪族炭化水素基、および一般式 −[(R4p−O]q−R5 で表わされるグリコールエーテル基(アルキルオキシア
ルキレン基)よりなる群から選択される基である。
【0028】ここで、R1 およびR2 における脂肪族炭
化水素基の具体的な例としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、s-ブチル
基、t-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペ
ンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、n-ヘプチル
基、イソヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、
n-ノニル基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル
基、n-ウンデシル基、イソウンデシル基、n-ドデシル
基、イソドデシル基、n-トリデシル基、イソトリデシル
基、n-テトラデシル基、イソテトラデシル基、n-ペンタ
デシル基、イソペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、イ
ソヘキサデシル基、n-ヘプタデシル基、イソヘプタデシ
ル基、n-オクタデシル基、イソオクタデシル基、n-ノニ
ルデシル基、イソノニルデシル基、n-アイコサニル基、
イソアイコサニル基などを挙げることができる。
【0029】また、R1 およびR2 における脂環族炭化
水素基の具体的な例としては、シクロヘキシル基、1-シ
クロヘキセニル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチル
シクロヘキシル基、デカヒドロナフチル基、トリシクロ
デカニル基などを挙げることができる。
【0030】さらに、R1 およびR2 における芳香族炭
化水素基の具体的な例としては、フェニル基、o-トリル
基、p-トリル基、m-トリル基、2,4-キシリル基、メシチ
ル基、1-ナフチル基などを挙げることができる。
【0031】さらにまた、R1 およびR2 における芳香
脂肪族炭化水素基の具体的な例としては、ベンジル基、
メチルベンジル基、β-フェニルエチル基(フェネチル
基)、1-フェニルエチル基、1-メチル-1- フェニルエチ
ル基、p-メチルベンジル基、スチリル基、シンナミル基
などを挙げることができる。
【0032】上記グリコールエーテル基(アルキルオキ
シアルキレン基)を表わす一般式において、R4 は炭素
原子数2〜20のアルキレン基であり、R5 は炭素原子
数がそれぞれ20以下である脂肪族炭化水素基、脂環族
炭化水素基、芳香族炭化水素基であり、pは1〜100
の整数であり、qは1〜10の整数である。
【0033】上記R4 におけるアルキレン基の具体的な
例としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、
アミレン基、イソアミレン基、ヘキシン基、イソプロピ
レン基、イソブチレン基、スチレン基、α- メチルスチ
レン基、α,α- ジメチルスチレン基などを挙げること
ができる。
【0034】また、上記R5 における脂肪族炭化水素
基、脂環族炭化水素基および芳香族炭化水素基の具体的
な例としては、それぞれ上述したR1 およびR2 におけ
る脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水
素基の具体的な例として列挙した基と同様の基を挙げる
ことができる。
【0035】上記R3 におけるアルキレン基の具体的な
例としては、上述したR4 におけるアルキレン基の具体
的な例として列挙した基と同様の基を挙げることができ
る。上記一般式[I]おいて、lは、1〜100の整数
であり、mは、1〜10の整数である。
【0036】また、上記一般式[I]におけるnは、1
〜100の整数である。本発明においては、一般式
[I]で表わされるポリアルキレングリコールポリカー
ボネート中に、一般式[I]においてn=0で表わされ
るポリアルキレングリコールポリカーボネートが混在し
ていてもよい。
【0037】本発明で好ましく用いられるポリアルキレ
ングリコールポリカーボネートとしては、 (1) R1-OCOO-{[CH2CH2O]m-COO}n-R2、(2) R1-OCOO-
{[CH2CH(CH3)O]m-COO}n-R2、(3) R1-OCOO-{[CH2C(CH3)
2O]m-COO}n-R2、(4) R1-OCOO-{[(CH2)l-O]m-COO}n-
R2、(5) R1-OCOO-{[(CH2CH(CH3)CH2CH2)l-O]m-COO}n-R
2、(6) R1-OCOO-{[(CH(CH3)CH2CH2CH2)l-O]m-COO}n-R2 などの一般式で表わされるポリアルキレングリコールポ
リカーボネートが挙げられ、特に上記の一般式(1)、
(2)および(4)で表わされるポリアルキレングリコ
ールポリカーボネートが好ましい。また、低温粘度を下
げたい場合には、炭素骨格を分枝タイプにするとよい。
さらに、上記一般式中、mとnの数値は、目的とする用
途にあった粘度を確保するために必要な範囲に、適当に
選ぶことができる。
【0038】上記のような一般式[I]で表わされるポ
リアルキレングリコールポリカーボネートは、たとえば
下記の一般式[A]で表わされる一価アルコール化合物
の少なくとも1種と、下記の一般式[B]で表わされる
オキシアルキレングリコール化合物の少なくとも1種と
を、炭酸エステル過剰の状態でエステル交換させること
によって製造することができる。
【0039】 R1 −OH または R2 −OH …[A] ただし、一般式[A]において、R1 およびR2 は、そ
れぞれ上記一般式[I]におけるR1 およびR2 と同じ
であることを表わす。
【0040】 HO[(R3l−O]m H …[B] ただし、一般式[B]において、R3 、lおよびmは、
それぞれ上記一般式[I]におけるR3 、lおよびmと
同じであることを表わす。
【0041】上記のようなポリアルキレングリコールポ
リカーボネートの製造方法においては、ポリアルキレン
グリコールポリカーボネートの平均分子量は、オキシア
ルキレングリコールおよび一価アルコール化合物の選択
と両者のモル比の設定によって容易にコントロールする
ことができる。したがって、上記のようなポリアルキレ
ングリコールポリカーボネートの製造方法によれば、用
途に応じて要求される広範囲の粘度設定にも容易に応じ
ることができる。
【0042】また、上記のようなポリアルキレングリコ
ールポリカーボネートの製造方法によれば、炭酸エステ
ル結合の導入は、比較的低沸点のアルコールの炭酸エス
テルの過剰存在下で交換エステル化で実施するため、ホ
スゲン法のように猛毒ガスの使用は必要なく、安全面で
も有利である。
【0043】上記のようにして得られるポリアルキレン
グリコールポリカーボネートは、グリコールエーテル類
と比較して潤滑性に優れ、吸湿性が低く、清浄性も良好
であるという特徴を有するので、工業用ギヤ油、自動車
用エンジン油、自動車用ギヤ油、カークーラー、電気冷
蔵庫などの冷凍機用潤滑油、圧延用潤滑油、繊維用潤滑
油に使用することができる。
【0044】次に、本発明で用いられる潤滑油基油
(A)の1種である、下記の一般式[II]で表わされる
ポリアルキレングリコールポリカーボネート(ポリオー
ルカーボネート)について説明する。
【0045】 R6(−O−CO−OR7j …[II] ただし、上記一般式[II]において、R6 は、分子量4
2〜10,000の炭化水素基または分子量44〜1
0,000の酸素原子を含む炭化水素基であり、jは2
〜10の整数であり、それぞれのR7 は、独立に、炭素
原子数がそれぞれ20以下である脂肪族炭化水素基、脂
環族炭化水素基、芳香族炭化水素基、芳香脂肪族炭化水
素基、および一般式 −(R8 −O)k−R9 (式中、R8 は炭素原子数2〜20のアルキレン基であ
り、R9 は炭素原子数がそれぞれ20以下である脂肪族
炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基であ
り、kは1〜10の整数である)で表わされるグリコー
ルエーテル基(アルキルオキシアルキレン基)よりなる
群から選択される基である。
【0046】ここで、R6 の具体的な例としては、トリ
エチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペン
タエチレングリコール、ヘキサエチレングリコールまた
はポリエチレングリコールから実質的に水酸基が脱離し
たエチレングリコール残基、ジプロピレングリコール、
トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコー
ル、ペンタプロピレングリコール、ヘキサプロピレング
リコールまたはポリプロピレングリコールから実質的に
水酸基が脱離したプロピレングリコール残基、オキシエ
チレン・オキシプロピレン共重合体から実質的に水酸基
が脱離した残基、ジペンタエリスリトール、グルコー
ス、フルクトースなどポリオール化合物から実質的に水
酸基が脱離したポリオール残基などを挙げることができ
る。フロンR−134aなどのオゾン層非破壊性フロン
ガスを冷媒として使用する冷凍機用潤滑油の場合には、
6 は上記のようなエチレングリコール残基、プロピレ
ングリコール残基、好ましくは分子量200〜2,00
0のエチレングリコール残基、プロピレングリコール残
基、特に好ましくは分子量200〜2,000のプロピ
レングリコール残基である。
【0047】上記R7 における脂肪族炭化水素基の具体
的な例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、
イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル
基、t-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペ
ンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、n-ヘプチル
基、イソヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、
n-ノニル基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル
基、n-ウンデシル基、イソウンデシル基、n-ドデシル
基、イソドデシル基、n-トリデシル基、イソトリデシル
基、n-テトラデシル基、イソテトラデシル基、n-ペンタ
デシル基、イソペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、イ
ソヘキサデシル基、n-ヘプタデシル基、イソヘプタデシ
ル基、n-オクタデシル基、イソオクタデシル基、n-ノニ
ルデシル基、イソノニルデシル基、n-アイコサニル基、
イソアイコサニル基などを挙げることができる。
【0048】また、R7 における脂環族炭化水素基の具
体的な例としては、シクロヘキシル基、1-シクロヘキセ
ニル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキ
シル基、デカヒドロナフチル基、トリシクロデカニル基
などを挙げることができる。
【0049】さらに、R7 における芳香族炭化水素基の
具体的な例としては、フェニル基、o-トリル基、p-トリ
ル基、m-トリル基、2,4-キシリル基、メシチル基、1-ナ
フチル基などを挙げることができる。
【0050】さらにまた、R7 における芳香脂肪族炭化
水素基の具体的な例としては、ベンジル基、メチルベン
ジル基、β- フェニルエチル基(フェネチル基)、1-フ
ェニルエチル基、1-メチル-1- フェニルエチル基、p-メ
チルベンジル基、スチリル基、シンナミル基などを挙げ
ることができる。
【0051】上記アルキルオキシアルキレン基を表わす
一般式において、R8 は炭素原子数2〜20のアルキレ
ン基であり、R9 は炭素原子数がそれぞれ20以下であ
る脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水
素基であり、kは1〜10の整数である。
【0052】上記R8 におけるアルキレン基の具体的な
例としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、
アミレン基、イソアミレン基、ヘキシン基、イソプロピ
レン基、イソブチレン基、スチレン基、α- メチルスチ
レン基、α,α- ジメチルスチレン基などを挙げること
ができる。
【0053】また、上記R9 における脂肪族炭化水素
基、脂環族炭化水素基および芳香族炭化水素基の具体的
な例としては、それぞれ上述したR7 における脂肪族炭
化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基の具体
的な例として列挙した基と同様の基を挙げることができ
る。
【0054】上記の一般式で表わされるグリコールエー
テル基としては、具体的には、エチレングリコールモノ
メチルエーテル基、ジエチレングリコールモノn-ブチル
エーテル基、トリエチレングリコールモノエチルエーテ
ル基、プロピレングリコールモノメチルエーテル基、ジ
プロピレングリコールモノエチルエーテル基、トリプロ
ピレングリコールモノn-ブチルエーテル基などを挙げる
ことができる。
【0055】フロンR−134aなどのオゾン層非破壊
性フロンガスを冷媒として使用する冷凍機用潤滑油の場
合には、R7 は、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、n-ブチル基等の低級アルキル基、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル基、ジエチレングリコールモノメ
チルエーテル基、トリエチレングリコールモノメチルエ
ーテル基、プロピレングリコールモノメチルエーテル
基、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル基、ト
リプロピレングリコールモノn-ブチルエーテル基等のア
ルキレングリコールモノアルキルエーテル基などが好ま
しい。
【0056】本発明で好ましく用いられるポリアルキレ
ングリコールポリカーボネートとしては、 (1) CH3-OCO-(OC3H6)n-OCOO-CH3、(2) C2H5-OCO-(O
C3H6)n-OCOO-C2H5、(3) (CH3)2CH-OCO-(OC3H6)n-OCOO
-CH(CH3)2、(4) CH3-OCO-(OC2H4)n-OCOO-CH3、(5)
C2H5-OCO-(OC2H4)n-OCOO-C2H5、(6) (CH3)2CH-OCO-(O
C2H4)n-OCOO-CH(CH3)2、(7) CH3-OCO-(OC6H12)n-OCOO
-CH3 、(8) C2H5-OCO-(OC6H12)n-OCOO-C2H5、(9) C
H3-O-C2H4-OCO-(OC3H6)n-OCOO-C2H4-O-CH3、(10) CH3-
O-C3H6-OCO-(OC2H4)n-OCOO-C3H6-O-CH3、(11) CH3-O-C
3H6-OCO-(OC3H6)n-OCOO-C3H6-O-CH3、(12) C{CH2O-[CH
2CH(CH3)O]n-COO-CH3}4、(13) (C7H140-CO-CH2-CH2)2C
H-CH3、(14) (C7H140-CO-CH2-CH2)2C(CH3)2、(13) C7
H140-CO-[OC2H4)m(OC3H6)n]4-O-CO-C7H14を挙げること
ができる。
【0057】上記のような一般式[II]で表わされるポ
リアルキレングリコールポリカーボネートは、たとえば
ポリオール化合物を、比較的低沸点のアルコール炭酸エ
ステルの過剰存在下で塩基性触媒を作用させてエステル
交換させることによって製造することができる。
【0058】また、末端のR7 基がグリコールモノエー
テル基や比較的分子量の大きい炭化水素基の場合には、
前記の反応で適量の一価アルコール(R7 OH)を存在
させて、エステル交換させることもできるし、また前記
の反応後、改めてR7 OHの過剰存在下でエステル交換
させてもよいし、過剰の非対称カーボネート R6−O−
CO−O−R7 (式中、R6 は−CH3 、−C25
−i-C37 などの低級アルキル基、C65−などの低
分子量芳香族基)で直接エステル交換させてもよい。
【0059】本発明においては、アルコール水酸基1個
当りの炭酸エステル仕込みモル数は1.5〜50が好ま
しい。この炭酸エステル仕込みモル数が上記のような範
囲内にあれば、上記一般式[II]で表わされるポリオー
ルカーボネートの収率が高く、しかも、ポリオールカー
ボネートの反応器当りの収率が良好で経済的である。な
お、このような製造方法は、ホスゲン法のように猛毒ガ
スを使用する必要がないため、安全面で好ましい。
【0060】また、この製造方法では、主としてポリオ
キシアルキレングリコールなどのポリオール化合物を適
宜選択するなどすれば、容易にポリアルキレングリコー
ルポリカーボネートの平均分子量をコントロールできる
ので、用途により、要求される広範囲の粘度設定にも容
易に応じることができる。
【0061】本発明で用いられる潤滑油基油(A)は、
上記のような一般式[I]または[II]で表わされる少
なくとも1種類のポリアルキレングリコールポリカーボ
ネートからなる。すなわち、本発明で用いられる潤滑油
基油(A)は、一般式[I]で表わされる1種類または
2種類以上のポリアルキレングリコールポリカーボネー
トからなる場合と、一般式[II]で表わされる1種類ま
たは2種類以上のポリアルキレングリコールポリカーボ
ネートからなる場合と、一般式[I]で表わされる少な
くとも1種類のポリアルキレングリコールポリカーボネ
ートおよび一般式[II]で表わされる少なくとも1種類
のポリアルキレングリコールポリカーボネートからなる
場合とがある。
【0062】本発明に係る潤滑油は、上記のような潤滑
油基油(A)のほかに、亜燐酸トリエステル化合物
(B)を含有している。本発明で用いられる亜燐酸トリ
エステル化合物(B)としては、具体的には、亜燐酸ト
リイソデシル、亜燐酸トリオクチル、亜燐酸トリクレジ
ル、亜燐酸トリフェニル、亜燐酸ジフェニルオクチル、
亜燐酸ジフェニルデシルなどが挙げられる。特に亜燐酸
トリクレジル、亜燐酸トリフェニルが好ましく用いられ
る。
【0063】本発明においては、亜燐酸トリエステル化
合物(B)は、上記潤滑油基油(A)100重量部に対
して、0.0002〜5重量部、好ましくは0.01〜
3.0、さらに好ましくは0.02〜2.0の割合で用
いられる。
【0064】本発明で潤滑油基油として用いられる炭酸
エステル結合を有するポリアルキレングリコールポリカ
ーボネートは、過酷な使用条件の下で、僅かながら炭酸
ガスを発生する。一般に、炭酸ガスは、フロン冷媒を使
用する通常の冷凍機システムでは非凝縮性となるため、
冷凍効率の低下および圧縮過程での温度上昇を招く結果
となり好ましくないとされている。本発明者らは、炭酸
ガスの発生を防止できる添加剤を数多く検討した結果、
上記のような亜燐酸トリエステル化合物が著しく有効で
あることが判った。
【0065】本発明に係る潤滑油は、上記のような潤滑
油基油(A)および亜燐酸トリエステル化合物(B)の
ほかに、燐酸トリエステル化合物(C)を含有してい
る。本発明で用いられる燐酸トリエステル化合物(C)
としては、具体的には、燐酸トリフェニル、燐酸トリク
レジル、燐酸トリオクチル、1,1,3-トリス(2-メチル-4-
ジトリデシルフォスファイト-5-tert-ブチルフェニル)
ブタンなどが挙げられる。特に1,1,3-トリス(2-メチル-
4-ジトリデシルフォスファイト-5-tert-ブチルフェニ
ル)ブタンが好ましく用いられる。
【0066】本発明においては、燐酸トリエステル化合
物(C)は、上記潤滑油基油(A)100重量部に対し
て、0〜5重量部、好ましくは0.01〜3.0、さら
に好ましくは0.02〜2.0の割合で用いられる。
【0067】本発明者らは、炭酸ガスの発生を防止でき
る添加剤を数多く検討した結果、上記のような燐酸トリ
エステル化合物がかなり有効であることが判った。ま
た、燐酸トリエステル化合物は、潤滑性の向上に寄与す
ることが判った。
【0068】本発明に係る潤滑油は、上記のような潤滑
油基油(A)、亜燐酸トリエステル化合物(B)および
燐酸トリエステル化合物(C)のほかに、他の成分を含
めることができる。
【0069】たとえば、本発明に係る潤滑油を工業用ギ
ヤ油、自動車用エンジン油、自動車用ギヤ油として用い
る場合には、潤滑油基油(A)、亜燐酸トリエステル化
合物(B)および燐酸トリエステル化合物(C)のほか
に、他の使用可能な成分として鉱物油、たとえばニュー
トラルオイルやブライトストックなどが配合されていて
もよい。また、液状ポリブテンや液状デセンオリゴマー
などのα- オレフィンオリゴマー、アジピン酸ジイソオ
クチル、セバチン酸ジイソオクチル、セバチン酸ジラウ
リルなどのカルボン酸エステル、植物油が潤滑油に配合
されていてもよい。さらに、本発明では、公知の潤滑油
添加剤、たとえば桜井俊男編「石油製品添加剤」(幸書
房、昭和49年発行)などに記載されている清浄分散剤、
酸化防止剤、耐荷重添加剤、油性剤、流動点降下剤など
の潤滑油添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で、
潤滑油に含めることができる。
【0070】また、本発明に係る潤滑油を冷凍機用潤滑
油として用いる場合には、潤滑油基油(A)、亜燐酸ト
リエステル化合物(B)および燐酸トリエステル化合物
(C)のほかに、他の使用可能な成分としてグリコール
エーテル類、鉱物油、たとえばニュートラルオイルやブ
ライトストックなどが配合されていてもよい。また、液
状ポリブテンや液状デセンオリゴマーなどのα- オレフ
ィンオリゴマー、アジピン酸ジイソオクチル、セバチン
酸ジイソオクチル、セバチン酸ジラウリルなどのカルボ
ン酸エステルや植物油が潤滑油に配合されていてもよ
い。特にオゾン層非破壊性の冷媒ガスとしてHFCたと
えばフロンR−134aを用いる冷凍機用潤滑油の場合
には、添加できる他の成分としては、相溶性の点でグリ
コールエーテル類やカルボン酸エステル類に限られる。
しかしながら、これらの成分の添加量は、耐熱性、フロ
ンR−134aとの相溶性、吸水性を悪化させるため、
添加量は潤滑油全量100重量%に対して60重量%未
満とする必要がある。さらには、フェノール系安定剤、
消泡剤、塩素系冷媒の混入に対する塩素補足剤としての
エポキシ化合物を、本発明に係る潤滑油に配合すること
もできる。また、上述したような公知の潤滑油添加剤が
潤滑油に配合されていてもよい。さらにまた、冷凍機用
潤滑油中に、フロンR−134aなどのオゾン層非破壊
性フロン(HFC)、フロンR−22などのオゾン破壊
力が小さいフロン(HCFC)、さらにはこれらの混合
物を含有させることもできる。
【0071】また、本発明に係る潤滑油を圧延用潤滑
油、金属加工油、繊維用潤滑油などの用途に用いる場合
には、従来通常に実施されているように、適当な乳化剤
を用いて潤滑油基油(A)であるポリアルキレングリコ
ールポリカーボネートを水とのエマルジョンにして使用
することも可能である。
【0072】
【発明の効果】本発明に係る潤滑油は、特定の潤滑油基
油(A)と亜燐酸トリエステル化合物(B)と燐酸トリ
エステル化合物(C)とが特定の割合で配合されてなる
ので、潤滑性、清浄性および電気絶縁性に優れ、また、
鉱油、エステル系の潤滑油と比較して、低温での粘度を
引き下げることが容易であるという効果もある。
【0073】さらに、本発明に係る潤滑油は、潤滑油基
油に起因するカルボン酸および炭酸ガスの発生を防止す
ることができる。したがって、本発明に係る潤滑油は、
工業用ギヤ油、自動車用エンジン油、自動車用ギヤ油、
カークーラー、電気冷蔵庫などの冷凍機用潤滑油、繊維
用潤滑油、圧延用潤滑油などの用途に広く用いることが
できる。
【0074】また、本発明に係る潤滑油は、上記のよう
な特性に優れるだけでなく、フロンR−134a、R−
152aなどのオゾン層非破壊性フロン(HFC)、フ
ロンR−22、R−123、R−124オゾン破壊力が
小さいフロン(HCFC)、さらにはこれらの混合物と
の相溶性に優れているため、これらのフロンを冷媒とし
て使用する電気冷蔵庫などの冷凍機用潤滑油として好適
に用いることができる。
【0075】本発明に係る潤滑油を上記のような潤滑油
として使用した場合の具体的な効果は、以下の通りであ
る。 (1) 工業用ギヤ油 本発明に係る潤滑油は、一般の工業用ギヤ油だけでな
く、特に優れた清浄性と潤滑性が要求されるチェインオ
イルにも使用することができる。 (2) 自動車用エンジン油 本発明に係る潤滑油は、潤滑性と清浄性に優れているた
め、清浄性を重視する最近のエンジン油の高性能化の要
求に応じることができる。また本発明に係る潤滑油にお
いては、清浄分散剤、安定剤などの添加剤の使用量を、
従来の自動車エンジン油の場合と比較してより減量させ
ることができるため、これら添加剤の使用量が多いこと
が原因と推定される、マヨネーズスラッジや保管時の不
溶解分の析出といった問題点も解決することができる。
【0076】さらに、本発明に係る潤滑油は、従来の2
サイクルエンジン用潤滑油と比較して、潤滑性と清浄性
がともに優れているため、4サイクルエンジンだけでな
く、2サイクルエンジン用のエンジン油としても使用す
ることができる。 (3) 自動車用ギヤ油 本発明に係る潤滑油は、潤滑性および清浄性に優れ、し
かも摩擦係数が低く、かつその経時変化が少ない。 (4) 冷凍機用潤滑油 本発明に係る潤滑油は、特定の潤滑油基油(A)と亜燐
酸トリエステル化合物(B)と燐酸トリエステル化合物
(C)とで構成されているため、冷媒ガスとして用いら
れるオゾン層非破壊性のフロンR−134a(CH2 F-CF
3 )に溶解するだけでなく、熱安定性および耐吸湿性に
優れ、しかもNBRなどのゴムシール材の収縮を防止し
てシール効果を保持することができる。また、本発明に
係る潤滑油は、EPDM、SBRに対しても、上記と同
様のシール効果を保持することから、EPDM、SBR
をゴムシール材として用いることができる。 (5) 繊維用潤滑油 本発明に係る潤滑油は、従来のグリコールエーテル系潤
滑油と比較して、潤滑性に優れ、しかも発煙性が少な
い。 (6) 圧延用潤滑油 本発明に係る潤滑油は、従来の牛脂を生成分とする圧延
用潤滑油と同等以上の潤滑性と圧延性を有するととも
に、加熱だけで炭化することなく発揮し、しかも清浄性
に優れているため、洗浄工程を省略することができる。
【0077】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0078】実施例および比較例におけるポリアルキレ
ングリコールポリカーボネート(オリゴカーボネート、
ポリオールカーボネート)および対照品の分析と潤滑油
の性能評価は、以下の試験方法による。 (1) 分析方法 a.平均分子量 (株)島津製作所製GPCシステムを使用し、ポリスチレ
ン基準にて平均分子量を求めた。測定条件を下記に示
す。
【0079】カラム:ポリスチレンゲル4本(G-2000HX
L+G-2000HXL+G-3000HXL+G-4000HXL) 検出器:示差屈
折計 温度 :40℃ 溶媒 :テトラヒドロフラン 溶出速度:0.7ml/分 b.赤外吸収スペクトル 日本分光製赤外分光計A−302でKBr板間に試料を
塗り付けて測定する。 c.NMR分析 一般式[I]の平均n値は、プロトンNMR法[日本電
子(株)製 JNM-GX270] により求める。 (2) 評価方法 a.動粘度 JIS K-2283 b.粘度指数 JIS K-2283 c.低温粘度 ASTM D 2983 d.流動点 JIS K-2269 e.摩擦特性 摩擦係数は、オプチモール製SRV摩擦試験機にて下記
条件で測定する。
【0080】 荷重 :100N 温度 :100℃ 時間 :10分 振幅 :1mm 振動数:50Hz 試験片:ともにSUJ−2製の円板と球との組合せ 摩耗痕は、上記試験後の円板の摩耗痕の深さを表面粗度
計(東京精密社製サーフコム 200B )で測定する。 f.熱安定性 容量100ccのビーカーに試料20gを採り、170
℃、6.5時間オーブンで加熱し、試験前後の重量変化
率、100℃動粘度変化率、全酸価をもって熱安定性を
評価する。変化率、全酸価が小さいほど熱安定性に優れ
ている。 g.フロンR134aとの相溶性 試料油5gを容量200mlの耐圧ガラスシリンダーに採
り、減圧脱気後、フロンR−134aを95g加える。
よく混合し、15℃〜−30℃の範囲で透明ならば相溶
性合格と判断した。 h.炭酸ガス濃度 10gの試料油が充填された試験管(内径22mm、深さ
20cm)の開口部に、長さ方向の中央部にガス導入管を
有すると共に一端部にガス採取袋が装着され他端が解放
されたT型のガラス管が挿入されたゴム栓を装着して試
験管を密封する。次いで、ガス導入管から試験管および
ガラス管内の空気を脱気した後、この試験管内に常圧の
窒素ガスを500ml注入する。その試験管を175℃の
恒温油槽を用いて24時間加熱し、24時間後に試験管
内のガスを採取して、試験油が分解することにより発生
したCO2の採取ガス中における濃度をガスクロマトグ
ラフィーにより下記条件にて測定する。
【0081】カラム:Parapak-Q,3m カラム温度:50℃、キャリアガス:He、40ml/mi
n 検出機:TCD i.体積抵抗率 体積抵抗率は、ASTM D 257に準拠して求め
た。
【0082】
【参考例1】10段シーブトレー式蒸留塔を備えている
容量5リットルのフラスコに、3-ペンタジオール496
g(4.2モル)、メチルヘキサノール(3-メチル体8
7%、5-メチル体13%の混合物)2457g(21.
1モル)、および28重量%のNaOCH3のメタノー
ル溶液1.9gを仕込んだ。この混合物を常圧下に11
0〜160℃で11時間加熱し、生成するメタノールを
留去した。メタノール収率は98.0%であった。
【0083】次いで、この混合物を減圧下(130〜1
0mmHg)に130〜170℃に加熱し、8時間反応さ
せ、メタノール、ジメチルカーボイネート、メチルヘキ
サノール、メチル-メチルヘキシルカーボネートを留去
させた。
【0084】次に用いたNaOCH3のの5倍モル量の
炭酸アンモニウムを含有する水溶液で触媒を失活させ、
水洗した後、ジ-[メチルヘキシル]カーボネートを蒸
留で除去して、ポリカーボネート1300gを得た。
【0085】分析の結果、(C7H15-OCO-C2H4)2CH(CH3)
と、これのカーボネート縮合物が混在していることがわ
かった。また、これは以下のような物性を有していた。
【0086】 100℃動粘度 4.9cSt 40℃動粘度 24.1cSt 流動点 −60℃ 体積抵抗率 2.0×1015オーム・cm
【0087】
【実施例1〜6、比較例1〜3】上記参考例1で製造し
た化合物を基油として、この基油100重量部に対して
表1に記載する量で表1記載の亜燐酸トリエステル[添
加剤(A)]およびその他の添加剤[燐酸トリエステル
化合物]を表1記載の量で配合して混合し冷凍機用潤滑
油を調製した。
【0088】得られた冷凍機用潤滑油の特性を表1に示
す。
【0089】
【表1】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年5月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】本発明で好ましく用いられるポリアルキレ
ングリコールポリカーボネートとしては、 (1) CH3-OCO-(OC3H6)n-OCOO-CH3、(2) C2H5-OCO-(O
C3H6)n-OCOO-C2H5、(3) (CH3)2CH-OCO-(OC3H6)n-OCOO
-CH(CH3)2、(4) CH3-OCO-(OC2H4)n-OCOO-CH3、(5)
C2H5-OCO-(OC2H4)n-OCOO-C2H5、(6) (CH3)2CH-OCO-(O
C2H4)n-OCOO-CH(CH3)2、(7) CH3-OCO-(OC6H12)n-OCOO
-CH3 、(8) C2H5-OCO-(OC6H12)n-OCOO-C2H5、(9) C
H3-O-C2H4-OCO-(OC3H6)n-OCOO-C2H4-O-CH3、(10) CH3-
O-C3H6-OCO-(OC2H4)n-OCOO-C3H6-O-CH3、(11) CH3-O-C
3H6-OCO-(OC3H6)n-OCOO-C3H6-O-CH3、(12) C{CH2O-[CH
2CH(CH3)O]n-COO-CH3}4、(13) (C7H140-CO-CH2-CH2)2C
H-CH3、(14) (C7H140-CO-CH2)2C(CH3)2、(15) C7H140
-CO-[(OC2H4)m(OC3H6)n] l -O-CO-C7H14を挙げることがで
きる。これらの式において、l、mおよびnは、上記一
般式[II]におけるR6が酸素を含む炭化水素基の繰り
返し単位をl個、m個、n個有することを示す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】本発明に係る潤滑油は、上記のような潤滑
油基油(A)のほかに、亜燐酸トリエステル化合物
(B)を含有している。本発明で用いられる亜燐酸トリ
エステル化合物(B)としては、具体的には、亜燐酸ト
リイソデシル、亜燐酸トリオクチル、亜燐酸トリクレジ
ル、亜燐酸トリフェニル、亜燐酸ジフェニルオクチル、
亜燐酸ジフェニルデシルなどが挙げられる。特に亜燐酸
トリクレジル、亜燐酸ジフェニルオクチルが好ましく用
いられる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】本発明においては、亜燐酸トリエステル化
合物(B)は、上記潤滑油基油(A)100重量部に対
して、0.0002〜5重量部、好ましくは0.01〜
3.0重量部、さらに好ましくは0.02〜2.0重量
の割合で用いられる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】本発明においては、燐酸トリエステル化合
物(C)は、上記潤滑油基油(A)100重量部に対し
て、0〜5重量部、好ましくは0.01〜3.0重量
、さらに好ましくは0.02〜2.0重量部の割合で
用いられる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正内容】
【0074】また、本発明に係る潤滑油は、上記のよう
な特性に優れるだけでなく、フロンR−134a、R−
152aなどのオゾン層非破壊性フロン(HFC)、フ
ロンR−22、R−123、R−124などのオゾン破
壊力が小さいフロン(HCFC)、さらにはこれらの混
合物との相溶性に優れているため、これらのフロンを冷
媒として使用する電気冷蔵庫などの冷凍機用潤滑油とし
て好適に用いることができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正内容】
【0082】
【参考例1】10段シーブトレー式蒸留塔を備えている
容量5リットルのフラスコに、3-メチルペンタジオール
496g(4.2モル)、メチルヘキサノール(3-メチ
ル体87%、5-メチル体13%の混合物)2457g
(21.1モル)、ジメチルカーボネート1899g
(21.1モル)および28重量%のNaOCH3のメ
タノール溶液1.9gを仕込んだ。この混合物を常圧下
に110〜160℃で11時間加熱し、生成するメタノ
ールを留去した。メタノール収率は98.0%であっ
た。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0083
【補正方法】変更
【補正内容】
【0083】次いで、この混合物を減圧下(130〜1
0mmHg)に130〜170℃に加熱し、8時間反応さ
せ、メタノール、ジメチルカーボネート、メチルヘキサ
ノール、メチル-メチルヘキシルカーボネートを留去さ
せた。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0089
【補正方法】変更
【補正内容】
【0089】
【表1】
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 137:04) C10N 20:04 30:04 30:06 40:04 40:24 Z 8217−4H 40:25 40:30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記の一般式[I]または[II]
    で表わされる少なくとも1種類のポリアルキレングリコ
    ールポリカーボネートからなる潤滑油基油100重量部
    と、 (B)亜燐酸トリエステル化合物 0.0002〜5重
    量部と、 (C)燐酸トリエステル化合物 0〜5重量部 とを含有してなることを特徴とする潤滑油; R1−OCOO−{[(R3l−O]m−COO}n−R2 …[I] [式[I]中、R1 およびR2 は、それぞれ独立に、炭
    素原子数がそれぞれ20以下である脂肪族炭化水素基、
    脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基、芳香脂肪族炭化
    水素基、および一般式 −[(R4p−O]q−R5 (式中、R4 は炭素原子数2〜20のアルキレン基であ
    り、R5 は炭素原子数がそれぞれ20以下である脂肪族
    炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基であ
    り、pは1〜100の整数であり、qは1〜10の整数
    である)で表わされるグリコールエーテル基よりなる群
    から選択される基であり、 R3 は、炭素原子数2〜20のアルキレン基であり、l
    は1〜100の整数であり、mは1〜10の整数あり、
    nは1〜100の整数である]、 R6(−O−CO−OR7j …[II] [式[II]中、R6 は、分子量42〜10,000の炭
    化水素基または分子量44〜10,000の酸素原子を
    含む炭化水素基であり、jは2〜10の整数であり、 それぞれのR7 は、独立に、炭素原子数がそれぞれ20
    以下である脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香
    族炭化水素基、芳香脂肪族炭化水素基、および一般式 −(R8−O)k−R9 (式中、R8 は炭素原子数2〜20のアルキレン基であ
    り、R9 は炭素原子数がそれぞれ20以下である脂肪族
    炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基であ
    り、kは1〜10の整数である)で表わされるグリコー
    ルエーテル基よりなる群から選択される基である]。
  2. 【請求項2】 前記一般式[I]で表わされるポリアル
    キレングリコールポリカーボネートが、 R1-OCOO-{[CH2CH2O]m-COO}n-R2、 R1-OCOO-{[CH2CH(CH3)O]m-COO}n-R2、 R1-OCOO-{[CH2C(CH3)2O]m-COO}n-R2、 R1-OCOO-{[(CH2)l-O]m-COO}n-R2、 R1-OCOO-{[(CH2CH(CH3)CH2CH2)l-O]m-COO}n-R2、または R1-OCOO-{[(CH(CH3)CH2CH2CH2)l-O]m-COO}n-R2 [これらの式において、R1、R2、l、mおよびnは、
    前記一般式[I]におけるR1、R2、l、mおよびnと
    同様である]で表わされることを特徴とする請求項第1
    項に記載の潤滑油。
  3. 【請求項3】 前記一般式[II]で表わされるポリアル
    キレングリコールポリカーボネートが、 CH3-OCO-(OC3H6)n-OCOO-CH3、 C2H5-OCO-(OC3H6)n-OCOO-C2H5、 (CH3)2CH-OCO-(OC3H6)n-OCOO-CH(CH3)2、 CH3-OCO-(OC2H4)n-OCOO-CH3、 C2H5-OCO-(OC2H4)n-OCOO-C2H5、 (CH3)2CH-OCO-(OC2H4)n-OCOO-CH(CH3)2、 CH3-OCO-(OC6H12)n-OCOO-CH3 、 C2H5-OCO-(OC6H12)n-OCOO-C2H5、 CH3-O-C2H4-OCO-(OC3H6)n-OCOO-C2H4-O-CH3、 CH3-O-C3H6-OCO-(OC2H4)n-OCOO-C3H6-O-CH3、 CH3-O-C3H6-OCO-(OC3H6)n-OCOO-C3H6-O-CH3、または C{CH2O-[CH2CH(CH3)O]n-COO-CH3}4 [これらの式において、nは、前記一般式[II]におけ
    るnと同様である]で表わされることを特徴とする請求
    項第1項に記載の潤滑油。
  4. 【請求項4】 前記潤滑油が冷凍機用潤滑油であること
    を特徴とする請求項第1項に記載の潤滑油。
  5. 【請求項5】オゾン層非破壊性フロンを含有しているこ
    とを特徴とする請求項第4項に記載の潤滑油。
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