JPH05326211A - 電圧非直線抵抗体用磁器組成物 - Google Patents

電圧非直線抵抗体用磁器組成物

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JPH05326211A
JPH05326211A JP4158722A JP15872292A JPH05326211A JP H05326211 A JPH05326211 A JP H05326211A JP 4158722 A JP4158722 A JP 4158722A JP 15872292 A JP15872292 A JP 15872292A JP H05326211 A JPH05326211 A JP H05326211A
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JP
Japan
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voltage
tio
resistance
varistor
resistor
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Pending
Application number
JP4158722A
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English (en)
Inventor
Kenjirou Mihara
賢二良 三原
Koji Hattori
康次 服部
Kazuyoshi Nakamura
和敬 中村
Yasunobu Yoneda
康信 米田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サージ耐量や非直線係数等の優れたバリスタ
特性を得ながら、耐湿性を向上して高温雰囲気中での特
性劣化を回避できる電圧非直線抵抗体用磁器組成物を提
供する。 【構成】 主成分として(Sr1-X-Y BaX CaY )T
iO3 (但し、X≦0.3,Y≦0.25)が98.0〜99.9モル%
と、半導体化剤としてNb,W,Ta,In,Y,ある
いは希土類元素から選ばれた少なくとも1種類の酸化物
が0.1 〜2.0 モル%とからなる素体を形成し、この素体
に金属酸化剤としてCuO,PbO,Bi2 3 ,Sb
2 3 ,V2 5 ,MoO3 の中から選ばれた少なくと
も1種類と、Na2 O,TiO2 (Na2 O>0,Ti
2 >0)とを合わせて0.01〜2.0重量%添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧非直線抵抗体用の
磁器組成物に関し、特にサージ耐量や非直線係数等のバ
リスタ特性に優れ、かつ耐湿性を向上できるように改善
された組成物の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、印加電圧に応じて抵抗値が非直
線的に変化する電圧非直線抵抗体、いわゆるバリスタ
は、電気機器,電子機器で発生する異常高電圧,ノイズ
等を吸収,除去して回路を保護する素子として広く用い
られている。またチタン酸ストロンチウムを主成分とす
る電圧非直線抵抗体は、上記バリスタ特性の機能の他
に、コンデンサとしての機能も有している。このような
抵抗体素子の材料として、従来、特開昭58-16504号公
報, 特開昭58-91602号公報に開示されたものがある。こ
れは、SrTiO3 ,あるいはSr1-X CaX TiO3
(0.01≦X≦0.5)を主成分とし、これに半導体化を促進
するためのNb2 5 ,Ta2 5 ,WO3 ,La2
3 ,CeO2 ,Nd2 3 ,Y2 3 等の酸化物を含有
し、さらにバリスタ特性を向上させるためのNa2 Oの
アルカリ金属酸化物を含有して構成されている。この抵
抗体素子は、上記チタン酸ストロンチウム系素体を高温
焼成して半導体磁器を得た後、この半導体磁器に上記金
属酸化物を塗布し、これを熱処理して製造される。この
粒界酸化型磁器組成物では、アルカリ金属酸化物である
Na2 Oをセラミック粒界に拡散させたことにより、非
直線係数やサージ耐量等の優れたバリスタ特性が得られ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の組成物からなる抵抗体素子では、非直線係数やサー
ジ耐量には優れているものの、耐湿性が低く、高温雰囲
気中での特性の経時変化が大きいという問題があり、こ
の点での改善が要請されている。
【0004】本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされ
たもので、非直線係数やサージ耐量等のバリスタ特性の
向上を図りながら、耐湿性に優れた電圧非直線抵抗体用
磁器組成物を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本件発明者らは、上記耐
湿性が低い点について検討したところ、アルカリ金属は
イオン化傾向が大きいことから、このアルカリ金属が高
温雰囲気中で抵抗体素子の外部電極,あるいは該電極中
のガラスフリットと反応して電極を腐食させ易くしてお
り、この腐食によって抵抗値が大きくなり、その結果特
性を悪化させているのが原因となっている。そしてこの
腐食の問題を解消するために、さらに検討したところ、
組成物の選定,及び含有量を規定することによってバリ
スタ特性とともに耐湿性を向上できることが判明し、本
発明を成したものである。
【0006】そこで本発明は、(Sr1-X-Y BaX Ca
Y )TiO3 (但し、X≦0.3,Y≦0.25)が98.0〜99.9
モル%と、Nb,W,Ta,In,Y,あるいは希土類
元素から選ばれた少なくとも1種類の酸化物が0.1 〜2.
0 モル%とからなる素体に対して、CuO,PbO,B
2 3 ,Sb2 3 ,V2 5 ,MoO3 の中から選
ばれた少なくとも1種類と、Na2 O,TiO2 (Na
2 O>0,TiO2 >0)とを合わせて0.01〜2.0 重量
%含有したことを特徴とする電圧非直線抵抗体用磁器組
成物である。
【0007】ここで、本発明の各含有量を限定した理由
について説明する。上記(Sr1-X-Y BaX CaY )T
iO3 において、Ba量,つまりXを0.3以下とし、C
a量,つまりYを0.25以下としたのは、X及びYが上記
範囲を越えるとサージ耐量が低下して好ましくないから
である。
【0008】また、半導体化剤として、Nb,W,T
a,In,Y,あるいは希土類元素の酸化物を0.1 〜2.
0 モル%としたのは、これらの酸化物を0.1 モル%以下
にするとバリスタ特性が得られないからであり、また2.
0 モル%を越えるとサージ耐量が低下するからである。
【0009】さらに、粒界酸化剤として、上記CuO,
PbO,Bi2 3 ,Sb2 3 ,V2 5 ,MoO3
と、Na2 O,TiO2 とを合わせて0.01〜2.0 重量%
としたのは、上述の高温雰囲気中での腐食の問題を解消
して耐湿性を向上できるからである。この場合、含有量
を0.01重量%以下にするとバリスタ電圧及び非直線係数
が小さくなり、また2.0 重量%を越える場合はサージ耐
量が低下することから、含有量は上記範囲内にするのが
望ましい。
【0010】
【作用】本発明に係る電圧非直線抵抗体用の磁器組成物
によれば、(Sr1-X-Y BaXCaY )TiO3 を主成
分とし、これに半導体化剤としてのNb等や希土類元素
の酸化物を0.1 〜2.0 モル%添加して素体を形成し、こ
の素体に金属酸化物としてCuO等とNa2 O,TiO
2 とを合わせて0.01〜2.0 重量%含有したので、サージ
耐量や非直線係数に優れたバリスタ特性を得ながら、耐
湿性を向上でき、ひいては高温雰囲気中における特性の
経時変化を回避できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。本実施例
では、本発明に係る電圧非直線抵抗体用磁器組成物を製
造し、これにより得られた抵抗体素子の効果を確認する
ために行った特性試験について説明する。まず、本実施
例の抵抗体素子を得るための一製造方法を説明する。
【0012】
【表1】
【0013】表1に示す組成比(モル%)となるよう
に、母材料として、SrCO3 ,TiO2 ,CaC
3 ,BaCO3 を準備するとともに、半導体化剤とし
て、Er23 等の希土類元素等からなる酸化物粉末を
準備する。この各原料粉末を秤量し、これを湿式で混合
した後、乾燥させて1150℃で2時間仮焼成する。
【0014】次に、上記仮焼成体を粉砕した後、酢酸ビ
ニル系樹脂を5重量%添加して混合し、造粒する。次い
で、この造粒物を、プレスで1ton/cm2 の圧力を加えて
直径10mmφ×厚さ1.5mm のペレット状のバリスタ素体を
形成する。次いで、このバリスタ素体を空気中にて1000
℃×2時間加熱焼成した後、続いてH2 :N2 =1:10
0(vol 比) の還元性混合ガス雰囲気中にて1450℃で2時
間加熱焼成し、これにより半導体磁器を得る。
【0015】次に、表1に示す割合(重量%)となるよ
うに、Na2 O,TiO2 及びCuOの金属酸化物粉末
を準備する。この粉末を上記半導体磁器に塗布し、この
後1200℃で5時間熱処理する。これにより上記金属酸化
物が半導体磁器のセラミック粒界に拡散されることとな
る。そして、上記半導体磁器の両主面に銀電極を形成
し、これにより本実施例の電圧非直線抵抗体素子が製造
される。
【0016】
【表2】
【0017】このようにして得られた各電圧非直線抵抗
体素子NO. 1 〜NO. 47の電気的特性を調べた。この特性
試験は、バリスタ電圧V1mA (V),非直線係数α, 静電容
量Cap(μF),サージ電流印加によるバリスタ電
圧,及び非直線係数の変化率ΔV1mA (%),Δα(%)
を測定して行った。これは上記各抵抗体素子に1mAの電
流を流してバリスタ電圧を測定し、5000A/cm2 のサージ
電流を印加したときのバリスタ電圧の変化率と非直線係
数の変化率とを測定した。また、比較するために本発明
の範囲外の組成からなる抵抗体素子を製造し、これにつ
いても同様の試験を行った(表中、*印で付した)。
【0018】表2からも明らかなように、本発明の範囲
外の各試料NO. 6,10,11,15,23,29,3
0,35〜37,40〜42の場合は、いずれも非直線
係数が14以下、V1mA ,又はαの変化率が2桁以上と
なっており、満足できるバリスタ特性が得られていな
い。これに対して、本実施例の各試料NO. 1〜5,7〜
9,12〜14,16〜22,24〜28,31〜3
4,38,39,43〜47の場合は、いずれも非直線
係数が15以上と高い値が得られている。また、サージ
電圧印加後のサージ耐量では、いずれもΔV1mA が+2.
8 〜−4.3 %内で、しかもΔαが−0.4 〜5.6 %となっ
ており、優れたバリスタ特性が得られていることがわか
る。さらに、本実施例の各試料によれば、Baを添加し
たことにより静電容量が9.3 〜17.5μF と大きくなって
おり、このことからBaの添加量を選定することにより
静電容量がコントロールできることがわかる。
【0019】図1は、高温雰囲気中における誘電損失の
経時変化を示す特性図である。この試験は、上記実施例
により得られた試料NO. 3を、温度60℃, 相対湿度(R
H)95%の雰囲気中に長時間放置し、この湿中での誘電
損失の経時変化を調べた。また、比較するために従来の
抵抗素子を採用し、同様の試験を行った。この従来試料
は、Sr0.80Ca0.20TiO3 99.0モル%, Er2 3
0.5 モル%, Na2 O0.5 重量%からなる組成で構成し
た。
【0020】同図からも明らかなように、従来試料の場
合は、約10時間経過した時点から誘電損失の劣化が始ま
っており、時間の経過とともに大きくなっている。これ
に対し本実施例の試料では、1000時間経過してもほとん
ど変化がなく、耐湿性が大幅に改善されていることがわ
かる。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明に係る電圧非直線抵
抗体用磁器組成物によれば、(Sr1-X-Y BaX
Y )TiO3 を主成分とし、これに半導体化剤として
のNb,W,Ta,In,Y,あるいは希土類元素から
選ばれた少なくとも1種類の酸化物を0.1 〜2.0 モル%
添加し、この素体にCuO,PbO,Bi2 3 ,Sb
2 3 ,V2 5 ,MoO3 の中から選ばれた少なくと
も1種類と、Na2 O,TiO2 とを合わせて0.01〜2.
0 重量%含有したので、サージ耐量や非直線係数に優れ
たバリスタ特性が得られるとともに、高温雰囲気中にお
ける耐湿性を向上でき、特性の経時変化を防止できる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による電圧非直線抵抗体素子
の耐湿試験の結果を示す特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 康信 京都府長岡京市天神2丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (Sr1-X-Y BaX CaY )TiO
    3 (但し、X≦0.3,Y≦0.25)が98.0〜99.9モル%と、
    Nb,W,Ta,In,Y,あるいは希土類元素から選
    ばれた少なくとも1種類の酸化物が0.1 〜2.0 モル%と
    からなる素体に対して、CuO,PbO,Bi2 3
    Sb2 3 ,V2 5 ,MoO3 の中から選ばれた少な
    くとも1種類と、Na2 O,TiO2 (Na2 O>0,
    TiO2 >0)とを合わせて0.01〜2.0 重量%含有した
    ことを特徴とする電圧非直線抵抗体用磁器組成物。
JP4158722A 1992-05-25 1992-05-25 電圧非直線抵抗体用磁器組成物 Pending JPH05326211A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114262223A (zh) * 2021-12-29 2022-04-01 安徽工业大学 一种In+Ta共掺杂TiO2基巨介电陶瓷、制备方法及其应用

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114262223A (zh) * 2021-12-29 2022-04-01 安徽工业大学 一种In+Ta共掺杂TiO2基巨介电陶瓷、制备方法及其应用

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Effective date: 20010529