JPH05311133A - 両面テープの製造方法および製造装置 - Google Patents

両面テープの製造方法および製造装置

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JPH05311133A
JPH05311133A JP4121979A JP12197992A JPH05311133A JP H05311133 A JPH05311133 A JP H05311133A JP 4121979 A JP4121979 A JP 4121979A JP 12197992 A JP12197992 A JP 12197992A JP H05311133 A JPH05311133 A JP H05311133A
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Akira Nakasuga
章 中壽賀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】表面平滑性に優れた均一な厚みを有し、かつ高
い凝集力を有する両面テープを製造する方法および装置
を提供することを目的としている。 【構成】離型性の表面を有する、基材2と紫外線透過性
フィルム3とを適宜の間隔を存した状態とし、この間隙
に光反応性組成物4を供給して光反応性組成物層40を
形成し、これを上方から下方へと垂直方向に搬送手段1
0によって搬送するとともに、その搬送過程で紫外線透
過性フィルム3を介して光反応性組成物層40に光照射
5し、該光反応性組成物層40を重合させて粘着剤層を
製造する両面テープ6の製造方法および製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光反応性組成物を利用
した高厚膜の両面テープの製造方法および製造装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、アクリル系粘着剤は、アクリル
系ポリマーを主成分としているため、耐光性、耐侯性、
耐油性などに優れており、また、プラスチックフィルム
や、紙などを表面基材としたアクリル系粘着テープは、
粘着力、凝集力などの粘着性能、および耐熱性、耐侯性
などの耐老化性能に優れているため、広く使用されてい
る。
【0003】例えば、これらの粘弾性製品として代表的
なアクリル系粘着テープの製造方法は、まず、アクリル
酸アルキルエステルおよび、またはメタクリル酸アクリ
ルエステルなどのアクリレート系モノマーを主成分とす
るビニル系モノマーを、有機溶剤で溶液重合して粘着剤
溶液とする、もしくは、水系で乳化重合してエマルジョ
ンとし、これらを基材に塗布または含浸させ、加熱乾燥
して製造していた。
【0004】しかし、上記の製造方法において、粘着剤
溶液を用いる場合は、基材に塗布または含浸した粘着剤
溶液を高温で乾燥するために、多くのエネルギーを必要
とし、また、溶剤による大気汚染を防止するために、大
規模な回収装置を必要とする。しかも、溶剤は引火しや
すいため、安全保持のために充分な安全装置を必要とす
る。特に最近は地球レベルの環境保全の観点からどうし
ても一部溶剤の大気放出が免れないという問題があり、
この方式は撤廃される方向にある。
【0005】一方、エマルジョンを用いる場合は、水を
蒸発させるために、溶剤を用いる場合よりも大きなエネ
ルギーを必要とし、また、性能面でも重合時に混入する
乳化剤により耐水性が低下する。さらに、水溶性モノマ
ーが使用できないため、モノマー種が限定され、粘着テ
ープに要求される多種多様なニーズへの対応力が弱いと
いう不都合があった。
【0006】そこで、従来より、光反応性組成物のモノ
マーを光重合することにより無溶剤化を図るという方法
が提案されている。例えば、特開昭58−125776
号公報には、光反応性組成物のモノマーの表面にポリエ
チレンテレフタレートフィルムのような紫外線透過性の
カバーを被せ、酸素による反応阻害を消去した状態で光
重合することにより、厚膜でしかも高い凝集力を有する
両面テープを製造する方法が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の光重合による製造方法の場合、光重合の際の雰囲気
または溶存する酸素による反応阻害を防御することがで
きるが、次のような不都合を生じることとなる。すなわ
ち、水平方向に移動する基材上に、光反応性組成物を塗
工し、その上に紫外線透過性フィルムを被覆し、このフ
ィルムの表面から紫外線を照射した場合、フィルムを搬
送するロール間でこのフィルムが反応液の自重で撓み、
均一な膜厚みの粘着剤が得られないという不都合を生じ
る。また、この撓みを防止するために、基材のテンショ
ンを大きくすることが考えられるが、この場合、テンシ
ョンによって基材に縦皺が起こり、やはり表面の平滑性
が優れた膜厚みの均一な製品が得られないという不都合
が発生する。
【0008】本発明は、係る実情に鑑みてなされたもの
で、表面平滑性に優れた均一な厚みを有し、かつ高い凝
集力を有する両面テープを製造する方法および装置を提
供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の粘着テープの製造方法は、離型性の表面を有
する、基材と紫外線透過性フィルムとを適宜の間隔を存
した状態とし、この間隙に光反応性組成物を供給して光
反応性組成物層を形成し、これを上方から下方へと垂直
方向に搬送するとともに、その搬送過程で紫外線透過性
フィルムを介して光反応性組成物層に光照射し、該光反
応性組成物層を重合させて粘着剤層を形成するものであ
る。
【0010】また、図1に示すように、本発明の両面テ
ープ6の製造装置1は、離型性の表面を有する、基材2
と紫外線透過性フィルム3とを適宜の間隔を存した状態
とし、この間隙に塗工ロール11によって光反応性組成
物4を供給して光反応性組成物層40を形成し、これを
搬送するとともに、その搬送過程で紫外線透過性フィル
ム3を介して光反応性組成物層40に光照射5し、該光
反応性組成物層40を光重合させて粘着剤層を形成する
ようになされた製造装置1であって、光反応性組成物層
40が形成された基材2および紫外線透過性フィルム3
を、上方から下方へと垂直方向に搬送する搬送ロール1
0が具備されたものである。
【0011】本発明で使用する光反応性組成物のうち、
モノマー主成分は、公知の光重合アクリル粘着剤の合成
に用いられるものであり、具体的には炭素数1〜14の
アルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルおよび
メタクリル酸アルキルエステルからなる群から選択され
る少なくとも1種のアクリレート系モノマー60〜10
0重量%および該アクリレート系モノマーと共重合可能
なビニル系モノマー0〜40重量%を含むものである。
【0012】アクリレート系モノマーとしては、アルキ
ル基の炭素数1〜14、好ましくは4〜12のアクリル
酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステ
ルが用いられ、具体例としては、(メタ)アクリル酸n
−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸
イソノニルなどを挙げることができる。
【0013】これらは、それぞれ単独で、または2種以
上を組み合わせて用いる。粘着性と凝集性のバランスな
どから、通常、ホモポリマーのガラス転移温度が−50
℃以下のアクリル酸アルキルエステルを主成分とし、コ
モノマーとして、低級アルキル基の(メタ)アクリル酸
エステルや下記のビニル系モノマーを用いることが好ま
しい。
【0014】また、アクリレート系モノマーと共重合可
能なビニル系モノマーとしては、カルボキシのような極
性基や中極性の官能基を有することにより粘着剤として
の界面接着力を高め、しかも接着性に悪影響するような
過剰な多官能不飽和化合物成分を含まないような、しか
も低蒸発性のものが好ましい。蒸発性の高いものは光重
合の際に表層部と内部との組成差を生み、性能低下を引
き起こすため好ましくない。
【0015】このような要求品質を満たすものとしては
カルボキシエチルアクリレート、ω−カルボキシ−ポリ
カプロラクトン−モノアクリレート、コハク酸モノヒド
ロキシエチルアクリレート、2−アクリロキシエチルへ
キサヒドロフタル酸がある。上記に挙げた極性モノマー
のうち特にカルボキエチルアクリレートは、上記の要求
性能を満足するのみならず、重合性が高いので好まし
い。その他の使用に適するモノマーはアクリル酸、イタ
コン酸、ビニルピロリドン、アクリロイルモルフォリ
ン、アクリルアミド、アルキルアミノエチル(メタ)ア
クリレート等である。
【0016】また、粘性の付与と、中極性をポリマー中
に導入することによる界面接着力を向上させるために、
例えば、イソボルニルアクリレート、テトラヒドロフル
フリルアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレ
ート、ポリプロピレングリコールアクリレート、ふっ素
アクリレート、シリコンアクリレートなどのビニル系モ
ノマーも用いることができる。ただし、このビニル系モ
ノマーの添加量は、前記したビニル系モノマー100重
量部に対して2〜20重量部の範囲で用いなければなら
ない。これ以上の添加は接着力には好ましい効果を与え
るが、粘着剤のガラス転移温度を高め低温度のタッキネ
スを低下させるからである。
【0017】本発明で使用する光反応性組成物のうち、
光重合開始剤としては、例えば、4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)
ケトン〔ダロキュア2959:メルク社製〕;α−ヒド
ロキシ−α,α’−ジメチル−アセトフェノン〔ダロキ
ュア1173:メルク社製〕;メトキシアセトフェノ
ン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン
などのアセトフェノン系;ベンゾインエチルエーテル、
ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾインエー
テル系;ベンジルジメチルケタールなどのケタール系;
その他、ハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキシド、
アシルホスフォナートなどの単官能光重合開始剤を挙げ
ることができる。
【0018】その配合に好ましい添加量は、前記モノマ
ー成分100重量部に対して、0.1〜5重量部程度で
ある。光照射時のランプ強度が一定条件の場合、得られ
るポリマーの分子量は添加する開始剤量の平方根に反比
例する。言い替えれば目的の粘着剤ポリマー分子量は開
始剤量で制御できる。
【0019】本発明の光反応性組成物においては、耐熱
性や高温での凝集力などを付与するために、上記の光重
合開始剤と共に、多官能ビニル化合物を架橋剤として含
有させるのが好ましい。
【0020】このような架橋剤としては、例えば、ヘキ
サンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、その他エポキシアクリレート、
ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートなど
がある。
【0021】かかる架橋剤は、一般に、前記モノマー成
分100重量部に対して、5重量部以下含有させること
により、光重合反応の過程で重合体分子間に架橋結合が
生じ、粘着性製品の耐熱性が向上する。粘弾性製品が両
面テープの場合には、高温での凝集力が増加し、高温で
の保持力が向上する。
【0022】曲面を有する被着体に対する両面テープの
剥がれ抵抗性は、主にその粘着剤の架橋度に依存してお
り、ゲル分率として70%以下の場合においてこの性能
が発揮される。
【0023】また、高温領域での剪断方向の荷重に対す
る剥がれ抵抗性は粘着剤のゲル分率が50%以上の場合
に高性能となる。
【0024】従って、一般には、このレベルのゲル分率
となるように架橋剤添加量が配合設計される。
【0025】もちろんある特定の用途の場合には設計す
べきゲル分率のレベルが上記の場合と異なる場合もあ
る。
【0026】また、本発明においては、光重合性組成物
に、タッキファイアーと呼ばれる粘着付与樹脂を配合し
てもよい。
【0027】ここで用いられるものとしては、ロジン系
樹脂、変成ロジン系樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェ
ノール樹脂、芳香族変成テルペン樹脂、C5 及びC9
石油樹脂、クマロン樹脂等がある。
【0028】また、本発明においては、光重合性組成物
に、増粘剤やチキソトロープ剤、増量剤や充填剤などの
通常用いられる添加剤を配合してもよい。
【0029】増量剤としては、炭酸カルシウム、酸化チ
タン、クレーなどがある。
【0030】充填剤としては、ガラスバルン、アルミナ
バルン、セラミックバルンなどの無機中空体;ナイロン
ビーズ、アクリルビーズ、シリコンビーズなどの有機球
状体;塩化ビニリデンバルン、アクリルバルンなどの有
機中空体;ポリエステル、レーヨン、ナイロンなどの単
繊維などがある。
【0031】次に、上記光反応性組成物による両面テー
プの製造方法について述べる。
【0032】まず、図1に示すように、搬送ロール10
間に、剥離性の表面を有する、基材2と紫外線透過性フ
ィルム3とを供給し、これら基材2と紫外線透過性フィ
ルム3とを対面させて両者間に適宜の間隔を存した状態
とする。
【0033】ついで、この搬送ロール10の上方に設け
られた塗工ロール11によって谷状となされた空隙部分
に光反応性組成物4を供給し、基材2と紫外線透過性フ
ィルム3との間隙に光反応性組成物4を浸入させ、光反
応性組成物層40を形成しながら搬送ロール10によっ
て上方から下方に搬送する。
【0034】この際、光反応性組成物層40の厚みは、
基材2と紫外線透過性フィルム3との間隙を適宜設定す
ることにより、400μm〜3000μmの範囲の高膜
厚にすることができる。ただし、光反応性組成物4が低
粘度である場合は、該光反応性組成物層40の反応液
が、向かい合った2枚の基材2および紫外線透過性フィ
ルム3のサイドから垂れる場合がある。この場合には、
光反応性組成物4の供給と同時に、該光反応性組成物4
の両サイドに、これら基材2および紫外線透過性フィル
ム3の搬送速度と同速度でスペーサー7を送り込む事に
より、この光反応性組成物4の漏出を防止することがで
きる。
【0035】この漏出防止の為には、光反応性組成物4
の粘度が200cps以上である事が好ましい。
【0036】また、光反応性組成物4中に適当に増粘剤
やチクソ性付与剤を添加する事によっても防止する事が
出来る。この増粘剤としては、ヒュームドシリカやアク
リルゴム等が用いられる。
【0037】そして、紫外線透過性フィルム3の外側か
ら、該紫外線透過性フィルム3を介して光反応性組成物
層40に光照射5し、この光反応性組成物層40を光重
合させて粘着剤層を形成する。
【0038】重合後、粘着剤層の表面の紫外線透過性フ
ィルム3を剥離し、剥離後の粘着剤層、基材2およびス
ペーサ7を巻き取って両面テープ6となる。
【0039】なお、スペーサ7を用いた場合は、特に本
実施例のように、該スペーサ7を粘着剤層および基材2
とともに巻き取る必要はなく、粘着剤層から剥離して、
粘着剤層および基材2のみを巻き取って製品としてもよ
い。
【0040】また、このようにして得られる両面テープ
6は、基材2が剥離ライナーとなった片面剥離タイプの
両面テープ6であるが、紫外線透過性フィルム3を剥離
せずに巻き取ることで、基材2と紫外線透過性フィルム
3とが剥離ライナーとなった両面剥離タイプの両面テー
プ6とすることもできる。
【0041】さらに、本実施例では、粘着剤層中に支持
基材が入っていないノンサポートタイプの両面テープ6
であるが、光反応性組成物層40を形成する際に、光重
合の支障にならない紫外線透過性の支持基材を挿入する
ことでサポートタイプの両面テープ6を製造することも
できる。
【0042】なお、光照射5に用いられるランプ種類と
しては、光開始剤の吸光波長と同じ領域の光波長を発光
するものが用いられ、その例としては低圧水銀灯、中圧
水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、
ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、
メタルハライドランプ等が用いられる。この中でも超高
圧水銀灯は開始剤の活性波長領域の光を効率よく発光
し、得られる高分子の粘弾性的性質を架橋により低下さ
せるような短波長の光や、反応組成物を加熱蒸発させる
ような長波長の光を多く発光しないために好ましい。
【0043】反応効率は用いる光開始剤の活性波長領域
の波長光を有するランプを用いるのが好ましいが、この
点ではケミカルランプが上記光開始剤の活性波長領域の
波長を有する光を発光するので効果的である。
【0044】上記ランプによる反応性組成物への照射強
度は、得られるポリマーの重合度を左右する因子であり
目的製品の性能毎に適宜制御されるのであるが、通常の
アセトフェノン基を有する開裂型の開始剤を配合した場
合その範囲は0.1〜100mW/cm2 が好ましい。
【0045】求める粘着剤の性能によって分子量を適宜
調節する事が必要となるが、その調節は照射面の光強度
によってまた添加する開始剤量によって制御できる。
【0046】また、構造用テープのような特に静的な荷
重に対して剥離抵抗を発現するためには重量平均分子量
が200万から300万で有る事が好ましく、このよう
な精密な分子量調節には連鎖移動剤を添加する系を採用
する事によって可能となる。
【0047】
【作用】本発明の両面テープの製造方法によると、離型
性の表面を有する、基材と紫外線透過性フィルムとを適
宜の間隔を存した状態とし、この間隙に光反応性組成物
を供給して光反応性組成物層を形成し、これを上方から
下方へと垂直方向に搬送するので、光反応性組成物の自
重による撓みが、基材や紫外線透過性フィルムに加わら
ないこととなる。
【0048】また、本発明の両面テープの製造方法によ
ると、光反応性組成物層が形成された基材および紫外線
透過性フィルムを、上方から下方へと垂直方向に搬送す
る搬送手段を具備しているので、光反応性組成物の自重
による撓みを加えることなく、基材と紫外線透過性フィ
ルムとの間隙に光反応性組成物層を形成して搬送するこ
とができる。
【0049】
【実施例】以下、本発明に係る実施例と、これの比較対
象となる比較例とを示し、本発明について優れている所
以を明らかにする。
【0050】
【実施例1】 (1)光反応性組成物の調整 2−エチルヘキシルアクリレート95g、アクリル酸5
g、イルガキュア184(チバガイギィ社製商品名)
0.2g、アクリルゴム3gを混合攪拌した。さらに、
この光反応性組成物に対しヒュームドシリカを2g添加
し、ホモジナイザーで30分高速攪拌した。溶存する気
泡を減圧で除いた。
【0051】B型粘度計で測定した粘度は1000cp
sであった。 (2)両面テープの製造 図1に示す粘着テープ6の製造装置1を用い、上記光反
応性組成物4で粘着テープ6を製造した。ただし、基材
2としては、離型紙を用い、紫外線透過性フィルム3と
しては、離型処理を施した厚み38μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム(PETフィルム)を用いた。
また、塗工ロール11間および搬送ロール10間の空隙
が1000μmとなるように設定した。光反応性組成物
4の供給から両面テープ6の巻取りまでの距離は3mと
し、離型紙とPETフィルムとの間に挟み込まれた光反
応性組成物層40に対しては、PETフィルムを介し
て、ケミカルランプを光源として紫外線を光照射5し
た。照射面での光強度は2mW/cm2 であった。 (3)性能評価 両面テープ6の粘着剤層をステンレスプレートに接着
し、PETフィルムで裏打ちして180°剥離力を測定
したところ、剥離速度300mm/minで2.5kg
/25mm幅であった。
【0052】得られたテープの表面は平滑であり、サイ
ドからの液垂れは無く、剥離衝撃は起きなかった。
【0053】
【比較例1】搬送ロールによる搬送を、水平方向にした
以外は、上記実施例1と同様にして両面テープを製造し
た。
【0054】搬送時にテンションをあげたところ基材で
ある離型紙に縦皺がより、得られた粘着テープの表面に
は縦皺があった。
【0055】このテンションを次第に下げて行ったとこ
ろ、離型紙の縦皺が無くなったが、該離型紙が搬送ロー
ル間で撓み、その部分で重合したテープはテープ幅が変
動すると共に膜厚みが平滑ではなかった。
【0056】得られたテープをステンレスプレートに接
着したところ、テープの山なりの部分は該プレートに接
着したが、谷の部分は接着できなかった。
【0057】PETフィルムをバッキングとして剥離力
を測定したが、非接着面で剥離衝撃が起こり、殆ど抵抗
無しに剥がれた。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の製造方法に
よると、光反応性組成物の自重による撓みを、基材や紫
外線透過性フィルムに加えることがないので、この撓み
による膜厚の変化を防止し、均一な厚みで平滑性に優れ
た両面テープを製造することができる。また、この撓み
がないので、基材のテンションを上げることなく縦皺の
ない良好な両面テープを製造することができる。
【0059】また、本発明の製造装置によると、光反応
性組成物の自重による撓みを加えることなく、基材と紫
外線透過性フィルムとの間隙に光反応性組成物層を形成
して搬送することができるので、この撓みによる膜厚の
変化を防止し、均一な厚みで平滑性に優れた両面テープ
を製造することができる。また、この撓みがないので、
基材のテンションを上げることなく縦皺のない良好な両
面テープを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る両面テープの製造装置の一例を示
す概略側面図である。
【符号の説明】
1 製造装置 10 搬送ロール(搬送手段) 2 基材 3 紫外線透過性フィルム 4 光反応性組成物 40 光反応性組成物層 5 光照射 6 両面テープ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離型性の表面を有する、基材と紫外線透
    過性フィルムとを適宜の間隔を存した状態とし、この間
    隙に光反応性組成物を供給して光反応性組成物層を形成
    し、これを上方から下方へと垂直方向に搬送するととも
    に、その搬送過程で紫外線透過性フィルムを介して光反
    応性組成物層に光照射し、該光反応性組成物層を重合さ
    せて粘着剤層を形成することを特徴とする両面テープの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 離型性の表面を有する、基材と紫外線透
    過性フィルムとを適宜の間隔を存した状態とし、この間
    隙に光反応性組成物を供給して光反応性組成物層を形成
    し、これを搬送するとともに、その搬送過程で紫外線透
    過性フィルムを介して光反応性組成物層に光照射し、該
    光反応性組成物層を重合させて粘着剤層を形成するよう
    になされた両面テープの製造装置であって、 光反応性組成物層が形成された基材および紫外線透過性
    フィルムを、上方から下方へと垂直方向に搬送する搬送
    手段が具備されたことを特徴とする両面テープの製造装
    置。
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Cited By (6)

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