JPH05310574A - ピロキシカム錠及びその製造法 - Google Patents
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Abstract
子溶液を加えて造粒し、得られた造粒物を用いて錠剤化
することを特徴とするピロキシカム錠の製造法及びこの
製造法により得られたピロキシカム錠。 【効果】 本発明の製造法を用いて製造したピロキシカ
ム錠は、カプセル剤と同様に溶出性、吸収性が良好であ
る。
Description
及び吸収性が良好な錠剤及びその製造法に関する。
作用を有する非ステロイド系の抗炎症剤であって、現在
カプセル剤として市販されており、1日1回の服用で有
効血中濃度が得られる持続性のある優れた治療薬であ
る。しかしながら、ピロキシカムは水に難溶であること
からそのままでは吸収が十分ではない。そこで、数ミク
ロンから10ミクロン程度に粉砕した微粒子化ピロキシ
カムを用いてカプセル剤としたものが市販されている。
るため、カプセル剤に比較して同じ薬物量でもその形状
は小さくなり、服用しやすくなる。従って、カプセル剤
よりも錠剤を好む人が多く、ピロキシカムについても錠
剤の開発が強く望まれていた。
ロキシカムを用いて、直接打錠法又は湿式打錠法により
錠剤を調製すると、得られた錠剤は、カプセル剤に比べ
溶出が悪く、吸収性が十分でないという欠点がある。
ては、アルギニンやリジンとのピロキシカム塩(ヨーロ
ッパ特許第66458号明細書)、エチレンジアミン、
モノエタノールアミン及びジエタノールアミンとのピロ
キシカム塩(ヨーロッパ特許第66459号明細書)、
ピロキシカムと天然アルブミンとの組成物(特開平2−
88522号公報)などの方法が開示されている。しか
しながら、これらは、いずれも注射剤や軟膏・クリーム
などに関するもので錠剤において、溶解や吸収性を向上
させる方法は見出されていない。
は、溶出性及び吸収性の良好なピロキシカム含有錠剤を
提供することにある。
明者らは吸収性良好なピロキシカム含有錠剤を得るべく
鋭意研究を行なった結果、ピロキシカムと乳糖との混合
物を水溶性高分子溶液を用いて造粒し、これを用いて常
法により錠剤とすれば、溶出性及び吸収性が良好な錠剤
が得られることを見出し、本発明を完成した。
の混合物に水溶性高分子溶液を加えて造粒し、得られた
造粒物を用いて錠剤化することを特徴とするピロキシカ
ム錠の製造法及び該製造法によって得られたピロキシカ
ム錠を提供するものである。
るものであれば、特に限定されず用いることができる
が、結晶の大きなものより、粒径の小さい粉末のものが
好ましい。また使用量は、ピロキシカムに対して2.5
〜20重量倍、特に3〜6重量倍とすることが好まし
い。なお、乳糖以外の糖類、例えば白糖やD−マンニッ
トでは本発明の効果を奏し得ないことから、本発明の効
果は乳糖特有のものであると考えられる。
は、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリ
ドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げら
れる。水溶性高分子の配合量はピロキシカムに対して
0.03〜0.1重量倍、特に0.03〜0.06重量
倍とすることが好ましい。この水溶性高分子は、溶媒に
溶解して用いる。ここで用いる溶媒としては、水溶性高
分子を溶解するものであれば特に限定されるものではな
いが、エタノール、メタノール、塩化メチレン等の有機
溶媒が好ましく、就中、医薬品であることを考慮すると
エタノールが特に好ましい。
シカムに乳糖を混合する。ここで、ピロキシカムは、1
〜10μの粒径のものを用いるのが好ましい。ピロキシ
カムと乳糖の混合はバーチカルグラニュレーターなどの
撹拌型混合機やV型混合機等を用いるのが好ましい。次
いで、当該混合物に水溶性高分子溶液を加えて、造粒す
る。造粒手段は特に制限されず、例えば、混合に用いた
撹拌型混合機で撹拌造粒するか、又は流動層造粒機で流
動層造粒するのが好ましい。得られた造粒物の錠剤化
は、常法に従えばよく、結晶セルロース(商品名:アビ
セルPH301等)や乳糖等の通常医薬品に用いられる
賦形剤とタルクなどの滑沢剤を添加し、直接打錠すれば
本発明のピロキシカム錠が得られる。この際デンプン等
の崩壊剤等を添加することもでき、また、湿式打錠法で
錠剤を製造してもよい。
シカム錠は、カプセル剤と同様に溶出性及び吸収性が良
好である。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下、実施例1〜9、比較例1及び2並びに対照例に示
す如く、ピロキシカム錠等を製造した。
gと乳糖2000gをとり、混合機(バーチカルグラニ
ュレーターFM−VG−25、パウレック(株))を用
いて混合後、5%ヒドロキシプロピルセルロースのエタ
ノール溶液360gで撹拌造粒を行い、これを50℃で
乾燥し、アビセルPH301、結晶乳糖(100M)、
タルクとステアリン酸マグネシウムを添加し、ロータリ
ー打錠機(RT−S15−T35、菊水製作所(株))
で、直径7mmの平型の1錠160mgの錠剤を得た。
gと乳糖1600gをとり、混合機(バーチカルグラニ
ュレーターFM−VG−25、パウレック(株))を用
いて混合後、5%ヒドロキシプロピルセルロースのエタ
ノール溶液280gで撹拌造粒を行い、実施例1と同様
にして、直径7mmの平型の1錠105mgの錠剤を得た。
gと乳糖2400gをとり、混合機(バーチカルグラニ
ュレーターFM−VG−25、パウレック(株))を用
いて混合後、5%ヒドロキシプロピルセルロースのエタ
ノール溶液560gで撹拌造粒を行い、実施例1と同様
にして、直径7mmの平型の1錠105mgの錠剤を得た。
gと乳糖1600gをとり、混合機(バーチカルグラニ
ュレーターFM−VG−25、パウレック(株))を用
いて混合後、5%ヒドロキシプロピルセルロースのエタ
ノール溶液400gで撹拌造粒を行い、実施例1と同様
にして、直径7mmの平型の1錠105mgの錠剤を得た。
gと乳糖800gをとり、混合機(バーチカルグラニュ
レーターFM−VG−25、パウレック(株))を用い
て混合後、5%ヒドロキシプロピルセルロースのエタノ
ール溶液320gで撹拌造粒を行い、実施例1と同様に
して、直径7mmの平型の1錠105mgの錠剤を得た。
gと乳糖2400gをとり、混合機(バーチカルグラニ
ュレーターFM−VG−25、パウレック(株))を用
いて混合後、5%ヒドロキシプロピルセルロースのエタ
ノール溶液560gで撹拌造粒を行い、実施例1と同様
にして、直径6mmの平型の1錠85mgの錠剤を得た。
gと乳糖1600gをとり、混合機(バーチカルグラニ
ュレーターFM−VG−25、パウレック(株))を用
いて混合後、5%ヒドロキシプロピルセルロースのエタ
ノール溶液400gで撹拌造粒を行い、実施例1と同様
にして、直径6mmの平型の1錠85mgの錠剤を得た。
gと乳糖800gをとり、混合機(バーチカルグラニュ
レーターFM−VG−25、パウレック(株))を用い
て混合後、5%ヒドロキシプロピルセルロースのエタノ
ール溶液320gで撹拌造粒を行い、実施例1と同様に
して、直径6mmの平型の1錠85mgの錠剤を得た。
g、乳糖1520g、アセビルPH3011 1200
gをとり、混合機(バーチカルグラニュレーターFM−
VG−25、パウレック(株))を用いて混合後、5%
ヒドロキシプロピルセルロースのエタノール溶液720
gで撹拌造粒を行い、これを50℃で乾燥し、タルクと
ステアリン酸マグネシウムを添加しロータリー打錠機
(RT−S15−T35、菊水製作所(株))で、直径
7mmの平型の1錠160mgの錠剤を得た。これを、湿式
打錠法で製造した実施例9の錠剤とした。
り、V型混合機(V−10型、徳寿製作所(株))を用
いて20分混合しロータリー打錠機(RT−S15−T
35、菊水製作所(株))で、直径7mmの平型の1錠1
60mgの錠剤を得た。これを、直接打錠法で製造した比
較例1の錠剤とした。
り、V型混合機(V−10型、徳寿製作所(株))を用
いて20分混合しロータリー打錠機(RT−S15−T
35、菊水製作所(株))で、直径7mmの平型の1錠1
60mgの錠剤を得た。これを、直接打錠法で製造した比
較例2の錠剤とした。
り、V型混合機(V−10型、徳寿製作所(株))を用
いて20分混合しパークデービスカプセル充填機で2号
カプセルに充填し、カプセル剤を得た。
ロキシカム錠等の溶出試験をパドル法(回転数:100
rpm、試験液:水)にて行った。この結果を表13及
び図1に示す。
溶性高分子を含まないため溶出が悪く、これに比べ実施
例1、9及びカプセル剤の溶出は優れていることが判
る。
溶出試験を行った。結果を表14及び図2に示す。
量比率が1:4及び1:3の実施例2、3の錠剤は、
1:2及び1:1の実施例4、5の錠剤の溶出よりも速
いことがわかる。
付した。結果を表15及び図3に示す。
量比率が1:3の実施例6の錠剤は、1:2及び1:1
の実施例7、8の錠剤の溶出よりも速いことがわかる。
Claims (4)
- 【請求項1】 ピロキシカム及び乳糖の混合物に水溶性
高分子溶液を加えて造粒し、得られた造粒物を用いて錠
剤化することを特徴とするピロキシカム錠の製造法。 - 【請求項2】 乳糖の添加量が、ピロキシカムに対して
2.5〜20重量倍である請求項1記載のピロキシカム
錠の製造法。 - 【請求項3】 水溶性高分子の添加量が、ピロキシカム
に対して0.03〜0.1重量倍である請求項1記載の
ピロキシカム錠の製造法。 - 【請求項4】 ピロキシカム及び乳糖の混合物に水溶性
高分子溶液を加えて造粒し、得られた造粒物を用いて錠
剤化したことを特徴とするピロキシカム錠。
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