JPH05310063A - 自動車のインストルメントパネル構造 - Google Patents

自動車のインストルメントパネル構造

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Publication number
JPH05310063A
JPH05310063A JP4143516A JP14351692A JPH05310063A JP H05310063 A JPH05310063 A JP H05310063A JP 4143516 A JP4143516 A JP 4143516A JP 14351692 A JP14351692 A JP 14351692A JP H05310063 A JPH05310063 A JP H05310063A
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JP
Japan
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knee
instrument panel
knee protector
end portion
occupant
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Application number
JP4143516A
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English (en)
Inventor
雅年 ▲高山▼
Masatoshi Takayama
Sachiko Miyamae
佐智子 宮前
Isao Hirashima
功 平島
Kenji Nonaka
健次 野中
Shingo Kunihiro
真吾 國廣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 乗員の膝部が当接することにより変形して該
膝部を保護するニープロテクタが内装された自動車のイ
ンストルメントパネルの構造において、上記ニープロテ
クタ配設位置周辺のインストルメントパネルの構造に改
良を加えることにより、インストルメントパネルにニー
プロテクタが当接しても該ニープロテクタによる衝撃の
吸収、緩和機能を向上させ得るインストルメントパネル
構造を提供することを目的とする。 【構成】 前端部20aより乗員の膝部(イ)の前方に
位置する後端部20bにかけて略U字状に形成されたニ
ープロテクタ20の変形時に、その後端部20bの変形
軌跡と干渉するインストルメントパネル本体10の平面
部10cに該後端部20bを収納させ得る逃がし部30
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のインストルメン
トパネル構造、特に、乗員の膝部に対応位置させて配置
されて膝部が当接することにより変形して該膝部を保護
するニープロテクタが内装された自動車のインストルメ
ントパネルの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車においては、急制動時等において
乗員を保護するために種々の安全対策が講じられてい
る。例えば、実開平3−53358号公報によれば、所
定荷重で変形可能となるように略U字状に屈曲した板部
材により形成されたニープロテクタが、乗員の膝部前方
のインストルメントパネル内に配置されており、急制動
時等において乗員の膝がニープロテクタに当接した場合
には、該ニープロテクタを変形させて膝に作用する衝撃
を吸収、緩和することにより、乗員の膝を保護するよう
になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に乗員の膝を保護するニープロテクタ配設位置近傍のイ
ンストルメントパネルには、各種のメータ類が取り付け
られており、このため、上記ニープロテクタ周辺にスペ
ース的な余裕がなく該ニープロテクタが変形時にインス
トルメントパネルに当接する虞がある。従って、ニープ
ロテクタが変形する際にインストルメントパネルに当接
することなく変形し、膝に作用する衝撃の吸収ならびに
緩和の機能を更に向上させることが求められていた。
【0004】そこで本発明は、乗員の膝部に対応位置さ
せて配置されて膝部が当接することにより変形して該膝
部を保護するニープロテクタが内装された自動車のイン
ストルメントパネルの構造において、上記ニープロテク
タ配設位置周辺のインストルメントパネルの構造に改良
を加えることにより、該ニープロテクタがインストルメ
ントパネルに当接しても衝撃の吸収、緩和機能を更に向
上させる構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0006】まず、本願の請求項1に係る発明(以下、
第1発明という)は、乗員の膝部に対応位置させて配置
されて膝部が当接することにより変形して該膝部を保護
するニープロテクタが内装された自動車のインストルメ
ントパネルの構造において、上記ニープロテクタを車体
前方側の前端部より乗員の膝部前方に位置する車体後方
側の後端部にかけて略U字状に形成し、且つ該ニープロ
テクタの前端部をインストルメントパネル内において車
幅方向に延びるステアリング支持部材に固定すると共
に、該ニープロテクタの変形時にその変形を許容する許
容部を上記インストルメントパネルに設けたことを特徴
とする。
【0007】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
第2発明という)は、上記第1発明における許容部に換
えて、ニープロテクタの変形時にその後端部の変形軌跡
と干渉するインストルメントパネルの部位に該後端部が
収納される逃がし部を形成したことを特徴とする。
【0008】更に、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3発明という)は、上記第1発明における許容部に換
えて、ニープロテクタの変形時にその後端部の変形軌跡
と干渉するインストルメントパネルにおける干渉部に脆
弱部を形成したことを特徴とする。
【0009】更にまた、本願の請求項4に係る発明(以
下、第4発明という)においては、上記第3発明におけ
る脆弱部を薄肉に形成したことを特徴とする。
【0010】また更に、本願の請求項5に係る発明(以
下、第5発明という)は、上記第1発明の許容部に換え
て、ニープロテクタの変形時にその後端部の変形軌跡と
干渉するインストルメントパネルにおける干渉部を取り
囲んで溝を形成したことを特徴とする。
【0011】また、本願の請求項6に係る発明(以下、
第6発明という)においては、上記第5発明と同様の溝
を形成するにあたって、インストルメントパネルにおけ
るメータ類取付用開口部周辺に縦壁部および該縦壁部よ
り車室内側に延びる水平面部を形成する共に、上記第1
ないし第5発明と同様構成とされたニープロテクタを上
記水平面部の下方に配置し、該ニープロテクタの変形時
にその後端部の変形軌跡と干渉するインストルメントパ
ネルにおける水平面部に車体前後方向に延びる一対の溝
を形成し、且つこれらの溝に連続する車幅方向の溝を上
記縦壁部に形成したことを特徴とする。
【0012】
【作用】第1発明によれば、インストルメントパネル内
に配置されたニープロテクタが、ステアリング支持部材
に固定された前端部より乗員の膝部前方に位置する後端
部にかけて略U字状に形成されており、車両の急制動時
等において乗員の膝部がニープロテクタに当接した場合
には、該ニープロテクタが変形し、この変形により乗員
の膝部に作用する衝撃が吸収、緩和されることになるの
であるが、該ニープロテクタの変形時にその変形を許容
する許容部がインストルメントパネルに設けられている
ので、従来のようにニープロテクタの変形時に該ニープ
ロテクタがインストルメントパネルに当接してその変形
が妨げられることが確実に防止さることになって、乗員
の膝部に作用する衝撃が効果的に吸収、緩和されること
になる。
【0013】また、第2発明によれば、ニープロテクタ
の変形時には、その後端部の変形軌跡と干渉するインス
トルメントパネルの部位に形成された逃がし部内に該後
端部が入り込むことになって、上記第1発明と同様に、
該ニープロテクタの変形が妨げられることが確実に防止
されることになり、これにより、乗員の膝部に作用する
衝撃が効果的に吸収、緩和されることになる。
【0014】更に、第3発明によれば、ニープロテクタ
の変形時には、その後端部の変形軌跡と干渉するインス
トルメントパネルにおける干渉部に形成された脆弱部に
該後端部が当接することにより、この脆弱部よりインス
トルメントパネルが破断されることになって、ニープロ
テクタの変形が妨げられることが確実に防止されること
になり、これにより、乗員の膝部に作用する衝撃が効果
的に吸収、緩和されることになる。
【0015】特に、第4発明によれば、ニープロテクタ
の変形を許容するための脆弱部が、インストルメントパ
ネルを部分的に薄肉に形成することにより構成されてい
るので、簡素な構成によりニープロテクタの変形を可能
とし、乗員の膝部に作用する衝撃を効果的に吸収、緩和
することができる。
【0016】また、第5発明によれば、ニープロテクタ
の変形時には、その後端部が該後端部の変形軌跡と干渉
するインストルメントパネルにおける干渉部に当接し、
これにより、該干渉部を取り囲んで形成された溝よりイ
ンストルメントパネルが破断されることになって、ニー
プロテクタの変形が妨げられることが確実に防止されて
乗員の膝部に作用する衝撃が効果的に吸収、緩和される
ことになる。
【0017】ところで、上記インストルメントパネル
を、一対の金型を用いて射出成形する場合がある。この
場合、第6発明のように、インストルメントパネルにお
けるメータ取付用開口部周辺に縦壁部および該縦壁部に
連続する水平面部を形成する場合には、上記縦壁部から
水平面部にかけての部位が一対の金型の合わせ面とされ
ると共に、上記メータ取付用開口部を形成する都合上、
一対の金型を上記水平面部に沿って車体前後方向に型開
きする必要がある。このとき、ニープロテクタの後端部
が当接する水平面部に、車体前後方向の溝および該溝に
連続する車幅方向の溝を形成することにより、上記第5
発明と同様に、各溝より水平面部を破断してニープロテ
クタの変形を許容するように構成する場合に、該水平面
部に形成された車幅方向の溝と一対の金型の型開き方向
とが干渉することになって、該一対の金型を型開きする
ことが困難となるのであるが、第6発明によれば、上記
水平面部に一対の金型の型開き方向に一致する車体前後
方向の溝が形成されることになると共に、これらの溝に
連続する車幅方向の溝が縦壁部に形成されることになる
ので、ニープロテクタの変形を許容するための車体前後
方向および車幅方向の各溝を形成するにあたって、一対
の金型の型開きを阻害することなく該金型を良好に型開
きすることが可能となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0019】図1に示すように、車室前部に配置される
インストルメントパネル1は、その中央部にオーディオ
装置2や灰皿3等が組み込まれていると共に、該インス
トルメントパネル1における助手席前方に位置する部位
には、各種の小物類等を収納するグローブボックス4が
開閉自在に設けられている。また、運転席前方側に位置
するインストルメントパネル1にはメータ取付部5が形
成されており、該メータ取付部5にスピードメータを始
めとする各種のメータ類が組み付けられるようになって
いる。更に、インストルメントパネル1には、空調装置
からのエアを車室内側に向けて供給するための複数のエ
ア吹出し口6…6が形成されている。
【0020】上記インストルメントパネル1は、図2に
拡大して示すように、例えば射出成形により形成された
インストルメントパネル本体10と、該インストルメン
トパネル本体10の表面を覆う合成樹脂等でなる複数の
カバー部材11…11とで構成されていると共に、運転
席前方のインストルメントパネル本体10には、各種の
メータ7が取り付けられる開口部10aが形成されてい
る。そして、この開口部10aの周縁に沿って縦壁部1
0bと該縦壁部10bより車室内側に延びる水平面部1
0cとが連続して形成されていると共に、該水平面部1
0cの前端部が下方に延長されて前壁部10dが形成さ
れており、該前壁部10dの表面は、例えばポリウレタ
ン等でなるクッション材11aと塩化ビニルもしくは皮
革等でなる表皮部材11bにより覆われている。
【0021】そして、本実施例においては、図2ないし
図4に示すように、車両の急制動時等において乗員の膝
部(イ)を保護する一対のニープロテクタ20,20
(一方のみ図示)が、膝部(イ)に対応位置させて運転
席前方の上記インストルメントパネル本体10内に配置
されている。
【0022】上記ニープロテクタ20は、図2に示すよ
うに、車体前後方向においては、車体前方側の前端部2
0aより乗員の膝部前方に位置する車体後方側の後端部
20bにかけて略U字状に形成され、また、車幅方向に
おいては、図3、4に示すように、凹凸形状に屈曲形成
されていると共に、該ニープロテクタ20の前端部20
aが、上記インストルメントパネル本体10内において
車幅方向に配設されてステアリングコラム(図示せず)
を支持するパイプ形状のステアリング支持部材21に溶
着等の適宜の方法により固定されている。そして、車両
の急制動時等において、上記インストルメントパネル本
体10における前壁部10dを介して乗員の膝部(イ)
がニープロテクタ20に当接した場合には、該ニープロ
テクタ20の後端部20bが、図2に鎖線で示すように
変形することにより、乗員の膝部(イ)に作用する衝撃
を吸収、緩和するようになっている。
【0023】次に、本実施例の特徴部分である上記ニー
プロテクタ20の配設位置周辺のインストルメントパネ
ル1の構造について、図2,3に基づて詳しく説明する
と、上記ニープロテクタ20における後端部20bの上
方に位置するインストルメントパネル本体10の水平面
部10cには、該水平面部10cより縦壁部10bにか
けて傾斜状に上方に突出させて上記ニープロテクタ20
の後端部20bが収納される逃がし部30が一体的に形
成されており、上記ニープロテクタ20の変形時に該ニ
ープロテクタ20の後端部20bが逃がし部30内に収
納されるようになっている。
【0024】上記の構成によれば、インストルメントパ
ネル本体10内に配置されたニープロテクタ20が、ス
テアリング支持部材21に固定された前端部20aより
乗員の膝部(イ)の前方に位置する後端部20bにかけ
て略U字状に形成されており、車両の急制動時等におい
て乗員の膝部(イ)がインストルメントパネル本体10
の前壁部10を介してニープロテクタ20に当接した場
合には、該ニープロテクタ20が変形して乗員の膝部に
作用する衝撃が吸収、緩和されることになる。この場合
に、上記インストルメントパネル本体10における水平
面部10cに逃がし部30が形成されていない場合に
は、上記ニープロテクタ20の変形時に該ニープロテク
タ20の後端部20bが、メータ7が取り付けられるこ
とにより剛性が高められたインストルメントパネル本体
10の水平面部10cに当接して、該後端部20bの変
形が妨げられることになるのであるが、本実施例におい
ては、上記ニープロテクタ20の変形時には、その後端
部20bが、図2に鎖線で示すように、インストルメン
トパネル本体10の水平面部10cに形成された逃がし
部30内に入り込むことになって、該ニープロテクタ2
0の変形が妨げられることが確実に防止されることにな
り、これにより、乗員の膝部(イ)に作用する衝撃を効
果的に吸収、緩和することができる。
【0025】次に、図5ないし図8に基づいて、本実施
例に係るインストルメントパネル構造の第2、第3実施
例を説明する。
【0026】なお、以下の各実施例において、上記第1
実施例と同様の構成部材については同一の符号を付して
説明する。
【0027】図5,6はインストルメントパネル構造の
第2実施例を示すもので、この第2実施例においては、
上記第1実施例の場合と同様に、インストルメントパネ
ル本体10には、メータ7が取り付けられる開口部10
aが形成されていると共に、該開口部10aの周縁に沿
って縦壁部10bと水平面部10cとが連続して形成さ
れている。そして、ステアリング支持部材21に前端部
20aが固定されたニープロテクタ20における後端部
20bの上方に位置するインストルメントパネル本体1
0の水平面部10cから縦壁部10bにかけての部分が
薄肉に形成された薄肉部40とされている。
【0028】上記の構成によれば、図5に示すように、
ニープロテクタ20の変形時には、その後端部20b
が、上記インストルメントパネル本体10の水平面部1
0cから縦壁部10bにかけて形成されて薄肉部40に
当接することにより、該後端部20bにより、図6に示
すように、上記薄肉部40よりインストルメントパネル
本体10が破断されることになって、ニープロテクタ2
0の変形が妨げられることが確実に防止されることにな
り、これにより、乗員の膝部(イ)に作用する衝撃を効
果的に吸収、緩和することができる。
【0029】特に、この第2実施例によれば、ニープロ
テクタ20の変形を許容するための脆弱部が、インスト
ルメントパネル本体10における水平面部10cから縦
壁部10bにかけての部位を部分的に薄肉に形成した薄
肉部40により構成されているので、簡素な構成により
ニープロテクタ20の変形を可能とし、乗員の膝部
(イ)に作用する衝撃を効果的に吸収、緩和することが
できる。
【0030】また、図7,8はインストルメントパネル
構造の第3実施例をし、この第3実施例においては、上
記第1、第2実施例の場合と同様に、インストルメント
パネル本体10には、メータ7が取り付けられる開口部
10aが形成されていると共に、該開口部10aの周縁
に沿って縦壁部10bと水平面部10cとが連続して形
成されている。そして、ステアリング支持部材21に前
端部20aが固定されたニープロテクタ20,20にお
ける後端部20b,20bの上方に位置するインストル
メントパネル本体10の水平面部10cには、該ニープ
ロテクタ20,20の側方に位置するように車体前後方
向に延びる左右一対の溝50a,50aが形成されてい
ると共に、上記縦壁部10bには車幅方向に延びて上記
一対の溝50a,50aに連続する溝50bが形成され
ている。更に、各ニープロテクタ20の後端部20bの
上方に位置する水平面部10cの下面には、該水平面部
10cと前壁部10dとを連結するリブ10e,10e
が一体的に形成されている。
【0031】なお、この実施例においては、上記インス
トルメントパネル本体10が、一対の金型(図示せず)
を用いて射出成形されるようになっており、この場合、
上記縦壁部10bから水平面部10cおよび前壁部10
dにかけての部位が一対の金型の合わせ面とされ、この
合わせ面間に形成されるキャビティ内に溶融樹脂を射出
することによりインストルメントパネル本体10の全体
が成形されると共に、上記開口部10aを形成する都合
上、一対の金型が上記水平面部10cに沿って車体前後
方向に型開きされることになる。
【0032】上記の構成によれば、図7に示すように、
ニープロテクタ20の変形時には、その後端部20b
が、インストルメントパネル本体10における水平面部
10cの下面に形成されたリブ10eに当接し、これに
より、鎖線で示すように、上記縦壁部10bおよび水平
面部10cが各溝50a,50aおよび50bより破断
されることになって、上記ニープロテクタ20の変形が
妨げられることが確実に防止されて乗員の膝部(イ)に
作用する衝撃が効果的に吸収、緩和されることになる。
【0033】ところで、上記縦壁部10bに車幅方向に
設けられた溝50bを各溝50a,50aと共に水平面
部10cに形成した場合においても、上記と同様の効果
が得られることになるのであるが、この場合には、水平
面部10cに車幅方向に形成された溝50bにより、一
対の金型の型開きが阻害されることになる。これに対し
て、本実施例においては、上記各溝50a,50aに連
続する車幅方向の溝50bが縦壁部10bに形成されて
いるので、一対の金型の型開きが阻害されることがな
い。
【0034】なお、上記各溝50a,50aおよび50
bは、各ニープロテクタ20,20を取り囲むように各
ニープロテクタ20,20の上方位置にそれぞれ形成し
ても良い。また、上記各実施例におけるニープロテクタ
20の変形を許容する構成としては、逃がし部30、薄
肉部40および各溝50a,50a,50b以外に、イ
ンストルメントパネル本体10における水平面部10c
に逃がし孔を形成し、ニープロテクタ20の変形時にそ
の後端部20bを上記逃がし孔より突出させて該ニープ
ロテクタ20の変形を妨げることのないように構成する
ことも考えられる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、第1発明によれば、車両
の急制動時等において乗員の膝部がニープロテクタに当
接した場合には、該ニープロテクタが変形することによ
り乗員の膝部に作用する衝撃が吸収、緩和されることに
なるのであるが、該ニープロテクタの変形時にその変形
を許容する許容部がインストルメントパネルに設けられ
ているので、従来のように、ニープロテクタの変形時に
該ニープロテクタがインストルメントパネルに当接して
その変形が妨げられることが確実に防止さることになっ
て、乗員の膝部に作用する衝撃が効果的に吸収、緩和さ
れることになる。
【0036】また、第2発明によれば、ニープロテクタ
の変形時には、その後端部の変形軌跡と干渉するインス
トルメントパネルの部位に形成された逃がし部内に該後
端部が入り込むことになって、該ニープロテクタの変形
が妨げられることが確実に防止されることになり、これ
により、乗員の膝部に作用する衝撃が効果的に吸収、緩
和されることになる。
【0037】更に、第3発明によれば、ニープロテクタ
の変形時には、その後端部の変形軌跡と干渉するインス
トルメントパネルにおける干渉部に形成された脆弱部に
該後端部が当接することにより、この脆弱部よりインス
トルメントパネルが破断されることになって、ニープロ
テクタの変形が妨げられることが確実に防止されること
になり、これにより、乗員の膝部に作用する衝撃が効果
的に吸収、緩和されることになる。
【0038】特に、第4発明によれば、ニープロテクタ
の変形を許容するための脆弱部が、インストルメントパ
ネルを部分的に薄肉に形成することにより構成されてい
るので、簡素な構成によりニープロテクタの変形を可能
とし、乗員の膝部に作用する衝撃を効果的に吸収、緩和
することができる。
【0039】また、第5発明によれば、ニープロテクタ
の変形時には、その後端部が該後端部の変形軌跡と干渉
するインストルメントパネルにおける干渉部に当接し、
これにより、該干渉部を取り囲んで形成された溝よりイ
ンストルメントパネルが破断されることになって、ニー
プロテクタの変形が妨げられることが確実に防止されて
乗員の膝部に作用する衝撃が効果的に吸収、緩和される
ことになる。
【0040】一方、第6発明によれば、インストルメン
トパネルを、一対の金型を用いて射出成形する場合に、
ニープロテクタの変形を許容するために水平面部に形成
される車体前後方向の溝と一対の金型の型開き方向とが
一致することになると共に、これらの溝に連続する車幅
方向の溝が一対の金型の型開きを阻害することのない縦
壁部に形成されることになるので、上記ニープロテクタ
の変形を許容するための車体前後方向および車幅方向の
各溝を形成するにあたって、一対の金型の型開きを阻害
することなく該金型を良好に型開きすることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車室内側よりみたインストルメントパネルの
全体斜視図。
【図2】 図1におけるA−A線よりみたインストルメ
ントパネルの要部拡大断面図。
【図3】 図2におけるB−B線よりみたニープロテク
タ配設位置周辺のインストルメントパネルの断面図。
【図4】 図2におけるC−C線よりみたニープロテク
タ配設状態を示す断面図。
【図5】 第2実施例のインストルメントパネル構造を
示す断面図。
【図6】 第2実施例におけるインストルメントパネル
のニープロテクタ変形時の状態を示す断面図。
【図7】 第3実施例のインストルメントパネル構造を
示す断面図。
【図8】 図7におけるD−D線よりみたニープロテク
タ配設位置周辺のインストルメントパネルの断面図。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル 10 インストルメントパネル本体 10a 開口部 10b 縦壁部 10c 水平面部 20 ニープロテクタ 20a 前端部 20b 後端部 21 ステアリング支持部材 30 逃がし部 40 薄肉部 50a,50b 溝 (イ) 膝部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野中 健次 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 國廣 真吾 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗員の膝部に対応位置させて配置されて
    膝部が当接することにより変形して該膝部を保護するニ
    ープロテクタが内装された自動車のインストルメントパ
    ネルの構造であって、上記ニープロテクタが車体前方側
    の前端部より乗員の膝部前方に位置する車体後方側の後
    端部にかけて略U字状に形成され、且つ該ニープロテク
    タの前端部がインストルメントパネル内において車幅方
    向に延びるステアリング支持部材に固定されていると共
    に、該ニープロテクタの変形時にその変形を許容する許
    容部が上記インストルメントパネルに設けられているこ
    とを特徴とする自動車のインストルメントパネル構造。
  2. 【請求項2】 乗員の膝部に対応位置させて配置されて
    膝部が当接することにより変形して該膝部を保護するニ
    ープロテクタが内装された自動車のインストルメントパ
    ネルの構造であって、上記ニープロテクタが車体前方側
    の前端部より乗員の膝部前方に位置する車体後方側の後
    端部にかけて略U字状に形成され、且つ該ニープロテク
    タの前端部がインストルメントパネル内において車幅方
    向に延びるステアリング支持部材に固定されていると共
    に、該ニープロテクタの変形時にその後端部の変形軌跡
    と干渉するインストルメントパネルの部位に該後端部が
    収納される逃がし部が形成されていることを特徴とする
    自動車のインストルメントパネル構造。
  3. 【請求項3】 乗員の膝部に対応位置させて配置されて
    膝部が当接することにより変形して該膝部を保護するニ
    ープロテクタが内装された自動車のインストルメントパ
    ネルの構造であって、上記ニープロテクタが車体前方側
    の前端部より乗員の膝部前方に位置する車体後方側の後
    端部にかけて略U字状に形成され、且つ該ニープロテク
    タの前端部がインストルメントパネル内において車幅方
    向に延びるステアリング支持部材に固定されていると共
    に、該ニープロテクタの変形時にその後端部の変形軌跡
    と干渉するインストルメントパネルにおける干渉部に脆
    弱部が形成されていることを特徴とする自動車のインス
    トルメントパネル構造。
  4. 【請求項4】 脆弱部が薄肉に形成されていることを特
    徴とする請求項3記載の自動車のインストルメントパネ
    ル構造。
  5. 【請求項5】 乗員の膝部に対応位置させて配置されて
    膝部が当接することにより変形して該膝部を保護するニ
    ープロテクタが内装された自動車のインストルメントパ
    ネルの構造であって、上記ニープロテクタが車体前方側
    の前端部より乗員の膝部前方に位置する車体後方側の後
    端部にかけて略U字状に形成され、且つ該ニープロテク
    タの前端部がインストルメントパネル内において車幅方
    向に延びるステアリング支持部材に固定されていると共
    に、該ニープロテクタの変形時にその後端部の変形軌跡
    と干渉するインストルメントパネルにおける干渉部を取
    り囲んで溝が形成されていることを特徴とする自動車の
    インストルメントパネル構造。
  6. 【請求項6】 乗員の膝部に対応位置させて配置されて
    膝部が当接することにより変形して該膝部を保護するニ
    ープロテクタが内装された自動車のインストルメントパ
    ネルの構造であって、上記インストルメントパネルにお
    けるメータ類取付用開口部周辺に縦壁部および該縦壁部
    より車室内側に延びる水平面部が形成されていると共
    に、上記ニープロテクタが車体前方側の前端部より乗員
    の膝部前方に位置する車体後方側の後端部にかけて略U
    字状に形成され、且つ該ニープロテクタの前端部がイン
    ストルメントパネル内において車幅方向に延びるステア
    リング支持部材に固定されて上記水平面部の下方に配置
    されており、該ニープロテクタの変形時にその後端部の
    変形軌跡と干渉するインストルメントパネルにおける水
    平面部に車体前後方向に延びる一対の溝が形成され、且
    つこれらの溝に連続する車幅方向の溝が上記縦壁部に形
    成されていることを特徴とする自動車のインストルメン
    トパネル構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5951045A (en) * 1997-03-26 1999-09-14 A B Volvo Knee protection system for a vehicle
JP2007283978A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Toyota Motor Corp ニーエアバッグ支持構造

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5951045A (en) * 1997-03-26 1999-09-14 A B Volvo Knee protection system for a vehicle
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