JPH0530956B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、パネルシヤツターにおけるパネルと
支持軸との連結構造に係り、詳しくは、ローラチ
エーンとパネルとの装着作業を容易かつ確実に行
なうことができると共に、ローラチエーンにパネ
ルの支持軸を装着したまま、パネルを簡単に取り
外すことができるパネルシヤツターにおけるパネ
ルと支持軸との連結構造に関するものである。

［従来の技術］ 従来、この種のパネルシヤツターは、案内レー
ルの上端部に連設されたシヤツター収納ケースの
左右側板に誘導スプロケツトを枢設し、該誘導ス
プロケツトに、各パネルを上下方向に所定間隔を
存して装着したローラチエーンの端部側を噛合さ
せ、誘導スプロケツトの回転駆動に連動して建物
の開口部を開閉するように構成されており、ロー
ラチエーンにパネルを装着するにあたり、例えば
西ドイツ特許公開公報第2703512号に開示されて
いるように、パネルの両端部にローラチエーンの
内側に走行ローラが位置するように支持軸を取着
し、この支持軸の先端部にローラチエーンのロー
ラ装着部位を貫通させてローラチエーンにパネル
を装着するように構成したものが提案されてい
る。

ところが、上記の構造では、シヤツターの開口
寸法に適合したローラチエーンの対向間隔を保持
し、かつ吊り込み作業時等の安全性を確保するた
めには、スナツプピン等の抜け止め部材で支持軸
をローラチエーンの外側で抜止めする必要があ
り、パネルの装着作業が煩雑となり作業性が低下
するうえ、パネルの継送を円滑かつ安定した状態
で行なわせることができず、このためローラをロ
ーラチエーン外側に配置させたものが提案されて
いるが、このものに前記の抜止め構造をそのまま
適用して、依然としてローラチエーンの外側で抜
止めを行なうことには変わりがなく、パネル装着
の作業性向上を図ることは技術的に困難であつ
た。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明は、上記の如き実状に鑑み、従来の欠点
を解消すべく創案されたものであつて、その目的
とするところは、ローラチエーンのパネル吊持位
置に挿通した支持軸に簡単にパネルを装着するこ
とができると共に、パネル交換作業においても、
支持軸をローラチエーンから取り外すことなく、
各パネルをローラチエーンに吊持させた状態で容
易にパネルを脱着することができるパネルシヤツ
ターにおけるパネルと支持軸との連結構造を提供
することを目的とするものである。

［問題点を解決するための手段］ 問題点を解決するため、本発明が採用した技術
的手段は、複数枚のパネルを各々その左右両側縁
に設けた支持軸を介してローラチエーンに吊持
し、該ローラチエーンに噛合する誘導スプロケツ
トの正逆回転駆動により、各パネルを案内レール
に沿つた昇降姿勢と、収納レールに沿つた水平方
向の収納姿勢とに変姿可能に継送すべく構成した
パネルシヤツターにおいて、上記支持軸のチエー
ン吊持側端部には収納レール上を転動する走行ロ
ーラを枢支し、支持軸のパネル挿入側端部には、
該支持軸の軸径より小径な段差軸部を所要幅を有
して同軸状に凹設し、パネルの上端部に形成した
取付孔にローラチエーンのリンクプレートを介し
て上記支持軸を嵌挿すると共に、パネル上端外側
から前記段差軸部に挿入される抜止め係止ピンの
着脱操作で、支持軸とパネルとを嵌脱可能に構成
したことを特徴とするものである。

［発明の作用］ したがつて、本発明によれば、シヤツターの開
口寸法に適合したパネルを、吊り込み作業時にお
けるパネルの落下等の危険を未然に防止しつつ、
ローラチエーンのパネル吊時位置に挿通した支持
軸に極めて簡単な取付作業で装着することができ
ると共に、一旦装着したパネルの交換作業におい
ても、支持軸をローラチエーンから取り外すこと
なく、各パネルをローラチエーンに吊持させた状
態で容易にパネルを脱着することができ、作業性
を向上させることができる。

［実施例］ 本発明の構成を、図面に示した一実施例につい
て詳細に説明する。

第１図ないし第５図において、１はパネルシヤ
ツターであつて、該パネルシヤツター１は、上下
方向に所定間隔を存して配置した複数の長尺状パ
ネル２，２を、その上框３の両端部に挿通した支
持軸５，５介してローラチエーン６，６に一連状
に枢支連結して構成されていると共に、上記各支
持軸５，５のチエーン吊持側端部には、ローラチ
エーン６，６の外側に位置して回転自在な走行ロ
ーラ７，７が枢支されている。

上記支持軸５，５は、ローラチエーン６，６の
ローラ６ａの装着位置に、該ローラチエーン６，
６の外側リンクプレート６ｂの中心部を貫通して
取着されており、かつ該外側リンクプレート６ｂ
は、支持軸５の前後に位置するローラ６ａ，６ａ
に跨つて内側リンクプレート６ｃに連結されて支
持軸５のチエーン吊持側端部を支持するようにな
つている。一方、上記支持軸５，５のパネル挿入
側端部には、該支持軸５，５の軸径により小径な
段差軸部５ａ，５ａが所要幅を有して同軸状に凹
設されており、各パネル２，２の上框３に内装し
た軸受部材４の取付孔４ａに支持軸５，５を嵌挿
し、かつパネル２，２の上端外側から上記段差軸
部５ａ，５ａに挿入される抜止め係止ピン５ｂ，
５ｂの装着で、支持軸５，５の抜止めを行なうよ
うに構成されている。

８は建物開口部の左右両側に立設した案内レー
ル、９は案内レール８の上端部に連説したシヤツ
ター収納ケースであつて、該シヤツター収納ケー
ス９の左右側板１０，１０には、その内側には位
置して図示しない駆動スプロケツトと同軸状に誘
導スプロケツト１１が軸支されており、該誘導ス
プロケツト１１にはローラチエーン６が噛合され
ている。

また、１２，１２はシヤツター収納ケース９の
左右側板１０，１０の内側に水平状にそれぞれ配
設された収納レールであつて、該収納レール１
２，１２は、誘導スプロケツト１１の回転駆動に
連動して昇降移動する各パネル２，２の走行ロー
ラ７，７を転動させて、パネル２，２を順次平行
して立て並べた状態で水平方向に案内するもので
ある。

１３は、上記誘導スプロケツト１１の軸芯１１
ａの上方に配設されたローラチエーン押え板であ
つて、その基部１３ａは、シヤツター収納ケース
９の天板１４に装着され、かつ板体１３ｂが長溝
１３ｃを介して基部１３ａに上下方向張設自在に
固定されていると共に、上記板体１３ｂ下端縁１
３ｄが誘導スプロケツト１１の回転軌跡に沿つて
曲成されており、ローラチエーン６，６の浮き上
がりによる脱落を未然に防止するようになつてい
る。

叙上の如き構成において、ローラチエーン６，
６間に各パネル２，２を装着するには、まず所定
間隔を存してローラチエーン６，６を垂設し、該
ローラチエーン６，６のパネル吊持位置に連結し
た外側リンクプレート６ｂの中心部に、パネル挿
入側端部を内側に向けて支持軸５，５を対向状に
それぞれ嵌挿すると共に、上記支持軸５，５のチ
エーン吊持側端部に、収納レール１２，１２上を
転動する走行ローラ７，７をローラチエーン６，
６の外側で軸着する。

次いで、内向きに支持軸５，５のパネル挿入側
を突出させたまま、ローラチエーン６，６間を側
方に拡開し、この拡開状態で支持軸５，５を各パ
ネル２，２の上框３に内装した軸受部材４の取付
孔４ａ，４ａに側方から嵌挿し、その後、上記ロ
ーラチエーン６，６の拡開状態を解除すると、パ
ネル２に内装した軸受部材４の取付孔４ａに支持
軸５，５が挿入されて、パネル２がローラチエー
ン６，６間に仮支持された状態となる。

然る後、上框３の上面から軸受部材４を貫通し
て支持軸５，５の段差軸部５ａ，５ａ内に臨ませ
て、抜止め係止ピン５ｂ，５ｂをそれぞれ挿入す
れば、支持軸５，５がパネル２に抜止めされるこ
とになる。

また、パネルシヤツター１の完成後に、パネル
２の交換を行なう必要が生じた場合には、交換す
るパネル２の抜止め係止ピン５ｂ，５ｂ抜取り、
ローラチエーン６，６間を側方に拡開するのみ
で、簡単に取り外すことができ、パネルシヤツタ
ー１全体をいちいち分解するような煩わしい作業
を要することなく、パネル２の交換作業を効率良
く行なうことができる。

更に、ローラチエーン６，６に支持軸５，５を
予め所定の吊持位置に貫通させたものをパネル装
着用部材として製作しておけば、パネル２，２の
吊り込み作業時において、ローラチエーン６，６
間を拡開するのみで、順次パネル２，２を所定の
吊時位置に装着することができると共に、抜止め
係止ピン５ｂ，５ｂを単に挿入するだけで、簡単
に支持軸５，５をパネル２に抜止めることがで
き、現場での作業効率を一層高めことができる。

［発明の効果］ これを要するに、本発明は、複数枚のパネルを
各々その左右両側縁に設けた支持軸を介してロー
ラチエーンに吊持し、該ローラチエーンに噛合す
る誘導スプロケツトの正逆回転駆動により、各パ
ネルを案内レールに沿つた昇降姿勢と、収納レー
ルに沿つた水平方向の収納姿勢とに変姿可能に継
送すべく構成したパネルシヤツターにおいて、上
記支持軸のチエーン吊持側端部には収納レール上
を転動する走行ローラを枢支し、支持軸のパネル
挿入側端部には、該支持軸の軸径より小径な段差
軸部を所要幅を有して同軸状に凹設し、パネルの
上端部に形成した取付孔にローラチエーンのリン
クプレートを介して上記支持軸を嵌挿すると共
に、パネル上端外側から前記段差軸部に挿入され
る抜止め係止ピンの着脱操作で、支持軸とパネル
とを嵌脱可能に構成したから、シヤツターの開口
寸法に適合したパネルを、吊り込み作業時におけ
るパネルの落下等の危険を未然に防止しつつ、ロ
ーラチエーンのパネル吊持位置に挿通した支持軸
に極めて簡単な取付作業で装着することができる
と共に、パネルシヤツターの完成後に、パネルの
交換を行なう必要が生じた場合にも、交換するパ
ネルの抜止め係止ピンを抜取り、ローラチエーン
間を側方に拡開するのみで、簡単に取り外すこと
ができ、パネルシヤツター全体を分解する。ある
いは支持軸をローラチエーンから取り外す等の煩
わしい作業を要することなく、他のパネルをロー
ラチエーンに吊持させた状態で容易に当該パネル
を脱着することがき、パネル交換の作業性を向上
させることができるばかりでなく、更には走行ロ
ーラを枢支した支持軸を予めローラチエーンの所
定の吊持位置に貫通させておくことにより、離間
して垂設したローラチエーン間を拡開するのみ
で、順次パネルを所定の吊持位置に装着すること
が可能となり、現場での作業効率を一層高めるこ
とができる、等の極めて有用な新規的効果を奏す
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係るパネルシヤツターにおける
パネルと支持軸との連結構造の一実施例を示すも
のであつて、第１図はパネルシヤターの概略斜視
図、第２図は第１図の要部側断面図、第３図は要
部斜視図、第４図は要部側面図、第５図は作用説
明図である。 図中、１……パネルシヤツター、２……パネ
ル、３……上框、４……軸受部材、４ａ……取付
孔、５……支持軸、５ａ……段差軸部、６……ロ
ーラチエーン、６ａ……ローラ、６ｂ……外側リ
ンクプレート、６ｃ……内側リンクプレート、７
……走行ローラ、８……案内レール、９……シヤ
ツター収納ケース、１０……左右側板、１１……
誘導スプロケツト、１１ａ……軸芯、１２……収
納レール、１３……ローラチエーン押え板、１３
ａ……基部、１３ｂ……板体、１３ｃ……長溝、
１３ｄ……下端縁、１４……シヤツター収納ケー
スの天板である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数枚のパネルを各々その左右両側縁に設け
   た支持軸を介してローラチエーンに吊持し、該ロ
   ーラチエーンに噛合する誘導スプロケツトの正逆
   回転駆動により、各パネルを案内レールに沿つた
   昇降姿勢と、収納レールに沿つた水平方向の収納
   姿勢とに変姿可能に継送すべく構成したパネルシ
   ヤツターにおいて、上記支持軸のチエーン吊持側
   端部には収納レール上を転動する走行ローラを枢
   支し、支持軸のパネル挿入側端部には、該支持軸
   の軸径より小径な段差軸部を所要幅を有して同軸
   状に凹設し、パネルの上端部に形成した取付孔に
   ローラチエーンのリンクプレートを介して上記支
   持軸を嵌挿すると共に、パネル上端外側から前記
   段差軸部に挿入される抜止め係止ピンの着脱操作
   で、支持軸とパネルとを嵌脱可能に構成したこと
   を特徴とするパネルシヤツターにおけるパネルと
   支持軸との連結構造。