JPH0540197Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えば建物壁体に沿つて足場となる
枠体やカーテンウオールユニツト取付用の枠体を
吊り上げる際にその枠体が揺れ動かないようにガ
イドする吊り上げ部材のガイド治具に関する。

〔従来の技術〕

建物壁体に沿つて吊り上げ部材、例えばカーテ
ンウオールユニツト取付用の枠体をクレーン等で
吊り上げる際には、その枠体が揺れ動くと建物壁
体に衝突したり、落下したりすることがあるので
非常に危険である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、簡易エレベータなどのようにガ
イドに沿つて昇降体を昇降させるようにした装置
が知られているが、この装置であると枠体を昇降
体に載置して情報に移動することになり、枠体が
長尺であると安定性が悪く落下することがあるば
かりか装置が固定されたものであるから、左右方
向に移動できず、枠体を順次左右方向に位置をず
らして上方に移動できないから、前述のカーテン
ウオールユニツト取付用の枠体などのように左右
方向に順次位置をずらして上方に移動して建物壁
体に取付ける場合には利用できないので、この様
な場合にはクレーン等を利用して枠体を直接吊り
上げるようにしなければならない。

そこで、本考案はクレーン等を利用して吊り上
げ部材を吊り上げる際に、その吊り上げ部材が揺
れ動くことを規制できると共に、複数の吊り上げ
部材を順次吊り上げることができるようにした吊
り上げ部材のガイド治具を提供することを目的と
する。

〔問題点を解決するための手段及び作用〕 左右方向に向う側板６ｂの両端部に前後方向に
向う一端板６ａと前後方向に向う他端板６ｂを設
けた平面コ字状のローラ取付部６と、このローラ
取付部６の一端板６ａに設けた左右方向に向う取
付部５により平面ほぼクランク形状の吊り枠２と
し、前記取付部５に吊り上げ部材と連結する着脱
自在なる固着部材を設け、前記一端板６ａにロー
プ係着部を形成し、前記側板６ｂに前後方向に向
う軸を中心として回転する左右一対の第１ローラ
３，３を間隔を置いて取付け、前記他端板６ｃに
左右方向に向う軸を中心として回転する第２ロー
ラ４を取付けた吊り下げ部材のガイド治具。

これにより、吊り枠２の取付部５を固着部材で
吊り上げ部材に連結すると共に、吊り枠２のロー
ラ取付部６に取付けた第１ローラ３と第２ローラ
４をガイドレールに沿つて回動することで、吊り
上げ部材をガイドレールに沿つて左右方向、前後
方向に揺れ動くことなしに吊り上げできると共
に、吊り枠２の取付部５は固着部材によつて吊り
上げ部材に着脱自在であるから、１つのガイド治
具により複数の吊り上げ部材を順次吊り上げで
き、しかも、固着部材とロープ係着部とは左右方
向に離隔し、ロープ係着部と第１ローラ３及び第
２ローラ４は左右方向に離隔しているから、吊り
上げ部材とロープとガイドレールは左右方向にそ
れぞれ離隔してそれらが干渉することがなく、ロ
ープでガイド治具を吊り上げることで吊り上げ部
材をガイドレールに干渉せずにスムーズに吊り上
げできる。

〔実施例〕

第１図に示すように、ガイド治具１は吊り枠２
に複数の第１ローラ３と複数の第２ローラ４を取
付けたもので、前記吊り枠２は板状の取付部５と
コ字状のローラ取付部６とによつて断面略クラン
ク型となり、取付部５はに複数のナツト７が上下
に間隔を置いて固着され、このナツト７にボルト
８が螺合するようなり、ナツト７とボルト８で固
着部材を構成していると共に、ローラ取付部６は
取付部５と連続した一端板６ａと側板６ｂと他端
板６ｃでコ字状となり、その側板６ｂに第１ブラ
ケツト９が前後方向二列に対を成して上下方向
に、つまり側板６ｂに沿つた方向及び上下方向に
間隔を置いて複数取付けられ、各第１ブラケツト
９に前記第１ローラ３が前後方向に向う軸を中心
として回転自在にそれぞれ支承してある。

前記他端板６ｃは側板６ｂと直角となり、その
外面には第２ブラケツト１０が上下方向に間隔を
置いて複数取付けられ、その各第２ブラケツト１
０に前記第２ローラ４が左右方向に向う軸を中心
として回転自在にそれぞれ支承され、かつ第２ロ
ーラ４は他端板６ｃより側方に突出している。

前記一端板６ａにはロープ係着部、例えば孔１
１が形成され、この孔１１に係着したロープ１２
が吊り天秤１３に連結してあると共に、その吊り
天秤１３はクレーンで巻き取り、繰り出しされる
吊り下げ用ロープ１４によつて昇降され、吊り天
秤１３に連結したロープ１５が吊り上げ部材１
６、例えば枠体に連結されていると共に、その吊
り上げ部材１６には左右一対の型鋼等から成るガ
イドレール１７が配設してある。

前記ガイドレール１７は一端板１７ａと側板１
７ｂと他端板１７ｃとでコ字状断面の長尺材とな
り、吊り上げ部材１６よりも前後方向前方に位置
している。

このガイドレール１７は例えば建物壁体に予め
取付けても良いし、吊り上げ部材１６の前後方向
後側に取付け、その吊り上げ部材１６を建物壁体
に取付けた後にガイドレールとなるようにしても
良い。

しかして、吊り上げ部材１６を吊り上げる際に
は左右のガイド治具１の取付部５を吊り上げ部材
１６の前後方向前側の被取付部１６ａにボルト８
とナツト７で連結すると共に、第２図に示すよう
に第１ローラ３をガイドレール１７の一端板１７
ａに接し、第２ローラ４を側板１７ｂに接する。

この状態で吊り天秤１３を吊り上げるとロープ
１５で吊り上げ部材１６が上方に移動すると共
に、第１ローラ３で前後方向の揺れ動きが規制さ
れ、第２ローラ４で左右方向の揺れ動きが規制さ
れる。

そして、所定の位置まで吊り上げしたら、ボル
ト８を弛めて取付部５を吊り上げ部材１６の被取
付部１６ａより離脱し、ガイド治具１を取り外し
て吊り天秤１３とともに下方に移動する。

また、ガイド治具１の吊り枠２は取付部５とロ
ーラ取付部６を前後方向に連続して備えているの
で、その取付部５を吊り上げ部材１６の被取付部
１６ａに連結した時にローラ取付部６が吊り上げ
部材１６より前後方向前側位置となり、ガイドレ
ール１７と吊り上げ部材１６が干渉しないように
できる。

次に本考案に係るガイド治具を利用して既設建
物の建物壁体にカーテンウオールユニツトを取付
ける作業を第３図〜第７図を参照して説明する。

すなわち、第３図に示すように既設建物の建物
壁体２０にスラブ２１と対向する開口２２を形成
し、この開口２２よりフアスナー２３をスラブ２
１に連結すると共に、そのフアスナー２３にカー
テンウオールユニツト取付用の枠体２４を取付
け、この枠体２４にカーテンウオールユニツト２
５を取付けるようにするが、その際に枠体２４を
建物壁体２０に沿つて吊り上げて第４図に示すよ
うに左右方向、上下方向に隣接して枠体２４をフ
アスナー２３を介してスラブ２１に取付けるの
で、その枠体２４を左右方向に順次位置をずらし
て吊り上げる必要がある。

そこで、枠体２４の前後方向後側の左右両側つ
まり建物壁体２０の面外方向室外側の面内方向両
側の下部にガイドレール１７の上部を第５図、第
７図に示すようにブラケツト２６を介して取着
し、枠体２４の前後方向前側にガイド治具１の取
付部５を、そのローラ取付部６が面外面方向室内
側に突出するようにボルト８で取付け、既にフア
スナー２３に取付けた枠体２４のガイドレール１
７に沿つて第１ローラ３と第２ローラ４とで面外
方向、面内方向の揺れ動きを規制しながら吊り上
げ、所定位置まで移動したら予めスラブ２１に取
付けたフアスナー２３に取付け、ボルト８を弛め
てガイド治具１を外し、吊り天秤１３とともに下
降として次の枠体２４を吊り上げる。

このようにすれば、枠体２４をフアスナー２３
に取付けることでガイドレール１７を建物壁体２
０に沿つて取付けできると共に、そのガイドレー
ル１７をガイドとしてガイド治具１によつて枠体
２４を揺れ動くことなしに吊り上げできる。

また、枠体２４を取付け完了すると第４図に示
すように、ガイドレール１７が上下方向に連続し
た状態となるので、カーテンウオールユニツトを
吊り上げる際にそのガイドレール１７を利用でき
る。

〔考案の効果〕

吊り枠２の取付部５を固着部材で吊り上げ部材
に連結すると共に、吊り枠２のローラ取付部６に
取付けた第１ローラ３と第２ローラ５をガイドレ
ールに沿つて回動することで、吊り上げ部材をガ
イドレールに沿つて左右方向、前後方向に揺れ動
くことなしに吊り上げできると共に、吊り枠２の
取付部５は固着部材によつて吊り上げ部材に着脱
自在であるから、１つのガイド治具により複数の
吊り上げ部材を順次吊り上げできる。

しかも、固着部材とロープ係着部とは左右方向
に離隔し、ロープ係着部と第１ローラ３及び第２
ローラ４は左右方向に離隔しているから、吊り上
げ部材とロープとガイドレールは左右方向にそれ
ぞれ離隔してそれらが干渉することがなく、ロー
プでガイド治具を吊り上げることで吊り上げ部材
をガイドレールに干渉せずにスムーズに吊り上げ
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案の実施例を示し、第１
図は全体斜視図、第２図はガイドローラとガイド
レール部分の平面図、第３図以降は本考案に係る
ガイド治具の使用例を示し、第３図は建物壁体に
カーテンウオールユニツトを取付けた状態の縦断
面図、第４図は建物壁体に枠体を取付けた状態の
正面図、第５図は枠体吊り上げ状態の斜視図、第
６図、第７図はガイド治具部分の側面図、平面図
である。 １はガイド治具、２は吊り枠、３は第１ロー
ラ、４は第２ローラ、５は取付部、６はローラ取
付部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 左右方向に向う側板６ｂの両端部に前後方向に
   向う一端板６ａと前後方向に向う他端板６ｂを設
   けた平面コ字状のローラ取付部６と、このローラ
   取付部６の一端板６ａに設けた左右方向に向う取
   付部５により平面ほぼクランク形状の吊り枠２と
   し、 前記取付部５に吊り上げ部材と連結する着脱自
   在なる固着部材を設け、前記一端板６ａにロープ
   係着部を形成し、前記側板６ｂに前後方向に向う
   軸を中心として回転する左右一対の第１ローラ
   ３，３を間隔を置いて取付け、前記他端板６ｃに
   左右方向に向う軸を中心として回転する第２ロー
   ラ４を取付けたことを特徴とする吊り下げ部材の
   ガイド治具。