JPH053057B2 - - Google Patents

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JPH053057B2
JPH053057B2 JP17492586A JP17492586A JPH053057B2 JP H053057 B2 JPH053057 B2 JP H053057B2 JP 17492586 A JP17492586 A JP 17492586A JP 17492586 A JP17492586 A JP 17492586A JP H053057 B2 JPH053057 B2 JP H053057B2
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JP
Japan
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lens
thin hinge
plate
parts
rigid body
Prior art date
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JP17492586A
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JPS6331031A (ja
Inventor
Takefumi Fujimoto
Noboru Tominari
Koji Ikeda
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Sheet Glass Co Ltd filed Critical Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Publication of JPS6331031A publication Critical patent/JPS6331031A/ja
Publication of JPH053057B2 publication Critical patent/JPH053057B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、信号を光学的に読み取ること及び書
き込むことの少なくとも一方を行うための光ピツ
クアツプに関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、コンパクトデイスクプレーヤ等に用
いられかつ信号を光学的に読み取ること及び書き
込むことの少なくとも一方を行うための光ピツク
アツプにおいて、 基体に取付けるための取付け部と、レンズを支
持するためのレンズ支持部とを連結しているフオ
ーカス動作用の複数の板状連結部が剛体部とこの
剛体部の両端にそれぞれ連設された肉薄ヒンジ部
とを有すると共に、この剛体部にその剛性を調整
するための溝、開孔、切込み、凹部などの欠除部
を形成することによつて、 部品点数が少くて低コストであると共に高精度
な光ピツクアツプを提供し得るようにしたもので
ある。
〔従来の技術〕
コンパクトデイスクプレーヤ、光フアイルシス
テム、レーザービジヨンデイスクプレーヤ、光学
式ROMデイスク、光学式RAMデイスク等に光
ピツクアツプが用いられている。この光ピツクア
ツプにおいて、フオーカス動作を行わせるように
対物レンズのレンズ枠を支持する機構としては、
基板に設けた支持軸にこのレンズ枠を取付けるた
めの軸受保持部材に上記レンズ枠をフオーカス動
作し得るように連結するのに、すべり軸受、ばね
或いは片持梁を用いたものが現行の殆どを占めて
いる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上述のフオーカス動作用支持機
構は各々長所と短所とを有している。
即ち、すべり軸受を用いたものは、その駆動力
が小さくて良いが、その反面、支持軸と軸受との
間に不可避的にガタが存在し、これが光ピツクア
ツプの微小変位特性を悪化させる。また一方、ば
ねや片持梁を用いた支持機構では、上述のような
ガタは生じないが、その反面、その剛性に起因す
る固有の共振が高い周波数において生じ、これが
ピツクアツプの特性に限界を与える。またその静
特性においても、レンズ枠を軸受保持部材に連結
する構造部材自体の剛性に抗して弾性変位させる
機構であるために大きな駆動力が必要である。
しかも上述の何れの支持機構においても、対物
レンズのレンズ枠、基板に設けた支持軸にこのレ
ンズ枠を取付けるための軸受保持部材、上記レン
ズ枠を上記軸受保持部材にフオーカス動作し得る
ように連結するすべり軸受、ばね、片持梁などの
連結手段や回転支持手段などの幾つかの部品が必
要である。従つてコスト高となり、またこれらの
幾つかの部品を所定の位置関係に組立てる必要が
あるから、精度が低下し易い。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上述のような問題点に鑑みて発明さ
れたものであつて、基体に取付けるための取付け
部と、レンズを支持するためのレンズ支持部と、
このレンズ支持部を前記取付け部に連結している
互いに平行な複数のフオーカス動作用板状連結部
とをそれぞれ有するレンズ作動部材を具備し、前
記板状連結部が比較的剛性の大きい剛体部とこの
剛体部の両端にそれぞれ連設された肉薄ヒンジ部
とを有し、前記肉薄ヒンジ部において屈曲するこ
とによつて、前記レンズ支持部が前記取付け部に
対して移動してフオーカス動作が行われると共
に、前記剛体部にその剛性を調整するための溝、
開孔、切込み、凹部などの欠除部が形成されてい
ることを特徴とする光ピツクアツプに係るもので
ある。
〔実施例〕
次に本発明の一実施例を第1図〜第4図に付き
説明すると、光ピツクアツプの基体を構成してい
るほぼ長方形の基板1の一側端付近には、この基
盤板1に対して垂直に延びるように支持軸2が固
定されている。そしてこの支持軸2には、レンズ
作動部材3の取付け部4が後で詳述するように回
転不能に固定されている。
このレンズ作動部材3は、従来の軸受保持部材
に相当する上記取付け部4と、レンズ枠を構成す
るためにほぼ円筒状に形成されかつ対物レンズ5
が取付けられているレンズ支持部6と、取付け部
4とレンズ支持部6とを連結している連結手段8
とから成つている。またこの連結手段8はフオー
カス動作用の複数(図示の場合には一対)の板状
連結部7a,7bと、トラツキング動作用の連結
部を構成している肉薄ヒンジ部9と、上記板状連
結部7a,7bと上記肉薄ヒンジ部9とを結合し
ているほぼ直方体形状の板状結合部10とから成
つている。そして上記板状連結部7a,7bはそ
れらの一端がレンズ支持部6にそれぞれ連結され
かつ上下に互いに平行に配されてそれぞれほぼ水
平方向に延びている。また上記肉薄ヒンジ部9は
その一端が取付け部4に連接されかつほぼ垂直方
向に延びている。また上記肉薄ヒンジ部9は、レ
ンズ作動部材3の長さ方向において細巾に形成さ
れると共に、板状結合部10の高さとほぼ同一の
長さを有しており、従つてほぼ帯状に構成されて
いる。
上述の取付け部4、円筒状レンズ支持部6、一
対の板状連結部7a,7b、トラツキング動作用
肉薄ヒンジ部9及び板状結合部10は何れも合成
樹脂から構成されている。そしてこれらの取付け
部4、レンズ支持部6、一対の板状連結部7a,
7b、トラツキング動作用肉薄ヒンジ部9及び板
状結合部10が合成樹脂を材料とする射出成形に
よつて互いに一体に成形されている。従つて作動
部材3は単一の射出成形品として構成されてい
る。なお上述の合成樹脂としては、繰返し荷重に
対する疲労に耐えることができ、また通常の板ば
ねと同程度の弾性及び剛性を備えているものが好
ましく、例えばナイロン66であつてもよい。また
上記合成樹脂の種類、組成などを変更すれば、ト
ラツキング動作用肉薄ヒンジ部9、フオーカス動
作用の一対の板状連結部7a,7bなどの性能
(弾性、剛性など)を自在に変更することが可能
である。またレンズ作動部材3の成形方法として
は、必ずしも射出成形である必要はなく、例えば
流し込み成形を用いてもよい。
各板状連結部7a,7bは、レンズ支持部6に
連接されかつ肉厚に構成された端側剛体部11
と、板状連結部7a,7bのほぼ中央に配されか
つ肉圧に構成された中央剛体部12と、端側剛体
部11及び板状結合部10と中央剛体部12との
間にそれぞれ形成されたフオーカス動作用の一対
の肉薄ヒンジ部13a,13bとから成つてい
る。そしてこれらの肉薄ヒンジ部13a,13b
は、板状連結部7a,7bの長さ方向において細
巾に形成されると共に、端側剛体部11及び中央
剛体部12の巾とほぼ同一の長さを有している。
従つてこれらの肉薄ヒンジ部13a,13bは既
述のトラツキング動作用肉薄ヒンジ部9の延びる
方向に対してほぼ直交する方向に延びている。な
おこれらの肉薄ヒンジ部13a,13bは、既述
のトラツキング動作用の肉薄ヒンジ部9と同様
に、細巾ではあるが或る程度の巾を有している帯
状となつているので、この部分で応力集中が起り
難い形状となつている。そしてこれらの肉薄ヒン
ジ部13a,13bの厚みは剛体部11,12の
厚みに対して例えば1/3〜1/5程度に形成されるの
が好ましい。なおフオーカス動作用連結部(板状
連結部7a,7b)が一対設けられているのに対
し、トラツキング動作用連結部(肉薄部9)は一
つしか設けられていないので、トラツキング動作
用肉薄部9はフオーカス動作用の一対の肉薄部1
3a,13bよりもやや厚い方が好ましく、例え
ば、前者の厚みを後者の厚みに対して1.5〜2.5程
度に形成することができる。
中央剛体部12はその内側面において肉薄ヒン
ジ部13a,13bとほぼ面一であり、またその
外側面は肉薄ヒンジ部13a,13bに対してほ
ぼ台形状に突出している。そして端側剛体部11
及び板状結合部10は肉薄ヒンジ部13a,13
bの外側面においてこれらのヒンジ部とほぼ面一
であり、またその内側面においては肉薄ヒンジ部
13a,13bに対して突出しかつこれらのヒン
ジ部13a,13bの近傍で傾斜面となつてい
る。従つて肉薄ヒンジ部13a,13bと剛体部
11,12との接合箇所は肉薄ヒンジ部13a,
13bをこれらの剛体部12に対して繰返して屈
曲させても亀裂を生じ難いようになつている。な
おこれらの肉薄ヒンジ部13a,13b及びトラ
ツキング動作用肉薄ヒンジ部9はレンズ作動部材
3の射出成形時に同時に最終的な形状に形成する
ことができるが、予え厚めに形成しておいてか
ら、必要な厚さまで切削などにより加工してもよ
い。
また取付部4には、支持軸2を嵌合させるため
の軸孔32が設けられている。なおこの軸孔32
はレンズ作動部材3の射出成形時に同時に形成さ
れるのが好ましいのは云う迄もない。そして上記
軸孔32には支持軸2が圧入、接着などにより嵌
合固着されているので、取付け部4は支持軸2に
対して回転不能に固定されている。
上述のような構成を有するレンズ作動部材を成
形するのに用いる合成樹脂は、成形性、寸法変化
特性を、耐温度特性、疲労性等の各種の特性を考
慮して選定される。しかしこれら各種の特性は互
いに相反する場合があるから、選定された材料が
要求される総ての特性を満足するのは困難であ
る。また成形に用いる合成樹脂が一旦選定されて
しまうと、レンズ作動部材の各部の機能及び特性
が決定されてしまう。
本発明においては、上述のような欠陥を是正す
るために、板状連結部7a,7bの剛体部12に
これらの剛体部12の剛性を調整するため溝、開
孔、切込み、凹部などの欠除部を形成するように
している。例えば、第1図〜第3図に示す一実施
例においては、板状連結部7a,7bの剛体部1
2の外側面にこれらの板状連結部7a,7bの長
さ方向に沿つてそれぞれ延びる多数の溝14を形
成している。そしてこれらの溝14は互いにほぼ
平行に形成され、また溝14の底部における剛体
部12の厚みは肉薄ヒンジ部13a,13bの厚
みとほゞ同一であるかやゝ大きく選定してある。
従つて剛体部12は肉薄の板状部に多数の突条
(溝14の間に存在する突条部24a及び溝14
と剛体部12の両側端との間に存在する突条部2
4bを形成したのとほゞ同様の構造となつてい
る。なお上記溝14はレンズ作動部材3の射出成
形時に同時に形成するのが好ましいが、必要に応
じて上記射出成形後に切削などにより形成しても
よい。
上述のように板状連結部7a,7bの剛体部1
2に多数の溝14を形成することによつて、以下
に述べるように、上記剛体部12の剛性を所望の
値に調整することが出来る。なお剛体部12に溝
14などの欠除部を形成するには、以下のように
して欠除部の形状、ひいては剛体部12の形状を
決定すればよい。
即ち、この場合、まず、溝14などの欠除部が
ないレンズ作動部材3の板状連結部7a,7bを
伝達マトリツクス法を用いて表わし、次いで各定
数を設定した時の上記レンズ作動部材の動特性を
コンピユータを使つて描いていく。例えば、第8
図には、このようなレンズ作動部材3が本発明を
説明するための参考例として示されている。なお
この第8図に示すレンズ作動部材3の中央剛体部
12は、第1図〜第3図に示す実施例の場合と同
様に、台形状に形成されているが、直方体形状で
あつてもよく、このことは第1図〜第3図に示す
作動部材3にも当て嵌る。
第9図は第8図に示すレンズ作動部材3につい
て各定数を設定してからこのレンズ作動部材3を
組込んだ光ピツクアツプの動特性をコンピユータ
を使つて描かせたものであつて、横軸はフオーカ
ス動作用駆動コイル18に流すフオーカス動作用
の駆動電流の周波数を表わし、縦軸は上記レンズ
作動部材3を組込んだ光ピツクアツプのフオーカ
ス動作方向の利得を表わしている。第10図は第
8図に示すレンズ作動部材3を組込んだ光ピツク
アツプの実際の動特性を示すものであつて、第9
図に示す理論上の動特性に非常に近似している。
第4図は第1図〜第3図に示す光ピツクアツプ
の動特性を第9図の場合と同様にして描いたもの
であつて、多数の溝14を入れることによつて光
ピツクアツプの二次共振点を3600Hzに設定するよ
うにしている。即ち、この場合、剛性部12に溝
14を形成することによつて、単位重量当りの剛
性を高めることが出来、この結果、光ピツクアツ
プの共振周波数の所望の値に制御することが出来
る。従つて第4図、第9図、第10図などから振
動論の知識を用いてどのような動特性が好ましい
かを判断し、この判断結果に基づいてレンズ作動
部材3の板状連結部7a,7bについての各定数
を決定する。そしてこの決定に基づいて実際にレ
ンズ作動部材3を成形する。
また第1図に明示されているように、基板1の
他側端には、磁性材料にてほぼ長方形の板状体に
形成されているコイルボビン16が上記基板1に
対してほぼ垂直に延びるように固定されている。
そしてこのコイルボビン16には、その下端中央
部に横長の切込み15が形成されている。またこ
のコイルボビン16には、その上端面と切込み1
5の上縁部との間において、トラツキング動作用
駆動コイル17が巻回されている。また上記コイ
ルボビン16には、その左右両端面の間におい
て、フオーカス動作用駆動コイル18が巻回され
ている。また基板1には、レンズ支持部5に対向
して透光用開口19が形成されている。
一方、レンズ支持部5の側面には、コイルボビ
ン16に対向する位置において平坦面20aを有
する磁石取付部20が既述の射出成形によりレン
ズ支持部材6と一体に成形されている。そしてこ
の平坦面20aには、これとほぼ同じ大きさで直
方体形状の永久磁石21が接着などにより固着さ
れている。よつて上記永久磁石21はコイルボビ
ン16、ひいては一対の駆動コイル17,18に
それぞれ対向している。
従つてトラツキング動作用駆動コイル17とフ
オーカス動作用駆動コイル18とは、そのコイル
の軸心が互いに直交するようにコイルボビン16
に巻回されている。そしてトラツキング動作用駆
動コイル17はコイルボビン16の磁石21と対
向する面において上下方向に巻線が走るように巻
回され、また一方、フオーカス動作用駆動コイル
18はコイルボビン16の上記対向面において左
右方向に巻線が走るように巻回されている。
上述のように構成された光ピツクアツプにおい
て、フオーカス動作用駆動コイル18に電流を流
すと、このコイル18に対向している磁石21に
電流の向きに応じた上下方向の力が働く。そして
この力によつて磁石21、ひいてはレンズ支持部
6及び対物レンズ5が取付け部4に対して上下方
向に回転移動し、このためにフオーカス動作が行
われる。なおこの場合、連結手段8には一対の板
状連結部7a,7bがそれぞれ設けられ、またこ
れらの板状連結部7a,7bにはそれぞれ一対の
肉薄ヒンジ部13a,13bが設けられている。
従つて一方の肉薄ヒンジ部13aと他方の肉薄ヒ
ンジ部13bとで各板状連結部7a,7bの回転
方向が丁度逆になるように、これらの連結部7
a,7bは各肉薄ヒンジ部13a,13bにおい
つて屈曲し、このために各板状連結部7a,7b
はクランク状に屈曲変形する。この結果、レンズ
支持部材6は第3図において鎖線で示すように記
録媒体の記録面に対して向きを変えることなく平
行状態を保ちつつほぼ上下方向に移動する。
またトラツキング動作用駆動コイル17に電流
を流すと、このコイル17に対向している磁石2
1の電流に向きに応じた左右方向の力が働く。そ
してこの力によつて磁石21、ひいてはレンズ支
持部6及び対物レンズ5が取付け部4に対して左
右方向に回転移動し、このためにトラツキング動
作が行われる。なおこの場合、連結手段8にはト
ラツキング動作用の肉薄ヒンジ部9が設けられて
いるので、連結手段8はこの薄肉ヒンジ部9にお
いて屈曲する。従つてレンズ支持部6は第2図に
示すように記録媒体の記録面に対して向きを変え
ることなく上記記録面に対してほぼ平行に移動す
る。
次に本発明の別の実施例を第5図〜第7図に付
き説明する。なおこの第5図〜第7図に示す実施
例は、第1図〜第4図に示す既述の実施例におけ
る多数の溝14を単一の開孔に置き換えると共に
肉薄ヒンジ部9,13a,13bにそれぞれ開口
を形成した点を除いて、第1図〜第4図に示す上
述の実施例と実質的に同一の構成である。従つて
第1図〜第4図に示す実施例と同一の部分につい
てはこれと共通の符号を付してその説明を省略す
る。
第5図〜第7図に示す実施例においては、第1
図〜第4図に示す実施例における多数の溝14を
剛体部12を中空にするための開孔25に置き換
えている。そしてこの開孔25は板状連結部7
a,7bの長さ方向において剛体部12を貫通し
ているので、上記開孔25はほゞ直方体形状とな
つている。
また帯状の肉薄ヒンジ部9,13a,13bの
剛性を調整するために、これらのヒンジ部にこれ
らの帯状肉薄部に沿つたスリツト状開口26が形
成されている。なおこの開口26は開口形成前の
肉薄ヒンジ部9,13a,13bの体積の40%程
度であつてよい。そしてこれらの開口26の両端
部は、これらの端部への応力集中を避けるため
に、上記開口26の巾とほぼ同一の長さの直径を
有する半円形からなる円弧状に形成されている。
なお上記スリツト状開口26はレンズ作動部材3
の射出成形時に同時に形成してもよいが、成形時
に樹脂素材が成形型内を流れ得る最小の厚さ寸法
があるから、同時に形成するのが困難な場合が多
い。従つてこのような場合には、スリツト状開口
26が形成されていない状態に一旦成形してか
ら、レーザ加工などの熱溶解加工や、切削加工な
どの機械的加工によつてスリツト状開口26を形
成すればよい。
上述のように肉薄ヒンジ部9,13a,13
b、にスリツト状開口26を形成することによつ
て、以下に述べるように、これらの肉薄ヒンジ部
の剛性を所望の値に調整することが出来る。即
ち、第6図に示す肉薄ヒンジ部13bにおいて、
仮にスリツト状開口26が存在しないとすれば、
材料力学上の原理から、その断面二次モーメント
IZは、 IZ=1/12wt3 となる。ここで、tは肉薄ヒンジ部の厚み、wは
同上の巾である。また上記肉薄ヒンジ部の曲げ剛
性はその素材は縦弾性係数(ヤング率)Eと上記
断面二次モーメントIZとの積E・IZ(=1/12wt3・ E)として与えられる。しかしながら、既述のよ
うに、樹脂素材が型内を流れ得る最小の厚さ寸法
が存在するから、tを一定値以下にすることは出
来ない。また上記樹脂素材の種類を変更してヤン
グ率Eを変えれば、レンズ作動部材3の他の点で
の仕様が満足されなくなる恐れがある。
従つてこの場合、開口26を形成することによ
つて、肉薄ヒンジ部の実質的な巾w(開口26を
除く巾)を小として曲げ剛性を小さくすると共
に、見掛け上の巾w(開口26を含む巾)は小さ
くしないようにして肉薄部の捩れ剛性が低下しな
いようにしている。即ち、第7図に示すように、
スリツト状開口26を設けることによつて、肉薄
ヒンジ部における断面二次モーメントIZ′は、 IZ′=2/12wt3 となる。ここで、aは肉薄ヒンジ部の両側端とス
リツト状開口26の両端との間隔である。従つて
スリツト状開口26を設けることによつて、肉薄
ヒンジ部の曲げ剛性を2a/wに低下させること
が出来る。
第7図は第5図に示すレンズが作動部材3を組
込んだ光ピツクアツプ動特性を第4図の場合と同
様にして描いたものであつて、第1図に示す多数
の溝14に換えて開孔26及びスリツト状開口2
6を設けることによつて光ピツクアツプの二次共
振点を2800Hzに設定するようにしている。
なお以上に述べた2つの実施例においては、剛
体部に形成される欠除部を溝14又は開孔25と
したが、切込み又は凹部であつてもよく、また
溝、開孔、切込み、凹部などを適当に組合せても
よい。
また上述の2つの実施例においては、フオーカ
ス動作用の板状連結部7a,7bを一対設けてい
るが、この数は必要に応じて任意に変更すること
ができ、例えば一対の板状連結部7a,7bの間
にこれらとほぼ同形の第3の板状連結部を設けて
もよい。またトラツキング動作用の連結部(肉薄
ヒンジ部9)を一つしか設けていないが、必要に
応じて複数にすることか出来、例えば一対の肉薄
ヒンジ部9を左右対称的に設けてもよい。また取
付け部4を支持軸2に回転自在に支持させるよう
にすれば、支持軸2に対する取付け部4の回転に
よつてトラツキング動作させることが可能である
から、この場合には、トラツキング用の肉薄ヒン
ジ部9をレンズ作動部材3に特に設ける必要がな
い。
また上述の2つの実施例においては、レンズ作
動部材3の側に永久磁石21を配設し、基板1の
側に駆動コイル17,18を配設したが、これら
を互いに逆に配設してもよく、また他の種々の駆
動方式を用いることもできる。
また上述の2つの実施例においては、取付け部
4、レンズ支持部5、フオーカス動作用連結部
(板状連結部7a,7b)、トラツキング動作用連
結部(肉薄ヒンジ部9)、板状結合部10及び磁
石取付部20から成るレンズ作動部材3を単一の
成形品としたが、必要に応じてこれらの一部を別
体に形成してから接着などにより両者を結合する
ようにしてもよい。
また上述の2つの実施例においては、取付け部
4の側にトラツキング動作用連結部(肉薄ヒンジ
部9)を、またレンズ支持部5の側にフオーカス
動作用連結部(板状連結部7a,7b)をそれぞ
れ設けたが、必ずしもこれに限定されるものでは
なく、例えば上述の場合とは逆の関係にしてもよ
い。
また上述の2つの実施例においては、中央剛体
部12のみに溝14、開孔25などの欠除部を形
成しているが、連結手段8を構成する他の肉厚部
分(例えば、板状連結部10、端側剛体部11)
にも必要に応じて同様の欠除部を形成することが
出来る。
また上述の2つの実施例において、第5図〜第
7図に示す実施例の場合のみスリツト状開口26
を設けたが、第1図〜第4図に示す実施例におい
ても同様のスリツト状開口26を設けてもよい。
また上記開口26は必ずしもスリツト状である必
要はなく、多数の小開口26を一列に配置したも
のであつてもよい。また上記開口26は必ずしも
総ての肉薄ヒンジ部9,13a,13bに設ける
必要はなく、必要に応じて幾つかの肉薄ヒンジ部
に設ければよい。
〔発明の効果〕
本発明は上述のような構成であるから、光ピツ
クアツプの部品点数を極力少なくすることがで
き、また光ピツクアツプのコストを大幅に低下さ
せることができると共に、レンズ作動部材の組立
て誤差及び取付け誤差による悪影響を極力低下さ
せ得るので、高精度なものを提供することができ
る。特に、フオーカス動作を行わせるための板状
連結部に設けられかつその両端にそれぞれ肉薄ヒ
ンジ部が連設されている剛体部にその剛性を調整
するための欠除部を形成するようにしたので、他
の特性を実質的に損うことなく剛体部の剛性を極
めて好ましい値に選定することが出来、従つて極
めて実用的である。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明による光ピツクアツプ
の一実施例を示すものであつて、第1図は光ピツ
クアツプ全体の斜視図、第2図はレンズ作動部材
の平面図、第3図は同上の側面図、第4は光ピツ
クアツプの理論上の動特性図である。第5図〜第
7図は本発明による光ピツクアツプの別の実施例
を示すものであつて、第5図はレンズ作動部材の
斜視図、第6図はフオーカス動作用肉薄ヒンジ部
付近の平面図、第7図は光ピツクアツプの理論上
の動特性図である。第8図〜第10図は本発明を
説明するための光ピツクアツプの参考例を示すも
のであつて、第8図はレンズ作動部材の斜視図、
第9図及び第10図は光ピツクアツプの理論上及
び実際上の動特性図である。 なお図面に用いた符号において、3……レンズ
作動部材、4……取付け部、5……対物レンズ、
6……レンジ支持部、7a,7b……板状連結
部、8……連結手段、9……トラツキング動作用
肉薄ヒンジ部、13a,13b……フオーカス動
作用肉薄ヒンジ部、14……溝(欠除部)、21
……永久磁石、25……開孔(欠除部)、26…
…スリツト状開口である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 基体に取付けるための取付け部と、レンズを
    支持するためのレンズ支持部と、このレンズ支持
    部を前記取付け部に連結している互いに平行な複
    数のフオーカス動作用板状連結部とをそれぞれ有
    するレンズ作動部材を具備し、 前記板状連結部が比較的剛性の大きい剛体部と
    この剛体部の両端にそれぞれ連設された肉薄ヒン
    ジ部とを有し、前記肉薄ヒンジ部において屈曲す
    ることによつて、前記レンズ支持部が前記取付け
    部に対して移動してフオーカス動作が行われるよ
    うに構成すると共に、 前記剛体部にその剛性を調整するための欠除部
    が形成されていることを特徴とする光ピツクアツ
    プ。
JP17492586A 1986-07-25 1986-07-25 光ピツクアツプ Granted JPS6331031A (ja)

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