JPH05304953A - 抗トロンビン結合性物質モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ - Google Patents

抗トロンビン結合性物質モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ

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JPH05304953A
JPH05304953A JP4216068A JP21606892A JPH05304953A JP H05304953 A JPH05304953 A JP H05304953A JP 4216068 A JP4216068 A JP 4216068A JP 21606892 A JP21606892 A JP 21606892A JP H05304953 A JPH05304953 A JP H05304953A
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thrombin
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monoclonal antibody
hybridoma
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隆生 名古屋
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茂 木村
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    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P21/00Preparation of peptides or proteins
    • GPHYSICS
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    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/577Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor involving monoclonal antibodies binding reaction mechanisms characterised by the use of monoclonal antibodies; monoclonal antibodies per se are classified with their corresponding antigens

Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の性質(a)〜(f)を有する抗トロンビ
ン結合性物質(TM)モノクローナル抗体を産生するハ
イブリドーマTM−H60。(a)分子量;180,0
00±8,000、(b)IgGサブクラス;Ig
1 、(c)等電点;pH7.9−9.2、(d)トロン
ビン結合性物質のトロンビンとの結合部位を認識しな
い、(e)トロンビン結合性物質のカルシウムイオンに
よる構造変化を認識しない、(f)トロンビン結合性物
質の酵素による分子量変化を認識する。 【効果】 TMの特定の部位を認識するモノクローナル
抗体を安定に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒト由来のトロンビン
結合性物質に結合するモノクローナル抗体を産生するハ
イブリドーマに関する。
【0002】
【従来の技術】細胞融合技術は、ケーラーとミルスタイ
ンの報告(Nature,495〜497頁,1975
年)以来急速に発展した。すなわち、哺乳動物の脾細胞
と骨髄腫細胞とを融合させた雑種細胞(ハイブリドー
マ)は、用いた脾細胞の性質に応じて種々の抗体を生産
することが知られている。そしてこのハイブリドーマの
性質を利用し、これをクローニングすることにより種々
の蛋白質、ホルモン等の生体物質に対するモノクローナ
ル抗体を産生する融合細胞を作製すること、並びにモノ
クローナル抗体を生産する試みがなされている(E.D
ale Servier et al.Clinica
l Chemistry,Vol.27,No.11,
1979〜1806,1981)。
【0003】一方、本出願人は先にトロンビンと結合し
てプロテインCの活性化を特異的に増強するトロンビン
結合性物質(以下、TMと称する)をヒトの胎盤から分
離、精製することに成功した(特開昭60−19981
9号公報)。このTMは下記の性質を有し、医薬として
有用な物質である。
【0004】 (1)分子量;還元状態で88,000±10,000 非還元状態で71,000±10,000 (2)等電点;pH4.2±0.5 (3)親和性;トロンビンに対して強い親和性を有す
る。 (4)活 性;(a)トロンビンと結合してプロテイン
Cを活性化する。 (b)血液の凝固時間を延長する。 (5)安定性;pH2〜10で安定。 変性剤(ドデシル硫酸ナトリウム、尿素)及びペプシン
処理に対して安定。
【0005】更に、ヒト由来のTMについてはその後、
以下の論文、特許公報等に報告されている。 胎盤由来のもの;J.Biol.Chem.259
2246−12251(1984) Thrombosis Research 37 35
3−364(1985) EP182929A 肺由来のもの;WO 87/0050 血漿、尿由来のもの;J.Clin.Invest.
2178〜2181(1985) 血管内皮細胞、肺癌細胞由来のもの;J.Biol.C
hem.260 15432−15438(1985)
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、胎盤中のT
Mは微量であり、また、通常使用される各種クロマトグ
ラフィーでは、TMとの特異的結合が充分ではなく、高
純度のTMを取得することは困難であり、加えて工程が
長く回収率も満足のいくものではなかった。従って、高
純度のTMを簡便に高収率で取得する特異的精製法の開
発が望まれている。また、TMの作用メカニズムの解
明、血中濃度の測定等の手段としてTMの高感度検出法
の開発も望まれている。
【0007】すでにI.マルヤマら〔J.Biol.C
hem.260 15432〜15438(198
5)〕はヒト胎盤由来のTMを用いて抗TMモノクロー
ナル抗体を作成し、このものの血管内皮細胞及び肺癌細
胞由来のTMがトロンビンと結合してプロテインCを活
性化することを阻害するか否かを検討している。しかし
ながら、この報文の検討では、このモノクローナル抗体
がTMのトロンビンとの結合部位を認識するという性質
を有することのみしか証明しておらず、このモノクロー
ナル抗体のその他の生物学的性質及び物理化学的性質に
ついては何も示していない。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、更に有
用な抗TMモノクローナル抗体を得るため、鋭意研究を
重ねた結果、常法に従ってTMで免疫した動物の抗体産
生細胞と骨髄腫細胞とを融合して得たハイブリドーマの
産生するモノクローナル抗体について、それらの有する
特性、すなわち、TMのトロンビンとの結合部位を認識
するか、TMのカルシウムイオンによる構造変化を認識
するか、TMの酵素処理による分子量変化を認識するか
を検定し、選択すれば特異な性質を有する新しいモノク
ローナル抗体が得られることを見出した。更にこのモノ
クローナル抗体を利用することにより、TMの高純度精
製及び免疫学的測定ができることを見出し、本発明を完
成した。
【0009】すなわち本発明は、TMの特定の部位を認
識するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを
提供するものである。
【0010】TMの特定の部位を認識するモノクローナ
ル抗体を産生するハイブリドーマは、例えば次の如くし
て製造される。すなわち、(1)抗原としてTMを用い
て免疫した動物から抗体産生細胞を調製し、(2)別に
骨髄腫細胞を調製し、(3)これらの細胞を融合させ、
(4)得られたハイブリドーマを選択的に増殖させ、
(5)このハイブリドーマから抗体産生ハイブリドーマ
を検索し、(6)抗体産生ハイブリドーマの培養液を用
い、培養液中のモノクローナル抗体が1)TMのトロン
ビンとの結合性部位を認識するか、2)TMのカルシウ
ムイオンによる構造変化を認識するか、3)TMの酵素
処理による分子量変化を認識するかを検討し、(7)目
的とするモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ
をクローニングすることにより得られる。
【0011】次に上記各工程について説明する。 (1)抗体産生細胞の調製 抗体産生細胞の調製は、常法に準じて行えばよく、抗原
であるTMで動物を免疫し、その動物の抗体産生細胞を
取得すればよい。このとき用いる動物としては、マウ
ス、ラット、ウサギ、モルモット、ヒツジなどが例示さ
れ、採取する抗体産生細胞としては、脾臓、リンパ節、
末梢血液等から分離した細胞などが挙げられる。免疫方
法としては、TMを例えばフロイントのコンプリートア
ジュバントに乳濁させて、例えばマウスを用いる場合に
は、これを皮下又は腹腔内に投与し、1〜5週間の間隔
で1〜20ケ月投与を続けて免疫を完成させる方法の採
用が好ましい。
【0012】(2)骨髄腫細胞の調製 細胞融合に使用する骨髄腫細胞には特に限定はなく、多
くの哺乳動物の細胞株を利用できるが、抗体産生細胞の
調製に用いた動物と同種の動物の細胞株を使用するのが
好ましい。用いる細胞株は、細胞融合の後に、未融合の
骨髄腫細胞が選択培地で生存できず、ハイブリドーマだ
けが増殖できるようにすることによって、未融合細胞と
融合細胞とを分けることを考慮して、特定の薬剤抵抗性
を有するものが好ましい。例えば8−アザグアニン抵抗
性の細胞は、HAT培地中で生育できない性質を有する
ため、好んで用いられる。具体的には、マウス骨髄腫細
胞株P3−Ag8−γ、P3−X63−Ag8、P3−
X63−Ag8−U1、NSI−Ag4/1、X63−
Ag8・6.5.3、SP2/0−Ag14、MPC1
1−45.6TG1.7、FO、S194/5XXO.
BU.1等が用いられる。
【0013】(3)細胞融合 細胞融合は、通常MEM培地、RPMI1640培地、
IMDM培地等の培地中で抗体産生細胞と骨髄腫細胞を
10:1〜1:1の混合比で混合することにより行われ
る。このとき融合促進剤として、平均分子量1,000
〜6,000のポリエチレングリコールを使用すること
が好ましい。ポリエチレングリコールの使用濃度は通常
30〜50%である。
【0014】(4)ハイブリドーマの選択的増殖 細胞融合を終えた細胞は、例えばウシ胎仔血清を含有す
るIMDM培地などで適当に希釈し、遠心分離する。沈
渣を選択培地(例えば、HAT培地)に浮遊させ、96
ウェルのマイクロプレートに分注し、培養を行いハイブ
リドーマのみを生育させる。
【0015】(5)抗体産生ハイブリドーマの検索 抗体産生ハイブリドーマの検索は、常法に従って行えば
よい。例えば、ハイブリドーマの増殖した培養液を採取
し、TMと反応させたのち、酵素、ケイ光物質、発光物
質などでラベルした第2抗体との反応により検索でき
る。
【0016】(6)1)TMのトロンビンとの結合部位
の認識;前記(5)で得られる抗原抗体反応物とトロン
ビンとの反応性を検討すればよく、後記の実験1.に従
いTMがトロンビンと結合してプロテインCの活性化を
阻害するか否かによって判定できる。すなわち、活性化
を阻害する場合はモノクローナル抗体がTMのトロンビ
ン結合性部位を認識していることを示し、阻害しない場
合は認識していないことを示す。
【0017】2)TMのカルシウムイオンによる構造変
化の認識;後記実験2.に従い、培養液(カルシウムイ
オンが存在している)にEDTAを加えて、前記(5)
の反応性を検討すればよい。すなわち、抗原抗体反応を
行う場合には構造変化を認識していないことを、反応を
行わないときは認識していることを示す。
【0018】3)TMの酵素処理による分子量変化の認
識;後記実験3.に従い、TMを蛋白分解酵素で処理し
たのち、前記(5)の反応性を検討すればよい。すなわ
ち、抗原抗体反応を行う場合には分子量変化を認識して
いないことを、反応を行わないときは認識していること
を示す。
【0019】(7)クローニング 抗体産生ハイブリドーマを含むことを確認した培養ウェ
ル中の細胞を限界希釈法などによりクローニングを行
い、モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを得る。以
上の操作によってTMに結合する本発明のモノクローナ
ル抗体産生ハイブリドーマを得ることができる。
【0020】本発明者は、後記実施例に記載の方法でT
M−H54、TM−H59、TM−H60、TM−H6
5、TM−H73、TM−H91と名付けたハイブリド
ーマを得た。これらのハイブリドーマはそれぞれTMの
特定の部位を認識するモノクローナル抗体を産生する新
規な細胞であるので、これらの細胞について工業技術院
微生物工業技術研究所に寄託すべく手続を行ったが、6
2微寄文第1140号として拒否された。
【0021】叙上の如くして得られたハイブリドーマか
らTMの特定の部位を認識するモノクローナル抗体を得
るには、次の如くすれば良い。すなわち、抗体産生ハイ
ブリドーマを適当な培地中で培養し、その培養上清を採
取することにより本発明のモノクローナル抗体を得るこ
とができる。また、モノクローナル抗体を大量に製造す
るのには、用いた骨髄腫細胞の由来動物と同種の動物に
プリスタン(2,6,10,14−テトラメチルペンタ
デカン)などの鉱物油を腹腔内に投与したのち、抗体産
生ハイブリドーマを接種してインビボで抗体産生ハイブ
リドーマを大量に増殖させる方法が用いられる。この方
法によれば、接種した動物の血清及び腹水中に高濃度の
モノクローナル抗体が生ずる。モノクローナル抗体の分
離精製は、通常の血清からの抗体の精製に使用されてい
る方法に従って実施できる。
【0022】以上のようにしてTMの特定の部位を認識
するモノクローナル抗体が得られるが、該モノクローナ
ル抗体の性質は、使用するハイブリドーマの種類により
若干異なる。これは、同一のTMであっても抗体産生細
胞が認識し得る部位が異なるためと解される。
【0023】以下に本発明者が前記ハイブリドーマから
調製したモノクローナル抗体TM−A54、TM−A5
9、TM−A60、TM−A65、TM−A73、及び
TM−A91の有する性質を示す。なお、分子量はSD
S−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法により、等電点
は等電点電気泳動法(LKB−等電点電気泳動装置)に
より、免疫グロブリンサブクラスはオクタローニの二重
免疫拡散法〔ウサギポリクローナル抗体(マイルズ社
製)使用〕により測定した。
【0024】TM−A54 (a)分子量;175,000±5,000 (b)IgGサブクラス;IgG1 (c)等電点;pH7.2−7.7 (d)トロンビン結合性物質のトロンビンとの結合部位
を認識する。 (e)トロンビン結合性物質のカルシウムイオンによる
構造変化を認識する。 (f)トロンビン結合性物質の酵素による分子量変化を
認識しない。 TMはCa2+イオンと結合する事が知られているが、T
M−A54はCa2+イオンによるTMの構造の変化を認
識するので、この抗体を用いることにより、例えば先天
性遺伝子病、その他の病態によりCa2+イオンとの結合
部位が傷害を受けた様なTMを正常なTMと区別する事
ができる。
【0025】TM−A59 (a)分子量;190,000±5,000 (b)IgGサブクラス;IgG1 (c)等電点;pH7.1−7.6 (d)トロンビン結合性物質のトロンビンとの結合部位
を認識しない。 (e)トロンビン結合性物質のカルシウムイオンによる
構造変化を認識しない。 (f)トロンビン結合性物質の酵素による分子量変化を
認識しない。 TMのCa2+イオン結合による変化に全く影響を受け
ず、かつエラスターゼ等の酵素処理TMにも反応するこ
とから、例えば遺伝子病等により、TMとしての活性を
持たないもの、あるいは、血中プロテアーゼ活性が異常
に亢進し、TMが分解を受けたものについても本抗体に
より認識する事ができる。
【0026】TM−A60 (a)分子量;180,000±8,000 (b)IgGサブクラス;IgG1 (c)等電点;pH7.9−9.2 (d)トロンビン結合性物質のトロンビンとの結合部位
を認識しない。 (e)トロンビン結合性物質のカルシウムイオンによる
構造変化を認識しない。 (f)トロンビン結合性物質の酵素による分子量変化を
認識する。 本抗体は、酵素処理により、低分子化したTMとは反応
しないことから、例えば、内皮細胞の損傷を供う疾患で
ある播種性血管内凝固症(DIC)、肺がん等の患者に
存在し、正常人には存在しない高分子TMのみを検出す
ることができる。
【0027】TM−A65 (a)分子量;190,000±5,000 (b)IgGサブクラス;IgG1 (c)等電点;pH7.0−7.5 (d)トロンビン結合性物質のトロンビンとの結合部位
を認識しない。 (e)トロンビン結合性物質のカルシウムイオンによる
構造変化を認識しない。 (f)トロンビン結合性物質の酵素による分子量変化を
認識しない。 この抗体は、TM−A59とほぼ同じように用いること
ができる。
【0028】TM−A73 (a)分子量;200,000±5,000 (b)IgGサブクラス;IgG1 (c)等電点;pH7.0−7.5 (d)トロンビン結合性物質のトロンビンとの結合部位
を認識する。 (e)トロンビン結合性物質のカルシウムイオンによる
構造変化を認識する。 (f)トロンビン結合性物質の酵素による分子量変化を
認識しない。 この抗体は、TM−A54とほぼ同様に用いることがで
きる。
【0029】TM−A91 (a)分子量;195,000±5,000 (b)IgGサブクラス;IgG1 (c)等電点;pH7.0−7.4 (d)トロンビン結合性物質のトロンビンとの結合部位
を認識しない。 (e)トロンビン結合性物質のカルシウムイオンによる
構造変化を認識する。 (f)トロンビン結合性物質の酵素による分子量変化を
認識しない。 本抗体は、TMのCa2+イオンとの結合による変化を認
識するので、例えば遺伝子疾患、又は酵素等により、C
2+と結合する部位が失われたTMを正常なものと区別
する事ができる。
【0030】本発明モノクローナル抗体を免疫吸着剤と
して利用することによって、TMを精製する方法は、例
えば本発明モノクローナル抗体をデキストランゲル、ア
ガロースゲル、ポリビニルゲル等の不溶性担体に結合さ
せ、該モノクローナル抗体結合担体を免疫吸着剤として
用い、カラムクロマトグラフィーに付すことにより実施
される。不溶性担体とモノクローナル抗体との結合は、
ブロムシアン法やエポキシ、アミノ、カルボキシル、若
しくはホルミル基等を介して結合させることができる。
このモノクローナル抗体結合不溶性担体からなるカラム
に粗TMを添加し、カラムに吸着したTMを溶出させる
ことにより高純度のTMが得られる。
【0031】本発明モノクローナル抗体の標識体を利用
するTMの免疫測定法は、例えば本発明モノクローナル
抗体を酵素、各種のアイソトープ、蛍光物質等の標識剤
で標識し、これにTMを含む試料を加え、TMと標識体
との免疫反応生成物の標識量を測定することによって実
施される。また一般的な方法としてELISA法を用い
ることもできる。
【0032】
【発明の効果】本発明のハイブリドーマは、TMの特定
の部位を認識するモノクローナル抗体を産生する。そし
てこのモノクローナル抗体は前記のヒト胎盤由来のTM
の他、ヒト尿由来のTM、ヒト血漿由来のTM、ヒト肺
由来のTM等とも特異的に結合するので、これを用いれ
ば、各種TMの分離精製工程を短縮でき、極めて高純度
のTMを高回収率で得ることができる。更に、モノクロ
ーナル抗体と結合させた不溶性担体は、洗浄すれば再使
用可能であり、精製工程の短縮だけでなく経済的である
ことから工業的に極めて有用である。また、本発明の抗
TMモノクローナル抗体は、血液の凝固線溶系の異常疾
患の治療におけるTMの免疫定量に使用できる。
【0033】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明
する。
【0034】実施例1 抗TMモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの製造: (1)免疫脾細胞の調製 ヒトの胎盤より抽出、精製したTM(分子量71,00
0)20μg をフロイント・コンプリート・アジュバン
トに乳濁化させ、雄性のBALB/c系マウスの皮下内
に投与した。以後2〜4週間の間隔で10ケ月間20〜
100μg のTMを腹腔内に投与し、最後に100μg
を静脈内に投与した。
【0035】3日後にマウスから脾臓を取り出し、IM
DM(Iscove’s Modified Dulb
ecco’s Medium)中で脾臓細胞をほぐし、
100メッシュの網を通過した単細胞を得、これに低張
液(155mM塩化アンモニウム)を加えて赤血球を溶血
したのちIMDMで細胞を3回洗浄した。
【0036】(2)骨髄腫細胞の調製 マウス骨髄腫細胞(P3−Ag8−γ)の細胞をIMD
Mにウシ胎仔血清(FCS)を10%加えた培地中で培
養した。3日間隔の継代培養を行い、融合の前日に新鮮
な培地に交換して生存率が90%以上の細胞をIMDM
で3回洗浄した。
【0037】(3)細胞融合 (1)及び(2)で調製された両細胞数を計測し、脾細
胞と骨髄腫細胞を3:1の割合に混合して遠心した。上
清を捨て、細胞沈渣を充分解きほぐしたのち、50%ポ
リエチレングリコール1500を1ml滴下して融合を行
った。室温で30秒間放置したのち、IMDM1mlを1
分間かけて滴下し、次いで10mlを5分間かけて滴下し
ながら緩やかに混合した。最終50mlにして、1,00
0rpm で8分間遠心した。
【0038】(4)ハイブリドーマの選択的増殖 上記の沈渣を10%FCS添加IMDMに浮遊させ、再
度遠心し、上清液を捨てたのち、HAT含有10%FC
S添加IMDMに細胞を3×105 /ml浮遊させて96
ウェルのマイクロプレートに100μl ずつ分注した。
3〜4日ごとに培地を50μl 追加し、この培地の選択
によりハイブリドーマのみを増殖させた。
【0039】(5)抗体産生ハイブリドーマの検索 ハイブリドーマが増殖したウェルの培養液を採取し、酵
素免疫法によりTMに対する抗体を産生しているウェル
を検索した。すなわち、96ウェルのマイクロプレート
にTMを0.5μg /100μl /well分注し、4℃で
18時間静置して吸着させた。次いで検体である培養液
を100μl /well分注し、25℃で2時間反応させ
た。0.05%ツィーン(Tween) 20を含むリン酸緩衝
食塩水(PBS−Tween )で3回洗浄後、西洋ワサビ−
パーオキシダーゼ(HRP)標識ヤギ抗マウスIgGを
100μl /well加え、2時間後PBS−Tween で3回
洗浄した。これに、過酸化水素0.001%及びオルト
フェニレンジアミン0.4mg/mlを含有する0.1Mク
エン酸−水酸化ナトリウム緩衝液(pH4.0)を加え、
25℃で30分間反応させた後、4.5M硫酸50μl
/wellを加え、波長492nmの吸光度を測定した。
【0040】(6)目的モノクローナル抗体産生ハイブ
リドーマの選択 発色したウェルの培養液を用い、以下の実験1、2及び
3を行った。
【0041】実験1. プロテインCの活性化能阻害作用:ヒト−胎盤由来のT
Mを0.1M塩化ナトリウム及び0.1%ルブロールを
含有する0.02Mトリス−塩酸緩衝液(pH7.6)に
溶解(200μg /ml)し、その10μl 及びハイブリ
ドーマの培養液10μl とを合し、37℃で1時間イン
キュベートした。上記の反応液にヒト−プロテインCの
0.15M塩化ナトリウム及び5mM塩化カルシウムを含
有する0.02Mトリス−塩酸緩衝液溶液(pH7.5)
30μl及びウシ−トロンビンの上記緩衝液溶液(5U
/ml)50μl を加え、37℃で30分間インキュベー
トしたのち、ヒト−アンチトロンビンIII の0.15M
塩化ナトリウムを含有する0.05Mトリス−塩酸緩衝
液溶液(2U/ml)100μl を加えて37℃で10分
間インキュベートし、次いで上と同じ緩衝液に溶解
(0.2mM)したMCA基質(Boc−Leu−Ser
−Thr−Argのメチルクマリンアミド)200μl
を加えて37℃で10分間インキュベートした。これに
20%酢酸600μl を加え、生じたAMC(7−アミ
ノ−4−メチルクマリン)の濃度を蛍光光度計で測定し
た。対照として市販正常マウスIgGを用い、その測定
値との差のあるものは阻害作用のあるもの(すなわちト
ロンビンとの結合部位を認識)とした。
【0042】実験2. Ca2+イオンの影響:96ウェル平底マイクロプレート
にヒト−胎盤由来のTM(1000倍希釈)をコーティ
ングし、ハイブリドーマの培養液を10mM EDTAを
含有するPBS−Tween と1:1に混合したもの100
μl を加え、25℃で2時間インキュベートした。これ
をPBS−Tween で洗浄したのち、HRPで標識した羊
−抗マウスIgGのPBS−Tween 溶液を加え、25℃
で2時間インキュベートした。これをPBS−Tween で
洗浄したのち、基質溶液(オルトフェニレンジアミン
0.4mg/ml及び0.01%過酸化水素の0.1Mクエ
ン酸緩衝液、pH5.0)を100μl加え、25℃で3
0分間インキュベートした。これに4.5M硫酸50μ
l を加え反応を停止させたのち、492nmにおける吸光
度を測定した。この値と前記実施例1(5)で求めた値
とに差があるものはカルシウムイオンの影響を受けるも
の(すなわち、カルシウムイオンによる構造変化認識)
とした。
【0043】実験3. 酵素処理したTMとの反応:ヒト胎盤由来のTMのトリ
ス塩酸緩衝食塩水(以下「TBS」とする)溶液(1mg
/ml)10μl とトリプシン(シグマ社製TypeXIII)の
TBS溶液(100μg /ml)又はエラスターゼ(ブタ
由来;シグマ社製)のTBS溶液(2mg/ml)10μl
とを37℃で30分間反応させた。これをレムリー法に
よりSDS−PAGE(アクリルアミド濃度:10%)
を行い、次いでウェスタンブロッティングを行った。ニ
トロセルロース膜とハイブリドーマの培養液を0.05
%Tween 20を含むトリス緩衝食塩水(pH7.6;以下
「TBS−Tween 」とする。)で10倍希釈した溶液と
を25℃で3時間反応させた。これをTBS−Tween で
洗浄したのち、HRPで標識した羊−抗マウスIgGの
TBS−Tween 溶液を加え、25℃で3時間反応させ
た。これをTBS−Tween で洗浄したのち、30mgの4
−クロロ−1−ナフトールを含むメタノール10ml及び
30%過酸化水素30μl のTBS50ml溶液中で発色
させた。発色したものは酵素処理したTMと反応した
(分子量変化を認識しない)ものとした。
【0044】以上の実験結果により、下記の6種のハイ
ブリドーマを選択した。 TM−H54 実験1:阻害作用あり。 実験2:影響を受ける。 実験3:反応する。 TM−H59 実験1:阻害作用なし。 (FERM BP−1697) 実験2:影響を受けない。 実験3:反応する。 TM−H60 実験1:阻害作用なし。 (FERM BP−1698) 実験2:影響を受けない。 実験3:反応しない。 TM−H65 実験1:阻害作用なし。 実験2:影響を受けない。 実験3:反応する。 TM−H73 実験1:阻害作用あり。 (FERM BP−1699) 実験2:影響を受ける。 実験3:反応する。 TM−H91 実験1:阻害作用なし。 (FERM BP−1700) 実験2:影響を受ける。 実験3:反応する。
【0045】(7)モノクローナル抗体産生細胞のクロ
ーニング:正常マウスの腹腔にIMDMを注射して採取
した腹腔細胞をフィーダー細胞として使用した。この腹
腔細胞を10%FCS添加IMDMに浮遊させ(1×1
5 個/ml)、96ウェルのマイクロプレートに50μ
l ずつ分注した。翌日、抗体産生ハイブリドーマを5個
/mlに調製し、各ウェルに100μl ずつ分注した。3
日ごとに培地を追加又は交換して、細胞が増殖したウェ
ルから順に培養上清を採取し、上記と同一の方法で抗体
の産生を確認した。陽性のウェルは再度クローニングし
て抗TMモノクローナル抗体産生ハイブリドーマを得
た。
【0046】実施例2 抗TMモノクローナル抗体の製造:7週令以上のBAL
B/c系マウスにプリスタン0.5mlを腹腔内投与し、
約1週間後、上記で得たハイブリドーマ1×106 個/
マウスを腹腔内に接種した。約10日後、マウスの腹水
を採取し、3,000rpm で10分間遠心し、上清を分
取した。この上清液4.8mlに等量の3M塩化ナトリウ
ムを含有する1.5Mグリシン緩衝液(pH8.9)を加
え、この緩衝液で平衡化したプロテインAセファロース
CL−4B 5mlのカラムに付し、この緩衝液で充分洗
浄したのち、0.1Mリン酸緩衝液(pH4.0)で溶出
した。溶出液は1Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)1
mlを入れた試験管内に3mlずつ分取した。A280 を測定
して蛋白分画を集め、これを水に対して透析したのち凍
結乾燥して抗TMモノクローナル抗体を得た。ハイブリ
ドーマとしてTM−H54を用いた場合は、TM−A5
4が30mg、TM−H59を用いた場合は、TM−A5
9が60mg、TM−H60を用いた場合はTM−A60
が30mg、TM−H65を用いた場合はTM−A65が
30mg、TM−H73を用いた場合はTM−A73が1
8mg、TM−H91を用いた場合はTM−A91が6mg
得られた。これらの抗TMモノクローナル抗体は前記の
性質を示した。
【0047】実施例3 免疫吸着クロマトグラフィーによるTMの精製 (1)抗体カラムの製造 ブロムシアン活性化セファロース4B 3gを1mM塩酸
及び0.1M塩化ナトリウムを含有する0.1M炭酸ナ
トリウム緩衝液(pH8.3)で順次洗浄したのち、この
緩衝液の8ml溶液とした。これに実施例2で得られるモ
ノクローナル抗体TM−A59を20mg加え、室温で2
時間振盪して、グラスフィルターで脱水した。更に、1
Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)40mlを加えて2時
間振盪したのちグラスフィルターで脱水後、0.1M酢
酸緩衝液(pH4.0)40mlを加え、グラスフィルター
で脱水した。得られた抗体結合セファロースを0.5M
塩化ナトリウムを含有する0.1M塩酸緩衝液(pH8.
3)及び0.5M塩化ナトリウムを含有する0.1M酢
酸緩衝液(pH4.0)で交互に3回洗浄し、1M塩化ナ
トリウム及び0.05%ルブロールを含有する0.02
Mトリス塩酸緩衝液(TBSルブロール;pH7.6)で
平衡化して抗体カラムNo.59を得た。同様にTM−
A60及びTM−A65を用いて抗体カラムNo.60
及び抗体カラムNo.65を製造した。
【0048】(2)抗体カラムによるTMの精製 上記で製造した抗体カラムに、ヒト−胎盤より抽出した
TM10μg を含むTBSルブロール500μl をか
け、平衡化に用いたTBSルブロール緩衝液4mlで洗浄
した。これを1M塩化ナトリウム、0.1%ルブロール
及び2Mチオシアン酸カリウムを含有する0.02Mト
リス−塩酸緩衝液(pH7.6)4mlで溶出した。抗体カ
ラムNo.59、No.60及びNo.65を用いたと
きのTMの回収量を実施例4に記載の方法で測定した結
果は表1に示すとおりである。
【0049】
【表1】
【0050】実施例4 抗TMモノクローナル抗体を用いるTMの測定:S.ヨ
シタケらの方法〔J.Biochem.92 1413
〜1424(1982)〕に準じてHRPを抗TMモノ
クローナル抗体に結合させた。このHRP標識抗TMモ
ノクローナル抗体を用いて、以下の如くELISA法に
よりTMの測定を行った。
【0051】0.05M炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.
6)にコーティング用モノクローナル抗体を40μg /
ml溶解し、これを96ウェル平底マイクロプレートに1
00μl ずつ注入し、25℃で2時間コーティングし
た。0.05%Tween 20を含むトリス−塩酸緩衝食塩
水で洗浄後、試料を5mM塩化カルシウムを含むTBS−
Tween に溶解して100μl ずつ加え、25℃で18時
間反応させた。TBS−Tween で洗浄後、HRP標識モ
ノクローナル抗体を5mM塩化カルシウムを含むTBS−
Tween で希釈して100μl ずつ加え、25℃で4時間
反応させた。TBS−Tween で洗浄後、基質溶液(オル
トフェニレンジアミン0.4mg/ml及び0.01%過酸
化水素の0.1Mクエン酸リン酸緩衝液、pH5.0)を
100μl添加し、25℃で60分間反応させた。4.
5M硫酸50μl を加えて反応を停止させた後、492
nmにおける吸光度を測定した。
【0052】コーティング用モノクローナル抗体として
TM−A59を用い、標識用モノクローナル抗体として
TM−A73を用いた場合の検量線を図1に、コーティ
ング用モノクローナル抗体としてTM−A60を用い、
標識用モノクローナル抗体としてTM−A73を用いた
場合の検量線を図2に、コーティング用モノクローナル
抗体としてTM−A59を用い、標識用モノクローナル
抗体としてTM−A91を用いた場合の検量線を図3に
コーティング用モノクローナル抗体としてTM−A59
を用い、標識用モノクローナル抗体としてTM−A60
を用いた場合の検量線を図4に示した。これらは何れも
極めて感度が高く、しかも良好な直線性を示しており、
0.8〜50ng/mlの範囲のTMを検出することがわか
る。
【0053】DIC患者血清及び正常人血清を用いて上
記方法によって血清中のTM量を測定したところ、上記
の何れの測定系を用いても、DIC患者の血清中に、正
常人の血清中の約1.5倍のTMが認められた。
【図面の簡単な説明】
【図1】コーティング用モノクローナル抗体としてTM
−A59を使用し、標識用モノクローナル抗体としてT
M−A73を使用した場合のTM濃度と吸光度との関係
を示す図である。
【図2】コーティング用モノクローナル抗体としてTM
−A60を使用し、標識用モノクローナル抗体としてT
M−A73を使用した場合のTM濃度と吸光度との関係
を示す図である。
【図3】コーティング用モノクローナル抗体としてTM
−A59を使用し、標識用モノクローナル抗体としてT
M−A91を使用した場合のTM濃度と吸光度との関係
を示す図である。
【図4】コーティング用モノクローナル抗体としてTM
−A59を使用し、標識用モノクローナル抗体としてT
M−A60を使用した場合のTM濃度と吸光度との関係
を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/06 C12P 21/08 8214−4B G01N 33/53 L 8310−2J 33/577 B 9015−2J (C12P 21/08 C12R 1:91)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トロンビンと結合してプロテインCの活
    性化を特異的に増強するヒト由来のトロンビン結合性物
    質で免疫したマウスの脾臓細胞と、マウス骨髄腫細胞と
    を融合することにより得られる、トロンビン結合性物質
    に結合し、次の性質(a)〜(f)を有するモノクロー
    ナル抗体を産生するハイブリドーマTM−H60。 (a)分子量;180,000±8,000 (b)IgGサブクラス;IgG1 (c)等電点;pH7.9−9.2 (d)トロンビン結合性物質のトロンビンとの結合部位
    を認識しない。 (e)トロンビン結合性物質のカルシウムイオンによる
    構造変化を認識しない。 (f)トロンビン結合性物質の酵素による分子量変化を
    認識する。
  2. 【請求項2】 トロンビンと結合してプロテインCの活
    性化を特異的に増強するヒト由来のトロンビン結合性物
    質で免疫したマウスの脾臓細胞と、マウス骨髄腫細胞と
    を融合し、得られるハイブリドーマを選択的に増殖さ
    せ、その培養液をトロンビン結合性物質と反応させ、抗
    原抗体反応を示す抗体を産生するハイブリドーマを選択
    し、次いで上記抗原抗体反応物とトロンビンとの反応、
    EDTAの存在下における上記抗原抗体反応及び予め蛋
    白分解酵素で処理したトロンビン結合性物質との抗原抗
    体反応をそれぞれ行い、抗原抗体反応物がトロンビンと
    結合し、EDTAの存在下で抗原抗体反応を示し、酵素
    処理したトロンビン結合性物質と反応しない抗体を産生
    するものとして選択されるものである特許請求の範囲第
    1項記載のハイブリドーマTM−H60。
JP4216068A 1987-08-13 1992-08-13 抗トロンビン結合性物質モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ Pending JPH05304953A (ja)

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