JPH0529392Y2 - - Google Patents

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JPH0529392Y2
JPH0529392Y2 JP1984052446U JP5244684U JPH0529392Y2 JP H0529392 Y2 JPH0529392 Y2 JP H0529392Y2 JP 1984052446 U JP1984052446 U JP 1984052446U JP 5244684 U JP5244684 U JP 5244684U JP H0529392 Y2 JPH0529392 Y2 JP H0529392Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、エンジン支持部におけるエンジンマ
ウント装置に関し、特にエンジン横置車のロール
ストツパ部に用いて好適のエンジンマウント装置
に関する。
[従来の技術] 一般にエンジンは、第7図(従来のエンジンマ
ウント装置の正面図)に示すようにエンジンEに
固着されたエンジン側ブラケツト31が、車体に
固着された車体側ブラケツトとしてのセンタブラ
ケツト40に、液体式インシユレータ付マウント
39を介し係止されるようにしてマウントされて
おり、液体式インシユレータ付マウント39によ
り、エンジンEの振動やシヨツクを車体に伝達さ
せないようになつている。
そして、従来の液体式インシユレータ付マウン
ト39は、第8図(従来のエンジンマウント装置
の要部縦断面図)に示すようになつており、ゴム
等の可撓性を有する部材で、センタブラケツト4
0の上下両側に液体室39aを形成された可撓部
43と、液体室39a内に収容された液体と、セ
ンタブラケツト40の上下に形成された液体室3
9a相互を連通させるべくセンタブラケツト40
に形成されたオリフイス41とにより構成されて
いる。
これにより、エンジンEに発生する振動力やシ
ヨツクを、液体室39a内の液体がオリフイス4
1を通過するときに発生する減衰力を利用して吸
収するようになつている。
ところで、エンジンE、ミツシヨンMおよびそ
のマウントの配置関係は、第3図に示すようにな
つており、エンジンEおよびミツシヨンMは、車
体の縦方向へ延在するボデイフレームBに、エン
ジンマウントEMおよびミツシヨンマウントMM
を介しその重量のほとんどを支持されている。
そして、エンジンEの車体前方側に配設された
フロントマウントFMおよびエンジンEの車体後
方側に配設されたリアマウントRMにより、エン
ジン反力等のほとんどを支持されるようになつて
いる。
すなわち、A/T車(オートマチツク・トラン
スミツシヨン車)において、Dレンジ(ドライブ
位置運転)時に駆動力を発生させると、第7図に
矢印Tで示すようにリアマウントRMにおける液
体式インシユレータ付マウント39を下方へ押し
付けるトルクが発生する。
このトルクに起因する作用力Fにより、エンジ
ン側ブラケツト31とセンタブラケツト40との
間に変位が生じる。
そして、従来のエンジンマウント装置では、第
8図に示すように、可撓部43、液体室39a内
の液体およびオリフイス41によりそのばね特性
が一定に定まるため、上述のような作用力Fに対
する変位は一定に決まつてしまう。
[考案が解決しようとする問題点] このような従来のマウント装置において、アイ
ドル振動等に対する特性を改良しようとする場合
には、ばね定数を低減させ、車体への振動伝達を
減少させる必要があるが、ばね定数の低減には (1) エンジン等のロール角の増大 (2) インシユレータ強度の低下 (3) シヨツクやシヤクリ感の増加 等の不具合が伴うため、ばね定数を大幅に低減さ
せることはできない。
本考案は、このような問題点の解決をはかると
ともに、エンジンあるいはトランスミツシヨンの
運転状態により定まるエンジンの振動入力に対応
した液体式インシユレータ付マウントの有効スト
ロークを確保して、液体式インシユレータ付マウ
ントによる振動減衰効果を充分発揮させることが
でき、車体への振動伝達を効率良く低減できるエ
ンジンのマウント装置を提供することを目的とす
る。
[問題点を解決するための手段] このため本考案のエンジンマウント装置は、エ
ンジンを車体に支持させるべく、上記エンジンに
固着されたエンジン側ブラケツトと、上記車体に
固着された車体側ブラケツトと、上記のエンジン
側ブラケツトと車体側ブラケツトとの間に介装さ
れ上記エンジンの大変位振動を減衰させる液体式
インシユレータ付マウントと、上記エンジンの上
記車体に対する相対位置を調整すべく上記のエン
ジン側ブラケツトと車体側ブラケツトとの間に上
記液体式インシユレータ付マウントと並列的に介
装されたハイトコントロール用空気ばねと、同ハ
イトコントロール用空気ばねによる上記エンジン
の支持高さを検出するハイトセンサと、エンジン
あるいはトランスミツシヨンの運転状態を検出す
る運転状態検出手段と、上記ハイトセンサおよび
上記運転状態検出手段の検出信号を受けて上記支
持高さを上記運転状態検出手段から検出される運
転状態により定まるエンジンマウント振動入力に
対応した目標ハイトとして上記液体式インシユレ
ータ付マウントの有効ストロークを調整するよう
上記ハイトコントロール用空気ばね内の空気を給
排制御する制御手段をそなえたことを特徴として
いる。
[作用] このように、ハイトコントロール用空気ばね
と、その内圧を制御する制御手段とを、エンジン
マウント装置に装備することにより、ハイトコン
トロール用空気ばね内の圧力を高めて、エンジン
を車体に対し最適な相対位置に調整できるように
なり、これにより、ハイトコントロール用空気ば
ねと液体式インシユレータ付マウントとが協働し
てエンジン振動の車体への伝達を十分に低減でき
るようになる。
[実施例] 以下、図面により本考案の実施例について説明
すると、第1〜5図は本考案の第1実施例として
のエンジンマウント装置を示すもので、第1図は
その全体構成を示す模式図、第2図はその一部破
断正面図、第3図はその配置を模式的に示す平面
図、第4図はその作用を説明するためのフローチ
ヤート、第5図はその空気ばねの横断面図であ
り、第6図は本考案の第2実施例としてのエンジ
ンマウント装置の一部を破断して示す正面図であ
る。
第1〜3図に示すように、エンジンEを車体に
支持させるべく、エンジンEに固着されたエンジ
ン側ブラケツト31と、車体に固着された車体側
ブラケツトとしてのセンタブラケツト40が設け
られている。
そして、エンジン側ブラケツト31とセンタブ
ラケツト40との間には液体式インシユレータ付
マウント39が介装されており、液体式インシユ
レータ付マウント39は従来と同様に形成されて
いる。
すなわち、液体式インシユレータ付マウント3
9は、ゴム等の可撓性を有する部材で形成された
センタブラケツト40の上下両側面に端部を密接
する可撓部43と、可撓部43の内面とセンタブ
ラケツト40の上下両側面とにより形成された液
体室39aと、上下両側の液体室39a相互を連
通させるべく、センタブラケツト40に形成され
た、オリフイス41とにより構成されている。
これにより、液体式インシユレータ付マウント
39は、エンジンEに発生する振動やシヨツク
を、液体室39a内の液体がオリフイス41を通
過するときに発生する減衰力を利用して、吸収す
るようになつている。
そして、液体式インシユレータ付マウント39
の上部の上方および下部の下方には、空気ばね1
4が配設されている。
空気ばね14は、ゴム等の可撓性部材でリング
状に形成され、その内部に空気室38が設けられ
ており、円柱状に形成されたスタツド34に嵌装
されている。
空気室38は、空気ばね14内壁面とスタツド
34側面とによりリング状に形成されており、ス
タツド34の上端面から側面へ延在して形成され
た連通孔34aを通じて、空気Aが空気室38内
に供給されるようになつている。
また、スタツド34の上下両端面にはストツパ
プレート35およびストツパプレート36が固着
されており、空気ばね14を上下両方向から拘束
するようになつている。
そして、ストツパプレート36には、センタブ
ラケツト40方向へ向け延在するボス42が取り
付けられており、ボス42先端部は液体式インシ
ユレータ付マウント39の可撓部43における空
気室38側端面に形成された、孔38aに嵌合し
ている。
また、ストツパプレート35はナツト37によ
りスタツド34に固定されている。
さらに、空気室38には、その外周に係合する
ようにエンジン側ブラケツト31が嵌装されてい
る。
すなわ、エンジン側ブラケツト31の水平方向
へ延在する水平部材31bに、空気室38外周よ
りやや小さい半径を有するように形成された円状
孔31aに、空気室38が嵌挿されており、水平
部材31bは、空気室38の上下方向中間部で、
しかも、ストツパプレート35、ストツパプレー
ト36の外周部に形成された突起部35a、突起
部36a相互の中間位置に配設され、それぞれの
突起部35a、突起部36aに接触しないように
調整されている。
突起部35a、突起部36a間の距離は、空気
ばね14をエンジンの微少変位に対し作動させる
べく、エンジン側ブラケツト31の微少変位を許
容するように調整されており、水平部材31bが
突起部35a、突起部36aに係止されない間
は、エンジン側ブラケツト31の振動が低いばね
定数の空気室38によりダンピングされ、エンジ
ン側ブラケツト31が突起部35a、突起部36
aに係止されるような大変位時には、エンジン側
ブラケツト31によりストツパプレート35、ス
トツパプレート36、ボス42および可撓部43
が駆動されるようになり、エンジン側ブラケツト
31の振動は高いばね定数を有する液体式インシ
ユレータ付マウント39によりダンピングされる
ようになつている。
そして、エンジン側ブラケツト31とセンタブ
ラケツト40との間には、ハイトコントロール用
空気ばね21が液体式インシユレータ付マウント
39と並列的に介装されている。
すなわち、エンジン側ブラケツト31の上方水
平部材31b端部に、水平部材延在部31cが固
着され、センタブラケツト40の端部に延在部4
0aが固着されており、水平部材延在部31cと
延在部40aとにハイトコントロール用空気ばね
12が、その上端および下端をそれぞれ固着され
ている。
延在部40aには空気供給孔12cが形成され
ており、空気供給孔12cを通じ外部とハイトコ
ントロール用空気ばね12内とが連通するように
なつている。
空気供給孔12cは内圧制御手段16に連結さ
れており、内圧制御手段16は以下のように構成
されている。
すなわち、圧縮空気を生成するため、コンプレ
ツサ2が設けられており、コンプレツサ2にエア
クリーナ1を介し外気が供給されるようになつて
いる。
また、コンプレツサ2はコンピユータ11に制
御されるコンプレツサリレー4により作動するよ
うになつており、所要の時期に所要量の圧縮空気
を発生させるようになつている。
圧縮空気は、ドライヤ5により水分を除去され
てリザーブタンク6に蓄えられ、圧力スイツチ7
の操作およびソレノイドバルブ9の開状態への移
行により、圧縮空気供給路15を通じ所要量の圧
縮空気がハイトコントロール用空気ばね12内へ
供給されるようになつている。
圧縮空気供給路15にはソレノイドバルブ9が
介装され、ソレノイドバルブ9はコンピユータ1
1により制御されるようになつており、上述の圧
縮空気の供給がコンピユータ11により制御され
るようになつている。
圧縮空気供給路15には、そのソレノイドバル
ブ9配設位置より下流側に排出路17が連結さ
れ、排出路17にはソレノイドバルブ8が介装さ
れている。排出路17はドライヤ5を経由して排
気ソレノイドバルブ3へ連結されている。
ソレノイドバルブ8および排気ソレノイドバル
ブ3はコンピユータ11に連結されており、コン
ピユータ11の制御信号にもとづきソレノイドバ
ルブ8が開状態に移行したとき、ハイトコントロ
ール用空気ばね12内の圧縮空気が、ソレノイド
バルブ8、排出路17、ドライヤ5および排気ソ
レノイドバルブ3を通じ所要量排出されるように
なつている。
コンピユータ11には、インヒビタスイツチ1
8、A/T変速信号センサ19、アクセル開閉速
度センサ20、エンジン回転数センサ21および
ハイトセンサ10が接続されており、これらのセ
ンサからの検出信号にもとづき、ハイトコントロ
ール用空気ばね12内への圧縮空気の供給および
ハイトコントロール用空気ばね12内からの排出
が判断されるようになつている。
コンピユータ11における判断処理は、第4図
に示すフローチヤートにしたがい行なわれるよう
になつている。
すなわち、ハイトセンサ10により検出される
ハイトH(エンジン側ブラケツト31の水平部材
延在部31cとセンタブラケツト40の延在部4
0aとの距離)がインヒビタスイツチ18、A/
T変速信号センサ19、アクセル開閉速度センサ
20およびエンジン回転数センサ21の検出信号
により計算された目標ハイトH0に一致するよう
に、ハイトコントロール用空気ばね12内の圧縮
空気の量が調整されるようになつている。
また、液体式インシユレータ付マウント39両
端に配設された空気ばね14,14には、圧力チ
エツクバルブ13を介し、リザーブタンク6の圧
縮空気が供給されるようになつている。
本考案のエンジンマウント装置は上述のごとく
構成されているので、車両のアイドル振動等の微
少入力時には、エンジン側ブラケツト31が微少
に振動するため、エンジン側ブラケツト31は空
気室38によりその振動をダンピングされる。
すなわち、空気室38内の空気が圧縮性を有す
るため、空気室38はばね定数が低く微少入力に
対しても変位してダンピング効果が得られるた
め、微少振動が効率良く吸収されるようになり、
アイドル振動等の微少振動が車体へ伝達されない
ようになる。
一方、車両の加減速時やシフト時等における大
入力時には、エンジンEが大きく変位するシヨツ
クやシヤクリ振動を発生しようとするが、この場
合には、エンジン側ブラケツト31の水平部材3
1bがストツパプレート35、ストツパプレート
36の突起部35a、突起部36aに係止される
ようになりエンジン側ブラケツト31とストツパ
プレート35、ストツパプレート36、スタツド
34および可撓部43は一体に駆動されるように
なる。
これにより、エンジン側ブラケツト31の振動
は液体式インシユレータ付マウント39によりダ
ンピングされる。
液体式インシユレータ付マウント39は、その
内部に液体を収容されており、この液体がオリフ
イス41を通過する際の減衰力によりダンピング
が行なわれるため、液体式インシユレータ付マウ
ント39は高いばね定数のダンピング特性を有し
ており、エンジン側ブラケツト31の大変位が効
率良く吸収されるようになつて、車体への振動の
伝達が防止される。
ところで、ハイトコントロール用空気ばね12
内へは、エンジンEの駆動力に対応するトルク反
力を負担して、エンジン側ブラケツト31とセン
タブラケツト40との相対位置を最適の状態に保
持するように、コンピユータ11の制御信号にも
とづき空気ばね14内およびハイトコントロール
用空気ばね12内へリザーブタンク6から圧縮空
気が供給または排出される。
すなわち、コンピユータ11において、インヒ
ビタスイツチ18、A/T変速信号センサ19、
アクセル開閉速度センサ20およびエンジン回転
数センサ21の検出信号にもとづき、第4図にフ
ローチヤートで示す処理が常時行なわれており、
ステツプA1,A2により、エンジン回転数Nが所
要の範囲内にあるかどうかが判断され、所要の範
囲内にある場合には、ステツプA3,A4が実行さ
れて、エンジンEがシフト時であるかどうかが判
断される。
シフト時でない場合には、各検出信号を総合し
て、所要のエンジン駆動力が算出されるととも
に、このエンジン駆動力やエンジン回転数N等に
対応した最適なエンジンE位置を持たせる目標ハ
イトH0が算出される。
そして、ステツプA6,A7において、ハイトコ
ントロール用空気ばね12にリザーブタンク6か
ら圧縮空気が供給されるかまたはハイトコントロ
ール用空気ばね12から排気ソレノイドバルブ3
を通じて排出される。
これにより、ハイトコントロール用空気ばね1
2が所要の長さを有するようになり、ハイトコン
トロール用空気ばね12と空気ばね14とが協働
してエンジンEとボデイフレームBとの相対位置
を最適に保たせるようになる。
一方、ステツプA4において、シフト時である
と判断された場合には、ステツプA5が実行され、
シフトによる駆動力の変化を許容できるように目
標ハイトH0が算出される。
すなわち、目標ハイトH0は、N(ニユートラ
ル)レベルからD(ドライブ:2,L位置)レン
ジへのシフト時には、現在のハイトHより小さく
設定され、その駆動力変化が液体式インシユレー
タ付マウント39において十分に減衰されうるス
トロークを有するように設定される。
これにより、ソレノイドバルブ8および排気ソ
レノイドバルブ3がコンピユータ11の制御信号
により開状態に移行し、ハイトコントロール用空
気ばね12内の圧縮空気が排出される。
このようにして、センタブラケツト40は上方
へ駆動される。
ところで、A/TシフトレバーをNレンジから
Dレンジへシフト操作した場合、その操作から約
0.5〜1.0sec後に駆動トルクの変化がエンジンEに
おいて発生する。
したがつて、上述のように、駆動トルクの変化
が発生する時には、センタブラケツト40はすで
に上方へ駆動されており、駆動トルクの変化は、
センタブラケツト40の十分な変位により、オリ
フイス41における減衰として吸収される。
これにより、NレンジからDレンジへのシフト
によるシヨツクが、車体Bへほとんど伝達されな
いようになる。
そして、NレンジからRレンジへの移行に際し
ては、上述と逆に目標ハイトH0を大きく設定さ
れ、上述と逆の作動が行なわれて、シフトによる
シヨツクの車体Bへの伝達が防止される。
なお、上述のNレンジからRレンジへのシフト
に対応するハイトHの調整は、センタブラケツト
40にエンジン側ブラケツト31を介してエンジ
ン分担重量がかかつている場合に有効な手段であ
り、分担重量が0または0に近い場合には、後述
の第2実施例に記載の装置により、シフトによる
シヨツクの防止を行なえる。
そして、ステツプA2における所要の速度範囲
は、以下のような趣旨に対応できるように決定さ
れる。
すなわち、アクセルOFFでエンジンEの回転
数が800〜1200rpm程度以下の場合、車両はきわ
めて低速運転時かまたはアイドル運転時である。
このとき、前者はほとんどの場合、停車寸前の
状態と解釈することができ、このような状態にお
いてシフトダウンしても、トルク変化は小さいた
め、ハイトコントロール用空気ばね12によるハ
イトHの調整は不必要となる。
また後者の場合には、ハイトコントロール用空
気ばね12の調整により振動特性が悪化する可能
性があり、ハイトコントロール用空気ばね12に
よるハイトHの調整は望ましくない。
ところで、エンジン側ブラケツト31は第5図
に示すようにその上面とストツパプレート35と
の距離をS1、その下面とストツパプレート36と
の距離をS2とした場合に、S1=S2となるように空
気室38の上下方向中央部に装着されているが、
エンジン側ブラケツト31が振動した後エンジン
側ブラケツト31にエンジンEからの加振力が作
用しないようになつた場合には、水平部材31b
が原位置(空気室38の上下方向中央部)に復帰
するセルフセンタリング効果が得られる。
すなわちS1>S2になつた場合には、図に鎖線で
示すように変形し、A1(S1部の受圧面積)<A2(S2
部の受圧面積)になるため、距離S2を大きくしよ
うとする力が作用し、S1=S2になるように水平部
材31bが駆動される。
S1<S2になつた場合にも上述と同様にして、セ
ルフセンタリング効果が得られる。
次に、本考案の第2実施例としてのエンジンマ
ウント装置について説明すると、第6図に示すよ
うに構成されており、第1〜5図と同一の符号
は、ほぼ同様のものを示す。
本実施例では、第1実施例の構成に加えて、下
方ハイトコントロール用空気ばね12′が、セン
タブラケツト40とエンジン側ブラケツト31の
下方水平部材延在部31c′との間に介装されてお
り、下方ハイトコントロール用空気ばね12′内
へは空気供給孔12c′を通じ、ハイトコントロー
ル用空気ばね12に対し独立して圧縮空気の供給
もしくは排出が行なわれるようになつている。
本考案の第2実施例としてのエンジンマウント
装置は、上述のごとく構成されているので、コン
ピユータ11の制御信号にもとづき、ソレノイド
バルブ9が開かれて、リザーブタンク6からハイ
トコントロール用空気ばね12および下方ハイト
コントロール用空気ばね12′へ圧縮空気が供給
されたり、ソレノイドバルブ8および排気ソレノ
イドバルブ3が開かれて、ハイトコントロール用
空気ばね12および下方ハイトコントロール用空
気ばね12′内の圧縮空気が排出されたりする。
そして、ハイトコントロール用空気ばね12と
下方ハイトコントロール用空気ばね12′との圧
縮空気の量の差により、センタブラケツト40を
エンジン側ブラケツト31内の任意の位置に配設
することができるようになる。
すなわち、第4図に示すフローチヤートにもと
づき、ハイトH,H′(延在部40aと空気供給孔
12c′との距離)を調整することにより、エンジ
ンEのボデイフレームBに対する相対位置を最適
に保持できる。
また、シフト時におけるシヨツクも第1実施例
と同様にして防止される。
加えて、エンジン側ブラケツト31へのエンジ
ンEの分担重量が0の場合もしくは0に近い場合
であつて、NレンジからRレンジへシフトする場
合にも、上述のハイトH,H′の調整によるシフ
ト時におけるシヨツク防止が行なえるようにな
る。
[考案の効果] 以上詳述したように、本考案のエンジンマウン
ト装置によれば、次のような効果ないし利点が得
られる。
(1) 制御手段が、エンジンあるいはトランスミツ
シヨンの運転状態を検出する運転状態検出手段
と、ハイトコントロール用空気ばねによるエン
ジンの支持高さを検出するハイトセンサとから
の検出信号を受け、上記支持高さを運転状態検
出手段から検出される運転状態により定まるエ
ンジン振動入力に対応した目標ハイトとして上
記液体式インシユレータ付マウントの有効スト
ロークを調整するよう上記ハイトコントロール
用空気ばね内の空気を給排制御するものとなつ
ているため、エンジンあるいはトランスミツシ
ヨンの運転状態により定まるエンジンの振動入
力に対応した液体式インシユレータ付マウント
の有効ストロークを確保して、液体式インシユ
レータ付マウントによる振動減衰効果を充分発
揮させることができ、車体への振動伝達を効率
良く低減できる。
(2) 低ダンピング特性を有する空気ばねにより、
エンジン振動の車体への伝達を低減できる。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図は本考案の第1実施例としてのエン
ジンマウント装置を示すもので、第1図はその全
体構成を示す模式図、第2図はその一部破断正面
図、第3図はその配置を模式的に示す平面図、第
4図はその作用を説明するためのフローチヤー
ト、第5図はその空気ばねの横断面図であり、第
6図は本考案の第2実施例としてのエンジンマウ
ント装置の一部を破断して示す正面図であり、第
7,8図は従来のエンジンマウント装置を示すも
ので、第7図はその正面図、第8図はその要部縦
断面図である。 1……エアクリーナ、2……コンプレツサ、3
……排気ソレノイドバルブ、4……コンプレツサ
リレー、5……ドライヤ、6……リザーブタン
ク、7……圧力スイツチ、8,9……ソレノイド
バルブ、10……ハイトセンサ、11……コンピ
ユータ、12……ハイトコントロール用空気ば
ね、12′……下方ハイトコントロール用空気ば
ね、12a……上板、12b……下板、12c,
12c′……空気供給孔、13……圧力チエツクバ
ルブ、14……空気ばね、15……圧縮空気供給
路、16……ハイトコントロール用空気ばね内圧
制御手段、17……排出路、18……インヒビタ
スイツチ、19……A/T変速信号センサ、20
……アクセル開閉速度センサ、21……エンジン
回転数センサ、31……エンジン側ブラケツト、
31a……円状孔、31b……水平部材、31
c,31c′……水平部材延在部、34……スタツ
ド、34a……連通孔、35……ストツパプレー
ト、35a……突起部、36……ストツパプレー
ト、36a……突起部、37……ナツト、38…
…空気室、38a……孔、39……液体式インシ
ユレータ付マウント、39a……液体室、40…
…センタブラケツト、40a……延在部、41…
…オリフイス、42……ボス、43……可撓部、
B……ボデイフレーム、E……エンジン、EM…
…エンジンマウント、FM……フロントマウン
ト、H,H′……ハイト、H0……目標ハイト、M
……ミツシヨン、MM……ミツシヨンマウント、
N……エンジン回転数、RM……リアマウント。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. エンジン車体に支持させるべく、上記エンジン
    に固着されたエンジン側ブラケツトと、上記車体
    に固着された車体側ブラケツトと、上記のエンジ
    ン側ブラケツトと車体側ブラケツトとの間に介装
    され上記エンジンの大変位振動を減衰させる液体
    式インシユレータ付マウントと、上記エンジンの
    上記車体に対する相対位置を調整すべく上記のエ
    ンジン側ブラケツトと車体側ブラケツトとの間に
    上記液体式インシユレータ付マウントと並列的に
    介装されたハイトコントロール用空気ばねと、同
    ハイトコントロール用空気ばねによる上記エンジ
    ンの支持高さを検出するハイトセンサと、エンジ
    ンあるいはトランスミツシヨンの運転状態を検出
    する運転状態検出手段と、上記ハイトセンサおよ
    び上記運転状態検出手段の検出信号を受けて上記
    支持高さを上記運転状態検出手段から検出される
    運転状態により定まるエンジン振動入力に対応し
    た目標ハイトとして上記液体式インシユレータ付
    マウントの有効ストロークを調整するよう上記ハ
    イトコントロール用空気ばね内の空気を給排制御
    する制御手段とをそなえたことを特徴とする、エ
    ンジンマウント装置。
JP5244684U 1984-04-10 1984-04-10 エンジンマウント装置 Granted JPS60164142U (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5837340A (ja) * 1981-08-31 1983-03-04 Nissan Motor Co Ltd パワ−ユニツトのマウンテイング装置
JPS5940944A (ja) * 1982-08-31 1984-03-06 Nissan Motor Co Ltd パワ−ユニツトの支持装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5940944A (ja) * 1982-08-31 1984-03-06 Nissan Motor Co Ltd パワ−ユニツトの支持装置

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