JPH05289224A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH05289224A
JPH05289224A JP4090987A JP9098792A JPH05289224A JP H05289224 A JPH05289224 A JP H05289224A JP 4090987 A JP4090987 A JP 4090987A JP 9098792 A JP9098792 A JP 9098792A JP H05289224 A JPH05289224 A JP H05289224A
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JP
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chemical
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fluorine
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JP4090987A
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Takashi Uda
孝史 宇田
Hideo Ota
秀夫 太田
Junichi Kawasaki
順一 河崎
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯電防止能を損なわず、かつ硬膜特性及び耐
接着性を低下させることのないハロゲン化銀写真感光材
料を提供することにある。 【構成】 支持体の一方の側に、少なくとも一層の親
水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材料にお
いて、写真構成層の最上層に含フッ素アニオン界面活性
剤と含フッ素カチオン界面活性剤を含有し、かつ該写真
構成層は少なくとも一つの、カルボキシル基を活性化す
ることにより作用する硬膜剤で硬化されているハロゲン
化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電防止能を損なわ
ず、かつ硬膜特性及び耐接着性に優れたハロゲン化銀写
真感光材料に関する。
【0002】
【発明の背景】写真感光材料は、フィルム又は紙からな
る支持体にハロゲン化銀粒子を含有する乳剤を塗布し、
乾燥、裁断、内装等の工程を経て製造されるが、製造中
に各種搬送ローラーと写真感光材料との接触摩擦または
剥離等により静電電荷が蓄積される。
【0003】静電電荷は製造工程だけで発生するわけで
はなく、写真感光材料使用時の巻取り、巻戻しさらに現
像処理等の段階でも蓄積し、これが放電する際に写真感
光層が感光し、写真感光材料を現像した際に点状スポッ
ト又は樹枝状や羽毛状の線班(これらはスタチックマー
クと呼ばれる)を生じ、写真フィルムの商品価値を著し
く損ねてしまう。
【0004】このようなスタチックマークは最近のよう
な高速塗布又は高速処理等のような過酷な条件により一
層発生しやすくなっている。
【0005】そこで、これらの静電気による障害を防止
するために写真感光材料の中に帯電防止剤を添加するこ
とが知られている。ただし写真性能に影響を与えないも
のを帯電防止剤として選択しなければならず、多くの制
約を受ける。
【0006】静電気を防止するためには、高湿条件での
製造並びに取扱いをすれば帯電防止剤を添加しなくても
スタチックマークの発生を防ぐことができるが、これも
また多くの制約を受けるばかりか、膜面同士のくっつき
という問題も発生してしまう。
【0007】従来より、写真感光材料の帯電防止剤とし
ては、湿潤剤、ポリマー、コロイダルシリカ、界面活性
剤、水溶性無機塩等が使用されている。しかしながらこ
れらの多くの物質はフィルム支持体の種類や写真組成
物、または接触物質により特異性を示す。
【0008】一方、感光材料の写真乳剤層、その他の親
水性コロイド層は、バインダー(又は保護コロイド)分
子を架橋させ膜強度を高める硬膜剤を一種又は二種以上
用いることにより硬膜することができる。
【0009】硬膜剤としては、ビニルスルホン系、トリ
アジン系、アジリジン系、エポキシ系、アクリロイル系
等の硬膜剤が用いられるが、帯電防止剤として有効な含
フッ素界面活性剤と併用するとハロゲン化銀写真感光材
料の耐接着性、硬膜性が低下することがわかった。
【0010】このため含フッ素界面活性剤による帯電防
止効果を損なうことなく、しかも耐接着性、硬膜性が劣
化することのないハロゲン化銀写真感光材料が望まれて
いた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、速効反応型硬膜剤であるカルボキシル基活性型硬膜
剤を使用し、かつ含フッ素アニオン界面活性剤と含フッ
素カチオン界面活性剤との併用素材を使用することによ
り、帯電防止能を損なわず、また硬膜特性及び耐接着性
を低下させることのないハロゲン化銀写真感光材料を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、上記目的は以下により達成されることをみいだし
た。
【0013】支持体の一方の側に、少なくとも一層の親
水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材料にお
いて、写真構成層の最上層に含フッ素アニオン界面活性
剤と含フッ素カチオン界面活性剤を含有し、かつ該写真
構成層は少なくとも一つの、カルボキシル基を活性化す
ることにより作用する硬膜剤で硬化されていることを特
徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0014】以下、本発明について具体的に説明する。
【0015】本発明において好ましく用いられる含フッ
素アニオン活性剤としては次の一般式〔FA〕で示され
るものが挙げられる。
【0016】
【化1】
【0017】式中、Cfは少なくとも3個のフッ素原子
と少なくとも2個の炭素原子を含むn価の基で表し、Y
は-COOM-,-SO3M,-OSO3M又は-P(=O)(OM)2を表し、こ
こでMは水素原子、又はアルカリ金属原子、もしくはア
ンモニウム基を表し、lは1又は2である。
【0018】さらに好ましく用いられる含フッ素アニオ
ン界面活性剤としては次の一般式〔FA′〕で示される
ものが挙げられる。
【0019】
【化2】
【0020】式中Rfは炭素原子数3〜30のフッ素置換
アルキル基又はアリール基を表し、Dは-O-,-COO-,-C
ON(R1)-又は-SO2N(R1)-なる結合を少なくとも一つ含む
炭素原子数1〜12の2価の基を表し、ここでR1は炭素
原子数1〜5のアルキル基を表し、tは1又は2であ
り、そしてYは-COOM-,-SO3M,-OSO3M又は-P(=O)(OM)
2を表しここでMは水素原子又はアルカリ金属原子もし
くはアンモニウム基を表す。
【0021】次に化合物の具体例を挙げるが、本発明は
これらに限定されない。
【0022】
【化3】
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】特に好ましくは-SO2N(R1)-なる結合を少く
とも一つ含む含フッ素アニオン界面活性剤を使用するこ
とである。
【0029】本発明に用いられる含フッ素カチオン界面
活性剤は下記一般式〔FK〕で表される化合物である。
【0030】一般式〔FK〕 Rh−T−X+- ただし、Rhは炭素数1〜20個の炭化水素基であり、少
なくとも一つの水素原子はフッ素原子で置換されてい
る。Tは化学結合手または2価基を表す。X+はカチオ
ン性基、Z-はカウンターアニオンを表す。
【0031】Rhの例としては −CnF2n+1,(n=1〜10,特に3〜12), HCmF2m−,−CmF2m-1,−C3mF6m-1(m=1〜4) を挙げることができる。
【0032】Tの例としては、
【0033】
【化9】
【0034】を挙げることができる。
【0035】又、X+の例としては、
【0036】
【化10】
【0037】を挙げることができる。
【0038】R′は水素原子又はヒドロキシル基で置換
されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
【0039】A′はアルキレン基、アリーレン基を表
し、pは0〜6、qは1〜20を表す。
【0040】Z-の例としては、
【0041】
【化11】
【0042】を挙げることができる。
【0043】以下に本発明の好ましく用いられる含フッ
素カチオン性界面活性剤の具体例を挙げる。
【0044】
【化12】
【0045】
【化13】
【0046】
【化14】
【0047】本発明では特に難溶性のスルホンアミドタ
イプの含フッ素界面活性剤をアニオン界面活性剤と同一
層に使用することがさらに好ましい。ここで難溶性とは
23℃の100ccの純水に該界面活性剤を2g添加し、1時
間撹拌し、23℃で24時間放置した後に沈澱物を生じた
り、浮遊物が観察されたときに難溶性とする。例えばF
K−1,FK−8、FK−15、FK−16等が相当する
が、これらに限られるわけではなく上記のテストにより
分けることができる。
【0048】本発明にかかる含フッ素アニオン界面活性
剤あるいは本発明にかかる含フッ素カチオン界面活性剤
は、例えば米国特許2,559,751号、同2,567,011号、 同2,
732,398号、 同2,764,602号、 同2,806,866号、 同2,809,9
98号、 同2,915,376号、 同2,915,528号、 同2,934,450号、
同2,937,098号、 同2,957,031号、 同3,472,894号、 同3,
555,089号、 同2,918,501号、 英国特許1,143,927号、 同
1,130,822号、 特公昭45-37304号、 特開昭47-9613号、 同
50-121243号、 同50-117705号、 同49-134614号、同50-117
727号、 同52-41182号、 同51-12392号の各明細書、英国
化学会誌(J.Chem.Soc.)1950年第2789頁、 同1957年第2
574頁及び第2640頁、米国化学会誌(J.Amer.Chem.Soc.)
79巻第2549頁(1957年)、 油化学(J.Japan.Oil Chemists
Soc.)第12巻653頁、有機化学会誌(J.Org.Chem.)第3
0巻3524頁(1965年)等に記載された方法によって合成
することができる。本発明にかかるこれらの含フッ素界
面活性剤のうち、ある種のものは大日本インキ化学工業
社からメガファック(Megafac)Fなる商品名で、ミネ
ソタ マイニングアンド マニファクチュア リング カン
パニー社からフルオラッド(Fluorad)FCなる商品名
で、 インペリアル ケミカル インダストリー社からモン
フロール(Monflor)なる商品名で、イー・アイ・デュ
ポン(E.I.Dupont)ネメラス アンド カンパニー社から
ゾニルス(Zonyls)なる商品名でまたはファルベベルケ
ヘキスト社からリコベット(Licowet)VPFなる商品
名でそれぞれ市販されている。
【0049】本発明に使用される含フッ素カチオン界面
活性剤と含フッ素アニオン界面活性剤のトータルの使用
量は1m2当たり0.1〜100mgが良く、好ましくは0.5〜300
mg、さらに好ましくは1.0〜150mgが良い。併用する時に
それぞれ含フッ素カチオン界面活性剤も含フッ素アニオ
ン界面活性剤も2種以上ずつ併用しても構わない。その
他に含フッ素ノニオン界面活性剤、含フッ素ベタイン界
面活性剤、炭化水素系界面活性剤を併用しても良い。ま
た本発明の含フッ素アニオン界面活性剤と含フッ素カチ
オン界面活性剤の添加割合はモル比で1:10〜10:1が
好ましく、さらには3:7〜7:3が好ましい。
【0050】本発明にかかる含フッ素アニオン界面活性
剤及び含フッ素カチオン界面活性剤の添加場所は特に制
限はないが、表面保護層であることが好ましく、又、中
間製品の表面層でもよく、又、バック層を設ける場合に
は、バック層側表面層でもよい。
【0051】次に、本発明にかかる親水性コロイド層に
用いられるカルボキシル基を活性化することにより作用
する硬膜剤について述べる。
【0052】本発明におけるカルボキシル基を活性化す
ることにより作用する硬膜剤(以下、カルボキシル基活
性型硬膜剤という。)とは、バインダー中のカルボキシ
ル基と反応する硬膜剤をさす。
【0053】本発明における前記硬膜剤としては例え
ば、下記一般式〔H―I〕〜〔H―VIII〕で表される化
合物を挙げることができる。
【0054】
【化15】
【0055】式中、R1,R2はアルキル基(例えばメチル
基、エチル基、ベンジル基、フェネチル基、2‐エチル
ヘキシル基など)又はアリール基(例えばフェニル基、ナ
フチル基など)を表し、互いに結合して窒素原子と共に
複素環を形成することも好ましい。該環の例としてはピ
ロリジン環、ピペラジン環、モルホリン環などが挙げら
れる。
【0056】R3は置換基、例えば−NR4R5(R4及びR5
R1,R2と同義)、ハロゲン原子、カルバモイル基、スルホ
基、ウレイド基、アルコキシ基、アルキル基などを表
す。R3は置換基を有するものを含み置換基の例として
は、ハロゲン原子、アルキル基、カルバモイル基、スル
ホ基、スルホオキシ基、ウレイド基などが挙げられる。
【0057】mは0〜5を表すが、m≧2のとき、複数個
のR3は同じであっても互いに異なっていてもよい。
【0058】X-は陰イオンを表し、好ましい例として
は、ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、スルホネートイ
オン、ClO4 -、 BF4 -、 PF6 -などが挙げられる。lは0
又は1を、nは0〜2を表し、分子内塩を形成するとき
nは0である。
【0059】一般式〔H―II〕 R1−N=C=N−R2 式中、R1及びR2はシクロアルキル基(例えばシクロヘキ
シル基など)又はアルキル基(例えばメチル基、エチル
基、2‐エチルヘキシル基など)の他、メトキシエチル基
などのアルコキシアルキル基、ベンジル基、フェネチル
基などのアラルキル基、
【0060】
【化16】
【0061】で表される基を表す。
【0062】ここにR3はアルキレン基(例えばエチレン
基、プロピレン基、トリメチレン基など)を、R4,R5及び
R6はアルキル基(例えばメチル基、エチル基など)を表
し、R4〜R6のうちの2つが結合して窒素原子と共に複素
環(例えばピロリジン環、ピペラジン環、モルホリン環
など)を形成する場合や、置換基を有する場合を含む。
【0063】置換基の例としてはジエチルカルバモイ
ル、ピペリジノカルボニルなどのカルバモイル基、スル
ホ基などが好ましい。mは0又は1を、X-は陰イオン
を表し、ハロゲン化物イオン、スルホネートイオン、硫
酸イオン、ClO4 -、BF4 -、PF6 -などが好ましい。又分子
内塩を形成する場合mは0である。
【0064】
【化17】
【0065】式中、R1はアルキル基(例えばメチル基、
エチル基、ブチル基などの他、ベンジル基、フェネチル
基などのアラルキル基)又はアリール基(例えばフェニル
基、ナフチル基など)を表す。これらの基は更に置換基
を有するものを含み置換基の例としてはカルバモイル
基、スルファモイル基、スルホ基などが挙げられる。
【0066】R2、R3は水素原子又は置換基、例えばハロ
ゲン原子、アシルアミド基、ニトロ基、カルバモイル
基、ウレイド基、アルコキシ基、アルキル基、アルケニ
ル基、アリール基、アラルキル基などを表し、又R2とR3
が結合してピリジニウム環骨格と共に縮合環を形成する
ことも好ましい。
【0067】Xは一般式〔H―III〕で表される化合物
が求核試薬と反応した際に脱離し得る基を表す。好まし
い例としてはハロゲン原子、スルホニルオキシ基、スルホ
アルキル基或いは−OPO(OR4)2で表される基(R4はアル
キル基又はアリール基を表す)が挙げられる。
【0068】Xがスルホニルオキシ基を表す場合にはX
とR1が結合していることも好ましい。
【0069】Y-は陰イオンを表し、ハロゲン化物イオ
ン、スルホネートイオン、硫酸イオン、ClO4 -、BF4 -
PF6 -などが好ましい。
【0070】mは0又は1を表し、分子内塩を形成する
ときはmは0である。
【0071】
【化18】
【0072】式中、R1、R2の定義は一般式〔H―I〕に
おけるR1、R2の定義と全く同様であり、R3はアルキル基
(例えばメチル基、エチル基、ブチル基などの他、ベン
ジル基、フェネチル基等のアラルキル基)又はアリール
基(例えばフェニル基、ナフチル基など)を表す。
【0073】X-は陰イオンであり、ハロゲン化物イオ
ン、スルホネートイオン、硫酸イオン、ClO4 -、BF4 -
PF6 -などが好ましい。
【0074】
【化19】
【0075】式中、R1、R2及びR3、R4の定義は一般式
〔H―I〕におけるR1、R2の定義と全く同じであり、更
にR1とR3で環を形成してもよい。
【0076】X1は求核試薬と反応した際に脱離しうる
基を表し、好ましくはハロゲン原子、スルホニルオキシ
基(好ましくはアルキルスルホニルオキシ、アリールス
ルホニルオキシ)、1‐ピリジウム基、イミジルオキシ
基(例えばフタルイミジルオキシ、サクシンイミジルオ
キシ、グルタルイミジルオキシ)、アゾリルオキシ基、
アンモニオ基が挙げられる。
【0077】Y1 -で表される陰イオンとしては、例えば
ハロゲンイオン、スルホネートイオン、硫酸イオン、C
lO4 -、BF4 -、PF6 -、ホスホネートイオン、燐酸イオン
が挙げられる。
【0078】
【化20】
【0079】式中、R1、R2はアルキル基、アルケニル
基、シクロアルキル基、アリール基、芳香族複素環基又
は−NR3R4(R3、R4はアルキル基、アルケニル基、シクロ
アルキル基、アリール基又は芳香族複素環基を表し、
R3、R4が結合して環を形成したものも含む)を表す。X1
は、一般式〔H―V〕のX1の定義と同じである。
【0080】
【化21】
【0081】式中、R1、R2及びR3、R4及びR5、R6は、一
般式〔H―I〕におけるR1、R2の定義と同じであり、X1
は一般式〔H―V〕におけるX1と、Y-は一般式〔H―V〕
におけるY1 -の定義と同じである。
【0082】
【化22】
【0083】式中、R1はアリール基を、Zは芳香族複素
環を形成するに必要な非金属原子群を表し、R1及びZに
より形成される環は置換基を有するものを含む。
【0084】Y-は陰イオンを、mは0又は1を表し、
分子内塩を形成するとき、mは0である。
【0085】本発明で用いられるカルボキシル基活性型
硬膜剤としては、前記一般式〔H―I〕〜〔H―VIII〕
で表される化合物の他にも、特開昭50‐38540号、同52‐
93470号、同56‐43353号、同58‐113929号、米国特許3,
321,313号に記載された化合物なども好ましい。以下に
本発明に使用される化合物の具体的な例を分類して挙げ
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0086】一般式〔H―I〕による化合物 (これらの化合物及びその合成法については、特開昭49
‐51945号、同51‐59625号、同61‐9641号、同62‐2628
54号、同62‐264044号に詳しい。)
【0087】
【化23】
【0088】
【化24】
【0089】
【化25】
【0090】一般式〔H―II〕による化合物 (これらの化合物及びその合成法は、特開昭51‐126125
号、 同52‐48311号に詳しい。)
【0091】
【化26】
【0092】
【化27】
【0093】一般式〔H―III〕による化合物 (これらの化合物及びその合成法は、特開昭57‐44140
号、 特公昭57‐46538号、同58‐50669号に詳しい。)
【0094】
【化28】
【0095】一般式〔H―IV〕による化合物 (これらの化合物及びその合成法は、特開昭52‐54427
号に詳しい。)
【0096】
【化29】
【0097】一般式〔H―V〕による化合物 (これらの化合物及びその合成法は、特開昭60‐225148
号、同61‐240236号に詳しい。)
【0098】
【化30】
【0099】
【化31】
【0100】
【化32】
【0101】一般式〔H―VI〕による化合物 (これらの化合物及びその合成法は、特開昭62‐68866
号、 同62‐68867号に詳しい。)
【0102】
【化33】
【0103】一般式〔H―VII〕による化合物 (これらの化合物及びその合成法は、特開昭61‐128241
号に詳しい。)
【0104】
【化34】
【0105】一般式〔H―VIII〕による化合物 (これらの化合物及びその合成法は、特開昭62‐234152
号に詳しい。)
【0106】
【化35】
【0107】
【化36】
【0108】
【化37】
【0109】
【化38】
【0110】
【化39】
【0111】本発明に使用するカルボキシル基活性型硬
膜剤の使用量は、目的に応じて任意に選ぶことができ
る。通常は乾燥ゼラチンに対して0.01〜10重量%の
割合で使用できる。特に好ましくは0.05〜5重量%の割
合で使用する。
【0112】又、カルボキシル基活性型硬膜剤と、その
他の硬化剤とは任意の割合で使用できるが、カルボキシ
ル基活性型硬膜剤を1とした場合、重量比でその他の硬
化剤は、0.01〜1の範囲が好ましい。
【0113】次に親水性コロイド層について説明する。
【0114】本発明における親水性コロイド層は、アミ
ノ基とカルボキシル基を有するバインダーがよく、本発
明に用いるカルボキシル基活性型硬膜剤により硬化反応
を起こすバインダーであればよいが、通常はゼラチンを
用いるのが有利である。
【0115】ゼラチンには石灰処理ゼラチン、酸処理ゼ
ラチン、Bull.Soc.Sci.Phot,Japan.No.16,30頁(1966)に
記載されたような酵素処理ゼラチンの他、ゼラチン誘導
体(ゼラチンに例えば酸ハライド、酸無水物、イソシア
ナート類、ブロモ酢酸、アルカンサルトン類、ビニルス
ルホンアミド類、マレインイミド化合物類、ポリアルキ
レンオキシド類、エポキシ化合物類等の種々の化合物を
反応させて得られるもの)が包含される。
【0116】本発明は、種々の感光材料に適用できる
が、一般用もしくは映画用カラーネガフィルム、スライ
ド用もしくはテレビ用カラー反転フィルム、カラー印画
紙、カラーポジフィルム、カラー反転印画紙等のカラー
感光材料に適用することが好ましく、前記感光材料のう
ち、一般用もしくは映画用のカラーネガフィルム、スラ
イド用もしくはテレビ用カラー反転フィルム、カラーポ
ジフィルム等のカラーフィルムに適用することが特に好
ましい。
【0117】また、その他の感光材料としては、例えば
撮影用モノクロ感光材料、モノクロ印画紙、X線撮影用
感光材料、印刷製版用感光材料、航空写真撮影用感光材
料、マイクロ写真用感光材料、特殊撮影用感光材料等に
も適用することができる。
【0118】本発明において、ハロゲン化銀乳剤は物理
熟成、化学熟成及び分光増感を行ったものを使用する。
このような工程で使用される添加剤は、リサーチ・ディ
スクロージャーNo.17643,No.18716及びNo.308119(それ
ぞれ、以下RD17643,RD18716及びRD308119と略す)に記
載されている。以下に記載箇所を示す。
【0119】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕〔RD18716〕 化学増感剤 996 III―A項 23 648 分光増感剤 996 IV―A―A,B,C,D,E〜J 項 23〜24 648〜9 強色増感剤 996 IV―A―E,J項 23〜24 648〜9 カブリ防止剤 998 VI 24〜25 649 安定剤 998 VI 本発明において写真構成層中には、公知の写真用添加剤
が添加される。
【0120】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
前記リサーチ・ディスクロージャーに記載されている。
以下に記載箇所を示す。
【0121】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕〔RD18716〕 色濁り防止剤 1002 VII―I項 25 650 色素画像安定剤 1001 VII―J項 25 増白剤 998 V 24 紫外線吸収剤 1003 VIII―C,XIIIC項 25〜26 光吸収剤 1003 VIII 25〜26 光散乱剤 1003 VIII フィルター染料 1003 VIII 25〜26 バインダー 1003 IX 26 651 スタチック防止剤 1006 XIII 27 650 可塑剤 1006 XII 27 650 潤滑剤 1006 XII 27 650 マット剤 1007 XVI 現像剤(感材中に含有) 1011 XXB項 本発明には種々のカプラーを使用することができ、その
具体例は、上記リサーチ・ディスクロージャーに記載さ
れている。以下に関連ある記載箇所を示す。
【0122】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 イエローカプラー 1001 VII―D項 VIIC〜G項 マゼンタカプラー 1001 VII―D項 VIIC〜G項 シアンカプラー 1001 VII―D項 VIIC〜G項 カラードカプラー 1002 VII―G項 VIIG項 DIRカプラー 1001 VII―F項 VIIF項 BARカプラー 1002 VII―F項 その他の有用残基 1001 VII―F項 放出カプラー アルカリ可溶カプラー 1001 VII―E項 本発明に使用する添加剤は、RD308119XIVに記載されて
いる分散法などにより、添加することができる。
【0123】本発明においては、前述RD17643 28頁,RD1
8716 647〜8頁及びRD308119のXVII−K項に記載されて
いるフィルター層や中間層等の補助層を設けることがで
きる。
【0124】本発明の感光材料は、前述RD308119VII―
K項に記載されている順層、逆層、ユニット構成等の様
々な層構成をとることができる。
【0125】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例を述べるが、本
発明の実施の態様はこれらに限定されない。
【0126】以下の全ての実施例において、ハロゲン化
銀写真感光材料中の添加量は特に記載のない限り1m2
たりのグラム数を示す。又、ハロゲン化銀及びコロイド
銀は、銀に換算して示した。
【0127】実施例1 トリアセチルセルロースフィルム支持体の片面(表面)
に下引加工を施し、次いで、支持体をはさんで、当該下
引加工を施した面と反対側の面(裏面)に下記組成の層
を、支持体側から順次作成した。
【0128】 裏面第1層 アルミナゾルAS−100(酸化アルミニウム) 0.1g (日産化学工業株式会社製) ジアセチルセルロース 0.2g 裏面第2層 ジアセチルセルロース 100mg ステアリン酸 10mg シリカ微粒子(平均粒径0.2μm) 50mg 下引加工したトリアセチルセルロースフィルム支持体の
表面上に、下記に示す組成の各層を順次支持体側から形
成して多層カラー写真感光材料試料−100を作成した。
【0129】 第1層;ハレーション防止層(HC) 黒色コロイド銀 0.15 UV吸収剤(UV−1) 0.20 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.02 高沸点溶媒(Oil−1) 0.20 〃 (Oil−2) 0.20 ゼラチン 1.6 第2層;中間層(IL−1) ゼラチン 1.3 第3層;低感度赤感性乳剤層(R−L) ヨウ臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm、平均ヨウド含有量2.0モル%) 0.4 〃 (平均粒径0.4μm、平均ヨウド含有量8.0モル%) 0.3 増感色素(S−1) 3.2×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−2) 3.2×10-4( 〃 ) 〃 (S−3) 0.2×10-4( 〃 ) シアンカプラー(CA−1) 0.50 〃 (CA−2) 0.13 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.07 DIR化合物(D−1) 0.006 〃 (D−2) 0.01 高沸点溶媒(Oil−1) 0.55 ゼラチン 1.0 第4層;高感度赤感性乳剤層(R−H) ヨウ臭化銀乳剤(平均粒径0.7μm、平均ヨウド含有量7.5モル%) 0.9 増感色素(S−1) 1.7×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−2) 1.6×10-4( 〃 ) 〃 (S−3) 0.1×10-4( 〃 ) シアンカプラー(CA−2) 0.23 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.03 DIR化合物(D−2) 0.02 高沸点溶媒(Oil−1) 0.25 ゼラチン 1.0 第5層;中間層(IL−2) ゼラチン 0.8 第6層;低感度緑感性乳剤層(G−L) ヨウ臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm、平均ヨウド含有量8.0モル%) 0.6 〃 (平均粒径0.3μm、平均ヨウド含有量2.0モル%) 0.2 増感色素(S−4) 6.7×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−5) 0.8×10-4( 〃 ) マゼンタカプラー(M−1) 0.17 〃 (M−2) 0.43 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.10 DIR化合物(D−3) 0.02 高沸点溶媒(Oil−2) 0.70 ゼラチン 1.0 第7層;高感度緑感性乳剤層(G−H) ヨウ臭化銀乳剤(平均粒径0.7μm、平均ヨウド含有量7.5モル%) 0.9 増感色素(S−6) 1.1×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−7) 2.0×10-4( 〃 ) 〃 (S−8) 0.3×10-4( 〃 ) マゼンタカプラー(M−1) 0.30 〃 (M−2) 0.13 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.04 DIR化合物(D−3) 0.004 高沸点溶媒(Oil−2) 0.35 ゼラチン 1.0 第8層;イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 0.1 添加剤(HS−1) 0.07 添加剤(HS-2) 0.07 添加剤(SC−1)
0.12 高沸点溶媒(Oil−2) 0.15 ゼラチン 1.0 第9層;低感度青感性乳剤層(B−L) ヨウ臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm、平均ヨウド含有量2.0モル%) 0.25 〃 (平均粒径0.4μm、平均ヨウド含有量8.0モル%) 0.25 増感色素(S−9) 5.8×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.60 〃 (Y−2) 0.32 DIR化合物(D−1) 0.003 〃 (D−2) 0.006 高沸点溶媒(Oil−2) 0.18 ゼラチン 1.3 第10層;高感度青感性乳剤層(B−H) ヨウ臭化銀(平均粒径0.8μm、平均ヨウド含有量8.5モル%) 0.5 増感色素(S−10) 3.0×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−11) 1.2×10-4( 〃 ) イエローカプラー(Y−1) 0.18 〃 (Y−2) 0.10 高沸点溶媒(Oil−2) 0.05 ゼラチン 1.0 第11層;第1保護層(PRO−1) ヨウ臭化銀(平均粒径0.08μm、平均ヨウド含有量1.0モル%) 0.3 紫外線吸収剤(UV−1) 0.07 〃 (UV−2) 0.1 添加剤(HS−1) 0.2 添加剤(HS−2) 0.1 高沸点溶媒(Oil−1) 0.07 〃 (Oil−3) 0.07 ゼラチン 0.8 第12層;第2保護層(PRO−2) 保護層に含有する化合物(FA-15+FK-13) トータル0.01(モル比1:1) ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.02 メチルメタクリレート:エチルメタクリレート:メタクリル酸 =3:3:4(重量比)の共重合体 (平均粒径3μm) 0.13 ゼラチン 0.5 第10層に使用した沃臭化銀乳剤は以下の方法で調製した。
【0130】平均粒径0.33μmの単分散沃臭化銀粒子
(沃化銀含有率2モル%)を種結晶として、沃臭化銀乳
剤をダブルジェット法により調製した。
【0131】溶液〈G−1%〉を温度70℃、pAg7.8、pH
7.0に保ち、よく撹拌しながら0.34モル相当の種乳剤を
添加した。
【0132】(内部高沃度相−コア相−の形成)その
後、〈H−1〉と〈S−1〉を1:1の流量比を保ちな
がら、加速された流量(終了時の流量が初期流量の3.6
倍)で86分を要して添加した。
【0133】(外部低沃度相−シェル相−の形成)続い
て、pAg10.1、pH6.0に保ちながら、〈H−2〉と〈S−
2〉を1:1の流量比で加速された流量(終了時の流量
が初期流量の5.2倍)で65分を要して添加した。
【0134】粒子形成中のpAgとpHは、臭化カリウム水
溶液と56%酢酸水溶液を用いて制御した。粒子形成後
に、常法のフロキュレーション法によって水洗処理を施
し、その後ゼラチンを加えて再分散し、40℃にてpH及び
pAgをそれぞれ5.8及び8.06に調整した。
【0135】得られた乳剤は、平均粒径0.80μm、分布
の広さが12.4%、沃化銀含有率8.0モル%の八面体沃臭
化銀粒子を含む単分散乳剤であった。
【0136】 〈G−1〉 オセインゼラチン 100.0g 化合物-〔1〕の10重量%メタノール溶液 25.0cc. 28%アンモニア水溶液 440.0cc. 56%酢酸水溶液 660.0cc. 水で 5000.0cc. 〈H−1〉 オセインゼラチン 82.4g 臭化カリウム 151.6g 沃化カリウム 90.0g 水で仕上げる 1030.5cc. 〈S−1〉 硝酸銀 309.2g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 1030.5cc. 〈H−2〉 オセインゼラチン 302.1g 臭化カリウム 770.0g 沃化カリウム 33.2g 水で仕上げる 3776.8cc. 〈S−2〉 硝酸銀 1130.0g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 3776.8cc. 同様の方法で、種結晶の平均粒径、温度、pAg、pH、流
量、添加時間、およびハライド組成を変化させ、平均粒
径および沃化銀含有率が異なる前記各乳剤を調製した。
【0137】いずれも分布の広さ20%以下のコア/シェ
ル型単分散乳剤であった。各乳剤はチオ硫酸ナトリウ
ム、塩化金酸及びチオシアン酸アンモニウムの存在下に
て最適な化学熟成を施し、増感色素、4-ヒドロキシ-6-
メチル-1,3,3a,7-テトラザインデン-1-フェニル-5-メ
ルカプトテトラゾールを加えた。
【0138】尚、上記の感光材料試料はさらに化合物S
u−1,Su−2 粘度調整剤、硬膜剤H−I−7、安
定剤ST−1、カブリ防止剤AF−1、AF−2(重量
平均分子量10,000のもの及び1,100,000のもの)、染料A
I−1、AI−2及び化合物DI−1(9.4mg/m2)を含
有する。
【0139】
【化40】
【0140】
【化41】
【0141】
【化42】
【0142】
【化43】
【0143】
【化44】
【0144】
【化45】
【0145】
【化46】
【0146】
【化47】
【0147】
【化48】
【0148】
【化49】
【0149】尚、前記硬膜剤については、ゼラチン1g
当たり30mgを添加した。
【0150】次に硬膜剤を変えずに界面活性剤の種類を
順次変え、試料101〜105を作成した。ただし、試料105
は界面活性剤無添加である。
【0151】又、添加する界面活性剤種及び添加量を変
えずに、硬膜剤の種類をそれぞれ下記H−1、H−2、
H−3に変え、試料106〜111を作成した。
【0152】次に界面活性剤種及び添加量を変えずに、
硬膜剤の例示化合物を表1のように変更し、試料112〜1
21を作成した。また試料100と硬膜剤の添加量違いとし
て試料122〜123を作成した。
【0153】試料100〜123に用いた硬膜剤種及び添加量
及び界面活性剤種を表1に示す。
【0154】
【表1】
【0155】
【化50】
【0156】得られた各試料について、膨潤率、膜強度
(耐摩耗性)、帯電防止性及び耐接着性を評価した。
【0157】〈膨潤率〉試料を40℃、55%RHの条件下
に3日間保存した後、23℃、60%RHの空調下に1日保
存する。その後、下記組成液(38℃)に3分間浸漬し、
未浸漬試料の乳剤膜厚に対する浸漬試料の乳剤膜厚比で
膨潤率を表した。尚、この値は、大きい程膜は膨潤しや
すく膜が弱いことを示している。
【0158】組成液 水 800cc 炭酸カリウム 30 g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 3.0g 臭化ナトリウム 1.3g 沃化カリウム 1.2mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 塩化ナトリウム 0.6g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムまたは20%
硫酸を用いてpH10.06に調整する。
【0159】〈膜強度(耐摩耗性)〉40℃、55%RHに
3日間貯蔵した試料を巾3.5cm、長さ14cmの大きさに裁
断し、前記組成液に38℃で3分間浸漬する。膨潤した試
料上で直径0.5mmサファイヤ針を試料表面に圧着し、毎
秒5mmの速度で膜面上を平行移動させる。
【0160】尚、サファイヤ針には連続的に増大する重
量をかけることができる。そこで、耐摩耗性は、試料の
膜面に損傷の生じる荷重(gで表す)を目安とした。
【0161】〈帯電防止性〉試料100〜123の各試料を25
℃、20%RHの条件下で1日放置し、同一空調条件暗室
中において試料をネオプレンゴムローラーで摩擦した
後、下記の処理を行ってスタチックマークの発生度を調
べ帯電防止性を評価した。
【0162】A:スタチックマークの発生が全く認めら
れない B:スタチックマークの発生が少し認められない C:スタチックマークの発生がかなり認められない D:スタチックマークの発生がほぼ全面に認められない 処理工程 処理時間 処理温度(℃) 補 充 量(cc.) 発色現像 3分15秒 38±0.3 780 漂 白 45秒 38±2.0 150 定 着 1分30秒 38±2.0 830 安 定 化 60秒 38±5.0 830 乾 燥 1分 55±5.0 − 補充量は感光材料1m2当たりの値である。各処理液の組
成は以下の通り。
【0163】発色現像液及び発色現像補充液 現像液 補充液 水 800cc. 800cc. 炭酸カリウム 30g 35g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 3.0g 亜硫酸カリウム 3.0g 5.0g 臭化ナトリウム 1.3g 0.4g 沃化カリウム 1.2mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 3.1g 塩化ナトリウム 0.6g − 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシルエチル) アニリン硫酸塩 4.5g 6.3g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 2.0g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウム又は20%硫
酸を用いて現像液はpH10.06に、補充液はpH10.18に、そ
れぞれ調整する。
【0164】漂白液及び漂白補充液 漂白液 補充液 水 700cc. 700cc. 1,3-ジアミノプロパン四酢酸第2鉄アンモニウム 125g 175g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 2g 2g 硝酸ナトリウム 40g 50g 臭化アンモニウム 150g 200g 氷酢酸 40g 56g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水又は氷酢酸を
用いて漂白液はpH4.4に、補充液はpH4.0に、それぞれ調
整する。
【0165】定着液及び定着補充液 定着液 補充液 水 800cc. 800cc. チオ硫酸アンモニウム 150g 180g チオシアン酸アンモニウム 120g 150g 亜硫酸ナトリウム 15g 20g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 2g 2g 酢酸又はアンモニア水を用いて定着液はpH6.2に、補充
液はpH6.5に、それぞれ調整した後、水を加えて1リッ
トルにする。
【0166】安定液及び安定補充液 水 900cc. p-オクチルフェノールのエチレンオキシド10モル付加物 2.0g ジメチロール尿素 0.5g ヘキサメチレンテトラミン 0.2g 1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン 0.1g シロキサン(UCC製L-77) 0.1g アンモニア水 0.5cc. 水を加えて1リットルとし、アンモニア水又は50%硫酸
を用いてpH8.5に調整する。
【0167】〈耐接着性〉試料100〜123の各試料を35mm
巾、長さ70mmの大きさに4枚切り取り、それぞれ互いに
接触しないように23℃、80%RHの雰囲気下で1日保存
する。その後、乳剤層を上にした状態で4枚重ね、それ
を同じ大きさの厚紙ではさみ800gの荷重をかけ、40℃、
80%RHの雰囲気下で3日間保存する。
【0168】そこで、その試料をはがし、接着部分の面
積を測定し、耐接着性を評価した。
【0169】ランク 接着部分の面積 A 0〜10% B 10〜30% C 30〜50% D 50〜80% E 80〜100% 以上の結果を表2に示す。
【0170】
【表2】
【0171】表2から、含フッ素アニオン界面活性剤と
含フッ素界面活性剤を併用し、かつカルボキシル基活性
型硬膜剤を用いた本発明試料100〜102及び試料112〜123
は、含フッ素界面活性剤を単用した比較試料103、104及
び界面活性剤無添加の試料105、さらに、界面活性剤を
併用し、ビニルスルホン型もしくはトリアジン型硬膜剤
を用いた比較試料106〜111に比べ、耐摩耗性、帯電防止
性、耐接着性ともに向上していることがわかった。
【0172】実施例2 実施例1の試料100において、例示化合物FA-15と例示
化合物FK-13の比率を3:7,4:6,6:4,7:
3に変える以外は、同様にして試料200〜203を作成し
た。
【0173】得られた試料を実施例1と同様な評価を行
ったところ、いずれの特性も優れた本発明の効果が得ら
れた。
【0174】実施例3 実施例1の試料100において、例示化合物FA-15と例示
化合物FK-13の比率はそのままでトータル添加量を2m
g,5mg,8mg,15mg,20mgに変える以外は同様にして試料3
00〜304を作成した。
【0175】得られた試料を実施例1と同様な評価を行
ったところ、いずれの特性も優れた本発明の効果が得ら
れた。
【0176】
【発明の効果】速効反応型硬膜剤であるカルボキシル基
活性型硬膜剤を使用し、かつ含フッ素アニオン界面活性
剤と含フッ素カチオン界面活性剤との併用素材を使用す
ることにより、帯電防止能を損なわず、また硬膜特性及
び耐接着性を低下させることのないハロゲン化銀写真感
光材料を提供することができた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の一方の側に、少なくとも一層の
    親水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材料に
    おいて、写真構成層の最上層に含フッ素アニオン界面活
    性剤と含フッ素カチオン界面活性剤を含有し、かつ該写
    真構成層は少なくとも一つの、カルボキシル基を活性化
    することにより作用する硬膜剤で硬化されていることを
    特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
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