JPH05287683A - スエード調立毛布帛の製造方法 - Google Patents

スエード調立毛布帛の製造方法

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JPH05287683A
JPH05287683A JP11522992A JP11522992A JPH05287683A JP H05287683 A JPH05287683 A JP H05287683A JP 11522992 A JP11522992 A JP 11522992A JP 11522992 A JP11522992 A JP 11522992A JP H05287683 A JPH05287683 A JP H05287683A
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JP
Japan
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fabric
suede
resistant
plush
plush fabric
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Pending
Application number
JP11522992A
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English (en)
Inventor
Masahide Kaneko
正秀 金子
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分散染料で染色されたポリエステル繊維を含
む立毛布帛において、鮮やかな色相を保持し続けるスエ
ード調立毛布帛を製造する。また、紫外線等による色彩
の黄変や布帛の劣化、加水分解による反発弾性の消失を
防ぐ。 【構成】 分散染料で染色されたポリエステル繊維を含
む立毛布帛に、フッ素ゴムに結晶性フッ素系ポリマーが
グラフト重合している軟質フッ素樹脂を含浸又はコーテ
ィングしてスエード調立毛布帛を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステル繊維を含
むスエード調立毛布帛の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリアミドあるいはポリエステル
繊維からなる立毛布帛にスエード調の反発弾性を与える
ために、通常ポリウレタン樹脂を含浸していた。しか
し、布帛を構成する繊維にポリエステル繊維が含まれて
いる場合には、ポリエステル繊維からポリウレタン樹脂
へと分散染料の移行が生じる。また、該ポリウレタン樹
脂に移行した分散染料は、容易に他の素材に移行して汚
染を引き起こす。したがって、従来ポリエステル繊維を
含むスエード調布帛では、濃色と淡色の組み合わせ、あ
るいは他の素材と組み合わせて使用することはできなか
った。
【0003】ポリウレタン樹脂の代わりに、アクリル樹
脂やシリコーン樹脂を使用した場合には、スエード調の
反発弾性は得られず紙状の固い布帛となる欠点を有して
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点に鑑みてなされたものであって、ポリエステル繊維
からの分散染料の移行を防止することができるスエード
調立毛布帛の製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は分散染料
で染色されたポリエステル繊維を含む立毛布帛に、フッ
素ゴムに結晶性フッ素系ポリマーがグラフト重合してい
る軟質フッ素樹脂を含浸又はコーティングすることを特
徴とするスエード調立毛布帛の製造方法からなる。
【0006】本発明の方法でいうポリエステル繊維を含
む立毛布帛とは、経糸及び/又は緯糸又は編糸において
ポリエステル繊維を含む布帛をサンディング起毛機、針
布起毛機等により起毛したものをいう。ポリエステル繊
維以外の繊維は任意であり、適宜の繊維を使用すること
ができる。布帛としては編物及び織物があげられるが、
好ましくは編物が用いられる。また、好ましくはポリア
ミドとポリエステルからなるフィブリル化型複合繊維か
らなる布帛が使用される。ここで、ポリアミドとポリエ
ステルからなるフィブリル化型複合繊維とは、ポリアミ
ド及びポリエステルが、単一フィラメントの横断面にお
いて一方の成分が他方の成分を完全に包囲しない形状
で、単一フィラメントの長手方向に沿って接合されてい
る複合繊維をいう。
【0007】ここで、ポリエステルとしては、例えばポ
リエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフ
タレート、ポリエチレンオキシベンゾエート、ポリ1,
4‐ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリピバ
ロラクトン及びこれらを成分とするコポリエステル等が
あげられる。
【0008】ポリエステル繊維の染色は公知の方法によ
り行うことができる。染料として通常分散染料が使用さ
れ、例えば、液流染色機、ウインス染色機、ジッガ等の
バッチ方式あるいはサーモゾル法等の連続染色法を使用
してよい。
【0009】本発明で使用する軟質フッ素樹脂とは、フ
ッ素ゴムに結晶性フッ素系ポリマーをグラフト重合させ
たもので、例えば特開昭58−206615号公報に記
載された、含フッ素結晶性樹脂セグメントと含フッ素ゴ
ムセグメントをグラフト共重合させた柔軟性を有するフ
ッ素樹脂等が好ましい。
【0010】続いて、該軟質フッ素樹脂を通常の方法で
該布帛に含浸又はコーティングする。軟質フッ素樹脂
は、適宜の溶剤、例えばN,N‐ジメチルホルムアミド
を主体とする溶剤に溶解して用い得る。含浸またはコー
ティングにおいて付与する該軟質フッ素樹脂の量は、該
布帛重量に対して2〜20重量%であり、好ましくは、
5〜15重量%である。また、該軟質フッ素樹脂の凝固
法としては、100〜140℃の乾熱下で溶剤を蒸発さ
せる乾式凝固法及び水中に浸漬し溶剤を水で置換する湿
式凝固法のいずれをも用い得る。
【0011】以上述べたように、本発明の方法では、ス
エード調の立毛布帛を製造するに際して、フッ素樹脂を
ポリエステル繊維を含む立毛布帛に含浸またはコーティ
ングするためポリエステル繊維からフッ素樹脂への染料
の移行がなく、従ってフッ素樹脂から他の素材への染料
の移行がない。したがって、濃色と淡色を組み合わせた
染色の問題がなく、濃色と淡色の鮮やかな色相を保持し
続ける。また、特定のフッ素樹脂を用いているため紫外
線等による色彩の黄変や布帛の劣化が生じにくく、加水
分解による反発弾性の消失も生じにくい。
【0012】以下、実施例、比較例により本発明を更に
詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるも
のではない。
【0013】
【実施例】フロント糸(ポリアミドとポリエステルから
なるフィブリル化型複合繊維50デニール/フィラメン
ト本数25本)及びバック糸(ポリエステル30デニー
ル/フィラメント本数12本)を用いた1/3サテン組
織の28Gトリコット生機を針布起毛機にて起毛し立毛
布帛を得た。続いて、該布帛にベンジルアルコール18
%のエマルジョン(乳化剤:日華化学サンモールBK2
0Conc.1.8%使用)をピックアップ50%で付
与し、巻き取って10分間空回転させながら放置してフ
ィブリル化を行った。続いて、70℃の湯にてベンジル
アルコールを洗い落とした後、190℃の温度にて約1
分間熱セットを実施した。
【0014】次に、ジェットウインス染色機を用い下記
の染色処方にて温度130℃(圧力2.8kg/c
2 )、浴比1:26で60分間染色を行った。
【0015】 <染色処方> カヤロンポリエステルスカーレットRLSF(分散染料): 5重量%(対布帛重量) カヤロンポリエステルルビン3GLS(分散染料): 5重量%(対布帛重量) リンカット(無リン系有機酸): 0.2cc/リットル ニッカサンソルトRM300(非イオン・アニオン活性剤): 1cc/リットル 続いて、下記の還元洗浄処方にて温度80℃、浴比1:
26で30分間還元洗浄を行った。
【0016】 <還元洗浄処方> ハイドロサルファイト : 2g/リットル 苛性ソーダ : 1g/リットル アミラヂンD(非イオン活性剤): 0.5g/リットル 続いて、フッ素ゴムに結晶性フッ素系ポリマーをグラフ
ト重合させた軟質フッ素樹脂(セントラルガラス(株)
製、セフラルソフト)の16%N,N‐ジメチルホルム
アミド溶液を該布帛重量に対して50重量%含浸した。
次に、該布帛を40℃の10%N,N‐ジメチルホルム
アミド水溶液に浸漬し、該軟質フッ素樹脂を凝固させ、
水洗してN,N‐ジメチルホルムアミドを除去した後、
100℃の温度にて乾燥させた。
【0017】結果として、スエード調の立毛と良好な反
発弾性を有するスエード調立毛布帛が製造され、表1に
示すように該布帛の堅牢度は良好であり、かつ分散染料
の移行による汚染も認められず、鮮やかな色相を保持し
続けた。
【0018】
【比較例】軟質フッ素樹脂の替わりにポリエステル系ポ
リウレタン樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、クリ
スボン8166)を用いた以外は実施例と同様の処理を
施した。
【0019】得られた布帛は、スエード調の立毛と良好
な反発弾性を持っていたが、表1に示すように該布帛の
堅牢度は、耐光変退色において実施例で得られた布帛と
比較して劣っていた。また、分散染料の移行も認められ
た。
【0020】
【表1】
【0021】耐光変退色:JIS L−0842第3露
光法(カーボンアーク40時間) 摩擦堅牢度:JIS L−0849 II型 分散染料移行汚染:染色を行った布帛と行わない布帛を
重ね合わせ、約0.1kg/cm2 の圧力を加え60℃
の温度で48時間静置した後に、 染色を
行っていない布帛の汚染程度を視覚で判定した。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明の方法を使用するこ
とにより、スエード調立毛布帛において鮮やかな色相を
保持し続けることができ、かつ紫外線等による色彩の黄
変や布帛の劣化及び加水分解による反発弾性の消失がな
い。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散染料で染色されたポリエステル繊維
    を含む立毛布帛に、フッ素ゴムに結晶性フッ素系ポリマ
    ーがグラフト重合している軟質フッ素樹脂を含浸又はコ
    ーティングすることを特徴とするスエード調立毛布帛の
    製造方法。
JP11522992A 1992-04-09 1992-04-09 スエード調立毛布帛の製造方法 Pending JPH05287683A (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58206615A (ja) * 1982-05-26 1983-12-01 Central Glass Co Ltd 柔軟性を有するふつ素樹脂の製造方法
JPS59137572A (ja) * 1983-01-19 1984-08-07 ユニチカ株式会社 撥水、耐水性を有するスエ−ド調布帛の製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58206615A (ja) * 1982-05-26 1983-12-01 Central Glass Co Ltd 柔軟性を有するふつ素樹脂の製造方法
JPS59137572A (ja) * 1983-01-19 1984-08-07 ユニチカ株式会社 撥水、耐水性を有するスエ−ド調布帛の製造方法

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