JP3150533B2 - 複合織編物の製造方法 - Google Patents

複合織編物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パラ系アラミド繊維と
ポリエステル繊維から構成される複合織編物の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アラミド繊維は、その特徴を生かして様
々な用途に展開が図られている。
【0003】中でも、パラ系アラミド繊維は、高い比強
度、比弾性率、優れた耐熱性、耐薬品性などを有するた
め、産業資材用のロープ、ネット、漁網あるいは防護作
業衣などに使用されている。
【0004】上記パラ系アラミド繊維は、それ単独で使
用される他、ポリエステルなどの汎用合成繊維と交織あ
るいは交編して使用されることが少なくない。
【0005】例えば、特開昭62−113547号公報
あるいは特開昭62−140842号公報には、ポリエ
ステル繊維からなる基布の一部に高強力、高弾性を有す
るアラミド繊維を交織し、布帛の形態安定性や耐久性を
向上させることが開示されている。
【0006】しかしながら、パラ系アラミド繊維はいず
れも結晶性が高く、分子間結合力が強固で緻密な分子構
造を有しているため、通常の精練やプリセットあるいは
染色などの加熱工程ではほとんど収縮が起こらず、ポリ
エステル繊維と交織あるいは交編した場合は、収縮差が
顕在化して加熱後の複合織編物が凹凸状を呈するという
問題があった。
【0007】一方、仕上げ工程において、上記織編物を
加熱下に緊張して凹凸を修正すると、今度はポリエステ
ル繊維が伸長され、実使用時に熱が加わった時ポリエス
テル繊維が再度収縮してやはり布帛が凹凸状を呈すると
いう問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の有する問題点を解消し、パラ系アラミド繊維
とポリエステル繊維から構成され、しかも凹凸のない複
合織編物の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、先に、パ
ラ系アラミド繊維を極性の強いジメチルスルフォキシド
中で加熱処理すると著しく膨潤することを見出し、該現
象を利用してパラ系アラミド繊維の染着性を向上させる
方法を提案したが、さらに鋭意検討した結果、膨潤の際
にパラ系アラミド繊維が繊維の長さ方向に収縮すること
を利用すれば、交織あるいは交編を行なってもポリエス
テル繊維との収縮差が顕在化せずに、凹凸のない複合織
編物が得られることを究明した。
【0010】かくして本発明によれば、パラ系アラミド
繊維とポリエステル繊維を交織または交編してなる複合
織編物を、70℃以上のジメチルスルフォキシド中で加
熱処理することを特徴とする複合織編物の製造方法が提
供される。
【0011】本発明で使用するパラ系アラミド繊維と
は、デュポン社のケブラーに代表されるポリパラフェニ
レンテレフタルアミド(以下、PPTAと称する)繊維
や、PPTAと3,4’オキシジフニレンテレフタルア
ミドとの共重合体(帝人 (株)製テクノーラ)繊維な
ど、主鎖中にパラフェニレン基を含む芳香族ポリアミド
繊維をいう。
【0012】また、本発明で使用するポリエステル繊維
はポリエチレンテレフタレートを主たるくり返し単位と
するポリエステルをいう。
【0013】なお、上記パラ系アラミドやポリエステル
には、本発明の目的を損なわない範囲で、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、熱安定剤、難燃剤、蛍光増白剤、酸化チ
タン、不活性微粒子などの任意の添加剤を配合してもよ
い。
【0014】本発明においては、先ず上記パラ系アラミ
ド繊維とポリエステル繊維とを交織あるいは交編し、複
合織編物とする。
【0015】この際、織編物の組織や密度などには特に
制限はないが、少なくとも経糸にパラ系アラミド繊維が
配された織物であることが好ましく、また、該パラ系ア
ラミド繊維の織密度が3cmあたり1〜9本であること
がさらに好ましい。パラ系アラミド繊維は経糸および緯
糸の両方に配されていてもよい。
【0016】本発明においては、上記複合織編物を、7
0℃以上のジメチルスルフォキシド中で加熱処理するこ
とが必要である。
【0017】上記加熱処理は、精練やプリセット、染色
あるいはフィナルセットの前又は後の任意の段階で実施
すればよいが、染色後に実施した場合には染料の脱落が
起こることがあるので好ましくない。
【0018】ジメチルスルフォキシドは、スルフォン等
に比べて極性が強く、特にパラ系アラミド繊維を膨潤さ
せる作用が優れているので、ポリエステル繊維を加熱収
縮させるのと同程度にパラ系アラミド繊維を収縮させる
ことができる。
【0019】上記の処理温度が70℃未満の場合には、
パラ系アラミド繊維を充分に膨潤させることができな
い。ただ、あまり処理温度が高すぎるとジメチルスルフ
ォキシドが分解し易くなるので、140℃程度に留める
ことが好ましい。
【0020】処理時間は、使用する複合織編物の構成や
組織、目付等に応じて適宜設定すれば良いが、5〜90
分間が好ましく、15〜60分間がさらに好ましい。
【0021】また、ジメチルスルフォキシドは、実質的
にジメチルスルフォキシドのみからなるものを使用する
ことが好ましいが、50重量%以下の範囲で水、アセト
ン、エタノールなどを含む混合溶液の状態で使用されて
も構わない。
【0022】精練やプリセットあるいはファイナルセッ
トは、通常ポリエステル繊維を処理する条件を採用すれ
ば良く、また、染色温度は130〜170℃が好まし
く、150〜170℃がより好ましい。染色温度が13
0℃未満であると、充分な深色性が得られない場合があ
る。
【0023】上記加熱処理工程において、ポリエステル
繊維はパラ系アラミド繊維と同程度に収縮するので、得
られた複合織編物にはパラ系アラミド繊維とポリエステ
ル繊維の熱収縮差に起因する凹凸が顕在化しない。
【0024】
【作用】本発明においては、複合織編物の製造に際し、
該織編物を70℃以上のジメチルスルフォキシド中で加
熱処理しているので、凹凸のない織編物を得ることが可
能である。
【0025】即ち、パラ系アラミド繊維はジメチルスル
フォキシド中で加熱処理すると膨潤し、繊維の長さ方向
に収縮するので、ポリエステル繊維の加熱収縮と同様の
挙動を示し、収縮差に起因する凹凸が顕在化しないので
ある。
【0026】また、上記加熱処理を染色の前に実施した
場合には、パラ系アラミド繊維が膨潤することにより、
染料の繊維内部への拡散速度が高められるので、染着性
が異なるパラ系アラミド繊維とポリエステル繊維からな
る複合織編物であっても均一に着色することが可能とな
る。
【0027】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに詳しく説
明する。なお、実施例中の各物性の評価方法は下記の通
りである。
【0028】(1) 織編物の外観 熱処理後の複合織編物における凹凸の発生状態を、○
(凹凸なし)、△(やや凹凸あり)、×(凹凸が目立
つ)の3段階で視感判定した。
【0029】(2) 織編物の染着斑 パラ系アラミド繊維とポリエステル繊維の染着差に起因
する複合織編物の染着斑を、○(染着斑なし)、△(や
や染着斑あり)、×(染着斑が目立つ)の3段階で視感
判定した。
【0030】[実施例1]ポリエチレンテレフタレート
繊維(50de/96fil)と帝人 (株) 製テクノー
ラ(3,4′−オキシジフェニレンテレフタルアミドとP
PTAとの共重合体よりなるパラ系アラミド繊維)のモ
ノフィラメント(100de)とを用い、経糸はテクノ
ーラをポリエチレンテレフタレート繊維43本に対して
1本の間隔で配列して経密度を43本/cmで整経し、緯
糸はテクノーラをポリエチレンテレフタレート繊維34
本に対して1本の間隔で配列して緯密度を35本/cmで
製織して平織物とし、テクノーラが経糸及び緯糸に格子
状に織り込まれた複合織物を得た。
【0031】該織物を、濃度1g/lのスコアロール4
00(花王製)を用いて、70℃で20分間精練した
後、水洗、乾燥し、80℃に加熱したジメチルスルフォ
キシド中に浸漬攪拌し、30分処理した。次いで、10
0℃の熱湯で30分間湯洗し、水洗、乾燥した。
【0032】次いで、190℃で1分間熱処理し、表1
に示す染浴で常温から2℃/分の速度で昇温し、160
℃で60分間染色した。
【0033】
【表1】
【0034】さらに、染色された織物を表2の洗浄浴で
80℃で20分間還元洗浄した。
【0035】
【表2】
【0036】次いで、170℃で1分間ファイナルセッ
トした。
【0037】得られた織物の均一性および染着斑を表3
に示す。
【0038】[実施例2]実施例1において、緯糸には
パラ系アラミド繊維を使用せず、ポリエチレンテレフタ
レート繊維のみを用いて平織物とした以外は実施例1と
同様に実施した。
【0039】得られた織物の均一性および染着斑を表3
に示す。
【0040】[比較例1]実施例1において、ジメチル
スルフォキシドに代えてジメチルスルフォンを使用した
以外は実施例1と同様に実施した。
【0041】得られた織物の均一性および染着斑を表3
に示す。
【0042】[比較例2]実施例1において、ジメチル
スルフォキシドに代えてジメチルフォルムアミドを使用
した以外は実施例1と同様に実施した。
【0043】得られた織物の均一性および染着斑を表3
に示す。
【0044】[比較例3]実施例1において、ジメチル
スルフォキシドの温度を60℃とした以外は実施例1と
同様に実施した。
【0045】得られた織物の均一性および染着斑を表3
に示す。
【0046】
【表3】
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、パラ系アラミド繊維と
ポリエステル繊維から構成され、しかも凹凸のない複合
織編物が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−173187(JP,A) 特開 昭62−91542(JP,A) 特開 昭52−96300(JP,A) 特開 平3−76868(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 13/00 - 13/535

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラ系アラミド繊維とポリエステル繊維
    を交織または交編してなる複合織編物を、70℃以上の
    ジメチルスルフォキシド中で加熱処理することを特徴と
    する複合織編物の製造方法。
  2. 【請求項2】 複合織編物が、少なくとも経糸にパラ系
    アラミド繊維が配された織物である請求項1記載の複合
    織編物の製造方法。
  3. 【請求項3】 パラ系アラミド繊維の織密度が3cmあ
    たり1〜9本である請求項2記載の複合織編物の製造方
    法。
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