JP2724785B2 - ポリアミド繊維とポリエステル繊維を含む布帛の熱セット法 - Google Patents

ポリアミド繊維とポリエステル繊維を含む布帛の熱セット法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアミド繊維とポリ
エステル繊維を含む布帛の熱セット法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド繊維とポリエステル繊維を含
む布帛の熱セットはポリエステル繊維の十分なセット性
を得るため180〜190℃の高温で行われていた。し
かし、該布帛をこの様な高温に曝すと、染めむら、寸法
収縮又は強度低下などのトラブルが発生することがあっ
た。本発明者らが見出だしたところでは、これは一部の
ポリアミド繊維が収縮することによって起こる。このポ
リアミド繊維の部分収縮は、紡糸油剤に含まれていたポ
リエーテル類、特にポリエチレン/プロピレンオキサイ
ドに起因する。そこで、ポリアミド繊維の収縮を防止す
るために、熱セット前に十分な精練を行ってから180
〜190℃の高温にて熱セットを実施するか、又はポリ
アミド繊維の収縮が生じない160〜170℃の比較的
低温において熱セットを実施することが考えられる。
【0003】しかし、高密度の布帛やニット類のような
洗浄しにくい布帛では、ポリエーテル類の完全な除去が
難しい。また、低温での熱セットでは、ポリエステル部
分のセット性が不十分であるために、製品の寸法安定性
が悪くなったり、染色堅牢度が低下することがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点に鑑みてなされたものであって、ポリアミド繊維
の部分収縮に起因する染めむら及び熱劣化による強度低
下等がなく、かつ寸法安定性に優れたポリアミド繊維と
ポリエステル繊維を含む布帛を与える熱セット法を提供
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ポリア
ミド繊維とポリエステル繊維を含む布帛を熱セットする
に際して、該布帛重量に対し0.08〜2.0重量%の
酸化防止剤を付与した後に熱セットし、もってポリアミ
ド繊維の収縮を防止することを特徴とするポリアミド繊
維とポリエステル繊維を含む布帛の熱セット法である。
【0006】本発明の方法でいうポリアミド繊維とポリ
エステル繊維を含む布帛とは、該繊維の交織による織物
及び編み物があげられるが、特に好ましくはポリアミド
とポリエステルからなるフィブリル化型複合繊維からな
る布帛が使用される。なぜなら、そのような布帛は高密
度であるので、洗浄によって紡糸油剤を完全に除去する
ことが困難であるから、本発明による効果が顕著に現れ
る。
【0007】ここで、ポリアミドとしては、例えばナイ
ロン4、ナイロン6、ナイロン7、ナイロン11、ナイ
ロン12、ナイロン66、ナイロン6,10、ポリメタ
キシレンアジバミド、ポリパラキシリレンデカンアミ
ド、ポリビスシクロヘキシルメタンデカンアミド及びそ
れらを成分とするコポリアミド等があげられる。
【0008】また、ポリエステルとしては、例えばポリ
エチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタ
レート、ポリエチレンオキシベンゾエート、ポリ1,4
‐ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリピバロ
ラクトン及びこれらを成分とするコポリエステル等があ
げられる。
【0009】本発明の方法で使用する酸化防止剤は、ポ
リアミド繊維とポリエステル繊維を含む布帛の熱セット
温度での耐熱性を有するものであればよく、好ましくは
ヒンダードフェノール系、含イオウヒンダードフェノー
ル系、含イオウ脂肪族エステル化合物が使用され、例え
ば1,3,5‐トリス(4‐t‐ブチル‐3‐ヒドロキ
シ‐2,6‐ジメチル‐ベンジル)イソシアヌル酸、
1,3,5‐トリス(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒ
ドロキシ‐ベンジル)イソシアヌル酸、ペンタエリスリ
チル‐テトラキス[3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4
‐ヒドロキシ‐フェニル)プロピオネート]、トリス
(3‐メチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐t‐ブチル‐フェ
ニル)ブタン、
【0010】
【化1】 ペンタエリスリチル‐テトラキス(β‐ラウリルチオプ
ロピオネート)等が挙げられる。
【0011】該酸化防止剤の布帛への付与量は、布帛重
量に対して0.08〜2.0重量%が適しており、0.
08重量%未満の場合にはポリアミド繊維の収縮を十分
に防止することができない。また、2.0重量%を越え
て付与しても、効果が格別向上しない。該酸化防止剤の
布帛への付与は、該酸化防止剤をノニオン系の乳化剤に
て乳化した乳化液に被処理物を浸漬後マングル等により
絞液した後、乾燥するのが好ましい。
【0012】本発明における熱セットは、ポリエステル
を含む布帛の通常の条件で行われ、好ましくは180〜
190℃の温度で実施する。また、該熱セットに必要な
時間は30秒〜3分程度が好ましい。
【0013】以上述べたように、本発明の方法では、上
記酸化防止剤を適量付与後、熱セットを実施するため、
ポリアミド繊維の部分収縮に起因する染めむら及び熱劣
化による強度低下等の問題がなく、寸法安定性に優れた
ポリアミド繊維とポリエステル繊維を含む布帛を提供す
ることができる。
【0014】以下、実施例により本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。
【0015】
【実施例】エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド
共重合体(分子量 約7000、共重合比3:7)を含
む紡糸油剤を使用した経糸(ポリエチレンテレフタレー
トフィラメント75デニール/フィラメント本数36/
撚回数200)、及び緯糸(ポリアミドとポリエステル
からなるフィブリル化型複合繊維50デニール/フィラ
メント本数25/3 撚回数110)を用いた綾織生機
(密度:115×77)にベンジルアルコール18%の
エマルジョン(乳化剤:日華化学サンモールBK20C
onc.1.8%使用)をピックアップ50%でパッド
した後、巻き取って10分間空回転させながら放置し
た。
【0016】このようにして開繊を完了してから、ベン
ジルアルコールを除去するために90℃で湯洗を行っ
た。
【0017】続いて、酸化防止剤として1,3,5‐ト
リス(4‐t‐ブチル‐3‐ヒドロキシ‐2,6‐ジメ
チル‐ベンジル)イソシアヌル酸の1%乳化液(ノニオ
ン系乳化剤使用)をピックアップ50%でパッドした
後、100℃で2分間乾燥を行った。
【0018】その後、190℃で2分間熱セットを実施
した後、液流染色機を用い下記の染色処方にて温度13
0℃(圧力2.8kg/cm2 )、浴比1:10で60
分間染色を行った。
【0019】<染色処方> カヤロンポリエステルイエロー4GE(分散染料):3
重量%(対布帛重量) カヤロンポリエステル NブルーTKSF(分散染
料):0.1重量%(対布帛重量) ニッカサンソルトRM300(非イオン・アニオン活性
剤):1cc/リットル リンカット(無リン系有機酸): 0.2cc
/リットル その結果、染めむら等のない、寸法安定性に優れたポリ
アミドとポリエステルからなるフィブリル化型複合繊維
からなる染色布帛を製造することができた。また、得ら
れた布帛の引裂強度は、経3000g、緯3750gと
良好であり、ポリアミド繊維の熱劣化による強度低下も
認められなかった。
【0020】
【比較例】実施例と同様の布帛を使用して、同様の条件
下で開繊を実施した。
【0021】続いて、酸化防止剤を付与することなく、
実施例と同様の熱セット及び染色を行った。
【0022】染色後の布帛には、染めむらが発生した。
この染めむら部分を顕微鏡にて観察した結果、ポリアミ
ド繊維の異常収縮が生じており、ポリアミド繊維の表面
への露出が周囲よりも少なくなっていることが判った。
また、得られた布帛の引裂強度は、経3100g、緯2
800gであり、ポリアミド繊維の熱劣化による緯糸の
強度低下が認められた。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明の方法を使用するこ
とにより、ポリアミド繊維の部分収縮に起因する染めむ
ら及び熱劣化による強度低下等の問題なしに、寸法安定
性に優れたポリアミド繊維とポリエステル繊維を含む布
帛を提供する熱セットができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド繊維とポリエステル繊維を含
    む布帛を熱セットするに際して、該布帛重量に対し0.
    08〜2.0重量%の酸化防止剤を付与した後に熱セッ
    トし、もってポリアミド繊維の収縮を防止することを特
    徴とするポリアミド繊維とポリエステル繊維を含む布帛
    の熱セット法。
JP4236347A 1992-08-12 1992-08-12 ポリアミド繊維とポリエステル繊維を含む布帛の熱セット法 Expired - Fee Related JP2724785B2 (ja)

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