JPH08100379A - インクジェット染色用布帛及びその染色方法 - Google Patents
インクジェット染色用布帛及びその染色方法Info
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Abstract
において、単繊維レベルで均一なインク保持層を形成せ
しめることができ、結果的にニジミが無く、高い濃度か
ら極淡色迄の、多様な色相による鮮明な画像を付与する
ことができるインクジェット染色用布帛を提供するこ
と。 【構成】 インクジェット染色する布帛であって、イン
ク保持剤の浸透性を良くする浸透剤被膜が付与された上
に、更にインク保持層が付与されたことを特徴とするイ
ンクジェット染色用布帛。
Description
密度、及び糸の交差組織の部分滴に大きな差異のある組
織が混在し、且つ、多様な透かし目を有するレース地の
インクジェット染色に際し、高い濃度から淡色までの広
い範囲の色相による均一で鮮明なニジミのない画像を付
与する為のインクジェット用布帛、及びその染色方法に
関するものである。
インクジェット印写を組み合わせた新しい技術であるイ
ンクジェット染色法が注目されている。この技術は、紙
を対象とする印刷技術を布に対して応用したものであ
る。しかし、布帛は比較的表面の平滑な面を有する紙と
は異なり、素材の種類も広範囲にわたり、且つ編織さえ
た組織の粗さ状態も極めて多様で、その上、方向性が顕
著であるため、布帛の染色に適用しようとすると紙では
想定できない技術的問題が発生した。
現出し鮮明な図柄が得られないことである。そこで、開
発されたのが、例えば特開昭61−55277号公報に
見られるような布帛に前処理を施し、水溶性高分子、水
溶性塩類、水不溶性無機物から選ばれた物質よりなるい
わゆるインク保持剤を使ってインク保持層を形成せし
め、ニジミを防止する方法である。
てインクジェット染色を行うと、通常の織物、例えば平
織地のタフタ、ローン等、その他のツイル地、サテン地
等、及び通常の編地、例えば天竺やハーフ組織の編物地
においてはニジミ防止について一応の効果が得られるこ
とがわかっている。しかし、布帛の糸密度が部分的に高
密度と低密度を有しているもの、且つこれら糸の交差組
織が複雑で極めて緻密な組織から比較的疎な組織(透か
し目の組織等)まで広い範囲に渡ったもので、しかも、
これらが同一面において混在しているもの例えばレース
地においては、濃色から淡色までの濃度差の大きい色相
において均一でニジミのない、鮮明な図柄を付与するこ
とは出来ない。
ス地は、複雑で緻密な組織と比較的疎な組織の部分にお
いて、ミクロ的に見て両方に均一な状態でインク保持層
が形成されてないことがわかった。そしてその結果、印
写されたインクがインク保持層から布帛の繊維単位にま
で均一に移行して染着しないことが分かった。従って、
従来法によれば、これらの要求に対応してニジミを完全
に防止するためには、インク保持能を高めること、即
ち、インク保持層を厚くするか、インク保持能の高い保
持剤を選定するか、或いはこの両者を組み合わせて行う
事が必要である。
分(以下、これを「疎な組織部」という)を主体に考え
た場合、インク保持能を高めるべく、インク保持層を厚
くしようとすると、インク保持剤の溶液濃度を高くする
ことにより対処しなければならない。しかし、このよう
にすると疎な組織部については、インク保持層が充分形
成されるが、一方、糸密度又は交差構造の緻密な組織部
分(以下、これを「密な組織部」と記す)については、
インク保持層が充分形成されない。
持層と同様の如くであるが、密な組織部においては内層
部では、全くインク保持層が形成されていないのであ
る。即ち、内層部では複雑で多様な空隙が生じ、その空
隙の部分はインク保持層が満たされていない。従って、
印写されてもインク保持層に保持されたインクは、繊維
に充分に移行染着されずそのまま残留することになる。
しかも湿熱処理等の固着処理前の状態では極めて遊離し
やすい状態となり、他の箇所に付着することによっ色汚
れの原因になる。
とで対応すると、今度は、密な組織部の内層部へは均一
なインク保持層か形成されるが、疎な組織部には充分な
インク保持層が形成されない。インク保持層が均一に付
与されないことは、即ちニジミの原因になることは周知
のとおりである。このように、疎な組織部に対応しよう
とすると密な組織部に適応できず、逆に密な組織部に対
応しようとすると疎な組織部に適応できないという矛盾
が生じるのである。疎な組織部と密な組織部との両方を
併有する布帛、例えばレース地を均一に染色しようとす
ると、このような2律相反する問題が解決されなければ
ならない。
の解決を意図したものである。本発明の目的は、疎な組
織部分と密な組織部分が混在する布帛において、単繊維
レベルで均一なインク保持層を形成せしめることがで
き、結果的にニジミが無く、高い濃度から極淡色迄の、
多様な色相による鮮明な画像を付与することができるイ
ンクジェット染色用布帛及びその染色方法を提供するこ
とにある。
部分と密な組織部分が混在する布帛にニジミの無く且つ
濃色から淡色までの巾広い色相の鮮明な図柄を得るべ
く、布帛の単繊維レベルにおけるインク保持層の形態、
より正確には布帛を構成する繊維に対するインク保持層
の形態とニジミとの相互の因果関係を鋭意研究した。そ
の結果、インク保持層と繊維周囲面との間でインク保持
剤の浸透性を高めて、保持剤の均一な層を形成せしめる
こと、具体的には、繊維周囲面にインク保持剤の浸透性
を高める物質の基礎的被膜、即ち浸透剤の均一な被膜を
形成せしめることにより、先述したような従来の問題点
を解決できることがわかった。
する布帛であって、インク保持剤の浸透性を良くする浸
透剤被膜が付与されているインクジェット染色用布帛に
存する。そして、2、インクジェット染色する布帛であ
って、インク保持剤の浸透性を良くする浸透剤被膜が付
与された上に、更にインク保持層が付与されたインクジ
ェット染色用布帛に存する。
よりなる上記1又は2のインクジェット染色用布帛に存
する。そしてまた、4、染色用布帛がレース地である上
記1、2又は3のインクジェット染色用布帛に存する。
そしてまた、5、インクジェット染色において、布帛に
前もってインク保持剤の浸透性を良くする浸透剤被膜を
付着した後、更にインク保持剤を付与し、その後、イン
クジェット印写するインクジェット染色法に存する。そ
してまた、6、浸透剤被膜が、界面活性剤よりなる上記
1のインクジェット染色法に存する。そしてまた、7、
布帛がレース地である上記5又は6のインクジェット染
色法に存する。
薄く均一に被膜した基礎的被膜をいう。浸透剤層は、基
礎被膜として付与されることにより、インク保持剤の侵
入拡散(浸透)を助け、結果的に、単繊維レベルで繊維
の周囲面にインク保持層の均一な層形成が行われる。こ
のように浸透層の存在により、単繊維の周囲面に均一な
インク保持層が形成されることは本発明の本質となると
ころである。使用する浸透剤は、インク保持剤の浸透性
を良くする浸透剤で、中でも浸透性の高い界面活性剤が
好適である。
次に示すが、これに限定されるものではない。非イオン
タイプのポリエチレングリコール型として、高級アルコ
ール(ヤシ油還元アルコール、牛脂油還元アルコール
等)にエチレンオキサイドを付与した高級アルコールエ
チレンオキサイド付加物、アルキルフェノール(ノニル
フェノール、ドデシルフェノール等)にエチレンオキサ
イド付加物、脂肪酸(ラウリル酸等)にエチレンオキサ
イドを付加した脂肪酸エチレンオキサイド付加物、アニ
オンタイプのスルホン酸塩型のスルフォ.コハク酸ジエ
ステル(商標;エアロゾルOT)、アルキルナタレンス
ルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、硫酸エステル塩のラウリル硫酸エステルナトリ
ウム、等が挙げられる。これらの界面活性剤はそれを一
種又は、一種以上混用して使用するが、その溶媒として
は通常水が使用され、必要に応じて有機溶剤を混用する
ことができる。又この時、必要に応じ消泡剤、ヒドロト
ロープ剤、PH調整剤を適宜添加することができる。
ある。浸透剤を布帛に付与する処理機は染色機、好まし
くは、液流タイプ染色機を使用し、これに上記浸透剤を
調整した処理溶液を満たし、該液中にて処理を行う。例
えば、具体的には、染色機の水量に対し、0.01〜2%O
WSになるよう調液する。処理条件は、布帛の構成組
織、素材及び使用される活性剤により、最適条件を設定
する必要があるが、基本条件は下記の如くである。
地)の重量と染色機缶体内の水量との割合は、布帛(レ
ース地)重量:水重量=1:10〜30とする。 b)処理操作は、当然染色機タイプにより異なるが、基
本的には染色加工時の操作に準ずる。例えば、液流染色
機タイプでは、布速、即ち布帛が染色機缶体内の処理液
の流動により移動する速度は、5〜70m/min であ
る。 c)処理温度、即ち、処理溶液で処理する温度は、通
常、15〜95℃でよいが素材によっては95℃以上と
するほうが好ましく、例えばポリエステル繊維、及びポ
リエステル繊維を混用した素材からなるレース地の場合
等は85℃〜140℃とする方がよい。 d)処理時間は、処理すべき布帛の種類及び使用される
活性剤により処理時間を決定すべきであるが、通常10
〜60min である。
染色機、好ましくは液流タイプ染色機としているが、布
帛(レース地)の種類より、例えば撚糸等を使用した特
殊なレース地等、ワッシャー、又はリラクサータイプ等
の処理機により行うことも可能である。又、特殊な場合
として、全般的に疎な組織部と密な組織部の差異の比較
的少ない且つ目付けの小さい布帛(レース地)等におい
ては、この予備処理をパッド法により行うことも可能で
ある。
(浴槽)内に満たし、該バスに布帛を浸漬し、次いで、
マングルにより絞り、浸透剤溶液を繊維間に浸透せしめ
ると同時に余分な浸透剤溶剤を脱落せしめる。何れの場
合も浸透剤により処理された布帛(レース地)は拡大状
態にて、マングル等、又はエアージェット脱水タイプの
脱水機により余分な処理剤を脱落せしめ、所定の被膜の
付与量とする。ここで脱水率、即ち布帛重量に対する残
留水分率は40〜80%とするのがよい。
は、非染着性高分子化合物とそれを溶解するための溶媒
よりなるが、後述する坑還元剤等の補助剤が適宜添加さ
れる。非染着性高分子化合物として、水溶性合成高分子
のポリ酢酸ビニル、ポリメタクレート、ポロアクリルア
ミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロ
ース、カルボキシメチルスターチ、天然ゴムのアラビア
ガム、グアーガム、ローカストビーンガム、その他澱
粉、加工澱粉、アルギン酸ソーダ、粘度物質のモンモリ
ロナイト等が用いられ、またそれらの2種以上を混合し
て用いられることもできる。
ンク色素に対して全く染着しないと言うことではなく、
使用する色素濃度で布帛を着色する場合、希望する濃度
が得られればその第1条件を満たし、又該化合物に移行
したインクの色素が次工程の発色固着、洗浄で悪影響を
与えなければ第2の条件を満たすことになる。溶媒とし
ては、主として水が使用され、又特殊な場合は、40℃
〜130℃に沸点を有し常温下での表面張力30〜65
ダイン/cmを満たす有機溶媒が使用される。インク保持
剤には坑還元剤、固着助剤、固着促進剤等が補助剤とし
て適宜添加される。
熱時に生じる還元防止の為に使用され、例えば、メタニ
トロベンゼンスルホン酸ナトリウムが用いられる。固着
助剤は、各種色素の繊維上での移動防止、固着向上を促
す為に使用され、ぼう硝、食塩、塩化カルシウム等のア
ルカリ物が用いられる。固着促進剤は、各種繊維への固
着を高める為使用され、例えば、尿素、チオ尿素、ポリ
エチレングリコール等のヒドロトロープー剤、クロルベ
ンゼン、安息香酸等のいわゆるキャリヤー剤と称される
ものが用いられる。インク保持剤を付与することによ
り、結果的にインク保持層が形成されるが、布帛に対す
るインク保持剤の付与は以下の通りである。
ルよりなるパッデング装置を使ってインク保持剤により
インク保持層を付与する。即ち、インク保持層を形成す
るためのインク保持剤溶液を満たしたバス内に、布帛を
浸漬し、しかる後にマングルにより絞り、その絞り率は
50〜110%とする。インク保持剤の付与量は、布帛
に対し0.1 〜20重量%、好ましくは、0.5 〜10重量%で
ある。
ルの代わりにエアージェット、又は真空脱水機を使用す
るが、その絞り率はマングルのそれと同程度でよい。何
故なら、前もって既に形成されている浸透剤の被膜の作
用により、インク保持剤は単繊維周囲面に均一に付与さ
れるので、その結果、該周囲面には従来法にくらべ、極
めて均一なインク保持層が容易に形成されるからであ
る。しかし、レース地によっては、これらの真空脱水機
等により組織の柄の歪が発生し易くなるので適用される
レース地及びその処理条件の決定には、充分な配慮が必
要である。
ース地)に対し付与することにより、単繊維にレベルに
おける繊維の周囲面に均一にインク保持剤を付与せし
め、よって該繊維周囲面に均一なインク保持層を形成せ
しめることになるのである。均一なインク保持層を形成
せしめた布帛(例えばレース地)を乾燥工程を経ること
により乾燥するが、通常の乾燥工程の条件が採用され
る。本発明で言う布帛とは、織物、編み物、組み物、不
織布等であり、その素材としてはウール、綿等の天然繊
維、半合成繊維、ポリエステル、ポリアクリル等の合成
繊維、そしてそれらのうちの一つ以上を混紡又は、交編
の形で使用する物も含まれる。
のである。尚、本発明の目的からは、組織例えば、交差
組織等による分類により記載した方がより適切である
が、この分類法はまだ確立されていないので、便宜上、
製造法を主にした分類法により述べる。大別して一般的
な手工レースと、機械レースとに分類でき、手工レース
としては、布地レースの例えばダーンドネッチング、ド
ロンワーク等、糸レースの例えばマクラメレース、ニー
ドルポントレース等があり、機械レースとしてはボビン
レースの例えばリバーレース、プレーンネット等、編み
レースの例えばトリコットネット、ラッシェルレース
等、その他刺繍レース等がある。
も具備しない布帛に本発明の方法を適用することによ
り、従来法で得られなかった高い濃度で更に均一な色相
の且つニジミのない図柄を得られることはいうまでもな
い。本発明のインクジェット染色とは、印写した後、湿
熱処理して染着固定し、洗浄するまでの一連の工程を有
する染色法をいう。
印写装置を使って予め記憶させた情報に基ずいてノズル
により布帛面に対して吐出して印写することを言い、そ
の代表的な方法としては、(1)圧力パルス型、(2)
加圧振動型、(3)静電加速型等があり、その何れ方法
でも採用できる。
従来の染色工業における区分によると直接染料、酸性染
料、分散染料、反応性染料、蛍光染料等があり、被染体
となる布帛の素材により適宜選定する必要がある。イン
クジェット印写に使用されるインクの調整は印写された
画像の品位に大きく影響することから、染料の選定、粒
度、粘度、表面張力、PH等の最適な調整を行い、また
必要に応じて分散剤、消泡剤等を適宜添加する。
り色素を発色固着する処理を言い、捺染において通常行
われているものである。又、洗浄(ソーピング)とは、
染料が布帛生地に固着された後、未固着の染料、薬品、
助剤、糊料を完全に洗い落とすことであり、通常、捺染
において行われているものである。洗浄工程を通すこと
により色相、鮮明度、堅牢度、生地の風合いをより完全
な物にすることができる。
しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。 〔実施例1) 1,テスト布としてレース地 ポリエステル40d、ポリエステルウーリー120d使
いのラッシェルレース地(図1)を通常の方法により精
練、乾燥しテスト布とした。
水100L(リッター)に希釈し、高圧タイプの液流染
色機の助剤供給バス内に入れた。次に2000Lの水を
この染色機の缶体内に注入し、次いで助剤供給バス内の
浸透剤の溶液を該缶体に注入し、循環ポンプを約10分
間作動させた。しかる後、テスト布a、b各々100m
を缶体内に投入し、下記条件で処理を行った。
温度、時間は、図3に示す通りである。処理後テスト布
を缶体内より取り出し、拡布を行いマングルにより絞
り、後に乾燥した。マングルの絞り率(ピックアップ
率)は、65%であった。
調整されたインク保持剤によりパッド処理を行い(尚、
パッド後の絞り率は72%)、しかる後テンター方式の
乾燥機により120℃×3分で乾燥した。 〔インク保持剤の処方〕 カルボキシメチルセルロース(10%溶液) 50 部 酢酸 1 部 坑還元剤 ※1 1 部 水 48 部 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 計 100 部 ※1 坑還元剤 メタニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム
成せしめたテスト布に下記処方のインク及び印写法によ
り図柄を印写した。 〔インク処方〕(インク粘度 3.5 cps) CI Dispese Red 127 5 部 陰イオン界面活性剤 4 部 消泡剤〔サーフイノール104E〕 (日信化学株式会社製) 0.05 部 エチレングリコール 10 部 ケイ酸 0.1 部 イオン交換水 残部 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 計 100 部
方式シリアル走査型印写装置を使用しノズル径100
μ、駆動電圧107V、周波数5KHZ、解像度180
ドット/吋、4×4マトリックスにてレース地の部分に
5×5cmの正方形の図柄に印写した。(但し、レース
地のため透かしの部分が存在し、一部欠落した図形とな
る)インクジェット印写後、108℃×8分間湿熱処理
を行い公知に方法でソーピング、更に乾燥行った。
ステルウーリー120d使いの落下板ラッシェルレース
地(図2)を使って実施例1と同じように処理を行っ
た。 (比較例1)実施例1と同様のテスト布(ラッシェルレ
ース地)を使用して、浸透剤被膜付与のための予備処理
を行はずに、直接、実施例1と同条件にてインク保持剤
溶液によりパッド処理を行い、該パッド処理以降の工程
処理条件も実施例と同様とした。
(落下板ラッシェルレース地)を使用して、浸透剤被膜
付与のための予備処理を行はず、直接、実施例2と同条
件にてインク保持剤溶液によりパッド処理を行い、該パ
ッド処理以降の工程処理条件も同様とした。以上、行っ
た(実施例1)、(実施例2)、(比較例1)、(比較
例2)の結果を表1に示す。
で、しかも図柄にニジミが発生してなく、更にインクジ
ェット印写後の生地巻取りによるスレ汚れ(ニジミ汚
れ)の発生がない。比較例1、2では、実施例に較べ着
色部の濃度が約3割低度低く、且つ生地の図柄部(浮柄
部)にかなり濃染部が発生しており、また、浮柄部を主
体にニジミが発生し5×5の図柄が歪んでいる。更に
は、インクジェット印写後の巻取り時のスレ汚れ(毛汚
れ)が発生している。特に比較例2において上記問題の
程度が強くなっている。
せて有する布帛、特にレース地において、浸透剤被膜を
介することによりインク保持剤が単繊維レベルにおける
繊維周囲面まで充分行き渡り、均一なインク保持層の形
成が可能となる。更に具体的には以下の利点がある。 1、湿熱処理時に色素の固着率が大幅にアップし、濃色
の色相が得られ易くなった。また、固着率アップにより
インクの使用効率が向上し、結果的にインクの使用コス
トが大幅にダウンした。 2、インクジェット印写後、繊維周囲面で浮遊インクが
ほとんど生じないので、印写後の洗浄工程迄の色汚れの
発生が、約80〜90%ダウンした。 3、インクが均一に且つ確実に保持されるため、ニジミ
について大幅に改善された。
ーリー120d使いのラッシェルレース地を示す図であ
る。
ーリー120d使いの落下板ラッシェルレース地を示す
図である。
(温度、時間)を示す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 インクジェット染色する布帛であって、
インク保持剤の浸透性を良くする浸透剤被膜が付与され
ていることを特徴とするインクジェット染色用布帛。 - 【請求項2】 インクジェット染色する布帛であって、
インク保持剤の浸透性を良くする浸透剤被膜が付与され
た上に、更にインク保持層が付与されたことを特徴とす
るインクジェット染色用布帛。 - 【請求項3】 浸透剤被膜が界面活性剤よりなることを
特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット染色用
布帛。 - 【請求項4】 染色用布帛がレース地であることを特徴
とする請求項1、2又は3記載のインクジェット染色用
布帛。 - 【請求項5】 インクジェット染色において、布帛に前
もってインク保持剤の浸透性を良くする浸透剤被膜を付
与した後、更にインク保持層を付与し、その後、インク
ジェット印写することを特徴とするインクジェット染色
法。 - 【請求項6】 浸透剤被膜が、界面活性剤よりなること
を特徴とする請求項1記載のインクジェット染色法。 - 【請求項7】 布帛がレース地であることを特徴とする
請求項5又は6記載のインクジェット染色法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26098594A JP3566761B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | インクジェット染色用布帛及びその染色方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08100379A true JPH08100379A (ja) | 1996-04-16 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001295186A (ja) * | 2000-04-07 | 2001-10-26 | Seiren Co Ltd | インクジェット方式による捺染方法及び捺染物 |
EP3360930A1 (en) | 2014-07-04 | 2018-08-15 | FUJIFILM Corporation | Novel compound, coloring composition for dyeing or textile, ink jet ink, method of printing on fabric, and dyed or printed fabric |
JP2022186031A (ja) * | 2021-06-04 | 2022-12-15 | 株式会社タケダレース | レース地 |
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1994
- 1994-09-30 JP JP26098594A patent/JP3566761B2/ja not_active Expired - Fee Related
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EP3360930A1 (en) | 2014-07-04 | 2018-08-15 | FUJIFILM Corporation | Novel compound, coloring composition for dyeing or textile, ink jet ink, method of printing on fabric, and dyed or printed fabric |
JP2022186031A (ja) * | 2021-06-04 | 2022-12-15 | 株式会社タケダレース | レース地 |
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